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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

<   2012年 07月 ( 37 )   > この月の画像一覧

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07/29のツイート
権威ってえものはないんですかね。
見た目が、お盆に夫の実家に帰って、事あるごとに
姑から小言を言われている嫁みたいです。ハハハ。


「審判についてはどうですか」と聞かれたのに答えたツイートです。
畳の上で試合を裁いているはずなのに、何か判定を下すたびに、耳に入れた
イヤホンに“小言”が飛び込んでくるのですから大変です。試合を止め、
大観衆が息をつめて見守る中で 懸命に言われることに耳を傾ける様子は
まさに、台所で旦那の母親から嫌みを聞かされている嫁さんとダブります。
いえ、我が家は仲が良かったですから問題はありませんでしたが。ハハハ。

過去のオリンピック、世界柔道で 審判が一度下した判定がこんなに簡単に
くつがえるのを見たことはありません。終わったはずの試合が再開される。
彼が勝った、彼女がポイントを奪った、誰もが思ったのに、それは少しも
確かなものではないという不条理…。選手や観客は、いったい何を信じたら
いいのか? 試合の流れが途切れるのが最悪です。
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“女三四郎”と呼ばれた山口香の話だと「主審と副審2人が話しし合って
結論が出ないとき、ビデオのチェックを頼むのがジュリー制度のもともとの
目的なのに逆になっている」のだそうです。畳の上の審判たちには最終的な
決定権がなく、ジュリーに何か言われるたびにおろおろしています。
そんなに、ジュリーが偉いなら最初から畳に上がれと言いたくなります。
世界中が注目する大会とは思えないお粗末さです。

柔道は日本で生まれ、長い歴史の中で競技としては完成しています。しかし、
挨拶の仕方などはずいぶんうるさく注意するのに、道着そのものや、着かた、
帯の結び方などは見るからに乱れていて、国際競技としての柔道は未成熟、
至るところに“ほころび”が見えます。今回のたび重なる不手際は世界に
悪い印象を残し、IJF(世界柔道連盟)は大きな課題を背負い込みました。

柔道は日本で始まったスポーツです。私も小学生のころ近所の荻窪警察署で
習ったことがあります。背負い投げを打たれ、頭から落ちたのがトラウマに
なって、2週間ぐらいでやめました。ハハハ。
当時は、“日本の柔道”でしたが、1964年に開かれた東京オリンピックで
正式競技になり、“世界の柔道”になりました。今や、JUDOです。
競技の方法も性格も変わっていきます。武道から世界標準になるためには
変わらざるを得ないのです。その時点で柔道とJUDOは違うのだと思います。

ネットで興味深いツイートを見かけました。

…国際化に伴い国際柔道連盟でのディスカッションで
ルールや制度が決まるわけだから、発祥の地への尊敬は
あっても、もはや日本のいう通りにはならない。
日本人が美徳とするような一本柔道ではなく、
レスリングのような柔道が柔道なのだ。

  
…書いているのは、Wikipediaには“日本の実業家”と紹介され、朝のテレビにも
出ている有名人です。本名での書きこみですが、“なりすまし”の可能性もあるので
N.T.氏としておきます。

海老沼選手の柔道の闘いぶりを見ていて、思ったことがある。
審判の判定うんぬんの前に、オリンピックや世界選手権に
おけるJUDOは、もはや日本の中で嘉納治五郎が発展させた
柔道とは異質の競技になってしまっていること。
そのことの背景について、今朝は考えてみたい。


…これも、相当に有名な脳科学者、M.K.氏の書き込みです。

活動する分野がまったく違う2人ですが、共通するのは“柔道とJUDO”です。
ツイートには分かる部分もありますが、いつまでも何を言っているんだろう?と
思う部分もあります。

“発祥地への尊敬”、“言う通りにならない”、“異質の競技になった”…
言っても始まらないことだと思います。
あらゆる競技に発祥国がありますが、世界に広まったら世界標準になって行くのが
当然・必然だし、発祥国も取り組み始めたばかりの国も同列でしょう。
泣きごとや愚痴を並べるのはみっともないことです。

日本柔道はここまで思うような結果が出ていません。
しかし、私はメダルの色にはそれほどこだわりません。注目しているのは試合場で
選手たちがどう振る舞うかです。
リードを奪うと逃げ回る。疲労を回復するために道着を直すのに時間をかける。
判定にあからさまな不満を示す…外国選手に多い見苦しい態度です。
4年間、この瞬間のために苦労したのですから、こだわる気持ちも分かります。
しかし、サッカーのマリーシア(ずる賢さ)をこの競技に持ち込むのは反対です。
発祥国としての誇りや尊敬を言うなら、この部分だと思います。
3日間、見てきましたが、特に男子選手たちの態度はすがすがしいものでした。

男子66キロ級準決勝で海老沼が一本負けした。
帯をとられた瞬間に解説者の悲鳴が上がり、
その一瞬後に投げられた。グルジアの20歳の若者、
敵ながらあっぱれな試合ぶりだった。
日本柔道は厳しいスタートになった。
しかし、試合態度の潔さに救われる。本家の矜持。


初日、60キロ級の決勝で敗れた平岡も昨日の中矢も、畳の上の態度はそれこそ
日本柔道の精神・伝統を守るものでした。そこが誇らしいと思います。
勝利至上、メダル至上になると、どうしても、結果が重んじられてしまいます。
サッカーで優勝候補筆頭と言われたスペインが、グループ・リーグで敗退の危機に
追い込まれたスペインが昨日のホンジュラス戦の終盤で見せた数々のふるまいは
恥ずかしいものでした。

北京のときにも書きましたが、世界中からトップアスリートが集まる大会ですから、
メダルに届かなくても、望んだ色でなくてもめげる必要はありません。まして、
獲れないことに失望したり、責めたりするのはもってのほかです。
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オリンピックは楽しいスポーツの祭典です。
勝者は常に輝くほど美しいし、敗者さえも美しいと思います。
その意味で、体操の男子団体で銀メダルを獲った内村が「正直 2位でも4位でも
あまり変わらなかった」と話すのを聞くと、気持ちは分かりますが、残念です。
競泳の女子100メートル背泳ぎで銅メダルを獲った寺川が直後のインタビューで
「目指していた金ではなかったけど、嬉しいです」を聞いてほっとしました。

朝刊のテレビ欄を見てビックリしました。
テレビ東京の夜9時に「開運!なんでも鑑定団」がないのです!
選挙があろうが、大災害が起きようが放送を休んだことがない番組なのに、これは
きわめて珍しい現象です。代わって放送されるのはオリンピックです。柔道です。
今夜は女子63キロ級に上野順恵、男子81キロ級に中井貴裕が登場します。
テレビ東京に看板番組の休止を決断させた…それほど柔道人気は高いのでしょう。
オリンピックのときだけなんですけどね。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-07-31 10:53 | スポーツ全般 | Comments(9)
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07/28のツイート
武田・広瀬アナの「実況」で開会式の会場からの
放送が始まった。いつものことだが、大半は台本が
あって、それに沿って進めるはずだからアドリブ
部分はほとんどない。
きちんとしてはいても面白くなるとは思わない。
始まる前からケチをつけるようで恐縮だけどね。
ハハハ。


最近のオリンピックの開会式は“スポーツの祭典”を通り越して、とてつもなく
大きなイベントになってしまった。しかも、演出家が“有り余る”資金を使って
巨大なセットを組み、国中から大量の役者、踊り手、タレントを動員して、説明を
聞かなければ理解しにくい複雑な物語を作るから厄介だ。
観客は全体を見渡すことはできても、どこで何が行われているかは分からない。
逆に、テレビの視聴者は全体像が見えない。困ったもんだ。ハハハ。

今回は女王がバッキンガムを出発する前後など、映像とライブを“コラボ”させ、
挙句の果てに86歳の女王が競技場上空のヘリからダイブ…滑稽感だった。
凝りすぎて失敗する典型例だ。演出家だけが悦に入っているようだった。
そういや、テリー伊藤が激しくほめていたもんなあ。
豪華にして絢爛、そして 華美…ありったけのコスメティクを駆使した年増女性の
厚化粧に似て。いや、失礼。ハハハ。
楽しいっちゃ楽しいが、今回の開会式を見て、ここ15~20年のスポーツ実況と
似ていることに気づいた。飾りすぎると逆効果なのさ。
結局は「シンプル・イズ・ベスト」なんだよね。
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これだけ、あの手この手を使った演出になると、送り手…つまり、制作者だって
大変な思いをしているはずだ。
大会側から進行台本が提供される。それに従って今度は放送用の台本を書く。
ポンント、ポイントで、「登場したのは誰か、映っているものは何か」を話すために。
さぞかし、分厚い台本になっていたことだろう。ハハハ。

NHKは今回もニュースの武田真一アナをメインに据え、「ニュースウォッチ9」で
スポーツコーナーを担当する広瀬智美アナと組ませた。武田アナには女性を中心に
ファンが多いいらしいし、NHKは夜7時のニュースを読むアナが“局の顔”だと
考えているようだが、それは局の見解だからいい。楽しませてさえくれれば。

