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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:映画が好き( 221 )

シン・ゴジラ 90

東京湾の横浜沖をパトロール中の海上保安庁の巡視船が波間を漂うプレジャーボートを
発見した。接舷し乗り込んでみると、誰もいなかったが、人がいた気配は残っている。
ほぼ同時刻、近くの海底を走るアクアトンネル内で天井部分に亀裂が生じ、落ちて来た
土砂に数台が巻き込まれた。

首相官邸で開かれた緊急会議ではさまざまな意見が出たが、地域限定の地震や海底火山の
活動が原因とする説が支配的だった。その中で矢口官房副長官(長谷川博己)が発言した。
「未知の巨大生物ではないか」と…

初めは相手にされなかった矢口の言葉はやがて現実のものになります。見たこともない
巨大生物が東京湾に姿を現し、急きょ召集された学者たちもそれが何かを的確に説明する
ことはできません。
東京湾に続いて羽田空港も閉鎖され、時間の経過とともに経済的損失は膨らんでいきます。
驚愕し、混乱する政府をあざ笑うように巨大な生物は都心に向けて移動を続けます。

“特撮もの”と呼ばれるジャンルの映画はあまり見ません。初期を除けば、ゴジラを見た
記憶はありません。あ、そうだ、特撮を用いた映画に“出た”ことはあります。ハハハ。
フジテレビに入社して間もないころに制作・放映された「マグマ大使」という作品です。
スタジオでニュースを読んでいるときに爆発が起き、慌てて逃げる…みたいな“演技”で
二度、出演しました。もちろん、ギャラは発生しませんでした。

本題に戻ります。
TOHO渋谷の“普通のスクリーン”で見ましたが、とても面白かったです。
オープニングシーンからの緊迫感に惹きつけられました。
そんな自分に気づいて、SFや近未来ものなどが嫌いなはずなのにと、ビックリしました。
エンタテインメントとしてよくできています。思い切って90点としました。

いくつか、感じたことを…

ゴジラの“メーク”はなかなかいい出来ですが、最初に上陸したときの目が“生き物”の
ものではなく、少しシラケました。始まって間もなくでしたから惜しいと思いました。

開始から1時間近く、事態が目まぐるしく動くため、セリフの多くが早口になるのですが、
滑舌がついていけない俳優が何人もいました。長谷川も少し怪しいです。
現実には、滑舌のいい人ばかりではありませんが、観客はセリフとして聞くわけですから
もう少し質の高い俳優を探してほしかったです。
そんな中で、市川実日子の滑舌と演技が見事でした。

アメリカ大統領特使に扮した石原さとみが堂々とした演技を見せています。話す英語も
ネイティブの人の耳にはどうか分かりませんが、私にはかなりそれっぽく聞こえました。
邦画に出て来る俳優の中では“ちゃんと”している方だと思います。

対象は大人でしょうか? 子供さんの姿はあまりありませんでした。
巨大生物・ゴジラとその動き、その進撃を止めるまでを見ているだけで面白いでしょうが、
謎の生物の正体、政府の対策、自衛隊の作戦内容など、専門用語も多くて、一緒に行った
親御さんは説明に追われるかもしれません。自分も分からなかったりして。ハハハ。

あと、自衛隊の大々的な協力があったようですが、その費用はどうなっているのか?
舛添要一じゃありませんが、ちょっと気になります。ハハハ。

トランボ 85

今年の初めごろだっただろうか、WOWOWが放送したドキュメンタリー作品を見るまで、
第二次世界大戦の前から終戦間もないことにかけて、アメリカ社会に共産主義がかなり
浸透していたことをほとんど知らなかった。町山クン、ごめん。今でも実態は知らない。
米ソ冷戦の時期には下院にもうけられた非米活動委員会が共産党員や協力者を探し出して
告発するようになった。その対象にハリウッドの俳優や脚本家が含まれていたのだ…
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トランボをはじめとする10人の脚本家たちが委員会に呼ばれ、証言を求められましたが、
彼らは質問にまともに答えません。最高裁まで行けば勝てるという確信があったからです。
しかし、頼みの綱だった判事の死で計画は失敗し、トランボは投獄されます。
服役後も レッテルを張られた彼に脚本の依頼はありませんでした。家族を支えるために
彼は“抜け道”を思いつきます。

オールド・ファンには懐かしい、ジョン・ウエイン、カーク・ダグラス、エドワード・G ・
ロビンソンなど、有名俳優の名前や「ローマの休日」「スパルタカス」「栄光への脱出」など、
日本でもヒットした映画のタイトルがたくさん登場します。俳優たちが似ても似つかぬ…
ところは残念ですが、オットー・プレミンジャーは“そっくり”賞を上げてもいいでしょう。
ハハハ。

ただし、私たちはジョン・ウエインをよく知っていますが、この映画では一度“ジョン・
ウエイン”と呼ばれたあと“デューク”として登場していました。少年のころ映画雑誌を
定期購読していた私でも「ああ、彼のニックネームだ」と気づくのに時間がかかりました。
顔をはっきり認識しなかった観客の中には“ウエイン”と“デューク”が同一人物だと
分からなかった人もいたりして。ハハハ。

ヘレン・ミレンが扮したHedda Hopper(ヘッダ・ホッパー)はLAタイムズなどを舞台に
活躍した実在のコラムニストです。チャーリー・チャプリンなどをターゲットに反共的な
記事を書きまくったようです。

シング・ストリート 85

1980年代半ばのダブリンに住むコナーの家では 父親が職を失い、両親の関係も険悪だった。
3人の子供を集めて家族会議を開いた父親は節約のため、コナーを費用の安い公立高校に
転校させることにしたと告げた。
転校の初日からコナーは厳しい“洗礼”を受けた。クラス・メイトからのいじめが始まり、
校長からは、その日、彼が履いていた茶色の靴は“黒”と定めている校則に違反している、
授業中は裸足で過ごせと言い渡された。

チビで風貌も冴えない生徒が声をかけて来た。「バンドを組まないか」と。救世主だった。
メンバーを集めて、コナーのバンドがスタートした。学校の名前、Synge Streetにちなみ、
バンド名を“シング・ストリート(Sing Street)とした。発音が同じだからだ…
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出来のいい青春映画だと思います。同じ監督の「はじまりのうた」も音楽が重要な役割を
果たす作品でしたが、85点をつけています。テーストがストライクゾーンなんですね。
ハハハ。

80年代半ばのアイルランドが置かれていた社会的、経済的状況を知っていればこの映画を
もっとよく理解できたのでしょうが、そこまで勉強する気にはなりません。
もう一つ、仲間を募って始めたバンドが形になりかけたとき、コナーが制作を提案する
ミュージックビデオも時代を象徴しています。音楽業界にMVが登場したのがちょうど
この時期でした。フジテレビ社内でも著作権などの取り扱いについてディレクターたちが
話し合っていた記憶があります。

終わりの方でコナーが歌うバラード“To find You(君を探して)”がいい曲だと思いました。
 
パコ・デ・ルシア 95

男が左手に持ったやすりで右手の爪をけずっている。その膝の上には相当に使い込んだ
アコースティックギターがあった。
パコ・デ・ルシアはスペインが生んだフラメンコギターの名手だ…
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アンダルシア地方の貧しい家庭に生まれ育った伝説的なギタリスト、パコの生涯を本人の
語りを軸に振り返るドキュメンタリー映画です。
古いフィルムが多く、映像は決してきれいではありませんが、流れて来る音楽が最高です。

