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岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

10月期のドラマが早くも佳境に

入ろうとしている。最近、ほかに

見たい番組が増えているので、

つまらないと思ったドラマは

どんどん“切り捨てて”いる。

悪いけど、まったく躊躇がない。

ハハハ。


21 民衆の敵 フジ

篠原涼子、高橋一生、古田新太、前田敦子、千葉雄大


10分ぐらいで終わった。

数字がよかった「コード・ブルー」のあとだから苦しい。

やっぱり、設定かなあ。篠原もこういうタイプのドラマは

もうやめた方がいいのではないか。

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頑張れ 母局!なにやってんだ?


21 明日の約束 フジ

井上真央、及川光博、工藤阿須加、新川美憂、白洲迅


見ないだろうなあ。ハハハ。

…と書いたが、一度だけ、それも最初のほうだけ見た。

どこが?と聞かれると困るが、見続ける気にならなかった。


21 監獄のお姫さま TBS 

小泉今日子、満島ひかり、伊勢谷友介、夏帆、菅野美穂


豪華な女優陣は誘惑的だったが、10分足らずであきらめた。


21 相棒season16 テレ朝 

水谷豊、反町隆史、石坂浩二、仲間由紀恵、鈴木杏樹


少し前に放送したスペシャルを含め、ほんのわずかだが反町の

扱い方を変えた気がする。彼をカッコよく描けばもっと数字は

伸びると思う。もともと、その点では水谷の上を行くんだから。

水谷だって、反町がかっこよくなれば、彼ももっとカッコよく

見えるはずなのに。


22 奥様は、取り扱い注意 日テレ 

綾瀬はるか、広末涼子、本田翼、西島秀俊


1話を我慢して最後まで見たが、その後、見続けなかった。

設定も脚本もひどかった。1回目の視聴率が11.4%もあったと

知ってビックリした。2話以後 必ず下がると思ったが、違った。

1112%をしっかりキープしているだけでなく、先週は14.5

自分に見る目がなかったのか?あの展開で面白くなるわけは

ないのだが、この数字は“何か”があることを示している。

だからと言って、又見るかと聞かれたら答えはNoだが。

ハハハ。

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20 科捜研の女17 テレ朝 

沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美


一時、マンネリ気味だったが、今は、いいような気がする。

前シリーズから入った若手の男のキャラが“うざい”以外は

見るのをやめる要素がない。


21 ドクターX テレ朝 

米倉涼子、永山絢斗、野村周平、草刈正雄、内田有紀


悔しいけど、見るね…と書いたが、悔しいけど見てる。ただし、

何かしながら…が多い。それでも、まったく問題がないのが

このドラマの問題だね。筋はほとんど関係ないんだもの。

ハハハ。


22 刑事ゆがみ フジ 

浅野忠信、神木隆之介、山本美月、稲森いずみ


一見 ダメ刑事だが、独特の観察眼を持ち、真相に迫るためなら

手段を選ばない弓神(ゆがみ=浅野)と優等生でうぶな新米刑事、

羽生(神木)のでこぼこコンビに味があり、毎回楽しく見ている。

ドラマとしてはありがちなコンビだが、浅野と神木の演技力が

プラスアルファを生んでいる。期待した“化学反応”もいい。

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我が家的には今期の“拾い物”だ。あちこちでいい評判も聞くが、

