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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

<   2011年 04月 ( 32 )   > この月の画像一覧

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連休初日の昨日は朝からたくさんのテレビを見ました。
午前中は、ブログの仕上げとウォーキングなどがあったため“ながら見”になりましたが、
午後はかなりしっかりと。ツイートしながらでしたが。けっこう疲れますね。チェックすると
なんと48ツイート!まだ、元気なんだ。ハハハ。

まず、目に留まったのは、テレビ朝日の特別番組でした。
「ANN報道特別番組 つながろう! ニッポン」…タイトルを見たときから、“あざとい”という
言葉が頭に浮かんでいました。“いやらしい”というか。
報道・編成が「こういう番組を作れば局のイメージが上がるだろう」と考えていそうなのが
見え見えで、いかにもテレビがやりそうなことだと。ハハハ。

テレ朝:災害報道についての検証番組…要は反省していることを示すため。
日本人ほど反省好き&自分を悪く考える民族も珍しいのではないか。
反省は常に必要だがそれを番組にするのはどうか。部内でやればいいこと。
この放送時間を復旧・復興をどうあるべきかに使うべだと思うがどうか。
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テレ朝:93歳の女性の言葉…以前にも聞いたが、一言一言に含蓄があり重い。
「100まで生きたってあと6年」…名もない老女の発する言葉がなぜ人の心を
打つのか?声高でない、一市民の静かな声なのに。ジャーナリズムの原点が
彼女の言葉にあるように思えて仕方がない。
  *別のテレビでも見たが、このおばあちゃんの言葉は響く。


夕方近く、NHK BSプレミアムで「日本の歌」の再放送を見ました。大好きな歌手の一人、
吉幾三が出るからです。藤あや子との“スペシャル・ステージ”は見ごたえがありました。
泣かされました。吉の歌う姿を見ると、わけもなく、いつも涙があふれます。妻も、しきりに
ティッシュに手を伸ばしていました。たがいに顔を見ないのがマナーです。ハハハ。
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NHKプレミアム:吉幾三の何が涙を誘うのだろう。よくわからない。
聴くほどに涙があふれる。「for you」と「酔歌 追伸」が絶品だった。
得難いエンタテイナーだ。健康に気をつけて1日でも長く歌ってほしい。
この日のパートナー、藤あや子も自分の世界を作り出していた。
至福の時間だった。


5時半からは「ロイヤル・ウエディング」にくぎ付けになりました。
わが皇室の慶事とは雰囲気が違いますが、なぜか、イギリス王室の戴冠式や結婚式は
見とれてしまうところがありますね。
日テレは見る気がせず、最初から最後までNHKで見ました。
セット、司会、ゲスト陣…どれをとっても、中継体制は“最高の布陣”とは思えませんが、
すくなくとも、“余計なこと”はしないだろうという安心感があります。
チャンネル選択の理由づけとしては情けないですが。ハハハ。
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ロイヤル・ウエディング:王室、歴史、伝統、宗教、上流社会…選ばれた人々の
壮大華麗な儀式。別世界の出来事だが思わず見とれる。
BBCの放送は、カットひとつに無駄がない。
教会の中は赤が多く金髪がよく映える。副音声だと同時通訳の声が消えて
厳かさが増す。ダイアナ妃の美しさが思い出される。

ロイヤル・ウエディング:これは同時通訳ではなく、訳した文章を読んでいるだけだ。
事前に全ての発言は分かっているのだろう。
これなら、字幕にして原音を生かしたほうがはるかにいい放送になるのに。
副音声を聞くと厳かさがかなり違う。

ロイヤル・ウエディング:God Save The Queen…国歌斉唱。
女王自身は 歌わないわけだ。ある意味、目からうろこだ。
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“バルコニー・キス”まで見終えて「世界フィギュア」にスイッチ。いや忙しい。ハハハ。
どことなく…あくまで、どことなくですが、大震災の発生で1ヶ月延期され、会場も東京から
モスクワに移った“虚脱感”のようなものが、選手にも観客にも漂っている気がします。
同じ空気が諸般の事情があって実況・解説を現地に送らなかったテレビにも…。ハハハ。

村上佳菜子:最初の3-3がきれいに決まって波に乗った。音楽にも乗っていた。
年齢的にはぴったりの演技だった。会場の受けも良かったが、点はどうか?

ファヌーフ:飾りが少しうるさいがコスチュームの色がきれいだ。
日本人選手も衣装のセンスを学ぶべきだ。印象が大きく違うもの。
浅田真央の新しい衣装は疑問だらけ。

レオノア:彼女を見てるとロシア人も相当欧米化してることが分かる。
この人のジャンプは切れがすごいなあ。実況・解説、言葉は要らない。
ロイヤル・ウエディングのBBCを聞くといい。

欧米勢を見てると、衣装にもきちんと目配りされていることが分かりますね。
選手自身も、自分を最高に美しく見せることにどん欲ですが、日本人は
“遠慮”があります。

コストナー:ひところ邪魔をしていた長い脚…最近は武器になっていたのに
この転倒は大きいなあ。

ゲデバ…:この衣装はどうなんだ?普段着のままリンクに出てきた印象だが。
少し太った? そのせいか、以前よりスピードがないような。
スタミナ切れてないかな。こりゃフリーは厳しいのではないか。

浅田真央:こんなに細かったかなあ。痛々しいほどに細い。
いくら見せる競技とは言ってもエネルギーが出せないと。
フラットは少しふっくらし過ぎてるが、ほかの選手と比べて、浅田の細さが
気になる。

オーチンハラショーときましたか。塩ちゃん、笑いはとらなくていいんだからね。 

安藤美姫:SPで3位までに入れば逆転する力も自信もあるだけにそれほど
切羽詰まった気分ではないと思うが。一時はこの人が滑り出す前不安が
いっぱいだったが、今は違う。安定感がすごい。不安は少しゆったりしすぎたか?

シズニー:リンクを離れた彼女はいかにもアメリカの若い女性という感じ。
女性としての魅力にあふれている。演技が優雅だなあ。流れてる。
スピンが美しい。内面の美しさが出た演技だった。気に入った。

コルピ:フィンランドの妖精か。もう少しヒネリはないのかなあ。
スタート前の笑顔がごく自然だったが最初のジャンプで転倒!
あとはよかっただけに惜しいなあ。

フラット:シズニーとは別のタイプのアメリカン・ガールだ。
激しい練習をしてるはずなのにこの体型なのはなぜか?
5ポンド(2kg+)絞ったらもっと動けるのではないか。
でもそれなりに楽しめる滑りだった。

浅田真央:リンクに立った時の印象が痛々しいほど細い。そしてこの衣装!
アドバイザーはいないのかなあ。
3Aで着地が乱れていた。こだわる気持ちは尊いのだが。
ステップはさすがだったが、他は並みの選手に見えた。

6位!ということはキムには抜かれて最終Gに入れない ?!