ギターは好きな楽器でした。中学生のころセゴビアやイエペスをレコードで聴きました。
自分でも弾けるようになりたいと思いトライしましたが、口惜しいことに指が短くて弦を
しっかり抑えきれないという“決定的な”欠陥が分かって挫折しました。
どうしても、名画“汚れなき悪戯”の主題曲を弾きこなしたいという夢は初めの数小節で
あえなく幻に終わりました。ハハハ。

名手・パコは、もちろん違います。ときに柔らかく、ときに激しく、6本の弦を操ります。
ときに語りかけ、ときにささやく、ときにむせび泣き、そして、ときに笑う…
いつまでも聴いていたい心地よいメロディとリズムを生み出します。

ドキュメンタリーですからほかの劇映画と同列には扱えませんが、今年見た映画の中で
最も感動した作品は?と聞かれれば、「パコ・デ・ルシア」を挙げるでしょう。


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by toruiwa2010 | 2016-08-04 08:34 | 映画が好き | Comments(9)
セトウツミ 90

関西の結構 大きな海沿いの町、ゆったりと運河が流れている。
運河に沿った遊歩道に続く石段に学校帰りの高校生が二人腰を下ろして話していた。
赤いスニーカーを90度に開いたツンツン頭の瀬戸(菅田将暉)と黒のローファーの爪先を
まっすぐ前に向けた内海(池松壮亮)だ。

悪ぶっているが気はよさそうなセトと真面目を絵に描いたようなウツミ、対照的な2人は
最近仲良くなったクラスメイトだ。話の中身は実に他愛のないものだった…
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「相乗効果やな」とセトが言えば、「ああ、シナジー効果ね」とウツミが返します。
しばらくして、「白いコメが好きだ」とウツミが言ったとき、セトがすかさず言います。
「おお、ライスな」。
「なに、その“シナジー効果”に一矢 報いたみたいな感じ」とウツミ。
なんでもない、そんなやりとりがたまりません。

そんな具合に二人の話はまことにとりとめがなく“言葉遊び”っぽいものが多いです。
頭のいいウツミにどこかで馬鹿にされていると思い込んでいるセトですが、決してそれが
イヤだというわけではなく、楽しんでいて、いかにも今どきの若者同士という感じです。

話の中身はなんの役にも立ちませんが、ウツミの眼鏡の奥の 冷めた。どこか寂しげな目も
セトの 眠たげな、少しうるんだような目も、結構 鋭く世間を見ています。

第3話のあとに二人が出会う第0話を持って来たりする“小技”が冴え、各話のオチも
なかなかしゃれています。特に第3話のアフリカオオコノハズクは!!
本来、爆笑もののはずですが、“フリ”が少し足りなかったかもしれません。
このオチがよく分からなかった人は星田英利(旧ほっしゃん。)の“フクロウ話”をぜひ。
https://goo.gl/3vJpaE

ほかに、気に入ったシーン二つ。
塾に向かうウツミに話しかけるセトではないクラスメイトがいますが、興味がありません。
“ベラルーシの年間降雨量”ぐらいどうでもいい話だと突き放します。
話しかける相手は身体がくっつくほど距離を詰めていました。
“ツール・ド・フランスの観客”ぐらい近いなあ、と指摘します。ハハハ。

憧れの樫村さん(中条あやみ)からアドレスをゲットしたセトがウツミと相談して最初に
送ったメールにこう書かれていたことに個人的に大笑いしました。

「今夜はカレーやってん。っていうことは明後日はカレーうどんや」

いいな、いいなあこの感じ。我が家ならこうだ。
「今日はカレーか、じゃあ、数日後にはシチュウだな」

まったりと流れる会話の向こうで季節がゆっくりと移って行きます。
すばらしい青春映画でした。見ないつもりでいたのですが、見てよかったです。
90%を二人の会話が占める構成にやられました。少しも飽きさせません。基本的なセリフは
書かれていて、それ以外はアドリブなのでしょうか。会話がものすごく“自然”です。
若い俳優2人が見事ですが、特に菅田には脱帽です。必ず 主演賞の候補に上がるでしょう。

ありふれた毎日こそがいとおしく、おもしろい…

公式HPにそんなフレーズがありました。制作陣の優しい目に包まれた映画でした。
青春バンザイだね!

生きうつしのプリマ 80

パソコンに向かっていた父親の目が止まった。「ゾフィ、ちょっと」と娘を呼んだ。
「これを見てみろ」
言われて画面を見ると、そこにエヴェリンがいた。1年前に亡くなったゾフィの母親だ…
実際は、エヴェリンに生き写しのアメリカを拠点に活躍するオペラ歌手・カタリナでした。
父親に頼まれて、ゾフィはニューヨークに行き、カタリナに会います。
そこから先、物語は予想した通りに進みますが、そうでない部分もあります。複雑です。
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ゾフィもカフェで歌う歌手です。演じた女優(バルバラ・スコヴァ)本人が歌っているのか
どうか分かりませんが、魅力的です。序盤で彼女が歌うシーンがありますが、支配人が
早々と止めてしまいます。思わず、「おい、何するんだ」とムッとしました。ハハハ。
後半のシーンでちゃんと歌いますが、聴きほれました。女優の年齢なりの美しさとともに
この映画の拾い物でした。

この映画は恵比寿のガーデン・シネマで見ましたが、
帰りに敷地内にある「東天紅」で食事をしました。
棒ぎょうざ、黒酢の酢豚、五目炒飯、杏仁豆腐…
ぜんぶ、おいしゅうございました。
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おまけに拙句を2句
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by toruiwa2010 | 2016-07-22 08:30 | 映画が好き | Comments(3)
ブルックリン 80

アイルランドの小さな町でエイリシュは母と姉と3人で暮らしていた。満足な仕事もなく、
わずかに週末だけ、口やかましい女主人の店で働く日々にうんざりしていた。そんな中で、
ブルックリンに住む知り合いの神父の助力もあってエイリシュはアメリカに行くことを
決意した。それは 年老いた母の面倒を姉に任せることになり、結果として、姉を結婚から
遠ざけることも意味したのだが、身の回りの閉塞感が限界を超えていたのだ。

しかし、激しい船酔いに苦しみながら海を渡ったエイリシュだったが、待っていたのは、
神父に世話してもらった仕事も住むところも彼女の性格には合わず、久しぶりに届いた
姉から手紙を読んではげしいホームシックにかかった…
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失意のエイリシュの前にイタリア系の青年が現れて、彼女の気持ちは少しずつ明るくなり、
前向きになって行きます。
そのあと、“一波乱”あることはありますが、それほどドラマチックなものではありません。
おさまるところに収まり、めでたし、めでたし。ハハハ。

どうおまけしても80点かなあ。
物語にはこれといった山場もなく、なぜ、これがアカデミー作品賞の候補になったのか
不思議な気がします。また、エイリシュを演じたシアーシャ・ローナンが主演女優賞の
候補になりましたが、それほど際立った演技は印象に残っていません。
もしかすると、アカデミー会員の中にアイルランド系の人が多く、こういった物語への
思い入れが強いのでしょうか。ローナンもアイルランド出身だと聞きました。

