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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:読書・歌・趣味( 36 )

お恨み申す、“超訳”~永井淳氏 死去~ (2009.06.12 初出)

1980年代だったと思います。
大庭忠男の翻訳でシドニィ・シェルダンの「真夜中の向こう側」、「天使の怒り」などの
作品を読みました。ハヤカワ文庫だったと記憶しています。
もとの文章がそうなんでしょうが、シェルダン独特の展開の速い物語が、スピーディーで
とても読みやすい日本語になっていて、むさぼるように読んだものです。
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しかし、数年後、アカデミー出版が版権を手に入れたことで私の楽しみは奪われました。
一冊だけ読みましたが、2,3ページで呆然としてしまいました。
こまかいところまで丁寧に訳すことをせず、意訳を多用し大胆な省略で早く読めるように
訳してあったのです。それまでのすばらしい訳との差が大きくてガッカリしました。

彼の小説が面白いのは間違いないので、どうにかしたいと考えた結果、「いっそのこと、
原書を読んでみようか」となりました。どうぞ「スゴーイ」などと言わないでください。
私の英語は当時も今もたいしたことはありません。電車の中で読んでいるときに外国人が
隣に座ったりすると“焦る”し、「どうか話しかけないで」と祈るぐらいです。ハハハ。
ただ、70年代の終わりに大リーグを担当したとき以来、英語の資料はイヤというほど
読み続けていたので、何とかなるのではないかと思ったわけです。

読んでみると、“案ずるより産むが易し”…シェルダンがあまり難しい言葉を多く使わない
作家だったこともあって、結構ついていけました。話の流れをつかむためにどうしても、
という場合を除いて、辞書も引きませんでした。
主に、会社の行き帰りに読んでいましたから、辞書を持つのが面倒だったのです。
ですから、7割理解するのがやっとでしたが、頭の中で自分のボキャブラリーから選んだ
日本語に置き換えられるのは一種の快感で、やめられなくなりました。

「格好つけて」と思う方もおいででしょうが、ひとつには、“英語を読む”ことに慣れて
おきたいという思いもあったのです。テニスもサッカーも、海外の資料を読むときには
どうしたって英語になるわけですから。
毎年、全豪と全米のときに、行きつけの本屋で好きな作家の新刊本を手に入れることが
楽しみのひとつでした。全豪なら、メルボルンの繁華街にある「マイヤー」と「デビッド・
ジョーンズ」、全米のときは、定宿だったニューヨークのインター・コンティネンタルから
歩いて5分ほどの「バーンズ&ノーブル」が“行きつけ”の本屋でした。
今でも、どのコーナーに行けば誰の本があるか、思い出すことが出来ます。なんの役にも
立ちませんが。ハハハ。
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“超訳”のおかげで、英語で小説を読む“クセ”がついたのですから、感謝していますが、
すばらしい“訳”を失ってしまった無念さについては、今でもうらんでいます。ハハハ。

先週、新聞の片隅に永井淳さんが亡くなったことが報じられていました。
ジェフリー・アーチャーやアーサー・ヘイリーの作品でお世話になった翻訳者です。
この人の日本語も“流麗”と言いたいほど、見事でした。今でもアーチャーが好きなのは
彼の翻訳がよかったからだと思います。
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海外の作家の作品を初めて読むときは翻訳者の“フィルター”を通すことになります。
つまり、翻訳者は読者をその作家の世界に導いてくれる“ガイド”です。彼らが果たす
役割はきわめて大きいでしょう。

今、アカデミー出版がどんな本を出しているか知りませんが、あの当時と同じ状態なら
問題です。最初に“超訳”で読んでしまった人はその作家のよさを知らないまま終わって
しまう可能性もあるからです。

シェルダンの初期の作品(大庭忠男訳)のいくつかが
アマゾンにあるようです。
“シドニィ・シェルダン 大庭忠男”で検索して下さい。
“超訳”にあきれている方には、お勧めです。ハハハ。

おまけ:昨夜の献立

昨日のメインはガーリックライスと薄切り肉の炒め物・・・
はい、大好物です。

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by toruiwa2010 | 2015-06-13 08:55 | 読書・歌・趣味 | Comments(2)
先日、NHK—BSプレミアムで「泣いた!笑った!こころ歌:吉幾三」を見ました。
“ド演歌”と呼ばれる歌はあまり好きではないのですが、彼は別です。
歌う姿を見ると、いつも、わけもなく涙があふれます。隣りで見ている妻も何度となく
ティッシュに手を伸ばします。夫婦でも互いに顔を見ないのがマナーです。ハハハ。
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吉幾三の何が涙を誘うのでしょうね。
ふるさと・青森や父、母、娘、そして、酒に向ける愛がハンパなものではなく、それが
彼の歌に溶け込んでいるからだと思うのですが、それはほかの演歌歌手にもあるはずです。
なぜ、彼の歌だけがこんなに胸に響くのか? とにかく、聴くほどに涙があふれます。

歌だけでなく話にも味があります。かつて、こんな話をしていたことがあります。

「娘の彼氏は“燃えないゴミ”に見えます。
しかし、息子の彼女はみんな可愛いんですなぁ、これが…」

文字にするとそれほどでもないのに、彼が“あの顔+東北弁”で話すと思わず噴き出して
しまうおかしさが生まれます。

この日の番組では数曲歌いましたが、曲と曲の間に語られる作った経緯や曲にまつわる
思い出話などですが、とても味わい深いものでした。
泣かせる話が多い中、大ヒットになった「雪国」誕生の秘話に腹を抱えて笑いました。
冒頭の“♪好きよ あなた”で心をわしづかみされる歌ですが、もともとは酒の席のために
ふざけて作ってあったそうです。その出だしの歌詞が…“♪ダメよ そこは…”。ハハハ。
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少々、品がないですが、笑いが止まりませんでした。
話も歌も“人間臭い”ところが魅力なんでしょうね。健康に気を付けて長く歌い続けて
ほしいです。 終盤で歌った「娘に」と「母さんへ」は物語として成立していました。
この2曲だけで、我が家のティッシュがかなり消費されました。