キム・ヨナ:最初のジャンプは危なかったがあとはソツなくまとめた。相手に
対応するタイプの競技ではないからもともとブランクは問題じゃなかったはず。
その通りの演技だったと思う。予定通りの1位か。安藤に期待しよう。


キム・ヨナには、1年のブランクも“ほぼ”関係ありませんでした。ほかの競技と違って、
フィギュアでは相手の力や技に対応することがありません。“試合勘”と言ってもそれほど
大きなものではないと思っていました。その通りの演技を見せました。
滑り終わったとき、「安藤の方が上」と思いましたが、審判の評価は逆でした。
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予想通り、ネットでは非難ごうごうだったようです。
流れがあって美しい演技だと思いました。審判が彼女を上と判断したのなら、私は素直に
受け入れます。「買収だ」「不公正だ」と言い始めたらきりがありませんから。
日本で“フィギュア・ファン”と称する人たちの一部に“キム・ヨナ嫌い”が多いのは
分かっていますが、書かれていることを読むと気分が悪くなります。品性下劣です。
災害発生後、世界からほめられた素晴らしい日本人はどこに行ったのですか?ハハハ。
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安藤美姫の演技はとても安定していましたね。調子がよくないと言っていたようですが、
難度を下げて“美しく”滑り切ったのは立派です。キムとの差はあってないようなもの、
フリーに絶対の自信を持っている安藤ですから、逆転優勝の可能性を80%と予想します。
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浅田真央は「ショートプログラムがすべて。トリプル・アクセルを跳ばなくては」という
“強迫観念”に押しつぶされてしまったのではないでしょうか。
まさか、彼女がフリーを最終組の前で滑ることになるとは予想もしませんでした。ただし、
点数的には逆転も可能です。そのためには“開き直り”が必要でしょうが、口で言うほど
簡単ではないと思います。芯はしっかりしている選手ですから、今シーズン最後の滑りに
ひそかに期待しましょう。今夜はぜひ3Aを成功させてあげたいものです。

“テレビ&ツイッター漬け”の一日でした。今朝は目がしょぼしょぼ。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-30 10:41 | 放送全般 | Comments(21)
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高橋や織田を抜く…と思っていた小塚崇彦が大きな舞台でやってのけました。
予想よりはるかに時間がかかりましたが。ハハハ。
予選からの出場だったことが幸いしたかもしれません。SPで失敗があって、フリーには
気負いなく入れたのではないかとも思います。
最初のジャンプさえうまく跳べば…と思っていました。高く跳んできれいに降りました。
スローパートを含めて“流れ”がないように見えましたが、とにかくジャンプがあれだけ
見事に決まったのですから、銀メダルは当然だったでしょう。
少し、線が細いかな、という感じは否めません。しかし、これから円熟味が増して行けば
日本のエースになるでしょう。コーチとの“一体感”に安心します。
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高橋大輔の再開後の集中には拍手を送りました。非常に難しいことだと思います。
しかし、シューズのハプニングはどうしても納得できません。オリンピックで織田信成の
ひもが切れましたが、大きな大会でエッジが外れるアクシデントを見たことはありません。
トップ・スケーターに起きてはいけない種類の事故だと思うのですが、解説の本田武史は
明快な説明をしませんでした。
とても、“ありがちな”ことだとは思えません。本人だけでなく陣営を含めて、“あっては
ならない”出来事だったのではないでしょうか。
もし、そうなら、本田はきちんと指摘すべきです。
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フィギュアの放送で、選手に対して辛口のコメントを聞くことは少ないですね。
「勝って良かったね」「負けたけど頑張ったよ」的な解説はスポーツ好きにとっては意味が
ありません。妙な“仲間意識”は無用です。

織田の“3回転跳びすぎ”にはうんざりです。
ジュニアのレベルならまだ理解できますが、トップクラスの彼が同じミスを何度も犯す…
これまで応援し続けてきたファンも引いてしまったのではないでしょうか。立ち直るには
かなりの時間と努力が必要でしょう。
…と言っていると、誰も期待しないときにいきなり大きなことをやってのける可能性は
ありますが。ハハハ。

優勝したパトリック・チャンは、あえていえば、せっかくのぶっちぎり優勝なんだから、
フリーもノーミスで滑ってほしかったですが、全体として文句のない演技でした。
あの演技を見ても「技術的には完璧だけど…」、「感動しない」などと難癖をつけている
ツイートを見かけました。あきれてものが言えません。
得点が高すぎる…日本人選手に高得点が出たときにも同じように言うかといえば、まず
間違いなく称賛するだけでしょう。一人のジャッジが採点しているならともかく、9人の
審判の“総意”が得点になっているのですから、おかしいと言う方がおかしい。ハハハ。
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東西冷戦中、東欧ブロックの一つ、ブルガリアでバレーボールを取材したとき、サイド・
ラインから50cmも外れているボールでも平気な顔で“グッド”のジャッジをする線審が
いました。体操や、フィギュアなどソビエトが強い採点競技ではあいた口がふさがらない
得点が示されるのは当たり前のことでした。その不公正ぶりは、今では信じられないほど
ひどいものでした。
「はいはい、そういうものなんですね」と思いながら見ていたものです。文句を言っても
通じる相手じゃないのですから、エネルギーも時間ももったいないです。

ここ数年のフィギュアでも、偏っている、買収されている…という話をよく聞きます。
バンクーバーでキム・ヨナが勝ったときも、大騒動でした。それが事実だと思うなら
「競技として成立しない」と言っているのと同じです。
“キム・ヨナ嫌い”の理由の一つに彼女が韓国の選手だから…があるようです。
救いようがありません。人間として“お粗末”です。
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結局、スポーツを愛する気持ちがないからそういうことになるのでしょう。
外国人も含めて選手たちを“クンづけ”や愛称で呼ぶ、単なる“フィギュア・マニア”が
多いようですが、最後は、日本人選手が優勝しなければ気がすまない人たちです。
今日から始まる女子はもっと心配です。安藤美姫や浅田真央ら日本勢にいい点が出されず、
キム・ヨナが高得点を得たりした日にはエライ騒ぎになるでしょうね。ハハハ。

私?
私は、いつもと同じです。誰であっても、美しいと思う演技をした選手を高く評価し、
それが審判と一致すればよし、一致しなければ、ああ、そうなんだと思うだけです。
スポーツですから、楽しまなくては…ね。ハハハ。

休日ですから、昨日の世界フィギュアを見ながら、“応援放送”についての
Archiveを用意していました。
しかし、今朝になって、“おまけ”として書き始めたこの話が、“案の定”
長くなってしまいましたので、切り離して更新することにしました。

先日、「騒ぎの再現はごめん~フィギュア観戦の心得~」を更新しました。
→ http://bit.ly/hNg7Pf
ツイッターで宣伝した際、figureskating とfigureskateのハッシュタグを
つけたところ、1300件を超えるアクセスがありました。
ただし、ツイートの中に“バンクーバー五輪の採点めぐって「なぜキムヨナの
点が高いのか」とヒステリックに騒ぐ人たちがいましたっけ”と書いたのが
一部のフィギュア・ファンの神経を逆なでしたのか、“ヒステリック”な
書き込みが私宛てにされました。書いた人のお顔が目に浮かぶようでした。

よって、今回の宣伝ではハッシュタグはつけないことにしました。
危機管理…。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-29 11:11 | フィギュアスケート | Comments(6)
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少し前まで、一日に何度となくテレビから流れた「上を向いて歩こう」、「見上げてごらん
空の星を」はほぼ半世紀前に坂本九が歌って大流行した歌です。
桑田佳祐・福山雅治を初めとする豪華なメンバーによる応援歌を聞くにつけ、被災地を
実際に訪れた歌手たちの活動を見るにつけても、歌が持っているパワーに圧倒されます。

歌と同じように、書物にも人の心に沁みたり、勇気を与えたりする絶大な力がありますね。
ヒット曲を持っている歌手、長く読み継がれている本を書いた作家の影響力にはいつも
感心してしまいます。
特に歌手の場合は、自分の歌によって人々が笑ったり、感動して涙を流したりする場面を
目撃することが多いですから、そのたびに“歌手冥利”ということを思うでしょう。
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今のアナウンサーたちは、私が現役のころにくらべたら遥かに名前も顔も知られていて、
アイドル並みの人気者になっている例もあります。それでも、人に感謝されたり、感動を
与えたりすることはそんなに多くはないでしょう。
まして、そのアナウンスが5年後、10年後まで記憶に残るようなことはめったにないと
思います。少なくとも、私はありません。「いや、…のときの実況はよかったですよ」と
ごくたまに言われることもありますが、それは、試合そのものの印象が強いのであって
私は“おまけ”にすぎません。ハハハ。

