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岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:大相撲( 39 )

白鵬 突き落とし 日馬富士

「この一番にて千秋楽ゥ~」…横綱vs横綱、優勝がかかる大一番、だったはずの相撲は
ほんの1秒ほどで終わりました。がっかりです。
日馬富士がときどき見せる横にずれる動きを警戒した。久しぶりの優勝を何がなんでも
手にしたかった。どこかをいためていた…何かがあったに違いないと思いました。
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NHKの放送席も戸惑いと怒りを隠しませんでした。
北の富士も舞の海も厳しい言葉で白鵬の変化を非難し、藤井アナは「この気持ちをどこに
ぶつければいいのか」と、相撲ファンの声を代弁していました。当然です。
表彰式の前に席を立つ観客が画面に映し出されました。“抗議”でしょう。

優勝インタビューの白鵬は思いが言葉にならず、いつもと違っていましたね。
「ああいう変化で決まるとは 思わなかった。 本当に申し訳ないと思います」 …
そう言って涙を流していました。言葉に詰まるたびに場内のヤジが突き刺さったでしょう。
「かわって勝って嬉しいか?」は辛かったと思います。
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支度部屋では「稀勢の里も変化があった。文句はないでしょう」と言っていたとか。
強がりと後悔、賜杯に届かなかった8ヶ月の苦悩…さまざまな思いが交錯したのでしょう。
優勝インタビューでこういうシーンを見ようとは想像もしませんでした。

「僕はもう決着がついた」
厳しい言葉で非難していた北の富士も白鵬の涙には虚を突かれたようです。
舞の海は、涙は涙として横綱同士の相撲のあり方にこだわっていました。
変化、涙の謝罪…人それぞれに受け止めたと思います。
私はがっかりはしましたが、語られなかった複雑なものがあるのだと思いたいです。
そして、いつか、本当のところを聞きたいです。

豊ノ島 寄り切り 鶴竜
宝富士 寄り切り 白鵬


…荒れる三月場所らしい初日になりました。
相撲ファンの関心は優勝争いを除くと、綱取りがかかる琴奨菊、そろってカド番を迎える
豪栄道と照ノ富士、“裏切られてもなお”の稀勢の里…相撲ファンの関心は4人の大関に
集まっていたかもしれません。

故障上がりの照ノ富士には不安が付きまとったものの、序盤は大関が元気でした。
4日目を終えて4人合わせても1敗(照ノ富士)というのは、ここ数年なかったことです。
場所は盛り上がります。

中日まで1敗だった琴奨菊が、そこから大関3人に連敗して連覇&綱取りは消滅しました。
「脱落が早かった」と理事長が嘆いていましたが、ファンとしても、横綱戦を迎えるまで
踏ん張ってほしかったですね。

5日目に琴勇気に敗れた“ご当所”・豪栄道が11日を終わっても1敗を守っていました。
白鵬には一方的にやられましたが、自信をうかがわせる取り口でした。
そして、稀勢の里が静かに勝ち進んでいました。しかも、“強い”と思わせる相撲で。
9日目、琴奨菊に勝って全勝を守ったところでこうつぶやきました。

稀勢の里…どでかい1勝! 10日目過ぎて全勝なら
優勝がらみの話をしようと 思っていた。
1日 早いが 、もうその話をしてもいいかな。
先場所の琴奨菊と同じ道を歩んでいる。
ここからがなあ。 あとはハートの問題になるが。


肝心のときに力を発揮できない稀勢の里を危ぶんだのですが、翌日も鶴竜に勝ちました。
二場所連続で日本人大関が優勝する可能性が60%ぐらい 出て来たかと思いました。
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10日目
全勝:稀勢の里
1敗:白鵬、豪栄道


終盤に入るところで優勝争いは3人に絞られました。直接対決が残っていたので楽しみが
ぐんと増えました。

11日目
豪栄道 首投げ 日馬富士
白鵬  寄り倒し 稀勢の里


3人が同星で並びました。

12日目
白鵬 押し出し 豪栄道
日馬富士 はたき込み 稀勢の里

1敗:白鵬
2敗:稀勢の里、豪栄道


たった2日で白鵬が優勝争いの単独首位に立ちました。

そのまま千秋楽までもつれ込みました。いつもは、肝心のところで崩れる二人の大関が
がんばったことは評価していいと思います。稀勢の里は来場所に横綱昇進の可能性を残し、
豪栄道は大関らしい相撲が取れることを証明しました。

いくつか…

最後の最後でミソをつけた形の白鵬ですが、その前の横綱・大関との相撲で見せつけた
気迫、集中力、速さ、強さは圧巻でした。まだまだ全力士のトップに立っていますね。
あとは、もう一度“横綱のあり方”を考えてほしいです。
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「場所後の横綱昇進は "かなり難しくなった”」
10日目、琴奨菊が豪栄道に敗れて3敗になったとき、吉田アナはそう言いました。
あとで“絶望的”と言い直しましたが、“かなり難しい”を選択したのは間違いでしょう。
NHKアナに共通している“決定的なことは言わない”という悪い習性が出ましたね。
少なくとも「遠のきました」と言わないと。
解説者とのやり取りでもう一度“絶望的”と言いました。ベテラン、腰が定まらんなあ。
ハハハ。

全勝の稀勢の里と1敗の白鵬を11日目に組んだ審判部にはクレームをつけておきます。
規則や伝統に従って決めているのは分かります。しかし、横綱vs大関ですから14日目、
千秋楽にするのは無理だとしても、優勝の行方を大きく左右する対戦はもっとあとにして
ムードを盛り上げるべきです。
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解説者・北の富士は健在ですね。
大鵬の話題になったとき、かつて 稽古で7連勝し「お前、今場所は元気だなあ。
まいったよ、今日は」と声をかけられて自信になったと話していました。
いいなあ、こういう話。 角界の人間関係がうかがえて 嬉しくなります。

千秋楽。
勝てば優勝決定戦の可能性もあった稀勢の里戦であっけなく土俵を割った豪栄道について、
実は途中から足を痛めていたのだと藤井アナが披露しました。ケガのことは知っていたが
本人が言わないので話さなかったと語るアナに向かって、本音を吐きました。

