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岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:フィギュアスケート( 62 )

木曜日から4日連続でフィギュア漬けだった。開催地がボストンだったから録画だったが、
それなりに楽しんだ。ちなみに、録画放送はいつも批判にさらされるが、民放だったら
どこが放映権を持っていても同じやり方になると思う。くわしいことは2013年12月15、
20,22日の記事を読んでほしい。

時差の関係でどうしても結果を知ってしまうが、私は敢えて情報をシャットアウトしない。
スポーツ中継はナマが原則だが、言っても仕方がないことは言わない。エネルギーの無駄。
結果を知ってなお楽しむ。そうしなければストレスがたまるから。ハハハ。
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あれれ、羽生結弦

男子の上位は粒ぞろいだった。
羽生が好調だと伝えられていたし、チャンが4大陸選手権FSを再現すれば、ものすごい
勝負になるぞ、と期待した。加えて去年の覇者・フェルナンデスがいて伸び盛りの宇野が
虎視眈々と表彰台を 狙っている…見どころが多かった。

羽生のFSを見たとき、今さらだが、試合の怖さを思った。
SPが終わり、2位に12点以上の差をつけていた。羽生クラスの選手がこの状態から優勝を
逃がすことは想像しにくかった。たとえ、2位にいたのがフェルナンデスでも。
6分間練習のときから、羽生は貫禄を見せていた。ただ滑っているだけなのに風格があった。
ケガさえしなければ、100-200-300がいつでも出せるという雰囲気をかもし出すのは凄い。

大差がついたことでFSでは集中を欠いていた…と書いた新聞もあるが、疑わしい。
「ずっと緊張していた」と話したとも聞く。競技をすることとスポーツ実況では違いが
あるだろうが、私の経験で言うと、緊張するのは何らかの不安を抱えているときが多い。
頂点に立っていると自他ともに認めていても、どこからか不安は忍び寄ってくるものだ。
準備不足だったり、体調不良だったり、あるいは精神的なものだったり…

サッカーだって、テニスだって、不安を感じながらピッチ(コート)に出ていくことはあるが、
自信を取り戻す時間はたっぷりある。フィギュアはFSでも4分半しかない。何が何だか
分からないまま競技を終えてしまうことだってあるのだろう。

しかし、SPの羽生は凄かったなあ。
名前をコールされてフェンスを離れる。リンク中央で構える。音楽がスタートする。
ピアノの音が流れる中、静止の状態からすでにリンクを支配しているかのようだった。
自己ベストを更新すると思ったが、わずかに及ばなかった。それにしても見事だった。
気持ちと体、いま、羽生はすべてが最高の状態にあると思った。逆に言えば、1グラムでも
体重が増減すれば演技に影響しそうだ。杞憂であればいいが。
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FS失敗の検証は本人とコーチ陣がじっくりやるだろう。
デニス・テンとの“もめごと”について少しだけ書いておく。
練習中にぶつかりそうになったという。しかも、羽生が曲をかけて滑っているときだった。
フィギュアではほかの選手はスペースを譲るのがマナーだとされている。
羽生が気分を害したのは分かる。反射的に怒鳴りつけたのも分かる。
「それはねえだろ、お前!」が字句まで事実なら“粋がり”すぎだが。ハハハ。

しかし、メディアが伝えている通り「ビデオを見たが、あれはたぶん故意だと思う」と
語ったのだとすれば、大いに疑問だ。
ぶつかれば大ケガをする可能性がある。テンが“故意”にやるとは考えにくい。彼自身、
ワールド・クラスの選手だし。

記者に囲まれたとき、「いや、もう終わったことなんで」とかわしておけばよかったのだ。
世界の王者ならそれぐらいの対応は見せてほしい。得意の分野だし。
もうひとつ願望を書くなら、“故意”が出てきた経緯についてだ。
話の流れの中で記者が「故意だと思う?」と投げかけ、羽生が「たぶん」と答える。
テレビ・ラジオならそのまま放送され、ニュアンスも伝わるが、活字メディアの場合は
しばしば「たぶん、故意だと思う」になるんだ。真実のようで真実ではない。
もし、このケースだったなら、私の“羽生批判”ももう少し弱くなる。ハハハ。
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フェルナンデスはSPで派手な転倒をしながら98.52をたたき出していた。
それでも羽生とは12点以上の差があったから、FSはのびのび滑れたのかもしれない。
まさにノーミス、完璧な演技だった。最初の4回転のきれいだったこと!
以後、音楽に乗ってどんどん観客を引き込んでいった。見せることでは男子No1だね。
歴代2位のbig scoreで優勝をさらった。あっぱれだ。
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宇野昌磨の涙を覚えておこうと思う。
必ず、世界のトップクラスに成長する選手だ。体のバランスが実にいい。ジャンプから
降りたあとの姿勢が美しい。すべての要素が一体になっている。つまり、流れだ。
私の目には彼のスケーティングは羽生より美しく見える。
最後に若さが出たが 挑戦したんだからいいじゃないか。
いい経験をしたと思い。10月には一回り大きくなった戻ってきてほしい。
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浅田の“思い”は?

女子は浅田真央に注目した。
復活のシーズン、いいスタートを切ったあと"失速"した。何がどうしたのかは分からないが、
この大会で少しは見えてくるかもしれないと思ったのだ。
30日の朝日夕刊に伊藤みどりの言葉が載っていた。

彼女自身、92年に一度引退したあと95年に復帰して全日本で優勝した経験を持っている。
そのときは新鮮な気持ちもあったが、その後、体調やモチベーションが落ちたそうだ。
落ちかけのときに世界選手権があり、トリプルアクセルが跳べずに7位に終わりふたたび
競技会から遠ざかったと。
伊藤は、浅田も復帰当初の新鮮な気持ちが薄らいでいるのではないかと指摘していた。
だから、NAVIで浅田のSPの点が伸びなかったことを知ったとき、こうつぶやいた。

演技を見ていないので何とも言えない。
しかし、ボストンからの便りは寂しい限り。
これは、大会後に何らかの意思表明をする
可能性が出て来たのではないか?
練習では3Aをいい感じで跳んでると
伝えられているが。


“何らかの意思表明”とはもちろん選手生活を引退する…ということだ。
1年頑張ってみたが、元に戻らなかった。若い人のうしろ姿さえ遠くなっている。これ以上、
続けることはできない…。
カンが働くとツイートを止められない。当たりもしないのに。ハハハ。
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夜の放送で演技を見ると、SPは想像したほど悪くはなかった。「なーんだ」と思った。
しかし、気になったのはインタビューに出てきたときの表情だった。ソチまでの浅田なら、
あの演技や得点であんなに柔らかな表情はしていなかったと思う。違和感があった。
どこかで“腹をくくっている”のではないかとふたたび思った。しつこい!