肝心の数字が出ない。そんなバカな…と思うが、現在のフジを

象徴しているかもしれない。何をやっても 一度ついてしまった

イメージは簡単に取り除けないんだね。


二人に加えて、上司役の稲森、弓神の“協力者”に扮する山本も

ドラマの“隠し味”になっている。しばしば見舞われる稲森の

キックを嬉しがっている弓神のくだりは最高だ。

「稲森、そこで一発キックしろ」とひそかに囁いたりする。

ハハハ。


うーん、それにしても数字が悪すぎるぞ。


22 コウノドリ2 TBS

綾野剛、松岡茉優、星野源、坂口健太郎 吉田羊 大森南朋


前回シリーズを上回っている気がする。

主役の綾野は“産婦人科医で天才ピアニスト”という設定だが、

今回はあまりピアノを弾くシーンが出てこない。それでいい。

妊娠・出産・育児、段階ごとにさまざまな問題があることが

物語の中にうまく織り込まれていて違和感がない。だから、

“ピアニスト”の要素がなくてもドラマが十分 成立することに

制作サイドも気づいたのではないか。いい俳優が揃っているし、

“ハーモニー”もできている。もう少し視聴率が出てもいいなあ。

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22 先に生まれただけの僕 日テレ 10/14

櫻井翔、蒼井優、多部未華子、平山浩行、瀬戸康史、木南晴夏


1話は見たが、それ以後、やめてしまった。


21 陸王 TBS 10/15

役所広司、山崎賢人、竹内涼真、風間俊介、上白石萌音


池井戸潤原作+役所広司主演だから見ない理由がなかった。

老舗の足袋業者の四代目社長(役所)が、将来を見据えて新しい

事業に参入する。技術を生かしたランニングシューズの開発だ。


期待しつつ、予告編で見た役所の演じ方や描かれる時代などに

若干の不安があったが、始まってみると違和感はなかった。

視聴率もまずまずだ。先週から物語が動き始めた。ここから

数字はさらに伸びてくるかもしれないね。

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22 今からあなたを脅迫します 日テレ 10/15

ディーン・フジオカ、武井咲、島崎遥香


一度も見ないまま終わった。視聴率もひどいことになってるね。


2340 さくらの親子丼 フジ 

真矢ミキ、吉本実憂、本仮屋ユイカ


深夜ドラマの中で少しだけ興味があったが、1回目の10分で

やめてしまった。“雑”で話にならなかった。


始まる前、楽しみは「陸王」、「コウノドリ」、「刑事ゆがみ」の

3本だと書いたが、その通りになった。

ほかに、毎回見ているのはテレビ朝日の「相棒」、「科捜研の女」、

「ドクターX」だが、言ってみれば、食事のときの“ごはん”で、

「陸王」以下の3本は“おかず”だ。食事ってのは、いつだって

おかずが楽しみなもんだ。ハハハ。

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5日にスタートしたWOWOWの「石つぶて」が面白い。

経済犯罪を追う警視庁捜査二課が外務省の機密費に迫る。

役の上でも対立する佐藤浩市と江口洋介が火花を散らしている。

気合の入り方が伝わる。それなりの俳優が“本気”で演技すれば、

見ごたえのあるものになる。地上波テレビのドラマには何かが

欠けているね。

始まったばかりだが、もしかすると、数年前、NHKが放送した

64-ロクヨン-」を超えるかもしれない。


# by toruiwa2010 | 2017-11-08 08:40 | ドラマ | Comments(2)

私が結婚したのは1963115日でした。

その年の31日にフジテレビに入社しています。

はい、入社1年目に結婚したんです。

病気をしたため高校を卒業するのに5年かかって

いるので25歳になっていました。

妻には「僕の月収が手取りで30000円を超えたら

結婚しよう」と話していました。


2年ぐらいかかると思っていました。

しかし、3ヶ月の研修を終えて通常勤務に入ると

“諸手当”がついて、簡単に30000円を超えました。

ハハハ。


もちろん、男に二言はありません。有言実行です。

急でしたが、“仏滅”だった115日の式場が

見つかりました。その頃、靖国通り沿いにあった

新宿厚生年金会館です。

お金がないので“会費制”でやらせてもらいました。

500円の料理に500円の引き出物をつけたので

“おひとり1000円”でした。費用対効果。


私の家は父が新聞記者だったし、彼女の父親は

ミュージシャンですから、ともに堅苦しいのは

大の苦手です。教会や神式の挙式も嫌だったので

“人前”でやりました。披露宴の場で結婚届用紙に

サインするだけで終わりました。


箱根・富士屋ホテルに2泊の新婚旅行でした。

入社から8ヶ月が過ぎているから、もうそろそろ

仕事も忙しくなっているはずだからと、長い休みを

想定していなかったのです。都内でボウリングして

過ごしました。ハハハ。

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54年後のその日は渋谷で映画を見て、銀座で食事。

銀座にこだわったのではなく、“せっかく”だから

すき焼きでも…となったからです。

なんのことはない、誕生日と同じ行動でした。

ハハハ。

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最初の一枚をを撮ったら“いい感じ”だったので、

インスタグラム風にツイッターで投稿しました。

単なる肉の写真に“32いいね”をいただきました。

8年のツイート歴の中で800近い“いいね”を

いただいたこともありますが、プライべーとで…

恐縮です。


スタートが東京オリンピックの前年でした。

ともに健康を維持して 次の東京オリンピックを

迎えたいものです。

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おまけ

今朝、ゴミ出しに出ると

東の空がきれいに“朝焼け”ていました。

振り向くと、月も残っています。

一日一日が愛おしい…そんな心境です。


# by toruiwa2010 | 2017-11-07 08:02 | インスタグラム風 | Comments(2)

「めちゃイケ…終わります」と告げられたときの

ナインティナイン・岡村隆史の固まった表情。

「みなさんのおかげ」も終わるようです。

テレビが曲がり角を迎えていることを示す一つの

象徴かもしれません。

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昨日はいろいろなことがありました。

ある意味、“衝撃的”な日になりました。


79年の人生で大きな“うねり”の中に身を置きました。

まず、テレビです。


フジテレビに入ったのが19632月でした。

NHKがテレビジョン放送を始めたのが1953年です。

そして、日本テレビ放送網が初の民間放送として

開局したのがその半年後(いずれもwikiによる)です。

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アナウンス部には10数人の先輩がいました。多くは

資本系列が同じニッポン放送、文化放送から移籍した

人たちでした。飲み会などでよく言われたものです。

「歓送会の席は暗くてさあ。まるで俺たちが島流しに

あったみたいだったよ」と。


登場したばかりのテレビの将来性など誰にも分からず、

“悲観的”な見方も多かったのです。

しかし、先行した日本テレビ、TBSを抜いてフジが

黄金期(1)を迎えたのが80年代初めでした。

入社からおよそ20年後のことですが、その前でさえ、

深夜・早朝の送り迎えは社旗を立てた黒塗りの社有車、

海外出張のときは空港への送り迎えもしてくれました。

バブル期にはテレビ界全体が“いい思い”をしました。


逆に、その直前には、局舎の廊下の蛍光灯が間引かれ、

トイレからペーパータオルがなくなるほどのどん底も

経験しました。テレビの場合は、世間の景気だけでなく、

視聴率次第の面もありますから、浮き沈みは激しいです。


フジテレビが、というより、テレビそのものが世間から

もてはやされた時代があり、そこから流行が生まれたり、

普通の人が一夜にして有名人になったりしました。

すべてがテレビを中心に動いていると錯覚するような

時代があったのです。


大きなうねりの二つ目はインターネットです。

1990年代に入って、少しずつ週刊誌が報じ始めたことで

その存在を知りましたが、私が実際に利用し始めたのは

95年ごろのことです。WOWOWでアナウンサーに戻り、

必要な情報を得るのにインターネットが“マスト”でした。

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若い社員にパソコンの手ほどきをしてもらい、ネットの

恩恵を受けるようになりました。

上級者から見れば“たどたどしい”ものだったでしょうが、

PCが扱えるようになったことで“世界”が広がりました。

ブログやツイッターを楽しんでいますし、その“延長”で

携帯を飛ばしていきなりスマホを使うようになりました。

決して、使いこなせているとは言えませんが、若い人に

「岩佐さん、すごーい」と驚かれます。ハハハ。


後期高齢者の私でさえこうなんですから、若者の間では

ネットがもっと身近なものになっているのは当然です。

それだけが理由ではないでしょうが、ニコニコ動画など、

メディアの世界にも大きな変化が生まれました。

どんどん進化し、手をこまねいていた(…ように見える)

テレビは気がついたら窮地に立たされています。

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2日からabemaTVで放送された「ホンネテレビ」…、

これも私にとっては大きな“衝撃”です。

興味はあったものの、どうすれば見られるのか分からず、

まったく見ていないので、内容は知りません。

しかし、私のツイッターのタイムラインに多くの情報が

流れていたのを見て“ただならぬ”ことが分かりました。

フォロワーの平均年齢が高いことを考えると、若い人の

反応が推測できます。


累計視聴者数が数千万人と言われています。カウントの

方法が分からないので視聴率と比べることはできません。

しかし、既成のテレビはネット放送の驚くべき可能性を

目の前に突き付けられた形です。


テレビは終わったと言われるが、

SNSのトレンドに出てくる言葉は

圧倒的にテレビがらみが多い


昨日の「ワイドナショー」でモーリー・ロバートソンが

そんな意味のことを言っていましたが、バラエティや

ドラマの視聴率の低調ぶりを見ていると”テレビ離れ”が

確実に進んでいることが分かります。さらに、同じ番組で

松本人志が話したように、取り巻く“環境”の変化によって、

作りたいものが作れなくなっています。そう、季節同様、

テレビは“冬の時代”を迎えようとしているのでしょう。


おまけ

「ホンネテレビ」は無用の副産物を生みました。

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昨日の昼、私のTLにこんなツイートが流れているのが

目に留まりました。フォロワーがRTしたものです。

“本人”を示すマークがついているし、ゴロちゃんと並ぶ

女性がきれいだったのに目を奪われてまったく疑う気に

なりませんでした。ハハハ。


引用してRTしました。

…引っかかりました。フォロワーが番組の企画ではと

注意してくれました。恥ずかしいし、グヤジイ。ハハハ。


メディアはもちろん、ネット上でも問題ににした人は

ほとんどいなかったようです。これでいいのかなあ?と

思いますけどね。害がないからいいですが、ほどほどに

しとかないとまずいという気がします。


しっかり引っかかったんじゃ何を言っても始まらんか。

ハハハ。


# by toruiwa2010 | 2017-11-06 08:24 | 放送全般 | Comments(2)

用意した言葉:山本実況を考える

Series:アナウンサー、実況&放送全般~( 2011.09.25 )

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スポーツ実況は95%、あるいは それ以上がアドリブです。

私は99%でしたし、昨日の船越アナの場合、試合に入る前は

60%ぐらいまで下がっていたかもしれません。

昔にくらべると、今のアナウンサーは、放送開始の部分の

コメントに“凝る”傾向が顕著です。

ベテランから若手まで、話すことを事前に用意しています。

私は「作文コンクール」と名付けましたが。ハハハ。


「メキシコの青い空が・・・」by 山本浩アナ(NHK)


サッカー・ファンでNHKの山本浩アナを知らない人はいない

でしょう。今、全国のアナの中でもサッカー実況のキャリアは

金子勝彦さんについで古く、歴史に残る大きな試合をたくさん

手がけています。

特に19851026日、国立競技場で行われた'86メキシコ・

ワールド・カップのアジア東地区予選、日本-韓国戦冒頭の…

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「東京千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、メキシコの

青い空が続いているような気がします」…というアナウンスは

今もファンの耳に残る名実況として記憶されているようです。

WOWOWで新しくサッカー担当になったプロデューサーが

「あれは感動した」と、私に同意を求めてきたことがあります。


フジテレビ・アナウンス部を飛び出し、報道センターを経て

スポーツ部に異動して“くすぶって”いた私は、その試合の日、

テレビを見たのかどうかも、ましてこのコメントを耳にしたか

どうかの記憶がいっさいありませんでした。

テープを借りて聴いてみましたが、すぐに“用意した言葉”だと

分かったし、“ありがちな表現”で感銘は受けませんでした。


不遜に聞こえたらお詫びします。ただ、アナウンサーが他人の

実況を聞くときはかなり気持ちが“冷めて”いますから、その点を

割り引いて読んでください。

多くの若者が、この言葉に感動した事実はあるわけですから、

その意味では“そのとき、その場面を共有している者同士”の

気持ちを“ひとつ”にした言葉として、また 船越アナの実況の

対極にある実況として、高い評価を受けて当然だと思います。


山本アナは、2002ワールド・カップでも、用意したコメント

(書いたものを読んでいたのかどうかは不明)を以下のように

アナウンスしています。


◆日本-ベルギー(BSハイビジョン)

