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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

<   2014年 02月 ( 33 )   > この月の画像一覧

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「大統領の執事の涙」90

2009年、ホワイトハウスの玄関ホール。
90歳になったセシル・ゲインズが一人ぽつんと椅子に腰を下ろしていた。
待たされている間、彼の思いは幼い頃を過ごした1920年代の南部の農場に飛んでいた。
両親や仲間と綿つみの仕事に従事していたのだ。ある日、妻を汚した農場のオーナーに
挑みかかった父親が目の前で無残に撃ち殺された。
憐れんだ管理人がセシルを家の中で給仕として働くハウス・サーバントにしてくれた。
「その場の空気になれ」と教えられる。

やがて農場を逃げ出したセシルはホテルで給仕の仕事を覚えた。
数年後、そこの給仕長から首都、ワシントンDCの大きなホテルに推薦され、さらに
そこでたまたま給仕した仕事ぶりを見込まれ、執事としてホワイトハウスに雇われた。
そこでセシル(フォレスト・ウィテカー)が受けた教えは「なにも見るな。なにも聞くな。
ただサービスしろ」だった…
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奴隷制度がなくなっても歴然と黒人が差別されていた時代に物語は始まります。
ワシントン時代に出会ったグロリア(オプラ・ウィンフリー)と結婚し二人の息子、ルイスと
チャーリーが生まれました。セシルはバトラー(執事)として一家を支えます。
成長するにつれて長男のチャーリーは黒人が恵まれない社会への疑問が強まり、白人に
“奉仕”する父親に反発するようになっていきます。
「国を良くしたいと思って父さんは白人に、大統領に仕えている」と話す父親の言葉にも
納得はしません。高校を出たチャーリーは両親の制止を振り切って南部の大学に進みます。
「世の中をよくするために何かを変えたい」という言葉を残して。

観客はセシルの一生を見ながら現・近代アメリカの歴史を知ることになります。
学校、バス、食堂、トイレ…生活のあらゆる場面で差別が残っていたことが分かります。
わずか50年ほど前のアメリカで日常的に起きていた差別です。アメリカ人ならだれでも
知っているでしょうが、多くの日本人にとっては違います。
マーティン・ルーサー・キング師の有名な公民権についての演説やそれに続いた暗殺など、
リアルタイムでニュースに接していた私でさえ、改めて驚くのですから、若い人たちには
「えっ、そんなことがあったのか」という衝撃があるでしょう。

大学に入った長男が白人支配に対する抗議運動に参加していることで悩みが深いセシルは
職場のホワイトハウスでは歴代の大統領の素顔を日々見ていました。初めて知った話も
よく知られている話も出てきます。描かれるエピソードの数が多いですから、ひとつ、
ひとつがどうしても断片的ですが、チャーリーの活動と合わせてうまくつないでいます。

映画は、山ほどある材料を巧みにちりばめながら、決して卑屈になることなく、最後まで
誇りをもって執事の仕事に尽くしたセシルを温かく描いています。
いい映画だと思いました。

主演のウィテカーが全編を通して抑えた見事な演技を見せます。感情を爆発させるのは
チャーリーの反抗に怒りを見せるシーンなど、わずかです。人種、家庭、職業にともなう
さまざまな差別や葛藤に耐えて生きた男を演じきっています。
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妻を演じたウィンフリーは言うまでもなくトークショウの司会者として超有名な女優です。
日本で言うなら黒柳徹子…などと、馬鹿なことをお言いでない!ハハハ。
彼女もまた素晴らしい演技でした。
余談ですが、私がツイッターに興味を持ったきっかけは、2009年の4月のある日、
New York Times で見かけた記事でした。「オプラが参加したことで ツイッターが
発展する」という見出しの記事の冒頭にこう書かれていました。
「オプラのメッセージは小さなものだが、ツイッターにとっては大きな飛躍だ」
彼女がツイッターを始めたことをNYTがニュースとして取り上げたのです。

さらに余談ですが、この記事を書き始めるまで、この作品と主演の二人はアカデミー賞の
候補になっていると思い込んでいました。発表があったとき、「ふむふむ、なるほど」と
流し読みしていたからです。
鑑賞直後、見た中で作品賞にふさわしいのはこれだとさえ思っていました。ハハハ。

映画の評価は難しい。3日の授賞式は何も言わずに見ることにします。資格ないもの。
ハハハ。


「エージェント・ライアン」80

2001年9月11日、ロンドンにある大学のキャンパス。
周囲のざわめきにベンチで横になっていたジャック・ライアンが起き上った。
建物に入るとテレビには煙を上げる世界貿易センターが映っていた。

1年半後、ライアンはヘリコプターでアフガニスタンの山の中を飛んでいた。乗員たちが
アメフトのひいきチームについて語り合っているとき、ロケットが機体を切り裂いた。
重傷から回復し、リハビリに励むライアンにCIAが目を付けた…

ストーリーは単純な勧善懲悪ですが、“活劇”として見れば面白いのではないでしょうか。
「ぜひどうぞ」とお勧めするほどの映画ではありません。ものすごく小さなことでとても
嬉しいことがあったので書いたまでです。それは…
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ライアンのリハビリに付き合う女性がいました。のちに結婚するキャサリンです。
厳しい指導に「きついよ、ドクター」と愚痴るライアンにキャサリンが言います。
「ドクターじゃないわ。まだ医学部の3年生なの。でもあなたを歩かせるようにできたら
単位がもらえるの」と。

字幕には“単位”としか出ませんでした。
しかし、私の耳は彼女が口にした“PT”を聞きのがしませんでした。劇場内の客の中で
その意味が分かるのは私だけだったかもしれない。それがうれしかったのです。
PTとは、フィジカル・セラピスト(physical therapist)のことです。リハビリの療法士に
英語では何と言うかを聞いてあったので聞き逃さなかったのです。

…えーと、それだけです。ハハハ。。


「はじまりは5つ星ホテルから」85

ローマに住むイレーネは身元を隠して高級ホテルをチェックする覆面調査員をしていた。
会社の金で世界中の5つ星ホテルを泊まり歩き、おいしい食事を楽しむ日々だった。
マニュアルにしたがってベルボーイの態度やフロントの対応にはじまり、ベッドメーク、
バスルームの汚れ、窓のほこりなど膨大な項目を細かくチェックするのは面倒だったが、
それを除けば、人から羨ましがられる仕事だと思っていた…

ある日、滞在先で起きた出来事をきっかけにそんな彼女の気持ちに変化が訪れます…
というふうに公式ページなどには書かれています。
まあ、ぶっちゃけたことを書くなら、筋はどうでもいいと思います。ハハハ。

物語になりにくいのではないかと、あまり期待していませんでした。しかし、タイトルに
“ホテル”の文字が入っていると出かけてしまう傾向があります。ハハハ。
主人公の仕事を追う形にはなっていますが、うまくストーリーがはさみ込まれています。
「やられた」という感じでした。

ネット上の評判は良くないようですが、私は最初から最後まで面白く見ました。ホテルが
好きだからかもしれませんが、少なくとも損をした気分にはならないと思います。
イレーネ役のマルゲリータ・ブイにハリウッド女優にない雰囲気と美しさがあったことを
付け加えておきます。熟年女優の美しさは若い人にはない魅力です。
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90 大統領の執事の涙 見事な映画だった アカデミー賞の候補にもなっていないとは!
80 エージェント・ライアン ストーリーは単純だが活劇と思って見れば楽しめるはず
85 始まりは5つ星ホテルから ホテルの覆面調査員の仕事と日常がうまく折り合っている
by toruiwa2010 | 2014-02-28 09:40 | 映画が好き | Comments(4)
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勝ってうれしいか?

02/22のツイート

間もなく、村田諒太が3試合目に臨む。
どうせ、“勝てる相手”を選んでいるはずだが、
いい形のKOを期待する。
第1戦は相手がひどすぎた。第2戦はいいパンチを
当てたのになかなか倒せなかった。
さあ、今日はどんなボクシングを見せてくれるのか。


村田が本当に強いなら日本ボクシング界のビッグ・スターになるだろう。いい顔だし、
スター性は十分だから、あとは力をつけることだ。
亀田兄弟もそうだったが、この段階では、ジムもバックについているテレビも負けては
困るから、マッチメークは慎重のうえにも慎重になる。

デビュー当時のマイク・タイソンなら相手は誰でも構わなかったに違いない。むしろ、
強いほど歓迎だったかも知れない。村田は未知数な部分が多くて、強い相手を選ぶのは
ためらう。本人じゃなく、周りが。多少スリリングな展開の末にKO勝ちできる相手…が
ベストだが、そんな選手は簡単に見つからないし、保証はないからどうしても楽な相手を
選んでしまうのだ。
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オリンピックと並べてミュートで見ていたので知らなかったのだが、この日の対戦相手は
なんと36歳だったと言うではないか。翌日の新聞でそれを知って呆れた。ひどいわ。
3ラウンド後半のダウンがスローモーションみたいだったが、見ただけで、1分間の休憩で
回復しそうもなかった。果して、4ラウンドは初めからラッシュしてKOした。
ネットには“3連続KO勝ち!”の見出しが躍っていた。まあ、事実ではある。しかし…
“マカオで海外鮮烈デビュー”ってのはどうかなあ。
海外の試合で客層がどうだったのか知らないが、「金返せ」の声はなかったのだろうか?

この“3連続KO”が本当に快挙なら一般紙も大きく報じるはずだが、翌日の朝日には
なかなか記事を見つけられなかった。それもそのはず、紙面の隅にベタ記事で扱っていた。
試合内容にふさわしい扱いだと思う。

勝って当たり前の試合ばかりやっていると、ファンに見放される
この日の相手もひどすぎたんじゃないのか?こんなことしてると、客を呼べなくなるよ。
かといって、強すぎる相手を選んで負けるのもまずいしなあ。ハハハ。


クロカンに感動する

02/23のツイート

男子クロスカントリー50KM…競歩もそうだけど、
あまたある競技の中からこれを選んだ選手たちに
限りないリスペクト。そして、一流選手たちのフォームの
無駄がなくてしかも美しいこと!

