ブログトップ | ログイン

岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

昨日の記事を最終回にする予定でしたが、

本人が会見で「全日本が終わったときに

無理だと思った」と語っていたので

自分の記事を読み直し、わずか4か月前の

ものですが、再録することにしました。

皆さんにはどうでもいいことでしょうが、

浅田真央についての私個人の思いをまとめる

意味もこめて・・・。


…さて、浅田真央だ。

SPを受けたテレビのニュースで見出しに浅田、8位スタート

書いたものがあった。

まあ、注目のポイントではあるが、宮原知子の3連覇について

触れないのはそれこそ失礼だ。


この大会の若手たちとほぼ同年齢で全日本に出てきたころから

浅田を見ているが、SPの冒頭でトリプル・アクセルがすっぽ

抜ける姿を見て痛ましいと思った。

好きだからリンクに立つ。それはいいが、競技だからなあ。

本人もつらいだろう。

もっとも、キス&クライにいるときの顔は明るかった。そして、

テレビカメラに向かって「ありがとうございました。 また明日

頑張ります」と話しかけた。珍しいね。


ついでだが、苦言を一つ。

得点が出たところで実況アナが「なんとか60点台に乗せて、

ショートを終えて8位の位置につけています」と言った。

シニア・デビュー戦の選手ならわかるが、浅田の結果を伝える

言葉として的確かどうか?

私なら「何とか60点台には乗せましたが、浅田真央、ショートを

終えて8位と、苦しいスタートになりました」と言う。

そう言わせる“空気”があることは分かるが、本当のところを

伝えるのがアナの仕事だ。

d0164636_07231134.jpg











1年のブランクから復帰以来の自己最低だったSPにくらべると

「頑張ります」と言ったFSは今季の最高だったが、114.10

という数字は寂しい。寂しすぎる。思わずうなってしまった。

かなり厳しいね。本人にしてみれば、トリプル・アクセルに

挑むことが重要らしいが、“結果として”跳べない。こんなに

転倒する選手じゃないのに。


スケーティングの美しさは群を抜いているだけにもどかしい。

FSの演技後、花束を丁寧に拾っていた。どんな心境だったか?

本人は、ファンの声援が無条件でうれしいようだが、若手に

送られる“がんばれ”の声と、自分に向けられた声援の意味が

違うことは分かっているはずだ。それをどう考えるか?

ひざの状態もあるが、私は、いつ“会見”が開かれても驚かない。


メディアは来シーズンも現役を続けると伝えている。

根拠はこうだ。

FSの演技を終えた直後の囲みの会見で「来季は続行するのか」と

記者に聞かれた浅田が「そうですね、はい」と答えた。

…新聞的には"続行を明言"となる。


たとえ“引退”を考えていたとしても、まだほかの選手が演技を

している中で言えるわけがない。自分がその言葉を口にすれば

大騒ぎになり、チャンピオンの影が薄くなってしまうのだから。

決してやめさせたいわけではないが、私はメディアが伝える

“現役続行”をまだ信じていない。 ハーフハーフだろう。


もともと、アスリートには2種類ある。

肉体がボロボロになるまで現役を続ける選手と“自分らしい”

プレーが出来なくなったらそこでやめる選手だ。


応援するファンも同じだと思う。私は後者だ。

白鵬が前頭の若手に簡単に寄り切られるところを見たいとは

思わない、彼がどんなに相撲を好きだと言っても。

吉田沙保里や伊調馨がオリンピックや世界選手権の準々決勝

あたりで無名の外国選手に負けるところを見たくはないし、

ロジャー・フェデラーやラファエル・ナダルがグランド・

スラムのベスト8にも進めなくなったら、見るのがつらい。


そういうことだ。


*いつ“会見”が開かれても驚かない…

会見とはつまり"引退会見"の意味です。

この時点で、かなりの確率で年内に引退発表が

あるのではないかと思っていたのです。

浅田のちょっとしたしぐさや言葉の端々にそれを

感じたからです。


気持ちの整理やスポンサーとの調整など、時間が

必要だったのでしょう。彼女クラスの選手になると、

個人の思いだけで行動に移れませんね。


これで、浅田真央引退がらみの古い記事の更新は

本当に最後です。お騒がせしました。

そして、ふたたび"冬眠"に戻ります。


# by toruiwa2010 | 2017-04-15 08:21 | アーカイブから | Comments(8)

浅田真央、現役続行!

~応援はするが、厳しいなあ~( 2015.05.19 初出 )


浅田真央がフィギュアスケートの世界に戻って来る。

昨日 ブログで現役続行を明らかにし、会見で話した。

いろいろ考え合わせたら、この選択をする可能性は

低いと思っていたのだが。


ファンはさぞかし大喜びだろう。

彼女が休み、鈴木明子がやめた昨シーズンのリンクは

宮原、本郷、村上たちが頑張ったが、“何か”が違い

寂しさが否めなかったもの。

d0164636_07421572.jpg












復帰を選択しないだろうと思った理由はいろいろある。

まず、モチベーションの持ち方の難しさだ。

フィギュアの世界では珍しいことではないと言っても

アスリートが1年間、競技を離れたあと戻ったとき、

自分をどう奮い立たせるかがきわめて難しいことは

容易に想像できる。


人によって程度の差はあるだろうが、アスリートは

コンペティション(競技、競うこと)が大好きだ。

引退した彼らが最も寂しいと感じるのはその雰囲気を

味わえなくなることだと取材しているときによく聞いた。

浅田が「試合で最高の演技をしたときの達成感や喜びの

感覚が恋しくなり・・・」と会見で語ったのも同じ意味だ。


次にコンディションだ。

周りは、「アイスショーに出ていた。そのために練習は

続けていた。だから心配は無用だ」と言うが、そんなに

単純なものだとは思わない。

だいたい、他の競技では大けがをしたときなどを除いて、

1年休んでまた戻ることなど考えにくい。プロアマを

問わず、トップレベルはそんなに甘いものではないのだ。


浅田クラスの選手が休養のあとカムバックするからには、

大会に出場するだけではダメだ…というのも悩ましい。

いや、ファンやメディアが満足しないからではない。

誰より本人が求めるものが高い位置にあるからだ。


しかも、今回またコーチを依頼した佐藤信夫コーチから

「上手く行けば試合に出られるかもしれないし、そうで

なければ試合に出られない事もある」と言われている。


浅田真央でも戻るのはそれほど難しいということだ。

経験がなくても それが簡単じゃないことは想像できる。


彼女が戻るとなれば それは日本でトップだけでなく、

世界レベルの大会でメダルを争える状態に持っていく…

ということだ。今年すぐにとは言わないが、グランプリ・

シリーズでの活躍にとどまらず、ファイナル、世界選手権、

そして3年後のオリンピックでメダルを狙うそこまで

行かないといけないのだから超えるべき山は多いし高い。


コーチは10月のGPシリーズではなく、12月の全日本を

彼女の復帰のめどと考えているようだ。急ぐあまり結果が

出ない事態を避けたいのだろう。


自分の年齢と若手の台頭も考えなければならない。

次のオリンピックを彼女は27歳で迎えることになる。

ざっと調べた限り、戦後のオリンピックの金メダリストは

圧倒的に20歳前後で占められている。


「ベテランになっているので大人の滑りができれば…」と

昨日、話していた。本当は、そういう演技で勝負ができる

フィギュアスケートであってほしいが、現実に目をやれば

ジャンプでポイントを稼がなければメダルを争えない競技に

なっている。大人の滑りで伸び盛りの若手を上回ることは

口で言うほど簡単ではないと思う。

d0164636_07433811.jpg









前例がないから優勝できないなどと言うつもりはない。

復帰するからには、女子フィギュアスケート史上最年長の

オリンピック金メダリストを目指してほしい。

ただし、ファンは今の時点で過大な期待をしてはいけないと思う。

日本中に感動をもたらした“ソチのフリー”は今も記憶に新しい。

しかし、あれは“特別”だ。

考え得る条件がすべて整ったからこそできた奇跡の演技だもの。

d0164636_07442214.jpg










まさか、これでキム・ヨナもカムバック…なんてあるのだろうか?

次のオリンピックは韓国だからあり得ない話ではないよね。

ともに27歳になるふたりが大人の演技で競い合うところも

見て見たい気がするが、そうなると、また日韓のファン同士が

醜いののしり合いを始めるのだろうね。それはやだな。


浅田真央:乗り越えろブランク

~私にも経験がある~( 2015.06.15 初出 )


スポーツ・ニッポンによるとフィギュアスケートの浅田真央が

10月下旬に始まるGPシリーズにエントリーするようです。

4週間前の会見で現役の続行を明らかにしたときは「復帰戦が

いつになるかは分からない。うまく行けば試合に出られるし、

そうでなければ試合に出られないこともある」と話していました。

“復帰”が口で言うほど簡単じゃないということでしょうね。

メディアの多くも12月の全日本が有力だと伝えていました。

d0164636_07454164.jpg









私は復帰しない可能性が濃いと考えていました。

モチベーションを持つことの難しさ、1年前のコンディションを

取り戻し、世界レベルの大会でトップを争うところまで力を

戻すことの難しさを考えると、ハードルはかぎりなく高いと

思っていたからです。


しかし、GPシリーズに出場するという話が事実なら コーチが

“GO”サインを出し、本人も“I’m ready”と判断したのでしょう。

現役続行が伝えられたときに書いた通り、浅田クラスの選手が

復帰する以上、どんな大会でも表彰台に乗ることが“マスト”に

なります。「大丈夫です」と言える自信を得たのでしょう。


頼もしい限りです。

4週間前、「フィギュア以外で1年休養したあと現役に戻る競技は

珍しい」と書きました。

柔道の野村忠宏やMLBA・ロドリゲスなど、ごく僅かです。

それだけに、世界でもトップクラスの実力を持つ浅田の復帰・

続行は注目されます。

d0164636_07461794.jpg







くらべられませんが、私にも長いブランクから復帰した経験が

あります。


198221日、「報道局報道センターへの異動を命ず」という

辞令を受け取りました。

19633月入社ですから、フジテレビでのアナウンサー生活は

19年で終わったのです。

1月中旬のバレーボールが最後の実況になりました。

形は本人の希望ですが、本心から出た希望ではありませんでした。

未練たらたら。ハハハ。


「いつかマイクの前に戻ってやる」と誓い、「アナウンサーで

なくたってしゃべる方法はあるのではないか」と模索しました。

しかし、行きがかりで「未練はない」と言い残したこともあって、

アナウンス部の対応は厳しいものがありました。

報道でナレーションをやっても、その後異動したスポーツ部で

ディレクターたちが知恵をしぼってしゃべる機会を作ろうと

しても激しく反対されました。自分の人徳のなさに呆れます。

ハハハ。


それでも、「いつか・・・」の思いは消えませんでした。

テレビを見るときは音声をミュートにして頭の中でプレーを

描写したり、アナウンサーと解説者のやり取りを聞きながら

「そこはその話じゃなくてこのことを聞くべきだろう」と

突っ込んだりしていました。実況の“シミュレーション”です。


WOWOWの前身、日本衛星放送に出向したとき、初めは衛星を

打ち上げる会社だと思っていましたが、その打ち上げが近づき、

“放送もする”と聞いて奮い立ちました。

強引に売り込んでアナウンス部を作り たった一人でそこに

異動しました。寄り合い所帯の会社ですから、放送のことなど

何も知らない人が多く、弁舌さわやかに“だまし”ました。

ハハハ。

d0164636_07465358.jpg








19901015日、都内のスタジオでヘッドセット・マイクを

つけました。89ヶ月ぶりです。

4月に現地で観戦・取材したアイスホッケー世界選手権に実況を

つけるのが初仕事でした。

実況の経験はないし、あらゆる競技の中で最も速く動く小さな

パックを画面だけで追って描写する…ハードルの高さは浅田と

いい勝負でしょう。ハハハ。


そのあと、11月には試験放送開始の特番でマイク・タイソンの

ボクシング、翌年1月にはアルペンスキーの世界選手権・・・と、

初めて実況する種目ばかりでした。50歳を過ぎていましたが、

声は出たし、滑舌も合格ラインに届いていました。

なにより、長いブランクのあと念願だった仕事に戻れた喜びが

ありました。


きっと、浅田も同じ喜びを味わうことでしょう。

ただし、彼女がいるのは“勝負の世界”です。結果が求められます。

厳しさは私などの比ではないはずです。しかし、彼女には胸を

張れる実績があります。支えてくれるでしょう。

襲って来るに違いないプレッシャーさえ楽しめるようになれば

しめたものですね。


蛇足ですが、日本の放送史上、89ヶ月もの

ブランクのあと復帰したアナウンサー、特に

会うぽーつ・アナはほかにいないと思います。


お帰りです~ジャパンオープン~

(抜粋: 2015.10.05 初出 )


