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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

<   2012年 11月 ( 32 )   > この月の画像一覧

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だいぶ前の朝日の文化面に「英語で読む村上春樹」というコラムが載っていた。
見出しを見た瞬間にビビビっと来るものがあった。
記者は語学力向上のために英語で読み始めたらしい。以前は村上のいい読者では
なかったと前置きした上でこう書いていた。

「海辺のカフカ」で15歳の少年が筋トレをして
コルトレーンを聴く描写に鼻白み、追うのを
パタリとやめた。村上特有のしゃれた比喩や
ジョークさえ、「なんだかなあ」と鼻につく。
ところが英語だと、ずっと肺腑にしみる・・・

そのあと、なぜかについて考察している。

記事を読み始める前から「そうか、その手があったか」と思っていた。
目からウロコ…だった。
早速、本屋に行き英語版「1Q84」を買った。BOOK1-3を1冊に収めているので
1300ページを超える大作になっていた。一緒に購入したグリシャムの本と比べると
その厚みが分かる。ほかの作品でもよかったのだが、この本は妻が日本語版を
持っていて読み比べができると思ったのだ。
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実際に読んでみると、スーッと頭に入っていく。
一度、日本語で読んでいるせいもあるが、多分、こうだ。

日本で生まれ育った者が書かれている日本語の文字を目にしたとき、その単語の
辞書的意味だけでなく、付随するさまざまなニュアンスを無意識のうちに加えて
理解していく。その“周辺部分”に含まれる情報量はそれぞれの読み手が育った
環境によって大きく変わる。

情報量が少ない人は村上春樹の“持って回った”比喩も気にならないだろう。
しかし、74年も生きてきた老人は“うざい”と感じてしまうんだ。
英語で読むと、単語ごとに辞書に出ている意味のうち、文脈になじむもの一つを
あてはめて読み進むから、余計な情報が邪魔する余地が少ないのだと思う。

たとえば、作家志望の天吾に雑誌の編集者・小松がこう言う場面がある。
「俺が望んでいるのは、文壇をコケにすることだよ」

“文壇”には周辺情報がたくさんついて来る。
文学の世界で一定のグループを指す言葉だし、“ムラ”的なニュアンスも感じる。
ステータスやテリトリーといった意味合いも含んでいる。
英訳だとこうなる。

I’d be doing it to screw the literary world.

うーん、どうなんだろうね。literary worldで、日本社会の中で文壇が占めている
ポジションが伝わるとは思えない。じゃあ、どう訳せばいいの?と聞かれても困る。
村上自身も十分に納得したわけではないだろう。
その証拠のように、数行後には同じ言葉を“ ”でくくっている。日本語版では
文壇のままだ。英語版で“literary world”としたのは、実は、この言葉、日本では
独特のニュアンスを持っているんですということを伝えたいからに他ならない。
作家の母国語で書かれたものと他人が自分の国の言葉に置き換えたものでは大きな
違いが生まれる。両者が生まれ育った環境や個人のキャリアが違うから当然だ。。
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村上春樹は毎年ノーベル賞の季節になると、「今年こそは…」と期待が高まるほど、
文学賞候補の常連だが、そのたびに疑問を呈してきた。
“翻訳文学”というものの意義・存在だ。彼の作品は40数カ国語に翻訳されて
いるらしいが、ノーベル賞候補になっているのはまさか日本語版ではあるまい。
どう考えても英語版だろう。

そして、どう考えても、原語とほかの国の言葉に翻訳されたものとは別物だ。
音楽や絵画は翻訳を必要としない芸術だ。医学や、化学・科学、物理学、生理学…
すべて、絶対の真実がものをいう分野もそれだけで世界に通じる。しかし、文学は
そうはいかない。限界があると思う。
いやいや、文学で大事なのは物語だし、全体を支える哲学だから、こまかい言葉の
ニュアンスなんて関係ない、と言う声が聞こえる
登場人物の思い、感情のひだ、物語の舞台が持つ歴史や文化を理解できないまま、
その文学を完全に理解することなど不可能だ。

極論するなら、日本語で書かれた「1Q84」と英語に訳されたそれは“別物”だ。
“文壇”と“literary world”が別物であるように。

まだ、30ページほどしか読んでいないが、困ったことにこれなら面白い。ハハハ。
もっとも、途中から苦手なカルトっぽい話になっていくことを知っているから、
その部分の手前までで終わる予定だが。

例の朝日の記事は“ノーベル賞は、むろん遠くないのでしょう”と結ばれている。
くどいようだが、私は正反対の結論だ。Hahaha。

ほら、まったく雰囲気が変わるよね。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-11-30 08:25 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)
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先週、京都に行ってきました。テレビが言う”錦秋”の紅葉狩りです。ハハハ。
諸事情があって、少し遅れてしまいましたが、今回は、どちらかというと、芦屋で
一人暮らしの長兄を半年ぶりに訪ねるのが主目的でした。

品川で新幹線の指定席を買入したとき、「右側の席」と言ったはずなのに、改札口に
向かいながら確認すると“左側”でした。いい天気だし、富士山が眺められるぞと
期待していたのに、と嫌な予感がよぎりました。ハハハ。
いつも右側ばかり見ている妻は「たまには左側をじっくり楽しむわよ」と、早々と
切り替えていました。私は通路側だし、富士山以外は大して興味ないし、だいたい
本を読んでいることが多いですからほとんど関係ありませんが。

天気予報を確認したのに、京都に着く30分ほど前 外を見ると道が濡れています!
やっぱり今日はツキがないんだ。何年ぶりの雨かなあ…と覚悟を決めたのですが、
杞憂でした。電車が京都駅に滑り込んだときには青空も見えていました。
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まず向かったのは曼殊院です。京都の市街地地図で言うと右上にあります。
今ちょうど見ごろだという情報があったのでここを出発点にしたのです。
何度か足を運んでいますが、中に入ったのは初めのときだけです。拝観料が惜しい
からではなく、仏像や宝物にあまり興味がないのと庭がそれほどでもないからです。
申し訳ないですが、紅葉を楽しむなら周辺だけで十分です。ハハハ。
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参道入り口からの眺めと池を囲む景色が期待に応えてくれました。幸先よし。

15分ほど歩いて圓光寺へ。
距離にすればわずかしか離れていないのに、ここは少し遅かったようです。
「今が最高じゃないの?」と盛り上がっているグループの会話が聞こえましたが、
数年前に“本物のベスト”を見たことがあるだけに賛同できませんでした。ハハハ。
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そして、中国語が耳に飛び込んできました。今年の旅では初めてかもしれません。
韓国語は聞きませんでした。白人の姿も少なかったです。外交事情・国際情勢が
はっきりと見えるところが面白いですね。今回の経験から類推すると、中国との
関係はいい方向に戻りつつあり、韓国とはまだ緊張が続いている。欧米人の 地震や
放射能に対する恐怖心は根強いことがうかがえます。…なんてね。ハハハ。

タクシーを拾って法然院に向かいます。
その前にときどき立ち寄るカフェでケーキとお茶をいただき、軽く腹ごしらえ。
哲学の道沿いの店内からは散策する人の姿も観察できて、一息つくには絶好です。
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法然院は京都に行くと必ずと言っていいほど訪れる場所です。
正面の階段下からの眺めもいいし、その階段を上がりきって左に向き直ったとき
目に飛び込んでくる石畳の道と苔むした山門のたたずまいが“絶景”です。
…そのはずでした。しかし、この日は、山門前に団体客がびっしり!
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さいわい、このグループは帰るところでしたが、ほかにもたくさんの観光客がいて
山門周辺は“ごった返して”いました。2006年秋から始まった“法然院通い”で
これほどの人出は初めて見ました。それも普段の10倍ぐらいです。
山門の藁葺の屋根と程よい紅葉が絶妙なバランスだったのにやや“興ざめ”でした。
広くは知られていなかったところが注目されるようになったのはとても嬉しい反面、
「どこか新しい“お気に入りの場所”を探さなければ」と複雑です。ハハハ。
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近くの安楽寺にも寄ってみました。ここも山門の風情がいいのです。
中に入れる日が限られていて名物のサツキも見られないでいるのですが、たまたま、
この日は門が開いていました。ラッキー!と思いましたが、結果、この時期の庭は
別に入らなくてもいいことが判明しました。ハハハ。
その情報が知れわたっているのか、多くの人が門の手前からのぞき込むだけで
引き返していきます。ベストショットはこれですから、正解かもしれません。
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余談ですが、“サツキ”が思い出せず、妻に「ツツジに似てるの、なんだっけ?」と
聞くと、「えーと、ヤギ?」…。それはヒツジだろう!?いくらなんでも、ヤギなら
聞かなくてもすぐ思い出すわ。ハハハ。

哲学の道を歩くときの楽しみの一つは、この周辺に住む猫たちに会うことです。
今回も10匹ほどいました。野良にしてはきれいだし、のんびりと何も怖がらずに
暮らしているのが嬉しいです。
観光客に頭をなでてもらったり自分から体をスリスリしたりしている猫もいます。
子供が少ないですから安心しているのでしょう。
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20分ほど歩くと永観堂…圧巻でした。
拝観料1000円は高いわ、という声もあります。たしかにその通りです。
しかし、今回は納得しました。ここの赤はいい発色でした。敷地全体が鮮やかな
赤に埋もれていました。紅葉は赤がきれいじゃないと、高い評価はできませんね。
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ホテルで一休みしたあと芦屋に行きました。新快速で45分です。
電話で、少し体力が落ちているような話をしていた兄ですが。元気そうでした。
本人はまだまだ一人暮らしを続けたいと言っていますが、88歳ですから心配です。
食事のあと別れるときは少し涙ぐんでいたようです。
後姿を見送りながら「お兄ちゃん(子供のころのまま、そう呼んでいます)の年まで
生きるとしてあと14年か…」といつも思います。ある意味“道しるべ”です。
1年でも長く、元気で過ごしてほしいと願います。