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競技最終日の最終種目をライブで見たが、素晴らしかった。
同じコースをひたすら周回する地味な競技だが、目が離せない展開で最後まで楽しめた。
40キロ過ぎ、10数人のトップ集団の中で二人のロシア勢が周囲を見回し何かを話しながら
滑っていた。チームの作戦もあるだろうし、互いに連携するための情報交換に見えた。
同じ画面を見てレースを追うっているはずの解説・実況は気づかなかったのか、一言も
触れなかったのは残念!

戦略のせいではないかもしれないが、集団の中にいた3人目とともにゴール前100㍍で
猛烈なスパートを見せたロシア勢が1-2-3フィニッシュを決めた。見事なフィナーレだった。
スタンドの観客が上げる歓声がすごかった。
偶然、チャンネルを合わせたのだが、とてもいいものを見せてもらった。どんな種目でも
世界のトップクラスが死力を尽くす姿は感動的だ。


浅田真央:なぜ言わないのだろう?etc

02/25のツイート

会見で来年も滑っている可能性は「ハーフ・ハーフ」と浅田真央。
モチベーションが難しいと思うが、続行するなら応援もする。
しかし、一部のオタの騒ぎに神経を逆なでされ続ける可能性も
ハーフ・ハーフなのが「あらやだ」だね。

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外国特派員記者を相手にした会見の内容は鮮やかだった。
森元総理の無神経発言についてしつこく聞かれていた。全体を聞いたわけではないから
何とも言えないが、8人のメダリストを差し置いて彼女を招いた理由はFSが感動的だった
だけでなく、このことと日韓関係についてコメントを引き出したかったのかもしれない。
羽生や葛西の話を母国に送ってもデスクは興味を示さないだろうが、あのMao Asadaが
TOKYO2020の組織委員長である元Prime Ministerを非難したとなれば違ってくる。
…要約すれば「私は何とも思っていないが、森さんは少し後悔しているかもしれない」と
実にうまく答えた。外国人記者にも受けていた。状況を考えたらベストの回答だった。

それにしても、マスコミの浅田真央の扱い方はすさまじいなあ。
ファンに大きな感動をもたらしたのは事実だが、女子フィギュアスケートの成績としては
メダルに届かない6位だったのも事実だ。スポーツ新聞や週刊誌は、浅田のことを書けば
当面商売になる、テレビは見てもらえるという計算があるのだろうが、浅ましくはないか?

メディアの報じ方にはほかにも疑問がある。浅田の対応にもかかわっている。

もっと伝えられるべし

02/24のツイート

佐藤信夫コーチの功績はとてつもなく大きいと思う。
彼の指導に信念があってブレがなかったことが
浅田を前に進めさせたんだね…11月にそう書いた。
今回も彼が当日練習の浅田を見て彼が入れた喝が
あのFSを生んだ。メディアは浅田一人の偉業のように言うが。


別に佐藤コーチから頼まれたわけではない。もちろん、一銭たりとももらってない。
しかし、あの感動的なFSの少なくとも半分は彼の功績だと思うだけに、報道の伝え方、
浅田が何も言わないことに違和感がある。

テレビはSPの転倒場面を見せたあとFSを見せる。その間に起きた(であろう)ことには
無頓着だ。まるで、浅田が一人でどん底から立ち直ってあのFSを演じたかのようだ。
そんな中で、24日の「とくダネ」の分析がよかったと思う。
フリー当日の朝の練習を長く見せていた。印象でしかないが、この時点の浅田は練習に
身が入っているようには見えなかった。フジテレビ“記者”である中野友加里によれば、
トリプル・アクセルを3回試みたが、すべてうまく跳べていなかったと言う。流される
映像を見ればいわゆる“すっぽぬけ”になっている。

このままではダメだと佐藤は考えた(はずだ)。
浅田を呼び、両手のこぶしを強く握りしめ、かなり大きな声で指示を出した。彼にしては
珍しく大きな声を出していて内容が分かってしまいそうなほどだったという。実際には
聞き取れなかったようだが、指を1本出し、すぐ2本示した映像と合わせると、「SPの
ポイントは全体の1/3だ。まだ2/3 残っている。そんなに気が抜けてどうするんだ」と
厳しく叱責したのだとするナレーションは納得できるものだった。
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それだけで、魔法のように浅田が立ち直ったと言っているのではない。しかし、3年間、
苦楽を共にしてきたコーチの“喝”は効き目があったのではないか。SPのあと、世界中の
先輩スケーターたちからやさしい言葉をかけられたと言うし、電話による姉の励ましも
あったようだが、このときの浅田にはやさしさより厳しさの方が効果的だったと思う。
佐藤信夫は全日本を10連覇した現役時代も地味な選手だった。性格的にも自分が前面に
出るのを好まないのだと思うが、だからこそ、メディアはこの人の功績をきちんと伝えて
ほしいのだ。

そして、浅田の口からコーチへの感謝の言葉があまり聞こえてこないのも不可解だ。
この件だけでなく、オリンピック銀メダリストでありながらバンクーバーのあと、一から
スケーティングを見直した師弟の関係なのに…。「質問されないから」は理由にならない。
鈴木明子からも、村上佳菜子からもコーチの名前がしょっちゅう出てくるもの。

想像にすぎないが、佐藤コーチは浅田に「SPではトリプル・アクセルを外したら?」と
説得していたのではないだろうか。浅田の理想は分かるものの、オリンピックを現実的に
考えたら、成功率の低い3Aを減らすのがベストだと説いたのではないか?
妥協案として“SPで1回、FSで1回”になったが、両者の間に亀裂が生じた…。

同じように想像する人は多いはずだ。
浅田が現役を続行するになっても、世界選手権のあと、師弟関係が解消される可能性が
かなりあるのではないかと思っている。

浅田がらみでもう一つ

02/24のツイート

浅田真央のFS開始直前にスタンドから飛んだ
「真央ちゃん、頑張れ!」…羽生ということに
なってるけど、本当かね?
確認されてるの?声の質が違う気がするし、
選手があのタイミングで声をかけるかなあ。


…この件は、“言いだしっぺ”?が取り消したらしい。
フォロワーさんが「これですかね?」と添付してくれたURLにはこんな映像があった。
(http://bit.ly/1hRhLgC )
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口と音声がシンクロしてないし、声質もまるで違う。完全にねつ造されたものだ。
これは実に“他愛のない”ものだから大した問題ではないが、どこまでも感動的なものに
しようとする意図が見え見えで笑ってしまう。問題なのはこういう“合成”や動画の
ある“瞬間”を意図的に切り取って画像を作り、ポジションの悪さなどを指摘する幼稚な
やり方でウソの情報が流されることだ。からくりを見抜けない人は簡単に信じてしまう。
ツイッターの怖さを見る思いだ。


最後に:浅田真央さんにアドバイス

昨日、古い記事に書き込みがありました。
カギ付きなので紹介できないのが少々残念ですが、興味深い内容でした。
某“疑惑本”の某著者の某ブログで浅田真央に感謝のメダルを贈るというプロジェクトが
進行中だそうです。著者が独自に計算したとかいうプロトコルも贈るのだとか。

直接コンタクトされることはないと思いますが、浅田真央さん、気を付けてください。
彼はブログや著書で“フィギュアスケートの採点に疑惑がある”と叫び続けています。
一、二度 覗きましたが、ブログに集う人々のコメントのひどさは目を覆うばかりです。
あなたを応援する立場で書かれていますが、だからと言ってあなたが喜ぶとは思いません。
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あなたはソチで立派な演技を見せた。そのことは日本中が認めている。あなたにとっては
それこそが最高のご褒美だと思う。こういう人物からの贈り物を受け取っちゃダメだ。
関わらない賢さを持ってほしい…と忠告しておきます。
まさか、目に留まることはないでしょうが。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2014-02-27 09:02 | フィギュアスケート | Comments(22)
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ビービー泣くんじゃないっ!

02/21のツイート

「ミヤネ屋」でソチからリポートしてるのは
アナウンサーかな?泣き虫なのかもしれないけど、
昨日の浅田の演技を思い出し、眼鏡を外して目じりを
ぬぐって見せてた。あざといことするなあ。ハハハ。
大の男はそんなに人前でビービー泣くもんじゃなかろう!
…と言っておく。

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大阪・吹田市に5年間 住み、関西の“DNA”を受け継いでいる私が面白いと思うアナは
何人かいた。桑原征平、梅田淳(関西テレビ)、羽川英樹(読売テレビ)…東京進出を
試みたが、うまくいかなかった。宮根誠司でさえ、まだ定位置を獲得したとは言えない。
見る側に笑いの“素養”がないと難しいのかもしれない。安住紳一郎にも羽鳥慎一、
福沢朗にもユーモアのセンスはあるが、笑いが基本じゃない。どこかに“照れ”があるし。

「ミヤネ屋」にはリポーターが二人いるようだが、どちらもアナウンサーらしい。
桑原や梅田ほどではないが、かなり“お笑い”を前面に出している。彼らに共通するのは
照れがないことだ。むしろ“あざとさ”もいとわない。
もっとも、このとき、“ウソ泣き”までするか…と思ったのは私の認識不足だったようだ。
別の日にも泣き顔を見たことがあるから、きっと彼は徳光の血をひいてるんだね。
ハハハ。


もえにたしなめられちゃったw

「メダルを噛むな。品がない」と明治天皇の玄孫が言う。
「国歌は直立不動で歌え」とも。それはいいと思う。
今の選手は実際には噛んでいないんだけどね。
第一、大学の先生をしてるのに「メダルを”屈辱”する
ことになる」ってのは変な日本語だよなあ。

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彼の父親は日本オリンピック委員会(JOC)の会長だ。親父の愚痴を聞いたんだろうと思った。
それにしても、大向こうに受けることだけを狙ってることが見え見えだ。それとも何か、
カハラに届け…とでも思ったか?ハハハ。
アメリカの選手が噛み、以後、カメラマンが選手に同じポーズをリクエストするように
なったらしいが、今はポーズだけで噛んでるわけじゃない。選手だって汗と血を流して
やっと手にしたメダルに歯形などつけたいなんて思わないさ。ハハハ。
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愚かなことを言う…と思っていたら、後日、釈明したらしい。
「たかじんのそこまで言って委員会」に出て、「誤解もある」と前置きし、「ツイッターは
字数の制約もあり、言葉足らずな部分もあった」と語ったそうだ。その通り。当ブログも
ツイッターの方でしばしば攻撃を受けるから分からないではない。
その発言を聞いたタレント・山口もえが「そういう大事なことはツイッターではなく、
お父さんに言った方がいい」と指摘したという。もえチャン…何も分からんふりして、
やることはやる。言うことは言う。やんわりとだが。あっぱれだ!ハハハ。