…これで今年のアカデミー賞の作品賞候補は「マッドマックス」を除いてすべて見ました。
アカデミー会員は「スポットライト」をベストと判定しましたが、私が一番好きな作品は
「ブリッジ・オブ・スパイ」です。わずかに「スポットライト」を抑えました。
以下は今年の候補作品と私が感じた得点です。

90 スポットライト 
75 ルーム
80 レヴェナント 
85 オデッセイ
? マッドマックス 
80 ブルックリン
90 ブリッジ・オブ・スパイ
80 マネー・ショート


ちなみに、2010年以後 ずっと、アカデミーと私の意見が違います。ハハハ。

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疑惑のチャンピオン 85

精巣がんに勝ち、過酷なリハビリも乗り越えツール・オ・フランスに復帰したアメリカの
若者が信じられないレースをした。多くのジャーナリストもその快挙に酔いしれる中で、
一人 首を傾げる記者がいた。闘病以前のデータとくらべて激しい違和感があったのだ…
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自転車ロードレーズにまったく関心がない人は“ランス・アームストロング”と聞いても
何も思わなでしょうが、ファンにとっては“神”的な存在の男です。過酷さで知られる
ツール・ド―フランスで7連覇しました。
しかし、その裏にパフォーマンス向上のための薬物投与がありました。拍手・喝采の中で
ただ一人首を傾げた記者は正しかったのです。

レースの臨場感が描き切れていない点と、EPOという薬物についての説明が不十分なのが
残念ですが、面白い映画でした。誇張されているかもしれませんが、アームストロングの
キャラクターの強烈さに惹きこまれました。

嫌な女 75

出勤途中で雨に降られるなど、その日の徹子(吉田羊)は朝からついていなかった。
勤務先の弁護士事務所に着くと依頼人が待っていた。いとこの夏子(木村佳乃)だった。
幼なじみの二人は性格が正反対だった。派手で気が強く、自分の思い通りにならなければ
気が済まないタイプの夏子に対し、徹子は地味でおとなしく、自分を抑えるタイプだった。
久しぶりに目の前に現れた夏子は徹子にとって“疫病神”だった…
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黒木瞳の監督デビューらしいですが、空回りしてますね。
せっかく、木村と吉田と脂ののった女優をキャスティングしたのに生かせていません。

ふきげんな過去 75

若い女が川面を眺めている。「何を見ているのか」と人に聞かれると「ワニ」と答える。
「いないことを確かめるため」と“カコ”(果子:二階堂ふみ)は言う…

「どう?死んでみて?」
「生き返ったみたい」
「なにそれ」
途中で、そんな会話もあります。
全編、意味があるようなないような、話が通じるような通じないような会話が満載です。
で、二人目の重要人物・未来子(ミキコ:小泉今日子)が登場するまで30分ほど。
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かなりふざけた映画です。出演者たちも戸惑いながら演じていたかもしれません。
観客は「自分が分からないだけで、きっと何か意味があるのだろう。見ていればそのうち
分かるはずだ」と思わされます。「いまは、何がどうなって物語がどこにたどり着くかさえ
見えないが、必ず、なるほどと思えるところに着くのだろう」と。

…どこにも行き着きません。
先日の「すべらない話」の古舘と同じです。「オチはないんかいッ!」と言う話です。
ハハハ。

ペレ 80

1958年6月15日、ワールド・カップ、グループ・リーグ第4組は最終戦を迎えていた。
対戦するのはソ連とブラジルだった。ケガ人が続出していたブラジルはひざの故障から
回復したばかりの17歳の少年をピッチに送り出した。サッカー史に偉大な足跡を残した
エジソン・アランテス・ド・ナシメント、通称ペレのデビュー戦だった…
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伝記もの、サクセスものにはありがちですが、初めの1時間が長いし、暗いし、かなり
退屈です。ペレがサントスに入団してからは楽しめると思います。
矢だし、実戦のシーンでは、画面の中に選手が集まりすぎています。“スペース”ばない!
ハハハ。
終わりに近いところでペレ本人が15秒ぐらい登場します。若い人に分かるかなあ。
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なお、私はサッカー中継で彼をゲストに迎えて実況した経験があります。
解説・実況に関係なく話すのでかなりペースを乱され。途中からはBGMにしました。
アナウンサー人生で出演者にサインを頼んだのはペレだけでした。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2016-07-15 08:32 | 映画が好き | Comments(2)
二重生活 85

起き抜けに愛し合ったあと、卓也(菅田将暉)がシャワーを浴びているとき、珠(門脇麦)は
マンションのベランダに出た。聞こえて来た声につられて何気なく下を見ると向かいの
豪邸のガレージで子供に自転車の乗り方を教える石坂夫妻が見えた。石坂(長谷川和己)は
大手出版社の編集者だと聞いていた。

「100人ではなく一人を対象にしたらどうですか。
見知らぬ誰かを尾行することで人間を知ることが
できるかもしれない」

珠が修士論文について相談しているときに篠原教授(リリー・フランキー)が言った。
「意味もなく誰かを尾行するのです」と。
街で100人からアンケートを取り、その回答から人間を考察しようと考えていた珠は
「ちょっと考えさせてください」と答えた。

面談の帰り、探偵入門の本を探すために立ち寄った書店で珠はサイン会に立ち会っている
石坂を見かけた…
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そこから珠の“尾行”が始まります。人間観察のために尾行してみないかと哲学の教授が
言ったところが面白いと思いました。私が専攻した人文社会学系なら分かるのですが。
そういえば、慶應の人文社会は当時は”哲学科”に分類されてたなあ。入学後しばらくは
大学を聞かれるとカッコつけて「慶応の哲学です」と答えていたっけ。嘘じゃないもの。
ハハハ。

普通なら、初めの数日は何もなく過ぎるものでしょうが、この映画は違いました。
石坂はなかなか興味深い人物で、いきなり“おやおや”的な展開になります。説明する
セリフや映像は少ないですが、観客を飽きさせないように工夫してあります。
愛人関係にある男女の食事の場面で男が乾杯しようと ワインのグラスを前に出したとき、
女が自分のグラスを引いて口元に持っていきました。二人の関係はうまく行っていないと
巧みに教えてくれました。監督自身、人間観察には時間をかけてきたようです。ハハハ。

“小品”の部類に入る映画だと思いますが、出来はいいと思います。
説明が少ないですが、ちゃんと分かるように描かれています。不満はありません。
この作品の大きな要素なのに尾行があまりにも“普通”なのが少し減点でしょうか。

WOWOWのドラマ「翳りゆく夏」で初めて知ってからずっと注目していた門脇が光ります。
演技派の若手女優としてこれからもいい映画に出てほしいですね。
リリー・フランキー…、何を演じても同じ、と思わないでもないのですが、そう思いつつ、
またしても“やられて”しまいました。ずるいなあ。ハハハ。

ダーク・プレイス 75

包帯を巻いた足を垂らして少女はベッドに腰かけていた。腕には点滴の針が刺さっている。
姿が見えない男の声が聞こえてきた。「ママとお姉ちゃんたちを殺したのはベンだね?」
少女は涙にぬれた顔でゆっくりとうなずいた。1985年、少女は8歳だった。