2日目の朝は、いつもホテルの最上階のレストランで食事をします。
豊富な品ぞろえのバイキング形式でおいしいため、ついつい食べ過ぎてしまいます。
この時期は普段より15分早い6時45分にオープンします。我が家は早め早めに
行くのですが、この日は中国人の団体さんが入り口前に集まっていました。
それはかまわないのですが、あとから来たお仲間が次々に加わっていきます。

きちんとしたものではないものの、なんとなく列を作っているのですが、彼らには
関係ありません。私はこういうのがどうしても我慢できない性分です。それだけで
少しイライラしているところに、いざ開店というとき、一人の女性が後ろから前に
出ようとしたからたまりません。思わず、その腕をつかんでしまいました。よほど
怖い顔をしていたのでしょう。相手はすくみ上っていました。ハハハ。

北京オリンピックのころまで公共マナーというコンセプトがなかったそうですから
ある程度は目をつぶるつもりですが、実際に目の当たりにするとそんな気持ちは
どこかに飛んでいました。決して“尖閣”の影響じゃないんですけどね。ハハハ。

旅を楽しんでいる途中なのに悪いことしちゃったかな、と軽く反省しつつホテルを
出発して東福寺に向かいました。山陽新幹線の反対、南側です。
到着したのは8時5分、拝観券の発売開始の8時半まで待つことになります。
30人ほどの列の後ろに並びました。もちろん、きちんと順番を守って。ハハハ。
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ここも、ピークを少し過ぎている感じでした。周りから歓声が上がっていましたが、
初めて訪れた2007年に最高の赤を見ているだけに満足度は80点ぐらいです。
低いレベルで満足できるといいんですけどねえ。ハハハ。

久しぶりの京都、まあまあの赤、全体としては85点の旅でした。

写真は日曜日に まとめてアップします。
by toruiwa2010 | 2012-11-29 07:33 | 旅に出る食べに行く | Comments(2)
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「人生の特等席」90

体は正直だ。
トイレに行っても自分が思うようには用を足せない。
野球を見るとき、視野の中央がぼけている。ガスは少しイライラしていた。
アトランタ・ブレーブスのスカウトとしての契約もあと3か月しか残っていない。
“タカの目を持つ”と言われた腕利きスカウトだったが、若い仕事仲間たちからは
「コンピューターが扱えない時代遅れの老人」とさげすまれている。

若いときに妻を亡くしたガスは再婚せず、当時6歳だった娘・ミッキーを一人で
“育て”上げた。有能な弁護士になった彼女は大きな法律事務所で共同経営者の
椅子を目の前にしていた。
選手を追って国中を転々とするのが仕事の父と娘の関係はギクシャクしていた。
共通の話題と言えば野球しかなくて、普段はどちらかと言えば疎遠だった。

ガスの体調を心配する友人の勧めでミッキーが彼の仕事場、スタンドに現れた…
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物語の80~90%はほぼ“思った通り”に進みます。普通なら「なんだかなあ」と
なるところですが、この映画は少し違います。「そうだよね。そう来なくちゃ」と
納得してしまいます。エンドロールが流れ始めたときに心地よさがあります。
わけのわからない近未来ものや妙に深刻ぶった作品、邦画に多い、若い俳優たちを
“ドタバタ”させたり、背伸びが必要な演技をさせたりした映画はうんざりです。
娘と接する時間が少なかったことを悔やむ父親と「見捨てられていた」との恨みが
トラウマになっている娘の葛藤がベースにあるものの、決して重すぎることはなく、
ゆったりした気分で見ていられるこういう作品は貴重です。

父と娘の葛藤が重くならないのは映画の作り方が 昭和の時代劇を見ているような
“勧善懲悪”スタイルになっているからでしょう。
90年代からイーストウッドと仕事をしているというロバート・ロレンツが監督を
つとめているせいか この映画にはイーストウッドの“匂い”がしみ込んでいます。
自分のことのようにガスの身を案じる友人の描き方や最後にミッキーが大手柄を
立てるエピソードなども、そういう目で見るとピッタリはまります。
そして、全体を支えているのは、画面に現れるたびに強烈な“オーラ”を発する
クリント・イーストウッドの存在です。

1950年代のテレビ・ドラマ「ローハイド」を見ていました。
イタリアで“カウボーイ”を演じたマカロニ・ウエスタンもたくさん見ました。
イーストウッドは私たちの世代にとってはとんでもないスーパースターです。
今も現役で活躍しているなんて“奇跡”です。

映画出演は「グラン・トリノ」以来4年ぶりです。刻まれた深いしわの1本1本に
何とも言えない味があり、かすれた低い声にも魅力があります。ファンにとっては
「何をやっても許す」心境です。リスペクトが許すのだと思います。ハハハ。

若くしてスクリーン・デビューし、そのままスター街道を突っ走る俳優もいますが、
映画人としての彼の成功はやや屈折したものです。
それでも、20年前の「許されざる者」から「マディソン郡の橋」、「ミスティック・
リバー」、「ミリオンダラー・ベイビー」、「父親たちの星条旗」、「硫黄島からの手紙」、
「グラン・トリノ」、「インビクタス」…監督、俳優として立派な実績を残しました。
どちらもエネルギーが必要な仕事です。82歳ですが、来年も「スター誕生」の
リメーク版を手がけるなど意欲は衰えていません。どうか体を大事にしてどんどん
新作を送り出してほしいものです。

このレビューを見て映画を見たくなったかどうかは分かりませんが、映画を見て、
イーストウッドに興味を持つことはあり得るでしょう。「オール読物」12月号に
友人・生島淳が書いているより詳しい記事が載っています。

ところで、外国映画を見るとき、残念ながら字幕に頼ることになります。
そこで、文字数に制限があって難しいことは理解したうえで注文があります。

始まって間もなく、英語のセリフをBGMのように聞きながら字幕を読んでいると、
テレビで野球を見ていたガスの言葉として「(いい投手だ)角を突いている」という
文字が出てきました。
「えっ、“ツノ”を突いているって何のこと?」と一瞬思いました。しかし、直後に
ガスが言った“corner”が耳に飛び込んで来ました。

こいつはコーナーぎりぎりをついて投げるいいピッチャーだなあ…
彼が言いたかったのはそういうことです。角は“カド”のつもりだったのでしょう。
しかし、“カドを突く”では、野球を知っていても意味が通じません。
“スミを突く”ならまだ分かります。まさか、“スミ”のつもりで角を…?いやいや、
それは“強弁”というものでしょう。ハハハ。
ほかの映画なら“許し”ます。しかし、野球が舞台になっている映画でこの字幕は
あり得ません。
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もう一度、「何とかならないのかなあ?」と思ったのも上映開始後 間もないころの
ミッキーが共同経営者になるための面接シーンでした。
6人いる共同経営者は男ばかりだが大丈夫だろうか、と懸念を示す上司に向かって、
ミッキーが「私はここで7年間一生懸命働いてきた」とアピールします。このとき
彼女は“一生懸命”のところで、つい、“a・・”を含む品のない言葉を使いました。
もしかすると意識的だったかもしれません。どちらにしても、娘の前でも平気で
スラングを口にする父やスカウト仲間の中で育った彼女の生い立ちと強気な性格を
示すセリフだったと思います。そのニュアンスが字幕からは読み取れませんでした。

そして、いつものことですが、邦題はもう少し何とかならないか、と思います。
原題は「Trouble with the Curve」…「カーブが打てない」です。
「人生の…」はかっこいいようで内容にそぐわない気がします。

ついでですからもう一つ。
これは注文ではなく、単純にMLBファン向けのマニアックな話です。ハハハ。

日本と違って、各球団のオフィスを電話で結んで行われるドラフト会議のシーンが
ありますが、最初にあいさつするのは本物のコミッショナー、バド・セリグです。
日本の映画に加藤コミッショナーが“友情”出演しても気づく人は少ないでしょうが、
アメリカ人ならセリグの顔を大勢の人が認識するはずです。

登場人物の一人が選手時代に「酷使されて肩を壊した」と話します。
けがの中身は“回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)の損傷”です。
今でこそ、投手の大きなけがと言えば、肘のじん帯損傷ですが、私がメジャーを
追いかけ始めた70年代の終わりのころはほとんどがこのケガでした。
英語ではrotator cuffと言います。何十回となくこの文字を目にしたものです。
肩甲骨の前と後ろにあって、前に痛みが出てきたら深刻だと言われていました。
映画を見るのには関係ない話でした。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-11-28 08:32 | 映画が好き | Comments(2)
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政治家の言葉の軽さ

11/22のツイート

「自民党のマニフェストを貫いているのは
“できることしか書かない”ということだ」と安倍総裁。
あのねえ、安倍ちゃん、この際 風呂敷はあまり広げない
方がいいよ。勝てそうだからって気分が高揚してるんだ
ろうけど今は謙虚であることが求められると思うぞ。
危ねえなあ。

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このツイートを書き込んだとき、かすかに心配だった。
若い人に「(大)風呂敷を広げる」の意味が伝わるかどうかについて。ハハハ。
40年近く前のことが頭にあったからだ。