ソチ:実況アナ2題

02//22のツイート

女子フィギュアを担当した鳥海アナ、今日はもう
ショートトラックを実況している。私には無理だ。
ハハハ。
ところで「…の二人が登場します」で間をあけた。
疑問形ではないが、明らかに質問しているのだ。
互いに呼吸が分かっていればこれでいいが結構難しい。


まったく、オリンピック・アナは大変だね。
わずかな睡眠時間。担当種目は得意なものばかりじゃない。うまくしゃべって当たり前。
しかも、何かあれば私のような年寄りにダメ出しされる…志願してでも行きたいアナが
いるようだが、私は“避けて”過ごした。正解だったね。ハハハ。
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ツイートの話はこうだ。
ディレクターのQが出て実況を始めて間もなくだった。解説者を紹介し、これから始まる
競技に出る日本人選手の名前を挙げて「…の二人が登場します」と言った。
文字にすると分からないだろうが、形は言い切っている。質問の形にはなっていなかった。
しかし、鳥海は「…登場しますが、どうですか?」、あるいは、「…わくわくしますねえ?」
というニュアンスを込めて言ったのだ。少なくとも本人はそのつもりだ。

語尾を上げて明らかな疑問形にせず「でも、このことについて一言、語ってください」…
そういう雰囲気だけを作って間をあける、解説者が意を汲んで話をする。うまくいくと、
「…ですか?」、「そうですねえ」という形の繰り返しで単調になることを防げるのだ。
ベテランになるほどこの言い方は多くなる。晩年の私もしばしば使った。しかし、それは、
あくまで気心が知れていて、こちらの意図を理解してくれる解説者と組んだときだけだ。
このケースでは、鳥海のやり方は相手に通じなかった。確か、改めて違う聞き方をした。


スノボ・パラレル:寺島アナ(ntv)、フィニッシュしたら
すぐ時計を見るべし。「100分の1秒差!!!」を言わなきゃ、
そこにいる意味ないぜ。ハハハ。

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数ヒートあとに“100分の4秒差”もあったが、そのことには触れなかった。
画面に表示されていることではあっても、言わなきゃダメだろう。
テレビの草創期、我々の先輩たちはラジオ実況との違いをどうすべきかで試行錯誤を
繰り返した。その過程で、まず固まったのが「映っていることはしゃべらない」だった。
競馬やボクシングなど限られた種目以外は見れば分かるから…だが、それを徹底すると
しゃべることがなくなる。ハハハ。

NHKのアナが、ラジオなら「東から横綱XXXが土俵に上がりました」と言うところを
「東から土俵に上がったのは横綱XXX」と実況し、名前は忘れたが有名な作家が新聞で
「そこに工夫を感じる」とほめていたことを思い出す。
長い時間をかけて、画面に映っていることを補足する形を含めテレビ実況でしゃべる量の
落としどころが決まってきたのだ。

第一、“決まり事”は別にして、その場にいて感じたことは言葉にしなければ。
きわどい勝負になったとき、だれだってその差が気になる。
「映ってるからしゃべる必要がない」という言い訳は通じない。それならレースの実況も
するな…という話になってしまって、君が現地に行く必要もなくなるよ。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2014-02-26 08:33 | スポーツ全般 | Comments(4)
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いいね、タモリ

02/16のツイート

「やる気のある者は去れ」…タモリ語録らしいが、受ける。
その通りだ。やる気のある者はしばしば暑苦しいものね。
ソチまで聞こえてるか?
(注:誰に向けたものか分かるよね)
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・オレはマゾの一歩手前の“マゾぎわ族”
・ストレスを発散することはできない。溜まる一方だから忘れるしかない
・私のような有段者になると、酒を一滴も飲まずに泥酔状態になれる
・健康のためなら死ねる
・名言は好きだけど名言を言おうとする人は嫌い
・5歳までは無意識で生きていた
・カラオケはやらない。フルコーラス歌えるのは「君が代」ぐらい
・どうでもいい話題を掘り下げていくと、やっぱりどうでもいいね

…ネットを少し検索しただけでタモリ語録は山のように出てくる。なかなか面白い。
芸人にしては珍しく、アドリブはうまくない人だと思っている。笑ってしまうぐらい
共演者の発言をそのまま繰り返すことがしばしばだもの。おうむ返しかい!ハハハ。

ただ、マンネリは事実だが、「いいとも」終了のは惜しいね。


手ごたえなかったけど…

02/17のツイート

週刊誌の見出しを見て笑った。
“最後に「恋人」のためだけに跳べ”とポストが言い、
“最後は自分のために跳べ”と現代が言う。
私はどうすればいいの?と困惑する浅田真央の顔が
目に浮かぶ。ハハハ。

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そうか、あの2誌の見出しを見ての戸惑いがSPの失敗につながったのか。ハハハ。
同じ日の発売で、これだけ対照的な見出しが並ぶのは珍しい。きっと両誌の編集部では
苦笑が広がったことだろう。

この偶然性は相当におかしいと思ったけど、まったく反応がなかった。
悔しいから、もう一度書いておく。ハハハ。

ついでだが、今日の朝刊にもまったく同じ見出しが並んでいた。
(左:週刊朝日、右:サンデー毎日)
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目下、見返し中

02/18のツイート

テレビ東京「そうだ 旅に行こう」に
真野響子・あずさ姉妹が出演し、
東北を旅行中。おかしい。見るべし。


“仕上がり”のいい美人姉妹だが、何が面白かったって、その“はじけ”っぷりだ。
姉も妹も思ったことをずばずば言う。響子はあずさが運転する車で移動中 渋滞にはまると、
カメラ(固定?)があるにもかかわらず、思い切り不機嫌な顔になっていた。
さすがは女優さんというべきか、カメラの位置が少しでも低くなると「だから、下から
撮らないでって言ったでしょ」と手厳しかった。きっと、映りが悪いことを知ってるんだ。
それにしては、よくあの機嫌の悪い顔の放送を認めたものだ。そして“女優ライト”を
要求しなかったのが不思議だね。ハハハ。
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しっかし、ここ数年のテレビ東京はいいなあ。
今はそんな失礼なフレーズが使われることはないが、“振り向けばテレビ東京”という
言い方をした時代があった。きびしい視聴率争いを繰り広げる東京の民放テレビの中で
大差の最下位だったテレビ東京と比較することで、そのとき“4位”の局をからかって
使われていた。
くらべられることが多かったのはテレビ朝日、一時はTBSも、そして今はフジテレビも
“デンジャラス・ゾーン”じゃないか。ハハハ。

我が家は、昔からテレビ東京の番組をよく見ている。「開運!なんでも鑑定団」を筆頭に
「ガイアの夜明け」、「ソロモン流」、「カンブリア宮殿」…最近はこれに「和風総本家」、
「そうだ旅に行こう」、「YOUは何しに日本へ?」が加わった。
予算は見るからに少なそうだが、工夫して予算を抑えている。
視聴率も好調らしい。私の野球実況のデビューはいろいろな事情があってテレ東だったし、
応援している。古巣が抜かれることがあっても文句を言うつもりはない。ハハハ。


いいとこ見っけ

02/19のツイート

3日連続の映画「はじまりは5つ星ホテルから」を見た。
期待以上に面白かった。
「前祝」の焼き肉を食べた。何の前祝か分からんが。
ハハハ。
9時から仮眠して女子SPに備える。万全だ。


書かなかったが、前祝いとはもちろん浅田真央に期待していたからだ。
誰だってそうだろうが、どんなに悪くても上位3人の中には入ると思っていたからね。
結果はとんでもないことになったが、そのときは知る由もない。ハハハ。
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この日初めて西永福の焼肉店「叙々苑」に行った。
数日前の「ウチくる」で見かけたのだ。7,8年前まで行きつけの店が代々木上原にあったが、
一度、食事中にゴキブリを見てから妻が行きたがらなくなってしまった。食べ物屋だもの、
ゴキブリぐらいおるっちゅうねん。
…とは思うものの、ゴキブリのしつこさはよく知ってるしなあ。ハハハ。

それからは焼き肉屋に行くことは激減した。
地元の駅前に“まずまず”の店があって、肉は美味しかったから数回通った。しかし、
あるとき、韓国料理には不可欠で我が家の好物でもあるチジミを注文したら、イメージと
まったく違うシロモノが出てきて以後行かなくなった。このときは夫婦の意見が一致した。

今回の叙々苑は大いに気に入った。
カルビ、ハラミ、チャプチェ…食事が美味しいのは当然だが、店員さんの接客態度がいい。
会計は少し高めだが、頻繁に行くわけじゃないからいい。この年齢になったら、残された
回数の食事はおいしいものを食べないとね。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2014-02-25 08:08 | 岩佐徹的考察 | Comments(6)
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白紙の退職願いってなに?