5,6年前に、「冥利」というエントリーを書いたときにも引用したのですが、きっかけは
旧HPの掲示板に書き込まれたコメントでした。

<…わたしは以前、視聴者プレゼントで岩佐さんの本も頂いたのですが、
その本もわたしにとってとても大切な本です。
久しくネットもやってなかったことや、前ほど熱心にサッカー中継を
見なくなった事もあり、岩佐さんがサッカー中継から退いたことを
知りませんでした。わたしはもうWOWOWには加入していないので、
岩佐さんの今の声を聴く事はできません。
学生時代、サッカー中継に興奮、かつ感動できたのも岩佐さんの実況が
あったからこそだと、WOWOWから離れて、今でも思っています。

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“本”は、2002年に自費で出版したささやかなものです。
推敲が足りなくて、句読点の誤りや文章のおかしなところがあって、恥ずかしいかぎりの
本ですが、大事にされていることを知ったときは、「出してよかった」と思いました。
ただし、アナウンサーが本当の“冥利”を感じるのは、やはり実況の場です。
大きな試合を担当したり、プレー描写や解説者とのやりとりがうまく行ったりしたときに
「よくぞ、アナウンサーになった」と思うものです。

残念なことに、実況を聞いたときの感動が長く続くことはありません。
スタイルがどんどん変わっていくからです。昔から“名アナウンス”とされているものも
数年後には色あせて聞こえます。若いころに聞いて印象深かった実況をいくつかテープで
聞いたことがありますが、“古色蒼然”…やめておけばよかったと思いました。
直木賞作品のあとに夏目漱石を読む気分と言えばいいでしょうか。
それぐらい、実況スタイルが変化しているのです。
文学はそれでも人に感動を与えますが、実況はなかなか難しいです。フジテレビの後輩に
「実況は消える芸術」と言い放ち、自分の放送をテープに録らない男がいて、そのころは
あきれたものですが、今になって「なるほどね」と思わないでもありません。ハハハ。
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人から「あれはよかったですね」と言われるものでも、今聞くと、「なんだ、これは」と
スタイルの古さに唖然とし、「もうちょっと、うまくしゃべれるんじゃないのか」と思う
ことが多いです。“門外不出”にしたいぐらいです。ハハハ。

具合が悪いことに、誉められるのは、ゴールが決まったり(サッカー)、ナイスショットが
決まったり(テニス)したときに実況をやめて拍手・歓声を生かした場合が多いので
いささか微妙です。
自分のスタイルとしてやったのですから後悔などしませんが。ハハハ。

ある立場・境遇で自然に受ける恩恵や幸福…
広辞苑によれば、“冥利”はもともとそんな意味で使われるようですから、私に限っては
ヘッドセット・マイクをつけ、わくわくしながら放送席に座ることがすでに“冥利”だったと
と言っても言い過ぎではないかもしれません。それに気付くのがきわめて遅かったのは
“痛恨のきわみ”ですが。ハハハ。 

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by toruiwa2010 | 2011-04-28 09:51 | 放送全般 | Comments(6)
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どのチームも20試合前後を消化して、メジャーも少しずつ本格化してきました。
「サンデーモーニング」は、張本某が柱の陰から肩をゆすって姿をあらわす時間になると、
ほかのチャンネルに回していますが、相変わらず「メジャーなんて どうってことない」と
毒づいていることでしょう。ときどき、高校生でもやらないような凡ミスもやらかすので
かばいきれないこともありますが、やはり、メージャー・リーガーが見せつけるパワーと
スピードは魅力にあふれています。

70年代から80年代にかけてのめりこんだメジャーについては、今も愛着があります。
ツイッターなどを見ると、日本にも大勢のファンが生まれ、中には、かなりマニアックな
人もいるようです。選手の持ち味からファームの事情まで細かい情報を持っていることに
ビックリします。私は、なんとなくテレビをつけているだけですから。ハハハ。
文字通り“草分け”的存在だったパンチョさんが今の日本の“メジャー事情”を知ったら、
何と言うでしょうかね。「いやー、岩佐さん、驚きましたねえ」…

CSに加入するほど熱心なわけではなく、「なぜ、このカードなの?」と文句を言いながら、
NHKの中継を見ています。副音声が多いですが。ハハハ。
解説者・アナウンサーには書きたいことがいろいろありますが、今日はやめましょう。
プレーの実況と分析ばかりでは飽きるので、もう少し、メジャー周辺にある面白い話を
紹介してほしいとだけ注文しておきます。
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たとえば、ヤンキー・スタジアムでデレク・ジーターが打席に入るとき、テープに収めた
ボブ・シェパード(今年 亡くなった)の声が流れます。
ジーターが、何があっても“神の声”と呼ばれたシェパードの場内アナウンスで打席に
入りたいと望んで生前に録音したものです。こういう話は聞く者の胸を打つと思いますが、
NHKでは紹介しましたかね?

たとえば、こんな話は?…

MAGIC MUD


お手元の英和辞書を開いてみてください。
BASEBALLには二つの意味がありますね。ひとつはもちろん、正岡子規の造語、「野球」、
もうひとつは「野球で使う球」です。ハハハ。
He picked up a baseball(彼はボールを拾い上げた)という使い方をします。
FOOTBALLも同じです。初めて知ったとき“目からウロコ”でした。
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街でタクシーを拾って「球場に行ってください」のつもりで“Ballpark,please”と言って
“Which ballpark?”と聞き返されたことがあります。大きな街の場合、メジャーの球場と
アメフトの球場がありますからね。

ところで、テレビでアメリカのベースボールを見ていて、審判から新しいベースボールを
受け取ったピッチャーが日本ほどそれを“こねない”ことにお気づきでしょうか。
あれには秘密があるのです。
事の発端は遠く1920年8月17日にさかのぼります。
この日、ヤンキースのC・メイズが投じた一球が、インディアンズのR・チャップマンの
側頭部を襲い、翌日、息を引き取る事件が起きました。
メイズはボールに傷をつけて(ball-doctoring)投げるピッチャーとして知られていました。
空気抵抗を多くして変化を鋭くさせるためです。

この事件を受けてメジャー・リーグ機構は、ball-doctoringを禁止し、常に新しいボールを
使うことを決めました。問題は、新しいボールは滑って、握りにくいことです。
噛みタバコの汁や靴磨きのクリーム、水に溶かしたグラウンドの土など、各チームとも
試行錯誤しましたが、革が変質してしまうなど、うまくいかなかったようです。
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1938年のある日、フィラデルフィア・アスレチックスの3塁ベース・コーチだったレナ・
ブラックバーンは、試合の合間に塁審から「困ってるんだよ」と愚痴を聞かされました。
数日後、趣味である釣りに行ったときに、ふとひらめいたブラックバーンは川底に手を
伸ばしました。何度か試みた末に「これは」と思えるものを見つけたのです。
球場に持ち込んでテストしてみると結果は上々でした。
magic mud(魔法の土)と呼ばれる"Lena Blackburne Rubbing Mud"誕生の瞬間です。