4年前のあの日が昨日のことのようです。1400日をまたいで、

かすかな負い目と、それを上回る自信を私たちは胸のうちに

秘めてきました。

いま、ここに再び立ち上がる時がやってきました。

第一戦の相手はベルギーです」


◆決勝・ドイツ-ブラジル(BSハイビジョン)

「魂のドイツ、技のブラジル。世界を代表するつわものが、

初めてあいまみえる時を迎えました。実力、風格、プライド。

すべてを自らのものとする両雄の戦いです」

「胸高鳴るとき、声高まる一瞬。ワールド・カップが始まって

72年目にして、この対決の幕が切って落ちようとしています」


いずれも、アドリブだとは思えません。かといって、きちんと

書いたものを読んだのかと聞かれると、それもはっきりとは

分かりません。

はじめの文章の中には、「自信が負い目を上回る」、その自信を

「私たちは胸に秘めてきた」など首を傾げるフレーズがあって、

完成度が低いと思います。

そして、最後の文章では「幕が切って落ちる」と言っている

ことに戸惑います。

「幕が切って落とされる(始まる時)」、あるいは、「幕が下りる

(終わる時)」は聞きますが、「切って落ちる」は一度も聞いた

ことがありません。


私は、どうしてもコメントを用意しなければいけない場合でも、

文章の最後の部分はわざと完成させません。本番のときに

完成させながらしゃべるのです。そうすると、アドリブ風の

しゃべりになるのです。山本アナも同じことをやろうとして

最後がおかしくなったのではないかと推察しています。


重箱の隅をつついてケチをつけようというのではありません。

実はここ数年の山本アナは、「なにか人と違ったことを言おう、

表現をしよう」、「うがった見方をしよう」と考えて、頭の中で

文章がうまくまとまらないことが多いと感じていました。

本人もさぞ辛いだろうと同情していました。視聴者の期待に

こたえようとする結果だと思うからです。

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決勝のときに、国歌が終わり、スタンドの歓声がおさまった

ところではさんだ言葉も“変”でした。

「ドイツもブラジルも、この一瞬に、体の中にひとつ芯が

入ったようなことになったでしょうか?」。

「…入ったように見えます」ならまだ分かりますが、これでは

文章になっていません。

放送の冒頭での一言は、視聴者も期待しているのですから、

いいとしても、実況部分はもっと“さりげない”方が聞きやすい

はずです。そもそも、実況とは、そのときその場にいて感じた

ことを“ふさわしい”言葉で語るものです。


そういう意味では、いまのNHKで私が一番聞きやすいのは

野地俊二アナです。

知識をひけらかすことなく、解説のフォローもうまいですし、

事実を丹念に追う実況はファンの中でも評価が高いようです。

ただし、解説者の話にもう少し“反応”してほしいと思います。

この点、局によって教育の仕方が違うようで、ある民放局では

「お前が先に納得してどうする。“なるほど”とか“そですね”は

決して言うな」と教えるらしいです。そして、NHKを聞いて

いると、早野宏史さんの駄洒落をスルーするのは当然として、

やはり、「反応するのは視聴者」という教育を全員が受けている

としか思えません。


フジテレビ時代、特に何も言われなかった私は、“自然体”で

臨むことにしています。つまり、会話をするときに人はどう

反応するかをベースに対応しています。

“井戸端会議”の女性のようにいちいちあいづちをうったのでは

うるさいでしょうが、少なくとも半分は、自分の問いかけに

対する答えなのに、相手の話にまったく反応しないというのは

どうなんでしょうか。“人間として”などとは言いませんが。

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もちろん、放送席では うなずいたり、目で「聞いていますよ」と

相手に知らせていることは想像できます。しかし、画面に顔が

出ていないスポーツ実況の場合、視聴者に届くのは音声だけ

ですから、ものすごく不自然に聞こえます。

我が家では、妻が「あらあら、(解説者が)また置いてきぼり

かしら」と、よく言いますが、そう感じる方はきっと多いと

思います。


解説者を紹介したときに「よろしくお願いします」、最後に

「有難うございました」を言うか言わないかも、局によって

まちまちです。統一する必要もないでしょうが、「言わない派」の

理由は「内輪のことで視聴者は関係ないから」が多いようです。

…なんだかなあと思います。

「視聴者は無関係だ」などとは思いませんし、普段の会話では

当たり前のことですから、私は言うようにしています。

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話がそれてしまいました。予定稿の話に戻りましょう。

私は、船越アナや山本アナのように、国民全体が関心を持つ

ビッグマッチを担当した経験がありません。最大のものでも

1996年、2000年のユーロ決勝でしょうが、そのときでも

「サッカー・ファンの皆さん、ご機嫌いかがでしょうか」で

始めています。よほどのことがない限り、テニスなら「テニス・

ファンの皆さん…」、ゴルフなら「ゴルフ・ファンの皆さん…」に

変わるだけです。

そして、決勝の日を迎えたこと、対戦カードを言ったあとは、

解説者を紹介し、「わくわくしますねえ」などと言ってマイクを

渡してしまうやり方です。


WOWOWの場合、私たちがしゃべりだす前に、あらかじめ

作ってある、その試合を盛り上げるためのビデオ(“アバン

言います)が出ることが多いことも理由のひとつです。

さんざん、あおったあとでまた俺があおってどうするんだ…と

考えるわけです。

ただし「ワールド・カップの決勝でも同じか?」と聞かれると

考えなければいけない要素が出てきます。


ビッグ・イベントになると国際映像がベースになります。

そして、映像配信が始まって○○秒後に会場名、○○秒後に

対戦カード、さらにメンバー表という具合に、固定された

タイミングでスーパーが出てきますから、それにある程度

合わせるとなると、コメントの用意が必要になります。

民放では、CMが入る時間が固定されている場合があって

複雑さが増します。

それでも私は、30秒、40秒の原稿を作ることはないでしょう。

きっと、解説者と事前に話し合って、「ここでこう聞きますから、

10 秒ぐらいでよろしくお願いします」というやり方を選ぶと

思います。


ビッグ・ゲームを担当するアナウンサーなら誰でも、なんとか

印象的な言葉を残したいと考えるものだし、視聴者は、聞いて

感動したいと、それを待ちかまえているわけですから、よほど

安っぽい言葉でなければ、受け入れてもらえるでしょう。

しかし、だからと言って、すべてのアナウンサーが“山本流”を

はじめたらウンザリしませんか?私は今でもうんざりです。

ハハハ。


私は、10年ほど前に「スポーツの感動はプレーそのものの中に

あるのだから、言葉で飾るのはやめよう」と決めましたので、

今後もこのスタイルで行くつもりです。


“サッカー実況のカリスマ”とwikipediaにも書かれている

山本アナについてクレームをつけるのは私ぐらいでしょう。

怖いもの知らず…。ハハハ。

ファンが多いですから お叱りも覚悟して書きました。

たまたまですが、この3日間で取り上げたアナたちはすでに

実況の舞台を去っています。そう言えば、私も。ハハハ。


書いたのが2002年でしたし、スポーツ実況のあるべき姿を

話すとき“反面教師”として取り上げざるを得なかったのです。

ご容赦ください。


# by toruiwa2010 | 2017-11-05 08:13 | アーカイブから | Comments(0)

ゴルゴルゴル船越実況を考える

Series:アナウンサー、実況&放送全般~( 2011.09.24 )