02/12のツイート

こらこら、倉田君!「…退職願いが白紙になっている」ってなに?
本当に白くなってるのかい? 「宙に浮いている」じゃないの?
ま、書いたやつが悪いんだけどね。ハハハ。
女性の声「氷上の中だけじゃない」てのもねえ。


倉田大誠アナは後輩の中でかなり期待している若手だ。
「きちんとやれ」と言われれば、きちんとやりそうだし「少し“おちゃらけ”て…」と
言われれば、その方向でやる腕を持っている。フジには伊藤利尋アナがいるが、倉田は
おなじ系統のアナと言っていい。間もなく32歳という若さが武器になるが、大事なのは
伊藤のように、物事を整理してプレゼンする能力を身につけることだと思う。その点は
当然、まだまだだ。
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“退職願が白紙”…やりがちな間違いだが、それって結局、紙は用意したけど、なにも
書いてないってことだものなあ。“計画が白紙”とは言うけどねえ。ハハハ。
責任はそんな原稿を書いたやつにあるわけだが、入社以来言われているはずだ。
「アナウンサーというのは仕事柄、直接 視聴者に接触する立場にあるんだ。電波に乗って
出ていく言葉はそのままフジテレビの言葉になる。誰かが書いたものでも、ミスがあれば
それを読んだアナウンサーの責任になる」と。

聞いてない?
そうだっけ。うーん、たしかに、大部分、今私が考えた言葉だからなあ。ハハハ。


マジ、勘弁してくれ

02/15のツイート

べたべた、ねっとり感が大っ嫌いなのに、黒いビキニで
プールから上がってくるあいつの姿が視界に入ると思わず、
PCからテレビ画面に目が行ってしまう。
星新一ミステリーの番宣だ。我ながら情けない。
手なら縛りつけておけるのだが。
壇蜜…いい加減で消えてくれんか。


男ってものはどこまでも浅ましい。…と普遍化しちゃダメか。ハハハ。
肌もあらわな女性が登場して、男どもの目を引き付けようとするCMは無数にある。
ほかはそれほど惹き付けられないし、好きどころか嫌悪感があるのに、なぜこれだけ?
クリエーターがうまいってことか?
どっちにしても、放送が終わったからもう出てこないのが救いだね。
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おなじお色気系でも、水原希子のこの表情はいいんだ。だって、好きだから。ハハハ。


前途洋々だね

02/16のツイート

ベルリン国際映画祭で「小さいおうち」の黒木華が最優秀女優賞!!
主演とか助演とかでなく女優賞というところがいいなあ。
着物姿ではにかんだところが素敵だった。
この人の素直な演技は観客のハートに届く。
近いうちに名前の通り華やかな存在になることだろう。


このニュースで彼女の名前は「はる」と読むことを初めて知った。無理やり感があるなあ。
ハハハ。
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それはともかく、名前を呼ばれたときの彼女のリアクションがたまらなかった!
山田監督はじめ周囲の祝福に応え、登壇し、トロフィーを受けてスピーチするまで…、
最初から最後まで日本の女性らしい立ち居振る舞いにほほが緩んでしまった。

今年の映画賞レースですでに多くの賞を獲っている。「舟を編む」などが評価されたのだが、
ほぼすべてが新人賞で、日本アカデミー賞でも助演賞の候補にはなっていない。
ベルリン映画祭では主演・助演の区別がなく、最優秀の演技を見せた女優として銀熊賞が
贈られたことがすばらしい。さすが目が高い。ハハハ。

肩に力が入っていないがいい。ものすごい美人ではないけれど、佇まいが美しい。
演技派の女優として今後の作品が楽しみだね。


マー君、キャンプイン

田中をはじめ、MLBではバッテリーが一足先にキャンプに入る。
野手が入ってきたとき、すぐに打撃練習が始められるようにするためだ。
“打撃投手”はいないから、エース級が初日からマウンドに上がる。
50歳代のコーチも毎日投げる。


初めてのメジャーのキャンプだから戸惑うことが多いと思う。効率よく短時間でどんどん
メニューをこなして次に移っていく。チーム全体の練習時間は短いが、各選手はそのあと
それぞれの練習をする。すべて“やらされている”感が強い日本のキャンプとの違いだ。
いい感じでキャンプ生活を送っているようだ。自分のペースで仕上げて行ってほしい。
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心強いのは黒田の存在だろう。リーグの違いがあって顔を合わせることは少なかったと
思われるが、まったく新しい環境の中に同朋がいるのはありがたいはずだ。
高額の契約を結んだ選手だけにこの“新人”を追いかけるメディアも大騒ぎだ。24勝0敗、
160球+15球、まい夫人、豪華マンション…ネタはそんなにあるものではないし。ハハハ。

ある日、NYタイムズの記事を読んでビックリ。
キャンプインした田中がまず黒田に挨拶をしたことに触れ、“senpai”、“ kouhai”という
単語を使っていたからだ。英語圏で市民権を得た日本語が数多くあることは知っていたが、
まさか、先輩・後輩まで…。

ついでだから、MLBではチームメイトになって数日たったら先輩も後輩もなくなって
互いにファーストネームで呼び合うだろうが、NPBでは“年齢が絶対”だということも
書いてほしかったなあ。高校を出てプロ3年目の選手は相手がルーキーでも大卒だったら
敬語で接するのだ。アメリカ人は目を丸くすることだろう。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2014-02-24 09:27 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)
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ごく一部でだが、キム・ヨナ叩きが続いている。みっともないし、情けない。
ま。昨日の記事への書き込みを見ても彼らの思考回路は分かるのだが。
こういう空気の中ではむなしいと思わないでもないが、気が休まる人もいるだろうから
とりあえず書いておく。

ロシアのテレビでタラソワは浅田を激賞したらしい。元コーチだもんね…と立場が逆なら
真央ファンは言うだろう。ハハハ。
タラソワは一方で、キムの演技には感動しないみたいな(正確かどうか不明なので)言い方を
しているらしい。浅田の元コーチだもんね。ハハハ。

とにかく、TLには「キムより浅田の方が上だ」、「採点が正しければキムは…」といった
コメントが流れ続けている。同時に、どこの誰がこう言った、ああ言ったと…。
いささかげんなりしているときにNYタイムズでこんな記事を読んだ。
タイトルは「ソトニコワの番狂わせ優勝は分かりにくい」とある。
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書いた記者は最終結果が出たとき混乱したようだ。どうして、こういう結果になるのか?
専門家の話を聞きたいと走り回り、カート・ブラウニングを捕まえた。
世界選手権に4回優勝したブラウニングはカナダのテレビで解説をしている。
「分かんない。なぜソトニコワとキムがコンポーネントでこんなに接近しているのかなあ。
ショックだよ。(ソトニコワは)一夜明けたらうまい選手になってたの?どうなってるのか
分からない。分かろうとしてるんだけどね」

記者はさらに続ける。
オリンピックの経験があって今でもこの競技にかかわっているブラウニングでさえ、なぜ、
ソトニコワが2010年の女王を逆転したかをピンポイントで指摘できないなら、ファンや
視聴者に分かるわけはない。これこそ、フィギュアスケートが抱えている問題だ…と。

…記者はもちろん、専門家のブラウニングも数分前までキムがソトニコワを楽に上回って
女王になったと確信していたのだ。
書くまでもなく、NYタイムズは韓国の新聞じゃない。それともあれかな、マオタは記者や
ブラウニングも韓国なりサムスンなりに買収されてるとでも言うのだろうか?ハハハ。
こういう記事はなかなか伝わってこないから“キム擁護派”のために紹介しておく。
断っておくが、女子フィギュアを見た私の感想はコストナーが一番、キムとソトコワが
“同率2位”と言ったところだ。ジャッジが、“ソトコワ>キム”と判定したことには
特に異論はない。採点競技はそういうものだと思っているから。
そして、SPで下位に沈んだ浅田真央が第2組であれだけの演技を見せたことには感動した。
FSだけなら1位だとか言い張ることに意味がないほど、いわば“別格”だった。
しかし、だからと言って、堂々と戦い、SPでもFSでも素晴らしい演技をしてメダルを
手にした女性たちが見過ごされていいわけではないことも指摘しておきたい。

フィギュアスケートはますます厄介な競技になっていくようだ。
20年も30年も競技にかかわり、目が肥えているはずの解説者がスロー・ビデオの再生を
見るまでエッジが正しいか、ジャンプの回転が足りていたかどうかを断言できない。
いや、時には、ビデオを見ながらでも判断できない。しかも、その判断さえド素人から
批判されることがある。そんな競技、ほかにあるか? ないだろう?
テニスのホークアイのようにクリアな答えを出してくれる装置の開発は無理だろうし。
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審判が肉眼では判断できず、演技が終わるたびに、ビデオでひとつひとつのジャンプを
確認しなければならない。技の出来を判断するのにハイテクの力を借りる…この時点で
フィギュアはスポーツの枠から外れていると言っていい。

ジャッジ間でずれが生じないのは“基礎点”ぐらいのものではないのか。
出来栄えをどう判断するかに始まって、スケート技術、要素のつなぎ、動作/身のこなし、
振り付け/構成、曲の解釈…基準はあるにしても、ジャッジが9人いれば解釈は9とおりだ。
音楽とシンクロしているか…なら分からなくもないが、曲の“解釈”なんて笑ってしまう。

そんなもの どうやって採点すんだって話だ。
選手の曲の解釈が合っているかを判断するには、ジャッジがその曲をどう解釈するかが
重要なカギにならなきゃいけないはずだが、そういう素養のあるジャッジっているのか?
「ロミオとジュリエット」や「カルメン」ならまだ分かりやすいかもしれない。しかし、
日本選手が和太鼓を使った曲で滑っていたことがあるが、外国人ジャッジはいったい何を
基準に採点したのか? 日本人だって分かりゃせんだろうに。滑稽だ。ハハハ。
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♪べよーん びよーん ぶぶぶよ~ん
…昨シーズン、高橋大輔が使っていた「Blues for Klook」は音楽仲間に捧げられた曲だ。
彼の滑りと曲調のマッチングは絶品だった。その意味では高いポイントが与えられていい。
しかし、“解釈”をポイントに換えることなんてできるのかねえ。まして、今回ソチでも
使った曲は佐内河内守が“作った”のか、新垣が作ったのかで解釈はまるで変わってくる。
曲の解釈…どう考えても馬鹿馬鹿しいなあ。ハハハ。
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NYタイムズは今回の女子フィギュアの採点について積極的に書いている印象がある。
女子シングルで7位に終わったアシュリー・ワグナーの発言ももちろん扱っている。
ただし、極論になるが、ワグナーが言っているのは複雑なことではない。
彼女にしてみれば、SPでもFSでもノーミスだった自分が転んだ選手より下って納得が
行かないわ…ということだ。
「ややこしいわよ。みんなのためにクリアにするべきだわ」