まもなくアメリカン・リーグがこのドロを採用し、やがてナショナル・リーグも追随、
いまでは、アメリカ中のメジャー、マイナー、大学リーグなどでひろく使われています。
私たちのころは、試合の数時間前、審判がスタンド下の控え室で100個前後のボールに
このドロを擦り込むのが“仕事”の一部と言われていました。
主に主審の任務とされていましたが、控え室の係員に下請けに出す人もいました。ハハハ。
今では、ホームチームの関係者がやることもあるようです。
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メジャーのチームが1シーズンを乗り切るには、2ポンド(約900グラム)入りが2缶
必要ですが、料金は2缶で約1万円。かつての苦労を考えれば安いものでしょう。

実はこのドロ、どこで採取されたのか、秘中の秘でした。デラウエア川支流のどこか…
までは分かっていましたが、具体的なことを知っているのは10人ぐらいだったのです。
2年前にCNNが採取の模様を取材して放送したので、増えているかもしれませんが。
ブラックバーンは、亡くなる直前に、採取の場所や製法などを親友に伝えました。
高齢だった親友はほどなく娘に譲り、現在は、さらにその息子が取り仕切っています。
毎年、ある時期になると、彼は家族と一緒に秘密の場所に行き、次のシーズンに備えて
およそ180キロの“宝のドロ”を採取するのです。完全な独占家内企業です。ハハハ。
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これまで、たくさんの会社がいろいろな土を試しましたが、足元にも及ばないそうです。
このドロが優れているのは、匂いがなく、擦り込むことによって、ピッチャーはボールを
しっかりグリップすることができ、しかもボールが黒ずまない点です。
製法と書きましたが、水分の抜き方や、添加する特殊な物質にも秘密があって、それは
まさにコカ・コーラの原液並みです。ハハハ。

このブラックバーンという男、調べてみるとなかなか面白いやつです。
1910年代に内野手としてホワイトソックスに在籍したあと、20年代半ばからコーチになり、
28年途中から29年まで、監督もつとめています。
選手としての記録をよく調べると、コーチだった27年に代打として打席に立っています。
それだけならまだしも、29年にはピッチャーとして、3分の1イニング投げているのです。
現役のときには、一度もマウンドに上がったことなどないというのに!
しかも、このとき42歳!!
メジャーでは、大量点をリードされた終盤に、あまりピッチャーを使いたくないという理由で
野手に投げさせることがありますが、監督が…というのは聞いたことがありません。
古きよき時代だったということかもしれませんね。

“Towel off”についての報告

皆さんが関心を持っているかどうかに関係なく(ハハハ)、先日 書いた、メジャーの主審と
テレビ局の間でどんなシグナルが交わされているのか…に、私は強い関心があります。
そこで、あの記事を更新したあと、複数の球団にメールを出して聞いてみました。
マリナーズ、オリオールズ、ドジャース、ロイヤルズの4球団です。そのとき、ホームで
試合をしていたので選びました。

つたない英語だったにもかかわらず、全球団から回答がありました。ファンを大事にする
姿勢がうかがえます。
中でも丁寧に書かれていたのがカンザスシティ・ロイヤルズでした。
その回答を中心に、現在の試合運営がどのように行われているかをまとめておきます。

CS放送が盛んになり、ほぼ全球団の試合がそれぞれの地元局によって中継されるように
なった現在では“タイム”が試合の進行を管理しています。
まず、3アウトになると2塁塁審がストップウォッチをスタートさせます。
クルー・チーフ(4人の審判のリーダー)の場合もあるようです。
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1分40秒 経過すると、主審にシグナル(うなずくだけのときもあるし、ハンドシグナルを
使う場合も)を送ります。
主審はピッチャー(あるいはキャッチャー)に投球練習は“あと1球”だと知らせます。
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困るのは、イニング間の時間についての回答が“まちまち”なことです。
オリオールズは“2分”と書いていますが、マリナーズとロイヤルズは具体的な数字を
書いていません。そして、ドジャースは“2分20秒から2分40秒”としています。
ただし、試合の運行がテレビのCMと関係なく行われていることははっきりしました。
つまり、一定の時間が来ると新しいイニングが始まるから、テレビさんはその時間内に
そちらの責任でCMを消化しなさいということです。
私が紹介した“タオルオフ”やそれに似たやり方は“過去の遺物”でした。ハハハ。

*ちなみに、NPBの公式サイトによると、日本プロ野球では、イニング間は2分15秒で、
時間はスコアボードに表示し、1分30秒経過後“あと1球”を通告する、となっています。

丁寧に書いてくれたカート・ネルソン氏にリスペクト…
彼によると、“タオルオフ“が行われていたころには、試合開始の直前にバットボーイが
ベンチ前に出てタオルを振り回したとか。ロイヤルズの選手が“take field”=守備位置に
散って行くことをテレビやラジオに知らせるキューだったそうです。
1980年のワールド・シリーズを含めてかなり通いましたが、気づきませんでした。

彼はロイヤルズ野球博物館の“ディレクター”だそうですが、私への回答メールの最後に、
“good question”と書かれていました。“アメリカの池上彰”のようです。ハハハ。

*写真は、ツイッターを通じて友人になったKさんが撮ったものです。
私が得た情報を知らせたところ、ちょうどセーフコにいた彼が、撮ってくれました。

運命…それぞれの立場

いま、このときに自分が総理大臣でいることに運命を感じると菅直人は言った。
いま、このときに菅直人が総理大臣でいることを受け入れなければいけない
被災地の人々の過酷な“運命”を思う。
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by toruiwa2010 | 2011-04-27 10:00 | メジャー&野球全般 | Comments(8)
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大災害の発生で東京開催が中止という異例の事態になった世界フィギュアがモスクワに
舞台を移して始まっています。選手の中にはこの大会に照準を合わせて練習してきた人も
いるでしょうから、開催にこぎつけられてよかったと思います。…と、言うほうは気楽に
言いますが、1ヶ月前にピークが来るように調整したものを、一度“解除”して、再び
立て直すのは口で言うほど簡単ではないのでしょう。

外見だけで判断することはできませんが、一番心配なのは繊細に見える浅田真央です。
日本選手権で自信を取り戻していると思いますが、これまでもいろいろ波があっただけに、
どんな精神状態でモスクワに乗り込んだか、気になります。ファンであろうとなかろうと
“真央スマイル”は誰もが見たいはずです。シーズンの締めくくりとして納得ができる
演技をしてほしいものです。
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今シーズンの安藤美姫で目を見張るのは“安定感”です。
ショート・プログラムでいい位置につければ、絶対の自信を持っているフリーでトップが
狙えるのですから、迷いなく試合に臨めるのは強みですね。このところ、難度を下げても
“美しく滑る”ことに気を配っているのは大正解だと思います。
“安藤のフリーは素晴らしい”と審判の頭に植え付けたのは何よりの財産です。ハハハ。
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キム・ヨナの練習風景を見るかぎり、ブランクを感じさせる空気はありません。
もともと、相手の力や技にどう対応するかを考えなければいけないほかの競技と違って、
フィギュアでは直接対戦する場面がないのですから“ブランク”の影響は限定的です。
世界選手権は「ためしに出てみようか」という大会ではありません。出る以上は相当の
自信があると思って間違いないと思います。
キムvs日本勢という対決の構図に変化はなさそうです。
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「なぜ、あんな点差になるのか?」、「どうして真央ちゃんのほうが点が低いの?」…