「自分のやれることを最後までやり切る」
「自分のやりたい滑りを、たくさんの方に見てもらいたい気持ちも芽生えてきた」
FSのあと、記者団に囲まれてのインタビューではそう語っていたという。
多くのスポーツを長く見てきた経験から言えば、彼女クラスの選手が一度 リンクを去り、
1年後に復帰するからには、オリンピックや世界選手権で優勝を争うところまで戻るという
ことだと思っていたが、違うようだ。
記者とのやり取りの中で浅田の口から出た言葉は、“競技者”の気持ちの持ち方としては
“?”だが、これでやめる…ということはなさそうだ。

シーズン・ベストの評価をもらったFSはたしかに浅田らしさが出ていた。何よりも笑顔で
終われてよかった。スケーティングに若い人とは違う味があった。世界中のファンから
とことん愛されている 幸せなスケーターだね。
テレビや各スポーツ紙もこぞって絶賛する。それはいい。しかし、本来は、SPも含めて
“今の浅田”を正しく伝えるのがメディアの仕事ではないか。
“魂の演技”と持ち上げたところもある。褒めればいいってものじゃなかろう。
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点数だけで言えば、自己ベスト(ソチ)に8点以上及ばないし、今大会のFSでも7番目だ。
優勝したメドベージェワの150.10は歴代最高だ。浅田で“魂”を使っってしまった新聞は
彼女の演技を何と表現したのだろう?ハハハ。
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そのメドベージェワの完成度の高い演技にしびれた。“出来上がった感”がすごい。
この若さでこれだけの演技をするというのは信じられない。演技がドラマチックだ。
まるでリンクに物語を書いている感じだ。大きなミスをする気配がない。年齢とともに
変化する身体とどう付き合っていくかは難しいだろうが、しばらく彼女を超える選手が
現れる可能性は低そうな気がする。

ゴールドはまたしても2本 揃えられずに大魚を逃がした。少なくともメダルには届くと
思ったが、ワグナーに逆転された。彼女の華やかさは貴重なんだけどなあ。
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宮原は精いっぱいやったと思う。
SPもFSも大きなミスはなかったが表彰台をゲットできなかった。ある意味、深刻だ。
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去年と今年の世界フィギュアでの彼女のスコアはこうなっている。
SP,FSともに点は伸び、トータルでは17点以上も増えたのに順位は2位から5位に落ちた。
偶然かもしれないが、今大会のメダリストは年齢に関係なく“大人の滑り”をしたと思う。
演技の正確さでは互角に戦える。そこから先は“どうアピールするか”が勝負だと思うが、
残念ながら、現段階では外国勢にかなり差をつけられている。考えどころだね。

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by toruiwa2010 | 2016-04-04 09:27 | フィギュアスケート | Comments(4)
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女子:宮原、変わらぬ安定感

女子は、極論すれば、グレーシー・ゴールドがSPで失敗を重ねたときに終わっていた。
それほど宮原知子の強さは圧倒的だった。
インタビューでは盛んに「緊張した」と語るが、滑りにはその緊張感が出ていなかった。
本人・コーチもファンも大きなミスをしないと信じている。そしてその信頼を裏切らない。
それこそが彼女の強みだ。浅田真央がいいときでもこれほど安心して見ていられることは
なかったと思う。反発を買うだろうが、一時期のキムヨナにこの強さ・安定感があったね。
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今シーズンの宮原の成績だ。
国内大会の全日本選手権を除いてこのデータを見ればFSとトータルは完全な右肩上がり。
一戦ごとに自信を深め、一戦ごとにジャッジたちの認識を深めさせた。あっぱれだ。
羽生結弦にも言えるのだが、たぶん、身体(体重)と筋肉のバランスが今ちょうどいいのだ。
だからジャンプにあれほどの安定感がでるのだと思う。跳びあがったときに体の軸がずれ、
着氷が乱れて転倒する選手が多い中で、宮原が踏み切ったときにその不安を感じることは
ほとんどない。

それにしても、勝って当然…と本人も回るも考える中でこれだけ圧倒的な力を見せつけて
勝ち切ったのは見事だ。これが初めてのビッグ・タイトルだというのが信じられないほど
出来上がっている。ますます自信をつけたことだろう。
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今の宮原に望むのは“プラス・アルファ”だ。
3月の世界選手権は“(メドベージェワを中心とする)ロシア勢vs宮原知子”の構図になる。
浅田真央がどこまでその一角に食い込むかも楽しみだ。
ロシア勢を見ていていつも思うのは16~17歳の彼女たちがなぜあれほど“魅せる”のか?
ということだ。彼女たちと宮原の勝負は演技vs技術に集約されそうな気がする。

四大陸を辞退した浅田は、二つを兼ね備えているのが強みだが、不安材料がある。
ブランクのせいか、大会ごとに調子に波があることだ。持てる力をフルに発揮できれば、
若手を蹴散らして優勝する可能性もある。彼女が滑るときは息を詰めることになりそうだ。

SPで会心の演技を終えた瞬間に見せた村上佳菜子のはじけるような笑顔はよかったね。
しかし、今回も2本 揃わなかった。“精神力”に尽きると思う。
とことん、自分を追い込んでみたらどうだろう。今の環境のままではこの先も…。
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男子:チャンにベテランの意地を見た
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休養を終えて復活したパトリック・チャンの今シーズンの成績だ。安定していなかった。
しかし、大会最後の滑走者として圧巻の演技を見せて優勝をさらった。
彼が逆転優勝したことはネットで知っていた。だから、テレビでボーヤン・ジンの演技を
見たとき、「チャンはこれを13点も上回ったってことか。そんな演技なんてあるのか」と
強く思った。“疑った”と言ってもいい。

しかし…
たしかに、ジャンプだけならボーヤン・ジンの方が優れているかもしれないが、全体を
見終えたとき、納得した。ここまで完璧なパフォーマンスは滅多に見られない。“素人の”
私の目には、羽生結弦を含めた今シーズンの男子のすべてのFSの中でNo1と映った。
何よりすばらしいのは全体の“流れ”だ。ジャンプもスピンも、そして、それらをつなぐ
一つ一つのスケーティングが一つになっていた。その流れの中にいささかの違和感もなく
ジャンプがある。ボーヤン・ジンとの差はそこにあったと思う。
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GPカナダのSPを滑り終えてリンクから上がるときのチャンの 表情が印象的だった。
まったく 納得しておらず、自分に怒っているように見えた。勝負師の顔だった。
1年間の休養がまったくブランクになっていないなと思った。長いシーズン、羽生の前に
立ちふさがる唯一の男だとも。

その後、成績がまったく安定しない彼を見て、“買い被り”だったかとがっかりしたのだが、
最後の最後で底力を見せてくれた。さすが“王者”だね。
世界選手権での、羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスとの直接対決に期待がふくらむ。
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ボーヤン・ジンのジャンプの安定感は本物だ。高さが美しい。
これに、全体の滑らかさが加わったら…と思うと空恐ろしい。
チャンの得点が表示されたとき、暫定トップで控えていた彼が拍手を贈っていた。性格の
よさが見えた。素晴らしい光景だった。
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珍しく、宇野昌磨が乱れた。その理由は“ボーヤン・ジン”だったのではないか?
顔に似合わず(?)、負けん気が強いと見る。同じ“シニア1年目”の中国の若者が見せた
完ぺきなSPに“燃えた”のだろう。悪いことじゃないと思う。それぐらいでなくちゃ。

フジテレビの中継は少しずつだが改善されているのではないか。
日曜日を除いてナマにしたのはよかった。演技直後のCMを60秒にしたのも工夫だね。
その分、現地テレビが作るスローがカットされたが、難しいところだ。
インタビュー担当の三田友梨佳、内田嶺衣奈両アナが「(お気持ちを)…教えて下さい」という
聞き方を一度もしなかったのはうれしかった。

*大会中のツイートで宇野"賞"磨と書いていました。
 おわびします。


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by toruiwa2010 | 2016-02-22 09:50 | フィギュアスケート | Comments(2)
羽生結弦・宇野昌磨 2強時代?