涙が乾く前にネットである記事を見てしまいました。
深く考えずに呟きました。

北海道新幹線開業戦略推進会議が
テーマソングをGLAYに依頼したと。
うーん、微妙だなあ。
そりゃ、彼らは道が生んだ大スターだ。
しかし、「ハイカラ」すぎないか?
ますます年寄りが増えるんだぜ。
ここは、松山千春とか中島みゆき・・・
じゃあないのかなあ。

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たちまち、GLAYのファンらしき人たちから強い反発のリプライがありました。
GLAYがどれほど北海道に貢献してきたか知らないのだろう、聴いたことがないんだろう、
ハイカラってなんだよ、ワロタ、老害…
一瞬、“超スローボール”のときのような不毛な炎上騒ぎが再燃するのかと心配しました。
しかし、多くのGLAYER(初めて知りましたw)は冷静でした。代わりに謝ってくれたり、
リプライの背景を説明してくれたり、中には、少し時間がたってから、「強い言葉を使って
申しわけなかった」と言って来る人もいました。

140文字・・・難しいですね。
チャンと読めば、ツイートはGLAYの実績・功績を否定するものではないし、これからの
高齢化社会を考えたら、演歌っぽいものにした方がよかったんじゃないの?と言っている
だけだと分かるはずです。
同じ北海道出身で、“スター”という意味でも遜色がない松山や中島がいるんだもの・・・
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そんな意味を込めたつもりでしたが、通じない人も多かったようです。
自分が好きなアーチストや選手・球団について少しでもネガティブなことを言われると、
瞬間湯沸かし器的に“沸騰する”人がいますから気をつけなければ…と、これでもいつも
警戒しているのですが、またやらかすところでした。

大好きなのに、“北の大地”とは相性が良くないのかなあ。ハハハ。

2016年3月末開業、新函館までの所要時間は4時間10分だとか。
妻が飛行機嫌い(頭が痛くなる)なので、我が家の小旅行で本州を出たのは1度だけですが、
この時間で行けるなら可能性があるかなあ。

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お願い!

楽しみな瞬間が近づいています。
今、アクセス・カウンターが123万4000+になっていますが、
たぶん、今のペースだと、午後のどの時点かで(2時~4時?)
“01234567”を表示するはずなんです。
なんか、いい数字じゃないですか。
あれ?ヘタすると映画館の中?
出来れば…でいいのですが、どなたかキャプチャーして
ツイートしてくれませんかね?そんな暇はないか?ハハハ。

by toruiwa2010 | 2015-06-08 08:53 | 読書・歌・趣味 | Comments(0)
今日は2週間ぶりに「水曜歌謡祭」です。
HPを見れば“毎週水曜日”と書いてありますが、4月15日にスタートしたのに
6週目でようやく4回目の放送です。看板に偽りあり。ハハハ。

たしかに、大半の曲が元歌を歌っていない何人(組)かのコラボですから、完成まで
時間もかかるでしょうね。しかし、番組名に曜日が入っているのに“とびとび”の
放送では視聴者に習慣づかせることも難しいでしょう。3回目が一番よかったのに
視聴率が6.5%に落ちたのも理由のないことではないと思います。
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一時は花盛りだった音楽番組も最近は数が減ると同時に 歌手や曲への“なじみ”が
ないこともあってテレビで見る機会は極端に少なくなりました。
それだけに、歌好きにとって「水曜音楽祭」は貴重な番組です。基本的に歌のうまい
歌手が出ているし、ほかでは見られない組み合わせのコラボが楽しめますから。

タイトルも中身も「FNS歌謡祭」の流れの中にあり、レベルは高いと思います。
しかし、それだけに、ジャニーズやAKB、ももクロなど“人気先行型”の歌手たちで
数字を稼ぐことができないのはつらいですね。
彼らの事務所も練習のために時間を取られることや“歌ヘタ”がばれてしまうのを恐れて、
番組に出したがらない…聞いたわけではありませんが、おそらくそんなところでしょう。
ハハハ。

山口百恵や中森明菜のヒット曲をコラボで聴かせた特集がよかったし、私にとっては
“無名”だった“水曜シンガーズ”の歌のうまさを知ることができたし、番組としては
悪くないと思いますが、視聴率は伸びません。
初めから、ある程度の“覚悟”はあったはずです。私は 1回目の7.3、2回目の7.6%は
健闘したと思いました。それだけに、放送が不定期になっていることが一因ではないかと
考えられる3回目の視聴率ダウンは惜しまれます。
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05/06 のツイート

フジテレビ「水曜歌謡祭」
視聴率7%台はきっと不満だろうが、
これをキープできればいいと思う。
鈴木雅之は出ないようなので
今日一番の期待は田島貴男だ。
レコード屋でCDを探したが
置いていないと言われた。
実力のある実力派なのに。
どこかで探し出す。

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…たちまち、何通かのリプライがあり、いろいろ情報をいただいて驚きました。
私はこの田島貴男という歌手に出会えただけでも大きな収穫でした。
ただ、番組を続けるために7%はきっと最低ラインでしょう。前回の6.5%にスタッフも
編成も焦っていると思います。今日はある意味“勝負”じゃないかなあ。

テレビ欄を見ると田島は出ないようですから、映画を見に出かけた帰りにCDを探して
“顔”を思い出しつつ聴く予定です。NHK「カバーズ」で司会のリリー・フランキーが
“歌うダイオウイカ”と紹介していました。言い得て妙。ハハハ。
「関根勤に似ている」という話があるらしいですが、私にはピンときません。
それよりフジテレビ「ザ・ノンフィクション」で見た沖縄出身のすし職人にクリソツ!!
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ちなみに、「FNS…」をふくめてこれまで聴いたコラボの中で一番気に入っているのは
玉置浩二&香西かおりの「無言坂」(2012年12月)です。“意外性”と見事なアレンジで
まるで別の曲になっていました。この二人でほかの曲も聞きたいと思いました。
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もう一曲思い出すのは、その1年前に聴いた和田アキ子の「古い日記」です。
和田はあまり好きじゃないのでパスしようとしたのですが、聴いてよかったです。
彼女の歌唱そのものより、武田真治のサックス、押尾コータローのギターが和田の歌に
“まとわりつく”ようにからんで絶妙なコラボになっていました。
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さて、今日は石井竜也が出ますね。
郷ひろみのヒット・メドレーも楽しみです。
母局だからではなく好きな番組なので頼むから“終了”しないでくれよと願います。
ハハハ。