「冷たいよ、藤井さん。おれぐらいには…」と。

気持ちは分かります。
2005全米を最後に実況を終えようと気持ちを固めていたのに
長い付き合いのプロデューサーにも話さず、恨まれました。

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by toruiwa2010 | 2016-03-28 09:18 | 大相撲 | Comments(7)
“荒れる”と言われる大相撲3月場所が始まっている。
相撲ファンの目は大関陣に集まるのかな。今場所に横綱昇進をかける先場所優勝の琴奨菊、
ともにカド番、休場明けの照の富士と不振が続く豪栄道。少し前に「なんでも鑑定団」に
出演した北の富士は、稀勢の里への期待を口にしていた。何度 裏切られても強いときの
稀勢の里のイメージは捨てがたいんだね。
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先日、TBSが横綱・白鵬に密着したドキュメンタリー番組「明日も相撲に生きる」を見た。
いろいろなことが分かった。朝青龍について、肘・ヒザの不調について、帰化について、
記録について、猫だまし・やぐら投げについて…活字で目にした言葉を映像付きで本人が
口にするのを聞くと違った印象を持つから不思議だ。

今回が 密着を始めて5回目の放送らしいが、残念なことに前の放送を見ていない。
信頼関係があるのか取材者が気後れせずに切り込んでいる。そのせいで、白鵬が本音を
話していることが分かる。印象に残った点をいくつか…。

去年の九月場所、横綱になってから休まずに土俵に上がってきた記録(722日連続出場)が
あっけなく切れてしまった。ドクターストップだった。協会は「左大腿四頭筋膜炎」と
発表したが、ヒザの関節が炎症を起こして軟骨がすり減り、痛みが出ていたのだ。

痛み止めの注射でだましだまし 出場しているようだ。顔を激しくゆがめていたのを見れば、
相当の痛みがあるのだろう。いや、けがもだが、痛み止めの注射そのものがだ。
背中やヒジに問題を抱えるテニスの選手もよく打つ。一度 打てば、数ヶ月痛みは和らぐが、
できることなら避けたいと言うほどの痛みらしい。

休場中、鶴竜が優勝のかかる稀勢の里戦で立ち合いに変化した。仕切り直しを挟んで二度!

情けないと言わざるを得ない。

と、私はツイートしたが、テレビの前の白鵬は拍手していた。
「強い」と言ったあと「勝つことがすごいことだから」と付け加えた。
ファンだと言ったって、テレビで見ることがほとんどの“私ごとき”と直径15尺の土俵に
上がって体と体をぶつけ合って勝負している力士ではそれほど受け止め方が違うのだと
教えられた。
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ヒジも万全の状態にはほど遠いようだ。
左ヒジには“ネズミ”がいる。関節の周囲に骨や軟骨のかけらがあり、それが不定期に
動くことで痛みを生じるのだ。レントゲン写真を見ると大きく変形している。

復帰した九州場所の途中、80日間 続いていた満員御礼が途切れた。
帰りの車中で「会場、どうしたらいいのかな」と考え込んでいた。相撲協会に何人の
力士がいるのか知らないが、集客のことまで頭を巡らせる力士はほかにいないだろう。
「椅子席を増やして、升席を減らすべきじゃないか」とも話していた。
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厳しく非難された栃煌山戦の“猫だまし”
3日前に隠岐の海を豪快なやぐら投げで破っていた。取材者が「あれのあとだけに」と
“惜しい”というニュアンスで問いかけると「最高だろう?」と返していた。
「いや、最高じゃないと思います」と負けずに取材者も頑張ったが、白鵬は譲らなかった。
翌日、朝げいこのあと「そういう技がある。本当に効くのか効かないのかを試したかった」
という趣旨の話をしていた。悪気はないのだが、横綱としてどうなのかについての配慮は
なかったんだね。

場所中に北の湖理事長が亡くなった。白鵬にはこの理事長に期待していたようだ。
「誰よりも力士のことを考えてくれる人だったし、本当に素晴らしい力士だったと思う。
理事長の手から一代年寄をもらいたかった」
取材者が問いかけた。「(横綱は)下手だと思う。自分から言わなければ逆にもらえたかも
知れないじゃないですか」と。黙って聞いたあと、白鵬は静かに言った。「言わなければ
いけないんじゃないですか。誰が言う?」
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力士として30歳は若くないからという話もしていた。そういう意味で焦りがあるのかと
聞かれてうなずいていたのが印象的だ。
現行規則では一代年寄になるには日本国籍の取得が必要だが、微妙な心境を語っていた。
「内弟子がいるからそりゃ残りたい」が率直な気持ちだが、モンゴル最高の労働英雄賞を
授与されたとき、大統領が耳元で「母国を誇りに思いなさい」と言ったそうだ。

祖国を裏切ることはできない。「両方の国を納得させて残りたい」が本音だ。
「最後まで自分のやることをやって、土俵をまっとうして…国籍変えるのはすぐでしょ?
だから、そのときそのときでいいんじゃないの?天に任せます」と締めくくっていた。

興味があったのは先輩・朝青龍とのライバル関係をどう考えているかという点だった。
私の目には“いい関係”に見えなかった朝青龍とも互いに尊敬し合う間柄だったことを
うかがわせる言葉や映像も出て来た。
最近 始めたツイッターで白鵬は朝青龍をフォローしているが、フォロー返しがないことを
寂しがっていたりする。「また、ライバル視してるのかな」などと。ハハハ。
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しかし、隠岐の海を豪快なやぐら投げで下したことを「久しぶりに大技を出しました」と
朝青龍宛に報告するとリプライがあった。「凄い、ひきつけがよかった」というリプライの
画面を嬉しそうに取材者に見せていた。

「常に追いかけていったと思う。こちらは“ライバル”という言葉が合うと思っているが、
あちらは、僕が後輩だからライバルとは捉えていないだろう。でも、本当は心の中では
ライバルは俺なんだよな、たぶん」…そう話したときの白鵬の顔はこの番組の中で最高に
輝いていた。見る者まで嬉しくなるような実にいい笑顔だった。

長くなった。あと3点。

先場所、全勝対決で琴奨菊に一方的にやられた。帰りの車の中でビデオを見ながら言った
言葉が印象的だった。
「ガブリってやっぱりすごい。気づいたら土俵際なんだよね。不思議」

同じく先場所の序盤、けいこ場で取材を受けたとき、記者が“1000勝”を話題にした。
6場所で54勝すれば届く数字だ。今年の目標として心にとめたに違いない。そう難しい
目標ではないだろう。九月場所を途中休場した去年でさえ66勝したんだもの。

2020東京オリンピックのときに現役でいることがこれからの目標だ。
1998年の長野オリンピック開会式で曙が土俵入りをしていたのが子供だった白鵬の脳裏に
あるのだと言う。
可能性は微妙だ。
初日、集中を欠いた立ち合いで宝富士に敗れた。番組で見たヒジやひざの写真を思い出す。
そして…