リビーの証言で兄のベンは終身刑を言い渡されて刑務所に入った。孤児になったリビーは
同情した人たちからの寄付で暮らしてきたが、28年が過ぎてその金も底をついた。
金が欲しいリビーの元に一本の電話がかかった。「事件について話してほしい」。
過去の有名な事件に関心を持つ人たちで作る“殺人クラブ”の世話人からだった。
クラブ会員の多くが ベンは無実で真犯人はほかにいるという意見を持っていた…
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リビー(シャーリーズ・セロン)は 事件後 初めて刑務所で兄、ベンに会います。はじめは
金目当てでしたが、僅かなヒントをもとに、少しずつ“真実”に近づいていきます。
原作者は話題をさらった「ゴーン・ガール」と同じだそうですが、遠く及びません。
なぜ、なぜ…が多すぎます。しかも、その謎が解けると、「そんな、まさか」という感じで
納得できないのです。
この映画で唯一の救いはシャーリーズ・セロンが相変わらず美しいと分かったことです。

ちなみに、「ゴーン・ガール」も私の感想点は75点でした。ハハハ。

教授のおかしな妄想殺人 75

ニューイングランド地方の小さな大学にエイブ・ルーカスが哲学の教授として赴任した。
キャンパスには本人より先に噂が広まっていた。「教え子と寝るらしい」などよからぬ噂が…
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この大学では逆に教え子の一人がエイブに関心を示します。それどころか、同僚教授まで!
なのに彼は精神的に危険な状態にあると言います。何というぜいたくなやつでしょうか。
ハハハ。

もともと、あまり期待していなかったのですが、案の定、全体に盛り上がれませんでした。
ここ数年のウディ・アレンの作品にはがっかりすることの方が多いです。
ちょっと面白いなと思ったのは「ブルージャスミン」と「恋のロンドン協奏曲」かな。
いまのアレンにかつての「ハンナとその姉妹」や「ラジオデイズ」のような作品を作る
力は残っていないのかなあと残念でたまりません。それでも懲りずに出かけて行くのは、
何かの間違いで、いい作品が撮れているかもしれない、と思うからです。無理でした。
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by toruiwa2010 | 2016-07-01 08:48 | 映画が好き | Comments(0)
裸足の季節 70

学期末のその日、ラーレは学校を去る女性教師にしがみついて別れを惜しんでいた。
少し離れたところで4人の姉たちが見守っている。仲のいい美人姉妹だった。
やがて、クラスの男子生徒数人とスクール・バスに乗らず、歩いて家路についた。
途中、海辺に出ると制服のまま水に飛び込んではしゃぎ始め、少女たちは男子生徒の肩に
乗って相手を落とす遊びに夢中になった。

帰宅すると、厳格な祖母が怒りの形相で待っていた。幼いとき両親を失った彼女たちは
叔父と祖母に育てられていたのだ。祖母は近所の人の話を聞いて怒っていた。
海岸での肩車が“みだらな行為”だと告げられたのだ。言い訳は認められず、少女たちは
家に閉じ込められてしまった。電話やテレビを隠され、扉にカギをかけられて…
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トルコの首都イスタンブールから1000㌔も離れた北部の小さな村を舞台にしたドラマです。
この国ではそれが普通なのか、この村が特別なのか分かりませんが、封建性が色濃く残る
“男が絶対”の村です。家の外に出ることを禁じられた姉妹は自由を求めて画策します。
初めはボーイフレンドに会ったり、サッカーを観戦しに出かけたりする程度でしたが、
祖母と叔父が長女から順に村の若者と強引に結婚させ始めると深刻度が増し、二人の手が
届かない所への脱出を目指すようになります。

セリフはすべてトルコ語ですが、カンヌでも話題になったというこの作品はフランスを
代表して今年のアカデミー賞・外国語映画賞の候補になりました。
それを知った上で、チラシや新聞の紹介記事などでどんな物語かが分かると、見る気が
起きませんでした。ネットの評判が悪くないのを知っても同じでした。
しかし、最近 ときどき紹介する“腐ったトマト”の評価が“97%”と高いことを知って
気が変わりました。それなら見てみようかと。外国かぶれ。ハハハ。

…結果、やりきれない気持ちで劇場をあとにすることになりました。
姉妹に扮する5人の少女たちのみずみずしさに救われる部分はあるものの、エピソードが
断片的で 映画としてのメリハリに欠けます。“処女性”を重んじる因習の村とそこからの
脱出を試みる少女たちの“表面”しか描かれていないように見えます。

原題の”MUSTANG”は小型の野生馬のことだとか。

葛城事件 75

無精ひげを伸ばした男(三浦友和)がブラシを動かしている。自宅の塀に書かれた落書きを
消しているのだ。人殺し、死ね、夜露死苦…吹き付けられたどぎつい色のペンキを。
鼻歌が聞こえる。「バラが咲いた、バラが咲いた、真っ赤なバラが」
歌の調子も、ブラシを動かす手つきも、落書きが初めてではないことを示していた。
男の次男は大勢を殺害した通り魔事件の犯人として死刑を宣告されていた。
男はその責めを一身で受け止めていた…
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その家は妻と二人の子供のため、20年ほど前に建てたかけがえのない我が家です。
庭の隅に立つみかんの樹は子供の無事な成長を願ってそのときに男が植えたものです。
自分は家族を愛して生きて来た。戸建ての家を建てたのも“一国一城”のあるじだったら
それが当たり前だと思ったからだ。
「いったい、その俺の何がいけないんだ」、「どこで何を間違えたのか」というやり場のない
強い怒りが男の体を突き動かしているのでしょう。

事件をはさんだ短い間に家族はバラバラになってしまいました。
一人きりになった男の家に女(田中麗奈)が現れ、「稔さん(次男:若葉竜也)と結婚します」と
言います。冗談ではなく、死刑反対の立場から真面目にそう思っています。

登場する主な俳優は、ほかに南果歩(妻)と新井浩文(長男)ですが、5人とも熱のこもった
演技を見せています。特に、三浦はふだんとは真逆の役を演じています。怒りと不満を
エネルギーにして世間に立ち向かう男になり切って凄みがあります。
ただ、言われているような“彼の代表作”になるとは思いません。おそらく、彼ぐらいの
キャリアを持った俳優ならこの演技はできるだろうと思うからです。

どんな物語かは知っていましたから、どこまでも暗い話の展開は気になりませんでした。
気になったのは 登場人物のセリフがかなり“観念的”だったことです。
「結婚します」と三浦に告げてその理由をまくしたてる田中をはじめ、この男(女)だったら
こう言うだろうという…。演出も同じです。
ネットに出回っている作品にまつわるエピソード、「田中が長いセリフを言うシーンで
20テークした」という話もどこかで聞いたなあと思ってしまいます。苦労話でしょうが、
“何回も撮りなおした”というのは作品と関係がない気がします。