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お時間があったらどうぞ。

これでも投稿が増えないようなら・・・
そういうことですか。分かったよ。ハハハ。

by toruiwa2010 | 2015-05-20 08:51 | 読書・歌・趣味 | Comments(9)
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電車で向かいの席のご老人が、病院の待合室で隣の女性が鉛筆を片手にメモ帳のような
ものをじっと見つめて考えているのを見かけると、思わずニヤッとしてしまいます。
真剣な視線の先にあるのは“数独”と思って間違いありません。
どっぷりと“はまる”趣味を持ったことがない私も過去に何度かのめりこみました。

考案者はスイス人だという説もありますが、“日本生まれ”のパズルです。
九つのマスが作るブロックが九つあり、それぞれ1から9までの数字で埋めるのですが、
ひとつのブロック、ひとつの行・列に同じ数字は入れないのが条件になっています。
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あらかじめ入っている数字を手がかりに論理的に考えたら「このマスにはこの数字しか
入らない」という答えが出てきます。
7,8年前に出会って大いに悩まされ、それだけに燃えました。負けず嫌い。ハハハ。
簡単なようで難しいのです。しかも面白いのです。そして…はまるのです。

夫婦そろって“中毒”になったことがあります。
時間さえあれば格闘していました。たまに、「あっ」「うーん」と短い言葉が発せられますが、
基本的には“無言”です。
できたぁ!と思ってチェックすると、同じ行や列にしっかり同じ数字が入っていることが、
しばしばです。気のせいか、その数字は笑っているように見えます。「ほーらね」と。
ハハハ。

えっ、途中からやり直せばいいじゃないか…ですか?
おっしゃるとおりですが、さて、どこまでが合っていて、どこで間違いが発生したかを
見つけるのはそれほど簡単ではありません。そこに至るまでに相当神経を使っているのに、
間違った箇所を探そうなどと思ったら、たぶん途中で頭が痛くなるでしょう。
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こことここに5があるのだから、このブロックで5が入るのはこのマスしかないよな…と
3~4個のブロックを完成してチェックすると、その範囲ではまったく“論理”に破綻が
ないのに次のブロックで数字が重なってしまう現象に襲われます。「あっ」や「うーん」が
聞こえるのはそういうときです。ハハハ。

手がかりの数字がいくつあるか、どこに入っているか…などで、レベルはいろいろです。
口惜しいかな、目安として書いてある時間の中で完成することは私たちには至難の技です。
正直に書くと、低いレベルの問題でさえかなりオーバーすることがあります。
ある種の反射神経も必要としますから年齢的に難しいのです。
時間内に収めるにはもっとテクニックを磨かなければいけないのでしょう。うまい人は
きっと、まだ、私が気づいていない“高等テクニック”を使っているに違いありません。
それを見つけるまでは、時間がかかっても“アナログ的”方法でがんばるしかないのです。
ハハハ。
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今では“SUDOKU”の表記で欧米にも認知されているようです。
夢中になれる、退屈しない、老化の防止になる…ことは間違いありません。
完成したときの“達成感”はたまりませんし、ヒマつぶしには“もってこい”ですが、
くれぐれも“やりすぎ”にはご注意ください。
最初にはまったとき、私にはアドバイスをしてくれる人がいませんでしたから、たちまち
完全な“数独中毒”になりました。

軽い読み物を買うつもりで入った旅先の本屋で数独本に手が伸びたことがあります。
このパズルになくてはならない鉛筆を売っているところをたずねると「隣のキオスクで
売ってなければ…」と言われました。
そのキオスクで「鉛筆ありますかねえ」と聞くと、「おいてません」という返事でした。
「これでは家に帰るまでやれないなあ」と思っていると、よほど困った顔をしていたのか、
「ちょっと待って。短いのでよければ」と使い古しの短い鉛筆を見つけてくれました!!
おかげで、東京までの時間があっという間でした。鉛筆と同じように、なくてはならない
消しゴムがない悲しさで完成したものは少なかったですがね。ハハハ。
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先日、妻がやっていました。“精神安定剤”的なものを必要とする状況だった(ハハハ)私も
即、参加しました。
1年前に撮った脳のMRI画像を見てドクターは「カルテで年齢を見なければ、30歳だと
言われても分かりません」と言ってくれました。専門医の太鼓判をもらっている脳ですが、
実年齢はごまかせませず、半分ぐらいしか“正解”にたどり着けません。
それでも、ここ数日、取りつかれています。“ミニブーム”の始まりです。ボヤのうちに
消さないと大火になりそうです。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2014-08-28 09:26 | 読書・歌・趣味 | Comments(4)
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本は“紙”で読みたい…
ずっと、そう思っていました。揺るがない自信もありました。
あっさりと誘惑されてしまいました。ハハハ。
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アマゾンで洋書を買おうかと検索していると、どうしても、“キンドル版”の文字が目に
飛び込んできます。値段も安いし、すぐにダウンロードできるから時間のロスがないし、
読んだあと、残したいと思ったとき、場所をとりません。いいことづくめです。
買いためてあったお気に入りの作家たちの小説が底をつきそうになっていたこともあって
先週、思い切ってキンドルを買うことにしました。

例によって、よく調べずにキンドルなら何でもいいのだろうと簡単に考えて注文したのは
“ペーパーホワイト”と呼ばれている商品でした。
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使えるかどうかも分からないのに、本も10冊ぐらいまとめ買いしてしまいました。
全部読み終えるまで生きているかどうかさえ定かではないのに、せっかちというのか、
おっちょこちょいというのか…。ハハハ。

キンドルの注文を確定させたあと、駅前の本屋へ解説本を買いに行きました。
“本屋”では見つかりませんでした。iPhoneやiPadなどに関する本はたくさんあるのに。
店員さんに聞いてみましたが、「ありませんねえ」とそっけなく言われてしまいました。
近くにブックオフがあるのを知っていたのでそちらに回ることにしました。100mほどの
距離を歩いている間に「あっ」と思いました。店員さんの言葉を思い出したからです。
「ありません」の前に「キンドルってアマゾンでしたよねえ」がついていたのです。

