ブログトップ | ログイン

岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:アーカイブから( 85 )

d0164636_07380677.jpg




4月:気持ちを入れ替えよう

~特選エイプリルフール話も~( 2011.04.01 初出 )


長いような、短いような3月が終わり4月を迎えた。


情報提供の意味があったのだろうが、私の地元の商店街では

震災直後からラジオ放送をスピーカーで流していた。それも

月曜日ごろから変わってきた。被災地のニュースも原発の話も

高校野球の合間に少し伝えられるだけになっている。


311日のあの感覚を忘れることはあるのだろうか。

昼寝を終えて、そろそろ起きようかと思ったときに襲ってきた

地震は長く長く続いた。時計を見なくても、どれだけの時間が

経過したかをつかむ自信はあるが、この時は分からなかった。

2分から3分、まるで、果てしなく続くかのようだった。

3週間が過ぎた今も、あの時、不気味な横揺れがもたらした、

奇妙で怖い浮遊感をまざまざと思い出す。もっと強烈に揺れ、

そのあと予想の域をはるかに超える大津波に襲われた被災地の

人たちの“トラウマ”は相当なものがあるだろう。

d0164636_07390196.jpg










福島県民は、地震・津波に加えて原発の相次ぐトラブルによる

放射能被害という三つ目の災害に見舞われた。さらに、言葉は

明瞭だが、きめが粗く、温かみがまったく伝わらない政府の

対応を入れたら、一度に四つの“災害”に遭遇したことになる。

気の毒で、かける言葉が見つからない。


原発の危うさは深刻だが、宮城・岩手は少しずつ落ち着きを

取り戻しているようだ。ダメージの大きさを考えたら、復興が

容易でないことは分かるが、これから日増しに温かくなるのは

わずかな救いかもしれない。

1日でも早く、皆さんに笑顔が戻ることを祈るばかりだ。


地震が発生した日、吉祥寺の映画館(5F)で「恋とニュースの

作り方」を見た。10時からの1回目だったから、そこで地震に

遭遇したわけではない。しかし、その日の朝、私の頭の中には、

2時半からの3回目を見てそのあと晩御飯は外食にするという

プランもあった。もし、そちらを選択していたら、予告編が

終わって本編の上映が始まろうかというときに、あの激しい

揺れに見舞われたことになる。マンションの2階の部屋でも

あれだけの恐怖感があったことを思い出すと、5階の劇場で、

しかも、上映中の暗がりの中であの揺れを感じたらパニックを

起こしていた可能性は大だ。


地震発生からピタリとやめていた映画鑑賞を今週から復活した。

先日は映画の帰りにごひいきのGAPでシャツと薄手のコートを

購入した。“50OFF”の文字が目に飛び込んだのだ。くわえて、

年金生活だからささやかだが、冷え込む日本経済に少しでも

貢献しようと思ってのことだ。


近所のサクラが少しずつ花を開き始めている。

木村太郎が「自粛を強制する風潮はよくない」と言っていた。

その通りだと思う。

しかし、華やかすぎて、花見に出かけるかどうかは思案中だ。


本当は、今年も桜を追って北に旅をする予定だった。

山形県置賜(おきたま)のサクラの老木、去年、感動した福島の

花見山、そして、最後は「あそこは見とかなきゃ」と言われた

弘前城まで行くのを楽しみにしていた。

東北新幹線が復旧したら考えようと思っていたが、開花状況を

伝えていた花見山のHPは地震発生の311日からまったく

更新されていない。それどころではないのだろう。

いろいろ考えると、今年は、神田川や井の頭公園で我慢する

ことになりそうだ。

d0164636_07393118.jpg








福島市花見山公園 2010.04.15


暦が替わったのを機に、すべてを通常に戻すことにする。

記事のテーマも従来通りになる。

311日には河津桜を見に行った日帰り旅の報告を書いた。

午後になってあの地震が起き、テレビで津波が町を蹂躙する

様を見て、2本目「M8.8!! 自然の恐ろしさ~ダルビッシュの

ファインプレー~」を書いた。

以後、昨日までの24本のエントリーは、すべて、震災と報道に

関連したものだった。ほかの記事を書く気がしなかったのだ。


おかげさまでたくさんの人に読んでもらえた。理由を考えたら

単純に喜べないが、12日に、エキサイトブログに引越してから

初めて1日のアクセスが1000件を超えた。

その後も“1000件超え”を続け、18(金曜日)1551件の

最多アクセスを記録した。

116日に「実況放送の約束事」(Archives=古い記事)

「おめでとう 落合!」の2本で865件をマークしたとき、

「当分、新ブログの最高記録にとどまりそうです」と書いたが、

あっさりと、大幅に更新したことになる。


自粛というより、どうしても“その気”になれずに封印していた

“ハハハ”も復活させる。

ランキングなんか気にしている場合じゃないだろうと、記事の

中のバナーは外していたが、これも今日から再開する。大きく

下がってしまったが、頑張ってみよう。


さて、今日は41日だ。

気に入っているいくつかのエイプリルフール話を

ピックアップしてお届けする。

暗い話題が多い中、笑えるものがあればいいがと

願いつつ。


The Swiss Spaghetti Harvest


195741日、イギリスBBCの権威あるニュース・ショー

「パノラマ」の中で、定評のある人気司会者、リチャード・

ディンブルビーが視聴者に告げました。

「天候に恵まれて、ゾウ虫の発生も少なかったので、

今年、スイス南部ではスパゲッティが大豊作です」と。


画面には中年の農婦がていねいに木からスパゲッティの

束を摘み取り、天日に干す光景が映し出されました。

ハハハ。

d0164636_07400153.jpg










ディンブルビーの話は「3月の最後の2週間、ヨーロッパの

スパゲッティ農家は、霜の心配をしながら過ごします。微妙に

味に影響するからです」、「収穫時のスパゲッティの長さが

同じなのは、農民たちの長い努力の賜物です」と続きました。

放送していたのがBBCであったことや番組と司会者の評判の

せいでしょうか、多くの視聴者が真に受けたらしいです。

ハハハ。


このころのイギリスでは、スパゲッティは、あまり食べられて

いなかったそうですから、情報が少なかったこともうわさが

広がるのに拍車をかけたのでしょう。

BBCにはたくさんの電話がかかりましたが、問い合わせの中で

一番多かったのは「自分でスパゲッティの木を栽培するには

どうすればいいか?」だそうです。BBCの答えはこうでした。

「トマト・ソースの缶に小枝を入れて、成功を祈りなさい」…。

ハハハ。


インスタント・カラーテレビ


1960年代初めのスウェーデンではたったひとつの

テレビ局がモノクロで放送していました。

6241日、ニュースに登場したこのテレビ局の

技術陣のトップ、ステンションは、視聴者に向かって、

こう告げました。

「新しい技術の進歩のおかげで、すばやくお手持ちの

テレビで簡単にカラー映像を受けることが可能になった。

“ナイロンストッキングをテレビにかける”だけでいい。

お好きな番組をカラーでみられるよ」…。


何万という人が引っかかったそうです。

スウェーデンで本当にカラー放送が始まったのはそれから8年後、

1970年“41日”でした。ハハハ。

10周年

1977年、イギリスの新聞・ガーディアンはインド洋に浮かぶ

サン・セリフェの10周年を祝って7ページの特集を組みました。

セミコロン()の形をしたいくつかの島からなる共和国です。

記事は情報の少ないこの国の地理や文化について愛情をこめて

書かれていました。

国を形成する島々の中に大きな島が二つあります。アッパー・

キセ(Upper Caisse)とロウアー・キセ(Lower Caisse)と呼ばれ、

首都はボドーニ(Bodoni)、指導者はパイカ( Pica)将軍です。


ガーディアン社の電話は鳴り止まなかったそうです。

読者は休暇旅行の候補地として情報がほしがったのです。


いくつかの固有名詞が“印刷関係の専門用語”だと気づく人は

ほとんどいませんでした。“A4B5”ゴシックだったら、

分かったかもしれませんが。ハハハ。


巨大氷山


197841日、一隻の小型船がシドニー湾に姿を現しました。

巨大な氷山を曳いて

シドニー市民はこのことをすでに知っていました。このところ、

資産家で冒険家としても知られる地元の食品会社のオーナー、

ディック・スミスが南極から氷山を持ってくる計画をさかんに

プロモートしていたからです。どうやら、成功したようです。

スミス氏はこの氷山を小さな角氷にして10㌣で販売すると

話していました。南極の純粋な水でできたこの角氷はどんな

飲み物でもおいしくすると言っていました。


ゆっくりと氷山はシドニー湾を進みます。

地元のラジオ局(複数!)は、この情景を逐一、実況しました。

ようやくその“秘密”が明らかになったのは、船と氷山が湾の

深くに達したときです。降り始めていた雨によって、消火用の

泡とセービング・クリームでできた“氷山”は溶け、その下の

白いシーツが市民の目の前にさらされたのでした。ハハハ。

d0164636_07403173.jpg











パララックス大作戦?


1979年、ロンドンのキャピタル・ラジオが視聴者に告げました。

Operation Parallax(ズレ修正作戦)が間もなく発効する」と。

イギリスの暦を世界中のほかの国々と再びシンクロさせよう…

というものです!