平日の昼間でしたが、客席は八分の入りでした。私の感想など関係ありません。こういう
“娯楽”とは言えないタイプの映画にこれだけの観客が集まるのはいいことですね。

二つ星の料理人 75

ミシュラン二つ星のシェフとしてパリのレストラン業界で名をはせたアダムだったが、
ドラッグがらみの不祥事ですべてをぶち壊して街を追われた。
死んだのではないかとさえウワサされた彼が3年後に姿を現したのはロンドンだった。
野心を抱いていた。 “ここで三つ目の星を取る”…
彼はかつてのオーナーの息子と組み、昔の仲間を集め野望の実現に向けて動き出します。
そこからは、いくつかのエピソードをはさんですべてがほぼ順調に進みます。順調すぎて
ちょっとシラケます。ハハハ。
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この数年、料理やシェフをテーマにした映画が多いです。
イケメンのシェフ、いかにもおいしそうな料理…パターンが出尽くした感があります。
この映画も“無理”が目立ちます。

原題は“Burnt”、Burn(焼く)の過去分詞です。“焼けた”、“焦げた”の意味になりますが、
もしかすると、話の中身も加味して“火が入りすぎた”という意味かもしれません。

レジェンド 70

ひどい映画でした。どうもこうもありません。
圧倒的な暴力で1960年代のロンドンを支配した実在のギャングを描いています。
双子の兄弟、レジーとロンです。彼らとその部下の病的な暴力が全編を覆います。
そういう時代だったのでしょうね。
わずかに、レジーと仲間の妹・フランシスの恋模様がからみますが、“焼け石に水”です。
見終わったあと、何にも残らない映画です。こんな映画を見ると「ゴッドファーザー」は
凄かったなあと思います。
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          昨日の「プレバト」から  


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by toruiwa2010 | 2016-06-24 08:53 | 映画が好き | Comments(0)
ロクヨン 後編 90

風を伴った強い雨が降っている。
電話ボックスの中、カッパを着た男が受話器を戻し、開いたままの電話帳に線を引く。
三上姓が並んでいる。また一つ、名前が消える。テレホンカードの度数は36。
間をおかず、男は次の行の番号を押す。
相手が出ても何も言わない。女の声、すぐ男に代わり「あゆみか?どこにいるんだ?」と
矢継ぎ早に問いかけてくる。
電話ボックスの男は無言を貫いたまま、叩きつけるように受話器を戻した。
昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件から14年が過ぎていた。

いま、新たな誘拐事件が起き、県警は緊張に包まれている。
犯人は佐藤と名乗り、要求する身代金は2000万円、それを市内のデパートで売っている
スーツケースに入れろと告げて来た。あまりにも「ロクヨン」にそっくりだった。

広報官の三上は捜査本部から報道協定を結ぶようにと求められたが、渡された資料には
被害者の名前がなかった。これでは記者クラブとの約束に反する。強い反発が予想された…
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前編から1ヶ月、待った甲斐はありました。満員の客席にも満足感が流れていました。
新しい誘拐事件はもちろん「ロクヨン」と深い関係がありました。
警務課・広報官の三上(佐藤浩市)が、上司の“保身”に走った行動に悩まされ、県警内で
対立関係にある刑事課の妨害に耐えながら職務を全うしようとする姿に加え、ロクヨンで
娘を失った父親(永瀬正敏)の長い年月が描かれます。

ドラマ(NHK)を熱心に見ましたし、原作も読んだので物語はよく分かっているのですが、
それでも惹きこまれました。演出の力でしょうが、佐藤と永瀬、記者クラブの代表として
三上と厳しく対決した瑛太らの熱のこもった演技にも圧倒されました。この三人は年末の
賞レースで、必ず有力候補になることでしょう。

一点だけ「?」と思いました。同じことを思った人は多いはずです。
エンディングです。
横山秀夫の原作にもドラマにもなかった“エピソード”が追加されています。
これがよかったのかどうかは微妙ですが、私はなくてもよかったなあと思います。
原作もドラマも知らない観客には違和感はないでしょうが。
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さて、前後編ふくめて90点をつけます。今年見た中で90点は「人生の約束」「ちはやふる」
「海よりもまだ深く」「ロクヨン」の4本です。
「ロクヨン」の後編を見たあとでNo1候補としてどれか一作を選ぶ…と書きましたが、
「海よりも…」と「ロクヨン」がどちらも譲りません。もう少し時間をください。
この2本を上回る作品が出てくると助かります。ハハハ。

シークレット・アイズ 70

9.11同時多発テロの翌年、ロサンゼルスで10代の女性のレイプ殺人事件が起きた。
検察局の捜査官・ジェス(ジュリア・ロバーツ)の一人娘だった。
遺体の発見場所はFBIが監視しているモスクの近くで、捜査線上に浮かんだ有力容疑者は
“第二のテロ”の阻止を最優先とする当局が情報屋として飼っている男だった…
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遺体を最初に確認したテロ対策班のレイ(キウェテル・イジョフォー)は激しいショックを
受けたジェスを励ましながら精力的に捜査に当たります。
しかし、テロ対策に悪影響が出ると考えて、情報屋に手をつけたくない検事局の上層部は
あの手この手で事件の捜査を妨害します。間に立つ検事補のクレア・スローン(ニコール・
キッドマン)の助力があってもラチがあきません。

こちらは 事件が起きた2002年とその13年後が行ったり来たりします。登場人物たちが
外国人のせいか、区別が難しく、「これはどっちの話だ」と何度も“迷子”になりました。
ハハハ。

そして、終盤で観客に「えっ、そうだったの?」と思わせる展開が用意されています。
「…だとすれば、あそこは違うんじゃないの?」と言いたくなる意外な展開です。
どんな展開かは書けません。ハハハ。

帰りの電車の中で「ニコールキッドマンはいつまでもきれいね」と妻が言いました。
たしかに。 それはその通りなんですが、一方でジュリア・ロバーツはどうしたんだ?!
と言いたいです。これまでどんな映画に出ても監督は彼女を美しく撮ろう、彼女の魅力を
最大限に引き出そうとしてきたと思います。
しかし、この作品の彼女は最初から最後まで“打ちひしがれた”顔です。設定ですから
そうなるわけですが、それならほかの女優でもいいじゃないか!

ちなみに、“腐ったトマト”の評価は39です。ときどきサイトを覗きますが、30点台は
私が今年 見た映画の中では最低かもしれません。

マネー・モンスター 75

本番前からリー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)はご機嫌だった。彼が司会する経済番組は
好調を維持していたから無理もない。いつも通りカメラに向かって饒舌に語りかけて行く。
サブ(副調整室)でキューを出すパティ(ジュリア・ロバーツ)の顔も明るい。
しかし、順調に進行していたスタジオの空気が突然 変わる。ピザの配達員を装った男が
忍び込んでリーに拳銃をつきつけたのだ…
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男は「暴落した株で全財産を失った。その株を勧めたのはお前だ」とリーを糾弾します。
リーも、パティ以下のスタッフも初めは混乱しますが、やがて落ち着きを取り戻して
事態に対応します。
75点をつけましたが、少し甘いかもしれません。全体のリアリティがなさすぎます。
クルーニーとロバーツの共演だし、監督がジョディ・フォスターですから期待しましたが、
それほど出来のいい作品ではありません。「シークレット…」を5点 上回っているのは
こちらのロバーツは魅力的に撮られているからです。ハハハ。
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by toruiwa2010 | 2016-06-17 08:31 | 映画が好き | Comments(0)
高台家の人々 70