九月場所:初日、2日目連敗、3日目から休場
十一月場所:13日目から3連敗。
一月場所:11日目から5日間で3敗


これらの事実は何かを物語っている気がする。

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by toruiwa2010 | 2016-03-15 09:49 | 大相撲 | Comments(0)
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01/19のツイート
琴奨菊、鶴竜に圧勝!!
迫力満点、怒涛の攻めだった。
気力の充実がうかがえる。ここにきて、
かつての大関が戻って来たような
相撲を取ってる。
ひょっとするとひょっとするか。
それにしても、鶴竜、豪栄道…
このままじゃ、恥ずかしいぞ。

01/20のツイート
琴奨菊、白鵬に完勝!!!
すごい! 立派な相撲だ。
この数日の相撲内容は全力士の中で
最強だと思わせる。
白鵬が今場所の琴奨菊に油断したとは
思わないが。こんなこともあるんだねえ。

01/21のツイート

琴奨菊の圧倒的な強さ!
稀勢の里、鶴竜、白鵬、そして今日の日馬富士…
4日連続で、完璧に自分の相撲を取って3横綱、
1大関に完勝・圧勝した。


みごとな優勝だった。今場所後半の琴奨菊の圧倒的な強さは特筆に値する。
立ち合いから一直線に前に出る。ときにかわされたりするが、委細構わず前に出る。
入門以来、師匠から言われた通りの相撲を取ってきた。“愚直”と言われたりするが、
“いさぎよい”と称賛する声もある。

対横綱3連勝、12戦全勝としたとき、今後の展望は?と問われた北の富士が言った。
「千秋楽の豪栄道より、その前に当りそうな、豊ノ島、栃煌山が怖い」と。
“はげどー”だった。もう一つの敵は初めて経験する“追われる”怖さだと思った。
豊ノ島に敗れたのは“エアポケット”のようなものだったのか?それとも、無心だった
胸中に“優勝争いの単独首位”というプレッシャーがうまれたのか?

01/24のツイート
琴奨菊x豪栄道…対戦成績は豪栄道が
リードしているようだが、ここまで来たらなあ。
硬くなるだろうし、プレッシャーもあるだろう。
間違っても、14日間の相撲を変えないことだ。
自分の相撲を 取って負けたって、決定戦が
あるんだもの。
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琴奨菊初優勝!!
日本で生まれた力士の10年ぶりの優勝だ。
堂々たる相撲で豪栄道をくだした。
5度のカド番をはねのけた精神力が、極度の
緊張を強いられる一番で生きた。 おめでとう!!

当然あったはずの緊張を感じさせない一方的な相撲で優勝を決めた。
花道を下がってきた琴奨菊を待ち受けて祝福した同期・豊ノ島の笑顔は最高だった。

「結果を残せないときも応援してくれた皆さんのおかげでここに立っている」…。

柔らかな口調と自分の言葉で話す初々しい優勝インタビューにも人柄が出ていた。
ケガが多く、成績は安定を欠いた。ありていにいえば、日本人として久々の優勝を…と
ファンが夢を託してきたのは別の力士だった。余計にこの優勝は光を放つ。
本当におめでとう!!

琴奨菊が優勝争いの先頭を走っているとき、“日本人10年ぶり”と言い過ぎではないかと
クレームがついていることをネットニュースで知った。NPO法人代表を名乗る秋元某氏が

・なんだかテレビも新聞も「10年ぶりの日本人の優勝へ」って
 連呼しているのが気になってしかたがないのです。
 なんかさ、ナショナリズム煽ってる?くらいの勢いで。

・「日本人優勝待望」っていえば言うほど、なにか排他性を感じるし、
 例えば日本に住む外国の人々はどう感じるだろうかって。

…と書いていた。
“ナショナリズム”、“排他”という言葉を使っていることに、逆に違和感があった。
当ブログを読んでいる人は私が白鵬以下のモンゴル出身の力士たちにかぎりない敬意を
抱いていることを知っていると思うが、琴奨菊には勝ってほしいと願っていた。
日本人として普通の思いだろう。どこにも差別の気持ちはないぜ。

ジャーナリストではないようだし、「日馬富士の“試合”」などと書いているぐらいだから
相撲をあまり知らないに違いない。感じたままを書いたのだろうが、どこかに こう書けば
大向こうに受けるという計算が見える気がする。“差別反対”を唱える声には何も考えずに
拍手を送ってしまう世間の風潮にも問題はあるのだが、私は好きじゃない。
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結びの一番までしっかり見た。“いいもの”を見ることができた。
白鵬x日馬富士で立ち合い“待った”があった。この場面で相手を見て会釈した白鵬、
それを受けた日馬富士は仕切り線まで下がったあと、きちんと頭を下げていた。
ほんのささいなことだったが、軽く感動した。一瞬、両者の間に生まれた 互いを尊敬する
空気を感じたからだ。故郷を離れ、外国でその国の“文化”であり歴史や伝統に彩られた
競技の世界で最高位に到達した者同士にしか分からない特別な感情があるのだと思った。

敗れた白鵬…気になるね。
先場所は最後に3連敗した。今場所は最後の4日間で 3敗した。
“白鵬が絶対”の時代に幕が下りつつあるということか。

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by toruiwa2010 | 2016-01-25 08:57 | 大相撲 | Comments(5)
家にいるときは、遅くても中入りのあたりからテレビのチャンネルをNHKに合わせる。
PCに向かいながらでも観客の歓声やアナウンサーの口調から“時間いっぱい”は分かる。
年令のせいか、最近はどの種目もNHKの実況が心地よく感じるようになった。これまで
民放の若手アナの“絶叫”に辟易しながら、それでも“安全第一”で“面白みに欠ける”
NHKの実況は嫌いだったのだが…。年をとった、ということだね。ハハハ。
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相変わらずミスは少ない。しかし、たまのミスが逆に目立つ。いや、耳立つ。

四日目の正面担当はベテランの白崎アナだから、そんなことはないと思うのだが、思わず
絶句するような一言を口にした。先場所の白鵬が終盤で失速したことに触れて、「周りが
力をつけたのか?白鵬に“老い”があるのか?」と。
何度聞きなおしても同じだから、聞き間違いではない。

ずいぶん思い切った言葉を使ったね?
勇気があるのか、鈍感なのか?
もし優勝したら、インタビューで
「どなたかが"老い"って言って ましたから」って
言われちゃうぜ。


そうつぶやいた。万一、聞き間違いだったら、私の老いが進んだと思ってもらっていい。

そう言えば、三日目にはこんなことがあった。
話の中で北の富士が松鳳山を日馬富士と言い間違えた。年齢に関係なくやりがちなミスだ。
自覚症状がないから厄介だ。このときは、“明らかな”言い間違いだったから沢田石アナが
すぐに訂正した。“異変”を察知した北の富士が「いま、何か言いました?」と尋ねていた。