全日本フィギュアが幕を閉じた。
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11月末から12月中旬にかけて“アンタッチャブル”な存在だった羽生結弦が“普通に強い”
選手に戻ったのは男子フィギュア全体のためにはよかったかもしれない。
探査機・“はやぶさ”のように別の惑星に飛んで行ったと思ったが、地球に帰還したわけだ。
あっちでは相手になる選手がいないからだろうか。ハハハ。

SPでは冒頭の4回転で転んだが、そのあとの4-3回転はきれいに決まり、気合が入った
ステップは見事だった。GPファイナルでは3だったレベルが4だったらしい。
盛り返した結果の得点は100点を越えた。そういう採点システムなんだから言ってみても
始まらないが、フィギュアは“美しく滑ってナンボ”だと思っているので釈然としない。
転倒による減点をもっと多くすべきだと素人なりに考える。賛同者はいないだろうが。
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2度、転倒したFSではさすがにそれほどの点は出なかった。
自己最高(=世界最高)から35点も低い183.73はそれでも多くのスケーターたちにとっては
「一度でいいから出してみたい」と思う点数だろう。
羽生クラスになると納得はいかない。
「口惜しいですよ。メラメラですよ。煮えたぎっていますよ」と話している。

どんな競技でも、調子を維持するのは難しいようだ。
野球の世界でも、投手・打者の好調は1ヶ月ぐらいで下り坂に向かう。
全日本はNHK杯からちょうど1ヶ月後に組まれている。疲れも出ていたのだろう。
羽生結弦も人間だったということか。調子がいいときもあれば、悪いときもある人間…
ただし、出来が悪いのはごくマレだし、それでも普通の選手よりかなり高いレベルにあり、
いいときは手が届かないほどの高みに達する“人間”だ。手ごわいなんてものじゃない。

メディアやファンに“神”のごとく扱われてきっとやりにくいと思っていたはずだが、
これで、いつもSPで100点、FSで200点、トータルで300点を出せるわけじゃないと
みんなに分かってもらえてよかったんじゃないか?
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SPの宇野昌麿はいいパフォーマンスを見せて自己ベスト89.56を大きく更新した。
滑るたびに成長がうかがえるのが彼のいいところだね。すばらしい。
FSはあきらかにベストじゃなかった。初めの4回転がすっぽ抜けたあと、挽回を目指して
いろいろトライしたが、失敗した。ともにG Pファイナルで記録した自己ベストにFSは
20点以上、トータルでも10点近く及ばなかったが、「攻めた結果…」と潔かったそうだ。
もし、宇野がFSで自己ベストに近い点数を出していたら羽生を逆転していたのだが。
はいはい、“たら”や“れば”は言いっこなしだと分かった上の話だけどね。

NHK杯以後、羽生と同じスケジュールで試合をこなした。シニアにデビューした年だし、
疲れたかもしれないね。

男子で今一番はまっているのは宇野だ。
難易度を別にすれば、(“別にしちゃ”いけないんだけどw) ジャンプのフォームもふくめ、
スケーティングの美しさは男子でNo1だと思っている。まるで水が流れるようだ。上体と
下半身のバランスもいいし、身体全体の線がきれいだ。

宇野の得点が伸びなかったのだから、2本そろえれば2位になるチャンスがあったのだが、
無良は生かせなかった。いつも、ベストのパフォーマンスができればそれだけでワールド・
クラスの選手ということだから、簡単じゃないのだが、彼にはそれを求めたいよなあ。
ジャンプに切れがあり スケーティングには魅力がある。体つきも男っぽくて、安定感さえ
身につけばもう一つ上が狙えるのではないか。

ただし、男子はスンナリ世界選手権代表に決まった羽生と宇野の2強時代に入った。
宇野にとって前を行く羽生の背中はまだ遠いが、今が伸び盛りだ。力の限り追いかけて
羽生に脅威と感じさせる存在になってほしい。
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宮原知子 連覇&浅田真央 道遠し?

フリーの演技を滑り終え、フィニッシュの状態からゆっくり体を起こす前、浅田は何かを
かみしめるような表情を浮かべていた。思いつめたようにも見えて、一瞬ギョッとしたが、
全日本が終わったなあという“感慨”だったと聞いて納得した。
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1年の休養のあとリンクに戻ることを決めた。本格的な競技に臨むまでの月日にさまざまな
感触があって、自信と不安の中で揺れていたに違いない。GPファイナルに続いて全日本も
SPの出来が悪く5位に沈んだ。自信を持って臨める構成に変えて臨んだというのに…。
翌日の新聞で読んだコメント「気持ちが薄れてきている」にはハッとした。
ふつう、その心境では競技者たり得ないからだ。

FSで彼女の滑走順を迎えたとき、トップ3の成績はこうだった。
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浅田が計算していたとは思わないが、追いつくのに150.08が必要な宮原は射程外だった。
樋口と本郷をキャッチするための133.32、131.25も復帰後 出していない点数だった。

トリプルアクセルで転倒し、3位も無理かと思ったが、そこからの復元力は見事だった。
美しく滑り切って131.72…非公認ながら今シーズンのベストを出して表彰台をゲットした。
公平に見て、現状では明らかに宮原が日本のトップだ。3月の世界選手権まで この状況は
変わらないだろう。来年10月に新しいシーズンが幕を開けるとき、浅田がどんな状態で
登場するだろう。ぜひ、宮原を追いつめてほしい。

宮原の充実と安定感は誰もが認める。
どこか遠慮がちだった去年までと違って、今の彼女は自信にあふれ、6分間練習のときから
貫禄を見せる。“浅田真央がいる”NHK杯で勝ったことで得た宮原の自信は大きい。
本人はいろいろ不満があるようだが、見ていて、不安を感じない。何より、試合のたびに
力をつけていくのが頼もしい。今シーズンのスコアを見ると分かる。
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誰にも負けない練習量でつけた最後までスピードが落ちないスタミナが強みだと本人は
語っているが、そのスタミナに支えられて跳ぶジャンプが見事だ。
世界選手権でのロシア勢との対決が楽しみだね。

本郷理華は世界選手権の切符こそ手に入れたが、FSの出来が悔しいだろう。
村上佳菜子も・・・。どうしても2本そろわない。
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樋口を筆頭に、白岩優奈、本田真凜…ジュニア世代にいい素材がそろっている。
リンク上で独特の“雰囲気”を漂わせる本田をとりあえず応援することにした。
ハハハ。
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おまけ:中継についてのツイート。
付け加えることはない。

浅田真央のインタビューを入れたために
直後に滑った高橋美葉の演技をカットしたんだ。
なぜ、そんなあからさまなことをやったのだろう?
神経を疑う。
苦境に立つ母局を声援しなければ いけない立場だが、
これでは…。

なぜ、三田アナを写さないんだろうね?
1ショットの方が あとあと使いやすいから…
だと思うが、最初の質問の間だけでも出すべきだ。
視聴者との距離感が変わる。
大事なんだよ、そういうこと。

インタビュアーは相変わらず「聞かせてください」だ。
昼間の有馬記念でも男性アナが「教えて下さい」と
言っていた。いま、母局のアナウンサーたちは
そのように教育されているのか?
変な日本語だと思うけどなあ。

展望をまとめるために荒川静香は用意したメモを
読んでいた。それはまあ プロの話し手じゃないから
仕方がないかもしれない。
でも、その様子を画面に出す神経が分からん。
カメラマンは撮るだろうが、その映像をどの時点で
選択するかは ディレクターやスウィッチャーの
センスだろう!