1945年から、夏時間にしたり、元に戻したりしているうちに、

イギリスの時間が他国に比べて48時間も先行してしまったと

解説されました。

これを修正するために、イギリス政府はこの年の45日と

12日をキャンセル()することにしたのです。


放送のあと、キャピトル・ラジオはたくさんの電話を受ける

ことになりました。中には「その二日間の給料は払わなくては

いけないのか」、「私の誕生日なんだけどどうなるのか」という

ものもあったそうです。ハハハ。


浮遊現象


1976年のことです。

イギリスの天文学者、パトリック・ムーアがBBCラジオを

通じてこんな発表をしました。

「午前947分に、皆さんが自宅で経験できる、めったにない

天文学的な出来事が起きます。冥王星が木星の裏側に回って

地球と一直線に並んだとき、地球の重力が少なくなるのです」


ムーア氏は視聴者に向って語りかけました。

「一直線になる瞬間に飛び上がると奇妙な浮遊感覚を経験する

ことができるでしょう」…。


午前947分がやってきました。

BBCラジオには感覚があったという視聴者からの何百本もの

電話が殺到しました。ある女性は、彼女と11人の友人は椅子から

浮かび上がり、部屋の中をただよったとさえ報告したそうです。

ハハハ。


デジタル時代


1980年、BBCは、ロンドンの象徴、ビッグ・ベンの大時計が、

時代の流れに沿ってデジタル化するとリポートしました。

視聴者から異議を唱えるものすごい反響がありました。

そりゃそうでしょう。ハハハ。

ダメ押しをするかのように「ビッグ・ベンの長短の針を先着

4名に売却します」と告げたBBCの“日本語放送”に最初に

反応したのは大西洋上の日本人船員でした。ハハハ。

d0164636_07410135.jpg









…うーん、かなり怪しいものにも引っかかってしまう人間の

心理を思うと、ツイッターや2chに書き込まれたデマに

乗せられる人々が多数いることも分かる気がします。

信じがたい話だけど、ウソだと断定する根拠もない…そんな

話を聞かされたとき、人は信じるほうに傾いてしまいがち

なのかもしれません。

ま、今日一日はだまされないように、せいぜい気をつけて

過ごしましょうか。ハハハ。


by toruiwa2010 | 2017-04-01 07:48 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_07283789.jpg





業界No1のリポーター

~岸本哲也を知っているか?~( 2011.03.25 初出 )


今回の災害報道について“一部”で、とはいえ、フジテレビの

評判が非常に悪かった。時間の経過とともに、総理会見中の

暴言は典型的な“針小棒大”型の話だとわかったし、仙台市内の

緊急車両専用の給油所でフジの取材車が給油を強要したという

情報はきわめて根拠のない“2ch発信型のデマであることが

明らかになっていった。


しかし、だからフジテレビが“まっしろ”な無罪かと言えば、

そうではない。つまり、デマや中傷を流され、言われなくても

いいことを言われた背景にはそれなりの理由があるのだと思う。


私自身が確認できていない話が多い上に、あまりにも一方的に

“事実”だと決め付けたツイートが軽はずみな人の手でどんどん

“拡散”され続けていく状況は怖かった。

しかし、初めのころ言われていた、災害直後の取材・報道の

仕方の中に、何かを感じた人たちの怒りや不快感がこの流れを

作ったのではいか、という“疑念”もあった。


いかにも現代社会ならではの“風評被害”に見えるかもしれないが、

それで片づけてはいけない。

「我々がやっていることに間違いはない」と反発する前に

「本当に問題がなかったか?」と検証し、反省する謙虚さは

持たなければいけない。

d0164636_07284203.jpg










フジテレビの報道姿勢はひどい…OBとしては耳にするのが

つらい言葉だった。感じかたは、視聴者の自由だから文句は

言えないが、「…だから、キャスターも嫌い、リポーターもダメ」

ではなく、せめて、“是々非々”を望みたいと思う。


たとえば、「とくダネ」に出演し、今回も現地から連日精力的に

取材・報告をしていた岸本哲也リポーターを見てほしい。

テレビ業界に“リポーター”の肩書きを持つ人が何人いるのか

知らないが、同様の仕事に長く関わった者の1人として、私は

彼こそ文句なしのNo1リポーターだと高く評価している。


情報収集の力、それを整理する力、整理したものを言葉にして

分かりやすく伝える力…すべてを備えているところが見事だ。

情報を集める能力と発信する能力は別もののはずなのに。

メモのたぐいをほとんど見ることなく、しかも、よどみなく

話し続ける彼を見ていると、ビックリする。自分を振り返ると、

スポーツを実況するとき以外は、頭の中で整理して文章を作り、

それを推敲してからでないと話せないタイプだったからだ。

d0164636_07284970.jpg









チリ炭鉱事故のときの報告も鮮やかだった。

スタジオからの問いかけにまともに答えられないリポーターが

多い中で、小倉の意図を的確に受け止め、冷静に対応していた。

リポーターの能力を“ビデオ”で判断してはダメだ。編集する

ディレクターのテーストが出てしまうからだ。


彼らの能力がどれほどのものかを見るにはライブ報告に限る。

“チリ”以前も「きちんとしたリポートをするなあ」と思って

見ていたが、現地からのリポートを見て、「フジテレビは彼を

大事に扱うべきだ」と感じた。“財産”になる。


長崎文化放送でアナウンサー、ディレクターの経験があるらしい。

“言葉の選択”に大きな問題がない理由も分かる。状況次第で

堪能な英語を生かした取材力を初め、表現力、行動力も十分だ。


“帰国子女”であることも大きな要素かもしれない。

チリ炭鉱の救出劇のときには、思わず、二度、つぶやいた。


「とくダネ」で岸本哲也リポーターの

報告が始まった。

こういうときの現地リポーターには

行動力、取材力と何よりもアドリブの

能力が必要だ。

長崎文化放送でアナウンサーと

ディレクターを経験しているだけあって

彼はそのすべてで及第点の力をもっている。

(続


続)彼のリポートを見ていると“帰国子女”

ということを考える。彼らに共通する、

積極的で“物おじしない”メンタリティーが

こういう現場では最大限に生きる。

CNNの現地リポーターも見事だが岸本の

リポートもほめたい。

母局だけにいささか気が引けるが。


能力とは別に、生まれつき持っているもの…

つまり、風貌がいいのも得をしている。

いかにも信頼してもらえそうな顔つきだし、

体つきだ。両親に感謝すべきだろう。


…いささか、ほめすぎたかもしれない。しかし、彼を認める

視聴者は多いはずだ。

一部とはいえ、“悪評高い”フジテレビにもこんなに素晴らしい

人材がいることを広く知ってほしいと思う。そして、認めて

上げてほしい。是々非々を望みたい。

すべてをひっくるめ、“フジテレビ=悪”と判断してしまうと、

損をするのは…あなただ。


いま「とくダネ!」に出てくるリポーターは局アナの笠井と

大村が圧倒的に多く、岸本はほとんど顔を見せなくなった。

…と思ったら、さっき、久々に登場したが。

笠井は感情が表に出るタイプだから泣くことも多いが、今回は

いいリポートをしている。大村のリポートはいつも“可もなく

不可もなし”だ。言葉の選択にも問題が多い。


ここにきて大村の露出が極端に多いのは、“卒業”を目前にして、

大きな仕事をさせてやろうというスタッフの親心だろう。

北海道文化放送の情報番組キャスターになる予定だからだ。

大村が去る4月以降は岸本哲也の登場が飛躍的に増えるはずだ。

しっかりしたリポートを期待する。番組のステータスも確実に

上がるだろう。ああ、社員でないのがいかにも残念だ。さすがに

「なんなら現MCと交代したって」とは書かないが。


by toruiwa2010 | 2017-03-26 08:27 | アーカイブから | Comments(0)

衝撃だった6年前の大災害を振り返る

シリーズも終盤に入りました。

特に最初の1ヶ月で印象に残るのは

地震や津波の恐ろしさはもちろんですが、

報道の仕方や姿勢に対する非難でした。


母局・フジテレビも厳しくやられた。

その一つが、総理会見中に混入した

"不要恩"に対する非難だった。

罪のない女性アナが名指しされた。

d0164636_07401997.jpg




濡れ衣は可哀相

~「笑えてきたわ」事件の顛末~( 2011.03.23 初出 )

d0164636_07402568.jpg






2011年3月22日付 朝日新聞


一昨日、フジテレビが遅ればせながら釈明して、一応の決着は

見たようだが、なんとも、後味の悪い“事件”だった。

軽挙妄動・付和雷同型の“人種”が少なからずたむろする2ch

ツイッターでは異常に広まった話だが、世間には知らない人も

多いと思うので簡単に記すと、こういう話だ。


12日夜の菅総理の記者発表を中継したフジテレビの画面から

不要音が流れた。不要音とは本来、放送に乗せてはいけない

せき、くしゃみ、原稿をずらす音、ヒザが机の脚にぶつかって

“ゴツン”などの音を指す。この“事件”では男女の会話だった。

きちんとした会話ならともかく、いかにも今どきの若者らしい、

くだけた口調だったし、“仮にも”総理大臣の会見中だったから、

気付いた人の反応は大きかった。

d0164636_07403053.jpg







さらに、どんな意図があったか知らないが、何者かがどこかに

「女の声はAアナ(フジテレビ)だ」と断定的に書いたことで

騒ぎはますます大きくなった。読んだ人たちが本気で信じたか

どうかは分からない。しかし、井戸端会議ではそこにいない

奥さんの悪口が最高のテーマであるのと同じで、この手の話は

面白おかしく語られる。


ツイッター上で拡散されて行った。信じがたいスピードで。

結果として、「フジテレビの報道姿勢はひどい」「Aアナには

今後 ニュースを読ませるな」という非難の声があふれた。

つまり、“女の声=Aアナが確定してしまったのだ。


「なんだか、おかしいな」と思い、ツイッターで“フォロー”の

発言をしたが、ほとんど誰も聞く耳を持ってくれなかった。

ブログにも関連記事を書いたが、その締めくくりはこうだった。


テレビは今や時代の最先端を行く。

そこで働く社員、特に若者の中に考え違いをする者がいても、

私は驚かないが、視聴者は「とんでもないこと」「信じられない」

と思うだろう。当然だ。

フジだったことは否定できないようだ。OBとして恥ずかしい。

失った信用・信頼を取り戻すには途方もない時間と努力が必要だ。


せめて、アナウンサーではなかったと思いたい。



後輩たちを信じてやりたい気持ちがある一方、最近の傾向から

“やりかねない”という思いも捨てきれないから悩ましい。


分からないのは、災害発生の際の政府を思わせるフジテレビの

対応の遅さだ。報道局にしても編成局にしても 2チャンネルや

ツイッターでの騒動を知らなかったとは言わせない。

“まぎれ込んだ女の声がAアナのものではない”ことは早くに

確認していたはずだ。(後述)


