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岩佐徹のOFF-MIKE

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MLBで使われている”ドロ”~アーカイブから~ 17/06/24

先週のTowel Offがごく一部で好評だったので

調子に乗って、こんな話もあるよ…と。

MLBファン同士が集まったときに持ち出せば

どや顔できるかも。ハハハ。


おもしろい話でしょう?

~メジャーの周辺から~

( 2011.04.27 初出 )

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どのチームも20試合前後を消化して、メジャーも少しずつ

本格化してきました。TBS「サンデーモーニング」は 張本某が

柱の陰から肩をゆすって姿をあらわす時間になると、ほかの

チャンネルに回していますが、相変わらず「メジャーなんて

どうってことない」と毒づいていることでしょう。ときどき、

高校生だってやらないような凡ミスもやらかしてくれるので、

かばいきれないこともありますが、やはり、メージャー・

リーガーのパワーとスピードは魅力にあふれています。


70年代から80年代にかけてのめりこんだメジャーについては、

今も愛着があります。ツイッターを見ると、日本にも大勢の

ファンが生まれ、中にはかなりマニアックな人もいるようです。

選手の持ち味からファームの事情まで細かい情報を持っている

ことにビックリします。私は、なんとなくテレビをつけている

だけですから。ハハハ。

文字通り“草分け”的存在だったパンチョ伊東さんが今の日本の

“メジャー事情”を知ったら、何と言うでしょうかね。

「いやー、岩佐さん、驚きましたねえ」…


CSに加入するほど熱心ではないし、「なぜ、このカード?」と

文句を言いながら、NHKの中継を見ています。副音声ですが。

ハハハ。

解説者・アナウンサーには書きたいことがいろいろありますが、

今日はやめましょう。

明けても暮れてもプレーの実況と分析ばかりでは飽きるので、

もう少し、メジャー周辺の面白い話を紹介してほしいとだけ

注文しておきます。

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たとえば、ヤンキー・スタジアムでデレク・ジーターが打席に

入るとき、テープに収めたPAアナ、ボブ・シェパード(今年

亡くなった)の声が流れます。

ジーターが、何があっても“神の声”と呼ばれたシェパードの

アナウンスで打席に入りたいと望んで生前に録音しておいた

ものです。こういう話は聞く者の胸を打つと思いますが、

NHKでは紹介しましたかね?


ほかにも、たとえば、こんな話は?…


MAGIC MUD

お手元の英和辞書を開いてみてください。

BASEBALLには二つの意味がありますね。ひとつはもちろん、

正岡子規の造語、「野球」、もうひとつは「野球で使う球」です。

ハハハ。

He picked up a baseball(彼はボールを拾い上げた)という

使い方をします。FOOTBALLも同じです。初めて知ったとき、

目からウロコでした。

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街でタクシーを拾って「球場に行ってください」のつもりで

“Ballpark,please”と言って“Which ballpark?”と聞き返された

ことがあります。大きな街だと、メジャーの球場とアメフトの

球場がありますからね。


テレビでアメリカのベースボールを見ていて、審判から新しい

“ベースボール”を受け取ったピッチャーが日本ほどそれを

“こねない”ことにお気づきでしょうか。

あれには秘密があるのです。


事の発端は遠く1920817日にさかのぼります。この日、

ヤンキースのC・メイズが投じた一球が、インディアンズの

R・チャップマンの側頭部を襲い、翌日、息を引き取るという

痛ましい事件が起きました。

メイズはボールに傷をつけて(ball-doctoring)投げる投手として

知られていました。空気抵抗を多くして変化を鋭くさせるのです。


この事件を受けてメジャー・リーグ機構は、ball-doctoring

禁止し、常に新しいボールを使うことを決めました。問題は、

新しいボールは滑って、握りにくいことです。

噛みタバコの汁や靴磨きのクリーム、水に溶かしたグラウンドの

土など、各チームともいろいろなものを試しましたが、肝心の

革が変質してしまうなど、うまくいかなかったようです。

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1938年のある日、フィラデルフィア・アスレチックスの3

ベース・コーチだったレナ・ブラックバーンは、試合の合間に

塁審から「困ってるんだよ」と愚痴を聞かされました。

数日後、趣味である釣りに行ったとき、ふとひらめいたブラック

バーンは川底に手を伸ばしました。

何度か試みた末に「これは」と思えるものを見つけたのです。

球場に持ち込んでテストしてみると結果は上々でした。

magic mud(魔法の土)と呼ばれる"Lena Blackburne Rubbing

Mud"誕生の瞬間です。


まもなく、アメリカン・リーグがこのドロを採用し、やがて

ナショナル・リーグも追随、いまでは、アメリカ中のメジャー、

マイナー、大学リーグなどでひろく使われています。

私たちがアメリカを“放浪”していたのころは、試合の数時間前、

審判がスタンド下の控え室で100個前後のボールにこのドロを

擦り込むのが“仕事”の一部と言われていました。

主に主審の任務とされていましたが、控え室の係員に下請けに

出す人もいました。ハハハ。

今では、ホームチームの関係者がやることもあるようです。

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メジャーのチームが1シーズンを乗り切るためには、2ポンド

(900グラム)入りが2缶必要ですが、料金は2缶で約1万円。

かつての苦労を考えれば安いものでしょう。


実はこのドロ、どこで採取されたのか、秘中の秘でした。

デラウエア川支流のどこか…までは分かっても具体的なことを

知っているのは10人ぐらいだったのです。

2年前にCNNが採取の模様を取材して放送したので、増えて

いるかもしれませんが。ブラックバーンは、亡くなる直前に、

採取の場所や製法などを親友に伝えました。

高齢だった親友はほどなく娘に譲り、現在は、さらにその息子が

取り仕切っています。

毎年、ある時期になると、彼は家族と一緒に秘密の場所に行き、

翌年に備えておよそ180キロの宝のドロを採取するのです。

完全な独占家内企業です。ハハハ。

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これまで、たくさんの会社がいろいろな土を試しましたが、

足元にも及ばないそうです。

このドロが優れているのは 匂いがなく、擦り込むことによって、

ピッチャーはボールをしっかりグリップできるし、おまけに

ボールが黒ずまない点です。

製法と書きましたが、水分の抜き方や添加する特殊な物質にも

秘密があって、それはまさにコカ・コーラの原液並みです。

ハハハ。


このブラックバーン、調べてみるとなかなか面白いやつです。

1910年代に内野手としてホワイトソックスに在籍したあと、

20年代半ばからはコーチになり、28年途中から29年まで、

監督もつとめています。

念のために、選手としての記録をよく調べると、コーチだった

27年に代打として打席に立っています。

さらに、29年にはピッチャーとして試合に出ています。わずか

1/3イニングですから、大量リードされた試合なのでしょう。

現役のときには、一度もマウンドに上がったことなどないと

いうのに!しかも、このとき42歳!!

古きよき時代だったということかもしれませんね。


この記事の続きに先週の“Towel Offの報告”の

部分がついていました。


by toruiwa2010 | 2017-06-24 08:32 | アーカイブから | Comments(0)
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