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by toruiwa2010 | 2015-12-28 09:42 | フィギュアスケート | Comments(8)
羽生結弦の圧勝! SP 110.95 FS 219.48 Total 330.43

NHK杯で別の次元に飛んで行ってしまった羽生が再び圧倒的な強さを見せた。
初の3連覇を達成した。あっぱれだ。2大会連続で2本ともほぼパーフェクトとは恐ろしい。
初日のショート・プログラムで、樹立したばかりの世界最高記録をあっさりと更新した。
彼の“完成型”を見た気がしたが、それでもステップの評価はレベル3だった!!
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ジャンプでは高さや距離だけでなく、跳ぶ前後の動きで美しく見せる工夫をしている。
出来映えの評価が高いのもうなずける。フリーでも世界最高を大きく塗り替えた。

これだけの強さを見せつけられたフェルナンデスがひれ伏した気持ちが分かる。
あれだけの演技をしたのにトータルで37.48の大差をつけられた。どうにもならない。
羽生は“絶対王者”どころか “アンタッチャブル”の域に達した。
失礼な言い方になるが、今後、彼が出る大会では初めから2位を狙うことになりかねない。
そして、来シーズンから彼が出場しないGPシリーズの成績にはアスタリスク(*)をつけて
他の大会と区別しなければいけないね。なんなら、羽生結弦不在の大会の獲得ポイントは
1、2点を引かなければ。
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宇野昌磨は、ある意味、羽生以上に見るのが楽しみな選手だ。
初めてのGPファイナルだったが、逆転で表彰台に上がったのは褒められていい。
FSは堂々たる滑りを見せた。途中で場内から上がった拍手・歓声に値するものだった。
自信たっぷりに跳ぶジャンプのあとの流れが実に美しい。190.32は歴代5位、日本人では
羽生に次ぐ2位の得点だ。羽生との差を詰めるのはなかなか難しいが、精進してほしい。
見事な17歳だね。1,2年先が楽しみだ。
心配なのはととのった顔だけかな。今は少年の顔だが、これに男っぽさが加わったら…。
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かつての王者、パトリック・チャンがショート・プログラムで“らしからぬ”ミスをして
下位に沈んだ。フリーではさすがという演技で見せ場を作ったが、SPの出遅れが響いた。
過去の例から、この競技では1年間の休養がマイナスに作用することは少ないようだと
思っていたが、彼の場合は少し違うのだろうか?
羽生の前に立ちふさがるのは彼しかいないと思っているだけに期待も大きい。この大会を
彼がどう総括するかに興味がある。
“完全復活”を見据えてどんなタイムテーブルを組んでいるか分からないが、近い将来、
必ず、かつての滑りを見せてくれると信じる。

それにしても、男子はこの1年で全体のレベルがとんでもなく上がった気がする。

余談:
「…日本選手、あと2人も上位に 食い込んでいるようですから」と
SPが行われた朝、「とくダネ」でキャスターが 言っていた。
GPファイナルが何人で 争われるのか知らないんだね。


宮原2位!&浅田は道半ばか


女子は日本、ロシア、アメリカからそれぞれ二人ずつがファイナルに進んだ。
去年の女王・トゥクタミシェワやリプニツカヤがいないというレベルの高さだ。
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大会ごとに宮原知子が確実に成長のあとを見せているのに感心する。
SPでは練習から緊張したそうだが、それでも大きなミスはしなかった。場内から思わず
ブーイングが出たほど低い点しか出なかった。
FSで逆転し、初のファイナルで2位に食い込んだ。
FSの140.09、トータルの208.85はともに歴代のトップ10に入る高い得点だった。
浅田真央が出ていたNHK杯で優勝したとき、「大きな自信になるだろう」と書いたが、
この結果でさらに大きな財産を手に入れた。

その浅田は2本ともベストにはほど遠い出来で最下位に終わった。
FSのときは体調が悪かったという。いま思えば、キス&クライで結果を待っているとき、
表情がうつろだった。日程を早めて帰国したというから相当だったのだろう。
しかし、体調管理もスポーツでは大事な要素だけに「残念だ」と言わざるを得ない。

全日本まで実質10日しかない中で立て直しができるのだろうか?
プログラムは悪くないと思う。特にSPは25歳の今の浅田らしくて素晴らしい。ただし、
“生命線”であるトリプル・アクセルの出来に波があるのが不安だね。練習ではきれいに
跳んでいて余裕さえ感じさせるのだが、本番になると…。ソチに臨む前を思い出す。

復帰したばかりだが、GPシリーズで少なくとも1勝はしてファイナル進出…そこまでは
計算の中に入っていたと思う。中国杯のSPが終わった瞬間のガッツポーズがよみがえる。
「手応えを感じたのだろう」と思った。しかし、そこから、何かが変わった。
先を急いだか? 欲が出たか? 
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もちろん、このままで終わる人ではない。
覚悟を持ってリンクに戻ったのだから、こんなことでくじけることはないはずだ。
会見で「空回りしているかもしれない」と語ったそうだが、まずは、考え方の整理から
始めるのがいいのかもしれない。急がば回れ。

誰だか知らないが、FS演技を終えた浅田にインタビューしたアナには驚いた。
「ご自身、今日のフリーの演技を振り返っていかがでしたか」という第1問はいいだろう。
だが、「復帰したシーズンでGPファイナルまで勝ち上がってきました。このことについて
どのように感じていらっしゃいますか」と続けたのはむちゃくちゃだ。
どんな答えを期待したのか。聞かれても答えようがないよね…と、叱っておく。

このレベルの大会では、メディアの要望があったら会見に応じることが選手の義務だし、
放映権を持つテレビ局には単独インタビューのチャンスも与えられている。
話を聞くのはいいとして、“敗者”に気配りすることは必要だろう。
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さて、ロシア勢は二人とも素晴らしかったが、77歳の爺はメドベデワのとりこになった。
スケート・アメリカで初めて見たが、魅力のあるスケーターだ。 リンクに立ったときから
オーラを感じる。スタイルの良さもあるが、衣装のデザイン&色、髪型を含めたメーク…
すべてがいいと思う。陣営のマネージメントがしっかりしているということだね。
心配は脚が細すぎることと今後の体形の変化だけだ。

SPの74.58は歴代6位。
そして、FSの147.96とトータルの222.54はバンクーバー五輪で優勝したときのキム、
ソチ五輪で優勝したときのソトニコワに次ぐ歴代3位だ!
凄い16歳だね。スケーティングはなめらかだし、ジャンプに安定感もあるし、近い将来に
ゆるぎない地位を築いてしまいそうな気がする。
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25日から始まる全日本はフジテレビの中継か。
この流れに乗りたいが、羽生が行くところまで
行ってしまったし、浅田の体調も心配だね。


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by toruiwa2010 | 2015-12-14 09:31 | フィギュアスケート | Comments(4)
先週半ばまで、30日のエントリーは浅田真央のことを
中心に書くことになるだろう…と思っていた。
羽生結弦がとんでもないことをやってのけ、“構想”は
ガラガラと音を立てて崩れた。

羽生結弦 すっげえ!