*これも元は、私が自費出版した本から

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“慎重で安全第一”のNHKに対して楽しませよう

考えてしまう民放…“性格”の違いもあるためでしょうが、

残念なことに ビッグ・イベントで問題実況が生まれるのは

圧倒的に民放の方が多いですね。

今日の記事で取り上げた実況は、サッカー・ファンなら

きっと、記憶の中にあるはずです。


*シドニー・オリンピック 

サッカー 1次グループ第1戦 日本対南アフリカ


ユース時代から一緒に戦ってきたメンバーで組んだシドニー・

オリンピックの代表には、大きな期待がかかっていました。

そして、日本テレビ・船越雅史アナの実況は日本のスポーツ

放送史上、もっとも物議をかもしたものとして強く記憶に残る 

ものになりました。

放送開始からのアナウンスはこんな感じです。

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◆両国選手入場

「南半球キャンベラは春を迎えたばかり、標高500メートルにある

この街では夜はまだコートが必要です。

しかし、1980年1月に日本の大平総理から贈られたという桜は

いまちょうど満開、あたかもサッカーの新たなる歴史の始まりを

祝うかのようです。

1957年、陸上競技場として完成したキャンベラ・ブルース・

スタジアム、今回、そのトラックを取り払ってスタンドを増設。

いっぱいに入った日本の観衆が今や遅しと両チームの入場を

待っています」

   <ここまで37秒+11秒のダマリ>

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「1936年、ベルリンオリンピック、学生主体の日本は、なんと

優勝候補のスウェ-デンに逆転勝利。ベルリンの奇跡と呼ばれる、

日本サッカーの国際デビューでした。

そして、'96年アトランタ、日本はサッカー大国、ブラジルに

1対0。60年ぶりの快挙は、マイアミの奇跡と言われました。

そして迎えた2000年のシドニー・オリンピック、今ピッチに

向かう史上最強の名をほしいままにしているこの日本イレブンが

決勝トーナメントに進み、そしてメダルを獲得したとしても、

もう誰も奇跡とは言えません。

予選リーグ突破は彼らに課せられた義務であり、そしてメダルは、

確固たる目標なのです。

さあ両チームのイレブンがピッチに入ってきます」

   <ここは55秒>


しゃべり始めてから選手入場に至る実況です。じつは、東京の

スタジオから受け取った(マイクを渡された)直後にも、およそ

40秒の予定稿(あらかじめ用意されたコメント)がありました。

放送のはじめの部分はきっちり決めたいと考えて、そのために

コメントを用意することはほぼ誰でも一度は試したことが

あると思います。しかし、これだけの量の予定稿はちょっと

珍しいでしょう。


私の経験からすると どんなにさりげなく、アドリブっぽく

言おうと努力しても、予定稿はどうしても“読んでしまう”

ものです。長くなればなるほど その傾向は強くなりますから、

どれかひとつにして、あとはポイントだけをメモにしておいた

ほうがよかったと思います。


「いま感じていることを素直にしゃべっているな」と思うのと

「これは前もって考えてあった言葉だろう」とでは、視聴者の

胸への“響き方”が相当違います。まして読んでいると分かって

しまうのはまずいでしょう。


◆日本の同点ゴール

前半31分に先取点を許した日本はロスタイムに入った直後

中村俊輔のFKを高原がヘッドで決めて同点としました。

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「さあ、前半ロスタイムに入って日本、これが最後のチャンス

でしょうか。

中沢 上がってきた。(主審の笛、キック)ボールを入れる。

ゴール前だ。いいボールだ。

シュート、ゴール、ゴル、ゴルーーーーー。<トータル14秒> 

日本、ロスタイムに同点。

高原、ついにゴールの枠をとらえました。日本、同点。

素晴らしいフリーキック、そして高原、ドンぴしゃり」


◆勝ち越しゴール

同点で迎えた後半34分、中田から高原に絶妙なパスが渡って

勝ち越しゴールが生まれます。


「―――――ヒデ。中村がもう前にいます。高原に渡った。

高原ァー。

(ボールがゴール・ラインを越える前から)ゴール、ゴル、ゴル、

ゴルーーーーー。高原2点目、日本、逆転」

<最初の「ゴール」から28度目()まで13秒>

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…多くの視聴者が拒絶反応を示したのも、仕方がないでしょう。

船越アナは、野球などで経験を重ねたアナウンサーですから、

こういうタイプの実況がすべての視聴者に受け入れられるとは

考えていなかったはずです。その意味で、当時も言われていた

“確信犯”呼ばわりは、言葉はきついものの、当たっていると

思います。問題は、見ている人のどのくらいの割合で共感を

得られると思っていたかでしょう。

あえてやったところを見れば、「半数以上」と、考えたのでは

ないでしょうか? 

私の常識では「10%以下」ですから、隔たりすぎていて途方に

暮れてしまいます。


前にも書いた通り視聴者に媚びる必要はありませんが、同時に

その時、その場面は決して、アナウンサーが独占している

のではなく、視聴者と共有していることを忘れてはいけない

でしょう。その共有している瞬間を楽しみ、喜びをどう分かち

合うかを少しでも考えれば、落としどころは自然に決まって

くるはずですけどね。


いったい、どうしちゃったんだ!?

どんなに興奮しても、“発作的に”あんな実況が

できるわけはありません。 

同業者の私でさえかなり驚きました。ハハハ。

船越アナは、すべてを承知の上でやったのだと

思います。放送史に名前を残そうと初めから

考えていたのでしょう。“確信犯”です。


ご存知の通りの事情でテレビから消えました。

視聴者から“奪った”喜びの瞬間は返さぬまま。


# by toruiwa2010 | 2017-11-04 08:02 | アーカイブから | Comments(0)

メジャー4年目のシーズンを終えた田中は

ヤンキースとの間に なお”370億円“の

契約を残している。

しかし、契約時の約束で“残り”を放棄して

フリーエージェント(FA)になれる。

ヤンキースに残るかFAになるかの選択の

期限はワールドシリーズ終了から3日目と

なっている。

FAになれば、獲得を希望する球団と交渉し、

より良い条件を手にすることが可能だ。

ケガを抱えたままという負の要素もあるが、

ポスト・シーズンの素晴らしいピッチングで

“引く手あまた”が想像できる。

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…なんだけど。

田中はopt outする、つまりFAになる…と

地元紙が伝え始めた9月に私はこう呟いた。


シーズン後opt outの権利を持つ

田中に対して、球団は"追わない"

可能性もあるという観測記事があった。

田中は金で動く男ではないと思っている。

つまりFAにはならない。保証しないがw


・・・今でもこの考えは変わらない。

プロだったら、自分の評価を知りたい。

”評価”とは年俸だ。FAマーケットは自分の

投球がどう評価されているかを知る絶好の

チャンスではある。しかし…


田中は金で動く男とは思わない。

夫婦そろってNYの生活が気に入っている。

本拠地 ヤンキー・スタジアムのマウンドは

2912敗、3.29ERAと、相性が抜群だし、

投げやすいと思っている。

なにより、ピンストライプが似合ってる。


などの理由で彼はopt outせずにヤンキースに

残留すると“確信”している。

仮に、もし、万一、彼がFAの道を選んだら…

それは、間違いなく 欲にかられた代理人に

そそのかされた結果だと確信“する。ハハハ。


# by toruiwa2010 | 2017-11-03 09:04 | メジャー&野球全般 | Comments(0)

今年最後の3連休です。

それぞれに何度か更新していますが、この3日は

6年前に 実況に関する私見をまとめたシリーズを

読んでください。

はい、もちろん、関心のある方だけで結構です。

ハハハ。


現代の講談古舘実況を考える

Series:アナウンサー、実況&放送全般~( 2011.09.23 )

――もとは200212月に出した自費出版本から

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…ここで、いま活躍中のほかのアナウンサーたちについて、

少し書いてみたいと思います。

現役のアナウンサーが同業者についてとやかく言うのは、

おそらくタブーなのでしょう。

しかし、これから書くのは単なる批判ではなく、やっかみでも

当てこすりでもないことをはじめにお断りしておきます。

ご本人たちは、すでに名前も実力もある方々ですから、もし,

これを読めば「あなたには言われたくない」というお気持ち

でしょうが、まったくそのとおりです。

ただ、アナウンサーを志していたり、現在、アナウンサーで

あったりする若い方の参考になればと思って書きました。

それぞれのファンの方たちのお叱りを覚悟して。


*古舘実況は現代の講談?