「不適切な音声が流れました。申し訳ありません。なお、声は

スタジオ外の中継ポイントにいた取材スタッフのものです」と、

すぐ、メディアに流せばよかったのに、と思う。


Aには、会社が彼女を信じていることを伝えれば十分だろう。

この手合は無視するに限る。へたに釈明すれば、別のことで

突っ込まれるだけ」という判断だったのだろうが、そのせいで、

一昨日まで、Aアナは一部で犯人扱いされたし、会社として

何も対応してくれない間に、台湾のテレビにまで顔写真入りで

伝えられるなど、大きなダメージを負ってしまった。


野次馬精神は旺盛だから、この種の“できごと”を見逃すことは

少ないのだが、この件はリアルタイムでは知らなかった。

ツイッター上で見つけ、youtubeに残っていた120秒ほどの

フッテージで確認した。文字に起こしてみると、こうなる。

d0164636_07403638.jpg











安藤「…会見の内容を皆様と一緒に聴いて参りたいと思います」

*映像はすでに官邸に切り替わっていた。


*その後、4秒近い無音状態がある。そこに男女の声が流れた。


男「ふざけんなよ。また原発の話なんだろ」

女「だから、こっから上げられる情報ないっつってんのに」


*この二言は菅総理が話し始める2秒半ほど前に終わった。


総理「地震が発生して1日半が経過をいたしました」

*この言葉に()「ほんとに来るのかどうか…」がかぶった。


総理「被災をされた皆さんに心からお見舞いを申し上げますと

ともに」

*女の声「ほんと、クソだよ」がかぶっていた。


総理「 救援・救出に当たって全力を挙げていただいている」

*ここに、女の「ああ、笑えてきた」という声がかぶっている。

業界で言う“不要音”はこれが最後だった


最初に聴いたとき、何が起きているのかよく分からなかった。

一般の人は、アナがマイクを切り忘れた…と思うだろうが、

それは考えにくい。アナウンサーは話し終えたら、無意識に

手元のスイッチでマイクをオフにするものだからだ。


出先からハンドマイクでリポートするときでも、スタジオに

切り替わったら、マイクを口元から遠ざける…私の場合は、

必ずマイクを体の後ろに持って行くことにしていた。

その上で、自分のマイクが完全に“死んだ”ことを音声さんに

確認するまで余計なことを言わないのがアナウンサーの習性だ。

d0164636_07404237.jpg








あえて言うと、スタンドマイクやピンマイク以外に、緊急用の

特殊なマイクがセットの上、アナウンサーの前に置かれている

場合がある。バウンダリーマイクが正式名称だが、形状から

音声の技術者たちは“ゴキブリ”などと愛称で呼ぶことが多い。

しかし、そのマイクが拾った音でもなさそうだ。切り忘れた

メインのマイクやゴキブリが拾うのなら、安藤の声のはずだが、

音質が彼女の声とはまるで違う。


セットの全体図が分からないが、その時点の出演者以外に、

離れたところにいたスタンバイ中の人たちの声を近くにあって、

オフになっていないマイクが拾う可能性はあるかもしれない。

ここまでの推理の過程では、その場合、Aアナである可能性を

完全には捨てきれなかった。ただ、スタジオ内にいた人たちは、

仮に聞こえていないと分かっていても、ここまで“くだけた”

話し方はしないだろう…と思う。


2回目に聞きなおしたとき「これは100%Aアナではない」と

確信する個所を見つけた。


ネットに出回っている動画には誰かが発言の内容が文字として

書き込んでいるが、素人には意味が分かりにくい一言だけが

文字になっていない。“ホントに来るのかどうか…”の部分だ。

本社から外の中継ポイントに、番組の中でそちらから中継を

入れてもらうという指示を出すとき「次、行くからね」と言い、

中継側は周囲のスタッフに「次、“来る”ぞ」と言う。


つまり、男のスタッフは「本当に ここから中継を入れろって

言ってるのか?」と疑問に思ったのだ。男の言葉「ほんとに

来るのかどうか」のあとの聞きとれなかった部分は「デスクに

確認してみるよ」だったのではないか。


どちらにしても、この会話は菅総理のメッセージとはまったく

無関係のものだと分かる。そして、菅のメッセージを馬鹿に

するようなものならともかく、中身は“痴話げんか”レベルで

仮に、野球のヒーロー・インタビューに混入したのだったら、

まず、こんな騒ぎにはならなかったはずだ。

発生場所も本社ではなく、いくつかの中継ポイントのどこか

だということも分かる。“愚痴っぽい”話も現場に出ている記者・

ディレクターたちがよく交わすものだし、そのあとに出番を

控えていたAアナがそこにいるはずは絶対にあり得ないのだ。


「どうなってんだ、うちのデスクは!やってらんないっすよ」

本社と話していた顔なじみの記者が受話器を叩きつけるように

切ると振り返ってぼやいた。…野球取材中の記者席で何度、

そんな場面を目撃したことだろう。

新聞であれテレビであれ、最前線で働く記者(ディレクター)

本社から注文を出すデスクは永遠に相いれない仲だ。


いわば、どこの局でもこんな会話が交わされているし、いつ、

どんなトラブルでそれが電波に乗ってもおかしくはないのだ。

今回はフジテレビだったが、次はテレビ朝日かもしれないし、

TBSかも、日テレかも…NHKにだって起こる可能性はある。

人間が関わっている以上、絶対はない。


冒頭に掲げた朝日新聞の記事の最後はこうなっている。

「笑えてきた」などの発言は、スタッフが自分の担当の中継が

なかなかつながらないことについて漏らした言葉だという。


もし、フジテレビがそう話したとすれば、おかしい。

“つながらないことへのぼやき”ではなく、新しい報告材料も

ないのに“無理に中継をさせられることへの不満”と考える方が、

会話の流れから見ると自然だからだ。

ま、この際、そんなことはどうでもいい。


発生後、数日間の被災地取材スタッフの言動に不適切な部分が

あったらしい。数日後、現地に入った有名キャスターの言動・

いで立ちも不評だった。フジテレビの取材車が緊急車両専用の

給油所で給油を強要したという、2ch発の情報が“事実”として

拡散した。


…うなずけるものもあり苦笑するものもあるが、フジテレビに

対するバッシングはたしかにすさまじかった。

しかし、一つ一つの現象を冷静に見れば、この“流れ”の中で

発生したとはいえ、今回の件が、少なくとも“報道姿勢”とは

無縁のものと分かるはずだ。


ただ、どう言い訳をしても、無関係な音声が出てしまったのは

フジテレビのミスだ。

当日の音声スタッフは“チェック漏れ”を厳しく反省しなければ

いけないだろう。局としての対応が遅れ、長い間、放置した

ことも責められていい。


一報道機関が罵詈雑言を浴びるだけならいい。

しかし、間違った情報が、重大さを理解しない人たちの手で

あっという間に広まり、それが“事実”として定着してしまう

IT社会には怖さもある。これが、国の存在や生命の危険に

関わる情報だったら…と思うと、ぞっとするのだ。


理解していただけるように、できるだけ

丁寧に書いたつもりですが、当然、異論・

反論があるだろうと思います。私に対する

批判もあるでしょう。

きちんと整理されたコメントなら残しますが、

感情的なものや、ほかの人のコメントに

対する批判は私の判断で削除しますので

ご了承ください。


by toruiwa2010 | 2017-03-25 08:25 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_07560037.jpg




思うこと多々あった昨日

~救出・視察・4日延期・仁科~1 (2011.03.21 初出 )


9日ぶりに救出された80歳の祖母と16歳の孫息子。

いつもは仙台市内で父親と暮らす少年だが、試験休みで石巻の

祖母のところに来ていたのだという。

スペースがあった、乾いた毛布があった、近くの冷蔵庫の中に

僅かな食料があったなど、幾つものラッキーも重なっただろうが、

東北人らしい粘りが命を救った。

被災者全員だけでなく、胸痛む気持ちで推移を見守る国民に

とっても、勇気をもらえるエピソードだった。

d0164636_07560691.jpg









菅総理が予定していた現地視察は“悪天候のため”中止になった。

当たり前だ。枝野官房長官は「最高責任者の総理が現地に行く

意味は大きい」としつつ、「党内にも賛否両論ある」とも語った。

小沢・前原・鳩山…歴代の代表経験者からの協力はとりつけた。

「何をやっても文句は言わせない」という形を作ったわけだ。

その会談では一言も言わずに、自民党の谷垣総裁に電話をかけて、

いきなり、入閣を要請したという。あきれ果てた。

取り込まれることを嫌って拒否した谷垣の態度が正しかったか

どうかは分からないが、“責任だけ”負わされる可能性もあるから、

無理からぬ話だと思う。


挙句、夜に入って「あす、現地に行きたい」と言い出したらしい。

あれがダメならこれ、これもダメなら…と、まるで駄々っ子だ。

手をこまねいているわけではない、やることをやっていると

いうところを見せたい…それは分かるが、あなたが現地に行って

一体、どんな効果が期待できるのか?