その日、フジテレビのアナウンサー室で50歳を過ぎた室長が弁当を食べていた。
近くのソファセットで新聞を広げていた入社2年目の女性アナが急に笑い出した。
「キャハハ。小間物屋を広げた、ですって」
とたんに、食事中だった普段は温和な室長が血相を変えて激怒した。
「お前は人が食事中になんてことを言うんだ!」
当時でもそうだったのだから、今、激怒の理由が分かる若い人はごく少ないだろう。

…それはともかく、政治家の発言が軽くなったものだ。“言った者勝ち”状態だ。
民主党があれだけ立派なマニフェストを掲げて政権交代を実現したのに、“約束”で
守られたものは少なかった。選挙戦の中で言われることには嘘が多いのだとあれで
よく分かった。「できることしか書かない」というが誰が信じるものか。ハハハ。

安倍だけじゃない、野田も石原も橋下も勇ましいことを言っている。
人の発言の揚げ足を取っているだけだし、乱暴な話も多い。

「二世、三世…ルパンじゃない!」野田
「最後はじゃんけんで決めてもいい」橋下
「憲法を改正して国防軍…」安倍
「日本は核武装すべきだ」石原


どれも、前後の脈絡やニュアンスを無視して独り歩きを始めている。こわい。
しかし、政治家だったら、そのことは予期し、覚悟して話さなければいけない。
北風が吹く中の選挙戦だ。物言えば、くちびる寒し…。ハハハ。


ますます腹立つわあ

週刊朝日の“橋下市長攻撃”は雑誌側の完全敗北だった。
それはまた、物書きとしての佐野眞一が負けたことも意味していたと思う。

先週号の週刊朝日は10ページを割いてお詫びと朝日新聞社の第三者機関である
報道と人権委員会の見解などを掲載していた。
その最後に佐野氏のコメント全文が載っている。

初回で打ち切りになったことで、現在の政治的停滞状況と言論の
置かれた危機的状況を橋下徹氏を通じて描きたいという自分の
真意が読者に伝えられなかったことが残念。

人物評伝を書くとき、生まれ育った環境や文化的歴史的な背景を
取材して書かなくてはその人物を等身大に描くことはできない。
まして、公人の場合、家族の歴史をさかのぼって取材することは
自分に課した信念だ。

取材で得たことをすべて書くわけではないが、取材の自由は
保障されるべきで、それが許されなければまさに、言論と表現の
自由の危機だ。

しかし、ハシシタというタイトルが橋下氏の出自と人格を安易に
結びつける印象を与えてしまい、関係各位に迷惑をかけた。
人権や差別に対する配慮が足りなかったという報道と人権委員会の
指摘は真摯に受け止める。また、記述や表現に慎重さを欠いた点は
認めざるを得ない。

私の至らなかった最大の点は、差別に苦しんでいる人々に寄り添う
深い思いと配慮を欠いたことだ。

原文通りではないが、文意は変えていないつもりだ。
読むと、矛盾に満ちていることが分かる。
最初から分かりにくい。
“現在の政治的停滞状況と言論の置かれた危機的状況”と橋下徹とどこでどう
つながるのか?橋下の危なっかしい言動を考えれば“政治の危機と橋下”なら
分からないでもないが。ハハハ。

“信念”はいい。間違ってないし。
ただし、取材の制限があったような言い方は間違っている。
単に、信頼に足る取材対象の選択に失敗しただけじゃないか。
さらに、タイトルを“ハシシタ”としたのは“本意”のはずだ。
意図的だったはずだ。
激しい言葉を使うことで関心を呼ぼうとしたのに、今になって本意でなかった
ような言い方をするなどチャンチャラおかしい。なら、本意は何だったんだ。
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“ハシシタ”を持ち出した時点で佐野&週刊朝日が橋下徹をどう見ていたかが
露骨になっていたのだ。出発点が間違っている。その意味では、佐野眞一が
人物評伝を書くとき“信念”とすべきは「先入観を持たない」なのさ。

最後の2点はすでに触れたので割愛する。
作家としてはしばらく休筆するぐらいの反省が必要だ。
私でさえ、それこそ“不本意ながら”多くのリーガ・ファンに不快な思いを
させたときにはブログの更新を休んだ。
…比較にはならんが。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-11-27 09:30 | 岩佐徹的考察 | Comments(10)
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黒田サイン、次はイチロー?

11/21のツイート

黒田がヤンキースと再契約した。
ドジャースに戻るかもと言われていたが、
正しい判断をしたのではないか?
来年もピンストライプを着て黙々と
投げる彼を見られるようになってよかった。
頼むから、もう少し点を取ってやってくれよ。
ハハハ。


家族がロスに住んでいると聞いたので、ドジャースに戻る可能性も20%ぐらいは
あるかと思っていたが、結局はヤンキースを選んだ。金額の問題ではないと思う。
終盤のしびれるような緊張感と優勝に向かってチームが一体となっていく高揚感が
黒田をとらえて放さなかったのだろう。麻薬のようなものだ。
レベルは数段ずつ違うが、ダルビッシュも青木も岩隈も同じ魔力にとりつかれた。
だから、WBCに魅力を感じなくなったのさ。
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去年、ヤンキースを選ぶか広島に戻るかで最後まで迷ったという黒田だが、今年は
その迷いはなかっただろうと思う。しかし、再び“1年契約”を望んだところを
見ると、来年のオフにはカープ・ファンが喜ぶニュースが届く可能性がある。

黒田の契約にこぎつけたことで、ヤンキースは“課題”をひとつクリアした。
そろそろ、「さて、イチローをどうするか」という話になるのではないか。それとも、
もう少し時間をかけるのか。今もまだ交渉に入っていないとすれば、来シーズンの
構想の中で「どうしても必要」というレベルではないことになる。
本人は、マリナーズを出た時点で覚悟していたはずだからあわてはしないだろうが、
こんな心配をしたことがないファンにとってはたまらない日々が続くことになるね。


イチローの美技?

セーフコでエイミー・フランツさんが掲げる
イチイチメーターは有名だった。
イチローはトレード後の第1戦の前、
ヤンキースのユニフォーム姿で彼女のところに行き
イチメーターにサインして謝意を示した。
それで終わり…のはずだったが。(続 

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彼女が初めて手製のボードを球場に持参したのは2004年、イチローがシスラーの
年間最多安打を追っているころだったそうだ。テレビカメラがとらえるようになり、
たちまちイチメーターはセーフコの名物になった。イチローがシスラーの記録を
上回ったあと、クーパースタウンの野球の殿堂から依頼の連絡があった。
「シーズン終了後、イチローのバットなどと一緒に飾りたいから送ってくれないか」
ということだった。

もちろん、彼女は考えるだけでも興奮するこの申し出を受け入れ、ボードを送った。
翌年、今度は200安打を目指すイチローのためのボードを考えた。
どちらにしても、イチローのマリナーズでの11年半を支えたことに変わりない。
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2012年シーズン途中でイチローはニューヨーク・ヤンキースに去った。しかし、
彼とエイミーさんの間の“交流”は続いていたようだ。つい先日、彼女のところに
荷物が届いた。開けた瞬間、彼女は居間の真ん中で失神しそうになったという。
中から出てきたのは長年の応援を感謝するイチローからのサンキューレターだった。
それだけではなく、彼が使っていたシューズも!
「今は色が違うけど持っていてくれたら嬉しいです」と書かれていた。

来シーズン、自分がどこでプレーするのか決まっていない状態で、落ち着かない
気分だろうに、やってくれるもんだ。

なお、このカードの字が直筆かどうかが話題になっているそうだ。
英語を書き慣れた人の字に見える。日本人のものではないようだけど、そんなこと
この際どうでもいいね。ハハハ。
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NHKフィギュア中継

11/23のツイート

NHK杯フィギュア:大相撲と重なったせいか、
男子が曽根アナ、女子は鳥海アナになっている。
朗報ではないのか。鳥海はキャリアの割に
表舞台に立つことが少なかったが期待しているアナだ。
とにかく、生理的に合わないKアナの声を聞かないで
済むのはありがたい。


鳥海はスポーツ・アナにとって一番大事な口跡(しゃべり方:筆跡と同じ)がいい。
大きなイベントのときスタジオを担当することが多かったが、実況を聞きたいと
思わせるアナだっただけに期待した。
フィギュアの実況は優劣がつけにくい。だれがやっても平均点に近い実況になる。
しかし、今回の鳥海アナは明らかにしゃべりの量が多すぎたと思う。

解説者にとっても難しい競技だ。技の名前は滑らかに出てくるが、スローを見ても
「回転不足と取られるかもしれない」、「踏切りが少しインサイドだったかも」と
不確かなことしか言えないのはつらいところだ。

今回の放送で八木沼・鳥海コンビが決定的に“ダメ”だと思ったのは女子フリーで
浅田真央の最初のジャンプが抜けたところだ。“虚を突かれた”のかもしれないが、
二人とも何も言わなかった。
ジャンプの前「白鳥の優雅さと黒鳥の力強さ…」とアナが話し、ジャンプの直後は
八木沼が「ダブル・ループ」とだけ言い、数秒後にアナが何もなかったかのように
「ジャンプが四つ続きます」としゃべった。
ちゃんと伝えるのが実況・解説じゃないのか。あそこで失敗を“無視”するのは
間違った情報を伝えたのと同じことだ。
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浅田は日本フィギュアスケートの宝だ。大事にし、リスペクトするのはいい。
しかし、ダメだったところはびしっと言わなければ実況・解説の仕事をしていない
ことになりはしないか。浅田に対して 厳しいことは演技が終わってから…それなら、
ほかの選手のときも演技中は黙ってろと言いたい。
浅田にだけは遠慮があって言えないと言うなら、それは、消極的に“おもねって”
いることになる。

羽生と浅田が優勝したが、ともにショートプログラムの貯金があったからだ。
高橋はファイナルに照準を合わせているのかもしれないが、いずれ“時代”が
来るはずの羽生のスタミナのなさは気がかりだ。終盤のジャンプとスピンの失敗は
どちらも、足に体を支える力がなくなっていた。今後、体力は強化されるだろうが、
同時に体重も増える。“両方をバランスよく”が理想だが、とても微妙だね。
もしかすると、この1年ほどが羽生のベストかもしれない。ソチまで維持できるか?