テレビ朝日のプロレス中継で名をあげ、フリーになってもその

多才ぶりを発揮している古館伊知郎さんを“スポーツアナ”と

考えるのは、あるいは失礼なのかもしれません。彼にとっては

対象が“たまたま”スポーツなのであって「すべてはエンター

テインメント」ととらえているフシが感じられるからです。


局アナの実況に納得しないプロデューサーたちが、フリーに

なった彼に F1、競輪、水泳、マラソンなどの実況を頼んだのも

理由がないことではないでしょう。

実力はもちろんのこと、話題性、インパクトなどで1%でも

高い視聴率をと考えるのがプロデューサーですから。

2001年は世界水泳(テレビ朝日)、世界陸上のマラソン(TBS)

続いたこともあって私も古館実況に注目しました。

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世界水泳の男子800㍍自由形決勝の実況を部分的に抜き出して

みるとこんな感じです。


◆選手入場

「まさに記録の狩人、メダルの遠洋漁業だ、イアン・ソープ」


◆コース紹介

「水のジェノバサミットが開催されます」

4コース、オーストラリアのイアン・ソープ、18歳。

水ごろもの兵士、ユニセックスの人魚。この男です。」

「水の中ではこのテフロン加工のグラディエーター・スーツ、

陸の上ではアルマーニ、衣替えいたしましたイアン・ソープ。

クラウチング・スタイル。4コース、5コースの戦い」


◆スタート

「さあ、プールの一輪挿しだあ! 

ドルフィンキックから一気に水面上に浮上しました」


150のターン

「ソープがグライドして行く、博多グランブルー」


250

「水の招き猫、ソープ、千客万来といったところだ。

キックはご存知、シックスビート。

そして残りの200から100㍍、ここでターボ・エンジンを

搭載しているソープの生身の足ヒレ、35センチ」

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500手前

「ソープとハケット、オーストラリア大陸の両雄(僚友?)が、

この人工の湖に潮流を作って海に変えて行こういうところ。

ほぼ一線に並んでおります。

向かって右にハケット、左にソープ。

ソープのグラディエーター・スーツに水の粒子、それが

溶け込んでいるか」


550-600

「ソープが若干出たかに見えます。

4コース 向こう側のソープが若干ハケットを抑えたかに

見えますが、どうでしょうか。

ワンストロークずつ、ワンブレスごとに、次元の違う

記録のヒガン(彼岸または悲願?)へと向かうのか。

ソープじわじわと出てまいりました」


700

「さあ、ここからソープが出るか。ソープのスパートか。

水の特待生、ソープ。

さあ、ソープが出てまいりました。水中四輪駆動全開か。

エラのない魚類と化したか。

さあ、750のターンが近づいてまいりました、ソープ。

ソープがとるのか、最後のターン。ソープがとったあ! 

ソープ、世界新! おのれの記録更新に向かって行く。

いま、渋谷の地べたに座っている18歳の若者もいるゥ。

そして、世界記録へ向けて黙々と泳ぐ、この18歳もいます。

どちらも自分の在り処(ありか)を探しているゥ。

さあ、ソープが体ひとつハケットに差をつけたァ。

世界新! 世界新への予感、ソープ。

なんと夢の39秒台。7分3916、夢の39秒台。

ハケット敗れました」


…耳で聞いた感じと文字にしたものとではだいぶイメージが

違いますが、どちらにしてもファンにはたまらないであろう

独特の“古館ワールド”が展開されています。違和感の無い方は

テレビの前で大いに盛り上がれたことでしょう。

そして、“現代の講談”として聞けば、立派なエンターテイン

メントになってはいると思うのです。

しかし、多分、年令的なことや、自分がごくオーソドックスな

アナウンサーであることが関係しているのでしょうが、正直

言って私には結構、苦痛がありました。


まず、なんといっても面食らうのは、途切れることがない

形容詞、修飾語句、修辞語句の連続です。

ピタリとはまるものもあれば、何の脈絡もなく無理やり押し

込んだものもあって、一つ一つ反応していたら疲れます。

特に「渋谷の地べたに」からのコメントには、驚きのあまり

声も出ませんでした。もちろん、本人や支えている作家軍団が、

これは“エンターテインメント”としての言葉遊びであって

「すべて、意味が通じなければいけない」などと考えていない

ことは理解もできます。


それでも、WOWOWで放送して好評だった「トーキング・

ブルース」のように、はじめから「虚」の世界を構築するのと

違って、普通にしゃべっていても、そこに感動やドラマが

生まれる可能性のある、世界トップ・レベルのスポーツの場に

これを持ち込まれるのは、相当“つらい”ものがあります。


彼の才能に異を唱えるつもりはまったくありません。

新しいものに挑戦する姿勢、その際の勉強のすごさなどは、

うわさとしてあちこちから耳に入ってきますし、私自身も

素晴らしいと思っています。

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実は、1988年に私がF1のプロデユーサーになったときに、

担当ディレクターが真っ先に言って来たののは「古館さんを

実況に使いたい」だったのです。私は、すぐに却下しました。

ヨーロッパではF1が文化としてとらえられていると聞いて

いましたし、彼のしゃべりは、フジが考えるF1のイメージに

ふさわしくないと判断したからです。しかし、すでに書いた

通りの事情で、私が番組を離れると、それを待ちかねたように、

次のシーズンから“古館のF1”はスタートしました。


すると、視聴率は上がったのです!

考えられるのは、もともとの彼のファンや「古館がしゃべる

F1ってどうなんだろう?」と興味を持った人たちが見始めた

ということで、彼が新しい視聴者をひきつける要素になったのは

確かなようです。


…となれば、数字がすべてののテレビの世界ではその数字を

もたらす素材に頼るのは当然かもしれません。しかし、何でも

かんでもとなるとあまりにも安易ではないでしょうか。それに、

古館節は彼にしかできないと思いますが、同じようなタイプが

あと一人、二人出てきた日には…。


そんなことばかり言っていると、彼の声が聞こえて来そうな

気がします。

「おっとォ、とめどない“高齢化社会”の一角に我とわが身を

半分つっこんで、やれ、“言葉遊び”に過ぎないだの、やれ、

言ってる言葉に意味がないだのと嘆き、挙句の果てに、

スポーツの感動に水をさされるのはつらいなどと、明らかに、

生命力の衰えを示す言葉を吐いている64歳がいるゥ。そして

テレビの前には、現代の語り部、私が紡ぎだす言葉を聞いて

総身を震わせて感動する若者もいる。さあ、そろそろ答えて

もらう時が来たようだ。聞くのか若者たち。聞かぬのか岩佐?」

って、まさかね。


「トーキング・ブルース」は、他を寄せ付けない領域に

達していて いいんですけどね。


今の若者たちは古舘がアナウンサーだったことはもちろん、

フリー・アナとしてバラエティの司会をしていたことも

知らないのでしょうね。

すっかり、「報道ステーション」のキャスターとして

“正義の味方”ぶりが板についてきました。

私は彼のスポーツ実況が“トラウマ”になっているのか

よほどのことがない限り、2154分にテレ朝を見ることは

ありません。ハハハ


# by toruiwa2010 | 2017-11-03 08:07 | アーカイブから | Comments(4)

先生 85


県立南高校の体育館で始業式が行われていた。

校長の長い挨拶が続き、退屈した新入生の一人、島田響(ひびき:

広瀬すず)が小さくあくびをした。いけない、という顔になって

周りを見渡した彼女の視線の先に、こぶしで口元を隠しながら

やはりあくびをする教師がいた。伊藤(生田斗真)だった。


でも、あの頃の私は分かっていなかった、恋がどういうものか

ということを。いま、響はそう思う。


一年が過ぎたある日、響が小さな失敗をした。

親友・千草恵(森川葵)に頼まれた関谷先生宛てのラブレターを

誤って伊藤の靴箱に入れてしまつたのだ…

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遠い昔、私も学園の中で恋をしました。キャラクターも環境も

全然 違いますが、そのころに戻って“キュンキュン”しました。

113分、しっかり、“青春”させてもらったことに感謝です。


思わず頬を緩ませて(きっと)広瀬すずに見とれてしまいました。

79歳の私が、いま、最も“惚れて”いる若手女優です。決して

若手女優の“一人”じゃありません。“最も”です。差があります。

ハハハ。


ちょっとした表情や仕草がたまりません。彼女の演技の特徴は、

“あと”だけではなく、“前”にも余韻がある。分かりますか?