昨年、バンクーバー・オリンピックが開催中のある日、このブログを含め、ネット上に
疑問があふれていました。女子フィギュアのショート・プログラムがあった翌日です。
“急きょ”、テレビや新聞で採点についての詳しい説明が行われました。珍しいことです。
読者のかたに教えていただいた公式HPの採点表をブログに載せて、つぶやいたところ、
アクセスが“破天荒”な数字になりました。ツイッター、恐るべし。ハハハ。
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テレビ・新聞、ブログ、ツイッター…あらゆるメディアで多くの人がいろいろな意見を
述べていました。まさに蜂の巣をつついたような大騒ぎでしたね。ハハハ。
浅田が逆転していたら、“騒動”は急速に下火になったでしょうが、キム・ヨナがフリーで
さらに差を広げて金メダルに輝いたために長くくすぶり続けました。

発言の大部分は、自分の物差しに基づいたものでした。
浅田真央もキム・ヨナもいい演技をしたことは誰もが認めたでしょう。騒ぎになったのは
結果として、キム・ヨナが浅田真央を上回っていたと、審判団がジャッジしたからです。
しかも、思った以上の差がついていました。
この、審判の評価が自分の思いと違う…強い違和感が出発点だったと思います。

順位が逆だったら、日本ではあんな騒ぎにはなっていなかったはずです。
逆に、韓国では大騒ぎしたでしょうが。ハハハ。
陸上競技や水泳のように時間や距離で単純明快に優劣が判定できる種目にはこの種の
問題は起きません。しかし、審判の判断で順位が決まる採点競技はいつももめます。

どうしても“ひいき目”で見ますから、私の感想も「残念。それにしても、ずいぶん差が
ついたもんだなあ」というところでした。少なくともショート・プログラムであれほどの
(4.72)差があるとは思いませんでした。浅田が素晴らしい演技をして高得点を出した
直後のキムの演技を見て「キムのほうがいい出来だ。でも1-2点差だろう」と思いました。
ですから、結果として、採点で大差がつけられたとき、ビックリしたのです。
しかし、全体として、キム・ヨナのほうが優れた演技をしたと思いましたから、最終的な
結果については納得しました。

フィギュア・スケートはジャッジの採点で順位が決まる。
演技の種類ごとの“基礎点”、出来ばえによる“加点”など、採点には基準がある。
選手もコーチもそれを十分に理解したうえで参加している。

そう考えていますから、結果が出たあと、いろいろ言ってみても始まりません。
ジャッジも人間だから“主観”が入ることは避けられないでしょう。細かく、ジャンプの
種類がどうだ、GOE(できばえ)でこんなに差がつくのはおかしい…と分かったようなことを
言ったり書いたりする“にわか・ミニ専門家”が大勢、出現しました。もちろん 自由です。
しかし、それに惑わされる人も多いから困るのです。
「真央のほうがよかった」と言わないと非難されそうな空気が怖かったです。ハハハ。

フィギュアにはフィギュアの楽しみかたがあると思っています。
私は、美しいかどうかを基準にしてみることにしています。見せるスポーツですもの。
自分の物差しで見て順位をつける。ジャッジが細かい点をどう判定するかはどうでもいい。
合致すればよし、しなければそれまで…です。ハハハ。

採点基準は細かすぎて理解しきれません。審判や競技の経験者以外に、すべてを理解し、
演技が終わった瞬間に判定できる人がどれほどいるのでしょうか?
去年の日本選手権で安藤が派手なガッツポーズを見せたとき、浅田を上回るかどうかは
“微妙”だと見ていました。まさか、8点以上の差で逆転するとは思いませんでした。
翌日の新聞を読んで、浅田の冒頭のトリプルアクセル(3回転半)が“やや回転不足”と
判定されていたことを知りました。
放送の中では触れられなかったと記憶します。つまり、専門家でも、リアルタイムでは
確認できない“ミス”があるのですから、素人にはどうにもなりません。ハハハ。
相撲の物言いや野球のホームラン、テニスのイン/アウトの判定とは意味が違います。
技の出来を判断するのにハイテクの力を借りなければならないのだとしたら、それはもう
スポーツの域を超えています。
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ちなみに、私はある時期から女子体操にまったく興味がなくなりました。
最近は少し変わってきているようですが、コマネチの出現以来“低年齢化”が極端に進み、
競技の中身も曲芸のようになって、スポーツとしての面白くなくなってしまったからです。

口幅ったい言い方ですが、単なるスポーツ好きではなく、長くスポーツを見てきた目に、
オリンピックでは、キムが浅田を上回る“美しさ”を見せました。
プルシェンコよりライサチェックがいいと判断しました。
私にとっては、それがすべてです。
しかも、美しいと思ったものがより高く評価されたことに納得しました。

より速く、より高く、より強く…オリンピックの理想です。
私の中では、フィギュアはどれにも当てはまりません。
より美しく…これだと思うのです。ハハハ。

フィギュアを見るときは余計な情報をシャットアウトすることにしています。
実況者の立場だったら、採点基準は当然、把握しておかなければいけないでしょうが、
観客(視聴者)として見るときは、頭でっかちにならないほうがストレスはたまりません。
自分の目で見て、“美しい”と思った選手たちをたたえます。フィギュアとはそういう
競技だと思うからです。

さて、明日から放送が始まるようですが、女子は日本勢に勝ってほしいですね。
いえ、いいものがみられるなら誰が勝っても文句はないのですが、あの“採点騒動”が
また始まるのはうっとうしいですから。
皆さんにも、肩の力を抜いてリラックスしてみることをお勧めします。ハハハ。

書かれていることに賛同できない、という方もおいででしょう。
コメントは自由ですが、感情的なものや、ほかの書き込みに対する批判は
私の判断で削除することがありますのでご了承ください。

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by toruiwa2010 | 2011-04-26 09:57 | フィギュアスケート | Comments(9)
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チャンピオンズ・リーグ(UCL)の準決勝1st legがいよいよ今週行われます。
マンチェスター・ユナイテッドvsシャルケ、バルセロナvsレアル・マドリードですか。
内田がいるシャルケの動向も気になりますが、やはり注目するのはクラシコでしょう。
UCLの準決勝でこの両チームが顔を合わせるのは2002年以来です。
このときも、マンチェスターUがベスト4の一角にいました。
しかも、残りの一つがドイツのクラブ(レバークーゼン)だったのは“奇遇”ですね。

オールド・トラッフォードには行ったことがないので魅力を感じましたが、“クラシコ”が
惹きつける力は半端じゃありませんでした。
きっと、プロデューサーが引退間近の私に気をつかってくれたのでしょう、“めでたく”
クラシコの担当になりました。いえ、“圧力”をかけた記憶は全くありません。ハハハ。
噂のカード、憧れのカードですから胸が躍りました。サッカー・アナなら分かるはずです。
もちろん、念には念を入れた準備をして、気合十分でスペインに向かいました。

気合が入る理由はカード以外にもありました。
準備の合間、よせばいいのにネット上をふらふらしているときに「クラシコなんだから
実況にはK氏を」的な書き込みを見てしまったのです。誰を指すか、リーガ・ファンなら
お分かりですね。ハハハ。
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本格的にサッカー中継にかかわっておよそ10年の間に、いくつかマグニチュードの
大きな試合を経験していました。
ミランダービー、イタリアダービー、ユーロ96のイングランド対スコットランド、決勝:
ドイツ対チェコ、ユーロ2000のQF:フランス対スペイン、決勝フランス対イタリア…
ですから、“クラシコだから”と言ってビビることはないのですが、書き込みのせいで、
別のプレッシャーがかかってしまったのです。
なにしろ、あちらは“カリスマ”と呼ばれる人気アナウンサーですし、こちらは呼ばれ方
からして“岩佐爺”ですもんねえ。ハハハ。
「俺は俺のやりかたでやるしかないもんなあ」と思いつつ家を出たのです。