浅田真央 がリンクに戻って来た。

結果をネットで見てしまったし、放送も録画だったので緊張感がなくなってしまったが、

鮮やかな復活を見せた。数日前のニュースで練習風景の映像を見て想像できた。

3Aを実に楽に、しかも柔らかく跳んでいた。いくら練習でもと思うほどだった。


プレッシャーが少ないチーム戦を復帰の舞台に選んだのも大成功だったね。

「なんてこと言うの。チーム戦も真剣勝負よ」としつこいマニアには怒られるだろう。

そりゃそうだけど、オリンピックでもない限り、負担は個人戦の比ではないはず。

553日ぶりの実戦だったが、彼女の気持ちが穏やかな状態にあることを写すように

実にゆったりと落ち着いた“おとな”の演技だった。

d0164636_07480874.jpg










私の目には トリプル・アクセルの着氷がわずかに乱れたように見えたが、ネットには

“成功”と出ていた。それならそれでいい。

しかし、フィニッシュの瞬間に合わせて「やはり、彼女に比肩する者なし」と言い放った

実況アナにはガックリした。“その通り!”と思う人もいるのだろうし、褒められただけで

喜ぶファンもいると思うが、そこまで言われるとかえってシラケてしまう。


そして、“141.70”にもビックリした。出すぎではないか? ご祝儀? まさかね。

浅田の自己ベストは“奇跡”と呼んでもいい2014ソチ五輪の142.71だ。どう考えても、

この日の演技があれに限りなく近かったとは思わない。“ケチ”をつけているのではなく

事実を言っている。

ジャッジがどういう構成だか知らないが、どこに行っても、どんなレベルの大会でも

こんなに点数が取れるとは思わない方がいい。喜ぶのはマニアとメディアだけだ。


思い入れが強いと聞く「蝶々夫人」が合っているのかどうか分からない。

楽曲のせいかパフォーマンス全体が重く感じられた。年齢的に、“軽やかに舞う”時代は

終わったのかもしれないが、フィギュアスケートでは会場の“空気”を味方にすることが

大事だと思う。その点でどうなんだろう。


着物を意識した衣装にも疑問がある。

“帯”はいいと思う。しかし、競技のコスチュームとしてはまったく問題がない胸元が

着物として見ると開きすぎていて気になるのだ。ま、私だけだろうけど。


なにはともあれ、浅田真央がカムバックを果たした。

日本の女子フィギュアにしっかりした芯ができた。本格的なコンペティションの場になる

11月のGP(中国杯)で世界のトップクラスと競うときにどんな演技を見せるか楽しみだ。


浅田真央、秋晴れから雨に

~グランプリ:中国杯~( 2015.11.09 初出 )

d0164636_07495054.jpg









浅田真央がスケート中国でリンクに戻って来ってきました。

ジャパン・オープンに出ているし、本人も「“復帰戦”という

気持ちじゃない」と話していましたが、 やっぱり真剣勝負

場は違うでしょう。気合の入り方も。


SP6分間練習に備えて控室からリンクサイドに出てきた

ときの動きを見て驚きました。

周りにいる人たちの位置を確認しながら、両腕を回したり足を

伸ばしたり、かなり身体を動かしていました。以前はほかの

選手の後方からリンクをのぞいていることが多かったと思います。

滑走順が1番だったにしても、すごく気持ちが前に出ている

気がしました。


一転して、演技スタートのポジションについたときには表情が

柔らかいなと感じました。やる気と自信を見せながら“いい顔”を

していました。

3A3-33ルッツと次々に成功(一つは回転不足だった?)

させて波に乗ったあとは氷の上の時間を楽しんでいるようにさえ

見えました。

テレ朝が流した試合前のインタビューにあった“若い人には

出せないスケートの味”を見せてくれました。

d0164636_07515786.jpg











復帰第1戦で優勝! やっぱり、あっぱれでしょう。

ただし、ほぼ完ぺきだったSPにくらべてFSは最悪でした。

貯金で辛くも逃げきったのは事実です。ファンにとっては

「だからどうした?1年の休養を経て日本のエースが戻って来た…

しかもいきなり優勝した。それだけで十分さ」でしょうね。


しかし、浅田本人は 心も身体もリフレッシュし、満を持して

カムバックしたのですから、この結果を心から喜ぶわけには

いきません。満足できない、悔しいという気持ちでしょう。

「アクセル以外で失敗があって、まだまだ」とインタビューでも

語っていましたが、内心、言葉以上に悔しいはずです。

世界のトップに立ったことがある浅田にしてみれば、“きっちり”

勝ちたかったのだと思います。このレベルの選手が“戦場”に

戻った以上、ブランクだとか顔触れがどうだとかは一切関係なく

結果を出したかったはずです。


一人、異様に盛り上がる修造。

ついて行けず戸惑う荒川。

精いっぱい頑張ってるけど泣きたい心境の信成


土曜日の放送の冒頭でした。

グランプリの放映権を持つテレ朝にとって、浅田真央の復帰は

天の恵み、ショートの完璧さがスタッフを高揚させ、それが

タレント司会者に乗り移った。しかし、専門家はそれほど

“手放し”にはなれない…空気に差が出た。そんなところでしょう。

笑えました。

視聴率をとりたいのですから、盛り上げるのは構いません。

しかし、正確に事実を伝えないといけないと思います。

浅田に関してはなにがなんでも褒める、“ネガティブなこと”は

言わない、触れないというのではねえ。


練習ですからどうでもいいですが、SPFSとも6分間練習の

最後に跳んだ3Aをスローで見ると回り切って いないように

見えました。 アナウンサーは「あざやか」と言い、司会者は

オフで「すごくきれい」と騒いでいるのが聞こえましたが。

断るまでもありませんが、難癖をつけているのではありません。

事実を知りたいのです。

d0164636_07523379.jpg













SPは世界最高難度のプログラムと専門家たちが口をそろえて

言っていました。“挑戦”でもあるのでしょうが、“自信の表れ”と

とることもできますね。

少しずつ減点要素があったようですが、逆にシーズン後半への

期待が高まります。


フリーはどうしちゃったんでしょうか?

前日のSPがうまく行きすぎたのか。こわいですね。

3Aが決まって流れに乗るかと思いましたが、以後のジャンプは

失敗の連続でした。思い入れのある“蝶々夫人”を演ずることに

気をとられ過ぎたのかもしれません。

結局、フリーだけで言えば本郷理華、エレーナ・ラジオノワに

後れを取りました。トータル200点未満での優勝は今シーズンの

GPでは初めてのはずです。


今さら言うのもなんですが、復帰していきなり完璧・・・というのは

簡単じゃないってことですね。

私などにはそれが何かは分かりませんが、本人とコーチには

課題が見えているのでしょう。

NHK杯までの3週間にきっと克服してくると思います。

フリーが悪かったことで逆に、完成型の“ニュー浅田真央”を

見るのが楽しみになりました。

d0164636_07562431.jpg








本郷理華が着実に成長しているのが分かりました。

本来大きな武器になるはずの長い手足を生かし切っていない

点がいつも不満なんですが、今回はかなりいい出来で2本を

そろえました。見事です。

わずかに減点材料はあったようですが、ジャンプはほとんど

ノーミスでした。SP,FSとも冒頭の33を跳ぶときに自信が

うかがます。頼もしいです。着氷後に流れがでればもっと

点がもらえる気がします。


相変わらず、リンクに立ったときの姿勢が気になります。

“出来映え”の採点でマイナスに作用しなければいいのですが。

肩を引き、胸を張ってほしいです。

振付けだけでなく、その点でも鈴木明子の指導に期待します。


彼女の成長で、宮原知子、村上佳菜子とのNo2争いが激しく

なるのはいいことですね。


今シーズンは女子が面白そうです。


超長くて恐縮です。

浅田真央についてはいろいろ書いてきましたが、

今回はこれにて終了です。

日本フィギュアスケート界では“唯一無二”の

存在でした。改めてお疲れ様と言いたいです。


今の調子ではおそらく、今月いっぱいは

記事の更新を休むことになります。

ご容赦ください。


# by toruiwa2010 | 2017-04-14 08:21 | アーカイブから | Comments(0)

d0164636_07142506.jpg




ああ、浅田真央が

~メダル圏外へ:トップはキム・ヨナ~

( 2014.02.20 初出 )


大会のハイライト、女子フィギュアの

SPが終わった。トップにはキム・ヨナが立ち、

浅田は大きな失敗をして遠くメダル圏外に去った。

インタビューでも呆然としていた。

信念に基づいての挑戦だったが、完敗した。

ファンもあきらめきれんが。

d0164636_07142099.jpg








勝負だからいろんなケースを予想するが、想定を超えた。

浅田真央に何かが起きるとしてもトップと5,6点差の範囲内に

とどまると思っていた。20ポイント近い差がついての16位とは。

多くのファンと同じで、言葉がない。


ポジションにつく前、頭上の時計を確認する顔が柔らかくて、

これなら大丈夫と思った。しかし、3Aの着地に失敗して転倒!

回りきったように見えたが、スローを見ると回れていなかったし、

コンビネーションの最初の3回転が2回転になり連続ジャンプに

ならないという大きなミスもおかした。


記者会見で「悔いなく終わりたい」と浅田は言い続けていた。

そのためにはSPで冒頭の3回転半を成功させることが大きな

カギになる。十分に回り切って、着地でエッジが的確に氷を

とらえることが求められる。成功率が低いだけに息をのんで

その瞬間を見守ったのだが、結果は残酷だった。


数は減らしたものの、「リスクを冒しても3回転半を跳ぶ」は

彼女がさんざん考えた末に自分で選択したものだ。その挑戦に

敗れたのだから受け止めるしかない。

だから言ったじゃないか…と言ってみても仕方がない。

浅田に限らず、一流アスリートは頑固なのさ。

d0164636_07143282.jpg



















浅田がいないのは残念だが、上位3人は実力派が揃った。


キム・ヨナには本人が納得いく、世界のスケート・

ファンを魅了してきた美しい演技で選手生活を

締めくくってほしい。

出遅れただけに銅メダルに届けば上出来だと思うが、

豊富な経験と輝かしい実績でその予想を上回る

可能性はあると思う。

d0164636_07143857.jpg












オリンピックで彼女の出来を左右するのはブランクではなく

体調だと思っていた。今朝の彼女は6分間練習のときから

表情が硬いのが気になった。しかし、冒頭の3-3回転を確実に

決めたのをはじめ、相変わらず流れのあるきれいな滑りだった。

74.92は妥当だと思ったが、解説の八木沼純子のコメントは

キムに対する言葉数が少なくて違和感があった。素直に見れば

もう少しほめ言葉があっていいはずだ。

まさか、マオタに叩かれることを恐れているわけじゃあるまいと、

余計な詮索をしてしまった。ハハハ。


キムが暫定ながらトップに立ったことでオタがつまらぬことを

言って騒ぐのではないかと思ったが、#figureskateTL

流れるツイートにキムの演技と点数を“普通に”認めるものが

多いことにホッとした。日本人スケートファンにきちんとした

バランス感覚があることが分かってうれしかった。

そうでなくちゃね。スポーツだもの。


ソトニコワ…浅田、リプニツカヤ、キム以外から

メダルに手が届く可能性を秘めているのは彼女だ。

実績があるのに、オリンピックでは大きな注目を

浴びずにこの日を迎えた。

直前で高得点を出されると浅田にとっては厄介な

ことになる。

d0164636_07144460.jpg












ダークホースだとは見ていたが、ここまでやるとは思わなかった。

大騒ぎされる後輩・リプニツカヤへの対抗心もあるだろう。

最初のコンビの二つ目のジャンプを降りたあと、流れがなかった

気がするが、全体としてやはりいい演技だった。スピードが

足りなかったようだが、最後の2Aがきれいに決まったのは

イメージ的に大きかったかもしれない。

もしかしてキムを超えるかと思ったが、わずかに届かなかった。

しかし、明日、逆転のチャンスは十分だね。

コストナー…うまくまとめたなあ。

完成度の高い演技で高い得点が出そうだ。

衣装もエレガント、「アベマリア」に

よく合っていた。

d0164636_07144973.jpg









彼女らしい華やかなパフォーマンスで観客を魅了した。

終わった時点では74.12でキム・ヨナに僅差の2位につけた。

難しい技より、ミスの少ないきれいな滑りに対していい点が

出ている印象があった。“不公平”感はなかった。これでいい。


リプニツカヤと浅田で金メダルを争うことに

なると見ている。15歳だが若さを感じさせない

実績をすでに残している。

加えて、地元の利と勢い…。極端にミスが

少ないことも強い味方だ。

冒頭のジャンプが決まったら恐ろしいことになる。

d0164636_07145475.jpg












最初のジャンプから彼女らしさがでていた。指摘されている

“幼さ”はあるものの、ミスのなさがそれを補って余りある。

度胸のよさも半端じゃない。全観客を味方にして圧巻の演技だ…

と思ったとたんに転倒した!ソチにも魔物がいたんだね。


私の予想では1-2だった二人が厳しいスタートになった。

浅田がメダルに届く可能性はほとんどないし、リプニツカヤも

誰かがミスをしない限り、難しいだろう。これが現実だ。


村上佳菜子はコーチの言葉を聞いているときはいい表情だった。

最初の3-3が実にうまく入った。八木沼もビックリした感が

はっきり出た素直な反応。聞いていてこっちが驚いたわ。ハハハ。

せっかくいいスタートを切ったのに、トリプルがシングルに

なるミスが出て下位に沈んだ。この子が勝負師の根性を身に

つけたたらなあと思う。


“日本チャンピオン”としてオリンピックに臨んでいるのに、

注目度はそれほど高くないまま、本番を迎えた鈴木明子には

期するものがあったはずだが、リンクイン直前の顔が硬かった。

得意のステップまでうまくつなげられたら、上位に食い込む

チャンスは十分だと思ったが、いきなり、最初のジャンプが

両足着氷になってしまったのが惜しい。ベテランらしく、

後半は持ち直したものの8位にとどまった。

今日の流れでは健闘だが。


整氷時間中、NHK-BSはスタジオに戻ってキム・ヨナのVTR

何回か見せた。暫定1位だから当然なのに異を唱える集団が

いたのに呆れた。彼らが嫌っているからとか、外国人選手だから

流さなくていいというものではない。こういう奴はスポーツ・

ファンとは呼べない。あきれてものが言えない…というか、

つくづく情けない。


d0164636_07254564.jpg





6位・浅田真央にありがとう!