直前に言ったことを忘れるのはやばいようだが、何かやったな?という自覚があるうちは
大丈夫だと思うよ、勝昭さん。 ハハハ。
まさか、「ヤキが回った」などと気にしてはいないだろうね。アナウンサーだって実況中に
レフト前ヒットを「ライト前」と言って、家でビデオを見るまで気づかないことがある。
早く忘れたほうがいい。
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何度も書いているが、北の富士には長く解説を続けてほしいと思っている。
後継者が育っていないからだ。音羽山(貴ノ浪)がいいと思っていた。残念なことになった。
一時、NHKは振分(高見盛)を育てようとしていたようだが、“狙って話す”人は無理だ。

現在の有力候補は二子山(雅山)だろう。やわらかくていい。
難しい言葉でなく普段の会話の延長みたいな感じで話せるのが最大の強みだ。
成人の日の二日目、NHKは放送の中でクイズを出していた。
5時前に「この時間帯(幕内前半)に発表されるのは明日の…」で 幕内の取組、十両の取組、
横綱土俵入りの順番、審判の担当から四択だった。
幕内の前半を放送中のタイミングだったから“幕内の取組”と答えた人が半数を超えたが、
正解は“十両の取組”だった。

このとき、「ひっかけ問題だ」と二子山が茶化して言った。この感覚が大事だと思う。
相撲解説者の口から出て来る単語じゃないけど、この“普通人”ぽさがいいんだよね。
そして、この日の相手、吉田アナはアドリブのきくアナだ。 二子山とのやり取りの中で
「すみません、無茶ぶりで」と言った。 これも、NHKのアナは普通 言わない言葉だ。
でも、これでいい。民放、NHKを問わず、いいコンビとは 気楽に世間話ができることが
条件だと思う。 この二人と北の富士・藤井コンビはいい。
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何日目の誰だったか忘れたが、“ルーティン”と言ったアナがいた。
「国技だからカタカナを持ち込むな」と、“タイミング”とアナが言っただけで好角家から
苦情を言われた時代を思えば隔世の感がある。

いくつか思ったこと

・琴勇輝が手に巻くテープについて北の富士が“ある意味 凶器”とクレームをつけた。
 いいことを言った。前から気になっていたんだ。材質にもよるが、テープはあくまで
“異物”だからね。安美錦の足のサポーターも気になる。あれでスネを蹴られたら…。

・照の富士は休場の決断が遅い!体と馬力で3番勝ったが、負けるときは一方的だった。
 大関に上がったとき、“すぐにも横綱か?”と騒がれたし、本人もその気だっただろうが、
 ケガをした以上、キャリア全体を考えて判断しなければ。
 年6場所+地方巡業+大関としての多くの行事があって治す暇がないのは気の毒だ。
  ケガ人が多すぎるね。協会も何か 考えないと、そのうち、力士が いなくなるぞ。

・今場所もベテラン、嘉風が頑張っている。6日目に勢を破った一番では全力を尽くした
 相撲に感動を与えてもらった。気持ちが変わったのだと先場所 話していたが、見事だ。

・昨日、琴奨菊は鶴竜に圧勝した。迫力満点、怒涛の攻めだった。
 気力の充実がうかがえる。ここにきて、かつての大関が戻って来ている。
 ひょっとするとひょっとするか。それにひきかえ、鶴竜、豪栄道…
 今日は白鵬との全勝対決か。白鵬には「頼むから横綱らしく」と望んでおく。
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by toruiwa2010 | 2016-01-20 08:42 | 大相撲 | Comments(0)
日馬富士、執念の優勝&北の湖理事長の死

日馬富士 寄り倒し 白鵬!
立ち合いに小さな変化があった。
白鵬はついていけなかったね。
日馬富士の持ち味、スピードが
生きた一番だった。
2敗力士も目の色が変わる。
これで面白くなったね。

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何年ぶりかで日馬富士らしい相撲を見た気がする。鮮やかな取り口で白鵬に完勝した。
今場所はあの一番に尽きるのではないか。
数日前から終盤に向けては“全身全霊で”と気持ちを口にしているのを聞いて、「それは
聞き飽きたけどなあ」と思ったことが申し訳ない。それほど見事な勝ち星だった。
13日目を終え、二人の横綱が1敗で並ぶ…願ったり叶ったりの展開になった。

その矢先に飛び込んできた北の湖理事長の訃報。
今年の後半は初日、千秋楽の協会挨拶のときにも土俵に上がることはなかった。しかし、
新聞には注目の相撲についての感想が載っていたから場所には来ていることが分かった。
まさか、そんなに体調が悪い中で仕事をしているとは思わなかった。

亡くなったばかりだから当然だけど、関係者のすべてが口をそろえて早すぎる死を悼み、
功績と人柄を称えている。私は部外者だから協会理事長としての手腕・業績については
知るすべもないが、“憎まれるほど”と評された強さには異論がない。
どんな相手にもやるべきことをやってしっかり勝つ力士だったという印象が残っている。
だから、彼の相撲は私のような底の浅い素人には面白いものではなかったが。
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前に書いたが、大鵬が亡くなったとき、偉大な功績を遺したにもかかわらず“協会葬”に
ならなかったのは、北の湖が“前例がないから”と反対したからだと聞いて腹を立てた。
もともと、あまり高くなかった彼の評価はどん底まで落ちてしまった。申し訳ない。
亡くなった人を悪く言うのはよくない。心から“おつかれさま”と言ってあげたい。
ご冥福を祈ります。

そして、なにが起きても相撲は前に進む。進まなければいけない。
関係者が力を合わせて、“力士思いだった”という北の湖の遺志を継いでほしい。

幕下の優勝決定戦は同部屋
(木瀬部屋)対決になった。
芝と宇良…どちらも手抜きなく
正々堂々たる勝負だった。
幕下の相撲でも感動に値する。
いいものを見せてもらった。

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表彰式の中で舞の海が今場所一番の相撲だったと褒めていたが、100%同感だ。
大相撲は、どの一番も力士は真剣に取っているものだと信じるが、ときに目に映るものが
その信頼を裏切る。そんな中で、芝vs宇良は誰が見てもその真剣さを疑わなかったと思う。
敗れたが、何度も土俵際まで寄り立てられ、そのたびに粘って残した宇良を褒めたい。
身長が172㎝しかないのが惜しいが、四股を踏むときの足の上がり方がかぎりなく美しい。
体が柔らかいのだと思う。成長を期待する。

な、な、なんと。白鵬の3連敗で
平成27年の大相撲が終わる。
力が落ちたのか?
ひじがよほど悪いのか?
年齢的なものか?
終わりの始まり・・・ということか?
それはちょっと寂しいな。
日馬富士の2年ぶりの優勝には
心からおめでとうだ。