そうか、“紙の本”を売って商売している書店にとってアマゾンやキンドルは、万引き、
立ち読みと並ぶ“敵”だもんなあ…と考えるのは行き過ぎですかね?ハハハ。
…ブックオフに1冊だけあったのを買って帰宅。

翌日の午前中にはキンドルが届きました。
想像以上に小さくて驚きました。全体のサイズは16.5cm x 11.5cm、画面は12.3cm
x 9.1cmです。文庫本より少し小さいぐらいですが、文字の大きさを調節すれば楽に
読めます。しかも、重さは普段 読んでいるペーパーバックにくらべても軽くて満足です。
翌日から、外出時の電車の中やリハビリの待ち時間に活用し始めました。
起動すると読みかけのページが表示されますし、画面は明るいし、“使い心地”は快適です。
たった一つの難点は紙の本なら得られる「半分読んだなあ」、「あと、20ページだ」という
感覚がつかみにくいところだけですね。
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リハビリの療法士さんに話をすると「その年で使いこなしてるんだからすごいですよ」と
褒められました。普段は“褒められて伸びる”タイプですが、この件では違います。
機械を手元に置いて、解説本を見ながら理解しようとしましたが、PCへの接続方法などが
書いてあって、「へえ、インターネットやメールもできるんだ」と喜びましたが、なんだか
様子がおかしいのです。

“キンドル”という文字だけを確認してブックオフで手に入れた解説書は“Fire HD”用、
購入したキンドルは“ペーパーホワイト”と呼ばれる“電子書籍リーダー”…つまり、
本を読むだけのタブレットだったのです!どこが使いこなしてるって言うんですか?
ハハハ。

さて、このキンドルで読まれるのを待つことになった本は以下の通りです。

Michael Connelly
Angle of Investigation: Three Harry Bosch Short Stories
The Safe Man: A Ghost Story
Suicide Run: Three Harry Bosch Stories
Switchblade
The Gods of Guilt (Mickey Haller 5)

Jeffrey Archer
Quiver Full of Arrows
Christina Rosenthal (Short Reads)
Four Warned (Quick Reads 2014)
Be Careful What You Wish For (The Clifton Chronicles)

Frederick Forsyth
The Kill List

Nelson DeMille
Rendezvous (Kindle Single)

John Grisham
Ford County: Stories
Sycamore Row

最後の「Sycamore Row」は紙の本を持っていたのですが、サイズを確認せずに買ったため
かなり大判で思いので、贅沢ですがキンドル版を買うことにしました。
“紙”の方はゴミとして捨てるのはもったいないのでマンションのロビーに「新品です。
よろしかったらどうぞ」とメモをつけて置いておいたら、数時間でなくなっていました。
役に立ってよかったです。
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”古巣を批判”について

ツイートすると叩かれるので、こちらにそっと書いておきます。

フジテレビは大変世話になった古巣ですが、何のしがらみもありません。
是是非非で臨んでいます。

デイリースポーツが頓珍漢な記事を書いているようです。

・面白い番組が減っているのは事実でしょう。視聴率に現れています。
がんばらんか!といつも書いています。

・FNMDSが信用ならなかった…というのは40年以上前の話です。
まるで、最近のように書くのはいかがなものでしょうか?

書けば書くほど…と承知していますが、あえて。
by toruiwa2010 | 2014-08-21 09:03 | 読書・歌・趣味 | Comments(9)
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リハビリに通う病院の待合室でせっせと本を読んでいます。英語です。
病院に着いてから実施にリハビリが始まるまで、朝は3時間、午後は2時間あって、
時間には不自由しません。ふだんはそれほどページ数が“稼げ”ないのですが、
3ヶ月弱の間に3冊を読み切りました。私にとっては異常なスピードです。
一昨日、読了したのは大好きなマイクル・コナリーの「The Black Box」です。

大勢の人に読んでほしい、LAPD(ロサンゼルス市警)のハリー・ボッシュ刑事を
主人公にするシリーズの最新作です。
現在、ボッシュが所属しているのは未解決事件を再捜査する部署です。DNAなど
近代的な捜査手法が確立されたあと、未解決の事件を見直し、新しいアングルから
光を当てて犯人捜しをしようとしているのです。
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ボッシュが担当しているのは20年前、1992年5月1日に起きたデンマーク人の
女性ジャーナリスト殺人事件です。当時、ボッシュは初動捜査にあたったのですが、
十分な時間をかけることができませんでした。時期が悪すぎたのです。

ロドニー・キングという黒人青年に対してロス市警の警官たちが集団で暴行を働き、
裁判になりましたが、4月29日に無罪判決が出たことに激怒した黒人たちが市内の
至るところで暴動騒ぎを起こしていました。略奪や殺人が相次ぎ、市警は軍の手を
借りるなどして対応しましたが、発生する事件の数はその能力を超えていました。
ボッシュは気持ちを残しながら次の事件現場に向かわざるを得ませんでした。

結局、このデンマーク女性殺人事件は迷宮入りになっていましたが、ボッシュは
20年間眠っていた僅かな捜査資料を丹念に検証して真相に迫っていきます。

いわゆるクライム・ノベルですが、ハードな描写はありませんし、女性でも十分に
楽しめると保証します。生い立ちが影を落とすボッシュという男の魅力、周囲の
女性との関係や一人娘、マギーとの間に作られている空気に惹かれるはずです。

話は変わります。

ある日、カンザス州の小さな教会に一人の男が姿を現した。
男の名前はボイエット、元服役囚だと言う。求めに応じて
キース牧師が会うとボイエットは思いがけない告白をした。
十数年前、少女を誘拐して暴行のあと殺害したというのだ。
脳腫瘍で余命数ヶ月だという彼の告白は信用できるのか?