~ソトニコワ金 キムヨナ銀 コストナー銅~

( 2014.02.21 初出 )


女子フィギュアはロシアのソトニコワが

逆転金メダル。女王にふさわしい演技だった。

銀はバンクーバーの女王、キム・ヨナ、

銅は初メダルのコストナー…

特筆すべきは浅田の魂のこもった演技だ。

3強の高いレベルの演技を引き出した。

d0164636_07303526.jpg








誰を応援しているかで多少意見は分かれるだろうが、世界中の

スケート・ファンにとっては夢のようなフリーの戦いだった。

まれに見るハイスコアのFSを演出したのは間違いなく浅田の

演技だ。


「思っているような演技が全然できなかった。

自分の体がうまく動かなかった」と語ったのは

昨日のことだ。わずか24時間で劇的に変わるはずがない。

ぐっすり眠れれば別だがあのSPのあとで熟睡できた

わけもないだろう。多くを望むのは酷だと思うが。


ツイッターのTLに「メダルも国民の期待も忘れて自分のために

滑ってちょうだい」というファンのコメントが洪水のように

流れていた。「バカなことを言いなさんな」と思った。

そんなに簡単に切り替えられるなら苦労はしないよと。

d0164636_07151554.jpg









…浅田の偉大さを思い知らされることになった。

6分間練習の動きは八木沼が言う通り、悪くなさそうに見えた。

その姿を見ながら思ったのは、日本のスケート史に輝かしい

足跡を残してきた偉大な選手だけに、せめて最後は“悔いのない

終わり方”をさせてやりたいということだった。

スタートのポジションについたときの表情は少し硬かったが、

きれいに3Aを降りて波に乗った。

2組という早いグループで滑るモチベーションを持つのが

きわめて難しい中で、8種類の3回転ジャンプを決めた。

素晴らしかった。

フィニッシュのあとの涙に万感の思いがこもっていた。


140点台が出た。この時点でのトータル198.22は上位3人に

かかるプレッシャー次第でメダルに望みが出る数字だと思った。

d0164636_07160683.jpg









ジャンプの評価by NYタイムズ。青はgood、グレーは普通、

赤はpoor(よくなかった) 


NYタイムズの記者がこうツイートしていた。


素晴らしいプログラムを終えて浅田が泣いている。

彼女は美しく、そして自由だった。

プレッシャーから解放されるとこういうことが起きる。


たしかに、SPの結果、大きく下位に沈んでメダルや順位という

呪縛から解放されて“自由”になれたことは大きい。しかし、

失意の“どん底”に落とされたはずの前夜からこれほど変身した

パフォーマンスを見せてくれるとは想像もしなかった。

昨日の記事に「自分が納得できる演技、世界最高レベルの演技を

期待したい」という書き込みに対して「無理だと思う。長い

取材経験からそう断言できる」と言い切った自分が恥ずかしい。


すごい演技をしたのだから当然だが、浅田の順位がどんどん

上がっていった。箱根駅伝のギタウ・ダニエル並みに“ごぼう

抜き“の記録を更新するんじゃないかと思った。最終的には

6位だったが、メダルに匹敵する感動的なパフォーマンスだった。


最終組は6人とも素晴らしい演技を見せた。

ワグナーを除く5人が135点以上を出した。


リプニツカヤ…コーチによると昨日の転倒は

フェンスが近すぎたせいだそうな。あそこまで

ノーミスだっただけに惜しまれる。

逆転するためには上位陣の前にかなりの高得点を

たたき出して見せることしかない。

しかし9±の差はさすがの彼女にも大きすぎるなあ。


前半のジャンプはほぼ完ぺきだったのに後半で崩れた。しかし、

135.34が出て、この時点で浅田は暫定1位の座を譲った。


コストナー…昨日の彼女はエレガントだったし

華やかさがあった。ゆったりとした滑りからは

余裕すら感じ取れた。

バンクーバーのあと引退を考えたそうだが、

戻ってきた。「辛いときほど自分が何を

したいのかが分かるの」と言って。

同じ滑りができたら逆転もあるね。

d0164636_07151730.jpg








素晴らしいボレロだった。

優雅で“大人”を感じさせるスケーティングだった。

リンクを完全に支配していた。ゆったりした曲調が現在の

彼女の持ち味にぴったりだった。

全員が滑り終わったあとで誰が一番好きだったかと聞かれたら、

SPと合わせてコストナー」と答えたと思う。


ソトニコワ…力があることは誰もが認めるが

昨日の彼女の演技は思わずうなってしまうほど

見事だった。ほとんどノーミスだったのではないか。

差はわずかだ。キムのフリーにはスタミナの

不安があるだけに大きなチャンスと言っていい。

問題はそれを意識したときだ。

d0164636_07153623.jpg











…当然、意識はしていたはずだが、スピードに乗った見事な

演技を見せた。ジャンプがどれもきれいだったね。

3連続ジャンプの三つ目の乱れがあってコストナーを抜けるか

どうかは微妙だったが、149.95!! 

今日のFSは点の出方が半端じゃなかった。大盤振る舞い。

バナナのたたき売りのごとく、「えーい、持ってけドロボー」

状態だった。ハハハ。


ゴールド、ワグナーがソトニコワを抜けず、残すはキム・ヨナだけになった。


限られたものしか読んでいないが、

海外メディアはキム・ヨナを普通に

チャンピオンとして扱っている。

少しでも買収や不公正採点の疑いが

あったら、こうはならない。

もし彼女がメダルを手にしたら

日本のスケート・ファンはそれらしい

敬意を示すべきだと思う。

d0164636_07154480.jpg









“嫌韓・嫌キム派”は何かといちゃもんをつけていたが、SP終了

直後の笑顔やリンクから上がる際にボードを叩いた仕草などに

彼女の内面を見る気がしていた。言葉通り、結果にこだわって

いないのだと思えた。英語の通訳を交えて日本のインタビューを

受けるときの柔らかな表情にもそれが見て取れた。

すでに自分の出番が終わっているとはいえ、翌日にFSを控え、

まだほかの選手の演技中にあんな顔にはならないものだ。


コストナー、ソトニコワと、目の前で高い得点を出されると

相当のプレッシャーがあったはずだが、キムの演技も堂々と

したものだった。ソトニコワと比べるとスピードはなかったが、

きれいにまとめるテクニックは確かなものがある。

問題は審判がどちらを上と判断するかだと思ったが、答えは

ソトニコワだった。

点が出たときのキムの表情は十分に納得した人のものだと思う。

d0164636_07155906.jpg



















いい結果になった。地元が優勝。前チャンピオンが銀メダル。

それぞれに意見はあろうが、採点競技はジャッジが決めるものだ。

今回、日本ではごく一部で「すべての選手に公平な採点を」

という声が起きていたが、いい演技に対してはしっかり点が

出ていたと思う。これでも文句をいう奴はきっといるだろうが、

放っておけばいい。


実況の鳥海アナはメリハリという点で物足りなさはあるものの、

“抑制”が効いていてなかなかよかった。スタジオを担当して

いるころから実況を聞くのが楽しみだった。

10年後には間違いなくNHKのエース格だね。


最後に、浅田真央さん、

今日、あなたらしさを見せてもらいました。

ありがとう。

“普通に”あなたを応援してきた者の一人として

とても嬉しいです。心からお疲れさまと言います。

疲れた心身をゆっくりと休めてください。


# by toruiwa2010 | 2017-04-13 08:30 | アーカイブから | Comments(0)

新しい記事を書く“気力充実”の状態ではないので

世間の注目に合わせて浅田真央の過去記事から

節目節目のものをいくつかを更新しておきます。

興味があったらどうぞ。


2011GPファイナル(開幕前に緊急帰国)から全日本まで。

d0164636_09281876.jpg





浅田真央:欠場と出場

~ツイッターがさわがしい~( 2011.12.15 )


12/09

浅田真央がフィギュアのGPファイナルの

出場を取りやめ、すでに帰国の途についている。

母親の病気が理由だと言う。

残念だが仕方があるまい。男子のアスリートなら

頑張って出場するという選択もあるのだろうが、

20歳前後の女性には酷な話だ。


浅田が帰国すると聞いたときにそうつぶやいた。

140文字の制限内で書こうと思うとどうしてもツイートは

偉そうな言葉遣いになるので危険だ。口調だけで反発する人も

いるから。

しかし、このツイートで見ず知らずの人から非難されるとは

少しも思わなかった。「家族の病気でそういった決断をするとき、

男女の違いも年齢も関係ない。軽はずみな発言ではないか」…

いくつかのリプライを集約するとそういうことだった。

中に「所詮、年とった男性のジェンダー観なんてこんなもの

というものまであって仰天した。そんなに大げさな話じゃないのに。


反発の仕方を見ると“男は強く、女は弱い”と言われたように

“短絡”している。長くアスリートを見てきて、一般論として

考えることを書いただけであって、そこには“男女の優劣”など

含まれていない。決断に違いが出るとすればそれは個人の差だ。

ただし、男女で差はあるだろうと思う。強い・弱いではなく、

あくまで“違い”だ。

d0164636_09272527.jpg











こういう状況に直面したときの対応の仕方には個人差がある、

というのは分かる。

しかし、一般的に、どちらかと言えば、男子は「出場するか

どうするか」を考え、女子は「帰国するかどうか」を考える…

微妙だがその違いだ。いいとか悪いとかの話ではない。

これを“ジェンダー観”というのならそうなのかもしれない。

難しい単語を使うのもいいが、私はシンプルなことを深刻に

考えるのは苦手なもので。


芯は強そうに見えて、いかにも家族思いの浅田のことだから、

日本から病状についての連絡を受けたとき、“出場を取りやめ、

即帰国”を決めるのに迷いはなかったのだと思う。


フィギュアの選手は家族の支えが不可欠だから絆が強い…と

言われる。しかし、それはフィギュアに限った話ではない。

テニスだってゴルフだって同じだ。個人競技は、もっといえば

ピアノだってバレエだって家族の支えは重要だろう。

ここでいう家族とは主に親だ。そして、父親は仕事があるから

母親ということになる。

いずれも幼いときから練習・レッスンを始めるから、それこそ

“ジェンダー”で言えば男子より女子の方が依存度や絆は強くなる。

もう一度、一般論だと断っておく。


覚悟はあったろうが、その母親が48歳の若さで亡くなった

のだから、浅田にとって競技は二の次だったはずだ。

ツイートへのリプライ(返事)の中には、GPファイナルは

プライオリティが低いからではないか、というものがあったが、

そうは思わない。

オリンピックでも世界選手権でも彼女は同じ選択をしたと思う。


…それにしても、彼女の帰国以後のツイッターやテレビには

呆れるばかりだ。

どこまで浅田を子供扱いすれば気が済むのか?