“らしくない”白鵬が夏場所以降の4場所で1回しか優勝できなかった。
逆に日馬富士に“らしさ”が戻った。平成28年は面白くなりそうな気がする。
それにしても、ケガ人が多すぎるなあ。

大谷を85球で代えた意味

小久保が7回で大谷を替えたとき、投球数は85だった。
監督の頭には決勝のどこかで1イニング、あるいは
打者ひとりに投げさせる場面が浮かんだのではないか。
投げさせるつもりがまったくなければどう考えたって
続投だった。
今年最後の投球ならあと50球ぐらい投げられたんだから。

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結果、逆転負けを喫した。テレビの音を消していたので解説者が何を云ったか分からない。
中畑清がネットで「オレだったら続投」と発言しているのを見かけたが、球界関係者は
おそらく、みんな同じことを言うだろう。応援していたファンも同じか。

私のように“裏読み”する人は少ないに違いない。しかし、こう考えると、あの交代の
意味が通じるのではないか。
ペナント・レースなら小久保もあそこでの交代などまったく考えなかったはずだ。あれが
決勝だったら、やはり交代はあり得なかった。明らかに疲れたと判断できるまで大谷に
投げてもらったはずだ。
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もし、則本以下の救援陣で逃げ切り、アメリカとの決勝で、仮に1点リードした9回に
2アウトになったが、ランナーが二人・・・そんな場面を迎えるとしたら、そこでマウンドを
託したいのは日本の投手陣の中では間違いなく大谷翔平だよね。
小久保は、そんなときのために韓国戦で大谷の力を使い切りたくなかったのではないか。
万が一にも、そんな展開になり、大谷がぴしゃりと相手を抑えきったら、小久保の采配は
褒めちぎられたに違いない。あのHだって。ハハハ。

“うがちすぎ”と言われればそれまで。
私の読みが当たっていたとしても、小久保は死ぬまで認めないと思うから立証はできない。
口惜しいなあ。
日曜の「サンデーモーニング」でHが同じことをちらっと言いやがった。これも口惜しい。
いつだって余計なことを言うんだ、あいつは。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2015-11-23 09:16 | 大相撲 | Comments(0)
初日、2日目の“らしくない”負け方から予想されることではあったけれど、
白鵬が3日目から休場した。横綱昇進以来、初めての休場だと言う。
続報を耳にしないが、ひざ周辺の故障(左大腿四頭筋腱炎)だから、事と次第に
よっては秋場所も出場は微妙ではないのかと心配だ。
特に「“きれいな体で”土俵に上がれればいい」と言っていたのが 気になる。
故障個所は、出場するときに テープ類を巻く可能性がある。相撲について
“美学”を持っている力士だけに…。
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余談だが、3日目の放送の初めの方で“白鵬休場”を伝えたNHKのアナが
白鵬の前に“大横綱”と言った。単なる“横綱”ではなく“大横綱”…
NHKにして珍しいことで、なかなか興味深かった。
制作側がこれを読めと言ってコメントを用意したとは思わない。 つまり、
“大”をつけたのはアナの意志だ。“思い”がこもっている。“無機質”な
物言いがかつてのNHKの特徴だったが、変化するのは歓迎だ。

白鵬の休場だが、大関だった2006年秋場所(全休)以来だというからすごい。
審判批判や無用のダメ押しで最近ヒール化していたが、重圧がかかる地位で
48場所(大関時代をふくめれば51)連続1日も休まなかったのは“大横綱”と
呼ばれるにふさわしい数字だ。

3日目から“白鵬レス”になった場所はやはり寂しかった。
鶴竜も稀勢の里も頼りない中で、予想されたように伸び盛りの照の富士が
白星を積み上げて優勝争いのトップを走った。取り口は荒っぽく 十両から
幕内に上がった頃の把瑠都を思い出すが、“強さ”の点では横綱・鶴竜を
含めた全力士の中で最も安定していた。

「段違い」…琴奨菊を破ったとき、その強さを一言で言い表した男がいた。
NHK解説の北の富士だ。それ以外、言いようがないほどの強さだった。
「今場所、全勝優勝しそうな勢いだ。九州で横綱昇進を決めてしまうかも」…
先走って、妻にそんな話をした。

・・・そういうことを簡単に言っちゃダメなんだよね。
翌日、栃煌山に一方的に敗れて流れが変わってしまった。
さらにその翌日は稀勢の里に敗れ、おまけにひざに重傷を負った。
嫌な倒れ方をしたのだが、アナは気づかない! 相撲に限らない、どんな
競技でもあんな倒れ方をしたら「大丈夫か?」と思わなきゃ。鈍いわ!
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ま、それはいい。そんなことより照の富士だ。
右ひざ前十字じん帯損傷で全治1ヶ月…アスリートにとっては“致命傷”に
なることも多い箇所のケガだ。
花道を引き揚げていく照の富士を見て「休場だな」と思った。
土曜日は朝からいつYAHOOニュースに出るかと待っていたが、出なかった。

いや、出なかったのはニュースで、相撲には“出た”んだけどね。ハハハ。
無茶するなあ。

大関・照の富士は休まないそうだ。
右膝の前十字靱帯損傷で全治1カ月と
診断されているというのに。
愚かな判断だと思う。
親方も止めないらしい。
遠藤の例もあるが、無理をする局面では
ないだろう。今、きちんとなさないと
将来悔やむことになる予感。


「横綱が二人休んでいる中で自分まで休むのは…」と話していたそうだが、
“調子が悪い”ぐらいならともかく、これだけの大ケガをしているときに
そんなことを考えなくてもいいのではないか。負わなくてはいけない責任と
そうでないものがある。師匠も止めなかったらしい。信じられない。
14日目に出た以上、千秋楽も休めなくなってしまった。

その千秋楽、本割の鶴竜戦は立派だった。大方の予想を覆して一気に横綱を
破ったときは「これはひょっとすると…」と思わせた。決定戦では敗れたが、
どうにもならない内容ではなかったし、けがは悪化しなかったようだ。
しかし、「だからよかったんじゃないか」とは思わない。

昨日の放送の中では、師匠の伊勢ヶ濱が「優勝と同星は準優勝に相当する」と
九州場所が綱取りになるような話をしたと報じられていた。そんな馬鹿な…と
思ったが、今朝、北の湖理事長が打ち消したと聞いた。当たり前だ。

焦らなくても強さは本物。照の富士にはまずケガの完治に努めてほしい。

照の富士は大関の責任を考えすぎてしまったが、鶴竜にとって横綱の責任は
どうなんだ?手負いの大関に本割で負けたことは責めない。しかし、終盤で
みっともない相撲を取った。14日目、稀勢の里戦にはあきれた。