浅田のジャンプがあれほど何本も抜けるのを見たのは初めてのような気がする。
かんぺきなSPの翌日はぼろぼろのフリー…フィギュアではありがちなことだが、
ファンは心配だろう。女子は層が厚いようでそうでもない。浅田がダメだったら
鈴木明子しかいない、というのでは心もとない。村上佳菜子の成長が待たれる。

…読み返すと、かなり偉そうだね。本意ではないので。ハハハ。


心にしみる言葉:白鵬優勝!

11/25のツイート

大相撲千秋楽:北の富士・舞の海・藤井アナ…
最強トリオがそろった。藤井はここ数場所に比べ
今場所は正面担当が多かった気がする。
減らしつつあるように見えたが制作側に迷いが
あるのだろうか。後輩が頼りないのは確かだ。
特に北の富士と組んだときの物足りなさ。


何度も書いているが、NHK相撲中継が面白く聴けるのは北の富士が特定のアナと
組んで解説をするときだけだ。ここ数年では藤井、吉田、岩佐の3アナだけだ。
今後2年ぐらいでベテランたちが抜けるはずだ。跡を継ぐべき若手アナに有望な
人材が見当たらない。少なくとも、“看板”の北の富士と楽しく伝えられる人が。
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白鵬が4場所ぶりの優勝を果たした。
琴欧州に負けたときの土俵の割り方がとても気になった。まったく粘りがなかった。
毎場所後半によく見られる光景ではあるが。
今朝の新聞で睡眠時無呼吸症候群と下半身の強いハリに悩まされていたと知った。
どこかに名医はいないものか。

負けた相撲以外は内容が立派だったと思う。特に最後の4日間は強い白鵬だった。
優勝インタビューも見事だった。モンゴル語で両親に何を言ったかと聞かれて…

「人は、自分のふるさとを愛して、また、両親を愛すれば、
ほかの国々と、また、その国の人たちを愛せるんじゃないかと」


少年のころに草原の国からやってきた、相撲を愛し、相撲の心を愛する横綱らしい
言葉に胸を打たれた。明日書く予定だが、政治家の言葉の薄っぺらさにくらべて
なんと心に響くことか。

新横綱として臨んだ日馬富士は残念な場所だった。5連敗は本人も悔しいだろう。
千秋楽結びの一番、時間いっぱいからの仕切りはどうしたことか?時間前、最後の
仕切りのように深く頭を下げていた。立つつもりがまったくないことを示していた。
足の故障もあったようだが、けいこが不十分だったのではないか。横綱に昇進し、
東京でも福岡入りしてからもごひいき筋の接待が続いたのだろう。

“軽量横綱”の弱点が露呈してしまった感がある。彼を見て、短命に終わった横綱・
栃の海を思い出すのは私だけではないと思う。

大関陣の情けなさは目を覆うばかりだ。稀勢の里と鶴竜が年間60勝したと聞いて
「嘘だろう」と思ったほど印象が悪い。こうなったら豪栄道に期待するしかないか。

もう一つ「嘘だろう」と思ったことがある。
千秋楽で満員御礼が5回目だという話だ。“カラクリ”があるのだろうが、あの
ガラガラの客席を見せられたら、とても信じられん。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-11-26 10:05 | スポーツ全般 | Comments(2)
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“キラ☆キラ”よ、さらばじゃ

1970年代の後半からメジャーの中継などで頻繁にアメリカに出張していたころ、
夜のテレビを“支配”していたのはジョニー・カーソンという男でした。
深夜の「The Tonight Show starring Johnny Carson」というトーク・ショーは
爆笑の連続で他を寄せつけませんでした。とにかく、しっかり聞いておかないと、
翌日の職場で話についていけないのですから。ハハハ。

カーソンの弟子にジョーン・リバースという女性“タレント”がいました。
いかにも“整形手術受けました”という顔立ちで漫談(スタンダップ)をやるのです。
神経を逆なでするような声で、まあ、下品極まりないことをポンポン喋りまくる
タイプの芸風でした。女性ということもあって一定の人気はあったようです。
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4つ目のネットワークとして誕生したばかりのFOXがリバースを“引き抜き”、
なんと、カーソンの番組の真裏にぶつけることになって、アメリカのテレビ界は
“上を下への”大騒ぎになりました。大失敗に終わりましたが。ハハハ。

…1980年代半ばのことで記憶もあやふやですから、間違った情報が含まれている
可能性があります。どっちにしても今日の“本筋”の話にはあまり関係がないので、
雰囲気だけ分かって下さい。ハハハ。

なぜ、この話を出したか?
話しっぷりやその口元など、小島慶子に“日本版リバース”の空気を感じたからです。
2009年の秋、“魔女の一撃”をくらって安静にしている時期に、偶然TBSラジオで
「キラ☆キラ」を聴いたのが初対面でした。
切れのいいトークに引っぱられて、Podcastで聴くようになりました。
最初の印象が強烈で引き込まれてしまい、恥ずかしいぐらいに褒めすぎました。
私の記事に触発されて聴いた方には謹んでお詫びしなければいけません。ハハハ。

その小島慶子に執行猶予つきの判決を言い渡したのは翌年の5月でした。
「なんだこれは?!」と思うトークを聴いたあとです。
厳しい判決になったのは第2話で紹介した通り、“犯行”が悪質だったからです。
ラジオのパーソナリティが私的な思いを話すのは構わないと思いますが、この日の
トークは“私怨”をぶちまけただけ、簡単に特定できる個人を対象にした単なる
“憂さ晴らし”で聞くに堪えませんでした。

その日以来この番組に耳を傾ける回数は激減、文化放送「大竹まこと ゴールデン
ラジオ」を聴くようになりました。たまに、小島のトークを聴くことがあっても、
以前は気に入っていた要素が耳障りになっていることに気づきました。
「面白い!」と思った部分が“うんざりだなあ”と感じたです。

時折、説得力のある“深ーい”話に感心することもあったのは事実です。しかし、
見え見えのしたたかさ、わざとらしい乱暴な口調や露悪的な話し方、リスナーの
メールを“ギャルっぽく”読む…など、すべてに、計算・演出があります。
多くのリスナーはそこが好きなのでしょうが、私は“耐え難く”なっていたのです。
“劇薬”だったのかもしれません。効果絶大でも副作用がハンパじゃないという…。

詳しく調べたわけではありませんが、彼女はその後も似たような“暴走行為”を
繰り返していたようです。
他人がどう思ったってかまやしない、思ったことを思った通りに話す…
私の語感でいうところの“確信犯”ですから、さもありなん。今後もやらかすと
思ったので、執行猶予を取り消して“刑”を確定することにしました。
2011年7月でした。

偶然 出会った「キラ☆キラ」には、短期間ながら楽しませてもらいました。
熱烈なファンも多いようでしたから人気番組として定着すると思っていました。
しかし、少なくとも私にとってはEnough is enough…ということで。ハハハ。


第3話 了

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ご存知のように、その年(2011)の暮れごろから“きな臭い”噂が流れ始めました。
「降板するかもしれない」…
わずか数か月後にはその通りになりました。
以下は“おまけ”です。ハハハ。


小島慶子の降板騒動~去るとき:饒舌な女と寡黙だった男w~

「スポーツ紙に“キラキラ降板へ”という記事が出て
ツイッターでも私のアカウント宛てに“本当ですか?”と
質問が来ているので 私からお答えします。
TBSさんも、ちゃんとPodcastで配信してくださいね」


…笑い声が混じりながらではありましたが、きっちり制作者側に注文をつけた上で、
小島慶子が話し出したのは2011年1月26日の「キラキラ」です。

TBSラジオの看板になっていた「キラ☆キラ」は“小島慶子の…”とカンムリが
ついているぐらいですから、彼女が下りれば番組も消滅します。降板が事実なら
ラジオ界としては“大事件”です。
YAHOOで記事を読んですぐにつぶやきました。

01/26のツイート

NHKの住吉アナをフジは久々の昼ワイドに
起用するんだとか。バカバカバカ。
「プロフェショナル」で“技”を感じたことは
ないぞ。
TBSラジオの小島慶子が「キラキラ」を
卒業するらしい。いいんじゃないの。


小島の話は延々と続きました。

降板は事実であること、彼女から申し入れたことや番組へのスタンスが制作者と
決定的に違ってきたことに理由があるのだと分かりました。
番組を預かった初代女性プロデューサーとはツーカーの仲だと聞いていましたが、
このころは男性の名前になっていました。交代したのでしょう。
ありがちな“女同士の友情は続かない”だったのか、新プロデューサーとの間で
何かがあったのかは分かりません。

胸にたまっていたに違いない“思いのたけ”を吐き出したために、話はあっちに
行きこっちに飛んで…要するにどうなんだと、聞いていてかなり混乱しましたが、
小島の話を簡略化するとこうでした。

・去年(2011)は、3.11以後、「放送って何なんだろう」と考える年だった。
・リスナー一人一人との“距離感”を大事にしてきた。それがラジオだと思う。
・ふとした一言で人とつながることができる。私はそれでいい。