SP 106.33 FS 216.07 計 322.40


土曜日は日帰りで京都に出かけたので男子のフリーは見られないと覚悟していた。
歩き疲れて早く帰京したおかげで第2グループの6分練習に間に合い、歴史的な瞬間を
ライブで見られた。何が幸いするか分からない。

金博洋の95点に刺激され、ショートプログラムであっさり100点を越えた。
その勢いでフリーでも完ぺきな演技で史上初めて200点を越え、トータルで300点という
夢のような得点をたたき出した。
SPのあと、「これがゴールではない」と言っていた通りのことをやってのけた。それほど
自分がやって来た練習の中身、プロセスに自信があったのだろう。
過去の名選手たちの演技を思い出してくらべても、SPの100点、FSの200点にまったく
疑問を抱かせない出来だったっと思う。
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織田信成の顔がくしゃくしゃだった。今年の春までライバルだった後輩の快挙を自分の
ことのように、しかもごく自然に喜べる織田は本当にいい奴なんだね。
あの場に、SMやMSがいなくて本当によかった。感動を“横取り”されたのではかなわん。

羽生は20歳の若さで、これまでどんなスケーターも経験しなかった世界に足を踏み入れた。
彼一人だけが、完全に別の惑星に飛んで行ってしまった感じだ。手放しで称賛されていい。
しかし、これからは大変だ。常にこの演技を基準に語られることになるのだから。
とんでもない重荷を背負ったことになるが、精神力の強い青年だから心配ないか。
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スケート・フランスのSPで出遅れたチャンがファイナルに残れてよかったと思う。
今季GP2勝の地元・フェルナンデス、若手の宇野と金もいる。2週間後のバルセロナは
熱い戦いになりそうだ。


おまけ:ドローンかと思ったぜ

噂の金博洋・・・
若さ、経験不足が出たかな。 しかし、なめらかな踏切からふわっと舞い上がる4回転の
高さと柔らかさはすごい。ドローンかと思ったぜ。
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浅田沈み、宮原輝く

女子は…浅田真央の結果を見れば やはり“波乱”と言うべきか。
SPが終わってトップ宮原との差が7.03だったとき、FSで浅田が逆転する可能性があると
思った人は多いと思う。ソチ五輪がそうだったように、浅田はSP,FSともにダメ…という
ことが極めて少ない選手だ。その浅田が2本とも、本人に言わせれば“残念”だった。

SPのあと「ここまで トントン拍子だった。ちょっと 待ってよという感じだった」と
話していたという。たしかにそういう面が否めなかった。しかし、それが分かってるのが
彼女の良さなんだよね。いいなあ。普通、見えないもの。
ただ、ブランクのあと戦いの場に戻ってきた以上、やれるという見通しはあっただろうし、
本人の口からも自信らしき言葉が出ていたから、勝つのが当然のような、“普通”の目で
見てしまった。
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それだけに、つきつけられた結果は意外だが、これが現実ということか。
シロウト目には、SPもFSも最初の3回転半が思い通りに跳べなかったことで計算が狂い、
そのあとのスケーティングにも影響したように見えた。華やかで、流れるようで、しかも、
キレがあって…ステップは美しくて見事だった。休養前よりいいと思う。
ジャンプさえまとまればなあ、と思うが、それは みんな同じなんだよね。
ファイナルでの巻き返しを期待しよう。

宮原がSPのリードをさらに広げてGP初優勝を飾った。あっぱれだ。
重要なのは、“浅田真央がいる”大会で勝ったことだ。宮原が得た自信は大きいと思う。

最終滑走でポジションについた時点で、やることをきちんとやれば間違いなく優勝だった。
緊張したはずだが、チャンスは逃がさなかった。
SP,FSともに1位、 自分の手でもぎ取った優勝だ。おめでとう!!
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ファイナルに進んだ選手のリストの中にトゥクタミシェワやリプニツカヤの名前がない。
メドベデワが不気味な存在だね。

宮原を見て思ったのは 村上佳菜子は何を思うか…だ。
いじわるではなく、これで彼女の 気持ちに火がつくことを祈りたい。
このままじゃもったいない。

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by toruiwa2010 | 2015-11-30 08:20 | フィギュアスケート | Comments(1)
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浅田真央がスケート中国でリンクに戻って来ってきました。
ジャパン・オープンに出ているし、本人も「復帰戦という気持ちじゃない」と話していた
ようですが、 やっぱり“真剣勝負”の場は違うでしょう。気合の入り方も。

SPの6分間練習に備えて控室からリンクサイドに出てきたときの動きを見て驚きました。
周りにいる人たちの位置を確認しながら、両腕を回したり足を伸ばしたり、かなり身体を
動かしていました。以前はほかの選手の後方からリンクをのぞいていることが多かったと
思います。滑走順が1番だったにしても、すごく気持ちが前に出ている 気がしました。

一転して、演技スタートのポジションについたときには表情が柔らかいなと感じました。
やる気と自信を見せながら“いい顔”をしていました。
3回転半、3-3回転、3ルッツと次々に成功(一つは回転不足だった?)させて、波に乗ると、
あとは氷の上の時間を楽しんでいるようにさえ見えました。
テレ朝が流した試合前のインタビューにあった“若い人には出せないスケートの味”を
見せてくれた気がします。
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復帰第1戦で優勝! やっぱり、“あっぱれ”でしょう。
ただし、ほぼ完ぺきだったSPにくらべてFSは最悪だった。貯金で辛くも逃げきった…
のは事実です。ファンにとっては「だからどうした? 1年の休養を経て日本のエースが
戻って来た…しかもいきなり優勝した。それだけで十分さ」でしょうね。

しかし、浅田本人は 心身をリフレッシュし、“満を持して”カムバックしたのですから、
この結果を心から喜ぶわけにはいきません。満足できない、悔しいという気持ちでしょう。
「アクセル以外で失敗があって、まだまだだな…」とインタビューでも語っていましたが、
内心、言葉以上に悔しいはずです。世界のトップに立ったことがある浅田にしてみれば、
“きっちり”勝ちたかったのだと思います。このレベルの選手が“戦場”に戻った以上、
ブランクだとか顔触れがどうだとかは一切関係なく結果を出したかったはずです。

一人、異様に盛り上がる修造。
ついて行けず戸惑う荒川。
精いっぱい頑張ってるけど泣きたい心境の信成

土曜日の放送の冒頭でした。
グランプリの放映権を持つテレ朝にとって、浅田の復帰は天の恵み、ショートの完璧さが
スタッフを高揚させ、それがタレント司会者に乗り移った。しかし、専門家はそれほど
“手放し”にはなれない…空気に差が出た。そんなところでしょう。笑えました。
視聴率をとりたいのですから、“程度”はあるとしても盛り上げるのは構いません。しかし、
正確に事実を伝えないといけないと思います。浅田に関してはなにがなんでも褒める、
“ネガティブなこと”は言わない、触れないというのではねえ。

練習ですからどうでもいいですが、SP、FSとも6分間練習の最後に跳んだ3Aをスローで
見ると、まわり切って いないように見えました。 アナウンサーは「あざやか」と言い、
司会者はオフで「すごくきれい」と騒いでいるのが聞こえましたが。
断るまでもありませんが、難癖をつけているのではありません。事実を知りたいのです。
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SPについては専門家が口をそろえて「世界最高難度」のプログラムと言っていました。
“挑戦”でもあるのでしょうが、“自信の表れ”ととることもできますね。
少しずつ減点要素があったようですが、逆にシーズン後半への期待が高まります。