横綱がなりふり構わず 勝ちに行った。
蚊の鳴くような声で変化を悔やんだのは
つい2日前じゃないか。 一人横綱の
重圧も分かる。横綱になっての初優勝が
喉から手が出るほど欲しいのも分かる。
しかし…。
情けないと言わざるを得ない。


二度も変化した相撲を見てツイートしたが、鶴竜への思いはこれに尽きる。
横綱の責任を果たそうと思うなら、地位にふさわしい相撲を取ることだ。
それ以外にない。

親方衆の中には厳しい意見もあるが、日刊スポーツによれば北の湖理事長は
「勝負に徹した」のだろうと聞き方のよってはかばうような言い方をした。
11日目、栃煌山にも大きく変化して勝ったときには、「こんなの勝っても
仕方がないじゃないの」とバッサリ切り捨てていた北の富士も千秋楽の
放送では“鶴竜の気持ちも分かる”的な発言に変わっていた。
優しいんだな。
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購読している朝日は厳しかった。

支度部屋での鶴竜の談話「勝ちたい気持ちが出た。1度目は失敗したので
もう1回、気にせずやろうと思った。チャンスを逃がしたくない」を
紹介した記事は“こんな形で優勝をたぐり寄せたのでは、「綱」の看板が
泣いてしまう”と締めくくられていた。

見出しは 横に「鶴竜 綱が泣く」タテに「変化 仕切り直し また変化」。
一般紙のスポーツ欄につける見出しとしては最大級の批判・非難だろう。
横綱としての初優勝を果たした鶴竜にはおめでとうを言うべきだが、 次に、
横綱らしい相撲で勝つまで お預けだ。
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by toruiwa2010 | 2015-09-28 09:39 | 大相撲 | Comments(1)
水曜日の大相撲名古屋場所11日目を愛知県体育館で見ました。
2階席でしたが、大阪府立体育会館と同じようにコンパクトな作りで見やすかったです。

結び前が“白鵬x照の富士”でした。
前日、“割”を見たとき、この一番を生で見られることを喜びました。しかし、優勝候補の
両翼と言っていい二人をどうして11日目に組ませるのだろう?という思いもありました。
横綱の大関戦は番付の下位から当てていく慣習があると聞いていますが、それにしても、
協会はもう少し“見せる”ことを考えてもいいのではないかと思います。
白鵬が勝ち、その時点で星の差が二つになったら終盤の興味が薄らぐじゃないか!
そう思っていたら、10日目に栃煌山が白鵬を破って1敗が4人という状況にしましたから
振り上げたこぶしの持って行き場がなくなりましたが。ハハハ。
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白鵬と照の富士の一番は期待通り見ごたえのある相撲になりました。
懸命の力を振り絞って寄り立てる横綱と、耐えて耐えて耐えた新大関。新旧の力の対決は
客席を興奮させました。こういう相撲が増えれば相撲人気の復活も本物になるでしょう。

勝負がついたあとも土俵下に下りた二人から目を離しませんでした。
荒い呼吸のまま、ちから水をつけるために待機している白鵬の視線の先に土俵の反対側に
立っている照の富士がいました。そのとき、遠い位置にいた私には、白鵬が2度、3度と
うなずいたように見えました。
帰宅後、ビデオを見ましたが、直前で画面が変わっていて確認できず残念でした。

実は、この数場所、白鵬に対する気持ちが揺らいでいました。
関脇時代から応援し、言動をふくめて大相撲を代表する横綱だとさえ思っていました。
1月場所後の一夜明け会見で審判部を批判し、メディアやファンから猛烈なバッシングを
受けているときも変わりませんでした。

先場所、豪栄道に負けたあと、物言いがつかないことに露骨な不満顔を見せたあたりから
ふらふらし始め、9日目、逸ノ城にアッパーカットを見舞って母国の後輩にカツを入れた
振る舞いがそれを後押ししました。
年月をかけて築いたものを自分から壊しているように見えてもったいないと思うのですが、
協会から注意を受けるたびに親方を通して「気をつける」「反省する」と言うばかりです。
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なぜ、露骨な行為を繰り返すのか?
本人がきちんと語らない以上、推測するしかないのですが、このところたびたび見かける
無用に思えるあの“ダメ押し”には、少しでも相撲をいいものにしようという気持ちが
強く出ているのではないでしょうか。やり方は間違っているにしても。

一昨日の大一番のあとに見せた白鵬のほんのわずかなジェスチャーには、圧倒的な体力を
持っているのに、土俵際でまったく粘る気配がなかった逸ノ城の不甲斐なさへの苛立ちと
絶体絶命の窮地に追い込まれながら、なんとしても残ろうと最後まで戦った照の富士への
称賛の気持ちが交差していたように見えました。
表情までは読み取れませんでしたが、「いい相撲だった。俺はお前を認めるよ」と言って
いるようで 軽く感動しました。ええ、再び“白鵬擁護”に針が少し傾いています。ハハハ。

白鵬への気持ちの微妙な変化には伏線がありました。
名古屋に向かう新幹線で車内誌「WEDGE 8月号」に、写真をふくめて18ページにも及ぶ
長い記事が出ていたのです。書いたのは相撲を専門とする記者ではありませんが、その分、
ていねいに話を聞き出しています。
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記事の狙いの“本線”ではないのですが、「ああ、そうなのか」と思った話がありました。
去年の九州場所で、それまで8戦全勝だった高安にはたき込みで負けたとき、支度部屋で
「弱すぎたから負けた」と話しました。
翌日の新聞は白鵬のコメントとして「自分が弱いから負けた」と伝えました。

真意は違いました。
白鵬としては「“高安が”弱いから自分が負けた」と言いたかったのだそうです。
自分の方が良かったからはたかれてしまった。力があり余っているから…なんだと。
相撲の奥行きを感じるエピソードでした。

ほかにも、決まり手の分析の中で“上手投げ”が減っていると告げられ、その理由として
「脂がのっているから」と話しているのも面白いですね。
上手をとった瞬間に相手が浮いてしまっている
上手投げを打つ前に土俵を割っている
だから上手投げが減っている

…そう言いたいようです。
“高安が弱いから”もこの話も白鵬の言い方が“傲慢だ”と感じる人も多いと思いますが、
この際その議論は置いておきましょう。
素直に読んだ私は「おお、そういうものなのか」と“目からうろこ”でした。
雑誌から1銭ももらっていませんが、相撲の奥深さがうかがえて読みごたえ十分です。
白鵬ファン、相撲ファンには一読を勧めます。