もう少し落ち着いた後、天皇陛下が訪問されれば、被災者は

勇気づけられるだろう。それこそ、大きな意味がある。しかも、

陛下には救援・救助についてはまったく権限をお持ちではなく、

“慰問”は最大のお仕事だ。

d0164636_07560822.jpg









菅総理は違う。

行って帰るのに何時間かかるのかは知らないが、電話連絡を

絶やさないにしても、最高指揮官が本部を離れて本来の仕事は

できまい。さらに、なぜ、現地の負担を考えないのだろうか。

地震発生の翌日にも視察をしているが、特に問題だったのは

福島原発だ。


何事であれ、“初動”は大事だとされている。現地の直接担当者は

起きていることへの対応に追われていたはずだし、的確な指示を

必要とした時間帯だったと思う。そこへ総理が視察に来る…

指示を出すべき幹部は総理訪問に対応することにも多くの時間を

割くことになった。


「僕は原子力には詳しい。福島がはねたら東日本がつぶれる」

という主旨のことを笹森参与に語ったというが、あんたが視察して

何が分かるのか、関係者と話して何が分かるのか。

“ずれまくっている”が、私の“菅総理観”だ。


ずれているのはプロ野球も同じだ。

セントラル・リーグは昨日、臨時理事会を開き、こだわっていた

25日開幕4日遅らせて29日に決めたようだ。

同時に、ナイトゲームをデーゲームに変更する、今シーズンは

延長を行わないなど、節電にも気を配ったことを強調した。

文科省と話し合いながらの会議は長時間に及んだらしいが、

ちょっと、待ってほしい。


“自粛”を求める通達はNPB宛て、つまりコミッショナー宛て

だったのではないのか。文科省自身がそれを忘れてはいまいか。

なぜ コミッショナーではなく、セ・リーグの理事会と話すのか。


もともと、菅総理ほどの影響力も持っていないのだろうが、

加藤コミッショナーの顔が見えないまま、ことが進行している。

19日の記事でも紹介したが、かつて、日本プロ野球選手前会長、

ヤクルト・宮本慎也の言葉は昨日も的を射ていた。

「とうてい納得できるものではない。プロ野球が勇気を与えると、

いま言うのは上から(目線)としか聞こえない。被災者がどう

思っているか分からない中、申し訳ありませんけど、野球を

やらせてもらえませんか、という謙虚な姿勢が見えない」

(朝日新聞から)

d0164636_07561435.jpg












25日は変えないと決めた際の「停電、節電と言っているときに、

煌々とした中でやるのは、僕は心が痛い」と合わせて読むと、

いかに優れたバランス感覚の持ち主かが分かる気がする。


以下は、昨日のツイートからいくつかを。

(フォロワーのリプライも混じえて)

上記の件に関係あるものもないものも。


仁科亜希子:38歳の時に子宮頚がんに。

ACCM。企業の自粛に伴って

その“穴埋め”に流されているのだが

少し無神経ではないか。

彼女自身も出演の時、啓蒙になればとは

考えただろうが、これほど流れることは

想定していなかったのではないか。

本人は、いまさら、いい加減でやめてとは

言いにくいだろうが

d0164636_07562145.jpg









ネット上ではフジテレビの評判が悪いようだが、

岸本リポーターを見てほしい。

同じような仕事を経験した者として、

彼こそ、日本のテレビ業界で最高の

リポーターだと思う。詳しくはいずれ

ブログに書くつもりだが。


“続編”、ありがとうございます。

私が思っていることとほぼ同じです。

ひとくくりにして“フジテレビ=

決めつけるのは彼のような存在に

アンフェアですね。

@xxxx 情報収集力、判断力、冷静な

アウトプット、臨機応変さ、タフさなど

岸本さん以上の適任はいないと。


何かを目撃してその結論に至ったのなら

反対しません。私はたとえそんなことが

あっても十把一絡げにはしませんが

全ては個人の自由ですから。

@xxxxでも一人のクオリティ高い

リポーターがいるってだけではフジに

CHを止めて地震報道を見る気には…


その通りです。バラエティが目立つのが

裏目に出ました。本来、明らかに別物なんですが、

言っても通じる相手じゃないし。w 

@xxxx 悪目立ちしがちな局だけに、正当な

評価がされづらいのかもしれませんね。


菅総理が明日、現地を見るべく調整を

進めているという。この男は何を考えて

いるのか。対応する現地がどれだけ

苦労するかがわからないのか。

邪魔になるだけなのに。

こんな男が総理の時に被災した人たちは

二重の災難に会ったことになる。

あきれてものが言えない。

ここ数十年のワースト総理だ。


強力なリーダーなら文民で十分かと。

カリスマ的指導者がほしい

@xxxx 有事には、軍人さん

(湾岸戦争のパウエルさんのような

参謀本部)が必要なんですかねー?

文民統制がどうのこうのうるさそうですが…


証明はできない。しかし、彼のせいで

死んだ人が多数いることをどう考えるのか、

と問いたい。

@xxxx 菅総理の原発上空視察のため、

バルブを開けるのが遅れ惨事が大きく

なったといううわさもありますが、

本当なら大罪人です。 .


言葉が激しすぎたことは認める。

しかし、初動からその後の対応が遅かったために

せっかく、地震・津波をくぐり抜けた命が失われたのは事実。

総理大臣は国民の命を預かっているはずだ。


鳩山由紀夫がKYかと思ったら

2代続くとはw

@xxxx こんなときに自民党と連立を

組もうとしたり変な下心が見えて残念(T_T)

ここはでぇ~んと構えていて欲しい。

現地視察へ行って何をする…。

まだ救助活動や原発も解決してないのに….


おっしゃることは分かりますが菅はリーダー。

顔を見せなさい、枝野の陰に隠れてないで、

と言いたいです

@xxxx こんな大災害での政治家の役割って

表より裏方にてっするべきではないかと

思うのですが…どうでしょう? .


助けることもあるが殺すかも…では

一国のリーダーはつとまらない

@xxxx それもまた政治の一側面だと思います。

逆に彼のおかげで助かった人も多数いるのでは。

証明はできませんが


@ xxxx 今、糾弾フェーズなのか?

それこそ疑問を感じる。.


意味不明。何でもいいから応援しろと?


@xxxx 本当に意味不明ですか?


かっこつけたつもりかもしれませんが、

“フェーズ”をどの意味で使ったのか本当に

意味不明です。後段でかろうじて非難されて

いると分かりましたが。

菅であれ鳩山であれ、総理が視察となった時、

どれほど現地が緊張し幹部が対応に時間を

とられるものか想像してごらんなさい。

アドバイスですが、一般人が無理筋などと

いうのはどうかと

@xxxxさすがに国家の最高責任者の視察を

邪魔と言うのは無理筋かと。


まったく予定がなかった…とは意味が違いますね。

現地は、対応協議のため幹部の時間が相当無駄に

使われたことでしょう。

これで誰も批判しなければ問題なしと思われてしまう

@xxxx 今朝のニュースで、「天候を理由に、今日の

総理の現地視察」取りやめとの事。


by toruiwa2010 | 2017-03-20 08:02 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_08072521.jpg




「命がけで」と言ったはず

~どこか他人事ではないのか~( 2011.03.16 初出 )


化学だの物理だのと言う前に理科がダメだった。

言うまでもなく、原子力発電についてはド素人もいいところで、

原子炉全体の構造も今回初めて知った。それでも、地震発生

以来の福島原発の状況は綱渡りを続けているように見える。

加えて、政府・保安院・東京電力の発表に時差があり、統一が

取れていないし、説明に明快さを欠き国民は疑心暗鬼になった。

「危険はないと言うが本当か。何かを隠していないか」と。

生命が危険にさらされている可能性がある以上 当然だ。


昨日の朝、ようやく福島原発に関する統合対策本部を設けて

菅総理が本部長になったが、とんでもなく遅すぎる。

最悪の場合には数十万単位の人命が関わるだろう事案なのに

いち民間企業の東京電力に任せきっていたために国としての

対応が遅れた。

“遅れた”と断定するのは本部長になった菅総理が東電関係者に

苦言を呈したことを伝えるこの記事を読んだからだ。

MSN 産経ニュース) 


首相は「テレビで爆発が放映されているのに、

首相官邸には1時間くらい連絡がなかった」と

東電の対応に苦言を示した。さらに「撤退など

あり得ない。覚悟を決めてほしい。撤退した

ときには東電は100%つぶれる」と厳命した


つまり、それまで東電は覚悟を決めていなかったらしいのだ。

そして、官邸はその1時間、連絡をひたすら待っていたわけだ。

危機感のなさは底が抜けている。

原発の視察は敷地内を10分回っただけ、関係者との話し合いも

20分だったと朝日新聞は伝えている。上空のヘリから仙台・

石巻の様子を見て、こう語っていた。

「今回の地震は大きな津波を伴ったことによって大変甚大な

被害を及ぼしていることがこの視察によって明らかになった」…


聞いていて言葉を失った。現地に行かなくたって、テレビで

津波が町を蹂躙する光景を見ただけで「これはとんでもない

ことになる」と思った国民がどれほどいたことか。

視察は長ければいい、というものではない。しかし、これなら、

やっても意味がない。そもそも、“指揮官”が現地に行っても

「大変だ」と思って帰ってくるのがオチだ。

受け入れ側はその対応に追われて、事故対策に使う時間が減る。

パフォーマンスだ、と非難されても言い訳できないだろう。

やっていることがどこか他人事なのだ。

d0164636_08073334.jpg








菅総理の会見は午後5時からだった。

発生からおよそ2時間後の記者発表を見た。政治家の言葉は

いつも“無表情”に聞こえるが、菅の話には人間としての情が

全く感じ取れない。“メッセージ性”に至ってはゼロにひとしい。


1日半が過ぎた12日夜に行われた会見では「私も全身全霊、

まさに命がけで」と語った。

しかし、この人はあらゆる機会をとらえて「全力を挙げて」、

「死ぬ気で」と話すから真実味はとうになくなっている。

東電関係者に「覚悟を決めろ」と言ったのは統合対策本部長に

なったあとだ。ならば、「“我々”は覚悟を決めなければならない」と

言うべきだろう。ここでも他人事…。


今朝、フジテレビを見ているとき、インタビューを受けていた

看護師に後ろから鋭い声がかかった。「看護婦さん!!」。

車いすの患者に急変が起きたのだ。すぐに駆け寄って優しく

抱きしめる彼女の姿に思わず涙が噴きこぼれた。

彼女たちは決して「全力を挙げて」や「命がけで」という言葉を

口にすることはないだろう。そんなに軽々しいことではないと

分かっているからだ。

d0164636_08073616.jpg









本当は、原発についてもっと書くつもりだったが、長くなった。

あと1点だけ。


各地からのリポートを見ると原発の状況に次いで大きな問題は

薬や水の不足で、せっかく生き抜いた命が危ないことだ。

生まれた赤ちゃんに産湯をつかわすこともできないという。

昨日は、避難所で寝たままの90歳近いと思われる女性に夫が

スプーンでカユかヨーグルトを与えていた。正視できなかった。

3月の被災地は寒さが厳しいだろう。まさか、一人に毛布1枚で

事足れりと思っていないだろうな。

計画停電の中に当初、被災地が含まれていたことも信じられない。


センチメンタルになることは避けたいが、いまある命を大事に。

d0164636_08074369.jpg









アスリートや芸能人の支援の輪も広がりつつある。

サンドウィッチマンの声(http://bit.ly/fYk47t )が届いたのか、

今朝のフジテレビでは、被災者の顔を写していた。被災者側が

頼んでいたのだが、少しずつでも、広がることを祈りたい。

まさに、テレビしかできないことだから。


私は…

災害や報道についての情報を発信することしかできない。

d0164636_08072320.jpg




いま 報道姿勢が問われる

~フジテレビの評判が悪い~ ( 2011.03.18 初出 )