テレビが大きく取り上げるのはいつものことだから驚かない。

しかし、テレビを激しく攻撃する 世のフィギュア・ファンの

もの言いも同じレベルに見える。

まるで、自分たちだけが彼女の辛さや苦しみを理解している。

ほかの人は黙っていてほしいと言わんばかりだ。


「かわいそう」、「強い」、「けなげ」、「取材を控えろ」…幼子を

かばう親の言動でリスペクトになっていない。まわりがとやかく

言わなくても彼女は十分強い。


12/12

浅田真央が全日本に出る。

欠場した場合の“特例扱い”の話が進行する前に

はっきりさせたのはよかった。

21歳は十分に大人。特に幼いときから海外に

出てもまれた精神力は強い。

難しいがファンもマスコミも“普通に”扱うべきだ。

それこそがリスペクトだ。


帰国から2日後のツイートだ。

figureskatemaoasadaのタグをつけて書いた。両刃の剣だ。

最初のツイートはタグに集まっている熱狂的なグループから

かなり攻撃を受けたが、こちらは、意図は不明だが50回以上

リツイート(拡散)された。リスキーだが、フィギュアや浅田に

関心がある人に広く読んでほしいからタグをつける。

d0164636_09265644.jpg













帰国が報じられたあと、あるサイトで妙な記事を読んだ。

23日から全日本選手権が予定されていた。

GPファイナルを欠場した彼女が3月の世界選手権に出るには

全日本で日本勢の上位3位までに入ることが必須らしい。

日本連盟の規定でも、世界選手権代表入りには全日本出場が

必須条件だという。

記事は、母を失った痛手から全日本も欠場する可能性があった

浅田にたいして連盟が特例措置を講じるのではないかという

観測を伝えていた。


すぐそういう話になるところが嫌いだ。

誰だって世界選手権での彼女の美しい滑りを見たいと思う。

しかし、そんな特例を認めたら、その結果“はじかれる”選手が

生まれるわけだ。とてもフェアとは言えない。

“動き”があるというだけで、純粋にスポーツを愛する者には

不愉快な話だ。

動きが本格化する前の段階で出場を発表したのは浅田真央の

ファインプレーと言える。彼女の“強さ”が誰にでも分かる形で

表に出た行動だったと思う。


さて、全日本選手権の中継はフジテレビか。相変わらず評判が

悪いなあ。SNS上には始まる前から“注文”が殺到している。

過去の放送を引き合いに出して、GPファイナルを中継した

テレビ朝日も道連れにしての“ダメだし”もテンコ盛りだ。

目につくのは「ほかの大会や前日のリピートはやらなくていい」

というものだ。そりゃそうだ。彼らは自分で録画したものや

youtubeで繰り返し見ているのだから。

“普通のファン”は違う。見せてもらうのはありがたい。

民放はどこが放送しても同じ手法なのだから、数十分、ほかの

用事をしてからチャンネルを合わせればいい。

ブツブツ言いながら見ているとテレビ局の視聴率獲得作戦に

乗せられることになる。


もうひとつ目立つのは「浅田真央をそっとしておけ。泣かせる

ような演出をするな」だ。

異論はない。すくなくとも、彼女の集中を妨げるようなことは

するな、と言いたい。

ただし、インタビューでは触れないわけにいくまい。それは

NHKが放送しても同じだ。


どう考えても、浅田真央がいい条件で臨める大会ではない。

母親への思いは思いとして、今の彼女にできる演技を見せて

くれれば十分だ。

全日本が終了したあと、12/25には

「すべらない話」と並べてフィギュアスケートの

記事を書いた。浅田に触れた部分はこうだ。


12/24

女子の注目はどうしても浅田真央になる。

出る以上結果を出さなければ本人も納得しないだろう。

出場を決めた時点で覚悟しているはずだ。

状態が完ぺきではない中で どんなジャンプを跳ぶかに

ファンの目は集中する。


全日本フィギュア選手権の女子SPは村上佳菜子、浅田真央、

鈴木明子が上位を占め、鈴木を追う若手2人が僅差で3位を

狙う形になりました。今日のフリーが楽しみです。

女子ジュニア、あるいはジュニアを“卒業”したばかりの選手層が

物凄く厚いですね。

2,3年後の表彰台争いはとんでもないことになりそうです。


村上佳菜子・・・GPの不振を取り戻せたかどうか?

バイオリンによく合っている。ジャンプは高く遠く

きれいに跳んだ。丁寧さが目につく。

表現力も身についている。成長のあとが見えた。

短い期間でよくここまで。

d0164636_09284801.jpg









気合が入った滑りで高得点が出たのも分かります。

問題は僅かなリード、しかも追ってくるのが浅田真央…という

状態で臨む今日のフリーです。本当の意味で階段を1ステップ

上がったかどうかが問われますね。

村上の得点が浅田を上回ったことについてごちゃごちゃ言う

グループがいるみたいですが、“気の毒に”と思います。ハハハ。

不満を言えばきりがない。あるがままに受け入れたらいいのに。


浅田真央の出番が近づくにつれて、“あおり”のビデオが何本か

入りました。母親の死について具体的に触れたビデオのときに

こうつぶやきました。


このあおりは仕方がない。

どこの局だってやる。NHKだって。事実だもの。

これも含めて浅田真央を普通に扱うということだ。

真央ちゃんだの、まおまおだのと呼ぶから20歳を

過ぎても人前で「お母さん」と言う。


2週間近く前、「マスコミもファンも浅田を普通に扱うべきだ」と

書きましたが、それは“母親の死”も含めての話です。

亡くなったことを“なかったこと”のように扱うのはかえって

不自然です。

可憐な容姿の彼女を、少女時代のまま「真央ちゃん」はまだしも

「まおまお」などと呼び続ける周囲にも問題があります。

彼女は、もう十分に大人です。

20歳を過ぎたら、公の場では「母」と言ってほしいです。

d0164636_09291871.jpg









浅田真央・・・すべり出す前の顔を見ても、結局、

誰よりも本人が一番”普通”だと分かる。

最初の2Aをきれいに降りたあと、流れるような

演技だった。無駄なアナウンスが入った。

音楽と自然に沸き起こる拍手だけで十分なのに。

いい演技だった。


53回リツイートされています。

全日本が始まってから2日間で60人ほどフォロワーが

増えました。ヲタクには不評ですが、そんな中で、

聞く耳を持っている人がそれだけいたことがうれしいです。

ついでに、昨日、反応が大きかったツイートをいくつか。


塩ちゃん、聞いていておしりがこそばゆいなあ。

君はビデオを見るんだろう?何も感じないのかい?

これはいいやと思うのだろうか?そりゃおかしいよ。

ヲタクのごタクは放っておいてもいいけど、多くの

人の感動を横取りしちゃだめだろう。

(浅田滑走の直前)


いろいろあって迎えた”今日”と言うことを

考えたら、演技終了後は“しばらく黙る”が

ベストな選択だったんですがね。

マイクをつけると、これがなかなか・・・。

アナウンサーはしゃべるのが仕事ですから。

ハハハ (滑走直後)


塩原→西岡アナに交代、少し聞きやすくなった

気はする。少なくとも苛立つことはない。

少し、声に悲壮感が出ているなあ。

何を狙っているのか分からないが。

ヲタクの中にはアナの交代を求める声が

あるようだが、“序列”があるから無理。

(男子フリー開始後)


えーと曲名紹介は滑走開始前に言い終わり

演技中は何もしゃべりませんがいいですか?

「ブルーのサンタクロース」「荒川静香の

おでこにキス」など予定したコメントも

言いませんが。 

@xxxx 岩佐さん、復帰して塩原さんと替わって


終わった直後もしばらくしゃべらない

つもりですから、ダイジェストをやったら

私の声は出てきませんね。ハハハ。


# by toruiwa2010 | 2017-04-12 09:37 | フィギュアスケート | Comments(0)

フィギュアスケートの浅田真央が現役を引退するという。

諸般の事情を考えたらこれが自然の流れだと思う。

d0164636_07150933.jpg









全日本までの演技や結果を見れば

来シーズンにも大きな期待は

できない気がする。

発言を聞くと“前向き”だが、難しいのは

モチベーションの持ち方だと思う。

若手が伸びている中で「彼女たちを

押しのけてでも平昌には絶対に行くんだ」

という気持ちになれるかどうか。

彼女を応援してきた多くのファンも、

“ボロボロになっても滑る”真央を見たい

わけじゃない。


…今月初めの記事にそう書いた。

“あと出しだ”と言われるだろうが、あえて言うなら、最後に

「浅田真央の引退の時期が早まった気がする」と書きかけて

手を止めた。そうは言っても、来シーズンの幕が開く秋までは

“平昌への道”を模索し続けるだろうと思っていたからだ。


引退を決意するに至るまでには長い苦悩の時間があったはずだ。

最後に彼女の背中を押したのは“衝撃的”だった、世界選手権の

レベルの高さだったのではないか?


今の自分の心身の状態ではどう頑張っても

このレベルには戻れない…


年齢を重ね、気持ちと体が一致しなくなる。モチベーションの

維持が難しくなる。ケガが多くなる。治るまでの時間がかかる

ようになる。若手が伸びてくる。急激に。


ベテランが“引退”の2文字を考え始めるパターンは似ている。

浅田も例外ではなかったということだ。

d0164636_07151554.jpg









私たちが彼女から受け取った喜びや感動は数えきれない。

中でも、ソチ五輪のフリーの演技を忘れることはないだろう。


「スケート人生に悔いはありません」という言葉を信じたい。


おつかれさまでした。

今はゆっくり休んでください。

そして、これからは あなたにふさわしい

幸せに満ちた第二の人生を楽しんでください。


休載中ですが、ニュースを聞いて急いで書きました。

浅田真央について書くべきことはもっとあるはずですが、

いまはこれが限界です。


しばらくは新しい記事を書けそうにありません。

今月いっぱいは休むかもしれません。ご容赦を。



# by toruiwa2010 | 2017-04-11 07:17 | フィギュアスケート | Comments(0)
すみません。今日から再開の予定でしたが、
あと2,3日お待ちください。

先週の月曜日に妻が応援に来てくれて
この1週間、兄の家の片付けと新居への
引っ越し準備をしていました。

いま、妻が東京に戻っていきました。
苦労をかけてしまいました。
私もへとへとです。
マスターズの最終局面を伝えるテレビを
眺めながらぼうっとしています。
今日も各所への事務処理が山ほどあります。

ブログを書くエネルギーは沸いてきません。
そんなわけで…


# by toruiwa2010 | 2017-04-10 07:56 | blog | Comments(5)

世界フィギュアが幕を閉じた。

羽生結弦が頭ひとつ抜けているように見えていた男子だったが、

今シーズン中にトップ4,5人の実力が急接近したことを実証した。

女子ではメドベジェワの強さがひときわ光ったほか、カナダ勢が

日本の新たな強敵に名乗りを挙げた。よっぽど頑張らなければ、

平昌ではメダルに手が届かないかもしれない。

d0164636_07443493.jpg








羽生と宇野昌磨の1-2フィニッシュは見事だった。

特に、100(SP)-200(FS)-300(total)を達成し、羽生に“肉薄”した

宇野はあっぱれだった。メダリスト3人の中で2本揃えたのが

彼だけだったことも高く評価されていいと思う。演技開始の構えに

入ったときの顔つきが少年から青年のものになっていた。

宇野は間違いなく成長の跡を見せた。自分の世界を作り、そこに

観客を引き込むテクニックは羽生に劣らない。

彼の成長は羽生にとっても脅威だろうし、刺激にもなるだろう。


実は、羽生がフリーの演技の前後、ごちゃごちゃとツイートした。

そもそも、SPの得点が表示され、オーサー・コーチから耳元で

何か言われたときに見せたこの表情がものすごく気になった。

コーチの言葉への反発か、ジャッジの評価が気に入らなかったのか。

d0164636_07443069.jpg











最近の羽生の言動はファンには無条件で歓迎されるだろうが、私は

しばしば眉をひそめていた。自信満々なのはいいと思う。さらなる

高みを目指すのも頼もしい。しかし、言い方に問題はないか?