NHKほどミス・間違いを気にする、あるいは恐れるテレビ局はない。なんだって
“不払い”の理由にされるから無理もないが。
台本を作るのも、ミスを極力避けたいからだ。これだけのスケールだから、それも
仕方がないだろう。見た目だけじゃしゃべれないんだもの。

だけど、何度も書いているが、実況者に求めるのは…
そのとき、その場にいるあなたにしか見えないこと、感じられない空気があるはず。
それをあなたの言葉で分かりやすく伝えること。それに尽きるのさ。
しかし、90~95%が台本通りでアドリブがほとんどない放送ではそれは無理だ。

アドリブとは、目にしたもの、耳に入ったものに、素直に反応して出る言葉だ。
感情が込もるのが普通だ。
しかし、聞いていると、本来なら弾んでいるはずの言葉に感情が感じられない。
上半身裸のフィジーの旗手を見て「素晴らしい肉体美ですね」と武田アナが一言。
精いっぱいの“アドリブ”だった。ハハハ。
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大きな大会のセレモニーになるとセレブが画面に写ったとき、NHKのアナたちが
どう描写するかに多大の関心を持って“意地悪く”見守ることになる。ハハハ。
NHKアナウンサー室にそのような“決まり”があるのかどうかは知らない。だが、
彼らの実況を聞いていると、有名人が写っても絶対の確信がなかったら口にしない、
黙って気づかぬふりをする…スタイルが共通している。“暗黙の掟”?
だって、もし間違えたらミスになるけど、言わないことはミスじゃないからね。

ロシアのメドベージェフ首相が写ったとき、知らん顔だった。大統領から首相に
地位が変わったから迷ったかもしれない。ミシェル・オバマについては“オバマ
大統領夫人”と紹介した。ウクライナ入場のとき、なぜか、セルゲイ・ブブカは
武田アナがすぐに触れた。自信に満ちて言い切っていた。ハハハ。
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グランドスラム決勝や、ユーロの決勝の前夜は、ネットを探し回って関係する国の
元首や国王・王子の写真をダウンロードして放送席に持ち込んだものだが、いまは
そんな準備はしないのだろうか?当方が異常だったってこと?まさか。ハハハ。

広瀬アナの声が少し甲高く、長時間聞くのは辛かった。
北京の青山アナもそうだったが、女性アナは場内の歓声にあおられてどうしても
声が上ずる。第一声を抑えないと修正は難しいのだ。こんな大観衆が入る競技場で
しゃべったことがないだろうから仕方がないが、誰かがアドバイスしておくべきだ。
そして、オリンピックの実況ではいつも気になっていることだが、「金メダル」と
「銀メダル」が同じに聞こえるアナが実に多い。文脈からもつかみにくいケースが
あるので厄介だ。私なら、“キザだ”と言われても、きっと「ゴールド・メダル」、
「シルバー・メダル」と言い換えただろう。聞く人の立場に立てばそうなるはずだ。

日本選手団が出て行く。つまり、これまでの国の
大部分の選手もみんな外に出ているってことか?
ほらほら、ね、アドリブ不足はこう言うところに
出るんだ。場内で何が起きているかを伝えるのが
君たちの仕事。あなたたちしか分からないんだから。
頼むぜ まったく。


今回は日本独自のカメラがスタジアムに入っていた。“ユニカメ”と呼ぶ。
世界向けの放送では僅かな時間しか日本選手団を映してくれないから入れたのだ。
もちろん、別途、料金は発生する。コマーシャル・オリンピックだもの。ハハハ。
このカメラのおかげで、正面スタンド前を通過したあとも、何度か写っていた。
多くの選手たちが出口に向かっていくところも!
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戸惑ったように武田アナが言った。
「日本選手団はいったん、この競技場をあとにするんでしょうかね」と。
情報がなかったのだから、それは仕方がないこと。しかし、どうなってるんだ?と
思わなかったのだろうか?競技場全体を見渡せば、選手たちがどう動いているかは
分かるはずだ。台本とモニターを見くらべつつ、画面に写っている国とコメントを
合わせることに懸命だったので、その余裕がなかったなんて言わないでほしい。
エースなんだもの。

ワールド・フィードの映像にこのカメラが写す日本選手団の映像がカットインした。
予定になかったはずだ。もちろん、台本もない。沈黙する実況席の2人。
5秒、6秒…7秒経過したとき、たまりかねた武田アナが言った。
「日本選手団のこの赤いジャケットが映えますねえ」。
…本当にそう思ったか、会えたら聞いてみたい。ハハハ。

最後の部分にも木に竹を接ぐような違和感があった。
MBE、国宝級のポール・マカートニーが登場して「ヘイ ジュード」を歌い、
会場の全員が合わせた。まだ続いている中で。

広瀬「自分の限界に挑むアスリートたち、その姿に励まされる
  17日間が始まりました。さっそく28日から…(日本選手の予定など)」
武田「最高の技、これを楽しみにしたいですね」

(30秒後に演奏終了)

武田「日本では、まだ仮設住宅や避難先でこのオリンピックをご覧になる方も
  いらっしゃると思います。世界中の多くの人たち、そうした人たちの 
  励ましになるような、選手たちの力一杯の活躍を期待したいと思います」

(7秒後に放送終了)
  
台本に書かれているコメントのはずなのに、妙な文章だ。演奏は続いているのに
放送時間の終了が迫っていた。歌にかぶせてはまずいと、ぎりぎりまで待ったが
間に合わないので話し始めた。残り時間がますます切迫してきたので少し急いだ。
コメントをある程度カットしたかもしれない…そんなことが想像される。

結果として、取ってつけた、そして、余韻のない終わり方になった。
だからどうなの?と言われそうだし、台本なしでも同じことになったかもしれない。
しかし、人間らしい感情が伝わらない放送だったという印象がぬぐえない。
これならば、2人が放送席にいる必要はない。視聴料で現地に送るまでもない。


入場行進の最大の楽しみは選手のファッションだ。
期待するのはフランスとイタリア…ファッション大国と自他ともに認める国だ。
…ガッカリして思わずつぶやいた。
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よく言えばシンプル、悪く言えばださい。普通に言えば普通。ハハハ。(フランス)

イタリア…これまた、よく言えばシック、悪く言えば平凡、
そして、普通に言えば、これまた普通。ハハハ。(イタリア)


話題になったラルフ・ローレン製のアメリカ選手団。
案ずるより産むが易し…よかったと思う。“マス”としてインパクトがあった。
ちなみに、妻に「どう?」と聞いたら、間髪を入れず「全然よくない」と。
夫婦でも好みはまるで違うのだ。ハハハ。 
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さらに、ちなみに、2人の意見が一致したのはコロンビアだった。
ボトムの色がなんとも言えない品があってよかった。
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逆に最低はイギリス選手団。ダサいというのかセンスがないというのか。
つっこみどころ満載だった。


ああ、すっきりした。
開会式進行中に10に以上のフォロワーが離脱して行った。
理由は分かってる。すべての人に好かれようと思ってないからいいのさ。ハハハ。

まあ、お口直しに、今大会1,2を争う美人選手を。
オーストラリアの水泳選手、ステファニー・ライスです。
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たぶん、眉をひそめた人もいると思います。
後輩に対するダメ出しはみっともない、と批判するツイートもあります。
私の専門分野だから書くのです。少しでもいい放送をしてほしいと願って
書いています。読まないでしょうけど。ハハハ。
そして、一般の人たちには、アナウンサーの仕事、その難しさを少しでも
分かってほしいと思いながら書いています。

この種類の問題でツイートすると、必ずフォロワーが減ります。
しかし、必ず、それを上回る数の新たなフォロワーが誕生します。
だから、支持されてるのさ、というつもりはありません。

by toruiwa2010 | 2012-07-30 12:43 | 放送全般 | Comments(3)
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サッカー 3大会ぶりベスト8へ!