フリーはどうしちゃったんでしょうか?前日のSPがうまく行きすぎたのか。こわいですね。
3Aが決まって流れに乗るかと思いましたが、以後のジャンプは失敗の連続でした。
思い入れのある“蝶々夫人”を演ずることに気をとられ過ぎたのかもしれません。
結局、フリーだけで言えば、本郷理華、エレーナ・ラジオノワに後れを取りました。
トータル200点未満での優勝は今シーズンのGPでは初めてのはずです。

今さら言うのもなんですが、復帰していきなり完璧・・・は簡単じゃないってことですね。
私などにはそれが何かは分かりませんが、本人とコーチには課題が見えているのでしょう。
NHK杯までの3週間にきっと克服してくると思います。フリーが悪かったことで逆に、
完成型の“ニュー浅田真央”を見るのが楽しみになりました。
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本郷理華が着実に成長しているのが分かりました。
本来大きな武器になるはずの長い手足を生かし切っていない点がいつも不満なんですが、
今回はかなりいい出来で2本そろえました。見事です。
わずかに減点材料はあったようですが、ジャンプはほとんどノーミスでした。SP,FSとも
冒頭の3-3を跳ぶときに自信がうかがます。頼もしいです。着氷後に“流れ”がでれば
もっと点がもらえる気がします。

相変わらず、リンクに立ったときの姿勢が気になります。“出来映え”の採点でマイナスに
作用していなければいいのですが。肩を引き、胸を張ってほしいです。振付けだけでなく、
その点でも鈴木明子の指導に期待します。

彼女の成長で、宮原知子、村上佳菜子とのNo2争いが激しくなるのはいいことですね。

今シーズンは男子・女子ともに面白そうです。

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by toruiwa2010 | 2015-11-09 08:47 | フィギュアスケート | Comments(7)
早朝から、ふだんより多くのアクセスがあります。
これまでの傾向から、考えられるのは昨日のラグビーかフィギュアについての記事を
期待されているようですが、ラグビーは見損なってビデオ観戦になり、フィギュアは
午後には結果を知ってしまっていたため、あまり集中して見ていませんでした。
そんなわけで、まともな記事を一本書くのは無理です。

あえて言えば…

フィギュア:スケート・カナダ終わる

男女とも優勝候補の筆頭がSPで出遅れて大会としては盛り上がった。
トゥクタミシェア、羽生ともに見事な巻き返しだった。
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トゥクタミシェア・・・SPはどうしたんだろう?まだ安定しないね。
FSも本来の出来ではなかったが、貫禄があった。
復帰した浅田真央のためにも手ごわい相手が必要だが、候補No1は
いまのところ彼女しかいないように見える。
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村上佳菜子にはいつもキツイ書き方になってしまう。期待するからだ。
過去のある時期に、本人も周りも "浅田真央の妹分"で納得してしまった
みたいなところがある。それが 彼女の成長を止めてしまったような。
悪い演技とは思わなかったが、16歳の永井に及ばなかった。
"脱皮"するのは難しそうに思える。厳しい環境に身を置けばなにかが
変わる可能性はあると今でも信じるが。
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シニアGPデビューの永井優香はほぼ初めて見る選手だった。
ジャンプがきれいに決まり、スピードもあって なかなかの出来だった。
怖いもの知らず…ということか、SPもFS楽しそうに滑っていた。
FSでジャンプの失敗が続き 途中から硬くなったみたいだが、上々だ。
体形がもう少しスッキリすると演技が映えるのではないか?
同年代の競り合いが厳しいが、刺激し合って伸びて行ってほしい。
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パトリック・チャンはSPを終えてリンクから上がるときの 表情が、
まったく 納得がいっておらず、自分に怒っているように見えた。
勝負師の顔だった。浅田真央と同じように、1年間の休養がまったく
ブランクになっていないことをうかがわせた。むしろ、栄養として
心身に蓄えて来た感じでSPとFSを大きなミスもなくまとめた。
王者としての力は十分にある。
先の長いシーズン、羽生の前に立ちふさがる唯一の男だと思わせた。
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羽生結弦は大会前に「「何が起きるか分からない」と言っていたが、
SPの失敗で言葉通りになった。FSで巻き返して2位に食い込んだ。
さすがだと思う。支えているのは王者のプライドだろうか。
“陰陽師”…和のテーストということだが、楽曲が乗りにくそうで
よほどうまく滑らないと観客やジャッジを惹きこむのは難しそうだ。
彼のことだから、いずれしっかり自分のものにしていくだろうけど。
精進を見守ろう。
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男子で羽生の次に来るのは宇野昌磨だと思っているが、年齢的にも
村上大介には期待がかかる。首位に立ったSPは見ごたえがあった。
「大化け」する可能性を感じさせる滑りだった。
FSもいいパフォーマンスだったが、点は出なかった。あの出来でも
羽生に15点の差(FS)をつけられている。ジャンプの難易度や構成で
そうなると分かっていてもすっきりしない。ただし、フィギュアとは
そういう競技だと思っているから引きずらないが。ハハハ。
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ラグビー:ワールド・カップ閉幕

恥かしい。情けない。起きてから気づき呆然・・・
ラグビー のワールドカップ決勝を見逃した。
夕方まで「今日は起きていなければ」と思っていたのに。
あとでゆっくり見るとしよう。

14時間遅れでラグビーのワールドカップ決勝を見る。
"さすが"の一言だ。
後半開始 早々のNZLのトライ(ゴール)で 一方的になりかけたが
AUSが 相手のシンビンをきっかけに 反撃に出た。
21-17になったのが後半26分。( 続

続)しかし、30分、SOカーターが 鮮やかなDGを決めた。
選択、決断、落ち着き、実行、どれをとっても見事だった。
オールブラックス2連覇おめでとう。
1か月半、たっぷりとラグビーを 楽しませてもらった。
スポーツ万歳!


ぐだぐだ書いているうちになんとか一本になりましたかね。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2015-11-02 09:49 | フィギュアスケート | Comments(4)
フィギュア・シーズン本格化

GPシリーズが始まり、フィギュアスケート・シーズンが本格的にスタートした。
初戦のアメリカに出場した日本勢は男女とも若手が中心だった。

女子の宮原には大きな期待があるのだが、3位に終わった。
いいときは体の小ささを感じさせない演技を見せるのだが、今回はダメだった。
SPのジャンプの踏み切りがうまく行かず出遅れたのが響いた。
1位、2位が200点台だっただけに彼女の188.02は厳しい点数だ。国内で浅田真央を
追う立場にある宮原には次の大会(NHK杯)での奮起を望みたい。
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ロシアの新鋭、メドベデワがシニア1年目だというのにのびのびと滑って優勝した。
15歳だと言うが、大人びた雰囲気を漂わせ、すでにシニアの一員として常に上位争いが
できそうな力を備えている。スタイルもウエアのセンスも素晴らしい。
ロシアの若手はデビューから華々しい活躍をする。見ていて羨ましい。もっとも、中には
リプニツカヤのようにスランプに見舞われる選手もいるから楽観はできないが。

男子の宇野昌磨は見事なパフォーマンスを見せた。SPでミスがあり上位3人に6点近い
差をつけられたが、FSでは圧巻の演技で最高得点をとって2位に食い込んだ。さりげない
踏みきりから着氷まで流れるような美しいジャンプに魅力がある。
GPデビュー戦での2位は申し分のない成績だ。大会ごとに力をつけているのが頼もしい。
見るたびに“男臭く”なっていく。いいと思う。急激に伸びる年齢だから楽しみだ。
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元アナとしては男子解説の“わざとらしい”はしゃぎ方が気になって仕方がない。
佐野稔の“居酒屋談義的”なしゃべりが好きだという視聴者もいるだろう。必要以上に
日本人選手寄りの解説をする〇〇やXXにくらべればまだましだと私も思う。
しかし、経験者の立場で言わせてもらうなら実況アナは“お手上げ”だ。進藤潤耶アナは
入社16年目の中堅だから、放送に臨んで「こんな実況をしたい」という思いがあるはずだ。
先輩・森下アナの流れを汲むアナだから、おそらくオーソドックスな実況をやりたいと
思っているはずだが、あの解説者ではとても無理な話だ。同情する。