事件を追った警察が逮捕し、自白を得た無実の少年、ドンテ・
ドラムは死刑を宣告され、その執行が4日後に迫っていた…

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ジョン・グリシャムの小説「自白」(Confession:2010)は、このあと、キース牧師、
ドンテの弁護人、ロビー・フラックらが刑の執行停止を求めて奔走するスリルに
富んだ展開を克明に描いています。グリシャムらしいスピーディな筆致が心地よく、
一気に読みました。彼の作品の中でもレベルは高いと思います。ご一読を勧めます。

原書にはlast minute という単語が何度も出てきました。「最後の1分1(瞬間)」。
日本にくらべると、アメリカの司法制度は複雑で分かりにくいところがありますが、
キース牧師やフラック弁護士たちの行動は、死刑囚・ドンテを冤罪から救うために
最後の1分まで続くのです。

これまでに読んだ推理小説の中にも、弁護士たちが法律的に考えられるさまざまな
手段で刑の執行停止を訴える過程を描いたものがたくさんありました。功を奏して
裁判所や知事が動き、執行停止になるもの、相次ぐ却下で“時間切れ”になるもの、
いろいろですが、「そうは言っても 所詮、小説の中の話だよね」と思っていました。

…そうじゃないんですね。
先日、ネットをフラフラしているときにこんな見出しが目に飛び込んで来ました。

“Georgia execution halted at the last minute”

出ました、last minute! ハハハ。
「ジョージア州でギリギリの刑の執行停止」。
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1990年、ウォーレン・リー・ヒルは刑務所内で就寝中の囚人仲間を釘がついた板で
殺害しました。恋人を射殺し、終身刑で服役中だった彼には改めて死刑が宣告され、
この日、執行される予定でしたが、がきわどいタイミングで停止されたのです。
弁護側の「彼には精神障害がある」との申し立てを裁判所が認めたのです。
このとき、刑務所ではウォーレンの血管に致死量の薬物を注入する準備が進んで
いたそうです!

この決定は第11巡回控訴裁判所が出したものですが、実は この日、それ以前に、
ジョージア州の更生保護委員会や最高裁判所、さらには連邦最高裁判所が弁護側の
申請を却下していたと言います。きっと、最後のチャンスだったのでしょう。
裁判所の決定も2-1というものでした。これ以上はない“ぎりぎり”だったのです。


実を言うと、このエントリーの後半、ウォーレン死刑囚についての部分は4月末に
書いたものです。更新するにあたって、念のため、その後どうなったのかと思って
検索してみると、“執行停止”は一時的なもので、様々な検査や司法手続きののち
結局、刑は執行されることになっています。7月15日午後7時…。

2013年2月19日、執行に備えたウォーレンが最後の食事を摂っているときに
“一時停止”を勝ち取った弁護団も今度ばかりは打つ手がないようです。
by toruiwa2010 | 2013-07-05 09:11 | 読書・歌・趣味 | Comments(4)
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エアロバイクをひたすら漕いでいるとき音楽を聴いていないと30分という時間が
とてつもなく長く感じて“苦行”になってしまいます。
もともと、私のPodcastに入れてあったのは井上陽水、高橋真梨子、小椋桂、アン・
マレー、ケニー・ロジャースといった人たちの曲でした。すべて、好きな歌手です。
ただし、音楽としてはいずれも申し分ないのですが、“バイク漕ぎの友”としては
合うものと合わないものがあります。 テンポがないとつらいのです。
井上陽水と高橋真梨子の何曲かは合格ですが、残りの曲はもう一つです。

もう少しテンポのある曲をと、先週iTunesから購入しました。

まず、イギリスの女性シンガー、シーナ・イーストン(Sheena Easton))です。
1980年代に、かなりはまりました。パンチの効いた声…特に高音部の艶のある声が
よく伸びるのが耳に心地いいです。アルバム“Greatest Hits”から…
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Morning Train
Telefone
Strut
Sugar Walls
Modern Girl
Almost Over You


続いて、これもかなりお気に入りだったライオネル・リッチ-(Lionel Richie)。
ヒット・チャートをにぎわした名曲ばかりです。“Difinitive Collection”から…
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All Night Long
Say You,Say Me
Three Times a Lady
Easy
Endless Love
Hello


…ダウンロードしているうちに大物シンガーを忘れていることに気づきました。
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)です。忘れるなんて。ハハハ。
アルバム“Number One”から7曲を選びました。
彼が幼かったジャクソン5のころから聴いているなじみの歌手ですが、熱狂的な
ファンというわけでもないのでこまかい情報は持っていません。かすかに記憶が
残っている曲を中心に選んだのは…

Rock With You
Billie Jean
Beat It
Thriller
Bad
Smooth Criminal
Man in the Mirror


…さすがはKing of Popです。
20分でも退屈だったバイク漕ぎが30分でも苦痛じゃなくなりました。
Rock…はそれほどでもありませんが、Billie Jeanあたりからテンションが上がり、
そのあとの3曲は若いころよくかけっぱなしにしていたFEN(米軍向けのラジオ)で
さんざん聴いたヒット曲ばかりですから、ペダルをこぐ脚にも力が入ります。

ジャジャーン、ジャジャジャ…Thrillerの前奏が始まったときが最高です。
ふと、操作パネルを見ると表示されている心拍数が110近くになっていました。
それまで100~105だったのに。74 years youngのハートが燃えたのでしょう。
ハハハ。
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初めて見るダンスシーンの迫力に圧倒されたPVを含めてこの曲から受けた衝撃は
今も忘れません。名曲中の名曲ですね。
終盤に始まった重低音の男の“語り”が高笑いのフェードアウトとともに終わると
丁度18分経過…真っ暗なトンネルの向こうに明かりが見えてきます。ハハハ。

Bad終わりで残りは8分。
面白い曲が始まります。Smooth Criminalです。いたるところに日本語のように
聞こえる部分があるのですが、特に…

So, Annie are you ok?
Are you ok, Annie?
You've been hit by
You've been hit by
A smooth criminal


You’ve been hit byがどうしても「郵便減った」と聞こえます。
「タモリ倶楽部」の“空耳アワー”に投稿してみようかしらん。ハハハ。

いい“友だち”を得て、たっぷり汗をかきながら楽しく漕いでいます。
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by toruiwa2010 | 2013-06-28 07:57 | 読書・歌・趣味 | Comments(4)
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電車の中で一心不乱にゲームに興じる若者やそう若くもないおじさんを見かけます。
「何が面白いんだか」と思います。同時に、「彼らはマージャンという知的な遊びを
知らないんだよね。可哀相に」とも。ハハハ。

地球上最高のゲーム、マージャンとの出会いは高校3年生のときでした。
さすがに高校時代はそれほど夢中になりませんでしたが、無事 大学に入ってからは
“タガ”がはずれてしまいました。入学後に入部した放送研究会に気の合う仲間が
何人もいたのが“運のつき”だったのです。ハハハ。
特に2年生になって三田で合流したあとはほぼ連日 商店街の中にあった「大三元」
という店に入り浸っていたものです。