木絵(綾瀬はるか)が風邪をひいて会社を休んだ。
5日ぶりに出社したその日、会社の中はNY支社から戻ってくる男の噂でもちきりだった。
グループを経営する高台家の御曹司・光正(斎藤工)だ。
彼には特殊な能力があった。相手が何を考えているか、心が読めるのだ。
そして、話すことが苦手な木絵には妄想癖があった。

社内で何度かすれ違ううち、二人は互いに惹かれるようになっていく…
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映画 「高台家の人々」 を見た。
…なんだろうね、この映画。
というのが率直な感想だ。
綾瀬はるかと斎藤工をそろえて
何を作ってるんだろう?
一番いけないのはシナリオだと思う。
つながりがなさすぎるし、ラストに
向かう物語の流れがまるでない。
がっかりした。


妄想癖の女と人の心が読める男…
設定が無理なことは分かっていましたが、わが母局が関わっている作品ですから、例えば
映像がきれいとか、綾瀬と斎藤のラブシーンがすばらしいとか、何か楽しめるところが
あるだろうと思って出かけましたが、みごとに裏切られました。シニア料金の1100円でも
もったいないことをしたと思うほどでした。

はい、あくまで“へんくつ”で知られる年寄りの感想です。ネットを見渡すと、私ほどの
“酷評”は少ないようです。それなら、これ以上は言うべき言葉もありません。

サウスポー 80

NYマジソン・スクエア・ガーデンの控室で男の左手に熟練のトレーナーがバンデージを
巻いていく。男の両耳にはiPodのイヤホンが差し込まれていて周囲の会話は聞こえないが、
陣営の男たちの高揚した声が飛び交っている。男の名前はビリー“ザ・グレート”ホープ、
世界ライト・ヘビー級チャンピオン(ジェイク・ギレンホール)だ。ときどきこぶしを握って
巻き具合を確認しながら耳に流れる音楽に身を任せている。

巻き終えたバンデージの上から立ち合いのNY州アスレチック委員会のコミッショナーが
確認済みのサインをした。両手に真新しいグローブをはめ、手首を粘着テープで固定し、
そこに再びコミッショナーがサインした。無敗”のチャンピオンがタイトル・マッチの
リングに向かう準備が整った。
そこへ魅力的な女性が現れた。ビリーの妻、モーリーン(レイチェル・マクアダムス)だ。
幼いころ同じ孤児院で育った二人は強い絆で結ばれた夫婦だった…
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試合には勝ちましたが、もたついた上に打たれすぎで大きなけがをしていました。
モーリーンは少し休養することを提案しますが、ビリーは言うことを聞こうとしません。
妻と娘を溺愛しながらわが道を進むビリーは、やがて、その強引さからすべてを失います。
失意のどん底からビリーは懸命に這い上がります。こういう映画には“ありがち”ですが、
物語は、ある意味、想像した通りに進み、想像通りに完結します。ハハハ。

MSGやラスベガスでのタイトル・マッチのシーンなどは迫力があります。かつて体験した
臨場感がそこに再現されていました。邦画ではここまでのリアリティは出せないでしょう。
ギレンホールがいいです。幼い娘を演じる子役も素晴らしいです。しかし、トレーナーを
つとめることになるフォレスト・ウィテカーが圧倒的な演技を見せます。
序盤は暴力的なシーンが多いですが、途中からヒューマン・ドラマになっていました。

ロイヤルナイト 70

若い女性が少し驚いたような表情を浮かべてカーテンのすき間から下を見下ろしている。
彼女の目には広場に詰めかけた数万に及ぶ群衆が見えていた。
1945年5月8日、ドイツが降伏し、ヨーロッパで戦争が終わった日だ。彼女がいるのは
バッキンガム宮殿で彼女の名前はエリザベス、イギリスの王位継承権第1位の王女だ。

この夜、彼女は祝賀ムードに沸く市民の中に入っていきたいと考えた。
侍従から情報を仕入れた上で妹のマーガレット王女とともに国王を懸命に説得した。
熱意に負けた父国王から許可を得て二人は宮殿を抜け出した。ただし、心配した母親は
二人の近衛将校にシャペロン(付き添い)として同行するように命じていた。

前代未聞、王女姉妹の一夜の冒険が始まった…
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実話に基づいていますから、「ローマの休日」のような映画にはならないでしょう。
それにしてもメリハリのない物語で、正直 退屈しました。妻は いつ、“出ようか”という
私からのサインがあるかと身構えていたそうです。ハハハ。

団地 75

大阪の郊外にある団地に夫婦は暮らしていた。
半年ほど前に老舗の漢方薬局をたたんでここに移ってきた。妻のヒナ子(藤山直美)は近くの
スーパーでパートとして働いていたが、夫の清治(岸部一徳)は、まるで世捨て人のように、
近所付き合いもせず、ほぼ毎日、団地の裏手の山に出かけていた。

数ヶ月が過ぎたころ、「最近、旦那の顔を見ないわね」と近所の話好きのおかみさんたちが
騒ぎ始めた。
清治はある日 外出から戻るなり、「オレは死んだことにしといてくれ」とヒナ子に告げ、
キッチンにある狭い床下収納のスペースに隠れるようになっていたのだ。

女性たちのうわさ話は日を追ってエスカレートして行った。
「死んでるんじゃないの?」…
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そこまではかなり面白かったんですけどねえ。
藤山と岸部以外にも大楠道代、石橋蓮司、斎藤工、濱田マリ、宅間孝といった顔触れが
団地住民として“なりきり”演技を見せ、ところどころ理解しにくいシーンはあるものの、
楽しませてくれました。

しかし、最後の20分ほどで 私の感覚ではいきなり“とんでもない”ものが出現します。
「聞いてないぜ」と言いたい気分でした。伏線は張ってあったのでしょうが、弱いです。
木に竹を接ぐ…その違和感がやり切れません。年配者が多いほかの観客たちの満足度は
どうだったんでしょうね。

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by toruiwa2010 | 2016-06-09 08:16 | 映画が好き | Comments(0)
ある終焉 85

シャワーで体を洗う。食事の用意をする。食べさせる。着替えさせる。寝かせる。
自由の効かない老人に対して 訪問介護が専門の看護師、デイビスの動きに無駄はない。
プロらしくきびきびしているが、ビジネスライクではない。
一人が亡くなれば新しい患者が割り当てられ、同じ日々が繰り返される。

ある日、彼を呼び出した主任が告げた。「セクハラで訴えるそうだ」…
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アメリカを舞台にしたフランスとメキシコの合作映画です。
映画はデイビスの日常を切り取って淡々と、しかし、かなり丁寧に描いていきます。
しかし、彼をはじめ、登場人物の“背景”を説明する映像はないし、セリフを聞いても
人間関係や状況の把握が難しいです。それでいて、この作品は見る者の心をがっしりと
つかみます。少なくとも、私ははまりました。

決して明るいテーマではありませんが、見終えた気分が“暗澹たる”ものにならないのは、
デイビスが患者に見せる深い愛情のせいだと思います。レンズも優しいです。

原題は“Chronic”…長い、長期の といった意味合いでしょうか。
邦題の“ある終焉”はラストシーンから来ているんですかね。ちょっと驚きました。
アメリカの辛口サイト“腐ったトマト”も高評価です。

神様メール ???

