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岩佐徹のOFF-MIKE

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金を動かす…が難しい 2~芦屋通信 15~17/06/30

・・・つづき


翌日、銀行に行って話をしました。

窓口の若い行員は誠実に耳を傾けてくれました。ほかの用事を

済ませてから銀行に回ったため、話の途中で3時を回りました。

銀行の中にいて正面のシャッターが下りるのを初めて見ました。

彼はそのあとも本社の法務部ともやり取りをしていましたが、

この日は結論が出ず「行内で検討課題とさせてほしい」という

ことになりました。


数日後、電話がありました。最初の行員ではなく、数年前から

兄の“担当者”になっている人でした。

会話の中に思いがけない言葉がありました。“弁護士ではなく

私が兄の代理人になる”可能性をにおわせていました!

確認すると、その通りでした。


突然、道が開けました。…は正確ではないかもしれません。

この“道”は初めからそこにあったのですから。

高齢だったり、身体が不自由だったり、理由はともかく 本人が

銀行の窓口にいけないとき、誰かを代理人に選任する制度です。

私は銀行の窓口で何度も「方法はないか?」と尋ねましたが、

この話は一度も出ませんでした。行内で情報が共有されていない、

簡単には教えないというポリシーがある…どちらか不明ですが、

優しくないですね。超高齢者はこれから増えるばかりなのに。

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どちらにしても、トンネルの出口が見えたのですが、手放しでは

喜べません。超えなければいけない“壁”があるのです。

行員が兄の病室に来て私を代理人と認めるのを確認したうえで

書類に必要事項を記入してもらわなければなりません。

目が不自由な兄は書くことが苦手です。しかも、住所氏名は

いいとして、口座番号を小さい枠内に書くのは“至難”です。


祈るような気持ちでその場に立ち会いました。

幸いなことに途中から加わった彼の女性上司の判断もあって

残りの部分は私が書きこむことでOKになりました。

2日後、行内の審査を経て私は正式に兄の代理人になりました。

兄の口座にある預金を私が動かせるようになりました。

この日飲んだビールのうまかったこと!


その後、転居を予定して購入したばかりのマンションを売った

代金が振り込まれ、兄が施設に入るための費用、さまざまな

場面で生じる支払いなどに対応する資金面は万全になりました。

このときを含め、芦屋病院に入院中の兄のもとには、3組の

訪問者がありました。見舞いではなく“ビジネス”のためです。

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まず、証券会社の担当者。

兄が施設で過ごす期間は超長期になる可能性もあります。

備えとして、動かせる金を“最大限”にしておこうと考えました。

兄の同意を受け、証券を売って銀行口座に移すことにしました。

この“作業”にも、担当者が立ち会ってはっきりと意思表示を

しなければならないのです。


しかも、病室での面談中に本社のしかるべきセクションから

かかってくる電話に出て「第○○回の○○債権・○○口を

売ります」と言わなければいけないのです。記録に残すためだと

言われました。

耳が不自由な兄には とても難しいだろうと思いましたが、

「やってみる」と言うので実行に移しました。

このときも、担当者に同行した上司が、目の前で兄の意志を

聞いたからということで“電話”での確認は免除されました。


最後は司法書士の来訪でした。マンションを売ったときです。

購入したのは3月末でしたから、兄はまだ自力で歩き、面倒な

書類にもなんとか書きこんでいました。

しかし、転売したのは入院後でしたから、手続き的なことは

私が代行しました。5月末、売買契約書にサインする前日に、

司法書士は買い手に頼まれて“売る意志”と“弟を代理人とする”

ことを確認しに来たのです。

兄は明快に意思表示をしました。しかし・・・


これで終わらないのです。

それからおよそ3週間後の614日、ふたたび、司法書士が

やってきました。翌日には兄の転院、翌々日には売買の決裁が

予定されていました。用件は“最終的な意志確認”です。

あきれました。


たった3週間で売る意志がなくなったり、私を代理人にさせる

気がなくなったりするもんか。それとも何か。

あんたは、遺言書を作ったら死ぬ間際に意思を確認するのか!

…と毒づきたくなりました。もちろん、豊田真由子じゃないから

口には出しませんでしたが。ハハハ。


担当者は仕事としてやるべきことをやっているにすぎません。

多額の金銭が絡んでいるのですから念には念を入れ…というのも

理解できます。

しかし、相手をさせられたこの数カ月で、私の神経はすっかり、

すり減ってしまいました。トホホ。


by toruiwa2010 | 2017-06-30 08:15 | 芦屋から | Comments(0)
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