07/30 01:04 AMのツイート
柔道を見たあと、0時過ぎにソファで
横になっていたが、いま自然に目がさめた。
起きてPCの前に座ってテレビに目をやると、
ときまさにサッカーのキックオフだった。
驚いた。奇跡に近い。
これから、北島の100決勝まで頑張る。


73歳の年寄りがこんなことをして体にいいわけはないのだが、長年、スポーツを
追いかけることが仕事だったから、オリンピックともなると血が騒いでしまう。
昨日は就寝が午前1時過ぎ、起床は6時前だった。昼寝を30分、夕飯のあと40分、
そして、柔道を見終えてからソファで小一時間の仮眠…睡眠時間はそれだけ…
冗談じゃなく、もうやめなきゃ。ハハハ。

“グラスゴーの奇跡”から中2日でU-23がモロッコと対戦した。
初めて見るチームだが、試合前に抱いていたイメージと違っていた。粗っぽいけど
どこか“危険”のにおいがする。A代表のFIFAランクは低いし、U-23の実力が
どの程度か知らないが、あなどれない気がした。しかも、日本は攻めあぐんでるし、
ときどき相手の鋭い攻撃を受けていた。

前半に何度か決定的なチャンスがあったが決め切れなかった。“決定力不足”という
聞きたくない言葉がよみがえる。まあ、相手の守りもよかったのだから仕方がない。
前半の45分は眠気がとれないうちに終わってしまった。
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後半、大津がドリブルで中央に回り込んでいったとき、前に広いシュートコースが
見えたが、これも決まらなかった。毎度のことだが、これだけ惜しいチャンスを
逃がし続けると嫌な感じになる。
しかし、0-0で迎えた後半39分、センター・サークルから清武が縦に蹴り出した
ロングボールに永井が反応した。持ち前の快速で相手DFを振り切って追いつくと、
飛び出してきたキーパーの頭上をふわりと超えるループシュート。
ボールは懸命に追うDFをあざ笑うように無人のゴールに転がり込んだ。
スペインの監督が激賞した彼のスピードが最大限に生きた場面だった。そう言えば
1998ワールド・カップ予選のころは、“野人”・岡野某がいたなあ。ハハハ。

終了直前に何度かピンチがあったが、なんとかしのいでベスト8進出を決めた。
よかった、よかった。なかなかゴールが奪えないまま、試合が進む中、スペインに
勝ったのは奇跡だと言うなら、モロッコと引き分けるのはなんと言うのだろうかと
考え続けていたが。ハハハ。 


ああ、北島康介…

3大会連続2冠などとマスコミは簡単に言うが
やれたら神の域だろう。しかしいつも照準を
合わせてきっちり仕上げる北島が全体の6位で
決勝進出とは予想しなかったね。
メダルに届けば立派と思うのが普通の感覚だが
この男、常人では考えもつかないことをやって
のけるからなあ。


4月の日本選手権で100.200メートルともに若い立石を抑え込んで優勝したとき、
もしかして、本当に3大会連続2冠はありうるんじゃないかと思ったものだ。
しかし、予選が始まり、準決勝のあとには「タイムが伸びなかった」と、珍しく
考え込んでいるように見えた。
それでも「チェックする。なにか考えないといけない」と語っていた部分に僅かな
望みをつないで決勝のときを待った。
引き締まった表情で入場した。結果はともかく、力を出し切ってほしいと願った。
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…残念だが、レースで見せ場を作ることはできなかった。あの北島も及ばなかった。
ゴールのあとの目がうつろだった。胸に去来したものは何だったか?
しかし、北島康介…つくづく幸せな男だと思う。初出場のシドニーから12年間、
わき目もふらず、ひたすらオリンピックで戦う喜びを味わい続けてきたのだもの。
勝って奢らず、次の高みを目指してきた。水泳で4大会出場、それだけで凄い男だ。

さぞ悔しさでいっぱいだっただろうが、プールから上がってインタビューに応じる
表情は意外にさばさばしているように見えた。
期待してくれた人たちに「申し訳ない」と言ったが、無用だ。誰も君を責めない。
金メダルだ、連続2冠だと騒いだのは周囲の勝手なんだから。
by toruiwa2010 | 2012-07-30 06:49 | サッカー | Comments(1)
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07/29 00:35AMのツイート
男子60キロ級キロ級決勝:平岡は一本負けした。
残念だが、平岡にはいいものを見せてもらった
気がする。試合態度はきれいだし、QFの逆転勝ちは
胸のすくものだった。メダル至上主義ではないが
彼のひたむきさが銀メダルで報われてよかったと思う。


北京で惨敗のあと、4年間 自分を鍛えた平岡が再びオリンピックの舞台に立った。
準々決勝で敗退のピンチもあったが、見事に逆転する様子を見てしびれた。
決勝はいいところを見せる前に敗れ去ったが、すがすがしさが残った。
称える気持ちで上記のツイートを書きこんだ。

…5分後、疑心暗鬼のまま、こんな風につぶやくことになった。

インタビュアーは「銀メダルに終わりました」って
聞いたかな?聞き間違いだよね。
もし、そう言ったのなら、すぐに荷物をまとめて
帰国しろと言いたい。
準決勝,決勝はビデオでいいと思ったのに、
最後まで見てしまった。こんなことを続けることは
できんぞ。

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畳から降りて間もない平岡をつかまえたインタビュアーが開口一番、「銀メダルに
“終わり”ましたが…?」と言ったように聞こえてギョッとしたのだ。
キーを叩きながらだったのできっと聞き間違えたのだと思った。
しかし、すぐに、何人かのフォロワーがその通りだったと確認してくれた。
これは“騒ぎ”になるなと、直感した。それもいろいろな意味で。
眠い目をこすりながら立て続けにつぶやいた。

…やっぱり。言葉がない。救いようがない。
しかし、非難を浴びてこのアナはきっと
トラウマを抱えることになるね。

福見へのインタビューもひどいものだった。
本当にTBS・Oアナだったの?「だから民放は…」
と言われることになるのが悔しい。


まず、ネットを中心にOアナ(私は確認できていないのでイニシャルにする)への
猛烈なバッシングが始まることは免れない。
本人が直接それを目にすることはないかもしれないが、コンソーシアム内、TBSの
上司・先輩・同僚から必ず耳に入ってくる。その前に、ビデオをチェックすれば
寒気がするほど狼狽するはずだ。
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Oアナだとして、どんな性格かは知らないが、よほど強心臓の持ち主でなかったら
相当に落ち込むだろう。私だったら、立ち直れないと思う。
平岡を、そして彼が苦労の末に獲った銀メダルをおとしめるつもりはなかったのに、
言葉の選択を間違えて、結果的にそうなってしまった。頭を抱えることだろう。
大会は始まったばかりだから、これから実況を担当する種目が最低でも二つはある。
影響が出る可能性を否定することはできない。“気を取り直して”と言ったって、
実況はそんなに簡単じゃないんだ。

次に、初めは単純に個人を責めるネット族の批判が「これだから、民放はダメ。
やっぱりスポーツ中継はNHK」という方向に流れていくことが怖い。
書くまでもなく、あくまで個人の資質・能力の問題だが、訳も分からず騒ぐ連中は
そんなことにはお構いなしだ。攻撃しやすい標的を見つけたら、そこに殺到する。

競技開始早々にこんな事態になったことが残念でならない。
今朝、ネットへの書き込みをいくつか読んだが、自分のことのように身がすくむ。
先ほど、現地の特設スタジオで水泳・銅メダルの萩野公介に話を聞いたNHKの
女性アナも決してうまくはなかった。
バンクーバーでシューズのひもが切れた織田信成にインタビューしたKアナも
ひどいものだった。あくまで個人。NHK、民放は関係ないのだ。
それでも、昨夜のインタビューのインパクトは強烈すぎる。

民放出身者としてこんなに悔しいことはない。
まことに寝ざめの悪い朝だ。
by toruiwa2010 | 2012-07-29 09:55 | アナウンサー・実況 | Comments(11)
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楽しくて難しいサッカー

サッカーに関しては、ミラン・ダービーの現地実況だけは担当が続きましたが、
セリエAに本格的に取り組むようになったのは、93-94シーズンからでした。
最初に担当したのはピアチェンツァvsレッチェで解説は加茂周さん、これだけでも
かなりの負担なのに(ハハハ)、ビデオにコメントをつけるMAも初めてのことで、
かなり緊張したことを思い出します。テニスは、プレーするのは二人だけですし、
コート全体が写ってますから選手を間違えたり、見失ったりすることはありません。
しかし、サッカーは選手が22人、画面はボールを持っている選手とその周辺しか
写さないことが多く、しかも画面の外から飛び込んできた選手が、重要な役割を
果たすことがあるので想像以上に難しいものがあります。
はじめの2年ぐらい私はこんなやりかたで対応していました。

2002 ワールド・カップ決勝を題材にしてみると・・・

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キック・オフから5分間、ボールにタッチした選手を全部書き出してあります。
“解読”するとこんな感じです。
「ブラジルのキック・オフ、ボールは深く下げてエジミウソンへ。
そこからの長いボールはロケ・ジュニオール追いつけずゴールラインを割る。
カーンのアップあり」
「ドイツのゴール・キック、フリンクスのヘッドはジウベルト・シウバが拾って
ロナウジーニョヘ。リバウドからもう一度ロナウジーニョヘ。ドリブルでタテに
抜けようとするところにリンケがタックル、ボールはタッチ・ラインへ」(中略)

「3分20秒、ドイツ、右からのスローイン、入れるのはフリンクス。
ボールはハマン、ラメロー、リンケ、フリンクスからシュナイダーと渡って
シュナイダー、ヒールで落とすが、フリンクスに通らず、リバウドがカット。
クレーベルソンへのパスはボーデがカットしてカーンへ。
ロング・ボールはクローゼと競ったロケ・ジュニオールがヘッド。
フリンクスが拾うが、このボールをルシオがカットしてロベルト・カルロスから
ロナウジーニョ、カフーと渡る。
パスを受けたロナウドがドリブルしたあとリバウドヘ、ヒールでロナウドヘ
ワン・トゥー、リンケがタックルで奪ったボールをノイビルへ。
ロケ・ジュニオールのタックルはファウル、イエロー・カードが出る。」

