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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

WOWOWに別れを告げた日~アーカイブから~17/09/17

さらば、WOWOW ( 2005.09.13 初出 )

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全米が終わりました。

連日、好天に恵まれ、しかも中盤から終盤にかけて好ゲームの

連続でした。きっと、堪能されたことと思います。


さて、突然ですが、この全米を最後に実況生活を終えることに

なりました。まだ、9月いっぱいは契約期間が残っていますが、

そのあと、更新しないことで合意したものです。

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92年全豪の中継から始まったテニス中継は、またたく間に

WOWOWの看板番組になり、それからまる14年、私はずっと

テニス中継にかかわってきました。

ほかにアイス・ホッケー、ボクシング、サッカー、ゴルフなどの

中継を経験しました。

アナウンサーとして働いたのは、フジテレビで1810ヶ月、

WOWOW15年ですからフジの方が長いのですが、中身の

濃さからいえば、断然WOWOWです。

プロ野球のような メジャーなものはやれない代わりに、

WOWOWでかかわったものは、競技としてはマイナーかも

しれませんが、ほとんどすべてが世界レベルのものでしたから、

ワクワクしながら放送することができました。


また、地上民放局では準決勝、決勝ぐらいしか放送しませんが、

WOWOWは大会を丸ごと放送するというやりかたでしたから、

仕事量が多く、やりがいもありました。

外国で行われる試合を放送するため海外に行く機会も飛躍的に

増えました。今回が73回目の海外出張で、トータル1,360日を

海外で過ごしたことになります。


…できれば70歳まで実況を続けたいと願っていました。

そうすると グランド・スラムの中継が50回を超え、海外出張も

1,500日を超えるなあ、と考えていたのですが、残念ながら

夢は果たせませんでした。どうでもいいことですがね。ハハハ。

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WOWOWの岩佐ですが なにか?」

とぼけたタイトルの本を自費出版したのは200211月でした。

私のアナウンサー生活を振り返り、実況についての考え方を

まとめたものです。

(興味がおありでしたら、YAHOOにあるブログのカテゴリ

“MY BOOK”をどうぞ → http://bit.ly/2h2ocEb


初めは、普通に出版するつもりでしたが、熱心に探すわけでは

ありませんから出版社を見つけることができず、結局は自分で

好きなようにやれる「自費出版」を選んだのです。


出せる費用に限界があり、500冊限定ということになりました。

配った相手はほとんどが知り合いか、WOWOWを見ている

人たちでしたから、おかげさまで、多くのひとが「面白い」と

言ってくれました。

思えば、それから2年間ぐらいが我が人生のハイライトだった

かもしれません。ハハハ。


そこで何があったかといえば「リーガ、ゲッツ!」です。ハハハ。

会社や仕事仲間、視聴者の皆さんに迷惑をかけたのですから

笑ってちゃいけないんですが、考えもしなかった狂乱の嵐に

遭遇して、笑うしかないだろう、という感じです。

それが理由ではないでしょうが、それを“きっかけ”にしたかの

ように、あらゆることが下降カーブを描いていきました。

テニスの番組作り方に不満を感じるようになり、サッカーでも

制作陣との間に考え方の違いが出てきました。

今回も、自分がWOWOWのテニス制作の一員である感じが

しませんでした。悪影響が出てはいけないと考え、スタッフや

コメンタリー仲間にも話しませんでしたが、日本を出る前に、

会社との間で“これが最後”と決まっていたからかもしれません。


言い続けてきましたが、私は“楽しくなければテレビじゃない”の

フジテレビの出身ですから(ハハハ)、仕事をする以上、楽しい

環境でやりたいと思ってやってきました。

しかし、だんだん、世代の違いから来るものもふくめ 仕事の

現場で「楽しくないなあ」と感じることが増えてきました。


今回も、突き詰めれば“ソフト”について 互いの考え方の違いを

修正することができず、契約を延長しないと決めたものです。

契約をめぐっての交渉は、あまり好きではありません。

自分の考えを伝えるとき、どうしても、相手が間違っていると

言わなければならないケースが出てきますからね。

誤解のないように申し上げておきますが、“互いが合意した”

もので、決してWOWOWに非があるわけではありません。

私の頑固な性格が今回のことの大きな原因になっていると

言ってもいいでしょう。

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悪運が強いのか天が見捨てなかったのか、最後の仕事になった

全米オープンはいい試合をたくさん担当することができて

アナウンサー冥利につきました。

おかげさまで、気分よくマイクをおくことができました。


そして10月からは、年金生活に入ります。ハハハ。

お若い方には申し訳ないのですが、私の年齢だと、それなりの

年金がいただけます。フジテレビの“企業年金”を合わせると、

贅沢さえしなければ十分に暮らしていけます。

明らかにガタが来ている体の手入れをしながら、時間をかけて

「さて 何ができるのか」を考えたいと思っています。


私は、WOWOWのアナウンサーは地上波に比べ、視聴者との

距離が近いと感じながら仕事をしてきました。

そして、自分の予想をはるかに超えて実況を続けられたのは、

みなさんの応援があったからだと思います。この場を借りて

お礼を申し上げます。ありがとうございました。


最後になりましたが、テニスのコメンタリー仲間やWOWOW

若い友人たちに、なにも話さないまま今日を迎えることになり、

申し訳ない気持ちです。

この年令まで元気にやってこられたかげに、みんなの支えが

あったことを忘れません。長い間、ありがとう。


それでは 老兵は静かに消えることにいたします。ごきげんよう。


こういう事情ですので、このブログもしばらく休みます。

気力を取り戻し、テニスへの興味を持ち続けられるようなら、

いずれ再開したいと考えています。保証の限りではありません。

ハハハ。



この記事を更新するタイミングについては

スタッフに気を遣ったつもりでしたが、

あにはからんや!



分かってほしいと思った人たちの胸には届かず、

むしろ逆効果だったケースもあり、帰国後に

改めて話し合うつもりでいたらしい会社側は

"最後通告"と受け取りました。


物事、なかなか、思い通りにはいかないという

典型的な例になってしまいました。ハハハ。


by toruiwa2010 | 2017-09-17 08:15 | アーカイブから | Comments(2)
Commented by usomototsutaaimar at 2017-09-19 04:16
岩佐さん今晩は。今頃読みましたが、EURO2000からWOWOWにお世話になった者としてとても感慨深く拝読しました。その頃ブログなど見なかった私には、どうやら岩佐さんがいなくなったことをとても残念に思った記憶があります。サッカーが中心でしたがテニスも、例えば毎日のプロ野球と比べても凄く面白く奥深い競技だと感じたし、ワールドクラスの凄みを教えてくれたのもWOWOWさんでした。ありがとうございました
Commented by toruiwa2010 at 2017-09-19 06:09
usomototsutaaサン、おはようございます。

懐かしがってくれる人がいる…
私にとって、こんなにうれしいことは
ありません。有難うございます。
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