NYTはさらに、“フィギュアスケートの審判はどういう人たちだったか?”という見出しで
ジャッジの構成にも問題があったと書いている。それによれば、9人のジャッジの中に、
ロシア連盟幹部の妻や、かつて不正疑惑で資格停止になった者がいたし、テクニカル・
コントローラーはロシア連盟の副会長だったそうだ。
だから採点に不正があったかどうか分からないにしても、フェアと言えるかってことだね

加えて韓国が正式に抗議の文書を提出したとかで、採点の問題はややこしさを増している。
ただし、読んだ限りでは、“分かりやすさ”を求める論調が多く、“公平な採点”などを
言っている意見は少ない。そもそも、この競技で“公平”というのは無理があるからだ。
そして、“分かりやすさ”だって難しい。最後は演技の評価をポイント化するわけだが、
“なぜそうなるか”を分かりやすくするには、一人一人の審判の頭の中をさらけ出して
もらわなければならない。そんなことは不可能だし、仮にできたとしても、それはそれで
反論・異論、不満、抗議の洪水を呼ぶことになるだけさ。ここがおかしい、あそこが
間違ってる…文句を言いやすくなるのだから。ハハハ。

結局、フィギュアスケートは今のやり方のまま続けるしかないようにみえる。
それが嫌だったら、この際思い切って“芸術性を重視した”評価で優劣を決めるように
するかだ。そうすれば「なんでそうなるの?」と異議を唱える輩も減るはずだ。
バレーや音楽のコンクールで審査員の判定に文句を言っているのはあまり聞かないものね。
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最後にもう一言。

今回、いくつかの記事を読んでみて、キム・ヨナが海外では素晴らしいスケーターとして
正当な扱いを受けていることを知ってホッとした。浅田真央と比較しての話ではない。
どちらも素晴らしいアスリートだし、国を代表し、多くの期待を背負って、世界を舞台に
10年近く競い合った。多くの、“一般の”スケート・ファンはキムを認めていると信じるが、
ごく一部にしても、がんとして認めない集団がいることは嘆かわしいことだ。

彼らは 韓国ではファンがこう言った、マスコミはこんな報道をしたと大騒ぎしていた。
そんなものは放っておけばいい。同じレベルまで降りてとやかく言うことはないんだ。
韓国が国としてやっていることには我慢ならないことが多いのは事実だ。
しかし、それとキムはまったく関係がない。その道理が分からないのはどうかしている。

ファンの一人としてキム・ヨナにもありがとうを言いたい。
そして第二の人生が幸せなものであるようにと祈る。おつかれさま。

もう二度とキム・ヨナについて書くことはないだろうから、反感を買うのを覚悟して。
ハハハ。


忘れてないよ

02/22のツイート

私に癒しと愛をくれたものたち:ありがとう…猫の日に。
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猫は好きだ。“noir”はそれほどじゃないけどね。ハハハ。



コメントについて

連続投稿は禁止です。
反対意見だからと言って削除することはありません。
ただし、感情的なもの、私の悪口はお断りです。
長文での自説の展開は自分のブログでやって下さい。

by toruiwa2010 | 2014-02-23 11:48 | フィギュアスケート | Comments(39)
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スポーツ実況は専門だったし、“談義”が好きですから
何度も書いてきました。自分のことは棚に上げて…。
はじめにお断りしますが、ご存知の方はご存知のように
NHK・刈屋アナには厳しいです。
ファンの方は読まないほうがいいと思います。ハハハ。
名指しで批判する以上、反論は覚悟しています。
ただし、感情的なもの、非論理的なものはお断りします。

また、一部は2週間前の記述とだぶります。削ると
分かりにくくなると思い、そのままにしました。
では…。


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わが“刈屋富士雄論” 先輩同業者から贈る言葉 (2010.04.02 初出)

<<<刈屋富士雄アナが男子体操の金メダルを伝えていました。
大相撲でおなじみの優しい口調のアナウンサーです。彼のアナウンスに興奮を覚え
感動した視聴者も大勢いらっしゃると思います。
しかし、私の好みで言えば、すこし、「しゃべりすぎ」でした。
(中略)
周りの騒ぎに流されてしまったように聞こえました。
特に、最後の冨田の演技が始まっている時の冨田が冨田であることを証明すれば、
日本は勝ちます」と、フィニッシュに入るところでの「伸身の新月面が描く放物線は、
栄光への架け橋だ」には大きな疑問があります。
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「ああ、黙った方がいいのになあ」と思いました。
私だったら、演技の前に「普通の演技ができれば、金メダルは確実です」、フィニッシュに
入る直前には「さあ、フィニッシュです」の一言だけ、着地のあとは歓声がおさまるまで
黙ったでしょう。これはテレビの前で見ているからの話で、その場にいたら同じことを
していたかもしれませんが。
そして、どちらがいいかは、人によって違うはずです。そこはもう「好み」ですからね。
ただ、「アナウンサーはしゃべることが仕事」ですが、WOWOWに来てからの私は
「黙ることも大事だ」と考えてやってきましたからこういう感想を持ったのでしょう。

…2004年アテネ・オリンピックのとき、旧ブログに書いた「気持ちいいッ!」の1節です。 

さらに、もうネット上には残っていないのですが、別のところで、その“続き”として、
こう書いています。(帰国直後の大相撲千秋楽で刈屋アナは正面を担当していました)

結びの一番、朝青龍と魁皇戦で立会いの一言を聞いた時には思わず笑ってしまいました。 
12勝をあげ、すでに優勝を決めていた魁皇ですが、次の場所で“つな”を狙うためには、
もう一番勝っておきたいところでした。
それを踏まえて、これも事前に用意されたに違いない一言が立会いの一瞬にあわせて
放たれました。「13勝での優勝は、ツナ取りへの架け橋だ」!!
見事な確信犯。ハハハ。
同時に、これで彼は、登場するたびに何か気のきいたことを言わなければいけないという
ラビリンス(迷宮)に踏みこんでしまいました。あーあ大変だ。

…フジテレビ時代はあまり考えずに実況をしていましたが、WOWOWに移ってからは、
「スポーツの感動はプレーそのものの中にある。その感動は視聴者と“共有すべきもの”
であって、放送席が横取りしてはいけない」と考えて放送に臨むことを心がけました。
グランド・スラムの決勝、ユーロの決勝などで勝敗が決した瞬間にも、ノドもとまで
来ているフレーズを飲み込み、「○○、優勝!」、「○○が勝ちました」にとどめ、あとは
音声さんに歓声のボリュームを上げてもらうようにしていました。ときには、解説者を
手で制して…。
どんなに大きな大会でも、よほどのことがない限り、最初の一言は「テニス(サッカー)・
ファンのみなさんこんにちは」で始めました。

“黙る勇気”、“しゃべりすぎに注意”、“言葉を用意しない”…それが、私の実況の
コンセプトだったのです。
ですから、よくしゃべる、しかも、“言葉で飾る”ことが多い刈屋アナの実況が好きじゃ
ないのは自然のことかもしれません。
たしかに「栄光への架け橋」「ツナ取りへの架け橋」は「…キスをしました」とともに、
ファンの喝采を浴びたようです。“うるさい”私でさえ、今回の「撃ち返しました」には
うまい!と思ったほどですから。ハハハ。

気をつけなければいけないのは、この手のアナウンスには“麻薬”にとても似たところが
あることです。視聴者にほめられ、なんどもメディアに取り上げられると「次はもっと
“受ける”ことを」と考えるようになります。
“ラビリンス”だし、“アリ地獄”だし、“麻薬”です。
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今回、刈屋アナの実況を聴いて「思ったとおりだ。迷路に入り込んでしまったなあ」と
思いました。ひとつは、女子シングル決勝でキム・ヨナの演技中に露呈しました。
“用意した”言葉をしゃべり始めたのですが、無残な失敗に終わっています。

「今、19歳のキム・ヨナはカナダに来たときは15歳。才能がありながら、
非常にシャイで、スケートがあまり面白くなさそうな少女だったそうです。
それが、カナダに来てこの4年間で、自尊心があって、明るく前向きに
スケートを楽しめる女性に成長した○○(最後の数音が聞きとれず)
その成長の…キム・ヨナの成長の記録を描いたのがこの4分間のフリーの
プログラムです」

アナウンサーは次から次に流れるように言葉をつむぎ出す…と思うでしょうが、
これだけのコメントをアドリブで言うことは考えられません。
用意したメモを読んだはずです。箇条書きだった可能性があります。
ですから、前半部分で“スケートがあまり面白くなさそうな少女”などという
日本語として成り立たないフレーズになってしまいました。
そこで焦ったのでしょうか、メモの字面を追うのが精一杯でした。
最後の2行は、目が泳いだのか“読み直し”ています。

オリンピック・チャンピオンになる可能性が濃厚だったキム・ヨナの演技にあわせて
後世まで語り継がれるコメントを残そうと考えたのかもしれませんが、多くの視聴者は
せっかくの名演技を楽しむことができず、“置いてきぼり”を食いました。
私は怒りを覚えました。“至福のとき”を奪われたのですから当然です。
スポーツ観戦を通じて得られる感動を放送席が“横取り”した典型的な例です。

彼は、安藤美姫のときにも同じような失敗をしています。
父親を亡くした話のあとに、こんなコメントをつけたのです。
「大好きだったお父さんとひきかえに出会ったのがフィギュアでした」
「“ひきかえ”って」と思いました。用意したコメントなのに、言葉が無神経です。

最終組6人のうち、滑走前に曲の紹介が終わっていたのは2人だけでした。
フラットのときなどは話が長引き、演技が始まったあとも「パガニーニの主題による
狂詩曲」がこぼれて、静かな曲調で始まる音楽にかぶってしまいました。
一般の方は気づかないかもしれませんが、実況アナとしては完全な“失敗”です。
100メートル決勝のピストルが鳴るとき、グランド・スラム決勝のマッチ・ポイントで
トスが上がるとき、マスターズのウイニング・パットのときにしゃべるバカがいるか、
という話です。
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彼は、「栄光への架け橋だ」のときに私が懸念した“アリ地獄”に落ちたと見ます。
あの快感が忘れられないのでしょう。
実況の中に、事前に用意したコメントを話すことが目立つようになったのは、サッカーの
山本アナあたりからだと思います。それ以前のアナもやらなかったわけではありませんが。