*選手のアップを記録しているのは、その部分で、その選手の
情報をまとめて入れようと考えるからです。

この試合はワールド・カップ決勝ですから、ほとんどすべての選手のポジション、
特徴などが頭に入っていて、それほど苦労しませんでしたが、セリエAの実況を
はじめたころは選手の名前さえ簡単には出てこない状態でしたからこんな作業が
必要だったのです。私だけだったと思います。
試合時間にして10分間の動きをノートするのに1時間かかりました。
日曜日の試合のテープを受け取るのが、水曜日の夕方で、木曜日の夕方にはMA
(収録)ですからプレビュー(テープをみること)できる時間は、丸一日とでした。

ただ見るだけなら十分な時間ですが、私の場合は、試合全体を見るのにおよそ
9時間かかるわけで、徹夜して一気にやってしまうこともあれば、翌日の昼間と
分ける時もありました。
大変といえば大変ですが、仕事ですからいやがらずにやりました。
テープの逆回しを繰り返し、なかなか分からなかった選手が“解明”できたときの
快感はこたえられないものでした。ハハハ。

選手を識別するとき頼りになるのは背番号です。しかし、常に背番号をカメラに
向けてくれているわけではありません。誰だか判別できないこともあります。
そんなときは、ジョグで前に送ったり、戻ったりしながら、しつこく追いかけます。
選手が背中を見せるまで。ハハハ。
それでも分からないときは消去法に頼ります。
「ここにいる可能性があるのはA、B、Cの3人だ。Bではない、Cでもない、
だからAだ」というやり方です。
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実況のときにずっと、選手名を言い続ける必要はありません。それに、どうしても
解明できなかった選手の部分は解説者に話を振ってやり過ごすなど、テクニックで
どうにでもなりますが、空白や“?”があると我慢できない性格が邪魔します。
試合を消化するにつれて、チームのフォーメーションや選手の姿、形にもなれて
少しずつプレビューにかかる時間は減っていきました。それでも、両チームとも
よく知っている場合を除くと5、6時間はかかったと記憶しています。
ユベントス、ミラン、インテル、フィオレンティーナ、ラツィオ、ローマ、パルマ
…こういったチーム同士の試合が担当になるとハッピーな気持ちになりました。
ハハハ。

そういう場合でもゴール・シーンやきわどいプレーのところはきれいに決めたいと
思うタイプですから、やはりノートを取って、本番ではそのシーンの3,40秒前から
解説者がしゃべり出さないように牽制しつつ、待ち構えたものです。ハハハ。

'94年、三浦知良が日本人として初めてイタリアに渡りました。
開幕戦でヘディングのときにバレージとぶつかって鼻骨を骨折するアクシデントは
ありましたが、あとに続く若手に道をひらいた功績は大きいと思います。
しかし、ようやくMAにも慣れて、面倒なノートも作らなくて済むようになったと
思ったばかりのこのシーズンから生中継が始まったのです。
アナウンサーの更なる受難?は続くのでした。ハハハ。

あらかじめ、テープを見た上でコメントをつけるMAでさえ、お話したとおりの
難しさがあるのに、それを、衛星で送られて来る映像を見ながら、生で実況する、
この「オフ・チューブ方式」はアナウンサーにとってこの上なく厄介な仕事です。
しかし、カズががんばっていて、視聴者からのプレッシャーもあったでしょう、
有無を言わさずのスタートになりました。
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MAの場合は、先発メンバー、交代選手、ゴールの時間まで分かっています。
しかし、生のオフ・チューブはアナウンサーにとってかなりの負担があり、初めは
とても不安でした。
…「案ずるより産むが易し」でした。WOWOWのサッカー実況を担当していた
柄沢、八塚両アナを含めてMAで“ノーハウ”の蓄積があったのがものを言って、
1年目から大きな問題はなく、視聴者からも高い評価をいただきました。

遠く「ダイヤモンドサッカー」の時代にもMAは行われていましたし、私自身、
かなり昔にFAカップで経験しています。しかし、どちらも事前にテープを見る
時間が十分あって、しかもかなり短く編集されたものでした。
その点、手前味噌ですが、WOWOWが始めたセリエAのMAやオフ・チューブは
サッカーの放送形態に新しさを持ち込んだという意味で画期的だったと思います。
上から物を言うようで恐縮ですが、現役のアナウンサーが苦もなくやれているのは
“踏み台”があってのことだと肝に銘じてほしいです。ハハハ。

つづく…
by toruiwa2010 | 2012-07-29 07:30 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(0)
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…つづき

アラカルト:全仏


'78年に大リーグ中継を始めたときから、広い範囲の英語の情報を読みあさった
おかげで、会話はともかく、読む方には或る程度自信がついていました。
しかし、フランス語はどうにもなりません。ハハハ。
ところがプロデューサーたちは、全仏でもこのコーナーをやりたがりました。
それはそうでしょう、試合と試合の間に入れる企画を考える手間が省けますからね。
「でも、俺はフランス語はダメだし、だからと言って、自分が読んで「これだ」と
思ったネタを取り上げて初めて面白さが伝わるのに、人に訳してもらったのでは
うまくいかないよ」と抵抗しても、“敵”はもうそのつもりです。

しかも、「インターネットはちょっと」と、注文だけはしっかりつけてきますから
たまりません。当時、パリで入手できる英語の新聞は、ヘラルド・トリビューン・
インターナショナルぐらいで、あとはイギリスの新聞などですが、テニスの記事…、
特に、アラカルトで取り上げるような記事はあまり期待できないので弱りました。

しかし、「窮すれば何とやら」で、知恵は湧いてくるものです。
ローラン・ギャロスに出店しているスポーツ用品メーカーから、スター選手たちが
モデルになっているポスターを集めたらどうか?
ビーナス・ウイリアムズが出ているTVの CMはなかなかセンスが良いし面白い。
大会のプログラムに、いい話が出てるじゃないか。フランス・テレビで放送した
クエルテンの私生活の映像は絶対受けるぞ、などなど、我ながら驚くほど次々に
アイディアが集まりました。
交渉の難しいものもありましたが、スタッフの頑張りでなんとか乗切れきました。
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「これだと、ネタ元の90%が新聞以外だから、“クリッピングス”はおかしいよ。
フランスだし、“アラカルト(一品料理)”はどうだろう」と提案して、以後、年間を
通してこのタイトルにする事になりました。

全仏の楽しみは、何と言っても会場内での「美女ウォッチング」です。
VIPの世話係、スタンドで案内をするアルバイトの女子高校生、会場内に展開する
グッズショップの店員、ハーゲンダッツの売り子…オシャレなユニフォームで身を
包んでこぼれるような笑顔を振りまいています。スタンドを見渡しても、観客の
中に占める美人の割合はどう考えてもここが一番です。

選手たちも、ウエア、ヘアスタイル、化粧、すべてに気合が入るのか、ローラン・
ギャロスの赤土の上がもっとも美しく見えます。
ちなみに、地球上でそんなにかたよっているはずはないのに、4大大会で会場内の
美女の映像をつないで作る、「美人特集」という企画が成立するのは全仏だけです。

年によって雨にたたられることもありますが、放送席に座るといつもスタンドの
向こうに広がるブローニュの森の緑が、そのひと雨ごとに濃さを増して行きます。
パリの6月はいい季節です。
そして、地下鉄に乗れば、乗降口の上にある路線図の駅名の中に、子供の頃から
映画や、文学、歴史、音楽で触れた事のある名前を沢山見つけることができます。

ボールが着地したあとスピードが落ちるため、ポイントが簡単には決まりません。
どうしても試合時間が長くなりますが、サーブやリターンであっさりポイントが
決まってしまうほかの大会より、テニスの醍醐味が味わえるような気がします。
しかも、赤土(レッド・クレー)の持つ特性のおかげで番狂わせが多く、どの選手が
勝ち上がってくるか見当がつかないところもスリルがあって、私が一番楽しみに
していた大会です。

これでアラカルトがなければもっと楽しめたんですがね。


アラカルト:全米

グランドスラムの締めくくりは、ニューヨークで開かれる全米オープンです。
1980年代初めまでは、近くのラガーディア空港を飛び立つ飛行機がひっきりなしに
スタジアム上空を通過し、その騒音で選手や観客を悩ませました。
しかし、選挙で敗れてオフィスを去ることになったテニス好きの市長が、大会中は
上空を飛ばないようにという取り決めを空港との間で結んでしまい、現在は選手も
観客も騒音を気にせずにテニスを楽しめるようになっています。