たしか、火曜日だと思う。アメリカの大手一般紙はスポーツ・

セクションのスペースを割いて前週末のスポーツ放送について

論評を載せていた。評論家が解説や実況だけでなく、番組担当の

プロデューサーについてまで、名指しでコメントするのだ。

いっさいの容赦なく。

日本でも試みられたが、国民性の違いで、長続きしなかった。


1995年の阪神淡路大震災発生のときは日本にいなかったから、

各テレビ局がどう伝え、どのような評価だったかについては

まったく情報を持っていない。

それを前提とするなら、メディア史上、今回ほど報道の姿勢が

問われる事件・事故は、初めてだったのではないかと思う。


ラジオにもいい点があることはよく理解しているつもりだが、

多くの情報を市民に届けるメディアとしてテレビの優位性は

動かない。映像があるからだ。映像が持つパワーは音声だけの

ラジオのそれを大きく上回っている。しかし、そのパワーは、

実は“両刃の剣”だ。そして、今回のような災害報道の場合は

よほど気をつけて扱わないと“裏目”に出ることになる。

d0164636_08074913.jpg









行方が分からない身内を探す人にカメラを向ければ、人によって

拒絶反応を示す。ラジオも新聞・雑誌も似たような取材をする。

しかし、聴く人も読む人も“その場面”は目にせず、取材の結果を

受け取るだけだ。仮に、どれほどしつこい取材が行われても。


カメラマンも記者もすべてが無礼な人間ではないと信じたい。

先日 書いたように、現役時代、事件・事故の取材で家族・遺族に

マイクを向けるときは「ご心痛のところ申し訳ありません」と

お詫びしながらやったものだ。先輩を見ならったものだが、

後輩たちにも伝わったはずだ。

しかし、ナマならそのまま電波に乗るが、ビデオだと編集で

その部分はカットされがちで、放送されたとき、断りもなく、

いきなりカメラやマイクを向けたように見えてしまう。


テレビを見ていると、途中から、避難者がいる体育館などに

入る前に「お許しを得て、入らせていただきます」と言うように

している局もある。ビデオ・ライブを問わずに。

抗議を受けて、デスクから現場に指示したのではないかと見る。

これなら、見るほうのストレスも減る。

私たちは遺体安置場所などから中継するときは、リポート後、

そちらの方向に一礼していた。たとえ、パフォーマンスだと

言われても、形にしないと、見る人には気持ちが伝わらないのだ。

いずれにしても、“遺族”にしつこく付きまとう形の取材には

疑問がある。本当に必要かどうかを徹底的に考えてみるべきだ。

d0164636_08075683.jpg










報道姿勢を批判する声の中に“同じ映像を何度も流すな”がある。

行き過ぎがあることは否定しないが、面白がってやっている

わけではないだろう。

津波の発生は午後3時半前後だった。最初に放送された映像を

見た人にとっては、それ以後は“2度目、3度目だが、2度目の

放送で初めて見る人もいる。夜になって初めて見る人もいる。

人々がある情報に初めて接する時間には時差があるのだ。

ワイドショーで、同じニュースを短いサイクルで繰り返すのも

同じ理由による。


今回、初めの数日は2台並んだテレビの1台をNHKに合わせて

音声を出し、もう1台は音を消して民放をザッピングしていた。

民放育ちとしてNHKには強いライバル心がある。受信料に

支えられて恵まれた“環境”を妬ましく思い、実況中継などでは、

ミスによる“減点”を恐れて正確さだけを追求するスタイルに

不満があることも否定しない。

しかし、客観的に見て、今回のNHK の放送は高く評価されて

いいと思う。


もちろん細かい注文はある。

視聴した中で最も驚いたのは今、なお全人口の半数近い8000人が

安否不明の宮城・南三陸町で起きた“物語”だ。

この街の病院に勤務する医師は勤務中に津波に襲われたが、

5階に逃れて無事だった。臨月だった妻は別のところにいて

何度もメールを送ったが連絡がつかなかった。しかし、のちに

夫も立ち会って新たな命が誕生した。

d0164636_08080115.jpg









…「えっ!?」と思ったのは、妻が夫にメールを送る場面が

映像として流れたときだ。そこは撮影しているわけがないのに。

そして、ナレーションで十分に説明できるのに、まったく余計な

“演出”をしたことで、せっかくのいい話が台無しになった。

“一事が万事”と視聴者に思わせた可能性もある。“事実”として

放送されているが、実は“加工”されているんじゃないか?

 

ブログ開設以来、フジテレビのOBであることを明かしている。

今回、ネット上でその“母局”の評判が悪いことに胸が痛む。

個人的に、キャスターに不満もあるし、“バッシング”の中に、

理解できるものもある。しかし、バラエティ系の番組が多い

ことで災害報道まで批判するのはフェアじゃないし、特定の

誰かが嫌いだからと“まとめて”ものを言うのもどうかと思う。


ひどかったのは、昨日、ツイッター上にあふれたつぶやきだ。


仙台市民だが、緊急車両のみの給油所に

フジテレビの中継車が来ていたよ…(以下略)


事実だとすれば問題だと思い、この件についての情報を求めたが、

1件をのぞいてまったく反応がなく、その後もこの“悪事”を

暴いたつぶやきは拡散を続けた。

自分で調べた結果、最初の発信は2chからだったと判明した。

2ch=すべてウソと断定はしないが、軽々に面白がってそれを

拡散して行くのは危険な話だ。


おととい、こんなつぶやきが私宛に発信されてきた。

そのあとのやりとりも含めて、そのまま再録すると…


@kuroiwayuji @toruiwa 今回の地震で

フジテレビの報道姿勢が批判されていますが、

軽チャー路線のツケがこんなかたちでくるとは

おもいませんでした。


えっ、報道姿勢が批判されているんですか?

「笑えるわ」の件ですか?あれは確定なんですか?

すみません、掲示板でそういう評判をきいただけです。

しかし、フジテレビの報道はスーパーニュースの

キャスターが安藤優子氏にかわってから変だと思います。


ツイッターの怖さがここにある。書かれていることを単純に

信じてしまう。しかも、初め、気がつかなかったが、@の次、

toruiwaより前にkuroiwayujiがある。

後輩で、私同様、すでにフジを退社している黒岩祐次だ。

つまり、ツイッター上で見つけたフジテレビOBに、無差別に

送られたものだろう。

程度の悪い嫌がらせとしか思えない。“確たる証拠”はないが。


フジテレビの後輩たちにこのささやかなブログの声が届くとも

思えないが、批判が当たっていてもいなくても、この機会に

一度 謙虚になってみたらどうだろうか?

国の電波を預かって行う仕事には、極めて重大な責任が伴う

ものなのだから。


異論・反論はあろうかと思います。私への批判もあるでしょう。

きちんと整理されたコメントなら残しますが、感情的なものや、

他人のコメントへの批判は削除しますのでご了承ください。
by toruiwa2010 | 2017-03-19 08:15 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_08053148.jpg





茫然自失・虚脱感

~新しい記事は書けません~ ( 2011.03.14 初出 )


おはようございます。


M9.0…我が国が初めて経験する激しい地震が発生してから

4日目の朝を迎えました。家族や愛する人の命、家事道具など、

かけがえのない多くのものを一瞬で失った被災者だけでなく、

日本中の人に“重いもの”を残していった自然の猛威。


今年に入ってエキサイトに転居したのを機に、土曜日、日曜日は

古い記事の中から更新していましたが、今回は2本ずつ、4本の

エントリーを書きました。すべて、報道に関わるものです。

発生直後からテレビを見て感じたもどかしい思いを綴りました。

一本目を書いたとき、いつも通りツイッターで告知したところ、

このブログとしては異常なスピードでアクセスが増えました。


報道にかかわるセクションで仕事をした期間は短かったものの、

アナウンサーとしてニュースは数多く読みましたし、飛行機の

墜落事故などでなんども現場を経験し、特番の司会もしました。

こういうときに報道部内でスタッフが何を考え、どんな動きを

するかは、手に取るように分かります。事件・事故のたびに

現場の光景が目に浮かびます。外部の人にはうかがい知れない

部分だけに“読者”の関心も高いことが分かります。


私が見聞きしたことはフジテレビだけの“特別”なケースかも

しれませんが、各局の放送を見る限り、同じ“におい”がします。

すべてを書くことはためらわれます。

しかし、昨日 更新した「素の声が出てしまった !!~失われた

信用・信頼~」は決して特殊だと思わないほうがいいでしょう。

今朝、ツイッターを見ると私宛にこんな書き込みがありました。


ずっと報道見てますが、同じ映像垂れ流しで

ドラマもどきのワイドショーに仕立て、

壊滅しないと災害ではない、報道する必要ない、

という考え方がマスコミならぬ、マスゴミの

報道方針での理解でよろしいのでしょうか?