3年連続のスペインでしたが、この時はいつものホテルではなく、おそれ多くも、国王の
名前を冠したHOTEL REY JUAN CARLOS(ファン・カルロス国王ホテル)という、少々、
“居心地”が悪いほど豪華なホテルでした。ハハハ。

この時の私は、もうひとつ厄介な仕事を頼まれていました。
カンプノウ周辺でサポーターたちにインタビューすることです。いえ、日本語ならなんの
問題もないのですが、ディレクターの指示は“スペイン語でやって下さい”でした!
日常の挨拶と数の数え方ぐらいしか知らないのに無茶を言うなと思いましたが、言っても
聞き入れる相手ではないので、コーディネーターに頼んで文章を作り、それをカタカナに
してもらって懸命に丸暗記しました。
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「どちらが、何点差で勝つと思うか?」、「あなたにとってクラシコとはなんですか?」…
他愛のない質問ですが、現地の言葉で、相手に通じるように話すのは容易じゃありません。
フレンドリーなスペイン人のおかげで役目は果たせましたが、放送席に到着したときには
もう、軽い“疲れ”を感じていました。ハハハ。

気分は高揚しているのですが、少し、気がかりなこともありました。
サッカー好きとしては、せっかくのビッグ・マッチですから、両チームともにベスト・
コンディションで戦ってほしいのですが、この日はケガやサスペンションで両チームの
主力が欠けていたのです。
惜しまれたのは、好調と見ていたリバウドの欠場でした。リーガの第35節:セルタ戦で
足のケガを悪化させたのですが、この試合で後半16分までに3人の交代枠を使い切った
レシャック監督は、足を引きずるリバウドをベンチに下げることができなかったのです!

さすがに、温厚な私も頭にきました。もちろん、“アナウンサー・岩佐”はそんなことは
言いませんが、“もう一人の岩佐”は「何やってんだ。俺のクラシコをどうしてくれるんだ。
お前なんかクビだ。クビ、クビーッ!」と思い切り毒づいていました。ハハハ。
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予想通り、スタンドはものすごい盛り上がりでした。
発煙筒の煙がピッチ上に流れ込む、騒然とした雰囲気の中でキックオフ。

…試合は2-0でアウェーのレアルが勝ちました。
1点目は千両役者:シダンの芸術的なループ・シュートでした。
右サイドのラウールから絶妙なスルーパスを受けたジダンがDFのタックルを受けながら
ループ・シュートしたボールがGKの手をはじいてゴール右隅に飛びこんだのです。
DVDで聞く私の声も裏返っています。ハハハ。
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1-0のまま終わっていればよかったのですが、ロスタイムに、途中出場のマクマナマンが
2点目のゴールを決めたとき、このSFは勝負あった…という感じでした。すくなくとも
強い思い入れを持ってアジアから来た一人のアナウンサーにとっては。ハハハ。

この日の試合でもレシャックの采配には首を傾げたくなりました。
前日の会見で両監督ともにこう言っていたのです。
「第1戦では何も決まらない。すべてはサンチャゴ・ベルナベウで決着する」と。
にもかかわらず、1点先行されたあと、ディフェンスを二人にしてしまったレシャックの
選手起用は、まさに“明日はない”という戦い方で、言っていたことと矛盾しています。
デルボスケにしてみればまったく考えもしなかった形で「カンプノウで(ほぼ)結論が出て
しまった」わけですから、笑いが止まらなかったのではないでしょうか。

試合の後、地元紙の取材を受けました。
その際、解説の野口さんや杉山茂樹さんの受け売りで「序盤のチャンスで1点でも取れて
いれば違った展開になったと思うが、バルサは、悪くても引き分けると思っていたから
この結果は意外だった。選手は、特に前半はよくやったと思うが、分からないのは監督の
采配ぶりで、結果として、バルセロナのチャンピオンズ・リーグは終わってしまった。
来週はマドリードに行くが、一体全体どうすりゃいいのか」と話しておきました。

アナウンサーは(解説者もそうでしょうが)普段から、ひたすら「いい試合に関わりたい」と
願っているものです。
“いい試合”は必ずしも“いいカード”ではなく、“結果として内容のいい試合”のことで、
こういう試合を担当できたとき“当たった”と言います。
人によるでしょうが、“当たっている同僚”に対しては羨望とジェラシーを感じるものです。
程度の差はあっても、スポーツ・アナはみんなそうです。否定する奴はウソつきです。
ハハハ。

このときまで、私は98年UCLファイナルのレアル対バイエルンを担当した後輩アナに、
年甲斐もなく激しいシットを抱いていました。
彼は「岩佐さんだってユーロの決勝とかあるじゃないですか」と言いますが、その内心は
「へへ、こればっかりは追いつけないでしょう」とほくそえんでいたに違いありません。
この商売を長くやっていればそれくらい分かります。ですからますます悔しいわけです。

しかし諸般の事情でこの年のクラシコを2戦とも担当すると決まったとき「ザマァ…」
じゃなかった、「ようやく積年の恨みを晴らすチャンスが来たぞ」と思ったものです。
そのクラシコがこんなことになってしまっただけにレシャックへの恨みは深かったのです。
ハハハ。

今回はリーガ、国王杯決勝での対戦もつい先日でしたから、クラシコ4連戦になります。

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by toruiwa2010 | 2011-04-25 09:12 | サッカー | Comments(0)
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今回の大災害の報道は各局が総力を挙げて取り組みました。
出ずっぱりのキャスターを心配する声もたくさんありましたが、
「大丈夫だって。こういうときに頑張らないでいつ頑張るんだ、
と張り切っているはずさ」と思っていました。
しかし、読み間違いの連発や、2日連続でゲスト紹介のときに
名前を間違うなどの凡ミスを見せつけられると、相当の緊張感や
プレッシャーがあったのだと思わないでもありません。

単純に読み方を知らなかったものは防ぎようがありません。
「アナウンサーがこんな字を知らないなんて」とおっしゃる方が
かなりいますが、よほど熱心に勉強していない限り、誰にだって
“落とし穴”はあるものです。
同じ文字に何種類もの読み方があり、片仮名にすれば同じなのに
漢字になると意味がまったく違うのですから、そのすべてを知る
というのは口で言うほど簡単ではありません。
生き方や歩んできた道によっては、その“悲劇の瞬間”に初めて
出会ったために読み方を知らなかった、使い方を間違えた…
そんなこともありますからね。
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「耳ざわり&肌ざわり」(2009.03.17)


未曾有(みぞう)を“みぞうゆう”、頻繁(ひんぱん)を“はんざつ”は麻生首相
元凶(げんきょう)を“がんきょう”はミスター年金の馬渕議員
丼物(どんぶりもの)を“どんもの”はクボジュンこと、元NHKの久保純子アナ
怪鳥(けちょう)を“かいちょう”は40数年前の岩佐徹アナ  ハハハ。
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…日本語の難しさについては、何度も書いてきました。
言葉を“道具”にする仕事を長くやってきましたが、自分がしゃべったり、書いたりする
日本語が絶対正しい、などと言い切る自信はまったくありません。気づかずに、間違った
言葉遣いをしている可能性は決して否定できません。

アナウンサーとして最も重きを置いていたのは、自分が思うことや人が書いた文章の中で
大事な部分をきちんと把握し、聞き手に伝わるように話す、あるいは、読むことでした。
ですから、当然、“正しい日本語”の優先順位は2番目以下になります。
前にも書いた通り、“ルースボール”や“スムース”にはこだわる一方で、細かいことは
あまり気にしない傾向があります。“フレキシブル”あるいは“いい加減”…。ハハハ。