こういう放送がなぜダメか?
“実況者がその場にいる”感じが薄れてしまうからです。
放送席に座る前に作れる、極論すれば、自宅のリビングでも作れてしまうコメントは
聞いていても中身が薄っぺらです。
しかし、スポーツ・マスコミが“名実況”などと持ち上げると若いアナまでが同じ方向を
目指してしまうのではないかと危惧してしまいます。
その傾向は、すでに出てきています。
私はその状況を“作文コンクール”と呼んでいます。ハハハ。

以前は、圧倒的な人気だったようですが、このブログへの書き込みやツイートには
少しずつ“批判的な”意見も聞かれるようになりました。
意外に思いつつも、スポーツ実況は限りなく“原点”に近いところに戻ってほしいと
願っている私には嬉しい現象です。
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刈屋アナはシューズの紐が切れた織田選手へのインタビューでも叩かれていました。

(おつかれさまでした?)← 聞こえないが、常識的にそんな言葉をかけたと思われる
織田「ありがとうございました」
刈屋「いやあでも、最後 すごい歓声がですね あと押ししてくれましたよね?」
織田「そうですねほんとに温かいお客さんに囲まれて すごい あのー 力強く 最後は
終わることが出来ました」(笑顔があった)
刈屋「どこが切れたんですか? ちょっと、見せてもらっていいですか? ええ」
織田「靴ひもが、(うん)あのう…」
刈屋「これ切れたんですね?」
織田「いや、前から切れてて(うん)、あの試合前だったんで(うん)、変えるよりも、
感覚がちょっと 狂っちゃうんで 切れたとこをくくってやってたんですけど、そこの
部分がまた、 あのう…、トリプルフリップやった時に切れちゃって」
刈屋「じゃあその時に感覚を感じてたんだ?」
織田「それで」
刈屋「それでループの失敗になったんだ?」(かぶせるように)
織田「そうですね。あの、曲げたときにちょっとランディングで支えきれなくて
(うん)、ちょっと、すべてあの靴ひもがほどけてしまったんで、ちょっと最後まで
すべることが できませんでした。」
刈屋「じゃ途中は切れたのを分かりながらやってたんですね?」
織田「あのう…、フリップ終わってからループ跳ぶまでは…。ループ跳べば、あとは
スピンとあれなんでいけるかなあと思ったんですけど、でも、ちょっと、あの全部
ほどけちゃたんで、ちょっとすべれなかった・・・」
刈屋「どうでした、ひもを直してる時の気持ちというのは?」
織田「もう自分の責任以外ないですね」(苦笑まじり)
刈屋「ちょっと悔いが残りますねえ、これねえ」
織田(少し涙ぐむみ、なんとか答えようとする。「ふーっ」…と大きな息をつく)
刈屋「いけると思ったんだよね?でもね?」
織田「そうすね」(泣きそうだという予感があって、少しあせった感じ)
刈屋「4回転をやめようと思ったのはいつですか?」
織田「えっと4回転はちょっと…」(言葉につまり、ティッシュを使い「ふーっ」と)
刈屋「いいですよ、無理しなくて」
(しばらく、泣くのを我慢しようと努力、「ふーっ」と大きく息を何度もつく)
「4回転はちょっと」からアナの一言をはさんで、再び話し出すまで23秒)
織田「4回転は…ちょっと、朝の練習で調子も悪かったので、自分で決めて、やっぱり
今日調整できる、チョット実力が、やっぱり…練習から出来ていなかったので、それも
自分の責任かと思います」(嗚咽をこらえる)
刈屋「初めてのオリンピック、どうですか?」
織田「そですね。やっぱり前の選手の歓声を聞いてちょっと、やっぱり足がすくんで
しまって、まだまだだなあというのをすごい感じました」
刈屋「またこの経験を生かしてください」
織田「ありがとうございます」
刈屋「おつかれさまでした」
織田「ありがとうございました」

「織田を泣かせた」、「無神経な質問をしている」と非難する人が大勢いました。
私はNHKのHPで聞いてみましたが、何箇所か“タメ口”になったところ以外は
そんなに“ひどい”とは思いませんでした。
ただし、もともと人から話を引き出すのはうまくないようです。
大相撲で北の富士とのやり取りを聞いていると、あまり相性がよくありません。
呼吸が合っていないのです。殊勲インタビューや優勝力士へのインタビューも
ほかの人に比べて劣っていると思います。

今回の出来事で、似たような状況下でのインタビューを思い出しました。

'98年長野オリンピックでのスピードスケート、堀井学のインタビューです。
彼は、清水より先に世界のヒノキ舞台に飛び出し、'96年ワールド・カップをはじめ
数々の優勝実績を持っていましたが、当時開発されたばかりのスラップ・スケート
(ブレードのかかとの部分が、シューズから離れるようになっているもの)への
取り組みが遅れ、早めにうまく適応した選手たちに、次々に抜かれていく中で、
このオリンピックを迎えていました。
500メートルで13位と敗れ、「気持ちを入れ替えてがんばります」と言っていた
1,000メートルでも完敗でした。その1,000メートルのあとのインタビューです。

S:堀井さん、このような厳しい状況のなかで話を聞くのを許してください。
 つらいと思う。ねえ。
 どうでした、きょうは?
H:えー・・・(話そうとするが涙)
S:つらいねえ?
 オリンピックの難しさを・・・
 あなたもそうだし、ウォザースプーンも負けた・・・
 そういう感じってあります? 難しかった?
H:そうですね・・・この日本開催の・・・(懸命に言葉を捜すが見つからない)
S:プレッシャーがあった?
H:エッ。いえ。大声援の中で、期待にこたえられなかったっていうのがすごく、
 くやしいですね。
S:でも、だれもあなたを責める人はいないと思います。
H:はい。
S:つらかったと思います。
H:たくさんの・・・この日本開催の長野オリンピックで・・・
 たくさんの子供たちにオリンピックのすばらしさは、
 僕自身伝えることは出来たんじゃないかと思います。はい。
S:まだ、滑り続けるでしょう?
H:え、はい。このくやしさをバネにがんばります。
S:どうも有難うございました。どうぞユックリ休んでください。
H:どうも有難うございました。

SとあるのはNHKのベテラン、島村俊治アナウンサーです。
時間にして1分46秒、とても難しいインタビューだったと思います。普通ならマイクを
向ける状況ではない選手を対象にしているのですから。
文字だけでは分かりにくいでしょうが、まるで“激痛”に耐えているかのような表情で、
一語一語、腹の底からしぼり出すように話す堀井選手の言葉や、話し方は彼の人間性を
表していて聞いていた私も涙があふれました。

島村アナも、言葉遣いがぞんざいになったところがありますが、全体として、選手との
距離感が感じられるインタビューになっていました。そこに大きな差があります。
私は、日本の放送史に残る素晴らしいインタビューだと思っています。
つらい立場の相手への気遣いが視聴者に伝わるかどうかは、結局のところ、聞き手の
人間性、ということになるのかもしれません。

…できるだけ整理して論理的に書いたつもりですが、ファンの方が読むには“きつかった”
かもしれません。重箱の隅をつついている、と感じた方も多いでしょう。
大多数のファンは細かなことを気にせず、彼が実況中に言う“優しい”コメントに胸を
揺さぶられて好きになったのでしょうから。
しかし、実況に求められる重要なポイントがあるから“重箱の隅”をつついたのだと
理解してください。

刈屋アナには面識もありませんし、個人的な恨みもつらみもありません。
万が一にも、彼がこんなブログを読むことはないでしょうが、ぜひ、スポーツ・アナの
あるべき姿に戻ってほしいのです。
その場にいる者だけが感じられることを、用意した、あるいは、飾った言葉ではなく、
胸に浮かんだ言葉ですかっと素直に話してほしいと切に願います。
すでに指導的な立場にもなっているのでしょうから、責任は大きいのです。
このスタイルを“よし”として、真似する若手がますます増えたりしたら一般の視聴者に
とっては“最悪”です。
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そういえば、昨夜の「“みんなで選ぶベストシーン”を一挙大公開」…
最後は葛西のジャンプで締めくくったのだが、妙なことがあった。
2本目、スタート台に座る葛西の後ろ姿にかぶせたフレーズ、
「葛西、悲願のオリンピックのメダルは日本ジャンプ陣の悲願です」が
カットされていた。
スタートしたあとの「七度目の挑戦。悲運のエースからメダリストへ!
金メダルへのテークオフ!」はそのままだったが、カットの理由は何だ?
クサいと思ったか。

実況は確かテレビ東京のアナウンサーだった。
自分の局のアナならカットしたか? しないよなあ。ハハハ。

by toruiwa2010 | 2014-02-23 07:19 | 自薦・厳選300? | Comments(0)
スポーツ実況が専門でしたから、オリンピックや
ワールド・カップのたびに放送への注文を書き続けています。
今日は解説者及び解説者を選ぶ過程への注文です。
4年前の話ですから、そのつもりでどうぞ。

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解説者への注文 ( 2010.03.12 初出)

オリンピックの解説者についてはかねてから強い不満と疑問を抱いていました。
以下、感情的なものではなく、スポーツ・ファンの一人として、また、多くの解説者と
組んで仕事をしてきた経験者として、できるだけ整理して書いて見たいと思います。
“不満居士”の言うことです。愛する者への批判は気分が悪いでしょう。
関心のあるかただけに読んでもらえば十分です。ハハハ。

問題の根は、誰が、どういう基準で、何を求めて決めているのか…にあると思います。
“誰が”、はコンソーシアムの中でその種目を担当するディレクターなのでしょう。
担当ディレクターの所属する局がいつも頼んでいる人が選ばれる可能性は高いですね。
ふだん、ほとんど中継がない種目だと、“協会からの推薦”が考えられます。
この場合、協会側がそれまでの貢献や組織内での“ポジション”などを尊重するあまり
“とんでもない”人を押し付けてくることがあります。しゃべる能力に欠けている人を
役職優先で推薦され、散々な放送になった経験は何度もあります。
さすがにオリンピックですからこのケースそんなに多くないでしょうが、テレビとしては
頭が痛いところです。ハハハ。