フジテレビのアナウンサーにもスポーツ部の仲間にもメンバーは大勢いましたから
社会人になってからもヒマさえあれば楽しんでいました。もちろん、仕事があり、
結婚も早かったのでペースはかなり落ちましたが、それでも週に2回は仲間たちと
卓を囲んだものです。
しかし、WOWOWに出向以後は周囲にメンバーが見つからず遠ざかっていました。
フジテレビの後輩から声がかかって“復活”したのは現役引退後の2006年でした。
“ゲーム世代”の若者には、3時間も4時間もかかる遊びは面倒なのか、ルールを
覚えるのが邪魔くさいのか、“マージャン人口”は激減しているのは残念です。

自分が持っている牌(ハイ)から役を作っていく。相手の捨て牌から手の内を読む。
偶然性もあるものの、あくまで“知的遊戯”です。ゲーム中は脳をたっぷり使うし、
目で見ることもなく 掴んだ牌が何かを知るために指先の感覚が研ぎ澄まされるし、
老化防止にはもってこいの遊びです。つまり私向きです。ハハハ。
楽しい時間が過ごせればいいのであって、勝ち負けに強いこだわりはありませんが、
やる以上、“うまいマージャン”を打ちたいものだとは思っています。
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楽しむために大事なのは、気が合うこと、プレーのペースが極端に遅くないこと、
他人の迷惑を考えずいつまでもやりたがらないこと、タバコを吸わないこと…です。
メンバーでただ一人の喫煙者は、早めに来て一服し、終わってからも残って一服、
ゲーム中は我慢してくれます。彼がそれだけ気を使っても、ほかのテーブルでは
平気でぷかぷか吸いますから5,6時間遊ぶと、着ているものすべてにたっぷりと
煙の臭いが染み込んでいます。冬の間、マフラーとニット帽は入店と同時に紙袋に
入れさせてもらうし、帰宅後も、寝室ではなく居間で着替えます。ハハハ。

月に1,2回、幹事役から“日程調整”の電話がかかってきます。
私の日程表はスカスカですから、常にほかの3人の都合で開催日が決まります。
最近は、この3人も“窓際族”みたいなものですから、試合開始が少しずつ早く
なっています。帰宅時間も繰り上がるし、みんな早く年金生活者になればいいのに。
ハハハ。

正月を挟んだため1ヶ月ぶりとなるマージャン・デーが今夜です。
肺気腫を患う常連のDが退院したばかりなので、代わりのメンバーが来ます。
20歳以上年下の後輩なのに遠慮なく勝っていく私の“天敵”です。
おい、Dちゃん、早く治してくれないと困るぜ。ハハハ。

出かける前にネットのゲームで少し頭の体操をしてから出かけます。
ちなみに、写真のリーチですが、上がれませんでした。
“引っ掛け”の“間チーピン”じゃねえ。 ハハハ。
いつもこんなにせこいことをしているわけではありません。私の“雀史”の中で
最高の上り役は、数年前のツイーイーソー・ショースーシ(字一色・小四喜)…
分かる人には分かるダブル役満です。

このエントリーは“京都府警がマージャン店を摘発”というニュースに誘われて
書き始めたのですが、それはどうでもよくなりました。
記事によると、今の全自動卓はレートの設定や店に支払う遊技料の計算までできる
「点数精算機能」付きが普及しているようですが、私たちがいつもプレーする店の
卓はそこまで進化したものではありません。

さて、いざ、戦場へ!ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-01-23 08:58 | 読書・歌・趣味 | Comments(10)
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10/12のツイート

今夜ノーベル文学賞の発表らしい。
前もって書いておく。村上春樹が受賞したら、
めでたいことだとは思うが、認めない。
「1Q84」・・・どこが良かったのか?
突っ込みどころ満載で、ブログでもずいぶん
書かせてもらった。
そもそも、翻訳された文学ってなに?


文字数の関係で言葉足らずになったが、この賞は1作に対して与えられるものではなく
業績全体が対象であることは承知している。めでたいけど認める気にならないそもそもの
理由が「1Q84」だと言いたかったのだ。
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3年前のことになるが、出版当時、村上春樹の「1Q84」を読ませてもらった。
最後まで読みとおした時、自分をほめたいと思った。ハハハ。
たしか、それまで彼の著作は1冊も読んでいないと思う。
読んでいれば記憶があるはずだから、“…と思う”は言い方が変だと突っ込まれそうだが、
あいまいなのだ。きっと、読みかけてやめたのが1冊ぐらいあるのだろうと思う。

「1Q84」も、“読みとおした”には、若干の“嘘”がある。BOOK 3までは読んだのだが、
BOOK 4は読んでいない。だって、はじめ伝わっていたのは3部までという話だったもの。
それに どうしても、妻が買ったBOOK 4には手が伸びなかったのさ。満腹感。ハハハ。
この本については、読みながら、そして、読み終えたあと、数回にわたって書いた。
去年10月に骨折したとき、せっかく訪問した読者を“手ぶら”で返すのは申し訳ないと、
Archiveとして更新した。→ に行くとまとめて読めるので興味があったらどうぞ。
著作に合わせてBOOK1からBOOK3まであるが。ハハハ。 http://bit.ly/Q0TxNJ

・・・と書いても、読みに行く人は少ないと思うので(ハハハ)一部を引用しておく。
(1行当たりの文字数の関係で多少 手を加え、文章の“調子”もこの記事に合わせた)

「普通に書けばいいじゃない?」「どうして、そんなに得意げなの?」「なぜ、まるで
『どうだ、うまいだろう。こういう言い換えは俺にしかできないのだ』と言わんばかりに、
くどい形容詞や形容詞句を書き連ねなければいけないの?」と、へきえきする。