分かんねえだろうなあ。(by 松鶴家千とせ)


ありがちなストーリーですが、まったく問題ありません。

高校の先生と教え子の恋愛を扱った映画は有村架純・松本潤の

「ナラタージュ」と同じですが、仕上がりはまったく違います。

私の中で、広瀬>有村だし生田>松本だからかもしれませんが、

演出が“ぐずぐず”だった「ナラタージュ」にくらべ、こっちは 

正面からの正攻法です。だから、“共感”を生むのだと思います。


お前がいつか出遭う災いは

お前がおろそかにした過去の報いだ ――ナポレオン


…示唆に富んでますなあ。ハハハ。


ネリー・アルカン ???


採点不能。

娼婦にして作家…“フランス文学界のマリリン・モンロー”と

呼ばれた女性の人生と作品に基づく映画と聞いていましたから

性描写が多いことは覚悟していました。映像的にはそれほど

露骨なところはなかった(あくまで初めの方の話です)のですが、

字幕に出てくる性に関する単語の“氾濫”に辟易しました。

余談ですが、字幕◯◯◯◯と女性名のあと、“字幕監修”として

男性の名前が並んでいました。“専門用語”の監修ですかね?

ハハハ。

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それはともかく、「これは初めだけ、そのうち、“文学の方向に

話が展開するだろう」と我慢しましたが、20分が限界でした。

これから見ようとしている方、くれぐれも、付き合ってから

日の浅い彼女や彼氏を誘ったりしないように。誤解されます。

ハハハ。


彼女がその名を知らない鳥たち 85


アパートの一室で十和子(蒼井優)が電話をしている。

デパートの時計売り場にクレームを入れていた。頼んでいた

腕時計の修理が進んでおらず、対応が悪いことを強い口調で

なじっていた。


DVDレンタルの店でも店員とやり合っていた。借りたDVD

キズが付いていて途中で見られなくなったと。

恐縮し「キズのない別のものをお貸ししますので」と対応する

店員に向かって十和子は言い放つ。「そういうことやないねん。

途中まで見た私の時間をどうしてくれるねん?という話や」。


夕方、慌ただしく陣治(じんじ:阿部サダヲ)が帰宅した。

15歳年上で50歳近い陣治を十和子は“同居人”と称している。

ガサツで品がない。見た目も不潔な男とまだ十分に若い十和子。

この二人、いかにもいわくがありそうだ…

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「十和子のためならなんだってする」と陣治は献身的ですが、

彼女はそれにかまわず、自由に生きています。

“イケメン”にとても弱い傾向があります。自宅まで詫びに来た

時計売り場の主任、水島(松坂桃李)にもひとめぼれします。

手ひどい振られ方をした、かつての恋人、黒崎(竹野内豊)

忘れることもできません。


水島も黒崎も“最低”の男です。こういう男、世間にはうようよ

いるようです。そういう男に弱い女性もうようよいそうです。

だから、こういう物語も成立するのでしょう。

「先生」の教師と生徒もそうですが、男と女…理屈だけでは

どうにもならないものがあるようです。だから、文学、絵画、

音楽、そして、映画の題材も尽きないわけで。ハハハ。


蒼井優ありきの作品だと思いました。

そして、陣治を演じる役者も阿部以外に思い浮かびません。

賞の対象になってもおかしくない出来でした。


# by toruiwa2010 | 2017-11-02 09:18 | 映画が好き | Comments(0)

日曜日の「サンデーモーニング」だった。

杉村太蔵が「大好きです」と熱弁をふるい始めようとしたとき、

「俺は嫌いだ」中尾彬がにべもなく言った。「なにやっても、

私うまいだろって顔すんだろ?」と。

話の対象になっていたのはタレント、小島瑠璃子だ。

中尾がよく言うよ…と思った人は多いと思う。“嫌い”はいいが、

“どや顔”はお前だってするだろ!

ぎょろ目をむいてあんな顔やこんな顔をするじゃないか!

ハハハ。

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私の印象を言えば、こじるりのどや顔より、アキラのそれを

はるかに多く見ている気がする。

そして、今テレビでよく見かける女性タレントの中で彼女は

かなり上位にランクされる“トーク達者”だと思う。

大勢の中の一人でも気の利いたコメントを言うし、難しいと

思われる“ゲスト1人”の状況でもしっかり対応している。

製作者が使いたがるのもよく分かる。


最近で光ったのは“池上選挙”でのリポートだ。

どんな経緯で起用されたのかは不明だが、番組に登場したとき、

「おいおい、女性アナはいないのかね」とまず思った。

半分は芸人キャラだから、場違いなところに出て行って、何か

“しでかさないか”と心配だったのだ。まったくの杞憂だった。


(立憲民主党・福山幹事長)池上さんとのお話が

終わった瞬間、ゴクリとひとくち、お水を飲んで

いらっしゃいました。ホントにそれぐらいでして、

表情、全然変わらないんですね。

ずっと落ち着いた様子で、背筋をピンと伸ばして

整然とした様子であちらに座ってらっしゃいました。

“浮つき”のようなものはまったくないんですけども、

どこかでお父さんが食卓に座って、朝ごはんを

待っているかのような、リラックスした表情に

見えるんですよ。かなり、絶妙な表情だと思います。

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ときにメモに目を走らせながらだったし、噛む場面もあったが、

“なかなかの”言葉のチョイスでリポートしていた。スタッフの

助けがあったかもしれないが、グッジョブだった。あの池上が

珍しく“破顔”して「いや、絶妙な描写ですよ、それ」と応じた。


霞が関から財務省・外務省についての報告もそつなくこなし、

次は、“あまり行きたくない”はずの希望の党だった。ハハハ。


…希望の党の開票センターにいるんですけども、

先ほどと雰囲気は一転して、えーと、かなり

暗い状況です」と第一声。

池上が「小島さんの声も低くなってますね」と

言葉をはさむと、かぶせるように「そうなんですよ。

あまり大きな声を出せたもんじゃありません。

言い方が悪いですね。失礼いたしました。


形をキレイに、“破たん”なくこのリポートをこなす女性アナは

大勢いると思う。制作者はそれでは納得できなくて小島起用に

踏み切ったのだろう。期待に応えて、“つめ跡”を残したね。

見た目以上に賢いのだろうと思う。中尾ごときに負けるな!


# by toruiwa2010 | 2017-11-01 08:31 | 放送全般 | Comments(0)

2月に芦屋で“単身赴任”が始まったとき、67㌔でした。

自分では頑張ったつもりでも、どこか栄養不足だったり、

量が少なかったりしていたのか、体重が落ち始めました。

4月の半ばには64㌔まで!

自覚する不具合はないし、病院で検査しても、悪い数値は

出ませんでした。それなら体重の減少は歓迎です。常に、

年をとったら痩せている方がいい…と考えていますから。

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そう言えば、一人暮らしになってからは甘いものの量は

減っていたなあと思い、少しずつ、アイスクリームや

チョコレートに手を出し始めました。

お気に入りのSee’s のキャンディ(=チョコレート)

アメリカから取り寄せたり、スーパーでスニッカーズ、

5月に入るころにはハーゲンダッツのミニアイス…

悪いことに体重が増える傾向を見せないため、どんどん

図に乗って、お昼前に各種おつまみ付きのカンビールが

加わりました。ノンブレーキ状態。ハハハ。

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…にもかかわらず、何がどうなっていたのか不明ですが、

芦屋を引き払った630日の体重は63.8㌔でした!