書き込みを読ませていただいて、“ありがちな”間違いに気づきました。
直後に、レスの形でそれを指摘することは私の流儀ではありません。
「恥をかかせる形になるのは避けよう」、「言ってあげたほうがいいかな」と迷った挙句、
「エントリーにするのが一番」ということになりました。

この数ヶ月の間に「“耳ざわり”がいい」というフレーズが何回か書き込まれていました。
“耳ざわり”は“目ざわり”とともに、触れた感じが“悪い”ことを表す言葉です。
一方、似た表現の“手ざわり”は“肌ざわり”や“舌ざわり”とおなじで、ふれた感じ
“そのもの”を指しています。

身体の部分とひとつになって、どちらも、“ざわり”という音になるため混同しがちですが、
実際は、意味が違い、使われる文字も違います。
つまり、“耳障り・目障り”と“手触り・肌触り・舌触り”です。
文字にすれば意味の違いも明らかですから間違えにくいのでしょうが、普通、ひらがなで
表記されることが多いために、「耳ざわりがいい」もありそうな気がしてしまうのでしょう。
ただし、間違って“耳ざわりがいい”と言う人はいても、なぜか、“目ざわりがいい”は
聞いたことがありません。耳ざわりがよくないからですかね。ハハハ。

なお、当ブログには、しばしば“目障り”なことも書かれていることがありますから、
読むときは、十分にお気をつけください。ハハハ。


「トリハダ」(2005.06.05:全仏期間中)

終盤に向かって次第に減っていきますが、今回は島村、久保田、田中、鍋島、私と、
5人の実況アナがパリに来ました。
司会の進藤さんを入れると、全部で6人のアナウンサーが集まったことになります。

これだけ元局アナの顔が揃うと、出番待ちや会食のときなどに「実況」、「アナウンス」の
話が出てくるのは自然なことでしょう。その流れで、「言葉」が話題になることも多いです。
昨日の焼肉屋では、こんな話になりました。

ダバディが私に「男子の決勝はどうなりますかね?」と聞いてきました。
「いや、その前に…昨日(ナダルvsフェデラー)は失敗しちゃったよ。試合が終ったあとの
スタンディング・オベーションで、つい“鳥肌が立ちますね”と言ってしまった」と私。
話の途中から、前の席の島村、右隣の進藤両アナが首をタテに振り始めました。ハハハ。
「いい話の時は使わないと分かってるのに」と続けた私に誰かが「何て言うんですか?」と
声をかけてきます。進藤さんがすかさず「身震いするとか…」と答えました。
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たびたび書いていますが、もともと「正しい日本語の伝え手、アナウンサー」はカンベン
してもらっています。ハハハ。
そんなものは、そういうことにこだわるアナウンサーたちにまかせて、自由で、気持ちが
伝わる言葉を使って実況するのが一番だと考えていますから。

で、そんな私がやってしまった失敗ですが、これはやっぱりやらない方がいいかな?と…。
しかし、素直じゃないですから、進藤さんの「身震い…」に参加者のほぼ全員が感心し、
あるいは納得しているのを聞きながら、「だって“身震い”はしなかったし、“鳥肌”は
実際に立ったんだもの」と考えていました。そんなときはどうすればいいんだ?ハハハ。

ちなみにアメリカ英語では、“goose bumps”と言うようです。
嬉しいことに、例文の中に「感動して I had goose bumps」などというのもありました。

日本語では、怖い思いをしたとき恐ろしいものを見たときなどに使うとされていますが、
感動したときにも同じ現象が起きるのですから、差別するのはおかしいですよね。
嬉しいときも、悲しいとき、あるいは怖いときも「なみだ」は「なみだ」じゃないですか。

ああ、やっぱり、私はアメリカで暮らすべきなのかなあ。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-24 08:22 | 放送全般 | Comments(4)
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実況中に困ることの一つに、外国語を日本語に置き換える作業があります。
単語一つでズバッと言いきっている現象をいざ、日本語にしようとすると、
どうしてもだらだらと長くなってしまうことがしばしばでした。
主にアメリカで使われようですが、“choke”、“choker”もその一つです。
“のど(言葉)がつまる”、“窒息する”、“…人”という意味ですが、場面に
ぴったりする日本語がなくて困ったものです。
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0063「CHOKEについて考える」(2005.05)


アスリートが一番言われたくないのは“He's a choker”ではないでしょうか。
プレッシャーのかかる場面になると、どうしても力を発揮できない選手(チーム)がいます。
一度ならともかく、何度も重なれば「あいつは肝心のときにビビるからなあ」と言われて
しまいます。名誉なことではありません。これがチョークです。

テレビも含めて実際に見た中では1993年のウインブルドンが強く印象に残っています。

女子決勝、シュテフィ・グラフvsヤナ・ノボトナ戦は第1セットこそタイブレークの末
グラフが取りましたが、ノボトナは次の12ゲームのうち10ゲームを取って67/61/41と
圧倒的な優位に立って終盤を迎えました。
第6ゲームはノボトナのサーブで40-30、つまり次のポイントを取れば、51になって、
サーブ&ボレーの彼女が夢に見てきた、ウインブルドンの初優勝に王手がかかるのです。
それは、彼女にとって初めてのグランドスラム、タイトルになるはずでした。

しかし、以後、ノボトナは1ゲームも奪うことが出来ませんでした!いくら、対戦成績が
3勝17敗と苦手のグラフが相手といっても、考えにくい展開でした。
この試合を、「20世紀最大のCHOKE」と呼ぶ人もいます。
セレモニーで、ケント公夫人の肩に顔をうずめてすすり泣くノボトナを覚えている方は
多いはずです。この試合を思い出すたびに、勝負の恐さ、勝つことの難しさを思います。
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彼女のCHOKEは更に続きました。
1995年全仏3回戦は67/64/50、相手のサーブで0-40からなんと九つのマッチポイントを
逃がして逆転負け! 
続くウインブルドンSF(vsグラフ)では、第3セットでサーブを5本連続フォルトするなど
あり得ない内容で敗退!
更に、97年ウインブルドン決勝(vsヒンギス)でも、ファイナル2-0から逆転されました。
私たちが救われるのは、彼女が1998年のウインブルドンでとうとう優勝したからです。
それも、QFでビーナス、SFではヒンギスを破ったのですから立派なものです。

勝負どころで緊張してしまう。その気持ちが伝わって体が動かなくなったアスリートを
これまで何度となく見てきました。
キャリアが浅く実力が低いときなら、力さえ備われば脱却できるでしょうが、問題なのは
かなり力をつけてからこの現象が出てくるときです。
いちどCHOKERのレッテルを貼られると、次はそれがプレッシャーになって、ますます
体が動かない…という悪循環になります。取り付かれると厄介な“病気”です。

1978年のボストン・レッドソックスはオール・スターを過ぎても、2位に14.5ゲームの
大差をつけていたにもかかわらず、ヤンキースに逆転されました。
日本でも、1963年の南海ホークスが14ゲーム差をひっくり返されて西鉄ライオンズに
優勝を持っていかれたことがあります。

1996年のマスターズ・ゴルフ最終日、2位を6打リードしていたグレッグ・ノーマンは
“自滅”して ニック・ファルドに逆転されました。オーガスタの歴史に残るCHOKEです。
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さらに、1999年のチャンピオンズ・リーグ決勝ではロスタイムに2点を失ったバイエルン・
ミュンヘンがマンチェスター・ユナイテッドに目の前のビッグ・イヤーをさらわれています。