“基準”と“求めるもの”はほぼ同じです。
視聴者に何を提供しようとしているかが最大のポイントになります。
裏返すと、視聴者はオリンピックの解説に何を求めるか、ということでしょう。
当ブログへのコメントやツイートを見ていると、この点についての考え方が“両極端”
だということが分かります。

ひとつは、一緒に楽しみたい。熱く燃えたい。
そのためには、少々、はしゃぎすぎて応援のようになっても、解説がおろそかになっても
ぜんぜん気にしない…というタイプです。

一方は、競技のポイントをきちんと知りたい。
そのためには、日本選手が絡んでいても出来るだけかたよらずに冷静に話してほしい、
今、試合がどうなっているか、これからどうなるかを話してほしい…と願うタイプです。

今回(トリノもそうだったらしいですが)、圧倒的に人気が高かった解説者はカーリングの
小林宏さんでした。ツイッターで“否定的”な意見を見ることはほとんどないのですから
すごいと思います。たまに見かけると、自分が書いたツイートだったりします。ハハハ。
人気の源は日本チームの一投ごとに、自分のことのように一喜一憂するところでしょうか。
それを聞きながら見ると“一体感”が得られるのだと思います。否定はしません。

ただし、これは解説の本質ではありませんね。
小林さんの解説は的確で分かりやすい…というツイートをいやというほど見ました。
しかし、本当にそうですか?
分かりやすいと“思い込んでいる”だけではないでしょうか?
もっと分かりやすく、ポイントをついた解説が出来る人はほかにいると思います。
もともと、チェスのように、戦術を組み立てて戦うスポーツなんですから論理的に考え、
人に説明できる人はいるはずです。探す努力が足りないのです。
あるいは、トリノで評判がよかったから、今回も…という安易な発想ではなかったのか。
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もうひとつの“熱い思い”も、誰だってその要素は持っているのですから、放送席に
座れば自然に燃えてくるのです。彼の熱さは決して貴重なものではないのです。
WOWOWの開局後間もないころにイタリアの名門・ユベントスが来日して日本選抜と
対戦しました。解説は加茂周さんと奥寺康彦さんでした。
日本がリードしたのですが、最後には追いつかれました。両者の力を冷静に比べたら
いつかやられると、私は思っていました。しかし、ふと横を見ると、落ち込んでいる
二人の姿が目に入りました。本気で勝てると思っていたのです。ビックリしました。

オリンピックというだけでも気持ちは高揚します。まして、目の前に日の丸をつけて
プレーしている選手がいれば“イヤでも”応援するでしょう。
“カーリングへの愛”は関係者なら、みんな持っているものです。解説者を選ぶときの
基準にするのは滑稽です。

私は長くいろいろなスポーツを見てきました。たいていの種目なら、説明を受ければ
基本的なことは理解できるつもりです。ポイントごとに、ここではこういう作戦が
考えられる、こういうプレーが必要、と言われれば「なるほどね」と納得することが
ほとんどです。
しかし、小林さんの解説はそこがとても分かりにくいのです。

自分がよく分かっているだけに、説明が中途半端になってしまうのです。
アナウンサーの補足を聞いて初めて理解できることが何度となくありました。
一試合に十数回もアナウンサーが補うのを聞いたこともあります。
解説が不十分だったか、不適切だったことを示しています。

“言葉の整理”が出来ていないことも、聞いていていらいらする理由のひとつでした。
“右”、“左”が画面上でどっちを指すのかがハッキリしません。
私がとなりに座っていたら「カンベンしてよ」と思ったことでしょう。これを伝えたいと
用意しておいた情報があっても、「どこかでフォローが必要な言い方をするのではないか」と、
彼の話に常に神経を使うことになるからです。
これでは、自分のペースで実況することはあきらめなければなりません。

2月22日はダブルヘッダーでしたが、藤井アナの実況が1試合目と2試合目で明らかに
変わりました。私のツイートを時系列で並べるとこうなります。

1試合目
実況経験者から見ると小林・藤井コンビは面白い。興味深いという意味だが。
「こうしゃべりたい」という思いがずれていて互いにやりにくそう。
小林解説には“相手に合わせる”タイプのアナでないと難しい。
藤井アナ、ふだんはオーソドックスだが、ここは自分を前に出している。

2試合目序盤
本人に聞いてみないと分からないが、藤井アナは小林氏との距離を変えたと思う。
思うままに話すとぶつかるので、自分は下がって相手にスペースを与える方法に、
したと見る。ロシア戦とくらべ2人の呼吸がよくなっているように聞こえる。
キャリアを積むと、こういうことが出来る。

2試合目中盤
小林氏の話し方もだいぶ変わったのか?
絶叫が少なくなり、「よし」、「ナイス」といったフレーズも減った気がする。
どの時点かで藤井アナを含めディレクターとの話し合いがもたれたかもしれない。

…アナウンサーの負担がある程度は理解できると思います。

思うに、“小林解説が絶対で最高…”と思っている人たちの多くは、最初に彼の解説で
カーリングを見たら、競技が新鮮で面白かったし、話っぷりも人柄も面白かったために、
「この種目の解説にはこの人が一番」と思い込んでしまったのではないでしょうか?
一種の“刷り込み”です。
生まれた直後に何かの理由で母親から離れ、人間に育てられた動物は、最初に接した
“人間”を親だと思い込んでしまうのだそうです。それが“刷り込み”です。

小林さんと、彼の解説に“はまって”いる視聴者の関係も同じだと思っているのですが、
一応“仮説”としておきます。ハハハ。
しかし、私が感じる不満、違和感と小林ファンの熱狂との落差を考えるとき、これ以上の
説明はありません。刷り込みじゃあ、しょうがない、と思わざるを得ないのです。
ここがダメ、とどれだけ説明しても、“理屈”は通じないし、聞く耳を持たないのですから。

小林さんの解説が一時的にせよこの競技が脚光を浴びるキッカケになったことは認めます。
しかし、貢献は貢献として、私の不満はそのまま残ります。
うまく解説できる人がほかにいくらでもいるはずなのに、みんな、不幸だなあ…。
“応援”はやるべき仕事をちゃんとやってからでないとねえ。

スピード・スケートの白幡圭史さんも、“応援”に傾いた解説で残念でした。
もちろん、気持ちは分かります。しかし、長野オリンピックの解説だった浜谷公宏さんも
「いいですねえ」の連発で人気になりましたが、応援はするけども、きちんと解説して
ほしいと思っている者には「なんだかなあ」でしかありません。

好きな種目だったせいもあったでしょうが、「いいな」と思ったのは、アイスホッケーで
解説を務めた信田憲司さんです。
決して、うまいとは思いませんが、的確でした。ゴールキーパー出身だけに、ゴール前の
速くて、激しくて、そのうえ細かい動きについての話が分かりやすくてよかったです。
解説のあと、スローがそれを証明する形になることが何度もありました。
種目としての人気面がいまひとつですから目立ちませんでしたが、しっかりした解説ぶり
だったと思います。
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実況アナは、どんな解説者と組んでも、放送に臨むときには、その人との“距離感”を
考えるものです。この人は、どの分野の話が得意なのか、こういう話は苦手だったなあ、
長話が多いから気をつけよう、yes/noで答えられる質問は、それだけで終わるから禁物、
間を空ければそのときに話すべきことを簡潔に話してくれるタイプだ…
相手の持ち味に応じて放送の進め方を考えるのです。
小林さんは、情熱は分かりますが、対応の難しいタイプの解説者です。

私の長い実況人生の中で、言葉が足りなくてフォローが必要、あるいは、言葉の整理が
出来ない解説者には5人しか出会いませんでした。名前は伏せますが。ハハハ。
逆に、整理された言葉で的確な解説をされたのは、テニスの遠藤愛さんでした。
彼女と組むと、安心して実況に専念できました。

…そんなわけで、私にとって“小林解説”は不合格、それを持ちあげるマスコミも
お粗末としかいいようがありません。
会ったこともない小林氏に対して、感情的なものは一切ありません。
出来るだけ論理的に書いたつもりです。
これでもお分かりにならなければ、「残念です。どうぞご自由に」と申し上げるだけです。
けんかを売っているつもりはありませんので、ヨロシク。ハハハ。

理由は知りませんが、今回のカーリング解説は
違う人がやっていました。国内の試合でも
聞いたことがある人ですが、私にとっては
聞きやすい解説でした。
もちろん、小林解説を懐かしんだ人がきっと
大勢いるんだろうな、とも思いますが。

by toruiwa2010 | 2014-02-22 09:08 | 自薦・厳選300? | Comments(0)
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男子については、羽生結弦とパトリック・チャンの一つ一つのジャンプを丁寧に
分析していたNY タイムズだったが、女子については大きな紙面を割いていない。
その中で、How Sotnikova Beat Kim, Move by Move があった。
アデリーナ・ソトニコワがどんな風にキム・ヨナを上回ったかを男子のときと同じ
USスケート連盟コーチで技術スペシャリストのアダム・リーブが解説している。

いささか無謀だが、訳してみた。間違いがあったらごめんなさい。

フリーの多くの要素においてソトニコワとキムの差はわずかなものだったが、
明らかにソトニコワが差をつけた領域があった。

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2回転―3回転 Combination

ソトニコワのコンビネーションにはとても高い基礎点がついてるが、
彼女は最も難しいダブルを選んだ。ダブル・アクセルだ。
流れに乗って高さも幅もあったから、高い得点をもらった。
プログラムの後半だったから、10%の加点もついた。

キムが選んだダブルは最もやさしいもの(ダブル・トー)だったから
基礎点も低かった。
入り方がシンプルだったし、終わったときスピードがなかった。

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このコンビネーションだけでソトニコワはキムに対して3.44の差をつけている。
ほかに、彼女が大きなポイントを稼いだのはフットワークとレイバック・スピンだった。
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フットワーク&例バック・スピン:分析

二つの要素でソトニコワはレベル4を獲得し、キムはレベル3だった。
キムは基礎点で合わせて1ポイント近い後れを取ることになる。
レイバック・スピンのソトニコワは楽にポジションを変えていたし、
スピードを落とさなかった。ジャッジは高いポイントを与えた。
この二つの要素で彼女はキムに2点近い(1.89)差をつけた。
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この項、終わり。