…そう思っているところへ番組から“要求”された。
「40~50代の男性自営業者を意識したトークを入れてくれ」と。

さらに、震災後に少女の詩を紹介したりしたが、あれではリスナーを取り込めない。

いろいろ取材を受けているが、“キラキラ”の宣伝をしてくれない…とも言われた。

私は、聞いてくれている人に向けて話しながら、その向こうにいる今は聞いてない
誰かに向かって話すことはできないと思った。
人と人にたとえたら、「ああ、元気?」と寄ってきて話してるときに、目は自分の
後ろの誰かを探してる相手と会話することになる、リスナーにしてみれば。
そんなのやだよ 私。そんなの、人との会話だと思わないから。

…そんなことで、TBSが私に求める役割と自分がやりたいことは違うと思ったので
私から降板を申し入れた。

大幅にかいつまんでいますから、彼女の真意が伝わらないかもしれません。
しかし、おおむねそういうことです。つまり、番組が期待することと彼女の考えが
どうにもならないほどかけ離れてしまったということでしょう。
言っていることにそれほどおかしなところはないのですが、太字の部分は感情を
むき出しにした言い方でした。まあ、どこまでも“激しい”女だこと。ハハハ。
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“初対面”から数か月はよく聴きました。キレのいいトークに惹かれました。
すぐに嫌な面が耳につくようになり聴かなくなりました。
この日の話も聴きつづけるのが苦痛でした。細かいことは言わず、「番組に対する
考え方が違ってきたので」とだけ言えば済む話です。どうしても“やりとり”を
さらけ出したいのなら、自分のツイッターなどほかの場でやるべきでした。
電波に乗せるという方法は、サブ(副調整室)にいるスタッフへの当てつけにしか
聴こえませんでした。局の先輩・久米宏がNステでCMに行く直前に答えにくい
質問を相手に投げつけて混乱させていたのと“根っこ”は同じです。

それだけ“自分”を前面に出しておいて「キラ☆キラはTBSのものですから…」と、
何度か口にしていました。冗談も休み休み言え、と言いたいです。
たしかに、電波と時間枠はTBSのものかもしれません。
しかし、同時に“キラ☆キラ”という番組そのものは始まったときから終了まで
小島のものだということを忘れちゃいけません。

番組側の要求は、聴取率調査で「大竹まこと…」に連敗していることと無関係では
なかったでしょう。一時は「今回もおかげさまで1位になりました」と発表のたび、
自慢げに話していましたが、このころは大竹の方が連続して勝ち誇っていた。

やってられない、と思った以上、辞めるしかないでしょう。予兆はありました。
「ずいぶん危なっかしいトークをしてるなあ」と思うことが何度もありましたから。
計算づくの話し方も鼻に、耳についていました。熱狂的ファンは違うでしょうが。
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「いいとも」にゲスト出演したときも、フジの若い女性アナを軽く“いびって”
いました。自分に求められていることだと分かっているのが見え見えでした。
「行列ができる…」に出たときも“蓮っ葉な女”を演じていました。
TBSの局アナ時代を聞かれて、かつての同僚(?)を「きれいな顔して、メンド臭い
人ばっか、と思っていた」と話していました。思い出すのもイヤとばかりに髪を
かきむしりながら。なに、一番“めんどくさい”なのは君なのさ。ハハハ。
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「なるほど。なるほど、分かりました。っへっへへ。
分かりましたってのもアレですけど。
この件に関しては、僕はまったく意見はありません。
言いようもないですしね」


…長い話を聞き終えたこの日のパートナー、ピエール瀧のかわし方が見事でした。
この時点で番組終了まであと2ヶ月でした。制作者との間に明らかな溝があると
知りつつ 相手をしなければならなかったパートナーたちも大変だっただろう、と
いたく同情したものです。

他人の話を整理することにかけては素晴らしい才能がある人だと思います。
アドリブもききます。顔は好みにもよりますから何とも言えません。ちなみに私は
初めから“品がないなあ”と思っていました。自分のことは棚に上げて。ハハハ。

前年に退社し、ラジオも終わったとき、たぶん、しばらくは、TBS以外のテレビが
面白がって使うだろうと思いました。そうか、芸もないエドはるみが毎日のように
テレビ画面に顔を出していたあの頃と同じ苦痛をふたたび味わうことになるのか。
やれやれだなあ…とも。ハハハ。

思った通り、いくつかのテレビ番組で見かけます。
雑誌のグラビアで露出の激しい水着姿を披露し、ネットにも多数流出してますね。
度胸はいいようだし、物珍しさもあるうちは出番があるでしょう。

「行列…」や「1分間の…」は我慢して見ますが、「ノンストップ」などは見ません。
はい、“いや”となったら徹底する方なのです。ハハハ。
ほとんど、ゲストとしての出演ですが、制作側が何を求めているのか不明です。
人から聞かれて面白い話ができるタイプではなく、むしろ自分から仕掛ける方が
生きるタイプです。かと言って。今更メイン司会などは考えられません。結局は
ラジオ向きなんでしょうね。来年の春以降、テレビからは声がかからなくなると
見ていますが、どうでしょう。
激しい個性が一部で受けていたラジオに戻っていくのが賢明かもしれません。
もっとも、“跡を濁して”飛び立っていった鳥に声がかかるかどうか?

テニス解説者の柳恵誌郎さんは、試合が終わったあとも「最後の解説だった」と
アナウンサーが言うことを拒んだそうです。
私は、解説者・スタッフが帰国するまで「さらばWOWOW」を公にすることを
控えました。
“美学”とは言いませんが、番組からの去り方はいろいろです。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-11-25 10:37 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(2)
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小島慶子&「キラ☆キラ」に執行猶予!

小島慶子についての2回目は“アバタがアバタ”だと気づいたところです。ハハハ。
初めて放送を聞いてから半年後ぐらいのことです。

これより、判決を言い渡す。
被告人、“オジキ”は前に出なさい。
それでは、判決です。
主文。被告人がパーソナリティを務める「キラ☆キラ」を
私のポッドキャストから消去する。
ただし、次に同じような暴挙に出るまで、刑の執行を猶予する。


“起訴状”によると 被告人・オジキこと小島慶子アナの犯行内容はこうだった…

(放送の前日)社内のエレベーターホールを歩いていたら、たまたまエレベーターが
止まってドアが開き、見ると、同僚の“女子アナX”が乗っていた。
閉まりかけのドアをすり抜けた彼女が「久しぶりだねえ」と話しかけてきた。
とりとめのない話のあと「ねえねえ、送別会、断ったんだって?」と相手が言った。
小島は6月いっぱいでTBS を退社することになっていたのだ。
彼女は“送別会ってなくてもいい”と考えるタイプなのだそうな。
お別れの言葉を言いたければメモを貼ればいいし、メールや電話でもいい。だから、
呼びかけはあったけど断っていた。お気持ちだけで結構ですって言って。

小島は「断ったんだって?」と聞いてきた女子アナXに「そうなのよ」と答えて、
上記の理由も告げた。
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「そう言えばねえ。女子アナAがねえ」と相手は話の方向を変えた。
小島が送別会を断ったことで女性アナの間に“波紋”が広がっている、というのだ。
つまり、断ったらしいけど、誰かが音頭を取ってやるべきなのか、やるなら誰が
音頭を取るべきか・・・。
XはTBSの女性アナ3人の実名を挙げて、“面倒くさいなあ”というニュアンスを
多分に含んだ彼女たちの会話の中身を小島に告げたのだった。

「そう言えば、俺もWOWOWの“公式の送別会”は断ったなあ」と思い出しつつ、
この話、いったいどんなオチに至るのかと、ニヤニヤしながら聴いていました。
しかし、途中から、小島は単なる“オモシロ話”としてこのエピソードを語って
いるのではないことに気付きました。鼻息が荒く、言葉が“とがって”いたのです。
ハハハ。

彼女はこの日のパートナー、水道橋博士(浅草キッド)に向かって…(ということは、
視聴者に向かって、だが)以上のいきさつを話したあと、『「…ていうことになってる
らしいわよ。だから、送別会を誰が開くかで、なんか、今、どうしよう?みたいな
ことになってるの」ってさあ、…普通、本人に言う?言わなくない?
それをさあ、わざわざ、閉まりかけた扉から飛び出してきて言いにくるかっつうの。
お前、きれいな顔してるけど…お前は、お前は美人すぎる“人食い鬼”だなあ、と
思って。ひどいだろう?』とまくし立てました。博士も若干、引き気味の対応です。 
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これで、一段落したかと思いましたが、さらに、小島は言いつのりました。

「誰の心の中にも“鬼”はいますよ。私の心の中にだって多少、人に意地悪して
やりたい、いやがらせしてやりたいと思う誘惑はある。みんな 鬼は一人一匹ずつ
飼ってますけど、負けちゃだめでしょ?」

「女子アナXが誰かを言うことが私の目的じゃないんです。誰の心の中にも誘惑の
鬼が棲んでるわけじゃない?(中略)
エレベーター開いて、ターゲット見つけたって言って、扉すり抜けて下りてきて、
相手が言われたら傷つくだろうことをわざわざね、きれいな顔して言うって。
あ、この人、我慢できないんだと思ってね。
私はこういうことがイヤなの。不毛じゃん。誰も幸せにならないし」

小島慶子・“激怒“のシーンはここで終わりました。
そのあと、電車で乗り合わせたアルバイトの女性から、“涙が出そうになる”ほど
嬉しいことを言われた話を紹介し、人は言葉一つで傷ついたり喜んだりするのだと
話して、一連のエピソードをこんな風に締めくくりました。