日本シリーズ始まる

個人的に、ソフトバンク・ホークスvsヤクルト・スワローズの顔合わせは納得する。
ホークスの強さにはあきれる。2位日本ハムの勝率(.560)は普通なら首位争いできる数字だ。
これだけ勝ったチームに12ゲーム差をつけたのだから驚く。
王貞治が会長ならオーナーも余計なことは言わないのだろう。その王も、性格を考えたら
現場に口を出すとは思えない。選手が実にのびのびと野球をしている。強さの秘密かも。

フジテレビにいた私にとってスワローズは系列会社みたいなものだ。アナウンサー時代に
親しくなった監督や選手が一番多いのはこのチームだ。たまーに、いやなやつもいるが、
昔から不思議なほど性格のいい選手が集まるチームだ。
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1,2戦とも先発投手が相手打線を抑え込み、ここというときに効果的なホームランが出た
ホークスが本拠地で連勝した。
極論すれば、第1戦の松田の思い切った一振りと3塁ベース手前のフェアグラウンドに
止まった高谷の打球がシリーズの流れを決めてしまった感がある。
スワローズに必要なのは思いがけない“ヒーロー”の出現だ

第1戦の始球式にラグビーJAPANの五郎丸歩が呼ばれていた。
あざといと言えばあざといけど悪くないと思った。2015年日本スポーツ界の ヒーローの
一人であることは 間違いないのだから。 ただし、試合中、放送席に呼ぶ必要があったか?
試合の流れと関係ない話をすることになった。シラケた。
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ラグビー準決勝を楽しむ

ニュージーランドvs南アフリカ…
ワールド・カップ は準決勝だ。
このカードは見逃せない。JAPANの活躍に
大いに沸いたが 果してにわかファンの何%が
この試合を見るのか?
いや、私もにわかみたいなものだが。
高いレベルの試合を楽しませてほしい。


午前0時キックオフはかなり厳しく、11時ごろには何度も“落ち”そうになった。
しかし、いざ、試合が始まると眠気はどこかに吹っ飛んだ。マニアックなファンにとって
どんな評価だったのか分からないが、私は、たしかにワールド・カップの準決勝だなと
力と力のぶつかり合いを楽しんだ。

JAPANに敗れたあとの3試合で調子を上げていた南アが連覇を狙うニュージーランドに
どう立ち向かうか…理想は、大方の予想を覆して“南アが勝つ”ことだった。JAPANの
勝利がますます輝きを増すからだ。
NZに反則が多く、PGで点を積みあげる南アがリードして前半を終えたが、準々決勝の
フランス戦で見たNZの破壊力があまりにも強烈だったから、後半は必ず巻き返すだろうと
思っていた。
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最後まで予断を許さない接戦だったが、結果は20-18と僅差でNZが逆転勝ちした。
後半7分のトライで逆転してからはリードを許さなかった。時間が十分にあったにしても
そこまでリードされていても落ち着いていた。やっぱり“王者の貫禄”だろう。
負けた南アも素晴らしかった。特にディフェンスの頑張りは見事だった。ただ、80分間、
トライのチャンスがほぼなかった。終わってみるとNZの二つのトライが光る。

余談だが、このクラスの試合を見ても、いかにJAPANの選手たちの“寝ている”時間が
短かったかがよくわかる。重量級だから 仕方がないのだろうが。

これも、言ってもどうにもならないことだが、地上波の放映権を持っているのに日テレは
このカードを中継しなかった。結局、ラグビーに熱心なのではなく、JAPANの人気だけが
頼りだったと言われても仕方がない。

NZ vs 南アをどれだけの人が見ただろう?
一気に盛り上がったラグビー人気がいつまで続くのか気になる。熱しやすく冷めやすい
国民性だけに、このまま関心が薄れていく可能性がある。ふだん、なじみがない競技の
人気が“一過性”になるのは避けられないかもしれないが、4年後にワールド・カップの
日本開催を控えているラグビーはそれじゃマズイ。

代表や代表候補などで編成する“サンウルブズ”が2016年から、参加する予定だと聞く
“スーパーラグビー”についての情報がにわかファンに浸透するには時間がかかりそうだ。
協会もメディアも頑張らないと。

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by toruiwa2010 | 2015-10-26 09:54 | フィギュアスケート | Comments(4)
「お帰りです」

浅田真央 がリンクに戻って来た。
結果をネットで見てしまったし、放送も録画だったので緊張感がなくなってしまったが、
鮮やかな復活を見せた。数日前のニュースで練習風景の映像を見て想像できた。
3Aを実に楽に、しかも柔らかく跳んでいた。いくら練習でも…と思うほどだった。

プレッシャーが少ないチーム戦を復帰の舞台に選んだのも大成功だったね。
「なんてこと言うの。チーム戦も真剣勝負よ」としつこいマニアには怒られるだろう。
そりゃそうだけど、オリンピックでもない限り、負担は個人戦の比ではないはず。
“553日ぶり”の実戦だったが、彼女の気持ちが穏やかな状態にあることを写すように
実にゆったりと落ち着いた“おとな”の演技だった。
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私の目には トリプル・アクセルの着氷がわずかに乱れたように見えたが、ネットには
“成功”と出ていた。それならそれでいい。
しかし、フィニッシュの瞬間に合わせて「やはり、彼女に比肩する者なし」と言い放った
実況アナにはガックリした。“その通り!”と思う人もいるのだろうし、褒められただけで
喜ぶファンもいると思うが、そこまで言われるとかえってシラケてしまう。

そして、“141.70”にもビックリした。出すぎではないか? ご祝儀? まさかね。
浅田の自己ベストは“奇跡”と呼んでもいい2014ソチ五輪の142.71だ。どう考えても、
この日の演技があれに限りなく近かったとは思わない。“ケチ”をつけているのではなく
事実を言っている。
ジャッジがどういう構成だか知らないが、どこに行っても、どんなレベルの大会でも
こんなに点数が取れるとは思わない方がいい。喜ぶのはマニアとメディアだけだ。

思い入れが強いと聞く「蝶々夫人」が合っているのかどうか分からない。
楽曲のせいかパフォーマンス全体が重く感じられた。年齢的に、“軽やかに舞う”時代は
終わったのかもしれないが、フィギュアスケートでは会場の“空気”を味方にすることが
大事だと思う。その点でどうなんだろう。

着物を意識した衣装にも疑問がある。
“帯”はいいと思う。しかし、競技のコスチュームとしてはまったく問題がない胸元が
着物として見ると開きすぎていて気になるのだ。ま、私だけだろうけど。

なにはともあれ、浅田真央がカムバックを果たした。
日本の女子フィギュアにしっかりした芯ができた。本格的なコンペティションの場になる
11月のGP(中国杯)で世界のトップクラスと競うときにどんな演技を見せるか楽しみだ。