読み始めてすぐ、冒頭の3-5行目にかけてこんな文章がある。

中年の運転手は、まるで舳先に立って不吉な潮目を読む老練な漁師のように、
前方に途切れなく並んだ車の列を、ただ口を閉ざして見つめていた。


…“余計な”文節のおかげで、かえって運転手の表情が頭に浮かんで来ない。ハハハ。
“中年の運転手は、前方に途切れなく並んだ車の列を、ただ口を閉ざして…”では、
どうしてもダメなのか? 第一、“途切れなく”という日本語、あるのかなあ?
私のボキャブラリーには“途切れることなく”または、“切れ目なく”しかなかったから、
この言葉に出会って、びっくりした。
どう考えたって 推敲に推敲を重ねたはずだから、“世界的大作家”が間違えるはずはなく、
たぶん、私が知らなかっただけだろう…ということにしておく。ハハハ。

珍しい苗字を持つ主人公の一人が、行く先々の町で電話帳を開いてみるが、同じ名前を
持つ人物は見当たらなかった、という記述のあとに・・・

“そのたびに彼女は、大海原に投げ出された孤独な漂流者のような気持ちになった。”と
書かれている。
数行後に“名刺を渡すと相手はしばしそれを凝視した。まるで出し抜けに不幸の手紙でも
渡されたみたいに。”とある。

ほかにも・・・。

なのに、その音楽の冒頭の一節を聴いた瞬間から、彼女の頭に
いろんな知識が反射的に浮かんできたのだ。開いた窓から一群の鳥が
部屋に飛び込んでくるみたいに。

録音された拍手を長く聞いていると、そのうちに拍手に聞こえなくなる。
終わりのない火星の砂嵐に耳を澄ませているみたいな気持ちになる。

「現実はいつだってひとつしかありません」、書物の大事な一節に
アンダーラインを引くように、運転手はゆっくりと繰り返した。

それは揺れというよりはうねりに近い。荒波の上に浮かんだ航空母艦の
甲板を歩いているようだ。

堅く閉じられた唇は、よほどの必要がなければ微笑ひとつ浮かべなかった。
その両目は優秀な甲板監視員のように、怠りなく冷ややかだった。

傾向はお分かりだろう。
省かれていることが多いが、一つの文章を説明するときに、“まるで(たとえば)、
・・・のように(みたいに)”という形の文章が続くパターンが多い。


…第1章、たった19ページの中だけでこんなにあります。“てんこ盛り”。ハハハ。
ファンの多い、世界的に有名な作家ですから、当然、「それが村上文学さ」とおっしゃる
読者がたくさんいるのだろう。だからこそ、意図的に宣伝しなかったのに、初日だけで
数十万部を売り上げたのでかもしれない。
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しかし、天邪鬼の私はそれほど、感心したり、「参った」と言ったりしない。ハハハ。
これは、作家の“言葉遊び”じゃないかと思うのだ。
それが好きな人もいるだろう。しかし、“いちいち”感心しない私のような読者には余分な
ものでしかない。どんなに高邁なテーマで小説を書いたって、読者に伝わらなければ
意味がないじゃん。分類上、純文学だろうが、大衆文学だろうが、分かりやすいことが
肝心じゃないのかなあ。

考えすぎだろうが、なによりも、読者に「うまいなあ」と言わせたがっているように
思えてならない。大向こうに受けることを狙っているようで、好きにはなれない。
もともと、世間が“絶対視”する事物には、“眉につばする”ことにしている私だから、
大作家がこういう“自己満足”的なことをやっているのが我慢できないのだ。ハハハ。
ウエアや音楽をはじめ、やたらにブランド名や“うんちく”が出てくるのも、かえって、
作品全体の質を落としているように感じる。そんなことは、どこかの“やすおチャン”に
任せておけばいいのに…。
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純文学とは“対極”に位置する分野(推理・探偵小説)になるが、私の大好きな作家に、
“ハリー・ボッシュ・シリーズ”で知られる、マイケル・コネリーがいる。
探偵小説を馬鹿にしてはいけない。彼は、新聞記者として“ピューリッツァー賞”の
候補にもなったほどの実績を残していて、今では、日本でもファンが増えている。
ときどき、“うんちく”は出てくるが、英語で読んでも、彼の書き方のほうが“無駄”が
少なく、はるかにスマートだ。

…そんなことを言いつつ、BOOK1を読み終えてしまった。ハハハ。
こうなった以上、最後まで読むつもりだが、いまのところ、高い評価に値する小説だとは
思わない。“面白い”とも思わない。“行きがかり上”、読み進んでいるだけだ。

BOOK1の終り近くにこんな下りがある。

「世界というのはね、青豆さん、ひとつの記憶とその反対側の記憶との
果てしない戦いなんだよ」
「たしかに」と青豆は言った。


…文化人類学者や哲学者ではなく、“普通の”20歳代半ばの女性二人が交わした会話だ。
すげー!小説だから、と言ってしまえばそれまでだが、尊敬しちゃうねえ。ハハハ。
501ページに、編集者が天吾に向かって電話で 「ホットケーキみたいに作るそばから
どんどん売れている」と話す場面がある。
哀れな私の頭は“混乱”する。“花畑牧場の生キャラメルみたいに、作るそばから…”なら
まだ分かる。しかし、この書き方だと、ホットケーキ”とは、“作るそばから売れる”もの、
ということになり、それは、おかしな“決め付け”だ。それともなにか、1984年当時には
ホットケーキが“爆発的に”売れていたんだろうか。まさかね。ハハハ。 

読みはじめたばかりのBOOK2にも、いきなりこんな記述が出てくる。

百合は大きく、瞑想にふける異国の小さな動物のようにもったりしていた。
唇には色がなく、長い眉の外端は、まるで万有引力に抗することを
あきらめたかのように、わずかに下に降りていた。


相変わらず…。ハハハ。
こういう描写が、ものすごく気になるのだ。

ささやかではあるが、不特定多数の方の目に留まるブログで ノーベル賞を獲ろうかという
世界レベルの作家の作品に“いちゃもん”をつけ、文章にまで“ダメ出し”をするのは
それなりの“勇気”が要ることだから かなりためらったが、腹にたまったものをそのまま
しまっておける性格ではないものだから、筆の赴くままに書いてしまった。ハハハ。
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ノーベル文学賞でいつも疑問に思っているのは“翻訳文学”というものの意義・存在だ。
村上作品は世界40数カ国の言葉で発刊されていると聞く。それは素晴らしいことだ。
しかし、論文や記事なら事実関係こそが大事な要素だから、違う国の言語に訳されても
問題はないだろう。しかし、多くの場合、登場人物人の心の中、感情のひだが重要になる
文学の場合、どうなんだろう、と思う。