「だから、もし今、あいつ気に食わないという気持ちで頭がいっぱいになっていて
悪意とその悪意を発散させたい欲望に負けそうになっている人がいるとしたら、
私は、それに負けないでほしいなと思う」

…あきれるしかありませんでしたね。
局アナ、しかも女性には珍しい、歯に衣着せぬ物言いは彼女の“売り”ですが、
これは“勇み足”じゃないだろうか?それも、かなり大きな、と思いました。

事実関係を語ったあとの彼女の話は、前半と後半で激しく矛盾しています。
「(誘惑に)負けちゃダメ」と言った本人が思い切り負けているじゃありませんか。
ハハハ。
「欲望に負けないでほしい」と言っておきながら、自分は我慢できず、しかも、
負けてますよね。頭の回転は速そうなのに、その矛盾に気づかないのでしょうか?
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「キラ☆キラ」を初めて聴いたとき、「トークがうまいなあ」と感心し、ブログでも
今となっては恥ずかしいほど激賞しました。
しかし、この日は途中から聴いているのが嫌になりました。
どんなに言いつくろってみても、これは、女子アナXに対する個人的発言です。
聴取者が50-60万人ぐらいいると言っていた番組の中で話すことではありません。
“私怨“は別のところで晴らすべきです。このケースなら、エレベーターホールで
話を聞いたとき、その場で言うのがベストでした。

私は世間に大勢いたであろう“熱狂的な”小島慶子ファンとは違うのでしょう。
しかし、午後の昼寝の時間によく聴いたし、ポッドキャストに入っている部分は
ほぼ全部聴いていましたから、普通に“ファン”だったと言っていいと思います。
その私が聴いても、この日のトークは暴走が過ぎました。

“聴けばスッキリする”が彼女の最大の魅力でしょうが、それは、一歩間違えると、
リスナーの神経を逆なですることになります。紙一重です。
前にも何度か「危ないなあ」と思う発言がありました。その、境目ぎりぎりの
綱渡りが聴取者を惹きつけていたのだと思います。
リミットを超えたと感じるかどうかは、人によって差がありますが、私の場合は、
このとき明らかにラインを超えました。アバタのように見えるけどえくぼだよなあ、
と思っていたのが、やっぱりアバタだと分かったのです。ハハハ。

初めて聴いたときに“衝撃”を受けました。どういう女性なのかに興味があって、
関係者に探りを入れると、表面から受ける印象とは違う意見も聞こえてきました。

『女子アナ』的要素の強い人で、仕事上いやなことがあると、
『泣いて』その場を切り抜けるタイプです。

某関係者からの“突き放すような”メールを読んだときはイメージが違いすぎて
びっくりしましたが、この件でストンと“腑に落ちる”ものがありました。

何を言われたって“めげる”ことはないはずです。“怖いものなし”ですから。
聴取率も好調だと聞いていましたし、もともと、この手のラジオ番組はいったん
始まったらパーソナリティの“やりたい放題”で、歯止めがきかないのでしょう。
しかし、このときの“暴走”には番組以外のところから“ブレーキ”がかかるかも
しれないと思いました。
ちょうど同じ時期の新聞に載っていた週刊ポスト誌の広告がこう告げていました。

ワイド企画「女子アナたちの五月雨」
小島慶子“ラジオの女王”電撃独立へのブーイング

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中身については想像するしかなかったのですが、ブーイングが“身内”から出て
いることも十分に考えられました。
ひょっとすると…と思いました。どちらにしても、本性を見破れずに惚れたことが
たまらなく恥ずかしく、冒頭の判決文のように、再びこんなことがあったら二度と
聴かないぞと固く誓ったのでした。ハハハ。

第2話 了
by toruiwa2010 | 2012-11-24 08:08 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(0)
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前職がアナウンサーだったから、当然あらゆる種類のおしゃべりに興味があります。
同業のアナウンサーはもとより、キャスター、パーソナリティ、司会者…テレビや
ラジオで話しているのを一般の人と同じように“普通”に聞くことはできません。
言葉の選択・使い方、読み間違い、イントネーション、意味が通じない話し方など
ありとあらゆるものが気になります。
いつも偉そうに書いていますが、“上から”ものを言っているつもりはありません。
私自身のしゃべりも現役時代には多くの人の首をかしげさせただろうと思います。
ハハハ。

3年前のちょうど今頃、一度聴いて、たちまち“ブックマーク”したラジオの
パーソナリティがいました。すでに番組自体が終わったTBS「キラキラ」…
そう、小島慶子です。
激しい恋にも似て、あっという間に魅力に取りつかれて聞き惚れたものの、やがて
“アバタ”がアバタであることに気づき、いやな面を何度か見ると嫌気が差して、
最後は仏の顔も三度まで…で「サヨナラ」しました。ハハハ。

3連休はそのてん末を、当時の記事を下敷きにして書こうと思います。


第1話:「ウン○踏め、ウン○踏め」の衝撃

「残念ながら今週もお時間が来てしまいました。来週のこの時間は・・・」
日曜日朝のTBS「時事放談」、画面左上の時刻表示が「6:42」に変わると間もなく
フレームに入ってきた彼女が視聴者にそう語りかけていました。淡々と、無表情で。
いくつかの番組で見かけたことはありますが、すべて、お堅いものばかりでした。
したがって、視聴者が彼女に持っていたイメージも“堅かった”はずです。
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TBSアナウンサー、小島慶子(当時)。
ウイークデーの午後1時、TBSラジオを聴いたとき、まったく別のキャラクターを
持った彼女を発見して驚愕しました。2009年の11月頃でした。
「時事放談」のときには想像もできなかった激しい言葉や下ネタの連発でした。
その声で トカゲ食うかや ホトトギス…そんな川柳を思い出したものです。
ハハハ。

一例を挙げれば…

美容室で とある女性と椅子が隣り合ったとしますか。
先月も見かけていて、いかにも仕事ができそうで、ファッション雑誌から抜け出た
ような、見かけもかっこいい女性だったので、小島は憧れさえ抱いたようです。
しかし、YouTubeにはその部分がないので詳しいことは分からなかったのですが、
その女性が発した“一言”が小島の“逆鱗”にふれました。
彼女をアナウンサーと知らなかったのか、アナウンサーやテレビなどに出演する
人たちを“商売道具”と表現したらしいのです。

…だんだん腹が立ってきちゃって。なんか。大体何なのよ、そんなに一分のすきも
ないみたいに着飾ってね、女優みたいな顔してるけど、なんなの、美容師さんと、
なに楽しく話しながら、そんな、なんか汚い、なんか、話とかしてるわけ?とか
思って。
だったら、お前、きっと友達とも、ずっと人の悪口言ってんだろう。とか思ってね。
そう思ってから鏡越しに見たら、だんだん顔が鬼みたいに見えてきて。

ビビる大木(その日のパートナー)「えーっ?数分前まで憧れてるとか言ってたじゃ
ないですか?」

あんなに憧れてたのに、よく見たら目もきついし、とかって。
なんか、あの、ファンデーションの下から、なんか、どす黒い雲みたいなものが
もやもや出てるし、なんだ、こいつ、なんてねえ、思ったりして。
だんだん腹が立ってきちゃって。その人のほうが先に切り終わってね。なんか、
私のうしろを通って、あの、しゃなりしゃなりとね、帰ってったの。
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そこの美容室、あの、切ってもらってたのが2階だったの。2階から1階に下りる
階段がね、すごい急で、金属で出来てるの。で、下がスケスケなんです。
そこを、細いピンヒールの、グレーのスエードのブーツでね、しゃなりしゃなり
降りてったから…私、鏡越しにずっと、「落ちろ、落ちろ、転がり落ちろ、転がれ
転がれ」って、ずっと念じてたんだけどね。

ビビる「どうでした?」

それがね、又、悪運が強いって言うかね、しゃなりしゃなり、下まで降りてね。
「じゃあ又ー、来月ー」って帰ってったから、「ウンコ踏め」って思ってね。
家に帰るまでに、絶対あの真新しそうに見える、あのう、グレーのスエードの
ブーツで犬のウンコ踏めばいいのに。「ウンコ踏め、ウンコ踏め」ってしばらく、
ずっと念じてたの。
だからたぶん踏んでると思う。ウッハッハハ。
(「小島慶子 キラ☆キラ」2009.11.09 OA)

1分21秒、ほとんどノンストップでまくし立てたのであります。ハハハ。
“腕”は持っているはずのビビる大木がほとんど口を挟めませんでした。
プロデューサーから、「この人は猛牛だから、いつ、暴走するか分からないけど、
その場合は好きなようにしゃべらせてやって」と言われていたのかもしれませんが。

小気味いいマシンガン・トークは男の私でも耳に心地いいのですから、おそらく、
女性にはもっとこたえられない快感があると思います。
ステトレスがたまっていたり、悩んだり落ち込んだりしているときにこれを聴けば、
ガスター10や大田胃酸以上に効くはずです。ハハハ。

言葉の選択はプアですが、リズムに乗った歯切れのいいしゃべりは見ごとです。
アナウンサー、特に、女性でこれだけ“キレ”があるトークは初めて聴きました。
現役・OBを問わずに考えると、日テレ・大神いずみ、フジ・阿部千代、テレ朝・
南美希子…あたりが彼女に近いキャラクターを持っているかもしれません。
しかし、とても、とても…。誰一人、このしゃべりは絶対に出来ないでしょう。

名前を挙げた女性たちも、話に聞く小島慶子と同様に“ひとくせ”ありそうですが、
よほど、何かを吹っ切らないと、とてもじゃないけど、ここまで“突き抜けた”
しゃべりは不可能です。
TBSラジオ、いい素材を発掘したものだと思いました。ギャラ不要だし。ハハハ。