フリーの6分間練習に入る前、観客へ挨拶したときもジェスチャーが

他の5選手とあきらかに違った。“スター気取り”というのか。


ただし、「くそっ(失礼w)やってやる」と決めたときの羽生は凄いなあ。

フリーのノーミス演技には脱帽だ。 素直にすごいと思わされた。

これじゃ、何でも言えるわ。ハハハ。

しかし、 強ければ何を言ってもいいってわけじゃないだろう。

ゴルフのタイガー・ウッズやテニスのロジャー・フェデラー、

ラファエル・ナダル…彼らはトップに君臨しているときさえ謙虚さを

失うことはなかったぜ。


羽生結弦の強さはいまや世界が認めている。

だからこそ謙虚であってほしいと思う。


残念だが、女子はオリンピックの出場枠を一つ減らした。

初出場が二人と“急きょ出場”の本郷だったから、それぞれに

多くのプレッシャーを背負っていただろう。精いっぱいやった

結果だから責任を感じることはない。


ただし、3枠が当たり前だった時代が長かっただけに、残りの

1年での出場権争いは激しいものになるだろう。

宮原知子は股関節の疲労骨折を抱えている。どの程度のケガか

詳しいことは分からないが、フィギュアスケーターの股関節は

投手の肩・肘、力士やサッカー選手の膝と同様、へたをすると

致命傷になるのではないかと心配だ。

d0164636_07460055.jpg





浅田真央は12月の全日本以後、競技から遠ざかっているから

現在の力は想像するしかない。全日本までの演技や結果を見れば

来シーズンにも大きな期待はできない気がする。発言を聞くと

“前向き”だが、難しいのはモチベーションの持ち方だと思う。

若手が伸びている中で「彼女たちを押しのけてでも平昌には

絶対に行くんだ」という気持ちになれるかどうか。

彼女を応援してきた多くのファンも、“ボロボロになっても滑る”

真央を見たいわけじゃない。


宮原のケガが治れば、1番手は彼女だろうが、2枠目は相当に

厳しい戦いになるに違いない。四大陸選手権で勝ち、今回も、

フリーでいい演技を見せた三原舞依、“一発”がある樋口新葉、

経験がある本郷理華…本田真凛にはぜひ間に合ってほしいが、

よほど頑張らないともぐりこめないかなあ。

d0164636_07453047.jpg









メドベジェワのSPFSには見とれてしまった。

ジャンプ、スピン、ステップ…どれにも欠点が見当たらない。

スピードは十分だし、ジャンプからの流れや指先の表現には

年齢以上の女性らしさが漂う。なにより、この人が失敗する

場面がイメージできない。圧倒的な強さだ。

SPFSともに“異次元”とも言える高い得点を他の選手たちが

どんな思いで見たのだろうか?



都合により、日曜日まで休みます。


# by toruiwa2010 | 2017-04-03 07:48 | フィギュアスケート | Comments(11)

大震災を振り返るシリーズは

昨日で終わる予定でしたが、

これもぜひ読んでほしくて…

d0164636_08310326.jpg




NHK 浴びせ倒し 民放?

~もの言いをつけておく~( 2011.03.31 初出 )


フジテレビの“不要音声混信”事件について、いまだに“女性の声

Aアナとするツイートが流れています。

思わず、「間違った情報をまき散らさないほうがいいですよ」と

何人かに呼びかけてしまいました。

すると「私には、情報をまき散らす意図も意味もありませんが、

誤解やったようですので訂正します」と、理解してもらえた

ようなリプライ(返事)があり、喜んでいたのですが、その人が

彼の友人と交わすツイートを見ると、そうじゃないらしいと

分かってがっかりしました。

d0164636_08403737.jpg










女性の声が出先のスタッフのもの…では納得しないようです。

Aアナでないと、自分のフジテレビ嫌いと重ならないので

その一点にしがみつくのでしょう。

“母局#のことですから、非難されている“報道姿勢”の実態は

大いに気になります。具体的な事実が分かり、問題があると

判断したら、私も非難する側に立つでしょう。

しかし、問いかけても具体的な事例については誰も答えません。

“付和雷同”…。誰かがこう言っている、とんでもないことだ、

もっと広めよう、結果として猛烈な勢いで拡散…


2chはもちろん、ツイッターも混乱時には“両刃の剣”になる

ことはすでに分かりましたから、これからは、ここに出てくる

情報を注意深く扱う習慣を身につけなければいけません。


今回の災害報道は、直後こそ、2台のテレビでNHKと民放を

73で見ていましたが、計画停電の開始後は1台にして、ほぼ

91の割でNHKを見ていました。

そして、民放は…ええ、主に見たのはフジテレビです。

注文はあっても母局ですから。


もちろん…と言わなければいけないのはつらいところですが、

NHKの圧勝でした。

普段の準備がいいことが分かります。福島原発の事故が問題に

なり始めたころから画面に出ずっぱりだった水野解説員の話が

分かりやすく、説得力がありました。東大教授らと同席しても

まったく気後れすることなく、自分の考えを述べていました。

ファッションもいいセンスでした。


TBSにもサキヤマという原発事故についてきちんと話せる

記者がいるようですが、NHKは水野記者以外にも原子力や

災害専門の人材がいます。専門の度合いは様々でしょうが。

かつて、昭和天皇が崩御される前、陛下の病状を分かりやすい

言葉で解説した橋本大二郎(元高知県知事)記者は放送界の

伝説になりました。得ている情報は同じはずなのに、それを

整理して伝える能力は他の追随を許しませんでした。当時も

NHKに激しい敵対心を持っていた私でさえ舌を巻きました。

d0164636_08273387.jpg









NHKの強みはこういう人材を“かかえて”いられることです。

普段、何をしているのだろうか、と思いますが、業務の大半は

専門分野の知識・情報を深めることにあてていると思います。

何年かに一度、こういう“活躍”をすればペイするのでしょう。


しかし、民放にはそんな人材を“飼って”おく余裕はありません。

受信料収入があるNHKと広告収入に頼る民放では経済規模に

決定的な差があります。


想像ですが、現地に送り込んでいる人数も民放各局とは比較に

ならないほど多いはずです。いつものことです。

取材する対象を“選べる”有利さはあるだろうと思います。

張り巡らせたアンテナの数が多ければ多いほど、キャッチする

情報の量も多くなります。災害発生地域が限定的ならともかく、

今回のように広さになると人数が多いほうが圧倒的に有利です。


民放はと言えば ただでさえ数が少ないのに番組ごとという

効率の悪い縦割りの取材態勢で臨んでいるでしょうから、

太刀打ちできません。丁寧さに欠ける取材や放送があっても、

理由がないわけではないのです。


d0164636_08274432.jpg









だから勘弁してやってよ、と言っているのではありません。

予算が少ないことや人手が足りないことは放送内容の貧しさや

報道姿勢の悪さの理由にはなりません。“工夫”はそのために

あるのですから。

同じことをやっても勝てないでしょう。しかし、金がなくても

人数が少なくても、工夫した内容でNHKに勝つそれこそ

民放で育った人間が持つべき矜持だろうと思います。

理想論であることは承知していますが、あきらめて愚痴って

いるだけでは、少しも前に進みません。奮起を期待したいです。


テレビは人もうらやむ、とても恵まれた業界です。

私がアナウンサーになりたてのころ、すぐ上の兄は石油会社

勤務でしたが、給与やボーナスの話はしたことがありません。

4歳も年下の私のほうがはるかに多いと分かっているからです。

どんな部署で仕事をしていても“〇〇テレビ”と名乗るだけで

誰もが認めてくれる便利さもある一方、派手な職場と思われる

つらさもあります。

しかし、若いうちは、どうしても自分が“何さま”かになった

ような錯覚に陥りがちです。不心得者も出ます。先輩としては、

「おい、頼むよ」と祈りたい気持ちにもなります。


「最後の日に身内の大バカ者のことをお

伝えしなくてはならないのは大変情けない」…


同期の露木茂は担当していた「スーパーニュース」の彼自身の

最終回にフジテレビ社員の不祥事を伝える羽目になったとき、

カメラに向かってそう語りました。彼の無念は理解できます。


考え違いをする“大馬鹿者”はNHKにだっています。

1万人以上の職員がいれば変質者や出張旅費のごまかしなど、

うしろ暗いことをする人間がいたっておかしくはありません。

仕事面でも、あえて言えば、“あのNHKとも思えないミスが

このところ続発しています。


1月に青山祐子アナが席巻をせきまきと読んだのに始まって、

野村アナは“:”を「どっと どっと」、名前の分からない中年の

男性アナはお彼岸の中日を「…のなかび」と、読み間違いの

オンパレードでした。


たまたま、“目撃”しただけでこんなにあるのですから、探せば

もっとありそうです。

明らかに異常です。“同業者”として恥ずかしいです。

今のアナウンス室長が誰だか知りませんが、きっと頭を抱えて

いることでしょう。一段落したら 全員、研修のやり直しですね。


そして、取材態度についても問題がないわけではありません。

民放には厳しい視聴者もNHKには優しい。なぜでしょう?

宮城・南三陸町で取材した“新しい命の物語”には驚きました。

勤務中に津波に襲われた医師の夫と、必死に連絡を取ろうとする

臨月の妻…。最後は夫の立会って、無事赤ちゃん誕生という

感動的なストーリーでした。

d0164636_08275368.jpg










しかし、数時間後の放送で、妻が夫に安否を確認するメールを

打つ映像があったとき、疑問が生まれました。たしか、携帯の

液晶画面のアップもあったと思います。

ドラマではあるまいし、そこは撮影しているはずがないのです。

ナレーションで十分に説明できるのに、余計な演出のおかげで

せっかくのいい話が台無しになりました。“やらせ”です。

見た人は多いはずですが、責める人はほとんどいませんでした。

「これは"やらせだよね。

いい話なのに、こんなこと

やらせなくても伝わるじゃないか」

…そうつぶやいたのは私でした。


NHKの評判がいいのは、たぶん(かど)”がない、あるいは、

少ないからだと思います。

視聴料に頼っているだけに視聴者の反発は何よりも怖い。

これまでに何度も不払い運動に悩まされています。番組作りは

どうしても“八方美人”的になりがちです。

ミスを恐れるからか、“南三陸町の住民の半分以上が行方不明”

という事実を伝えるのがかなり遅れていました。情報としては

摑んでいても、あまり衝撃的な内容だったために触れることに

躊躇があったのでしょう。NHKらしいな、と思いました。

この調子だと、この先、原発がもっと危ない状況になったとき、

それを伝えるのもたぶん、最後になるのではないかと思います。

どちらがいいかは議論の余地ありですが。


スポーツ実況でも、“正確性を追求し、ミスをしない”ことを

目指すようになります。スタンドにいる有名人たちをカメラが

とらえても、よほど自信がない限り“見て見ぬふり”をするのも

彼らの“教育・伝統”のようです。

たしかに、国家元首を間違えたらみっともないですが、「…では

ないでしょうか」ぐらいは言ってもいいのにと私は物足りなく

思いますが、それで結構という視聴者もいます。


大きな事件・事故が起きると、人はNHKの情報を信用する

傾向があるようです。視聴率の高さが証明しています。そして、

人の神経を逆なでするような映像やインタビューは放送しない

番組作りが 多くの人から歓迎されているのは事実でしょう。

長い年月をかけて、それだけの信用を獲得してきた実績には

敬意を払います。


しかし、「だからNHKだけあればいいのさ」という意見には

賛成できません。放送の形態やテーストが対極にある民放の

存在は絶対に必要です。国民に選択の余地が生まれるからです。

逆に言うと、国民は“正しい選択”をする義務があります。


憎まれるのを覚悟で書けば、日本のテレビがいまの体たらくに

なった責任の一部は視聴者にあると思っています。

WOWOWがテニス中継を始めたころグランドスラムのたびに、

「一般の人たちがプレーするテニスは大部分がダブルスなのに、

どうしてシングルスばかり放送するのか?」という苦情が局に

殺到しました。


ある年、それならばと「ダブルス特集」を放送してみたところ

その視聴率はサンタンたるものでした。ごく限られた人しか

見なかったのです。言いっぱなし…。

極論すれば、視聴者にはいい加減なところがあるのです。


「いいなあNHK」、「NHKはさすがだね」、「フジテレビなんか

見るもんか」と言っている人も、一段落すればまた、民放の

バラエティに富んだ番組に戻っていくはずです。

NHKは視聴率が気にならない分、工夫も面白みもいま一つの

番組を作り続けるでしょうし、民放は、ばかばかしい番組でも

視聴率がよければ、発想を変えることはないでしょう。


見る人、見たがる人がいる限り、“テレビが反省する”ことは

想像しにくいです。そこに問題があるのではないでしょうか。

見るか、見ないかはあくまで視聴者の自由です。

ボールはテレビの側にあるように見えますが、実は視聴者の

コートにあると考えることもできるのです。

どう打つかはあなたが決めることです。


おまけ:やるな、お主


つぶやきましたが、昨日の「ニュースウォッチ9」で

興味深いやりとりがありました。


番組の初めのほうで、原発の状況について大越キャスターが

「これは、事態が深刻化しているのか?」と問いかけたとき、

ゲストの専門家は「状況が悪くなっているわけではない」と

答えていました。

…おそらく、打ち合わせの段階で“悪化してはいない”ことは

確認されていると思います。それを踏まえ、大越キャスターは

最初の質問の“形”を決めたのでしょう。


単純に「今の状態をどう考えたらいいんですか」と聞くより、

ネガティブな聞き方をしてポジティブな答えを引き出すほうが、

効果は大きいと考えたのです。インタビューのテクニックの

一つですが、大越キャスターは心得ていました。

「原発は悪化していない」ことを印象付けたかったのでしょう。


このブログで災害関係の記事を大々的に書くのは

これが最後になるでしょう。

賛同していただけたもの、そうでないもの、

いろいろだったと思います。

こんなにささやかなブログで意見を発表しても

被災地や今も苦しみが続く被災者の役に立つことは

ないと分かっています。

しかし、私にできることはこれしかありませんでした。

熱心に読んでくださった方々にはお礼を申し上げます。


# by toruiwa2010 | 2017-04-02 08:48 | アーカイブから | Comments(2)

d0164636_07380677.jpg




4月:気持ちを入れ替えよう

~特選エイプリルフール話も~( 2011.04.01 初出 )