自宅に戻ると、妻の“スイーツ攻撃”が始まりました。

“ひとり”のときにくらべるとコンスタントで分厚いです。

ハハハ。


1ヶ月を過ぎたあたりから体重が増え始め、10月初め、

めでたく、67.7㌔に達しました。

私の“決め”は、67キロを過ぎたら黄色信号です。

早速、甘いものと間食を禁止にしました。

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すぐに1キロ落ちましたが、“それきり”です。

昼のビールはやめていませんが、おつまみにこっそり

チョコボールが一つ二つ、まぎれ込んだりしています。

焼きぎんなんは季節限定ですからとてもやめられません。

そして、先週末、妻がイチジクケーキを焼きました。

“試食”を頼まれたら嫌とは言えないじゃないですか。

ハハハ。

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ドライイチジクを使っているそうですが、甘さ控えめで

焼かれた妻のケーキはいつもグッドです。

11月末になると、本格的なクリスマス向けのケーキが

焼かれるのでしょうから、おそらく、私の“体重計画”は

順調には進まないでしょうね。トホホ。


# by toruiwa2010 | 2017-10-31 08:38 | 旅に出る食べに行く | Comments(0)

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Actually,it's Garden Place,Tokyo.

# by toruiwa2010 | 2017-10-30 13:54 | インスタグラム風 | Comments(0)

ワールド・シリーズ第3戦のグリエルの“愚行”には、来季の

開幕5試合の出場停止という処分が出て一件落着となった。

昨日の第4戦でNHKがどう伝えるかに注目したが、お粗末

極まりないものだった。放送が始まって10分が過ぎてから

起きた事と処分について“10秒強”の説明をしただけだった。

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番組スタッフには、人種差別がいまのMLBが抱える問題の

一つであるという認識があったはずだし、この“出来事”と

それに続いた“騒ぎ”が第4戦を取り巻く大きな“要素”だと

分かっていたはずだ。それを、ほぼほぼ無視した。


MLBを見るとき、ただ、投げた、打った、走った、捕った…

だけを見るのではなく、その底に流れている“精神”についても

意識してほしいと思い、当ブログでは何度か、unwritten rule

(書かれざる規則=仁義、不文律)について書いてきた。

“そういう目で”見ると面白いからだ。なかなか、興味・関心を

持ってもらえないのが残念だが、あえてまた挑んでみる。

すごく長いことを覚悟されたい。ハハハ。


リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦のマウンドに

田中将大が立った。2連敗のあとの2連勝で五分に持ち込んで

いたが、6-7戦は再び敵地だから、なんとしても勝ち越して

おきたいところだった。立ち上がりから気合が入っていた。

その“気合”が最高に発揮された場面がこれだ。

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2-0で迎えた5回表に11,2塁とされたが、スプリンガー、

レディックを連続三振にうちとった。レディックをキレのいい

スプリッターで空振りさせたあとの咆哮&ガッツポーズだ。

翌日の地元紙はこの場面の写真を使っていた。注目したいのは、

田中の顔が打者がいるホームプレートや相手ベンチの方角に

向いていないことだ。


これこそがunwritten ruleなのさ。

互いに、真正面から、“男らしく”勝負しよう。自らの優位を

相手に見せびらかすような真似はやめよう…という精神だ。


ホームランを打っても、喜びのジェスチャーとしてバットを

放り投げたり、見せつけるようにゆっくり走ったりしない。

チームメイトも喜びを爆発させるのはグラウンドの外でやろう。

…たとえば、そういうことだ。打たれた方は それでなくても

気落ちしているんだから、キズに塩をすり込む真似はやめよう

という考え方だ。***


田中が、レディックの顔を見つめてあれをやったら、あるいは

アストロズのベンチに向かっていたら、どうなっていたか?

即、乱闘が始まることはなくても、次のヤンキースの攻撃で、

味方の打者がターゲットにされる可能性はあっただろう。


私が目撃した中にこんな例がある。

大量リードの試合で、ある打者が3-0からの棒球をスタンドに

打ち込んだ。ベースを回る選手に相手ベンチから大きな声が

飛んでいた。試合が終盤だったから彼がもう一度、打席に立つ

可能性は極めて低かった。すると、ピッチャーは次の打者への

1球目、2球目と続けて体のうしろを通過する球を投げた!

チームからチームへの“メッセージ”だ。

お前たちはそんな野球をするのか?

俺たちは不愉快だぞ。

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仁義、不文律だから書かれたものはない。

それぞれの監督・選手が経験を積む中で先輩から教えられる。

解釈もいろいろだから しばしば「おい、それはないだろう」と

もめ事が起きるのだ。


1970年代の終わりからこの”規則”を知っていた私は日本人が

海を渡るたびに誰かちゃんと教えてやれよと心配した。そして、

新庄がバットを放り上げたり、松坂がマウンドで笑ったりする

場面を見て「誤解されても知らんぞ」とひやひやしたものだ。

ハハハ。


こんなこともある。

20018月、ブルワーズvsパドレスは7回に入って、12-5

パドレスが大量リードを奪っていた。1塁ランナーだったのは

何度も盗塁王になった俊足のリッキー・ヘンダーソンだった。

その彼が何を思ったのか2塁に走った。

ブルワーズの1塁手はベースについてヘンダーソンのリードを

小さくしようという努力をしていなかった。

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この盗塁、日本なら褒められても怒られることはないと思う。

しかし、ブルワーズのロープス監督は激怒した。

マウンド付近まで走っていくと2塁ベース上のヘンダーソンを

「次の打席では思い知らせてやるぞ」と怒鳴りつけた。

パドレス側がヘンダーソンをベンチに下げたためロープスが

宣言した「仕返し」はなかったが、まさに“unwritten rule

破られた“場面だったのだ。


ロープス監督は「大量リードでも、攻撃側が点を取る努力を

やめることはない。しかし、チャンスを“作り出そう”とまでは

しないものだ。大きな違いがある」と話した。


余談だが、この記事を読んだとき、笑ってしまった。

このロープスこそ、3-0からホームランを打った男だから。

ハハハ。


何点あれば“大量リード”なのかは難しいところだ。

現に、ヘンダーソンが走った(守備側の対応がなかったために

盗塁には記録されなかった)試合の前日には、パイレーツが

9回裏2アウトから7点取って逆転サヨナラ勝ちしていたし。

ハハハ。


同じ2001年、ダイヤモンドバックスにいたシリングに対して、

パドレスのデービスがバント・ヒットしたときも“大騒ぎ”に

なっている。このヒットによって、2点をリードして8回の

1アウトまで“完全試合”のペースだったシリングの快挙に

ピリオドが打たれたからだ。


これも、どこで線を引くかについて議論の余地はあるだろう。

10-0だったら、“せこい”(ハハハ)と非難されても仕方がない

かもしれない。しかし、2-0の場合、デービスが出塁すると

たちまち“ホームランが出れば同点”のケースになるわけだから

文句を言われる筋合いではないという考え方もある。 


試合のあともダイヤモンドバックスの監督は怒っていた。

「デービスは若いなあ。メジャーでの試合のやり方について

勉強しなきゃいけないことがたくさんある。あんなところで

5番バッターがバントをするなんて△○X※◎▲◇▽●!!」

ハハハ。

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乱闘が始まったら、ブルペンも含めて全員参加すべし。

ピッチャーは、味方がぶつけられたら、やりかえすべし。

打席でキャッチャーのサインを盗み見るな。

ストライク/ボールの判定で主審に文句を言うな。

併殺を阻止するとき、相手にシューズの底を見せるな。

試合の終盤に入ったら、バント・ヒットを試みるな。


全部、unwritten rule に含まれるようだ。

もう一度書くが、底に流れるのは「互いに正々堂々と正面から

ぶつかり合って勝負しようじゃないか」という考え方だ。

どんなことをしても勝ちたい、個人の記録をよくしたいという

気持ちも分かるが、ほどほどにしておけよ、大量リードして

終盤に入ったら、露骨なことはやめようぜ、相手への敬意を

忘れるなよ…という精神だ。


野球規則1.02“競技の目的”には「相手より多くの点を取って

勝つこと」とある。書かれていない規則は、「だからと言って、

振り返って“やましい”、“恥ずかしい”と思うことはよそう」と

互いを戒めているのだろう。

文化の違いもあり、日本人の感覚と微妙にずれているとは思う。

しかし、私は、初めてこれに出会ったときから、「いさぎよい、

男らしい、心地いい」と、その考え方に賛成だった。


賛同しなくてもいい。そういう考え方があることを頭の片隅に

入れておくと、MLBを見る面白さが増すのではないだろうか。


・・・ところが、最近、unwritten rule言ついての考え方が

少しずつ変わり始めているみたいだ。

ワールド・シリーズ第2戦はもつれにもつれるスリリングな

試合になった。土壇場で追いついたアストロズが10回には

アルトゥーベ、コレアの連続ホームランでリードした。

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コレアは走り出す前にバットをハッキリ、高々と放り投げた!