それはともかく、いるんですよねえ、小島が腹を立てたようなタイプの女。
マンションの廊下でときどきすれ違う40代前半の奥さんもそうです。
廊下の途中にあるガラスドアのところに来たとき、向こうからやって来る彼女が
見えたので先に通り抜けたあと、ドアを支えてあげました。
…何も言わんのです!
「余計なことしなくて結構です」と言わんばかりに、無言で行ってしまいました。
「ウンコ踏め」と、強く念じました。明らかに小島の影響です。それまでの私なら
決してそんなこと考えなかったでしょうから。ハハハ。
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TBS在職中は「時事放談」にも出続けていました。
番組の最後で彼女が現れてお断りのアナウンスを始めると「毎週、毎週 こんなこと
言わされるのはウンザリなんだけどね。仕事だからしょうがなくてやってるわけ。
たまに顔出しもやっといたほうが“キラ☆キラ”のためにいいかも知んないし」と
思いながら言っているように見えていました。ハハハ。

とにかく、それから2,3ヶ月は日課の昼寝が始まる午後1時が楽しみでした。
ぎっくり腰になったのがきっかけで、意外な才能にめぐり合ったのです。
“拾い物”をした気分でした。
下ネタも平気ですが、決して“あけすけ”ではないところに好感を持ちました。
トーク全体にリズムがあって、ぶっ飛んでいると言ってもいいでしょう。ハハハ。

平日の午後1時に在宅している女性には、一度、耳を傾けて
みることをお勧めします。心地よく笑ったあと、晩御飯の
支度にかかるとき、思わず腕まくりをしてしまう…そんな
気分になっているかもしれません。

…そんな風に書いたこともあります。
やがて、愛想をつかすことになるとは思いもせずに。お恥ずかしい。ハハハ。

第1話 了

by toruiwa2010 | 2012-11-23 09:07 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(0)
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とにかく1回は見ることにしていた月9を見送って始まった10月期ドラマですが、
それでも“とりあえず”見たものが12本もありました。
すぐ減ると予想していましたし、目星もついていました。
どう考えても面白くなさそうだと思っていたのが5本:A

パーフェクト・ブルー
東京全力少女
レジデント~5人の研修医~
結婚しない
MONSTERS


当落線上だけどきわめて怪しいと考えていたのが2本:B

高校入試
TOKYOエアポート~東京空港管制保安部~


Aグループから「結婚しない」が残りました。
Bグループから「YOKYOエアポート」を見続けています。
トータル7本は多すぎますが、最終回までに1,2本は減るでしょう。そう願います。
ハハハ。


パーフェクト・ブルー

どこかが決定的にダメなわけではありませんが、出演者に魅力が乏しく、1回目を
見ただけで終了しました。

遅咲きのヒマワリ 火21フジ
生田斗真、真木よう子、桐谷健太、香椎由宇、国仲涼子、松重豊


大学でがんの研究をしていた二階堂かほり(真木)は、突然教授から地方の病院へ
異動を命じられました。行く先は彼女の故郷、四万十市です。
大学を出たあと就職に失敗した小平丈太郎(生田)は数年の派遣社員を経てようやく
正社員になれるか、というところで解雇されました。
職を失い、恋人にも見捨てられた丈太郎がネットで見つけた職場も四万十でした。
地域おこしのための協力隊員として市役所で働くのです。

いきさつはそれぞれですが、偶然、同じ日に同じ電車で四万十にやってきた二人と
同年代の地元の若者5人との交流が始まります。扇の要のような位置にいるのが
金物屋の跡継ぎで、地域おこしに情熱を燃やす順一(桐谷)です。
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群像劇は初めのうち全体のハーモニーが出来上がらないものですが、このドラマは
1回目から“いい感じ”でした。たぶん、桐谷の存在が効いていると思います。
役の上だけでなく、彼個人のキャラクターも。

期待通り、四万十の風景がきれいです。
このドラマを見て四万十について二つのことがわかりました。
秘密など保てないほど小さく見えて実は“秘密”だらけの町であること、そして、
美人が多い町だということ。ハハハ。


ゴーイングマイホーム火22フジ
阿部寛、山口智子、宮崎あおい、YOU、阿部サダヲ、りりぃ、西田敏行


是枝裕和が初めて連続ドラマの監督、脚本に初挑戦しています。
彼が撮った「歩いても 歩いても」がとてもいい映画だったのに加え、この作品には
好きな阿部寛、復活した山口智子が出ていますから、間違いなく最後まで見ます。
物語そのものは期待したものとは違います。私と同じように“はぐらかされた”と
思う人が多いのか、視聴率は伸びていません。
完全な右肩下がりで今週は5.9%。まさか、打ち切りはないでしょうが、危険水域に
入っていることは間違いありません。

監督・脚本が是枝、阿部が主演で山口の復活…プラス魅力的なキャストがそろって
今期の一推しにしました。朝日新聞放送担当記者5人の投票では堂々の1位でした。
…それなのに、この低視聴率。
監督のこだわりが強いのか、どうしても伝説の小さな生き物クーナに話が戻って
行くのがネックになっている気がします。
無理やり“メルヘン”を持ち込まなくてもいいのになあ。

質は悪くないと思います。登場人物の設定がよくできていて一人一人のセリフが
よく練られています。筋には無関係でも「うんうん、確かにそんなこと言うね」と
納得するセリフがふんだんに飛び出してきます。特に、家庭内の会話が抜群です。
阿部と山口は初共演だそうですが、いい呼吸です。
山口はいかにも彼女らしく“肩の力が抜けた”演技で、今後も十分やっていける
魅力を持っています。できれば、“普通”のコンセプトで見たかったです。


相棒eleven 水21 テレ朝
水谷豊、成宮寛貴、川原和久、鈴木杏樹、真飛聖、石坂浩二


成宮が甲斐亨(かい・とおる)として杉下右京の“相棒”として登場しています。
案外 図太い神経の持ち主なのか、1回目から違和感のないコンビネーションを
見せています。
特命係が扱うのはややこしい事件ばかりです。そんな部署に、しかも、組織内で
“睨まれて”いる杉下を上司とする部署に、交番勤務の巡査から刑事になりたての
甲斐が配属されました。かなり乱暴な話ですが、杉下が望んだことになっています。
ドラマですから何でもありです。ハハハ。
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若いし、刑事としての経験もほとんどない割に結構鋭いところも見せる甲斐ですが、
何しろ相手は寺脇の亀山も及川の神戸も子ども扱いしてきた杉下右京にしてみれば
“大差なし”です。もともと、最後には杉下の博識と鋭い観察力がものを言って
事件が解決するように作っているのですから、誰が相棒になっても同じですがね。
ハハハ。

視聴率も好調のようです。


東京全力少女

1回目、父親探しのために“家出”して上京した武井咲がなけなしの現金を紛失し、
バタバタと探し回っているところでギブアップしました。
心残りは、2,3分しか見られなかった比嘉愛未だけです。なんとか我慢できたのは
20分ぐらいでしたかね。先週はサッカーの予選と重なる部分があったとは言っても
5.4%まで下がりました。今期のゴールデンのドラマでは最低です。
武井、出すぎじゃないですかね。事務所の方針が間違っていると思うけどなあ。
ハハハ。


捜査地図の女木20テレ朝
真矢みき、石黒賢、内山理名、阿部力、宇梶剛士、中村梅雀、草笛光子


事件と捜査の舞台が京都、その京都を知りつくした女性刑が“地図”を武器にして、
次々に事件を解決していく。
はしばしにタカラジェンヌっぽい動きを見せつつ、“男前”・真矢みきが嬉々として
演じているのを楽しんでいます。今のところは。ハハハ。


レジデント~5人の研修医~

いくらなんでも“残念”すぎます。8日はとうとう裏の「ドクターX」になんと
トリプルスコアにされました。フルボッコ。ハハハ。
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ドクターX~外科医・大門未知子~木21テレ朝
米倉涼子、田中圭、内田有紀、鈴木浩介、岸部一徳、伊東四朗


“フリーランス”の外科医・大門未知子が閉鎖的な医局の中でやりたい放題です。
米倉が生き生きしています。“当たり役”をつかんだかもしれません。これだけで
当分 食っていけます。ハハハ。
これでもか、とばかりにきれいな脚を見せています。ブロードウェーでも一定の
成功を収めた脚です。横からの映像は確かにきれいですが、真正面や後ろからだと
形が悪いです。歩き方がよくないですね。香里奈に負けてます。

岸辺一徳が光ります。「相棒」は彼がいなくなってから魅力が大きく減りました。
一度聞いたらクセになる物言い…すごい俳優ですね。


結婚しない木22フジ
菅野美穂、天海祐希、玉木宏、石橋凌、市毛良枝、梶芽衣子


コンセプトがあまりにもチープな感じだったので、大好きな菅野には悪いですが、
1~2回で終了すると思っていたのにまだ見続けています。意外です。ハハハ。

菅野・天海のダブル主演です。菅野はまったく問題ないとして、このドラマでは
天海がとてもいい感じです。30代、40代の未婚女性の話としてではなく、普通に
“ドラマ”として楽しんでいます。最後まで見ることになるでしょう。


高校入試

人気作家・湊かなえがおよそ2年間かけて練り上げた、というコピーにつられて
見始めましたが、無理。1回で終了しました。教師たちが職員室で校歌を合唱する
あたりで「こりゃだめだ」と。ハハハ。