長いような、短いような3月が終わり4月を迎えた。


情報提供の意味があったのだろうが、私の地元の商店街では

震災直後からラジオ放送をスピーカーで流していた。それも

月曜日ごろから変わってきた。被災地のニュースも原発の話も

高校野球の合間に少し伝えられるだけになっている。


311日のあの感覚を忘れることはあるのだろうか。

昼寝を終えて、そろそろ起きようかと思ったときに襲ってきた

地震は長く長く続いた。時計を見なくても、どれだけの時間が

経過したかをつかむ自信はあるが、この時は分からなかった。

2分から3分、まるで、果てしなく続くかのようだった。

3週間が過ぎた今も、あの時、不気味な横揺れがもたらした、

奇妙で怖い浮遊感をまざまざと思い出す。もっと強烈に揺れ、

そのあと予想の域をはるかに超える大津波に襲われた被災地の

人たちの“トラウマ”は相当なものがあるだろう。

d0164636_07390196.jpg










福島県民は、地震・津波に加えて原発の相次ぐトラブルによる

放射能被害という三つ目の災害に見舞われた。さらに、言葉は

明瞭だが、きめが粗く、温かみがまったく伝わらない政府の

対応を入れたら、一度に四つの“災害”に遭遇したことになる。

気の毒で、かける言葉が見つからない。


原発の危うさは深刻だが、宮城・岩手は少しずつ落ち着きを

取り戻しているようだ。ダメージの大きさを考えたら、復興が

容易でないことは分かるが、これから日増しに温かくなるのは

わずかな救いかもしれない。

1日でも早く、皆さんに笑顔が戻ることを祈るばかりだ。


地震が発生した日、吉祥寺の映画館(5F)で「恋とニュースの

作り方」を見た。10時からの1回目だったから、そこで地震に

遭遇したわけではない。しかし、その日の朝、私の頭の中には、

2時半からの3回目を見てそのあと晩御飯は外食にするという

プランもあった。もし、そちらを選択していたら、予告編が

終わって本編の上映が始まろうかというときに、あの激しい

揺れに見舞われたことになる。マンションの2階の部屋でも

あれだけの恐怖感があったことを思い出すと、5階の劇場で、

しかも、上映中の暗がりの中であの揺れを感じたらパニックを

起こしていた可能性は大だ。


地震発生からピタリとやめていた映画鑑賞を今週から復活した。

先日は映画の帰りにごひいきのGAPでシャツと薄手のコートを

購入した。“50OFF”の文字が目に飛び込んだのだ。くわえて、

年金生活だからささやかだが、冷え込む日本経済に少しでも

貢献しようと思ってのことだ。


近所のサクラが少しずつ花を開き始めている。

木村太郎が「自粛を強制する風潮はよくない」と言っていた。

その通りだと思う。

しかし、華やかすぎて、花見に出かけるかどうかは思案中だ。


本当は、今年も桜を追って北に旅をする予定だった。

山形県置賜(おきたま)のサクラの老木、去年、感動した福島の

花見山、そして、最後は「あそこは見とかなきゃ」と言われた

弘前城まで行くのを楽しみにしていた。

東北新幹線が復旧したら考えようと思っていたが、開花状況を

伝えていた花見山のHPは地震発生の311日からまったく

更新されていない。それどころではないのだろう。

いろいろ考えると、今年は、神田川や井の頭公園で我慢する

ことになりそうだ。

d0164636_07393118.jpg








福島市花見山公園 2010.04.15


暦が替わったのを機に、すべてを通常に戻すことにする。

記事のテーマも従来通りになる。

311日には河津桜を見に行った日帰り旅の報告を書いた。

午後になってあの地震が起き、テレビで津波が町を蹂躙する

様を見て、2本目「M8.8!! 自然の恐ろしさ~ダルビッシュの

ファインプレー~」を書いた。

以後、昨日までの24本のエントリーは、すべて、震災と報道に

関連したものだった。ほかの記事を書く気がしなかったのだ。


おかげさまでたくさんの人に読んでもらえた。理由を考えたら

単純に喜べないが、12日に、エキサイトブログに引越してから

初めて1日のアクセスが1000件を超えた。

その後も“1000件超え”を続け、18(金曜日)1551件の

最多アクセスを記録した。

116日に「実況放送の約束事」(Archives=古い記事)

「おめでとう 落合!」の2本で865件をマークしたとき、

「当分、新ブログの最高記録にとどまりそうです」と書いたが、

あっさりと、大幅に更新したことになる。


自粛というより、どうしても“その気”になれずに封印していた

“ハハハ”も復活させる。

ランキングなんか気にしている場合じゃないだろうと、記事の

中のバナーは外していたが、これも今日から再開する。大きく

下がってしまったが、頑張ってみよう。


さて、今日は41日だ。

気に入っているいくつかのエイプリルフール話を

ピックアップしてお届けする。

暗い話題が多い中、笑えるものがあればいいがと

願いつつ。


The Swiss Spaghetti Harvest


195741日、イギリスBBCの権威あるニュース・ショー

「パノラマ」の中で、定評のある人気司会者、リチャード・

ディンブルビーが視聴者に告げました。

「天候に恵まれて、ゾウ虫の発生も少なかったので、

今年、スイス南部ではスパゲッティが大豊作です」と。


画面には中年の農婦がていねいに木からスパゲッティの

束を摘み取り、天日に干す光景が映し出されました。

ハハハ。

d0164636_07400153.jpg










ディンブルビーの話は「3月の最後の2週間、ヨーロッパの

スパゲッティ農家は、霜の心配をしながら過ごします。微妙に

味に影響するからです」、「収穫時のスパゲッティの長さが

同じなのは、農民たちの長い努力の賜物です」と続きました。

放送していたのがBBCであったことや番組と司会者の評判の

せいでしょうか、多くの視聴者が真に受けたらしいです。

ハハハ。


このころのイギリスでは、スパゲッティは、あまり食べられて

いなかったそうですから、情報が少なかったこともうわさが

広がるのに拍車をかけたのでしょう。

BBCにはたくさんの電話がかかりましたが、問い合わせの中で

一番多かったのは「自分でスパゲッティの木を栽培するには

どうすればいいか?」だそうです。BBCの答えはこうでした。

「トマト・ソースの缶に小枝を入れて、成功を祈りなさい」…。

ハハハ。


インスタント・カラーテレビ


1960年代初めのスウェーデンではたったひとつの

テレビ局がモノクロで放送していました。

6241日、ニュースに登場したこのテレビ局の

技術陣のトップ、ステンションは、視聴者に向かって、

こう告げました。

「新しい技術の進歩のおかげで、すばやくお手持ちの

テレビで簡単にカラー映像を受けることが可能になった。

“ナイロンストッキングをテレビにかける”だけでいい。

お好きな番組をカラーでみられるよ」…。


何万という人が引っかかったそうです。

スウェーデンで本当にカラー放送が始まったのはそれから8年後、

1970年“41日”でした。ハハハ。

10周年

1977年、イギリスの新聞・ガーディアンはインド洋に浮かぶ

サン・セリフェの10周年を祝って7ページの特集を組みました。

セミコロン()の形をしたいくつかの島からなる共和国です。

記事は情報の少ないこの国の地理や文化について愛情をこめて

書かれていました。

国を形成する島々の中に大きな島が二つあります。アッパー・

キセ(Upper Caisse)とロウアー・キセ(Lower Caisse)と呼ばれ、

首都はボドーニ(Bodoni)、指導者はパイカ( Pica)将軍です。


ガーディアン社の電話は鳴り止まなかったそうです。

読者は休暇旅行の候補地として情報がほしがったのです。


いくつかの固有名詞が“印刷関係の専門用語”だと気づく人は

ほとんどいませんでした。“A4B5”ゴシックだったら、

分かったかもしれませんが。ハハハ。


巨大氷山


197841日、一隻の小型船がシドニー湾に姿を現しました。

巨大な氷山を曳いて

シドニー市民はこのことをすでに知っていました。このところ、

資産家で冒険家としても知られる地元の食品会社のオーナー、

ディック・スミスが南極から氷山を持ってくる計画をさかんに

プロモートしていたからです。どうやら、成功したようです。

スミス氏はこの氷山を小さな角氷にして10㌣で販売すると

話していました。南極の純粋な水でできたこの角氷はどんな

飲み物でもおいしくすると言っていました。


ゆっくりと氷山はシドニー湾を進みます。

地元のラジオ局(複数!)は、この情景を逐一、実況しました。

ようやくその“秘密”が明らかになったのは、船と氷山が湾の

深くに達したときです。降り始めていた雨によって、消火用の

泡とセービング・クリームでできた“氷山”は溶け、その下の

白いシーツが市民の目の前にさらされたのでした。ハハハ。

d0164636_07403173.jpg











パララックス大作戦?


1979年、ロンドンのキャピタル・ラジオが視聴者に告げました。

Operation Parallax(ズレ修正作戦)が間もなく発効する」と。

イギリスの暦を世界中のほかの国々と再びシンクロさせよう…

というものです!