話は変わるが、キム・ヨナについて二つのことを書いておきたい。
ご承知だと思うが、ずっと彼女のスケーティングが好きだったし、応援してきた。
擁護派であることを否定しない。バンクーバーは、私の中でも“キム>浅田”だった。
今回は、SPで僅差の1位だったときから、逆転の可能性ありと見ていた。点が出たときの
本人の表情からも納得しているのが分かった。のちにさまざまな“呪縛”から解放された
喜びを語っていた。ほかにも彼女はこんなことも語っていたようだ。(毎日新聞)


フィギュアスケート女子で銀メダルを獲得したキム・ヨナが 21日、
五輪公園内のコリアハウスで会見し、記憶に残るライバルとして
浅田真央の名を挙げた。「 2人だけがライバル、という状況で
10年以上も競技を続けてきた。このように長い間比較されながら
競技した選手もあまりいないのではないか」と両者の関係を振り返った。
彼女は浅田のフリーの演技を映像で見ていたと言い、「浅田の涙を見て、
私もこみ上げるものがあった。お疲れさまという言葉を伝えたい」と
ライバルをねぎらった。

自身は競技生活にピリオドを打つが「ショートプログラムもフリーも
ミスなく終えられて、さっぱりしている」と心境を吐露。
今後については「どう生きていくか悩みもするだろうが、余裕を持って
生きていきたい」と話した。

フリーの判定には韓国内で不満の声が上がっている。だが、キムは
「偏った判定の話が出るたびに、私より周囲の人が怒っている。
私はうまく滑れたことに満足していて、何も未練はない」と諭した。

…一流のアスリートらしい応答だと思う。
これを読んだのか、こんなツイートがあった。
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キム・ヨナ「偏った判定の話が出るたびに、
私より周囲の人が怒っている。」
⇒「偏った判定」と断定しているところが、何とも…。
全体的にインフレだっただけだろうが。


分かるだろうか?
ツイッターをはじめ、ネットにはさまざまな、間違った情報が流れるが、多くはこういう
“早とちり”から始まるのだ。
“偏った”という言葉が彼にとって都合がいいから飛びついたことが分かる。
キムが日本語でそう言ったのなら、それで問題はない。
しかし、何語から何語に訳されたか分からないんだ。韓国語から英語、英語から日本語…
そんな経緯を経て最終的に誰かが“偏った”という日本語に訳したのさ。どの段階かで
言葉の意味を取り違えた可能性は十分だ。キムに限らず、だれかをたたこうとするとき、
その目的に合った言葉を抜き出して使うのはこういう連中の常とう手段だ。

キムを攻撃するグループが常駐するブログやハッシュタグがいくつかあるが、そこで
フラワー・セレモニーのキムはほかの二人と目も合わせず、完全に浮いていた…という
書き込みを見かけた。
…じゃあ、これはどうなんだ? という話になるが。ハハハ。
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by toruiwa2010 | 2014-02-22 07:52 | フィギュアスケート | Comments(13)
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女子フィギュアはロシアのソトニコワが逆転金メダル。
女王にふさわしい演技だった。銀はバンクーバーの女王、
キム・ヨナ、銅は初メダルのコストナー…
特筆すべきは浅田の魂のこもった演技だ。
3強の高いレベルの演技を引き出した。

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誰を応援しているかで意見は分かれるだろうが、世界中のスケート・ファンにとっては
そんなことを忘れてしまう、夢のようなフリーの戦いだった。
まれに見るハイスコアのFSを演出したのは間違いなく浅田の演技だ。

「思っているような演技が全然できなかった。
自分の体がうまく動かなかった」と語ったのは
昨日のことだ。わずか24時間で劇的に変わるはずがない。
ぐっすり眠れれば別だがあのSPのあとで熟睡できた
わけもないだろう。多くを望むのは酷だと思うが。


ツイッターのTLに「メダルも国民の期待も忘れて自分のために滑ってちょうだい」という
ファンのコメントが洪水のように流れていた。「バカなことを言いなさんな」と思った。
そんなに簡単に切り替えられるなら苦労はしないよと。
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…浅田の偉大さを思い知らされることになった。
6分間練習の動きは確かに八木沼が言う通り、悪くなさそうに見えた。その姿を見ながら
思ったのは、日本のスケート史に輝かしい足跡を残してきた偉大な選手だけに、せめて
最後は“悔いのない終わり方”をさせてやりたいということだった。
ポジションについた表情は少し硬かったが、きれいに3Aを降りて波に乗った。
第2組という思ってもみなかったグループで滑る…モチベーションを持つのがきわめて
難しい中で、8種類の3回転ジャンプを決めた。素晴らしかった。
フィニッシュのあとの涙に万感の思いがこもっていた。

140点台が出た。この時点でのトータル198.22は上位3人にかかるプレッシャー次第だが、
メダルに望みが出る数字だと思った。
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ジャンプの評価 NYタイムズ。青はgood、グレーは普通、赤はpoor(よくなかった) 

NYタイムズの記者がこうツイートしていた。

素晴らしいプログラムを終えて浅田が泣いている。
彼女は美しく、そして自由だった。
プレッシャーから解放されるとこういうことが起きる。


たしかに、SPの結果、大きく下位に沈んでメダルや順位といった呪縛から解放されて
“自由”になれたことは大きい。しかし、失意の“どん底”に落とされたはずの前夜から
これほど変身したパフォーマンスを見せてくれるとは想像もしなかった。
昨日の記事に「自分が納得できる演技、世界最高レベルの演技を期待したい」という
書き込みがあったが「無理だと思う。長い取材経験からそう断言できる」と言い切った
自分が恥ずかしい。

すごい演技をしたのだから当然だが、浅田の順位がどんどん上がっていった。
箱根駅伝のギタウ・ダニエル並みにごぼう抜きの記録を更新するんじゃないかと思った。
最終的には6位だったが、メダルに匹敵する感動的なパフォーマンスだった。

最終組は6人とも素晴らしい演技を見せた。ワグナーを除く5人が135点以上を出した。

リプニツカヤ…コーチによると昨日の転倒はフェンスが
近すぎたせいだそうな。あそこまでノーミスだっただけに
惜しまれる。逆転するためには上位陣の前にかなりの高得点を
たたき出して見せることしかない。
しかし9点±の差はさすがの彼女にも大きすぎるなあ。


前半のジャンプはほぼ完ぺきだったのに後半で崩れた。
それでも135.34が出て、この時点で浅田は暫定1位の座を譲った。

コストナー…昨日の彼女はエレガントだったし華やかさがあった。
ゆったりとした滑りからは余裕すら感じ取れた。バンクーバーのあと
引退を考えたそうだが戻ってきた。
「辛いときほど自分が何をしたいのかが分かるの」と言って。
同じ滑りができたら逆転もあるね。

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素晴らしいボレロだった。優雅で“大人”を感じさせるスケーティングだった。
リンクを完全に支配していた。ゆったりした曲調が現在の彼女の持ち味にぴったりだった。
全員が滑り終わったあとで、だれが一番好きだったかと聞かれたら、「SPと合わせて
コストナー」と答えたと思う。

ソトニコワ…力があることは誰もが認めるが昨日の彼女の演技は
思わずうなってしまうほど見事だった。
ほとんどノーミスだったのではないか。差はわずかだ。
キムのフリーにはスタミナの不安があるだけに大きなチャンスと
言っていい。問題はそれを意識したときだ。

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…当然意識はしていたはずだが、スピードに乗った見事な演技を見せた。
ジャンプがどれもきれいだったね。3連続ジャンプの三つ目の乱れがあってコストナーを
抜けるかどうかは微妙だったが、149.95!! 
今日のFSは点の出方が半端じゃなかった。大盤振る舞い。バナナのたたき売りのごとく、
「えーい、持ってけドロボー」状態だった。ハハハ。

ゴールド、ワグナーがソトニコワを抜けず、残すはキム・ヨナだけになった。

限られたものしか読んでいないが、海外メディアは
キム・ヨナを普通にチャンピオンとして扱っている。
少しでも買収や不公正採点の疑いがあったら、こうはならない。
もし彼女がメダルを手にしたら日本のスケート・ファンは
それらしい敬意を示すべきだと思う。

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嫌韓・嫌キム派は何かといちゃもんをつけていたが、SP終了直後の“笑顔”やリンクから
上がる際にボードを叩いた仕草などに彼女の内面を見る気がしていた。言葉通り、結果に
こだわっていないのだと思えた。英語の通訳を交えて日本のインタビューを受けるときの
柔らかな表情にもそれが見て取れた。すでに自分の出番が終わっているとはいえ、翌日に
FSを控え、まだほかの選手が演技をしている最中にあんな顔にはならないものだ。

コストナー、ソトニコワと、目の前でこれだけ高得点を出されると相当のプレッシャーが
あったはずだが、キムの演技も堂々としたものだった。ソトニコワと比べるとスピードは
なかったが、きれいにまとめるテクニックは確かなものがある。
問題はジャッジがどちらを上と判断するかだと思ったが、答えはソトニコワだった。
点が出たときのキムの表情は十分に納得した人のものだと思う。
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いい結果になった。地元が優勝。前チャンピオンが銀メダル。それぞれに意見はあろうが、
採点競技はジャッジが決めるものだ。
今回、日本ではごく一部で「すべての選手に公平な採点を」という声が起きていたが、
いい演技に対してはしっかり点が出ていた。
これでも文句をいう奴はきっといるだろうが、放っておけばいい。

実況の鳥海アナはメリハリという点で物足りなさはあるものの、“抑制”が効いていて
なかなかよかった。スタジオを担当しているころから実況を聞くのが楽しみだった。
10年後には間違いなくNHKのエース格だね。

最後に、浅田真央さん、
今日、あなたらしさを見せてもらいました。ありがとう。
“普通に”あなたを応援してきた者の一人としてとても嬉しいです。
心からお疲れさまと言います。疲れた心身をゆっくりと休めてください。


メダリストたちのジャンプの評価
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by toruiwa2010 | 2014-02-21 06:58 | フィギュアスケート | Comments(19)