(原文のまま)


…そこまで極論されてもねえ、と思わないでもありませんが、

ポイントをついています。

d0164636_08053751.jpg









内容はほぼ地震関連に限定されていますが、各局とも通常編成に

戻りました。ものすごいスピードで事態が動いているときには

放送する余裕もなかった映像が少しずつ見られるようになって

きました。大津波が人命や家屋を蹂躙するつらい映像のあと、

数十時間ぶりに再会を果たした家族の姿を見るとほっとします。

同時に、地震発生時、津波に襲われたときの話を聞くにつけて、

被災者が味わった“恐怖”を思います。


ツィッターにあるprayforjapanには日本語のほかに、英語、

ドイツ語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語…

ありとあらゆる言語で世界中からメッセージが寄せられていて

感動を呼んでいます。

いまも、読み切れないほどのスピードで増えています。


スポーツ界、芸能界からも声が上がっています。

ブログ、ツイッター、フェースブックと、ツールが増えたことで

彼らがメッセージを発信しやすくなったためですが、勇気・

元気をもらう被災者もおいででしょう。


昨日の夕方 更新したエントリー「M9.0とテレビ~伝えたこと・

伝えなかったこと~」に


マスメディアの持つ力はとてつもなく大きい。

そのパワーを使って、テレビだからこそできること、

テレビにしかできないことをやってほしい。


と、書きました。具体的に“何か”は頭にありませんでした。

しかし、フジテレビの特番に電話で出演していたお笑いコンビ、

サンドウィッチマンの伊達みきおの言葉が“目からうろこ”でした。

「連絡がつかず心配している人がたくさんいる。

ぜひ、避難している人たちの顔を写してあげてほしい」と

話しました。それを見て安心する人もいるからです。

年配者で家族の消息を知るために急きょツイッターを始めた人も

いらっしゃいました。顔を写す…簡単なことですが、それこそ

テレビにしかできないことです。


こんな災害は二度と御免ですが、万一、ふたたび起きたときに、

テレビはこの言葉をぜひヒントにしてほしいものです。


4日目の今日になっても、まだ。この関係以外の記事を書く気に

なりません。明日は、休むかもしれません。

d0164636_08054412.jpg




有名キャスター 現地へ

~コメントへのお答えに代えて~ ( 2011.03.15 初出 )


読まれた方も多いでしょうが、こんなコメントがありました。

(要約)


フジのAアナが直接現地に行ってリポートしていましたが、

広いロケバスにスタッフだけでガラガラ。

わざわざ行くのなら、少しでも救援物資を積んでそれを配り

「大変でしたね」と労ってリポートするぐらいできるだろうと。

インタビューでの金品のやり取りは、報道コードにでもかかる

のでしょうか?


連絡手段のないところに行くのであれば、少しでもその架け橋に

なるとか。報道のすることじゃないと言えばそのとおりですが、

悲惨さの垂れ流しばかり。報道陣であるとともに人であって

ほしいと思うのは無理なんでしょうか。


このほかにも、やれ服装が浮いていた、ブーツがどうだった、

爪にはきれいにマニキュアされていた、その手が汚れないように

泥の中から拾ったアルバムにさわっていた…ネット上に彼女を

批判する記事やコメントが散見されます。

d0164636_09350680.jpg










“いいがかり”に近いものが多く、賛同することはできません。

Ms.Aはアナウンサーではありませんし、フジテレビの社員でも

ありません。

それでも、一部で彼女の評判がよくないのは、OBとしては

嬉しくはありません。私もプロの目から見た 彼女についての

厳しい記事をしばしば書いています。


昨日のニュースを見て、彼女ならやるだろうな、と思いました。

“現場主義”の人ですから、とにかく行きたがるのです。

それは、非難されるべきことではありません。

“行動するキャスター”…いいじゃないですか。ただし、昨日の

リポートに“さすが”と思うものは何一つありませんでした。

“ジャーナリスト”を名乗るなら、それらしいところを見せて

ほしいです。視聴者の一部にせよ“はしゃいで”いるだけと見える

リポートでは困ります。


名のあるキャスターが現地入からリポートするとき、その仕事が

成功するかどうかは、先行取材していた記者の質にかかります。

リポートにふさわしい場所の選定、伝えるべきこと…ごくまれな

場合を除けば、キャスター自身が取材にあてられる時間など、

ほんのわずかです。


インプットされたものを咀嚼して伝え、現地に入った者だけが

分かる感覚を最後に自分の言葉で語って締めくくる…それが

精いっぱいでしょう。

質と量が大きく違うだけで、アメリカでもこの点は同じだと

思います。


冒頭のコメント以外にも放送やインタビューの仕方にも不満が

渦巻いています。


事件・事故の報道・取材はとても難しいところがあります。

70年代初め、飛行機の墜落事故が多発しました。

家族・遺族にマイクを向けるときは「ご心痛のところ申し訳

ありません」とお詫びしながらやったものです。

しかし、生ならそのまま電波に乗りますが、ビデオだと編集で

カットされることがあります。

厳しくつらい環境にある人にマイクを向けるとき、気を配らない

インタビュアーはいないと思いたいです。


ちなみに、遺体安置場所などから中継するときは、リポート後、

その方向に一礼することにしていました。先輩がやっていたのを

見て学びました。パフォーマンスと言われればそれまでですが、

形で表さないと、見る人には気持ちが伝わりません。


また、取材者が取材対象にものを渡す、あるいは、なんらかの

便宜を図れば、次の人も、その次もとなります。線引きが難しく、

肝心の取材ができません。

戦場カメラマンを考えたらどうでしょう。

飢えた子どもの写真を撮るなら持っているものをあげたらどうだ…

と言ってもそれは無理な話だし、筋が違いますよね。

避難所は寒いから自分のダウンジャケットを置いて行くか?

これも違いますね。


NHKが昨日の日中から気仙沼市立病院の窮状を機会あるごとに

伝えています。報道が、仕事と“手助け”を両立させるのはあれが

限界です。あれだけやっても、国から救援の手は届かないのです。


コメントを書きこまれた方にはこうお答えするしかありません。


おっしゃることはよくわかるのですが、難しいです。

お断りするまでもなく、私はフジテレビの社員ではありません。

テレビ界にいるわけでもありません。あくまで、その世界で

仕事をしてきた者の一人として、分かること、分かってやって

ほしいことを記事にしていることをご理解ください。


別件ですが、今日、NHKのアナウンサーが喫緊という言葉を

二度使いました。原稿を読んだだけだが、なぜ、こんな言葉を

使うのだろうかと思いました。

この言葉を初めて聞いたのはほんの数年前、福田総理の口から

出たときでした。政治家の発言をそのまま原稿にしたのなら

仕方がないでしょう。しかし、情報の中に普段は耳にしない

こんなに難解な言葉を使うのは非常識です。


“緊急”、“今一番大事”、“最も急がれる”…

いくらでも言い換えられるではないですか。第一、貴局の

アナウンサーの中には読めない人もいるのではないのか?

( 参考:http://bit.ly/g9vwOW )


by toruiwa2010 | 2017-03-18 08:12 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_14034924.jpg




M9.0とテレビ

~伝えたこと・伝えなかったこと~ ( 2011.03.13 初出 )


テレビは2台あるが、1台はNHKにほぼ固定している。

残りの1台はフジテレビを基本に民放をザッピングしている。


新聞に出ている番組表には各局の考え方が透けて見える。

上から、地震発生翌日・12日付け朝刊、その下が夕刊、一番下は

きょうの朝刊、左2列はNHK総合と教育、以下、日テレ、

テレ朝、TBS、テレ東、フジと並んでいる。

d0164636_14054676.jpg


















d0164636_14051708.jpg













d0164636_14044751.jpg



















NHKは国営放送であることの自覚に加えて、第一級の災害

正確に判断して地震発生の夜、新聞発表の時間までに12日は

1日中、地震関連の放送をすると決めた。

民放では、テレ朝だけは午前9時半までは前夜からの特別番組を

続け、以後、いつもの土曜日の編成に戻す予定だった。

残りの局は各局とも早朝から通常番組を放送するつもりだった。


以上はすべて、推測の域を出ないことをお断りしておく。


民放の判断は甘かった…かもしれない。大津波が町を蹂躙する

さまを目にしながら、この被害を予想できなかった。

各局とも、他局の出方をうかがっていたのだろう。

結局、翌日は通常編成で“横並び”になった。

d0164636_14061884.jpg









時間の経過とともに事態の深刻さは誰の目にも明らかだった。

徹夜の放送を続け、そのまま、終日、特番を続けることになった。

夕刊の番組表を見ると、テレビ東京は7時以降、通常編成に

戻すことになっていたが、実際は、他局と足並みをそろえて

特番を続けていた。


発生から3日目の今日、これまで「地震関連」、「緊急特番」の

文字があるだけで全体に白っぽかった番組表に変化が出てきた。

まず、テレ東が朝から、日テレが夕方5時半の「笑点」以後、

通常番組に戻すと決めた。

フジは夜のドラマ「スクール!」から普段の日曜日の編成に

戻すようだ。


*実際は日テレも特番を続けている。フジはどうするか?

おそらく、他局が続けたら、やめられないだろうと思うが。


全部は確認できないが、全局、CM抜きの放送になっている。

ことの性質を考えると、当然だろう。テレビ東京が他局より早く

通常放送に切り替えたのは営業を考えてのことだ。


さて、そのテレビが伝えたことは何だったか、と考える。

メディアの特性として、映像の持つ威力と速報性ではほかの

メディアを圧倒している。しかし、それ以外に何があっただろう?