順調に伸びろ 宇野昌磨


シニアへの本格参戦が始まった宇野昌磨の演技が圧巻だった。
ジュニア時代を含めて間違いなくキャリア最高の出来だったのではないか。
身体が一回り大きくなった印象がある。それでいてスピードは キープしているし、
ジャンプにも切れがあった。 どこに出しても恥ずかしくない演技だった。
羽生結弦に集中しがちだが、今シーズンの男子の楽しみは宇野に決定だね。
順調に伸びて行けば、羽生を脅かす存在になるのも夢ではないと思う。
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サモアに快勝-ラグビー・ワールドカップ-

第3戦はJAPANが“らしさ”を十分に見せて2勝目を挙げた。
相手は並みはずれたパワーを誇るサモアだったが、スピードを生かした日本のラグビーが
圧倒した。開始まもなく、立川がタックルを受けて倒れる様子を見たとき、「骨格が違う。
まともにぶつかっていると“壊される”選手が出るんじゃないか」と思った。

80分を通して大きなケガ人が出なかったのはよかった。「どこにも負けない」と自慢する
豊富な練習量に支えられた体で素早く動いた。
早々と五郎丸のキックで先制した。精神的に落ち着いたと思う。スクラムを押し込んで
認定トライを得たのは24分だったが、フィジカルで圧倒するつもりだったはずのサモアは
序盤のうちに スピードに乗ったジャパンの動きの速さにとしつこさに混乱していた。
一時退場者が立て続けに出たのがその証だ。

前半終了間際にPHASE14のアタックを重ねて山田が右隅に飛び込んだトライはサモアに
大きな心理的ダメージを与えたと思う。
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終わって見れば、26-5。数年前には想像もできなかったサモアを相手の快勝だった。
数的優位の時間帯があり、チャンスもあっただけに4トライによるボーナスポイントを
とりたかったなあ。

後半24分に相手陣内深いところから逆転のトライを許した場面をのぞくと、危ない場面は
ほとんどなかった。ある意味、完璧な勝利だったと言っていい。
選手入場のとき、実況アナが「南アフリカに勝ったことが偶然ではなく必然であったと
世界に証明できるか」と言っていた。準備した原稿だった。まるで、この試合に負けたら
あれがまぐれということになると言わんばかりのニュアンスだった。納得しない。

たしかにスコットランドには完敗したかもしれない。しかし、この試合の結果に関係なく
南ア戦が“たまたま”でないことは、世界のラグビー関係者が認めていると思う。だから
あれほどの騒ぎになったのだ。

残りは1試合になった。
勝っても、ベスト8進出は難しい。
しかし、仮に1次リーグで敗退しても、エディJAPANには称賛を惜しまない。
何十年ぶりかで、これだけラグビーを楽しませてもらったのだもの。

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by toruiwa2010 | 2015-10-05 09:13 | フィギュアスケート | Comments(8)
スポーツ・ニッポン紙によると、フィギュアスケートの浅田真央が10月下旬に始まる
GPシリーズにエントリーするようです。
4週間前の会見で現役の続行を明らかにしたときは「復帰戦がいつになるかは分からない。
うまく行けば試合に出られるだろうし、そうでなければ試合に出られないこともある」と
話していました。“復帰”が口で言うほど簡単じゃないということだろうと思いました。
メディアの多くも12月の全日本選手権が有力だと伝えていました。
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私は復帰しない可能性が濃いと考えていました。
モチベーションを持つことの難しさ、1年前のコンディションを取り戻し、世界レベルの
大会でトップを争うところまで力を戻すことの難しさを考えると、ハードルはかぎりなく
高いと思っていたからです。

しかし、GPシリーズにも出場するという話が事実なら、コーチが“GO”サインを出し、
本人も“I’m ready”と判断したのでしょう。“現役続行”が伝えられたときに書いた通り
浅田クラスの選手が復帰する以上、どんな大会でも表彰台に乗ることがマストになります。
「大丈夫です」と言える自信を得たのでしょう。頼もしい限りです。
4週間前、「フィギュア以外で1年休養したあと現役に戻る競技は珍しい」と書きました。
柔道の野村忠宏やMLBのA・ロドリゲスなど、その数は限られます。
それだけに、世界でもトップクラスの実力を持つ浅田の復帰・続行は注目されます。
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比較にはなりませんが、私にも長いブランクから復帰した経験があります。

1982年2月1日、「報道局報道センターへの異動を命ず」という辞令を受け取りました。
1963年3月の入社ですから、フジテレビでのアナウンサー生活は19年で終わったのです。
1月中旬のバレーボールが最後の実況になりました。形は本人の希望ですが、本心から
出た希望ではありませんでした。未練たらたら。ハハハ。

「いつかマイクの前に戻ってやる」と誓い、「アナウンサーでなくたってしゃべる方法は
あるのではないか」と模索しました。しかし、行きがかりで「未練はない」と言い残して
出たこともあって、アナウンス部の対応は厳しいものがありました。
報道でナレーションをやっても、その後異動したスポーツ部でディレクターたちが知恵を
しぼってしゃべる機会を作ろうとしても激しく反対されました。人徳のなさに呆れます。
ハハハ。

それでも、「いつか・・・」の思いは消えませんでした。
テレビを見るときは音声をミュートにして頭の中でプレーを描写したり、アナウンサーと
解説者のやり取りを聞きながら「そこはその話じゃなくてこのことを聞くべきだろう」と
突っ込んだりしていました。実況の“シミュレーション”です。

WOWOWの前身、日本衛星放送に出向したとき、初めは“衛星を打ち上げる会社”だと
思っていましたが、その打ち上げが近づき、“放送もする”と聞いて奮い立ちました。
強引に売り込んでアナウンス部を作り たった一人でそこに異動しました。寄り合い所帯の
会社ですから、放送のことなど何も知らない人が多く、弁舌さわやかに“だまし”ました。
ハハハ。
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1990年10月15日、都内のスタジオでヘッドセット・マイクをつけました。
8年9ヶ月ぶりです。
4月に現地で観戦・取材したアイスホッケー世界選手権に実況をつけるのが初仕事でした。
実況の経験はないし、あらゆる競技の中で最も速く動く小さなパックを画面だけで追って
描写する…ハードルの高さは浅田といい勝負でしょう。ハハハ。

そのあと、11月には試験放送開始の特番でマイク・タイソンのボクシング、翌年1月には
アルペンスキーの世界選手権・・・と、初めて実況する種目ばかりでした。
すでに50歳を過ぎていましたが、声は出たし、滑舌も合格ラインに届いていました。
なにより、長いブランクのあと、念願だった仕事に戻れた喜びがありました。

きっと、浅田も同じ喜びを味わうことでしょう。
ただし、彼女がいるのは“勝負の世界”です。結果が求められます。
厳しさは私などの比ではないはずです。しかし、彼女には胸を張れる実績があります。
支えてくれるでしょう。襲って来るに違いないプレッシャーさえ楽しめるようになれば
しめたものですね。

デイリースポーツ紙は、GPシリーズの前に、全日本選手権の1次予選となる中部選手権
(9月25-27日)に出るのではないかと書いています。

蛇足

日本の放送史上、8年9ヶ月ものブランクのあと
復帰したアナウンサーはほかにいないと思います。

しばしば、後輩アナに厳しいことを書いていますが、
決して恨んでいるからではありません。
アナウンス部は私の原点です。懐かしい場所ですし、
後輩たちにも愛情を持っています。

by toruiwa2010 | 2015-06-15 08:54 | フィギュアスケート | Comments(4)