ただし、雑誌の表紙を初めて見たときは思わず笑ってしまいました。
これでは、天邪鬼でなくても「白鵬がウナギの密漁についてすべてを語って」いるように
読めてしまうじゃありませんか。ハハハ。
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by toruiwa2010 | 2015-07-24 09:15 | 大相撲 | Comments(2)
この2年間、けがに泣き続けた。
2年前には左肩の動きをつかさどる腱板(ケンバン)を断裂。
「俺たちの根性とプライドを見せてやろうじゃないか」と
背中を押してくれた師匠の声を励みに、はい上がってきた。
だが、もう一度、三役を狙える地位まで戻った矢先の大けがで、
土俵人生を断ち切られた。
 
引退会見の少し前、豊真将は私の手を握り、「あの記事を読みまして……」。
豊真将が負傷した翌日、こんな記事を書いた。
《全力士の手本と評される所作の美しさ。
 分け隔てない優しさ。
 古武士のようなド根性。
 豊真将の復活を願っている》

「根性を……絶対に……僕は……」。
 言葉が続かず、豊真将の目からぼろりぼろりと涙がこぼれた。
 豊真将の土俵が、好きだった。

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いい記事だと思う。相撲ファンのハートをつかむのがうまい記者だ。
センチメンタルなタッチで書かれた記事は好きじゃないのだが、彼が書く相撲記事には
引きずり込まれることが多かった。三賞の選考委員にもなっているほどだから経歴にも
問題はないのだろう。いつも、ため込んだネタをうまく使っている空気があった。
言葉の行き違いからブロックされてしまったが、今でも私は彼のツイッターを読んでいる。
相撲についての、担当記者ならではの裏話や“うんちく”が好きだから。

今月になってから一度もつぶやいていないので病気でもしたのかと思っていた。
…そうではなかった。
「朝日新聞のN記者があちこちでトラブルを起こしていたみたいですね」
きのう、ブログの方に書き込まれたこのコメントを読んで愕然とした。
名指された記者とは少々因縁があったからだ。
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“新幹線で女性乗客を侮辱 朝日炎上記者 有名女優も被害に”

朝刊に載った週刊文春の広告の中にそういう見出しがあったのを思い出した。

そう言えば、6月28日のツイッターに“のぞみ”の車内で泣いている女性の乗客について
何度かつぶやいていたこと、のちに(翌日)“おわび”とともに削除していたこと…なども
矢継ぎ早に記憶が甦って来た。
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一連のツイートは2件しか読まなかったが、さらに続いていたらしい。
悪いことに、その中に 顔が映っていない問題の女性の写真を添付したものがあった。
詳しい経緯は分からないが、ツイート以上にこれが炎上の起爆剤になったようだ。
ネットでは“盗撮だ”と非難されている。ほかにもいくつかの例があって、反論は難しい。

週刊文春の見出しにある“有名女優”の件はN記者が週刊朝日に出向中、表紙に起用した
某女優の印象が悪かったらしく、記事のある段を横に読むと彼女の“悪口”になるように
書かれているのだそうな。

週刊文春によれば、朝日新聞広報部は上記の事実について次のように回答している。

ツイートについて
「弊社編集部門のソーシャルメディア・ガイドラインを逸脱しており
問題が多い内容だと判断しました。このため、記者に指示し、
ツイッター上でおわびをさせたうえで、ツイートを削除させました。
(中略)事態を重く受け止めており、心よりおわびいたします」

週刊朝日の記事について
「当該記者によるご指摘のような行為があったことがわかりました。
許されない行為であり(中略)厳正に対処いたします」。

やれやれ。
ツイートを停止しているのはいいとして、昨日の名古屋場所を前にした展望記事の中にも
名前がなかった。腕のある記者だが、しばらくは署名記事を書くのは難しいかもしれない。
会社がどう判断するかによるものの、下手をすれば、ほかの部署への異動や出向なども
充分に考えられる。つまり、朝日新聞・スポーツ面から彼の記事が消える可能性がある。
ファンの多い記者だから、悲しむ読者も大勢いるだろう。惜しい!

私をブロックしたあと、フォロワーさんとのやり取りの中で“超スローボール事件”を
引き合いに出して“炎上”を笑っていた。笑ったのなら、他山の石にしてほしかったなあ。
私の場合は一市民だから多くの人に迷惑が及ぶわけではないが、彼は現役の記者だから
問題が簡単に収まるとは思えない。

つくづく、SNSは怖いなあ。
by toruiwa2010 | 2015-07-10 08:55 | 大相撲 | Comments(4)
関脇・照ノ富士が兄弟子の援護を受けて初めての賜杯を抱いた。おめでとう!
11日目、白鵬に敗れて3敗になった。追うべき白鵬はこの時点で1敗だった。
しかし、そこから4日間、見事な白星を四つ並べて逆転した。“力づく”、“荒削り”の
印象はあるが、見せる相撲は“強い”と思わせるし、未完成の分、豊かな将来性を感じる。

土俵上の所作はふてぶてしく映るが、インタビューでの屈託ない笑顔はそのイメージを
簡単に覆してしまう。天性のエンタテイナ―だ。うん、力士だけどね。ハハハ。
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しかし、“大関昇進確実”には疑問がある。
関脇になってから2場所、準優勝と優勝だからと言うが、場所前は“13勝か14勝”など、
ハードルはもっと高かったのではなかったか?絶対的な物差しではないかもしれないが、
“直近3場所で33勝”という目安があるのに、協会はいつもふらふらしている。
豪栄道のときは8勝の場所を含んでの32勝だったが、強引に大関にしてしまった。

その“失敗”はもう忘れたのだろうか?
今回は誰も33勝の話をしないみたいだ。ハハハ。
照ノ富士なら名古屋で必須条件をクリアし、祝福されて昇進を果たしただろうに。
ま、彼なら、無理やり大関にしても大きく崩れることはないと思えるのが唯一の救いだね。
これまで通り、のびのびと相撲を取って実績を作り、立派な横綱になってほしい。

11日目で照ノ富士を星二つリードしていたのに逆転された白鵬は何を思うのだろうか。
終盤の4日間で★☆★★・・・衝撃的だった。

横綱・白鵬をずっと応援してきた。無条件ではなく、苦言を呈しながらだが。
相撲史に残る、それも最上位に近いランクで残る偉大な横綱だと“リスペクト”を込めて
見て来たし、エールを送って来た。初場所後の一夜明け会見で審判部を批判して猛烈な
バッシングを受けているときにも条件を付けて援護した。

しかし、12日目、豪栄道に逆転負けを喫したあとの白鵬には失望した。
まず、勝ったと思ったかもしれない。物言いがつくと思ったかもしれない。にしても…
取組後の礼が遅れた。テレビ画面にその場面は映らなかったが、まさか、礼をしないまま
土俵を下りたわけではあるまい。
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呆然とした顔つきでしばし立ちつくし、控えに腰を下ろすまで時間がかかっていた。
不満があったのだろう。そして、それを隠す意思はまったくなかったようだ。
しかし、ダメだ。初場所後に受けた攻撃は気の毒だったが、今回は同情できない。
“目を覚ませ白鵬!”。そうツイートした。

結果的に、あの日の“心の乱れ”が最後まで尾を引いた可能性はある。
終盤の3敗は逆転で喫している。北の湖理事長は「攻めていたから」と心配していないが、
勝った相撲でもヒヤッとする場面があった。盤石ではなかった気がする。
「自分の形で勝つ相撲が減っている」と北の富士は指摘していたが、どうなのか?