想像を超える災害が起き、夥しい数の犠牲者・被災者が出た。

情報が錯綜する中、そのことは伝えられたと思うが、被災者が

どんな状況に置かれ、何を求めているかなど“地味な”話について、

十分に伝えているかと言えば、そうではなかった。

マスメディアの持つ力はとてつもなく大きい。

そのパワーを使い、テレビだからこそできること、テレビにしか

できないことをやってほしい。


民放の場合、すべての時間帯が全国放送だったのかどうかは

分からない。阪神淡路大震災のとき、神戸新聞が地元に密着した

情報を市民に提供し続けたことはよく知られている。

テレビの場合、いつ、東京からの呼びかけがあるか分からない

状況の中で、地元向けの放送ができなったかもしれない。

時間帯を区切って地方局の放送枠が確保されていたと思いたいが。


以下、ダブる部分もあるが、望みたいことをいくつか。


今回のような自然災害が発生したとき、人々が知りたいのは、

何が起きたかについての正確で詳細な情報、どうすべきか、

次に何が起きると予想されるか、それに備えて何をすべきか…

だと思う。なぜ起きたかや責任論は後回しでいいのだ。


ブログやつぶやきへの反応から見ると、こういうときのメイン・

キャスターには男性が望ましい、がコンセンサスのようだ。

被災者はもちろん、テレビを視聴する人たちは不安を抱えている。

高いトーンの声で早口で話されると、その不安が増幅する。

けたたましい声でまくしたて、報告をさえぎるキャスターが多い。

少しでもストレスがかからない放送を目指すべきではないか。


かじった知識で専門家に質問し、そのたびにたしなめられる

キャスターも目についた。キャスターが理解できない解説は

視聴者にも通じないのだ。だから、分かりやすい言葉で話して

もらうように誘導すべきだが、次に移ってしまうケースもある。

NHKには科学文化部があって、中間の立場でうまく通訳して

くれるが、民放にはそういう人員を育成する余裕はない。

中途半端な情報は視聴者が受け付けない。これを続けていると、

“事件・事故のときはNHK”がますます定着してしまう。


たとえば、原発の爆発で避難…となったとき、NHKの記者は

「できるだけ早く部屋の中に入り、換気扇は切りなさい。外に

出るときは肌を露出しないように。マスクをするか、タオルを

ぬらすなどして口にあてなさい。放射物質が体内に入ることを

防げます」と話した。

避難する人たちは、どうすればいいかがよく分かったと思う。

基本的な情報がどれだけ大事かを示している。


ふたたび、たとえばだが、よかれと思って見舞いのメールを

携帯に送ると、それだけでバッテリーを消費するそうだ。

知らなかった。知らない人が圧倒的に多いと思う。


スタジオから現場にいるリポーターに問いかけるスタイルが

多いのは仕方がない。相手に声が届くのに“時差”が生じることを

どんな修羅場でも覚えておかなければいけない。

そして、現場のリポーターは大きな画面で見ているわけでは

ないし、日差しが強くてモニターが見にくい状況にあることも。

何度も現場に出たはずの“キャスター”が「画面の右の…」と

言っても、相手には見えていない場合があるのだ。


これだけさまざまな技術が進歩しているのだから、映像にGPS

からませることはできないものか。

自衛隊が地震と津波が発生した日の夜、仙台市内の火災の模様を

撮影した映像には位置が示されていた。どの地点でどの方向に

向かって撮影されたものかが分からなくては、情報にならない。

GPSが不可能なら、せめて、何月何日何時 場所 左が海

程度の字幕はほしい。

断定的なことは言えないが、私が見た範囲内では、仙台放送の

スタジオを担当した男性アナウンサー、現場からのリポーターの

多くがいい仕事ぶりだった。前述した“けたたましさ”がなく、

落ち着いた口調で“親局”であるフジテレビにくらべ、はるかに

聞きやすかった。


すべてを、となると難しいのかもしれないが、手話つきの放送も

考えるべきではないか。NHKが今日午後から始めている。

d0164636_14041784.jpg






素の声が出てしまった !!

~失われた信用・信頼~ ( 2011.03.13 初出 )


若いころにエリア・カザンの映画「群衆の中の一つの顔」を見た。

ラジオで一気にスターに駆け上がった若者がどうにもならない

我がままになった。ブレーキをかけるために、育ての親は

マイクをオフにするタイミングであえてオフにしなかった。

大衆を馬鹿にするひとり言がそのまま電波に乗り、たちまち、

彼は転落する…

そんな筋だったと思う。


一部で、大騒ぎになっているのはフジテレビのものと“思われる”

youtubeの音声だ。

昨夜の菅総理会見中、マイクがオフになっていなかったために、

男女の声が拾われてしまったものだ。ここに再録することが

はばかるような、素の声がはからずも表に出てしまった形だ。

ピンマイクをつけているのを忘れたブッシュ前大統領が暴言を

吐いたように、どんな立場でも公の発言と胸の内は違うだろうが、

TPOを考えたら、かなり大きなダメージがあるのではないか。

d0164636_14150272.jpg










誤解を恐れずに言えば、報道に関わる人間も特別ではないと

考えなければいけない。

使命感・正義漢を持った報道マンも当然いるだろうが、大部分は、

一般の人と同じ感覚の持ち主だ。だから、この場合、発言の主を

特定し攻撃することに意味はない。

Aアナという説が圧倒的だが、だとすれば、少なくとも、今後

画面に出てニュースを伝える資格はない。今朝も出ているから、

違うのかもしれないが。


テレビは今や時代の最先端を行く。

そこで働く社員、特に若者に考え違いをする者がいても、私は

驚かないが、視聴者は「とんでもないこと」「信じられない」と

思うだろう。当然だ。

フジだったことは否定できないようだ。OB,として恥ずかしい。

失われた信用・信頼を取り戻すには途方もない時間と努力が要る。


せめて、アナウンサーではなかったと思いたい。


*この件については後日、「濡れ衣は可哀相

~「笑えてきたわ」事件の顛末~を書いた。

いずれ、再録する。




by toruiwa2010 | 2017-03-12 08:40 | アーカイブから | Comments(0)

6年前の今日、東日本大震災が発生しました。

この時期には、いろいろなことが思い出されます。

関連死やいじめなど、2次、3次被害は続いています。

今も 12万人以上の人が避難していると聞きます。

3年前にも再掲載したので迷いましたが、今月は

やはり震災関係の記事を載せることにします。

M8.8!! 自然の恐ろしさ

~ダルビッシュのファインプレー~」 ( 2011.03.12 初出 )


医者の勧めで、午後、昼寝をすることにしている。

ゆっくりと“揺れ”が始まったとき、すぐに収まるだろうと

タカをくくっていたが、長く続いた。1分近くたってから

起き上がり、居間に行ってからも揺れは続いた。

体に感じるだけでもおそらく2分半から3分は続いたと思う。

怖かった。


東京でもこれだから、東北地方の人たちはとんでもない恐怖に

襲われたはずだ。未曾有の被害が出たが、それでも“人的被害”

という点では発生が昼間だったのは幸いだったのかもしれない。

仙台市近郊の田園地帯をかなりのスピードで“走って”いく

津波の映像を見るにつけ、これが夜だったら、と身震いする。

d0164636_07212864.jpg









電話はもちろん、携帯もつながりにくくなる中でツイッターは

威力を発揮した。


東京・杉並:本棚から本が崩れ落ちた。

妻はすぐにバスタブに水を張り始めた。

玄関のドアを開けた。私は昼寝中だった。

すぐおさまるだろうと思ったが、72年の

人生でこれだけ長い地震は経験がない。

怖いと思ったのも初めてだ。

NHKのアナもあわて気味だ。


情報を書き込む人は、落ち着いて、時間と現在地を

必ず添えましょう。それがないと情報として

生かされません。各地のビル建設現場など、大丈夫

だったのだろうか。特にスカイツリー。


5時に菅総理の会見があった。

用意された原稿を読み上げただけだった。

なぜ、血の通った言葉を発することが

できないのか。意見はいろいろあるだろうが、

小泉純一郎だったら何かを付け加えただろう。

貴乃花に「よく、頑張った。感動した!」と

声をかけたように。

情けない人物が国のトップとは。


日没が迫ってきました。闇は不安を増幅します。

現地の方々、くれぐれも落ち着いて行動されんことを。

こんな混乱に乗じてデマを流す愉快犯がいます。

正しい情報とそうでないものを見分ける冷静さを

保ってください。

東京も、まだ余震が続いています。1720


首都圏では、夜になってJRなどが今日は運転を再開しないと

決めたことをうけて多勢の人が徒歩で帰宅することを選択した。

その人たちのために企業や学校などがツイッターを通じて、

飲み物や休憩場所の提供を申し出ていた。善意の行動だ。

しかし、ツイッター上の情報の中には信用できないものも多い。


「東京都台東区XX 1-11-7 …社内サーバールームで、ラックが

倒壊した。腹部を潰され、血が流れている。痛い、誰か助けて」、

「阪神淡路大地震のときは3時間後に大きな余震があった」など、

かなり悪質な書き込みがあった。信じた人がRTで拡散した。

こういう病んでいるとしか思えない愉快犯にはつくづく呆れる。


感心したのはプロ野球・日本ハムのダルビッシュ有の行動だ。


faridyu ダルビッシュ有(YuDarvish)

かなり揺れたなー。 みんな大丈夫やろか


宮城県には知人が沢山いるので心配。大丈夫かな?


地震で列島が揺れる中エアロバイク50分。

地震のニュースを見ながら。 何とかしたいけど

何も出来ない現実と、こういう状況の中でも

自分のやる事をしなきゃいけないというのは悲しい。


発生から数時間の彼のつぶやきだ。

オープン戦に備えて東京でトレーニングをしていたらしい。

もどかしさが文面に出ている。

5分後からツイッター上のいくつかのつぶやきをRTし始めた。

その情報が有意義だと判断して“拡散”をはかったのだ。


彼には22万人のフォロワーがいる。

意味がある情報を広めるのはフォロワーが多い自分の使命だと

思ったのだろう。ピッチングだけでなく、この行動も隠れた

ファインプレーだと思う。

d0164636_07175223.jpg




いたるところに問題あり

~大災害を伝えるテレビを見て~( 2011.03.12 初出 )


阪神淡路大震災のときも9.11のときもテニスの中継のため

海外にいたので、日本のテレビがどう伝えたかは知らない。

昨日は発生直後からテレビにくぎづけだった。

津波が到着し始めてからはまったく目が離せなくなった。

普段はのどかな光景に見えているに違いない名取川河口付近を

猛烈な速さで突っ走って行く津波に息をのんだ。

あまりにも“不条理”な力、自然の威力。


映像の持つ発信力は大きい。

50を超える国や地域から援助の申し出でがあったというが、

木の葉のように“翻弄”される漁船や車の様子とともに、被害の

甚大さを世界に訴えたはずだ。


主にNHK でテレビを見た。

徹底しているのは昨日の9時からNW9の時間帯に青山アナが

出た以外は男性アナに仕切らせていることだ。

非難を覚悟で書くのだが、非常時に女性の高いトーンの声で

情報を伝えると、聞く側は落ち着かない。特に、被災された

人たちの神経は安まらないと思う。

能力の問題ではなく、性の違いによる“特性”に差があるのだ。


2台並べたテレビの一方は、音声を消して民放をつけているが、

こちらでも、“女性メイン”で放送をしているのはフジテレビの

安藤優子だけだった。日テレは名前を知らない若手、TBS

佐古アナ、テレ朝は渡辺アナ

フジテレビは、本来なら境アナがやるべきだが、信頼がないのか、

安藤と時間帯がかぶったのか、ずっとサブだった。(深夜は不明)