MONSTERS

コンセプトからして怪しいと思っていましたが、“やっぱり”でした。
ゴージャスな警視庁捜査一課長の部屋に新しく配属された山Pがあいさつに行くと、
たまたまそこにいたのは先輩刑事の香取だった。山下は香取を課長と勘違いして、
そこから“ドタバタ”劇が始まる…というところまで、およそ10分で見るのを
やめました。山下の恋人役に大抜擢されたと聞いて楽しみにしていた柳原可南子は
登場する前でした。彼女の罪じゃないのに可哀相。ハハハ。


TOKYOエアポート~東京空港管制保安部~日21フジ
深田恭子、佐々木希、要潤、瀬戸康史、佐藤江梨子、山口紗弥加、時任三郎


10月期の注目の一つは“日9対決”でした。
前期、初めてTBSに勝ったフジテレビはこのドラマでで「MONSTERS」に挑戦中。
深田や佐々木が航空管制官で“信用性”が保てるのか、と心配しつつ見始めました。
ドラマだから割り引かなければいけないし、出演者はがんばっていると思いますが、
この発音で果たしてパイロットを無事に滑走路まで誘導できるのかと危ぶみます。
ハハハ。
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しかし、もともと飛行機が好きだからでしょうか、我慢の限界を超えることはなく、
今も見ています。
今期の“日9対決”はTBSがぶっちぎりそうだと思ったのに今月4日にはその差
1.6%にまで“ニアミス”するなど大健闘です。

医療ものや刑事ものと同様、「そんなに毎週“そんなこと”が起きるのかい!?」と
言いたくなる出来事の連続だし、管制官たちの控室での言動を見ていると、どこか
“チャチ”な感じは否定できません。
それでも、2分に1回の割で離発着する航空機をさばいている裏側でこんな苦労が
あるのだと初めて知ったことも多くて最後まで見続けそうです。

…って、結局減るものがないのかな。ハハハ。
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地上波ではないので見た人は少ないかもしれませんが、WOWOWの連続ドラマW、
「ヒトリシズカ」が素晴らしい出来でした。
現職警察官の義理の娘が突然失踪します。このドラマは失踪前後の数年間に起きた
謎の多い殺人事件と彼女のかかわりを描いています。
誉田哲也の原作がどんな形で書かれているのか知りませんが、ドラマは 1話1話が、
完結しているような、いないような、微妙な作りになっています。脚本の妙。

主人公・静加を演じる夏帆が抜群、義理の父役の岸部一徳も文句なし。
私にとっては10月以降に放送されたドラマの中のベストです。
有料放送のため多くの人に見られないのはもったいないと思うし、次回で終わって
しまうのが残念です。無理やり続けることはないですが。ハハハ。

ちなみに、火曜日放送分までの平均視聴率ランキングは・・・
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by toruiwa2010 | 2012-11-22 08:56 | ドラマ | Comments(11)
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「北のカナリヤたち」80

北の離島は雪に埋もれていた。
海に近い小さな集落の人気のない道を女がうつむき加減に歩いて来る。
岬村分校で教師をしていた川島はる(吉永小百合)だ。
民家の軒先にいた主婦がはるを見ると急いで家の中に入った。逃げるように。

少し先に少年が立っていた。6人しかいない教え子の一人、ノブだった。
無表情だったはるが笑顔になって「ノブちゃん!」と声をかけた。
次の瞬間、少年は手にした石を彼女に向かって投げつけた。

20年後のある日。
定年を迎えて図書館を退職した彼女のもとに二人の刑事が訪ねてきた。
彼らは殺人事件の重要参考人として鈴木信人という男を探していた。ノブだ。
連絡はないかと聞かれたはるは「ない」と答えた。

20年前の教え子たちを訪ねるはるの旅が始まった…

いい映画だとは思います。
短い時間で6人の教え子のその後がどんなものだったかを描き出しています。
成長した子供たちを演じる俳優陣、満島ひかり、勝地涼、 宮崎あおい、小池栄子、
松田龍平がいいですね。満島、小池、松田の3人が光っていました。
20年後のノブに扮した森山未來も役者としての幅の広さを見せたように思います。

「どうだ」と言わんばかりの物言いは好きになれませんが、木村大作が撮る映像、
特に風景はすごみがあります。

はると夫(柴田恭兵)の関係、はると都会から移ってきたという警官(仲村トオル)が
どのように出会い、どんな間柄なのかがうまく描かれていません。
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…評価できるところとできないところが“ないまぜ”になっていて難しいのですが、
最終的に80点としたのは主演が吉永小百合だったからです。
表現が微妙になります。“吉永小百合的世界”が苦手なんです。
理由を聞かれても困ります。真水は好きじゃありません、としか。ハハハ。

ほぼ同世代ですから「キューポラのある街」のころから知っています。
一貫して“清く、正しく、美しく”というイメージの中にいる女優ですね。
世間に“サユリスト”と呼ばれる熱烈なファンが大勢いることは知っています。
文化人やセレブにもたくさんいて、彼らの支持で彼女の人気は翳りを知りません。
それは別にかまわないのですが、賞レースや映画祭などになると、いつも名前が
挙がります。私が見てそれほどでもないと思ったものでも…。

黒沢明、新藤兼人、山田洋次、北野武…映画が分かってないと言われないようにと
思っているかのごとくこれらの監督を称える評論家や映画人がいますが、彼女にも
同じ現象が起きるのが気に入りません。どこかがアンフェア。ハハハ。
プロモーションで番組に出るとき、彼女クラスになると聞き手もメインどころが
つとめますが、何人かの口から「酷寒の中での撮影に耐えた」ことを誉めそやす
言葉が出ていました。映画の中身と関係がなさすぎるわ。ハハハ。

この映画の彼女がどう評価されるか知りませんが、私の目には“普通”です。
むしろ、彼女が演じたためにはるの人物像が少し薄っぺらなものになっている
ような印象さえあります。たとえば、大竹しのぶ、風吹ジュン、田中裕子…
そんな女優だったらもっと深みのある映画になったのではないかと思います。


「思秋期」75

ジョセフは荒れていた。何もかもが気に入らないのだ。飲んでは暴れる。翌朝は
激しい自己嫌悪に陥る。その繰り返し。5年前、妻に先立たれてからずっとだ。

酔った挙句に入り込んだ雑貨店の経営者、ハンナは心優しく信心深い女性だった。
理由も聞かず、彼のために祈ってくれた。
とぎれとぎれの会話の中で彼女が裕福な地域の住人と知ったジョセフは「結構な
ご身分だ」と悪態をつくが、ハンナも人知れず問題を抱えていた…

夏ごろに映画館で入手したチラシを流し読みしただけで見ると決めました。
タイトルに騙された感じです。ハハハ。
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映画としては完成度が高いと思いますが、途中から あまりにも予想とかけ離れた
方向に物語が進んでいくのに大きな戸惑いを感じました。
75点はそのへんも加味してのものです。自分の“読み”が浅かったのですから、
“八当たり”と言われてしまいそうですが。
サンダンスなど、複数の映画祭で賞を獲っているようですし、高く評価する人が
いてもおかしくありません。
私はただ、「思秋期」はずるいなあと。ハハハ。


「希望の国」60

のどかな田園風景が広がる長島県大原市、そして大葉市。酪農家・小野の家でも
道路一本隔てた鈴木の家でもいつも通りの生活が営まれていた。

突然、大地が揺れた。地震だ…

立て続けに「問題作」を世に問うている園子温監督が“原発”を取り上げています。
原発そのものではなく、園監督に興味があって劇場に足を運びました。
何が描かれているかはあらかじめ分かっていました。
かなりメディアに露出して「誰かが映画にしなければという思いが強いのだ」と
語っています。「日本の映画界から発信する人がいないのが情けない」とも。

そんな思いがこの作品には込められているのでしょう。ただし、では監督の意図は
何かがよく伝わってきません。
普通に考えれば、原発の危険性を訴える“啓蒙”でしょうが、ずいぶん“露骨”で
逆効果です。現地に何度も出向いて話を集めたらしいですが、映像を見る誰もが
「こんなことがあったのか」、「これはひどいぞ」と思うような話を“ただ”つなぎ
合わせただけのような印象を受けます。
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季節がいつなのかよくわかりません。認知症の小野の妻が家を飛び出してどれほど
歩いたのか知りませんが、いきなり一面の雪景色になったりして、かなり乱暴です。
寓話的な要素もあるようですが、中途半端です。

自分が映画を撮らなければという使命感は分かりますが、一人相撲になっています。
いけないのは、どのエピソードも活字やテレビのニュース、ドキュメンタリーで
聞いたことがあるものばかりです。目新しいものはありません。
「原発は恐ろしい」、「国家を頼っちゃダメ」という立ち位置で作るのはいいとして、
“さじ加減”が悪く、出来上がった作品はどこか中国の反日映画を連想させます。

この映画、お金を出して見に行く人がいたら、私は止めます。

「恋の罪」、「ヒミズ」に次いで3本目ですが、この監督の映画はよく分かりません。
「愛のむきだし」、「冷たい熱帯魚」も見ていない私には彼の作品をうんぬんする
資格はないのかもしれません。別にかまいませんが。ハハハ。

80 北のカナリヤたち カメラがいい、役者がいい 主演が吉永じゃなくても?
75 思秋期 妻を失って荒れる男と信心深い女が寄り添う タイトルがずるいわ
60 希望の国 園子温監督が使命感で作ったそうだが中国の反日映画を見るようだ
70 カミハテ商店 高い崖のそばにパンと牛乳を売る女の店 自殺者が買うのだ
by toruiwa2010 | 2012-11-21 12:27 | 映画が好き | Comments(0)