ただし、この大会には別の“騒々しさ”があります。観客たちです。ハハハ。
私たちが放送を始めたころでも、センター・コートは2万人を収容していましたが、
その後に建てられたアーサー・アッシュ・スタジアムは更に巨大化しています。
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テニスでは各セットの第3ゲーム以後 2ゲーム毎に選手がチェアに戻ります。
この間、90秒のインタバルがあって観客が出入りしますが、これだけ大きくなると、
90秒では待っていた観客全員がスタンドの中に入って席につくのは不可能です。
選手がプレーを始めようとしてもなかなかスタンドの動きが止まりません。
センター・コートでも、収容能力がせいぜい1万から1万5000人の他のグランド
スラムでは、観客たちは自分の動きや立てる音が試合にどんな影響を与えるかを
意識して、プレーが始まりそうになったら 空いている近くの席に腰を下ろすなど、
きちんとした行動をするものです。

しかし、これだけ巨大化すると、そんな気配りはどこかに行ってしまうようです。
中段から上のスタンドでは、大きな声で話をする、携帯電話を使う、動き回る…
勝手気ままな光景が見られます。いかにもアメリカらしくて私は決して嫌いでは
ありませんでしたが。ハハハ。

スタンド最上段にある放送席からは遠くマンハッタンの摩天楼を望ことができ、
それが西日を受けて輝いているところなどを見ると、自然の美しさに触れた時とは
ひと味ちがう、ユメの中にいるような気分になります。

しかし、2001年大会が終わった2日後、その一角にいつも見えていた世界貿易
センターが数千人の命とともに一瞬のうちにかき消えてしまいました。
悪夢としか言いようがありません。

つづく…

9.11当日の顛末はここにかきました。
http://bit.ly/OnRHZc

by toruiwa2010 | 2012-07-28 10:13 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(0)
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ボールが多い岩隈

07/26のツイート
岩隈の4度目の先発は相手が“イチローが
加わった”ヤンキースだ。なかなか興味深い。
今日はイチローがトップに上った。
彼にとって今年はこれがセーフコでの
最後の試合だ。過去2戦少し力んでるけど
リラックスしたいね。 


4時40分の試合開始に合わせて4時15分に起床した。
妻はまだ寝ているので顔を洗えない。起こしたらかわいそうだから。優しいのだ。
しゃっきりしないまま、スコアシートにスタメンを記入していく。
そうか、今日はイチローがトップなんだ。Aロッドが故障者リストに入ったため、
中軸の3人を組み直したから、“玉突き”でこうなったんだろう。
ジラルディ監督は当面 8番で起用するつもりだったらしい。それは、このところ、
ジーターとグランダーソンで固定していた1-2番を崩したくないのだと思う。
センターバック2人みたいなものだからね。
スウィッシャーが帰ってくるまでに実績を作らないと“ライハチ”に戻されるなあ。

岩隈の前回登板は勝ち投手にはなれなかったが、内容のある投球で首脳陣にも
かなりアピールできたと思う。この試合は少し余裕を持って投げられるだろうと
思いながら見た。立ち上がり イチローを打ち取ったあと、ジーターには3-2から
相当に甘い球をレフトスタンドに叩き込まれた。これで10本目だ。投球回数が
倍以上のダルビッシュの被HR数と並んだことになる。
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2回以後は、低めにボールを集めてゴロを打たせていた。打たれた6安打のうち
半分は内野安打と外野手の判断ミスだから、ホームラン以外は イメージとして、
それほど“打ちこまれた”感はない。ただし、強力打線を恐れてかボールが多い。
95球を投げたが、ストライクとボールは54-41の割合だった。たまたまならいいが、
これでは、長いイニングは投げられない。

この日は22人の打者に8個の空振りをさせていた。
グランダーソンのバットに空を切らせた148キロのファストボールは力があって、
いい球だった。前回は24人に10個だった。
こじつけのようだが、初めの2回の登板では 各3個(20人、23人)だったことを
考えると、何かが変わって来ているのだ。通用する球はある、ということだ。
次は思い切ったピッチングをしてほしい。悔いが残らないように。

5回1死からヒットで出塁したイチローが2塁盗塁を試みた。モンテーロからの
送球をつかんだ川崎が左足をキャンバスとイチローの足の間においてタッチ。
「カワサーキが彼のヒーローにタッチした!」と現地アナが叫んだ。笑った。

イチローが力むワケ?

07/25のツイート
「ヤンキースのイチロー」第2幕をビデオ視聴中。
3回にマリナーズはライト前ヒットで1塁走者が
3塁に走った。2度も!
元同僚の肩を試しやがった。以前のイチローなら
2度とも刺した。特に2度目は打球を「待った」ね。


劇的なトレードからそのままセーフコで“古巣”との3連戦。
今シーズンは、ここに戻ってくることはない。いつもクールなイチローの気分も
相当高揚していたようだ。最初の打席でヒットを打ったときには力が抜けていて
“いい感じ”だったが、打つ方も守りも少し力んでいるように見える。
応援してくれたファンにも、新しいチームの首脳や同僚にもいい印象を与えたい
という気持ちが強すぎたのではないか?
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第1戦のバックホーム、上記のツイートに書いた第2戦のサードへの2度の送球も
流れるようなフォームからのスムーズな投げ方に見えなかった。イチローにとって
最高の見せ場だったから無理もない。 
「“らしく”ないなあ。分からなくもないけど、なぜ こんなに力むんだろう?」と
思っていたら、ネットに移籍の“裏側”情報がいろいろ出ていた。

ヤンキースGM「イチローはNYYの条件を
すべて飲んだ」と。守備位置の変更、
下位打順での起用、左投手の時は控え…だという。
会見では「若い選手の多いチームに自分がいては
いけないと思った」と話したが、ここまで
切羽詰まっていたんだね。

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マリナーズのトップ・レベルからヤンキースに仕掛けたトレードだということも
明らかになってきた。
今シーズンも開幕からずっとイチローについては折に触れて書いてきた。
プレーを見た印象以外は想像と推理しか“材料”はないのだが、それほど大きく
外れていなかったことが分かる。

3番起用に答えられなかった。1番に戻っても調子が上がらなかった。チームは
明らかに若返りの方向に進んでいる。バットが唸りを上げさえすれば…と考えるが、
思うように行かない。イチローの選択肢は二つしかなくなった。

チーム内での自分のポジションを受け入れて残りの野球人生を送る。
新天地を求めて、再生を図る。
そのどちらかしかなかった。

前者は受け入れがたく、“移籍”だけが残された道だった。
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“10年-5年”のトレード拒否の権利を放棄して球団に移籍を申し出た。
当然、京都の了解を取った上でのことだ。
球団にとっても“望むところ”だったはずだ。ヤンキースがこの話に乗ったのは
諸条件がよかったからだろう。完全に買い手の方が強い立場だったのだ。
交渉ごとでは、ときにブラフも必要なのに、なぜ、それほど“下手”に出たのか?

想像が行き過ぎているかもしれないが、任天堂のマーケティング戦略と無縁では
ないのではないか、と考える。
イチローが「出たい」と言ったとき、“京都”は「それなら」と、ニューヨークを
「第一ターゲットにしろ」と指令を出したのではないか。世界一のマーケットだ。
広告塔にするつもりはなくたって、有形無形の効果は見込める。

07/25 22:13:39のツイート
現場で取材している記者にとってもイチローの
トレードは青天の霹靂だった…Number WEBに
そう書かれている。
青天の霹靂とは「想定外」ということ。ウソつけと
言いたい。
メジャーを取材している米国人記者なら青天の…
ではないはずだ。


さて、そろそろPCを閉じようかと思っているときに“みょうちきりん”な記事に
出会ってしまった。雑誌「ナンバー」とどんな関係なのか知らないが、ずいぶん
ピントが外れている。

青天の霹靂だと思った記者がいたとすれば、彼は“イチローのトレードはない”と
信じていたのだろう。その根拠は 少し前にGMが「来年も戻ってくると思う」と
話したことなんだろう。愚かな話だ。
ちょっとでもMLBを見ていればそれは公式コメントだと分からなきゃいけない。
私の推論はともかく、諸般の事情を考えたら移籍の可能性は十分だったのだ。
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記事には「イチローのトレードが決まったこと以上に人々を驚かせたのは、まさに
“このトレードはイチローが望んだものだった”ということだ」という記述もある。
絶句した。ここ数日の流れを見ていれば、イチローにとっての移籍志願はむしろ
“必然”の選択だった。「若手のため…」はあとからつけた理屈だ。

この記事はさらにイチローの決断を褒めあげ、各方面から称賛されていると続く。
在米の記者のようだが、日本人の書くものはどうしてもセンチメンタル…情緒に
流された文章になってしまう。それがまた、日本人読者の共感を呼ぶ。
困るのは、こうした記事が間違った“イチロー観”を作ってしまうことだ。
彼の発言にいちいち大きくうなずくファン、神のように崇める“マニア”もいる。
それはそれで、幸せなんだからいいだろう。
しかし、メジャーをよく知らないメディアが、こんな記事の流れに乗って報道して
一般人をミスリードするのは罪作りな話だ。


松井、万事休すか?