今朝は青島アナが出ていたが、彼はあくまでスポーツ・アナだ。

「スーパーニュース」や特番の司会をほとんどすべて安藤に

丸投げしてきた。母局にバラエティ・アナはたくさんいるが、

報道アナウンサーを育ててこなかった“ツケ”がこんなところで

露呈するのだ。

報道アナの育成は時間がかかる。だからこそ、キチンとした

計画を立てて時間をかけて育てなければ。


NHKのスタジオ部分を担当したアナウンサーたちは比較的

落ち着きがあって悪くなかったと思う。ただし、青山祐子アナは

読み直しが多く、情報の信頼性に大きな影を落としていた。

先日の「セキマキ」事件が尾を引いているのかも。

キャスターの落ち着き…では、テレビの先進国、アメリカに

一歩も二歩も遅れている。

けたたましさで“事の重大さ”を伝えようとするのは間違いだ。


すでに書いたが、93年にテキサスで起きた事件で、カルト教団が

立てこもる建物にFBIが突入する場面を思い出す。

CNNのライブ中継では女性キャスターは低いトーンの声で

最初から最後まで冷静に現地のリポーターをリードしていた。

去年、チリ炭鉱事故で全員の救出劇を伝えたCNNも同じだった。


フジテレビを初め数局でスタジオのキャスターにヘルメットを

着用させていたが、疑問だ。不安を煽ることにならないか。

天井で照明がむき出し状態なので落下に備えてのものだろう。

しかし、NHKはヘルメットなしだ。きっと、報道スタジオは

何があっても落下しないような設計になっているのだと思う。


緊急時のテレビ放送はどうあるべきか…この災害が一段落したら、

全局で一から検討し直してほしいと思う。

d0164636_07234890.jpg








菅総理大臣が今朝 現地を視察した。ツイッターにも書いたが、

これも疑問だ。まさか、リーダーシップがない、と言われる

ことに腹を立てての行動ではないだろうが、この機をとらえて

支持率アップを狙っている“魂胆”が丸見えだ。

現地の視察は専門家がやればいい。指揮官にはすべての情報を

集約し、適切な指示を出すことが求められている。

リーダーシップとはそういうものではないのか。


“適切な指示”という点では、今回も“初動”の遅れを疑う。

津波の第一波が到達した時点で、事態が尋常じゃないことは

察知できたはずだ。5万人規模の自衛隊を投入すると決めたのは

今日の午後だった。地震発生から20時間以上が経過している。

いまでは、国の内外から“軍隊”と認定されているようだが、

自衛隊の任務は国土と国民の安全を守ることだ。災害救助は

任務の大きな部分を占めている。準備に時間がかかる…などは

理解できない。待ったなしの自然災害にも即座に対応できるよう、

ある程度の人員は“臨戦態勢”をとっておくべきだと思うが。


福島原発については今後を注目しなければならない。

今以上に状況が悪化しなければいいが、深刻化する可能性も

否定できない。政府には“隠しごと”をしないように望みたい。


日本で大災害が発生したとき、海外メディアがビックリするのは、

こんなときにも、日本人は規律を守って整然と行動すること、

略奪行為などがないことだという。

そうかもしれない。しかし、ツイッター上にいたずらやデマが

さかんに書きこまれる。私のつぶやきにも神経を疑うような

言葉を使ったリプライがあった。内容はまともでも、口調が

ふざけているものもある。書いても無駄と知りつつ…。


by toruiwa2010 | 2017-03-11 08:30 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_08012636.jpg





白いご飯がいちばん!

~パンもおいしいけどね~ ( 2010.12.07 初出 )


パン屋の前を通るときにいい匂いが漂ってきてうっとりする

ことがあります。焼たてのパンには“そそられ”ますね。

サッカーの実況でイタリアによく行っていたころ、テーブルに

置かれている“ふつうの”パンがおいしくてつい手が出てしまい、

パスタが来るころにはかなりお腹が膨れていることがありました。

“外がパリパリ、中がもちもち”の極上フランスパンに出会うと

口の中の粘膜が“むけむけ”になるのを忘れて食べてしまいます。

ハハハ。


…が、しかし、です。日本人なら、やっぱりご飯でしょう。

それも、炊きたての白いご飯。

d0164636_07574715.jpg











“銀シャリ”…実にいい響きですねえ。ハハハ。

若い人にはなんのことだかさっぱり分からないと思いますが、

食糧事情が最悪だったころ、強いあこがれをこめて、日本人が

“白米”…ただの白いご飯をそう呼んだのです。戦争の後半から、

麦、ひえ、あわが混じったご飯をたべていた日本人にとって

銀色に輝く、混じりけのないご飯はまぶしかったものです。


我が家では“副食”…おかずから先に食卓に出てきます。

半分以上を食べ終わったころ、キッチンから“チーン”とご飯が

炊きあがったことを知らせる電子音が聞こえてきます。

そこまで“炊きたて”でなくてもと私は思いますが、妻は 強く

こだわります。ハハハ。


二人きりの家です。しかも、食べる量が多くない我が家では、

毎晩 3合炊きの電気釜で0.7合の米を炊きます。

妻は3時になると米(コシヒカリ)をとぎ、水(水道水)とともに

釜に入れて4時にスイッチをONにします。***

大体、6時半、10時半、4時半が我が家の食事時間です。

はじめはこんなではなかったのですが、どんどん早くなって

今や病院と同じです。

「夜○時以後にものを食べるのは体に良くない」が持論の妻の

主導でこうなりました。特に“不都合”はありませんから文句も

言いませんが、信じられますか?ハハハ。


特別の場合を除いて、湯気を上げるご飯を横目に私はおかずを

先に片付けます。そして、おもむろにご飯に取り掛かるのです。

ご飯だけ…。米の“甘み”を楽しむようにゆっくり食べます。


おかずも少なかった戦後の一時期は、親の目を盗んで醤油を

かけて食べたものです。

最近は海外にも進出しているようですが、しょうゆは大した

調味料です。新聞の広告で江国香織さんの「抱擁、あるいは

ライスには塩を」という新作を知りました。


どんな内容かは知りませんが、思わずタイトルに目が止まって

しまいました。確かに、塩をかけて食べた時期もあります。

遠足で食べた塩おむすびのおいしかったこと!

塩だけより“ゴマ塩”のほうがおいしいですね。


血圧が高い私はできるだけ塩分を控えます。

ふりかけや梅干し、つくだ煮、ちりめんじゃこ、焼き海苔などが

食卓に出ると、なんだか“おまけ”をもらった気分になります。

“食べるラー油”を試したことがありますが、世間でいうほど

うまいとは思いません。

d0164636_07580149.jpg










白いご飯を半分ほど食べたところでふりかけや海苔を使います。

おまけもおいしいですが、ご飯だけでも十分においしいです。

健康な証拠でしょう。70をこえても、三度三度の食事がおいしく

食べられるのは幸せなことです。

ちなみに、そばやうどんには京都在住の女性が贈ってくれた

祇園・原了郭の黒七味を、パスタにはパルメザン・チーズを

大量に使います。


***いつのまにか、2&3時に繰り上がっています。

d0164636_08034231.jpg






一人暮らしのいまは茶碗一杯がやっとで、

おいしく炊ける電気釜もなさそうなので

サトウのごはんに世話になっています。


by toruiwa2010 | 2017-03-05 08:13 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_08032629.jpg





魔女の一撃!!

~やっちゃいました~ ( 2009.11.19 初出 )


2日前のことです。

お昼ご飯を済ませてから近所のクリニックにでかけました。

ジーンズに履き替えるために、スエットのパンツを脱ごうと

したとき、“抜き足”がすそに引っかかってしまいました。

「いけないっ」と思ったときには、すでに遅く、腰に痛みが

走りました。グキっ。“魔女の一撃”です。やっちゃいました。


71年の生涯で3度目です。

最初は、フジテレビの報道部でスポーツ・コーナーのデスクを

していた1983年でした。

夏の甲子園の企画ものを取材するために大阪に行ったのですが、

道中の座り方が悪かったのか、打ち合わせのため関西テレビに

向かう途中から痛みが出始め、挨拶を済ませてロビーに下りた

ころには、身動きが取りにくい状態になりました。

30分ほどソファで休み、“伝わり歩き”でホテルにチェックイン

したものの、これでは仕事になりません。


どうすればいいか分からず、闇雲に、熱いシャワーを患部に

当てたところ、“奇跡的”に痛みが消えてくれました。

たぶん、温めるのは逆効果で、痛みが消えたのは“たまたま”だと

思いますが、翌日から普通に仕事ができたのは本当です。

d0164636_08012709.jpg










2回目は6年後でした。

WOWOWに出向して間もない、1989年ごろです。

朝、靴下を履こうとして片足立ちになったとき、バランスを

崩してやってしまいました。今回とほぼ同じパターンです。

学習が“おろそか”ですね。ハハハ。


このときは、直後の痛みがわずかだったので会社に行きました。

しかし、会議中に痛みがひどくなり、タクシーを呼んで帰宅した

記憶があります。


今回は20年ぶりに襲った災害です。

本当に、忘れたころにやってきますね。ハハハ。

なんとも情けない格好で家の中をうろうろし、とりあえずは

“安静第一”を心がけています。


有難いことに、腰の痛みは“薄皮をはぐように”取れていきます。

食事やトイレのため、ベッドから起き上がるたびに少しずつ

よくなっているのが分かります。

発症からマル5時間ほどたちましたが、だいぶ楽になりました。

このまま、快方に向かってくれと祈ります。


悔しいのは、昨日から23日で予定していたそうだ、京都

行こうをキャンセルする羽目になってしまったことです!

紅葉情報では、“いい感じ”になっている嵯峨野方面や、先日

初めて訪れて雰囲気のよさに感動した法然院など、楽しみに

していたのに、残念でなりません。


このあとはしばらく予定がないのですが、26日にはリベンジ

かかったマージャンの予定がありますので、それまでには、

なんとしても治さなくては…。ハハハ。

d0164636_08105475.jpg








こだわり?


週刊朝日最新号で、ロンドン在住の音楽家・葉加瀬太郎と

作家・林真理子が対談している。


速記者が記録し、編集者がまとめた2人の会話の中では

「ヴァイオリン」と記されているのに対して、林真理子の

“あとがき”では「ますますバイオリンが好きに…」、

「バイオリンを弾いていらっしゃる…」となっている。


作家としてのこだわりか? 

…にしても、整合性はどうなってるのか?


by toruiwa2010 | 2017-03-04 08:12 | アーカイブから | Comments(0)