神様は存在し、ブリュッセルのアパートに住んでいた。従順な妻と10歳になる娘がいる。
神は自らが創造した人間たちの運命を密室にセットしたコンピューターで操作していた。
ある日、この部屋に忍び込んだ娘がとんでもないことをした。コンピューターを起動し、
人間たち一人一人に設定した“死期”をメールで一斉送信してしまったのだ。思わぬ形で
自分が死ぬ日を知らされた人間たちはパニックに陥った…
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見始めて間もなく「これは無理だ」と思いました。それでも我慢して座っていましたが、
1時間が限界でした。途中退席は「Mrホームズ」、「追憶の森」に次いで今年3作目です。
寓話&コメディですが、気もがどこかがよく分からず、おかしさも伝わりません。
宗教がからみ、おそらく“死生観”の違いも作用しているのでしょう。

素敵なサプライズ 80

母が死んだ。そう信じて枕元に坐り込んだヤーコブのうしろで母がそっと目をあけた。
そして尋ねた。「どうだった?ホッとした?それとも悲しい?」
なにか、感情が動いたかを知りたがったが、ヤーコブの返事は「分からない」だった。
彼は幼いころに父親を失ったことがきっかけですべての感情を失っていたのだ。
「分からない」と聞いた母は「それは残念ね」と言い残して今度こそ息を引き取った。

母の葬儀をすませ、すべての事後処理を終えたヤーコブは全資産を財団に寄付した。
彼がこの世でやるべきことはなくなった。残ったのは自殺することだけだった。しかし、
首吊りをはじめ、試みたすべての手段がうまく行かない。必ず邪魔が入るのだ…
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なかなか目的を達することができないヤーコブは最後に車で海辺に行きます。車の中に
ホースを引き込み、排気ガスを吸って死のうと考えたのです。エンジンをかけて間もなく、
横を一台の車が通りすぎて止まりました。降り立った老人客を運転手が車いすに乗せて
丘の上に消え、すぐに戻ってきましたが、車いすに老人は乗っていませんでした。
車が見えなくなったからヤーコブは“現場”を確認しに行きますが、崖の下にも老人の
姿はありませんでした。

ヤーコブは近くで小さなマッチ箱を拾います。ブリュッセルにある葬儀社のものでした。
家族で営むその会社は、客の求めに応じて“あの世への旅立ち”を手伝っているのです。

かなり“ネタばれ”になってしまいましたが、ヤーコブがこの会社と契約し、ようやく
これで死ねる…と思ったところからがこの映画の本当の物語ですから大丈夫です。
映画の評価は難しいです。面白いと思う人、思わない人、それぞれでしょう。少なくとも
万人が楽しめる映画とは言えそうにありません。あとはみなさんにお任せします。

蛇足ですが、この2作で、ブリュッセルにはいろんな人が住んでるんだ…ということです。
ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2016-06-03 08:30 | 映画が好き | Comments(2)
海よりもまだ深く 90

狭い団地の一室で母・淑子(樹木希林)と娘・千奈津(小林聡美)が話している。娘と言っても
千奈津は結婚して家を出ている。今日は久々の里帰りだ。数日前に夫を亡くし、片づけに
追われる母を手伝いに来ていたのだ。
会話の中で“大器晩成”という言葉が出たところで「ウチにもいるけどねェ…大器が」と
千奈津が言って首をすくめた。

“大器”とは千奈津の弟で長男の良多(阿部寛)のことだ。作家を目指している。
若いころに賞を獲ったことはあるものの、その後は鳴かず飛ばず、今は興信所に勤めて
食いつないでいる。別れた妻・響子(真木よう子)の養育費は滞りがち、一人息子・真悟との
月に一度の面会だけ楽しみにする日々だ…
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探偵業は取材の手段だと言い張り、小説も書いている良多ですが、望みはなさそうです。
少しでも金が手に入ると競輪やパチンコに逃避する日々です。彼には今の自分をしっかり
認識する気がないのです。それでいて、別れた妻には未練があり、子供にはいい父親で
ありたいと願っています。

そんな男は世間に山ほどいそうですね。是枝裕和監督の目が優しく良多をとらえています。
映画のテーマは「誰もがなりたい大人になれるわけではない」だそうですが、監督が最も
得意とするところです。そういう是枝ワールドが私のストライクゾーンの真ん中です。
阿部、樹木、真木、小林のほか、リリー・フランキーや橋爪功が役にはまっています。
真悟役の吉澤太陽がとても自然な演技を見せます。舞台あいさつで阿部が「是枝監督は
子供の撮り方がうまい」と言っていましたが、その通りだと思いました。
阿部の後輩の探偵を演じる池松壮亮がずば抜けていいです。年末の賞レースで助演賞の
候補になってもおかしくないと思います。

相変わらず、脚本がいいですね。特にさりげない会話が素晴らしいです。母と娘、元夫婦、
父と息子、仕事仲間…“観察”が行き届いています。ドラマ「ゴーイングマイホーム」は
失敗作でしたが、家庭内での会話は秀逸でした。

「海街diary」のときにも書きましたが、やっぱり「アレ」が気になります。
何人かの登場人物が口にする“アレ”です。「こんなことを言うのはアレだけど…」など、
ぼかした言い方をするときに使いますが、この映画では何十回も出てきます。物語の中で
“アレ”は明らかに浮いています。
監督は作品を見るときに“アレ”しないのかなあ。ハハハ。

ま、それは別にして、素晴らしい!そして困りました。
「ロクヨン」を超える作品はなかなか出ないだろうと書いたばかりですが、間をおかずに
現れたじゃありませんか。ハハハ。
今年見た邦画でほかに90点をつけたのは「人生の約束」「ちはやふる」「ロクヨン」です。
「ロクヨン」の後編を見たあとで、どれか一作を選ぶことになりますが、悩みそうです。

ヴィクトリア 80

スペインから来たヴィクトリアはカフェでバイトをしながらベルリンを楽しんでいた。
深夜のクラブで地元の若者4人と出会い意気投合する。とりとめのない話で盛り上がり、
街をさまよいながら飲み明かした。
明け方、若者の一人に電話がかかった。刑務所で世話になったギャングから、街の銀行を
襲えという命令だった。その男に借金もしている若者は断れなかった。グループの仲間も
手伝うことになったが、一人が酔いつぶれたためにさらなる助っ人が必要だった…
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カメラは若者たちをよく追いかけています。
“140分・ワンカット”が売りの映画ですからそうでないと始まりません。ハハハ。
“その面白さ”はあったかもしれませんが、それ以上ではありませんでした。
そもそも、ワンカットにする意味が伝わりませんでした。普通に考えたら、世界の若者に
共通する“刹那主義”的な生き方を表現したいのかな…ですが、成功しているのかどうか
私には分かりません。このとき周りはどうなっていたのだろうかと思うシーンでも描写が
足りないところがたくさんあったことを思うと、必ずしも成功とは言えないかも。