いずれにしても“日本人以上に日本人のような クリーンで強い横綱”というイメージは
崩れようとしている。幸か不幸か、今回は優勝を逃がしたことで直接的な批判は免れる
かもしれない。メディアは新しい“ヒーロー”を追い回すことになると思われるからだ。
しかし、もう一度何かあったら…

せっかく来日以来、苦労して積上げてきた実績と栄誉はどうなるのだ?
来場所、どこまでの復元力を見せるかに注目しよう。

以下、場所中のツイートをいくつか、説明なしで。

nhk 大相撲。
向こう正面の中村親方が照ノ富士を褒めたあと
「ただ、横綱・大関に張り差しはやめた方がいい」と注文。
だったら、横綱・大関が格下にやるのもダメと言わなければ。
昨日、佐田の海を下した白鵬の相撲は見苦しかった。
厳しい相撲と評す人もいるが。

@xxxx 横綱・大関の格下に対する張り手…
何も言わないメディアにも腹が立ちます。
言わない理由があるのだろうかと思いますね。
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今日は特に目立つ言葉がないが、二子山(雅山)はいいね。
登場回数が増えた気がする。 高見盛がダメだものね。
飾らぬ言葉、率直な指摘、アナウンサーにおもねらない・・・
簡単ではないだろうが、音羽山(貴ノ浪)とともに
ポスト北の富士の有力候補だ。

この時点まで大砂嵐の休場を観客に知らせない
相撲協会のサービス精神のなさ。
客の10%ぐらいが外国人なのに何の対応もない。
チケットを見ても席が分からず右往左往しているのが
気の毒だ。 メディアもなんとか言いなさい。

@xxxでもね、私が両国に行った五日目から蒼国来が
休みましたが、取り組みが近づくまで場内への
アナウンスはありませんでした。
チケット売り場に掲示…前売りで買ってると寄らないもんなあ。
とにかく、そこに掲示しときゃ いいだろうじゃダメでしょう。

遠藤が6勝9敗とした。
立派だが、これで本当に良かったのか?
出場したために、完全に治せたものが治せなくなった
ということはないか?
ひざのけがは重大だ。私は 自宅で毎日、病院で週2回の
リハビリを欠かせない。まして 体重の重い力士なのだから。


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by toruiwa2010 | 2015-05-25 08:57 | 大相撲 | Comments(2)
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昨日は、五月場所を見に両国に行きました。
残念ながら、魅力のある取り組みが少なかったのですが、
最後の一番、白鵬x安美錦は楽しめました。

立ち上がりから白鵬が突き押しで安美錦を土俵際まで
押し込みましたが、そのつど、安美錦が耐えました。
はたかれた白鵬が背中を向ける場面もありましたが、
安美錦がそのチャンスを生かしきれず、最後は足を
取りに行ったところで倒れこんでしまいました。
白鵬は技をかけたというよりとっさに身体をひねった
だけのように見えました。

足のこともあって、いつもの安美錦なら、もっと早く
土俵を割っていたと思いますが、昨日は最後の最後まで
“奮闘”しました。横綱を相手にみっともない相撲は
取れないときめていたのでしょうか。
この日一番の歓声が上がったのも当然でしょう。

絶体絶命のピンチだったのに信じられないような形で
逆転勝ちした白鵬は脱出王・フーディーニのようでした。
ハハハ。

仰向けに倒れた安美錦が「手を貸して」と言うように
手を出すと、横綱ががっちりと助け起こしたシーンに
思わず胸が熱くなりました。安美錦が素直に助けを乞い、
白鵬の対応も“おざなり”ではなく、二人の間に流れる
”リスペクト”を感じたからです。

帰宅して、その辺をじっくり見たいと思い、ビデオを
再生すると…
リアルタイムの映像は安美錦が右手を差し出すところで
際どい勝ち星の白鵬のアップに切り替わっていました。
責められません。

期待したスローでも“そこ”は映っていませんでした。
あきらめかけたのですが、念のためにと、放送終了まで
まわし続けると、出てきました!
リアルタイムでは気づかなかったこの場面にスタッフの
誰かが気づいたのでしょう。あっぱれです。
スポーツの良さは勝ち負けだけにあるのではありません。
勝負の前後から目を離してはいけないのです!ハハハ。
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ついでですが、昨日の“出来事”を見ていろいろな理由で
注目している(ハハハ)朝日新聞の抜井記者が書いた記事を
思い出しました。
デジタル版に「大相撲、午後6時キッカリに終わる凄技」と
タイトルをつけた記事が載ったのは12日(三日目)の午後です。

NHKの放送枠の関係で6時前に結びの一番が終わるように
進めているのは事実です。そのために、協会が苦心している
ことを紹介していました。

ああ、皮肉ですねえ。
翌 四日目は結びの佐田の海x日馬富士がとり直しになり、
終わったのが6時5分。
そして、この五日目は大関・稀勢の里が土俵に上がったとき、
残り5番で、時刻は5時24分!!!!
いろいろ、のばしましたが、終わりが何と5時54分でした。

抜井クン、キミが悪いんじゃなくて、間が悪かったんだね。
ハハハ。

ま、時間が余ったから、貴重なビデオを見られたわけなので
不満はまったくないし。ハハハ。

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ほかに…

大銀杏を結えるようになった遠藤が人気は相変わらずだったが、
あえなく5連敗。押し込まれるとこらえる力がないようだ。
少なくとも“けがは忘れて相撲を取っている”とは思えない。
どこかで、「負けるときはひざに負担がかからないように」と
考えているのではないか?
もう一度やったら、本当に力士生命にかかわるのだろうから
無理もないが。

栃の心との力比べになると思った照ノ富士は呆れるほどの強さを
見せつけた。最後まで優勝争いに絡みそうだね。

日馬富士が彼らしいスピードに乗った攻めの相撲で圧勝した。
前々日、豊ノ島をぶん投げたのを見るにつけ、気にしている
右手は問題ないのではないか?偽装?まさかね。ハハハ。

遂に、満員御礼の垂れ幕が下りるところを目撃した。
折りたたんだものが少しずつ開いて行った。
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by toruiwa2010 | 2015-05-15 10:40 | 大相撲 | Comments(4)