1945年から、夏時間にしたり、元に戻したりしているうちに、

イギリスの時間が他国に比べて48時間も先行してしまったと

解説されました。

これを修正するために、イギリス政府はこの年の45日と

12日をキャンセル()することにしたのです。


放送のあと、キャピトル・ラジオはたくさんの電話を受ける

ことになりました。中には「その二日間の給料は払わなくては

いけないのか」、「私の誕生日なんだけどどうなるのか」という

ものもあったそうです。ハハハ。


浮遊現象


1976年のことです。

イギリスの天文学者、パトリック・ムーアがBBCラジオを

通じてこんな発表をしました。

「午前947分に、皆さんが自宅で経験できる、めったにない

天文学的な出来事が起きます。冥王星が木星の裏側に回って

地球と一直線に並んだとき、地球の重力が少なくなるのです」


ムーア氏は視聴者に向って語りかけました。

「一直線になる瞬間に飛び上がると奇妙な浮遊感覚を経験する

ことができるでしょう」…。


午前947分がやってきました。

BBCラジオには感覚があったという視聴者からの何百本もの

電話が殺到しました。ある女性は、彼女と11人の友人は椅子から

浮かび上がり、部屋の中をただよったとさえ報告したそうです。

ハハハ。


デジタル時代


1980年、BBCは、ロンドンの象徴、ビッグ・ベンの大時計が、

時代の流れに沿ってデジタル化するとリポートしました。

視聴者から異議を唱えるものすごい反響がありました。

そりゃそうでしょう。ハハハ。

ダメ押しをするかのように「ビッグ・ベンの長短の針を先着

4名に売却します」と告げたBBCの“日本語放送”に最初に

反応したのは大西洋上の日本人船員でした。ハハハ。

d0164636_07410135.jpg









…うーん、かなり怪しいものにも引っかかってしまう人間の

心理を思うと、ツイッターや2chに書き込まれたデマに

乗せられる人々が多数いることも分かる気がします。

信じがたい話だけど、ウソだと断定する根拠もない…そんな

話を聞かされたとき、人は信じるほうに傾いてしまいがち

なのかもしれません。

ま、今日一日はだまされないように、せいぜい気をつけて

過ごしましょうか。ハハハ。


# by toruiwa2010 | 2017-04-01 07:48 | アーカイブから | Comments(0)

オリンピックの前の年、1963年に創立5年目のフジテレビに

およそ100倍の倍率を潜り抜けてアナウンサーとして入社した。

822月にアナウンサーをやめ、報道局、スポーツ局で6年を

過ごしたあと、JSBに出向した。

もちろんジェイ・ソウル・ブラザーズではなく、日本衛星放送

(Japan Satellite BroadcastingWOWOWの前身)の略だ。

ダサっ。ハハハ。

d0164636_09292451.jpg





それぞれに思い出はたくさんある。いい思い出ばかりではなく

忘れてしまいたいものもある。しかし、ふたつの局で過ごした

年月は貴重なものだし、嫌な思い出も今となれば…ねえ。

だから、フジテレビとWOWOWには愛着があって、どんなに

些細なことでも気になって仕方がない。いいことも悪いことも。


愛が深いからと言って、ブログで取り上げたりツイートしたり

するときに優しいことばかり言うわけではない。どちらかと

言えば、きついことの方が多いかもしれない。

情報系の番組はフジテレビを見ることが多いのでクレームを

つける頻度も自然に多くなる。ほかの局の同種の番組を見れば

いろいろ感じることは同じ頻度であるだろう。


なにか見つけてやろうと、身構えて見ているわけでもないのに、

“あやしげな”言葉やダメな言いまわしは自然に私のアンテナに

ひっかるから面白い。出演者にとっては迷惑な話だが。ハハハ。

昨日の朝は二つの情報系番組のキャスターが一つのニュースに

関連して、似たような発言をするのを聞いて笑ってしまった。


“ニュース”とはハリウッド・スター、渡辺謙の不倫騒動だ。

まず「めざまし」の軽部真一キャスター。

週刊文春の記事の内容を伝え、街の声なども紹介したあとに

顔出しでこうコメントした。

d0164636_09302442.jpg








街頭インタビューでも驚きの声がたくさん

上がっていました。渡辺謙さんは大物中の大物、

俳優界の顔と言ってもいい存在なんで、やっぱり、

映画や舞台の話で謙さんのことを語りたい。

こういうことで謙さんのニュースを伝えたくない…

というのが私の本音であります。


あららあ…と思ったなあ。

俳優やタレントをランク付けして、何かことが起きたときには

そのランクに従って扱い方が変わることを認めた形になるもの。


次は直後の「とくダネ」の小倉智昭キャスター。


番組としての扱いは「めざまし」とほぼ同じで“ゲス不倫”など、

この種のスキャンダルの常とう句は出てこなかった。

小倉が「あくまで夫婦で解決する問題だし、我々にコメントを

求められてもねえ」とパネリスト・古市憲寿に振った。


「家族の形はさまざまでおしどり夫婦でも不倫はありうる」と

応じた古市が言葉を続けた。

「ただ一つ納得いかないのは乙武さんやベッキーさんのときは

犯罪者扱いだったのに今回は扱いが違う。何が違うのか?」と。


梅津アナと菊川怜が一言ずつ言ったあと小倉が言葉を挟んだ。

「世界の渡辺謙だからですよ」

d0164636_09295454.jpg







…だからね。

情報を扱うとき、“主役”の格によって扱い方に差が出るのは

“暗黙の了解”だと思うが、それをメイン・クラスの出演者が

言葉にしてしまったら、見る者は白けるんじゃないかなあ。

ハハハ。

d0164636_09305462.jpg









コーナーのシメとして小倉が言った一言、「この二人はびくとも

しないと思う」もどうだろう?理由として、事務所の人から

プライベートな場での謙さんの素晴らしさを聞いてるから…と

話していた。


親密ぶりが伝わる多数の写真付きで、2年半も交際が続いて

いたことを知らされた妻が“びくともしない”とは思えん。


# by toruiwa2010 | 2017-03-31 09:33 | Comments(0)

センバツ8日目に気になるプレーがあったことを後で知った。

結果的には延長15回で引き分けとなった福井工大福井高校と

高崎健康福祉大高崎高校の試合で健大高崎がトリックプレーを

見せたそうだ。早速、ビデオでニュース映像をチェックした。


1点を追う健大高崎が9回に22,3塁のチャンスを掴んだ。

6番のピッチャーに代打が送られていて、カウントは1-1(?)

ここで監督は勝負に出た。ギャンブルだったと言ったそうだ。

2塁走者に大きなリードを取らせ、ピッチャーが牽制球を送る

そのタイミングで3塁走者が本塁へスタートを切るのだ。

d0164636_08310480.jpg







キモは、守備側に“しめた”と思わすことだ。完ぺきだった。

ピッチャーは3塁走者を一瞬忘れ、ノーチェックでセカンドへ

ボールを投げた。3塁にいたのはチーム一の俊足だったらしい。

スタートもよく、楽に同点のホームに滑り込んだ。


翌日のラジオで伊集院光が激賞していたという記事を読んだ。

「あんな作戦、見たことない」と驚嘆していたそうだ。

ま、伊集院が知らないだけで、ないことはないのだけれど。

ハハハ。


もともとはメジャーでビリー・マーチン監督がオークランド・

アスレチックス時代にやって成功しているし、アトムズの

武上四郎監督もキャンプで練習していた。友人のライター・

生島淳氏によれば、“ドジャース戦法”に書いてあったらしいが、

まだ確認できていない。


d0164636_08313973.jpg










そして、甲子園でも7年前の夏の大会で大阪の履正社が奈良の

天理を相手にやっている。21,3塁だったが。

このときは1塁走者がベースを数歩離れたところで転倒した。

それも“故意に”だ。マウンドにいたのが左投手だからまんまと

引っかかった。挟まれているうちに3塁走者が生還した。


解説もアナも口をそろえてほめていた。「ビッグ・プレーだ」、

「よほど訓練しないとできないプレー」だと。

朝日新聞にも「頭脳プレー」の見出しがついていた。

“高校野球を愛する”私は猛烈に腹が立ち、批判の記事を書いた。

あざとい、高校生らしくない…と。

残念なことにとんど支持されなかった。慣れっこだけど。

ハハハ。

d0164636_08312604.jpg












今回は、少なくとも故意に転んだりしていない。ディレード・

スチール(スタートを遅らせた盗塁)に近い印象で履正社ほどの

“悪意”を感じないのはなぜか?免疫ができているからか?

ただし、“相手をひっかける”作戦だったことは試合後の談話で

明らかだし、高校野球らしいとは思わない点では変わらない。

好きか嫌いかと言われれば、好きじゃない。頑固。ハハハ。


異論・反論はあって当然だ。


盗塁やスクイズがよくて、なぜ、これはダメなんだ?

高校生らしさってなんだ?


今、再び“言い合う”気はないが、要するに、こういうプレーや

カット打法やサイン盗みや西嶋投手の超スローボールなどが

あまりに“プロ的”で好きじゃないってことだ。

1年前に更新したばかりの記事を引用して“シメ”に使おう。


本気でこのプレーをいいと思うのなら、止めはしない。しかし、

それなら、近目の球を避けずに当ったり、ダブル・プレーを

阻むために両手を挙げて滑り込んだり、野手に体当たりしたり、

フック・スライディングをしたりしても“高校生らしくない”

プレー、などと今後は、いっさい言わないことだ。


コメントは、基本的に承認するように

していますが、あまりに感情的なもの、

罵詈雑言を含むものは削除の対象に

なります。よろしく。


# by toruiwa2010 | 2017-03-30 08:34 | メジャー&野球全般 | Comments(2)

言いにくいことだが、書いておく。

NPOの仲介で卵子を提供してもらう

そういう仕組みがあるそうだ。

その仕組みから初めての子どもが

生まれた。どうしても子どもが

ほしかった親はハッピーかもしれない。

しかし、このことがこの子供には一生

付きまとう。子の幸せを守れるのか?

d0164636_08464666.jpg








過去の経験から、書いても、多くの人から同意を得ることは

難しいと分かっているが、黙っているのがつらいのであえて

書くことにする。


ほしくてたまらないのに子供にめぐまれない夫婦が多いことや

ごく初歩的な“不妊治療”を初め、医師たちがさまざまな方法で

その悩みを解消しようと努力してきたことは承知している。

表面的な知識しかないが。


私たち夫婦には子供がいない。私自身は不幸だと思っていない。

ただし、“いい母親になったに違いない”妻に子供を抱かせる

チャンスをあげられなかったのは申し訳ないと思っている。

「そんなことはない」と妻は言うが、本心は分からない。


子どもはいないけど、嘆いたり、悲しんだりしない。まして、

授かるためならどんなことでもするという気にはならない。

天の配剤、自然に任せている…そんな夫婦は多いはずだ。


うーん、なかなか本題に入れない。ことが“微妙”すぎて。


長い年月をかけてようやく授かった新しい命を無条件で喜ぶ

夫婦にはただただ“おめでとう”と言ってあげるのがいいのだと

頭では分かっているのだが、私はこの種の報道に接するたびに

いつも、一つの疑問、それも大きな疑問にこだわるのだ。


今回のケースは第三者から提供された卵子によって子どもが

生まれたということだった。“仲介”するNPOがあるという。

奥さんは40代だそうだ。夫婦の喜びは想像できる。

しかし、私の疑問は、“夫婦は幸せだろう。で、子供は?”だ。


あえて言うなら、どうしても子供を持つ幸せを得たいからと

努力を重ねた結果として子供を授かった夫婦がしあわせなのは

当然だが、このような方法で生まれてきた子供の幸せは?

この場合、子供は自分の意志に関わりなく生まれてきた。

どんな子供も生まれるところを選べない。この子供の場合は

その極端な例だ。


SNSの時代に、この子供が特別な“経緯”で生まれてきたことが

どこかで漏れることはないのか?いじめの対象にならないか?

人生のどの時点かで不利に扱われることはないのか?

ネガティブなことばかりが頭に浮かぶ。

そして、そうならない保証はあるのか?もし、そうなったとき

夫婦は責任を取れるのか?どうやって?

d0164636_08463531.jpg







有名なラジオの女性パーソナリティが53歳で出産したときも、

無精子症の父親に代わり、祖父の精子によって生まれた子供が

17年間に118(!)もいたというニュースを聞いたときにも

同じことを感じた。今回の件を含め、当事者の切実さは理解し、

決して軽々しく考えていないことも分かったうえで、私の首は

左右に傾き続けるのだ。


それって、100% 親の意志だよね。子供の意志は?

自然の摂理に従わず、精子や卵子をやり取りして生まれてくる

子どもの幸せをどのように確保するの?


この問題の難しさは、答えが簡単に見つからないし、当事者を

単純に責められないことにある。


# by toruiwa2010 | 2017-03-29 08:49 | 岩佐徹的考察 | Comments(6)

残念だが、侍ジャパンはWBCの準決勝でアメリカに負けた。

メンバーを見ればアメリカも気合が入っていたことが分かる。

”8番・スタントン“という打線は“凄い”の域を超えている。

対するジャパンは“苦し紛れ”で青木が3番だもの。

d0164636_08221704.jpg








ドジャースタジアムの天然芝と雨が降っていたことを敗因に

挙げる評論家がいる。ドジャースタジアムは一夜で天然芝に

なったわけじゃなかろう。準備が不足していただけだ。

ただし、どちらも得点につながった菊池や松田の“ミス”が

天然芝と無関係でないことも確かだね。


特に、私が決勝進出のMVPに推す菊池のエラーには驚く。

彼ほどの名手が打球の正面に入ってしっかりとグラブを構え、

ポケットに収まったら抑え込むはずの右手も準備できていた。

あの態勢で打球がグラブの小指側をかすめて右手との隙間を

抜けていくことは普通は考えられない。

d0164636_08252555.jpg









打者走者が2塁に達し、自分のポジションに戻る菊池は右手を

横に動かすジェスチャーを見せていた。「スリップしたなあ」。

原辰徳が「イレギュラーした」と解説したが、実況のアナは

菊池のジェスチャーに触れなかった。すべてを見落とすなと

言っても無理だろうが、ここは気づいてやってほしかった。


このアナには、この日だけでも何度も「うん?」と思った。

一つは雨が降ったりやんだりしている状況を“雨模様”と何度も

言ったことだ。最近は現に降っていても使うようだが、本来、

この言葉は、“降りそうだけど降っていない”ことを表している。

アナの言い方を聞く限り、本来の意味を知らないようだ。

知っていたけどあえてそう言った…などの言い訳は無用だ。

“あえて言う”意味がない。アナとしてどうかなと思う。

先輩・吉川美代子に怒られるぞ。ハハハ。


菊池の同点ホームランの直前に、“スペシャル・サポーター”の

中居正広が強化試合を含めて屋外でのデイゲームが久しぶりで

あることをリポートした。アナは、データを補足して槇原に

その話を振ったが、「そんなこと言ってる場合じゃない」と

軽く一蹴された。当たり前だ。中居を立てようとしたのだが、

余計な“忖度(そんたく)”だった。ハハハ。


小刻みな投手リレーに入ったアメリカ・チーム作戦を“ひとり

いっさつ“と言った。そうじゃないだろう。

“いちにんいっさつ”…だ。


林正浩アナが去ったあと、いまは彼がTBSのエースなのか?