そして、“ワンカット”はウソだ、というつもりはありませんが、疑問は残ります。
以下6行、ネタバレになります。

クラブで踊りあかし(その途中から物語は始まります)、店の前で若者たちと出会い、彼らの
“行きつけの”ビルの屋上に場所を変えてさらに飲み、バイト先のカフェに送ってもらい、
ピアノなど弾き、電話で呼び出され、ガレージで強盗襲撃のリハーサル、銀行を開ける
支店長を襲い金を奪って逃走。警察に追われて逃げまどい、メンバーはバラバラになる。
彼女は若者の一人とアパートに忍びこんで赤ん坊を人質にして警察をあざむき、なんとか
ホテルにチェックインするが、若者は銃弾を浴びて重傷を負っていてまもなく絶命する。

果たして本当にこの量の“イベント”が140分でおさまるのでしょうか?
絵のつなぎ方に不自然なところはなかったので間違いはないと思うのですが、“疑い深い”
性格ですから、納得がいっていません。ハハハ。

渋谷イメージフォーラムは「カルテル・ランド」の方がむしろ混んでいました。

ファブリックの女王 50

これは…絶句します。
何を目的に作られたのか分からない作品になっています。
ファッションブランド“マリメッコ”の創業者、アルミ・ラティアの人生を描いています。
激しい性格の女性であったことは分かりますが、ドキュメンタリーなのか、劇映画なのか、
舞台劇なのかが判然としません。50点がやっとでしょう。
一目でそれと分かるマリメッコの生地を使った服でご来場の女性を何人か見かけましたが、
映画を見てどんな気持ちだったでしょうか?
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マリメッコ…懐かしい響きがあります。
1977年にバレーボールの取材でフィンランドのヘルシンキに行きました。でかけるとき、
妻から雑誌の切り抜きを渡されて「なんでもいいから買って来て」と頼まれました。
それがマリメッコの生地でした。センスに自信はないのですが、シンプルなデザインで
明るい色調のものを買いました。

このときは、ほかに“アラビア”のナベとやかんも頼まれていました。
これも写真で確認して購入し、日本に送る手続きをしました。40年近い時が過ぎましたが、
大きなナベ以外はすべて健在です。
素朴なデザインに惹かれてついでに買ったナイフ・フォーク・スプーンも。
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そんなわけで、思い出を掘り起こしてくれましたが、映画はダメです。ハハハ。

殿、利息でござる 80
君がくれたグッドライフ 75


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by toruiwa2010 | 2016-05-27 08:56 | 映画が好き | Comments(0)
64 ロクヨン 90

昭和64年1月5日の朝、雨宮芳男・敏子夫妻の7歳になるひとり娘、翔子は手に正月の
飾り物、モチハナを持ち「行ってきます」の声を残して元気よく家を出て行った。
どしゃ降りになったその夜、雨宮の家には大きなスーツケースがいくつも運び込まれ、
いかつい身体つきの男たちがあわただしく出入りしていた。翔子が帰らず、誘拐を告げる
電話がかかっていたのだ…
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この“少女誘拐殺人事件”は昭和天皇の崩御によりわずか7日間で終わった昭和64年に
起きたため、部内では“ロクヨン(64)”と呼ばれていました。今も専従の捜査班を置いて
執念深く犯人を追い続けていますが、手掛かりが乏しく、時効まであと1年になろうと
しています。

身代金を奪われ。少女が殺害されたこの事件は県警の組織全体に暗い影を落としています。
事件発生当時は刑事として捜査に関わっていた三上(佐藤浩市)は刑事部から警部に移り、
今は広報官として仕事をしています。二つの部は組織を二分する力関係にあり、広報官は
微妙なバランスをとることが求められ、非協力的な記者クラブとの関係も良好なものに
していく必要があります。しかも、このすべてを 何ごともなく任期を勤め上げて警察庁に
戻ることだけを考えている新任の警務部長の下でやらなければいけません。

ロクヨン事件を縦軸に、三上夫婦の家庭内の問題と記者クラブによる広報室突き上げ、
刑事部と警務部の対立などを横糸にして物語がつむがれていきます。
前編を見ただけですが、よく整理されています。

ピエール瀧主演のドラマも見事な出来映えでしたが、この映画はその上を行きます。
横山秀夫の小説も読んでいますし、物語は分かっていますが、それでも惹きこまれました。
今年、45本の映画を見ましたが、邦画では文句なしのNo1です。後半を残しているものの
これを上回る作品が出てくることは想像しにくいです。

佐藤浩市は当然、各映画賞で主演男優賞の有力候補になるでしょう。
滝藤賢一(“いけすかない”警務部長)、瑛太(記者クラブ幹事)、永瀬正敏(被害少女の父)、
綾野剛(三上の部下)…支える俳優陣も素晴らしい演技を見せています。
女優では三上の部下に扮した榮倉奈々が“がんばって”いました。ドラマの山本美月も
強い印象を残していましたが、思い入れはある分、やはりこちらが上かな?ハハハ。

さざなみ 85

ジェフとケイトは仲睦まじい老夫婦だ。まもなく結婚45周年を迎える二人はイギリスの
片田舎で引退後の余生を穏やかに過ごしている。
ある日、ケイトが犬の散歩から帰るとジェフが手紙を読んでいた。ドイツ語で書かれた
手紙はスイスから届いたのだという。ジェフの昔の恋人、カチャのものと思われる遺体が
スイスの山中の氷河で見つかったことを知らせてきたのだった。
カチャの話は初めて聞くわけではなかったが、ケイトの胸に“さざなみ”が立った・・・
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若い人には良さが分かりにくいでしょうが、素晴らしいイギリス映画です。満足しました。
ある程度の年齢に達した人なら、しみじみとわが身の“来し方”を振り返りたい気持ちに
なると思います。そして、たぶん、静かに涙が流れることでしょう。

人によるでしょうが、たとえ二人が出会う前のことであっても、配偶者の“昔の恋人”は
大いに気になるようです。特に女性は。
お前はどうなんだ…ですか?それはですねえ。むにゃむにゃむにゃ。ハハハ。

ケイトはかなり気にしました。半世紀前の話だし、元カノは死んでいるにもかかわらず。
客観的に見れば、ジェフはカチャのことを常に思い出していたわけではなく、ケイトとの
暮らしの中で彼女を忘れられずにわけでもないことは分かるのに、それでも許せません。
焼きもちを焼き、ジェフの行動を監視したりします。ケイトの気持ちの動きを監督はうまく
描いていたと思います。

ジェフの持ち物を調べるために屋根裏部屋に上がろうと脚立をセットするケイトの周りで
まとわりつく犬が吠える場面があります。女主人の“らしからぬ”行動に異変を感じて…
ハッとさせる描写でした。
誕生パーティでのジェフのスピーチに胸を打たれ、流れて来たプラッターズの往年の名曲
「Smoke Gets In Your Eyes」もよかったです。リードボーカルの高音が懐かしくて。

なお、原題は二人が過ごして年月を示す“45 Years”です。

ノーマ、世界を変える料理 85

2010~2014年の5年間に「世界ベストラストラン50」の頂点に4回輝いたデンマークの
レストラン、noma のオーナー・シェフに日々を記録したドキュメンタリーです。
しっかりした料理の提示がほとんどないのが残念ですが、よくできています。
料理の世界で仕事をしている人にはお勧めします。
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蛇足

料理を扱った映画としては、ギネス記録級に“f-word”が多いことに驚きました。
ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2016-05-19 08:47 | 映画が好き | Comments(0)