世界選手権では無敵なのにオリンピックでは勝てなかったスピード・スケートの鈴木恵一。
綱とりの場所になると、とたんに情けない相撲になる魁皇。
大きな期待を背負ってオリンピックに出ても、自己記録さえ出せないで帰ってきた一時の
水泳や陸上の日本代表たち…挙げはじめたらキリがありません。

応援している選手(チーム)がこの中に入っていたらごめんなさい。
お断りするまでもなく、みんな一生懸命なのは分かっています。
しかし、ここというときに何度か期待を裏切られると、お気楽なマスコミや観客は情け
容赦なく、このレッテルを持ち出してくるのです。
アテネで意外な負け方をした井上康生や、勝利目前で急ブレーキがかかって大きな獲物を
逃がすモレスモーをチョーカーと呼ぶかどうかは、人によって答えが違うでしょう。

まあ、ダバディが全仏優勝候補の中に名前を挙げてるようなのでとりあえずモレスモーは
はずしときますか。放送でもチーム・ワークは大事ですからね。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-23 09:03 | スポーツ全般 | Comments(8)
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アメリカ大統領が海外で戦闘任務についている兵隊を電撃慰問し、
拍手歓声で迎えられる映像を何度も見た。
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まさか、菅直人も同様の歓迎を受けると思ったわけではあるまい。
一体、どういうつもりで避難所に赴いたのだろうか。
一国の総理が何も考えずに行くはずがない。
思いもかけない地震と津波に見舞われ、過酷な条件の避難所での
不自由な暮らしが6週間になろうとする人たちのところに行けば、
どんなことになるのか予想もせずに出かけたのだろうか?

まわりは止めたはずだ。
「いま行ってもいいことはない。何が起きるか予想がつかない」と。
それを振り切って出かけたからには覚悟はしていたはずだ。

どんなに時間がかかってもかまわない。
激しい怒りをぶつけられたら正面から受け止める。
一人一人に丁寧に接して、「御苦労かけて申し訳ありません。
政府としても精いっぱいやっています。頑張ってください」と
声をかけてまわる。
その覚悟もなしに、分刻みのスケジュールで行動してのだとしたら
愚かとしか思えない。

被災者がいる体育館を訪れて、数組と話をしただけで立ち去った。
声をかけられず、素通りされた住民を残して“そそくさ”と。
本人にそのつもりはなくても、被害を受けた人はそのように受け取った。
だから、おとなしいはずの福島県民が怒りの声を上げたのだ。
「もう帰るんですか。帰るんですか」「おれらはどうするんですか。
ここにいるのに」

立場も違うし、役割も違うが、両陛下や皇太子ご夫妻の振る舞いを
見ていないのだろうか。
…この男には、温かい血が流れていないのかと思ってしまう。
総理大臣として…より、人としてどうなのか、と。
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「ごめんなさい。そんなつもりで素通りしたつもりじゃないんです」
…頭を下げたときは総理の顔ではなく、人間・菅直人の顔だった。
オロオロしてみっともなかったかもしれないが、人としての顔だった。
そもそも、体育館に足を踏み入れた瞬間から その顔、その気持ちで
接するべきだったのだ。
とっくの昔にメッキははがれているが、“市民運動家”の出身では
なかったのか。市川房枝が泣いていることだろう。

「被災者の立場に立ってすべてのことを考えなければならないと
私にも痛感させられた」と記者団に語ったそうだ。
馬鹿じゃないのか!
“精神論”としてはそうかもしれないが、大局的判断をしなければ
いけないときもあることを忘れてもらっては困る。
こんなことだと、地震・津波の被災者と原発事故の被害者をきちんと
分けてとらえているかどうかが心配になってくる。対応が違うのに。

こんな総理大臣が率いる内閣にまだ20%前後の支持があることに驚く。
20年ほど前、女性スキャンダルが発覚して、在任わずか69日に終わった
宇野宗佑というまことに情けない総理大臣がいた。
昨日の菅直人の“低タラク”は宇野に並ぶみっともなさだった。

*タラク=政治家の仕事を評価する際に用いる単位:夢に出てきた。
 → http://bit.ly/eTKDqx


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by toruiwa2010 | 2011-04-22 09:20 | 岩佐徹的考察 | Comments(9)
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3月末、ツイッターを通じてKさんと知り合いになりました。
プロフィルに“アメリカ在住の学生、野球観戦と写真撮影が趣味”とあるのを見てすぐに
あるお願いをしました。
「球場に行ったら、XXXXを確認してほしい。写真があると大いに助かります」と。

フジテレビがメジャーの中継を始めたのは1978年です。
シンシナティーでの開幕戦からの3週間は、東海岸を中心に、各都市を転々としながら
パンチョ伊東さんと現地で実況をつける旅をしました。まったく初めて見る本場の野球の
迫力に圧倒されましたが、プレー以外にも、スコアボードの仕掛けや応援のスタイルなど、
初めてのことをいろいろ経験する楽しい旅でした。
3試合目ぐらいだったでしょうか、チェンジになるたびに放送席から球場を見回していると、
日本では見かけない光景に気がつきました。
1塁側ベンチの外野寄りに置かれているカメラのレンズにタオルがかけられているのです。
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「なぜ、カメラレンズにタオルが?」と不思議に思いました。
次の攻撃が始まるころにはタオルがなくなっていることも分かりました。
放送を手伝ってくれる現地スタッフに聞いて“タオルの意味”が判明しました。
テレビ局から主審へのシグナルになっていたのです。
「タオルがかかっている間はCM中だから試合を再開しないでくれ」…。
主審は、ピッチャーが規定投球数を投げ終えても、タオルが見えているうちはプレートを
ほうきで掃いたり、予備のボールを持ってこさせたりして時間を稼ぎます。ハハハ。

当時、これを“towel off(タオル・オフ) 方式”と呼んでいましたが、今でも続いているか
どうかに興味がありました。

A’s vs Marinersの開幕戦を見に行ったKさんからたくさんの写真が送られてきました。
…しかし、タオルがかけられたものは1枚もありませんでした。残念!
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アメリカでは放映権の獲得に大金を投じたテレビ局がCMを守るために知恵を絞ります。
NFL(アメフト)やNHL(アイスホッケー)は、野球のようなインタバルがありません。
しかし、CMは“must”ですから、それぞれに工夫を凝らして消化しています。審判への
サインも決まったものがあるはずです。20年前は覚えていたのに忘れました。ハハハ。
とにかく、次のプレーが始まるまでが妙に長いと感じたら、現地テレビがCM中だと思って
間違いないでしょう。ええ、少し乱暴ですが。ハハハ。

ひそかに交わされるシグナルのおかげで視聴者はプレーのすべてを見ることができます。
斎藤祐樹の初登板では、ほぼ毎回、先頭打者への投球が始まっていました。
CMそのものが長かったり、3アウトのあとアナウンサーがまとめててCMに行くまでの
時間が長かったり、理由はいくつかあるでしょう。
要は、テレビと日本プロ野球機構の間の相談もないし、主審が、最近厳しくしている
投球練習の時間を厳格に守っているから視聴者には不親切な結果になるのです。
試合時間の短縮は至上命題ですが、日本シリーズでも同じ対応だったらファンの間でも
意見は分かれるでしょう。

話が少しそれてしまいましたが、種目に関係なくCMが切れることは、とくにアメリカでは
ご法度ですから、テレビと審判の間には何らかのサインの交換が行われているはずです。
“タオル・オフ”をやめたのなら、どんなサインにしているのか知りたいものです。

アメリカで野球を見る機会があったらぜひ目を凝らして探してみてください。
投球練習が終わるころ、主審がどこに注目しているかを…。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2011-04-21 09:53 | メジャー&野球全般 | Comments(4)