昨日の朝早く起き、眠い目でパソコンを開くと、いきなり「松井に戦力外通告」の
ツイートが飛び込んできた。高い確率で起こりうることだったから 驚きはなく、
「とうとう、来たか」という感じだった。
マドン監督はよく我慢して使い続けてくれた。期待にこたえられなかったのだから
去るしかない。プロの宿命だ。
各チームは“言い値”で獲得できるのだから、まだ、チャンスはあると思うので
「お疲れさま」は言わない。しかし、昇格した直後に放った2本のホームランが
“一瞬の輝き”に終わるかもしれない。
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そして、日本に帰ってプレーすることは100%ないと書いておく。
松井秀喜は潔い男だと思っているから。

先の話だが、イチローも同じ。
by toruiwa2010 | 2012-07-27 11:58 | メジャー&野球全般 | Comments(2)
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07/26のツイート
サッカー:日本が先制!優勝候補筆頭の
スペインを相手に五分に渡り合っていたが
コーナーキックから大津が決めた。
正直、ここまでやるとは思っていなかった。
NHK/曽根アナ・・・夏のオリンピックは
初めてのはずだがいい実況をしているね。
全く邪魔にならない。


立ち上がりから日本の動きはよかったように思う。
最前線の選手がチャンスのないボールでも相手ペナルティエリア付近まで追って
プレッシャーをかけていた。これで運動量が保てるのかと心配したほどに。
しろうと目に映った勝因のひとつは、前から前から忠実に一人一人がチェックに
行って、かなり相手ボールを奪っていたことだと思う。

もう一つは、技術的・戦術的なことではなく、現代っ子たちの“物怖じしない”
メンタリティではないか。
序盤、形勢は五分に見えてもやはりスペインには余裕があるように見えた。
しかし、20分過ぎぐらいからは明らかに日本代表にまったく気後れがなかった。
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日本人は“テンション民族”と言われた時代があって、大きな舞台、ここという
場面になると、緊張して体も硬くなってしまうことがしばしばだった。
戦後、街にあふれた若者は“アプレゲール”(戦後派)と呼ばれ、戦争から解放され、
奔放な言動で大人たちのひんしゅくを買った。

その若者たちや少しあとの世代の私たちでも、外国人や、大物を相手にすると、
“位負け(クライマケ)”をするなど、緊張体質は抜けなかった。
しかし、現代っ子たちは違う。世界のひのき舞台で優勝候補筆頭を相手にしても
“気おくれ”など一切見せない。たくましさがまぶしい。

大津の先制ゴールも、そんな若者たちのメンタリティが生んだ気がする。
「スペインがナンボのもんじゃい」と言っているようだった。
相手に退場者が出て11人対10人になり、前半を1-0とリードして終わった。
確かに、抜ければ決定的な場面だった。しかし、一発レッドとは思わなかった。
ワールドカップ予選のオーストラリア戦で疑惑のカードを受けた内田の例もあるが、
少し気の毒だった。逆に日本選手があそこでレッドカードを受けていたら、深夜の
日本中が大騒ぎになったのではないか。ハハハ。
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スタジオでの山本解説に光る一言があった。
「審判のメンタルを考えると、日本にカードが出やすい状況だ。注意したい」。
スペインにレッドカードを出した主審の気持ちが、どこかでバランスをとる方向に
傾くことを警戒した解説だった。
どうしても、戦術や技術の話になりがちで忘れてしまうのだが、きちんとおさえた
一言は現地でグダグダしゃべっていた長谷川の話をはるかに超えていた。

間違っても守りに入ることはないように、と願いながら後半を見た。
昨日は岩隈の登板だったので朝早く起きていたため前半途中で“根落ち”しそうな
時間帯があったが、先制ゴールで目が覚め、後半は眠気が訪れることはなかった。

さすがはスペイン…一人少ないという感じはしなかった。それでも、日本は多くの
チャンスを作った。15分前後 立て続けに3回 相手ゴール前でビッグ・チャンスを
つかんだし、永井がフリーになる場面もあったが、ゴールは奪えなかった。
「これはちょっとヤバいぞ」と思った。“試合の流れ”を考えるからだ。

案の定、連続チャンスをゴールに結び付けられなかったことで余裕をなくし、逆に
スペインに攻め込まれた。勝ちを意識しはじめる時間帯と重なったこともあって、
プレーする選手にとっても見ている者にとっても長い長い最後の20分になったが、
よくしのいだ。見事な勝利だった。

なでしこの2ゴールも美しかった。
大野が足の裏で出した川澄へのラストパスも、宮間のゴールに結びついた鮫島の
センタリングも冴えていた。
走り込んで来るはず、ボールが出てくるはず…互いの信頼感が見えた。

なでしこがカナダに勝ったあと、佐々木監督が「なでしことしても、オール
ジャパンとしてもいいスタートになった」と語ったが、その通りだ。
いいことは伝染するはずだ。

解説は「?」だったが、実況のNHK・曽根アナがよかった。
今回、NHKが送りこんだアナは全員が50才未満だ。放送量が増え、仕事の量も
半端じゃないのだろうか。少しでも若いアナで…ということだろうが、視聴者に
ベストのものを届けるという“みなさまのNHK”の使命を忘れていないか?
ベテランにはベテランの味がある。舞台が大きくなればなるほど経験が生きる。
もったいないことをするんじゃないっ!

いかん、“ちょっとだけ”のつもりが長くなってしまった。
今日は別の記事を用意してあるのに。
by toruiwa2010 | 2012-07-27 08:29 | サッカー | Comments(10)
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予定調和ということ

07/19
「印象…変わらないっていうか、割と素直に
話されてるな、という感じですね」と菊川。
それがつまり控室の空気だったんだね。
ディレクターからの指示ではなく一種の
予定調和として“空気”が醸成され、出演者は
それに沿った話し方しかできなくなる…。


橋下大阪市長のかなり昔の不倫について週刊誌が暴露記事を書いた。どうでもいい
話だが、ワイドショー的には面白いのだろう。市長の会見の模様をビデオで流し、
スタジオでああでもないこうでもないと意見が出たあと、小倉から振られた菊川の
言葉は“通り一遍”だが興味深い。彼女にはこれ以上話しようがないのだ。

放送前に控室で軽い打ち合わせが行われるはずだ。その日 番組で取り上げる予定の
ネタについて当然話が出る。ディレクターから、「ここはXXさんから一言…」など
ゆるい構成が説明される。たぶん、「こんな感じで話して下さい」とは言わない。
ただ、あからさまではなく、その場の“空気”で“予定調和”は出来上がる。
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この話題で言えば、橋本をあまり正面からは責めない。
赤ちゃんパンダ死亡なら、とにかく残念がる。
イチローの移籍なら、勇気ある決断、ますます楽しみ、と言う…

そんな風に、カッチリではないけれど、話題ごとにどんな空気の流れになるかが
決まってしまうのだと思う。菊川の発言も、それまでの出演者の話を“踏まえて”
まとめただけの形になっていた。

ちなみに↑に書いたことは“事実”ではなく、経験から割り出した想像にすぎない。
しかし、ワイドショーにも時間の制限があって出演者が好き勝手に話していたら
枠の中に収まらないから、“予定調和”は必要悪、想像はそれほど外れていない。

だからこそ、ごくたまにうまく“調和”しなかったときにハプニング的な面白さが
生まれるのだ。
去年の1月に「とくダネ」で発生した予定“不”調和が典型的な例だろう。
                        → http://bit.ly/dF0KrO

もっと出番を

元共同通信記者・後藤謙次が「知りたがり」に
出演中:TBSが小林麻耶にキャスターをやらせた
ときに相棒を務めた。1年で番組が終わったが
TBSはなんの手当てもしなかった。
普通は別の番組で処遇するが。
キャッチーではないがいいコメントをする人だ。


政治関係では岸井成格と並んで好きなコメンテーターの一人だ。
数年前、“報道のTBS”がゴールデンに2時間のニュース枠を作り、小林麻耶を
メイン・キャスターに据えたとき、編成&報道部の首脳は何を考えているのかと
ビックリしたものだ。小林の相棒として起用されたのが後藤だった。
こちこちに硬くなっている小林に引っ張られたのか、後藤は硬かった。ある程度の
時間が経過すれば慣れるだろうと思ったが、いつまでたっても硬かった。2人とも。
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結局、番組はすぐにポシャった。
後藤は外部から招いたキャスターだった。2年前に共同通信を辞めて筑紫哲也の
後任になっていた。つまり、局に貢献しているのだ。だからこんな形で、番組が
終わるときは、局側がなんらかの別番組を用意するのが普通だが、それはなく、
彼はTBSの画面から完全に消えた。

“激怒している”という話が伝わってきた。TBSでは長く仕事をしていたのだから、
単純にごねたわけではないだろう。
想像にすぎないが、誰もが首をひねるような番組のスタート時に「数字が悪くても
簡単にはやめないから」などの約束があったのではないかと思う。