極論に聞こえるだろうが、日本語で書かれた「ノルウェイの森」と英語に訳されたそれは
“別物”だと思うわけだ。言語にはその国の文化や歴史が深くしみ込んでいるのだからね。
「いや、何も分かってないなあ。完璧に、忠実に村上の世界を映している」と言う輩が
きっといるだろう。しかし、そう言い切る根拠はあるのかね。ないと思うよ。
私に言わせれば、選ばれた言葉は訳者のものだもの。

山中教授のiPSや物理学賞、化学賞のように言語に関係なく世界に通用するものは
いいとして、文学の優劣を世界規模で語ることは難しいと思うのだ。
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3年前の時点では、読者の中にも“病状”に差はあってもハルキストがいたと記憶する。
今も残っていれば、さぞ不愉快だろう。
このところ立て続けに、北野武やらイチローやらに噛みついている。いやな爺さんだね。
スーパースター、頂点に立つ男(女も)、絶対視される者たちを常に“懐疑”の目で見るのが
岩佐流だから今更呆れても遅い。読み始めた以上、我慢してもらわなければ。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-10-12 10:25 | 読書・歌・趣味 | Comments(6)
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02/13
放送は始まっているがグラミー賞のセレモニーも
間もなくスタートする。ヒューストン・トリビュートで
ジェニファー・ハドソンが唄うらしいが、きっと
素晴らしい歌唱になるだろう。アカデミーといい、
アメリカの アワード中継は見事なショーになってる。
日本アカデミーは情けない。w。

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アカデミー、グラミー、ゴールデングローブ、エミー、トニー…メジャーリーグを追って
アメリカに滞在していたときにこれらの賞の授賞式があると、スタッフとの食事を断り、
部屋にこもってテレビにくぎ付けになったものです。言葉は半分しか分からなくたって、
楽しく見られたからです。セレモニーの主役、アーティストや俳優たちのあけっぴろげの
喜び方は言葉に関係なく伝わります。控えめな国民性や時間への細かい制約のせいで、
日本アカデミー賞のつまらないこと!ハハハ。

とくに、アカデミー賞はボブ・ホープが、グラミー賞はアンディ・ウイリアムスが司会を
していた1970年前後からよく見ています。
グラミー賞の楽しみはもちろん受賞者たちのスピーチとライブ演奏です。

オープニングを飾ったのはブルース・スプリングスティーンでした。
見事としか言いようがありません。渋くてパワーのある声だけでなく、彼のたたずまい
そのものが会場を圧倒します。いったいなんなんだろう?と思います。
書くのさえ非常に僭越ですが、自分があのステージに立ったらどんなにみすぼらしく、
ちっぽけで情けない姿に見えるだろうと想像してしまいます。ハハハ。
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スプリングスティーンが去って行ったあと登場したMCのLLクールJが「この事実から
逃げるわけにはいかない。できるのは祈ることだけだ」と前日亡くなったホイットニー・
ヒューストンへの祈りを捧げました。そして、「Whitney,we will always love you」…と
囁くように言いました。もちろん、we以下は彼女のヒット曲のタイトルを踏まえています
。僕らは、いつだって君を愛しているよ・・・。

あとで、WOWOWのスタジオに来たゲストの一人が「あれでセレモニー全体のトーンが
決まった。あれはよかった」と言っていました。私もそう思いました。
前の日に起きたヒューストンの死が音楽シーン最大のイベントに大きな影を落とすことは
間違いないと思っていましたが、凝り過ぎず、悲しみを抑制した簡潔で素晴らしい演出で
みごとに乗り切りました。アメリカのショー・ビジネスはさすがだと感心します。

その後も次から次にアーティストたちがパフォーマンスを見せました。
ポール・マッカートニー、テイラー・スウィフト、リアーナ、トニー・ベネット、さらに、
アルツハイマーにかかっていると告白したカントリーの大御所、グレン・キャンベル…
ジェニファー・ハドソンがこみ上げる感情をしっかりコントロールしてヒューストンの
ヒット曲「I Will Always Love You」を歌いあげました。
生の演奏が終わるたびに会場はスタンディング・オベーションの連続でした。
若いころ“ステーツ”と呼ばれてからかわれたほどの外国かぶれの私は、最初の一声で
聴衆の心をわしづかみにする彼らに感動します。これだけの大舞台なのに上ずることなく、
音程が外れることもありません。すべてが“本物”であるこという安心感は尊いです。
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今日のセレモニーを席巻しそうなアデルの歌に聞き惚れた。
特に声には特徴を感じないが、歌声は別だ。ひきつけるものを
持っている。しかも、楽に声が出ているところがすごい。
人はなかなかこの形で声を出せるものではないのだ。


映画を見に出かける時間が迫る中、ぎりぎりでイギリスの歌手、アデルが登場しました。
今年のグラミーの中心人物です。予備知識がないまま聴きましたが、さすが、でした。
ただし、体調は万全じゃないような気がしました。よくよく聞くと、少し声がかすれる
ところがあったからです。スタジオのパティ・オースティンが歌唱を絶賛したあと
「オペラのレッスンを勧めるわ」と言っていました。
確かなことは知りませんが、のどにポリープができやすいようなことを言い、オペラの
歌い方を身につけたらその声は死ぬまで保てるとアドバイスしていました。
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…そのアデルがベスト・アルバム賞など主要6冠を達成したあと、ショーの最後に驚きの
クライマックスが用意されていました。
ポール・マッカートニーとスプリングスティーンら豪華な助っ人たちが「The End」で
繰り広げたギターのセッションは圧巻でした。プレーしている人たちはもちろん、観客、
視聴者を巻き込んで最高に盛り上がって第54回グラミー授賞式は幕を下ろしたのです。

洋楽はそれほど聴く機会がなくて知識もなじみもないのですが、
グラミーは欠かさずに見ています。昨日も、結構つぶやきました。
つぶやかずにはいられなくなるのです。ハハハ。

ホイットニー・ヒューストンの死については一昨日書きました。
by toruiwa2010 | 2012-02-14 08:07 | 読書・歌・趣味 | Comments(7)