渡辺謙太郎以下、伝統を誇ったTBSスポーツ・アナの系譜の

前途が危ぶまれるなあ。


WBCだが、準決勝は試合開始から終了までしっかり見た。

先発・菅野の一球一球に気持ちがこもってるのが伝わった。

"冷やか派"の私でもテレビの前で思わず前のめりになった。

あれだけ魂を込めた投球をしたらダメージが残るはずだ。

“燃え尽き症候群”が心配だね。

d0164636_08221129.jpg








アメリカの初優勝で幕は下りた。喜びを爆発さえる選手たちを

見れば、4回目で初めて彼らが本気になっていたことが分かる。

イスラエルやオランダの活躍もあって見応えのある大会だった。

競争相手が増えた。すべての国のモチベーションが高まった。

今後、ますます侍たちの優勝チャンスはスリムになっていく。

次の監督やメジャーリーガーの参加問題など、解決しなければ

いけないテーマは多い。


日本対アメリカの主審と1塁塁審はアメリカ人だった。幸い、

おかしな判定はなかったが、この大会がワールド・クラスの

イベントとして認知されるにはもう少し時間が必要なようだ。


# by toruiwa2010 | 2017-03-28 08:28 | メジャー&野球全般 | Comments(0)

03/26(本割のあと)のツイート

稀勢の里、りっぱ。

痛む左をねじ込んでいった。

初めは右へ、次は左に変わった。

彼にしては珍しいことだ。

1番勝つのも至難と思ったが、

執念に驚く。


決定戦後のツイート

すごい!!

1番はともかく、2番も勝つなんて。

状態を考えたら信じられない。

日本男児、ここにあり!だね。

特に、昨日の照の富士の"醜態"

見たあとだから気分爽快だ。

おめでとう、稀勢の里。

大関時代、何度もきついことを

書いたが、あんたは立派な男の子だ。

d0164636_08495567.jpg










本割では、左腕を照ノ富士の右腕の内側にねじ込んでいった。

総理大臣杯を抱いたときの表情を見ても、痛みはあった

はずなのに。気迫、執念…既存の単語では表現しきれない。


そして、決定戦。

立ち合い直後、照ノ富士に二本さされた苦しい体勢になって

右手で首を巻きに行ったときは「これはダメだ」と思ったが、

そこからの“渾身の”小手投げで“奇蹟”を勝ち取った。見事だ。

しかも、そのまま、いためている左肩から落ちていった。


支度部屋で見届けた高安が大粒の涙を流していたそうだ。

そのリポートを聞いた北の富士の一言にやさしさを感じた。

「いい相撲を見せてもらったね、高安は」。

言えそうでなかなか言えない言葉だと思う。

d0164636_08502682.jpg









この日の実況は三瓶アナだった。

14日目の照ノ富士、稀勢の里のそれぞれの相撲をビデオで

見せたあと、「…という、昨日の相撲があって今日を迎えた

わけですが、解説は北の富士勝昭さんです。ま、なんとも、

昨日の相撲はコメントしにくい部分があると思いますが…」と

北の富士に振っていた。視聴者が一番 聞きたいところなのに、

話しにくいだろう! なんて聞き方をするんだと腹が立った。


稀勢の里の奇跡の優勝にも備えがなかったようだ。


稀勢の里。新横綱。見事に優勝を手にしました。

強い気持ちで…照ノ富士を二番続けて破った稀勢の里。


“予定稿”はゴメンだが、あまりにも平凡な言葉だった。

聞けば、当分 三瓶アナが相撲実況班のエースになるらしい。

好きな視聴者もいるだろうが、私には物足りない。

何度も書いて恐縮だが、NHKはまだ60歳の藤井アナの

実況を数多く茶の間に届ける“知恵”を働かせてほしい。


03/25のツイート

昨日、日馬富士に敗れ、左肩付近に

けがをした横綱・稀勢の里だが、

今日も出場するそうだ。

今日は鶴竜、明日は照ノ富士が

相手だからどんな相撲が取れるか

分からないが、少なくとも

来場所以後にまで影響するような

"骨折"などの大けがではなかった

ことを喜ぶ。

d0164636_08513879.jpg








…しかし、結果は厳しいものだった。まるで相撲にならず、

連敗して照ノ富士に優勝を譲った。

言って見れば、稀勢の里は今の大相撲の“救世主”だ。

ようやく誕生した日本出身横綱というだけでなく、存在感を

見せつける相撲を取っていた。連続優勝に手が届く勢いだった。

稀勢の里にも“自覚”があって、責任感や相手力士への敬意から

“休場”という選択はなかったのだろう。


13日目のケガについては二つのことわざが頭に浮かぶ。

ケガをしたのは“好事魔多し”だし、骨折などでなかったことは

“不幸中のさいわい”だ。


初日からの12連勝の中には土俵際まで追いつめられた相撲も

ないわけではなかった。それでも、新横綱の場所とも思えない

稀勢の里の立ち振る舞いは見事なものだった。

無敗で並走していた弟弟子・高安が終盤に入って黒星を重ねて、

優勝争いの相手が照ノ富士に変わった。13日目を迎えた時点で

千秋楽に相星か星一つの差で対決することが予想され、期待は

大きく膨らんだ。


対戦成績で大きく負け越している日馬富士戦は稀勢の里優勝の

カギを握ると思っていた。特に、同じ伊勢ケ浜部屋の、そして

モンゴルの後輩・照ノ富士にチャンスが出てきたこともあって

日馬富士の気合が半端じゃないことも予想された。


誰もが、日馬富士は持ち前のスピードで勝負すると思っていた。

しかし、この日の日馬富士の速さは“尋常”じゃなかった。

鋭い立ち合いから稀勢の里が土俵を割るまでわずか2.88秒!

ケガの“正体”がはっきりしない。千秋楽が終わったところで

明かすつもりなのだろう。

d0164636_08492698.jpg







スローを見ると、途中から稀勢の里の左手は日馬富士の右腕に

触れているが、しっかりつかんでいないし、土俵から落ちるとき、

その左腕はたたまれていた。普通、あの体制で落下するときには

必ずあるはずの“自分の身体をかばう”動きがまったくなかった。

土俵の中にいる間に何らかの異常が起きていたのではないか?


この日のNHKの正面は北の富士・刈屋アナのコンビだった。

思いがけないハプニングに動揺したのか、放送終了までの15秒…

刈屋アナの“シメ”がとっちらかっていた。


今日はどうも 稲川さん(向正面)

ありがとうございました。

いやあ、そして北の富士さん、

いやあもう、なんともあの、

言えないと思いますけども、

ほんとに心配な中で今日は

ほんとにありがとうございました。


オリンピック実況の経験が豊富な大ベテランが我を失っていた。

絵に描いたような“しどろもどろ”。

相撲担当の若手アナたちは安心したかもしれない。「刈屋さんでも

あんなに狼狽するんだ」と。 勇気の与え方はいろいろだね。

ハハハ。


NHKのアナといえば、翌日の太田アナもおかしなことを言った。

日馬富士の土俵入りのときだった。


「現時点で、数字上、優勝の可能性が残ってはいますが、

明日、ほぼ間違いなく1敗の稀勢の里と照ノ富士の対戦が

組まれますので、事実上、優勝は厳しい状況です」


残り二日間だから、1敗の二人が連敗すれば、3敗の日馬富士にも

追いつくチャンスがあった。数学的にはそうだった。

しかし、千秋楽に稀勢の里対照ノ富士が組まれるのは確実視されて

いたから、どちらかが悪くても2敗どまりだということは太田アナも

分かっていた。だとすれば、日馬富士が優勝する可能性は“事実上

厳しい”のではなく、“審判部が稀勢の里・照ノ富士戦を組む時点で

可能性はゼロになる”と言うべきだった。

頭では正しく理解していたのに説明でしくじった。きっと、悔いが

残っているはずだ。


# by toruiwa2010 | 2017-03-27 08:55 | 大相撲 | Comments(0)

d0164636_07283789.jpg





業界No1のリポーター

~岸本哲也を知っているか?~( 2011.03.25 初出 )


今回の災害報道について“一部”で、とはいえ、フジテレビの

評判が非常に悪かった。時間の経過とともに、総理会見中の

暴言は典型的な“針小棒大”型の話だとわかったし、仙台市内の

緊急車両専用の給油所でフジの取材車が給油を強要したという

情報はきわめて根拠のない“2ch発信型のデマであることが

明らかになっていった。


しかし、だからフジテレビが“まっしろ”な無罪かと言えば、

そうではない。つまり、デマや中傷を流され、言われなくても

いいことを言われた背景にはそれなりの理由があるのだと思う。


私自身が確認できていない話が多い上に、あまりにも一方的に

“事実”だと決め付けたツイートが軽はずみな人の手でどんどん

“拡散”され続けていく状況は怖かった。

しかし、初めのころ言われていた、災害直後の取材・報道の

仕方の中に、何かを感じた人たちの怒りや不快感がこの流れを

作ったのではいか、という“疑念”もあった。


いかにも現代社会ならではの“風評被害”に見えるかもしれないが、

それで片づけてはいけない。

「我々がやっていることに間違いはない」と反発する前に

「本当に問題がなかったか?」と検証し、反省する謙虚さは

持たなければいけない。

d0164636_07284203.jpg










フジテレビの報道姿勢はひどい…OBとしては耳にするのが

つらい言葉だった。感じかたは、視聴者の自由だから文句は

言えないが、「…だから、キャスターも嫌い、リポーターもダメ」

ではなく、せめて、“是々非々”を望みたいと思う。


たとえば、「とくダネ」に出演し、今回も現地から連日精力的に

取材・報告をしていた岸本哲也リポーターを見てほしい。

テレビ業界に“リポーター”の肩書きを持つ人が何人いるのか

知らないが、同様の仕事に長く関わった者の1人として、私は

彼こそ文句なしのNo1リポーターだと高く評価している。


情報収集の力、それを整理する力、整理したものを言葉にして

分かりやすく伝える力…すべてを備えているところが見事だ。

情報を集める能力と発信する能力は別もののはずなのに。

メモのたぐいをほとんど見ることなく、しかも、よどみなく

話し続ける彼を見ていると、ビックリする。自分を振り返ると、

スポーツを実況するとき以外は、頭の中で整理して文章を作り、

それを推敲してからでないと話せないタイプだったからだ。

d0164636_07284970.jpg









チリ炭鉱事故のときの報告も鮮やかだった。

スタジオからの問いかけにまともに答えられないリポーターが

多い中で、小倉の意図を的確に受け止め、冷静に対応していた。

リポーターの能力を“ビデオ”で判断してはダメだ。編集する

ディレクターのテーストが出てしまうからだ。


彼らの能力がどれほどのものかを見るにはライブ報告に限る。

“チリ”以前も「きちんとしたリポートをするなあ」と思って

見ていたが、現地からのリポートを見て、「フジテレビは彼を

大事に扱うべきだ」と感じた。“財産”になる。


長崎文化放送でアナウンサー、ディレクターの経験があるらしい。

“言葉の選択”に大きな問題がない理由も分かる。状況次第で

堪能な英語を生かした取材力を初め、表現力、行動力も十分だ。


“帰国子女”であることも大きな要素かもしれない。

チリ炭鉱の救出劇のときには、思わず、二度、つぶやいた。


「とくダネ」で岸本哲也リポーターの

報告が始まった。

こういうときの現地リポーターには

行動力、取材力と何よりもアドリブの

能力が必要だ。

長崎文化放送でアナウンサーと

ディレクターを経験しているだけあって

彼はそのすべてで及第点の力をもっている。

(続


続)彼のリポートを見ていると“帰国子女”

ということを考える。彼らに共通する、

積極的で“物おじしない”メンタリティーが

こういう現場では最大限に生きる。

CNNの現地リポーターも見事だが岸本の

リポートもほめたい。

母局だけにいささか気が引けるが。


能力とは別に、生まれつき持っているもの…

つまり、風貌がいいのも得をしている。

いかにも信頼してもらえそうな顔つきだし、

体つきだ。両親に感謝すべきだろう。


…いささか、ほめすぎたかもしれない。しかし、彼を認める

視聴者は多いはずだ。

一部とはいえ、“悪評高い”フジテレビにもこんなに素晴らしい

人材がいることを広く知ってほしいと思う。そして、認めて

上げてほしい。是々非々を望みたい。

すべてをひっくるめ、“フジテレビ=悪”と判断してしまうと、

損をするのは…あなただ。


いま「とくダネ!」に出てくるリポーターは局アナの笠井と

大村が圧倒的に多く、岸本はほとんど顔を見せなくなった。

…と思ったら、さっき、久々に登場したが。

笠井は感情が表に出るタイプだから泣くことも多いが、今回は

いいリポートをしている。大村のリポートはいつも“可もなく

不可もなし”だ。言葉の選択にも問題が多い。


ここにきて大村の露出が極端に多いのは、“卒業”を目前にして、

大きな仕事をさせてやろうというスタッフの親心だろう。

北海道文化放送の情報番組キャスターになる予定だからだ。

大村が去る4月以降は岸本哲也の登場が飛躍的に増えるはずだ。

しっかりしたリポートを期待する。番組のステータスも確実に

上がるだろう。ああ、社員でないのがいかにも残念だ。さすがに

「なんなら現MCと交代したって」とは書かないが。


# by toruiwa2010 | 2017-03-26 08:27 | アーカイブから | Comments(0)