…その後も、決まった番組はないようだ。
「知りたがり」は政治ネタもかなり多く扱うのだから、きっちり話せる彼のような
人材を確保すればいいのにと思うが。 

名古屋場所終盤

大相撲名古屋場所:あす以降の取り組みが
少し変わったようだ。私が白鵬なら「俺にも
魁聖とやらせろ」と言いたいと思うね。
そして普通の相撲ファンとしては、なぜ、
白鵬・日馬富士を千秋楽に組まないのかと
言いたい。理由があるのだろうが伝わって
こないのはおかしい。


名古屋場所は終盤になって協会が取り組みを“いじって”話題になった。
当方は、それほど詳しいわけではないので友綱部屋の魁聖と宮城野部屋の白鵬が
対戦することはあり得ないのかどうかについて知識がないまま書いている。
つまり、魁聖と白鵬の対戦は可能だと思っているのだ。この点で間違っていたら
ゴメンと言うしかない。
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白鵬と日馬富士は揃って初日から白星を並べ、優勝争いの先頭に立っていた。
平幕で好成績だった魁聖を13日目、日馬富士にぶつけると聞いて驚いた。
さらに、白鵬にはぶつけないらしいと知ってもっと驚いた。
横綱と大関の差はあっても、2人とも全勝で勝ち進んでいるときに、大関だけが
高い確率で勝ちが計算できる平幕下位と対戦するのはいかがなものかと思う。
著しく“公平”を欠いていないか。

「白鵬はそんなこと考えないでしょう」とリプが来た。これだから困る。
もちろん、横綱・白鵬は「俺にも…」なんて考えやしないさ。「私が白鵬なら」って
書いてるじゃないか。
案の定、13日目、一方的な相撲で日馬富士が魁聖を一蹴して体力を温存したあと、
白鵬は大関・把瑠都に手こずって体力を消費した。翌日、大ひんしゅくを買った
稀勢の里に対する立会の変化につながっているかもしれない。
分かりやすい取り組みを作らないとファンは納得しない。

取り組み…専門的には「割」と言うのだが、今場所の割について腹が立ったのは
全勝同士の対戦を初めは12日目あたりに組むと聞いたときだ。
なんでも、横綱は番付順に下位から対戦していくことになっているらしい。
だから、白鵬の大関との対戦は10日目の鶴竜に始まり 琴欧州、日馬富士…の順で
当たることになっていたのだ。あちこちから声が上がったのだろう。間際になって
やっと千秋楽対決になったらしい。笑う気にもならない。機械的に順番に当てて
行くのなら審判部など要らないじゃないか。

ま、最後の最後で目をさましてくれてよかったが。

WBCに不参加

07/21
日本プロ野球選手会がWBCへの不参加を決めた。
主催者が不明朗なことをしている以上、きちんとした
態度を表明するのは正解だ。ベスト・メンバーを
出そうとせず、全力を出しているとも思えないのに
勝手をさせることはない。
ただWBC は世界一を決める大会じゃないけどね。


選手会が求めていることは理不尽なものではなく、ごくまっとうなものだ。
NPBなどが、なんとか考え直させようとしているらしいが、大義がないだろう。

前にも書いたことだが、WBCにはいろいろと無理がある。
多くの国で、これからシーズンが始まろうとする時期に開催することが無理。
投手の肩を保護するために投球数を制限する時点で無理。
野球という競技の性格(後述)から見て、短期間で世界一を決めることが無理。
第2回大会では改善されたかもしれないが、第1回のとき、日本vsUSAの主審が
アメリカ人だった。直接対決を一方の当事国の人間が判定する非常識さが無理。

…無理のオンパレードだ。
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野球はチーム・スポーツだが、投手vs打者の対決を積み上げて成り立っている。
他のスポーツに比べ、“個人競技”の要素が大きい。しかも、データがなければ、
あるいは少なければ、投手の方が絶対に有利なスポーツだ。
そして、サッカーなどほかの競技はケガさえなければ、いつも同じメンバーが
試合に出場するから、チームの力は一定しているが、野球は違う。
どんなにいいピッチャーでもすべての試合に出られるわけではない。同じレベルの
投手を多数そろえるのは難しい。どうしてもバラツキが出る。その結果、登板する
投手の能力しだいで試合ごとにチームの力も大きく変わってしまう。
それが野球という競技の特徴だ。

だから、A国とB国の優劣を1試合だけで決めて次のラウンドに進むシステムは
ナンセンスなのだ。少なくとも第2ラウンド以降は、3~5回は対戦しないと。
しかし、それはできない相談だ。だから、WBCは無理なのさ。
そして、繰り返しておくが、WBC優勝=“世界一”というのは無理!

大相撲千秋楽

07/22のツイート
前にもやったことがあるが、藤井アナは
結びの一番の仕切中は断るつもりだ。
どこまで黙れるか。黙る勇気が試される。
彼は相撲実況にひとつの「スタイル」を作った。 


白鵬vs日馬富士の全勝対決。
14日目までの流れ・勢いは明らかに日馬富士にあった。白鵬に果たして相手の
速い動きを封じる秘策はあるのかに注目しながら、結びの一番を待った。
前の取り組みの仕切り中に藤井アナと北の富士が大一番について話していた。
言葉を選んでなめらかに話せない北の富士のわずかな「間」さえ、いい味わいに
なっていた。長い時間をかけて作り上げた関係性は視聴者にとって得難いものだ。
NHKはそれを大事にしてほしい。
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日馬富士の奥さんが映ったり、懸賞の数が半端じゃなかったりして、藤井アナは
予定した通りには黙りきれなかったが、黙る勇気を後輩に示した。
彼の話し方は、もしかして、これが最後の正面実況なのかと思わせたが。  

斎藤佑樹、球宴へ

球宴始まる:1ヶ月前の5勝目以後勝っていない
投手が14万票余で1位選出されて先発している。
昔から組織票はあったから仕方がない。
人気だけで球宴に出る気分とはどんなものか?
それにしても、MLBの1位ハミルトンは 1100万票を
超えている。組織票の出る幕はない。


日本プロ野球のファン投票は総数が2248万票あまり、トップの稲葉の得票数は
42万票ほどだという。これでは、組織票がものを言う。MLBは組織票を投じても
全体の結果を左右できないからほとんど存在しないのだ。
シーズンの成績が悪いのに“強引”に選ばれてしまう選手も気の毒だ。
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1970年に青森県・三沢高校から近鉄に入団した太田幸司を思い出す。
甲子園での人気は斎藤など足元にも及ばないほどすさまじいものだった。
プロ入り後も人気は衰えず、70~72年、3年連続で球宴に出た。ファン投票1位で。
この3年間の太田の成績は55試合に登板して3勝6敗!
一方で、10勝を挙げてもなかなか選ばれなかったダルビッシュ…日本プロ野球の
“後進性”が見える。もちろん、日本には日本のやり方があっていいのだけどね。

嫌なら見るな…じゃなくて

フジテレビ「27時間テレビ」を視聴する。
OBとして責任があるからだ。
妻はあきれ果てて早くも自室に避難して行った。
根性なしが!ハハハ。


若くて強靭な神経の持ち主でなければ、とても見続けられる代物じゃないのだが、
“修業”のつもりで見る。ハハハ。
昔は、もう少し面白かったと思うのだが。
9時からは予定していた通り、ドラマに移行したが、その前に・・・

「27時間テレビ」…バラエティが売りの局なのに、
騒がしい、くだらない、仕切りが悪い、
テンポも悪い、タモリのテンション低くて
番組全体が盛り上がっていない。
あれまあ、いいところを探すのが大変だ。
どうするんだ。まだ24時間あるっていうのに。
ハハハ。

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毎年、この時期は正直なところ辛い。
見ていられない体たらくなんだもの。社員は恥ずかしくないのだろうかと思う。
1回目と2回目はまだフジテレビ・スポーツ部に在籍していたが、恥ずかしいと
思った記憶はない。

去年は深夜時間帯の岡村隆史に対する“いじめ”に始まり、彼やたけしの「嫌なら
見なきゃいい」発言でひと騒動あったが、今回は私のツイートにフォロワーから
軽いジャブが入って以下のやりとりになった。

27時間テレビっていつまで続けるつもり
なんでしょうね……節電、節電とうるさい位
言われてる昨今、無駄以外のなにものでも
無いような。(番組そのものが)

あなたには見ない権利があります。
節電とは関係ないかと。
それを理由にやめろと言っても説得力を
持ちません。

確かにそうですが、「権利」という言葉は
便利ですね。嫌なら見るな的な言い分も
あまり説得力は無いような気がしますが…
…(あと、節電は取ってつけた理由みたいな
ものなのでお気になさらずに)

文章をよく読んでみてください。
見ない権利がある…と書いています。それを
「嫌なら見るな」と置き換えるから騒ぎに
なるのです。意図的なら別ですけどね。
去年もそれでゴチャゴチャしましたね。


…どうも、“ニュアンス”ということを考えない人が多いのに困り果てる。
岡村やたけしが正確にどんな文脈で、どんな言い方をしたかは知らないが、去年、
私も「嫌なら見るな」と発言したことにされた。8月に当ブログ史上第2位となる
4645件のアクセスを記録した迷エントリー「深水ツイート・考~リモコンの8を
押さない選択も~」***を書いた。悪意しか感じられないものを相当数削除したが、
それでも216件ものコメントが殺到した。

このエントリーでも「“見ない自由”はあなたの権利」と言っているように、一度も
「嫌なら見るな」と書いていないはずだ。思ってないもの。
この二つは、ニュアンスが決定的に違うのだ。“見ない自由…”はイーブンの立場で
出てくる言葉だし、“嫌なら…”は上から目線で口にする言葉だ。
私の言い方を“嫌なら…”と置き換えるのは意図的ととられても反論できなかろう。
深く考えずに、コメントや記事を書くことからごチャゴチャするのだ。

***http://bit.ly/qjSQRS

3000フォロワー超え&40万アクセス到達

07/22 12:41:26PMのツイート
どなたか分かりませんが、フォロワーが
3000人を突破しました。
こんな偏屈ジジイに…ありがとうございます。
傲慢なわけではなく、すぐリムーブされることも
あるのでフォロー返しはしていません。
あしからず、ご了承ください。
癖のあるツイートが多いので読み過ぎには
注意してください。ハハハ。


2970件あたりから一進一退だったが、イチローの移籍をはさんだ2週間で一気に
50~60件増えた。リムーブ(フォローをやめる)する人も多かったが、新しく興味を
持ってくれた人はもっと多かったということのようだ。今は街の片隅でひっそりと
暮らす年寄りのつぶやきに耳を傾けてくれる。まんざら捨てたもんじゃない。
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25日にはブログへのアクセス数が40万件を超えた。
エキサイトに移ってから1年8ヶ月かかり、30万~40万件は5ヶ月で達成した。
この調子でいけば、ハーフセンチュリー、50万件到達は今年末か?
by toruiwa2010 | 2012-07-26 10:51 | 岩佐徹的考察 | Comments(6)
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なんか変なんだけど、そう思ってるのは自分だけかも知んないし、なにかを言って
“おかしなヤツ”だと思われるのも間尺に合わんしなあ、ということがよくある。
最近だけでも3件あった。その度に、つぶやこうかなとキーボードに向かったが、
思いとどまった。余計なことを言って、これ以上嫌われてもなあ、と思ったからだ。
今日は書くことがない。やめておく方がいいと分かっているのに、あえて危うきに
近づいてみることにする。なんたって、打たれ強いから。ハハハ。

赤ちゃんパンダが死んだ

悲しいニュースだとは思う。動物園の園長や飼育係が涙を流しながら会見するのも、
訪れた親子連れが悲しむのもよーく分かるつもりだ。
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しかし、どうなんだろう。

この話題を伝えるワイドショーのスタジオで、パネリストたちが、揃いも揃って、
“さも悲しげな”沈痛な表情を浮かべて並んでいるテレビ画面を見ても違和感を
覚える人はいないのかなあ。
不謹慎かもしれないが、思わず、「ウソつけ!」と言いたくなるのさ。ここはまあ、
世間と歩調を合わせておくか…そんなとこじゃないの?と突っ込みたくなる。
外国メディアの中には、日本のテレビがトップ項目で扱うことに驚いたところも
あったらしい。たぶん、当方と同じ違和感があるのだろう。


快挙と言うべきだろうが

ラジオでさっぱりした語り口を聞かせてくれる好きなパーソナリティ、坂上みきが
妊娠を公表した。53歳で!!
ほしいのに子供を授からない女性は多いという。赤ちゃん誘拐事件まで起きる。
子供を持たず、それを悲しいとも辛いとも思わなかった者には、理解できないが、
結婚以来 不妊治療を続けていたという本人や夫はさぞ嬉しいに違いない。
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しかし、どうなんだろう。


もちろん、産むつもりだろうし、そのことを非難する権利は誰にもない。
ただ、これって、100%親の意志で決まったことだよね。
母親は子供を産むかどうかを選べるが、子供にはその選択肢がないんだよね。
責めるつもりは毛頭ないが、53歳で子供を産むことにした彼女は、では、子供の
幸せについてどう考えたのだろうか…ぜひ聞いてみたいと思う。

このニュースを聞いた多くの人が「産まれる子が成人に達するとき…」と簡単な
算数をしたはずだ。それ以前に、母体の安全が確保できるのかという心配もある。
先日、石田純一の夫人が「妊娠中の子供がダウン症になる可能性が高い」ことを
公表したのも記憶に新しい。染色体の関係で母親の年齢が高くなるほど可能性は
高まるのだという。それでも、危険を承知で産むらしいが。

さまざまなリスクを覚悟で高齢出産に踏み切る女性の勇気はすごい。強いと思う。
しかし、素直に“めでたい”と言う気持ちになれない自分がいる。


ブレード・ランナー

南アフリカのオスカー・ピストリウスのオリンピック出場をIOCが認めた。
両足とも膝から下に炭素繊維製の義肢を装着して走る陸上選手だ。北京のときは、
国際陸連が認めなかった。その後、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定で出場資格は
得られたが、出場のために必要な標準記録を突破できなかった。

この件も、とても微妙なのでツイッターに書き込むのはためらったが、念のために
チェックしてみると、去年の世界陸上のときにこうつぶやいていた。

2011/08/29のツイート
世界陸上:義足のランナー、ピストリウスを
初めて見た。黙って応援すればいいのだが微妙だ。
何か違う気がする。
規則的に“バネ“をどう考えているのだろうか。
乳酸がたまるということもないわけだし。
ほかの競技ではどう扱っているのか、純粋な
気持ちでとても興味がある。


CASの裁定を受けて、国際陸連・IOCが調べた上で最終的にOKを出したのだし、
どこかの国から強硬な抗議が出ているという話も聞かない。詳細を知らないまま、
素人が異論を唱えるのは“勇気”が要る話だ。
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しかし、どうなんだろう。

偉大な“挑戦”であるのは間違いない。そして、下手をするとハンディキャップを
持っている人たちへの差別ととられかねないだけに、誰も言いたがらない。しかし、
“問題あり”という気がする。何かが違う。強い違和感がある。

陸上選手が世界新記録を出したり、金メダルを獲ったりすると、ゴールの直後に
シューズを脱ぎ、それをカメラに向けて掲げてみせる。スポンサーとの約束事だが、
記録やメダルのカギがシューズにあったことをアピールしている面もある。
実際、“後日談”として、シューズ開発の苦労話がメディアに登場したりする。

それほど、陸上競技におけるシューズの力は大きい。特にソールに使われる素材の
反発力などは成績にかなり影響があるはずだ。トップになればなるほど、選手は
メーカーとタッグを組んで、よりよいシューズを求めて改良に血眼だと聞く。
生命線だから当然だ。

さて、ピストリウスだが、彼はシューズを履かない代わりにスプリント競技用に
作られた特別な義足を装着して走る。カーボン繊維を使って特殊な弾力構造を持ち
衝撃を吸収してバネのように動くのが特徴だと伝えられている。
また、国際陸連の依頼で研究者がさまざまな分析をしていて、義足の方が蹴る力を
より効率的に推進力に変えられるし、疲労物質によるロスも少ないと発表している。

一方で、義足には、スターティングブロックが使えない、コーナーが不安定なので
減速せざるを得ない…などのマイナス要素もあるという。
ただし、ネットをうろついてみると、多くの記事が彼の後半の強さを認めている。

バネと乳酸などの疲労物質…陸上競技では優劣を左右する要素だろう。たとえば、
“歩幅”はどうなんだろう?カーボン繊維であれば、当然バネがある。だとすると、
バネがある義足の方が健常者より広いのではないか?現段階では、明らかな差は
ついていないのかもしれない。しかし、開発が進み10cm、20cmと差が広がると
どうなるのか?誰もが納得する基準を設けるのは難しい。

世界陸上では準決勝で敗退した。
しかし、これが、オリンピックや世界陸上で決勝に出て優勝を争う力をつけたとき、
ほかの選手がどう反応するか?
さらに、彼は100,200,400メートルを走るが、同じような義足でマラソンなど
長距離を走る選手が出てきたとき、どうするのか?
もちろん、挑戦自体はすばらしいことだから、世間は称賛の声を挙げるだろう。
しかし、仮に、長い距離を走っても義足と肉体の接着部分に支障がないとしたら
やはりバネや乳酸の関係でかなり有利になるではないのか?足の裏にマメができて
苦しむ選手もいるが、その心配もないのだから。

より速く、より高く、より強く・・・
オリンピック憲章に記されている“モットー”だ。
それはあくまで、男女を問わず、人間が 器具の助けを借りずに自らの五体だけを
使って挑むものだと思う。
要するに、“別物”だという気がするのだ。

3件の中でも、最も微妙なので気を使って書いたつもりだが、それでも“差別”と
感じる人がいたらそれは見解の相違だ。
考えている通りに書いたし、これ以外の書き方はない。
by toruiwa2010 | 2012-07-25 09:17 | 岩佐徹的考察 | Comments(14)