すると、まだ12塁間を走っているあたりでアルトゥーベが

ベンチを飛び出し、何度もジャンプして喜んでいた。

二人の行動は、私には“奇異”に映った。しかし、現地のアナ・

解説者は何も言わない。


ネットはどうかと探し回ったが、問題になっていなかった。

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わずかに、若いコレアたちには「unwritten ruleも、相手への

リスペクトも分かるけど、とらわれすぎていないだろうか?

ファンに退屈な思いをさせるのはよくない。彼らはショーを

見に来てるんだから…」という考え方があるようだ。

つまり、もう少し“緩い解釈”でいいのではないかとする世代が

生まれつつあるらしいのだ。


それも一つの考え方だと思う。こういう世代が増えていくと、

メジャーは大きく様変わりするかもしれない。ホームランの

たびにベンチ前で大騒ぎしたり、ピンチを脱したピッチャーが

相手のベンチに向かって「どうだ、ざまあみろ」とばかりに

舌をつきだしてみたり…私は今の方が好きだけどね。ハハハ。


***“ダグアウトはグランドの外”と考えられている。

そして、試合が終わったあとは自由だ。だから、

サヨナラホームランのときは、チームメイトが

グラウンドに飛び出してバッターを迎えるのも

まったく問題がない。

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ビデオ判定


昨日の日本シリーズ第2戦の勝敗を分けたビデオ判定には

多くの声が上がっていた。ほとんどがDeNAファンからの

抗議の声だ。「アウトだろ」、「どこがセーフなんだ」。


野球ファンの中でも誤解が多いが、“同時はセーフ”だ。

打者走者や走者をアウトにするとき、守備側は、相手が

達する“前に”、そのベースに体(多くは足)をつけて送球を

受けるか、相手の体にボールをタッチしなければいけない。

逆に言うと“同時”はセーフなんだ。


昨日のケースでは、走者の手がベースに触れる“前に”

タッチしなければアウトにならない。

この動画を見ると、走者の手が宙に浮いていないかぎり、

(それを証明する映像はないようだ)"同時"以前にタッチは

成立しないのではないか。

長い時間がかかったが、ビデオ判定があってよかった。

昔なら…上田利治監督が健在だったら、昨日のうちにに

試合は終わらなかっただろう。


動画→ http://bit.ly/2zhviwv


*ちなみに、フジテレビの実況・解説陣からは

7分半のリプレー判定の間、”同時はセーフ”の

フレーズは一切なかった。問題だね。


# by toruiwa2010 | 2017-10-30 09:12 | メジャー&野球全般 | Comments(2)

大先輩記者に禿同”!

No1ストライカーは釜本邦茂で決定~(2011.09.27 初出 )

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野球の豊田泰光、先日、“最後の”解説をしたテニスの柳恵誌郎、

サッカーの加茂周…それぞれの分野で実績を残し、引退後も

解説などで活躍した“先輩”たちを心からリスペクトします。

同業では、元NHKの岡田実(故人)、元ニッポン放送の深沢弘

両アナでしょうか?


面識はありませんし、申し訳ないことに書いたものをきちんと

読んだ記憶もないのですが、サッカー記者の“大先達”である

賀川浩さんについても、いつも、心のどこかで深い敬意を

払っていました。86歳で、今もご健在と聞きます。

私などは60代から老害呼ばれましたが、この方については

そういう話を聞きません。

記者として日本のサッカー・ジャーナリズムをリードして来た

人ですから当然でしょう。

権威的存在には拒絶反応が出てしまう私ですが、“別格”です。

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朝日新聞夕刊に連載記事「ジャーナリズム列伝」があり、先日、

“「基準」は釜本”という見出しとその隣に“賀川浩”の名前を

見つけたとき、「もしかして…」と思いました。

釜本についてずっと私が考えていたことが、この一流記者と

一致しているのか…


産経新聞記者、賀川さんが釜本邦茂(日本サッカー協会顧問)

プレーを初めて見たのは釜本少年が京都・山城高校1年のとき

だったそうです。


大柄ながら、球を受けるときの体のバランスが美しい

フォワードがいた。1年生の釜本邦茂だった。

「何か異質なものが日本サッカー界に現れたという

不思議な感覚だった」。賀川の第一印象だ。


賀川にとって、ストライカーの基準は釜本なのだ。

昨夏の南アフリカW杯で活躍した本田圭佑にしても

「体は強いけど、足は釜本より遅い」。

世界の一流選手に取材しても、無意識に比べてしまう。

W杯を取材しても「このチームの前線に釜本がおったら、

どないなるかな」と考える癖がついた。


(釜本の引退試合に寄せた惜別の文)釜本に匹敵する

プレーヤーの出現も、あるいはメキシコ五輪以上の

強力チームが現れるのも遠くはないだろう。しかし、

ストライカー釜本邦茂は二度とみることはできない」


(釜本引退から27)「釜本を超える点取り屋なあ。

まだ、誕生しとらんな」


…この日の記事を読みながら、いったい何度、首を縦に振った

でしょうか。サッカーに関して、これほど、“禿同”(はげどう)

つまり、激しく同意できたのは初めて読んだかもしれません。

ハハハ。

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早稲田の学生だったころに呼ばれた代表でのプレーからしか

見ていませんが、やはり“特別な”選手でした。

当時と今では、当然、チームの戦術も選手のプレースタイルも

違いますが、チーム内の“存在感”が飛びぬけていました。

日本人離れした身体能力も圧倒的な決定力もまわりの選手と

大きな差がありましたから、どこに行っても“untouchable”

存在でした。


センター・フォワードとしてトップの位置にいて常にボールを

要求していました。

たぶん、彼の頭の中には“守備”に2文字はなかったと思います。

自分で「今だ」と思う瞬間にボールが来ないと、両手を広げて

“あからさまな”不満のゼスチャーをしていたものです。ハハハ。

8割、9割が年上の記者たちとのやりとりでも傲慢・不遜の

態度に終始していましたから、能力は認めつつも 反発する

記者も大勢いました。


しかし、その高い決定力は認めないわけにはいきません。

ペナルティ・エリア周辺でボールを持てば、DFのマークを

外して右足を振ってボールをネットに叩きつけていました。

支えたのは圧倒的な体力です。

当時の日本人としては“規格外”の体でした。日本サッカー界を

盛り上げるために企画されたポスターで披露した うしろ姿の

ヌードは大評判になりました。このとき40歳!

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“ムキムキの筋肉”が近代サッカーに向いているかどうかは

別にして、当時の釜本は世界を相手に体負けしませんでした。

全盛期の奥寺康彦を一回り大きくした感じです。

相手は相当のプレッシャーを受けているように見えました。

よく思い出すのは、ボールを持った釜本とDFが向き合った

ときの光景です。

ボールが釜本の50cmほど前にあって、足はボールに触って

いない状態でも、相手DFはなかなか飛び込めませんでした。

飛び込めば、抜かれることを知っているからです。

触れていないボールを“支配”していることがよく分かりました。


高校時代から“お山の大将”でしたから 周囲、特にマスコミとの

応対に問題があって、とやかく言われることがあり、ナビスコ・

カップの取材で監督・釜本に話を聞いたことがありますが、

実に“嫌な感じ”でした。

しかし、それはそれとして、私も 日本のサッカー史上最高の

ストライカーは釜本邦茂だと固く信じます。サッカー人気が

盛り上がっている今この時代に彼がプレーをしていたら

と思うオールド・ファンは多いはずです。

同時に、一度でいいから 海外でプレーさせたかったなあと

心から思います。


賀川さんが言う通り、釜本を上回る選手は以後 出ていません。

例えば、アルゼンチンにメッシのような選手が、ポルトガルに

クリスチャノ・ロナウドのような選手がいずれ出てくることは

ありそうな気がします。

しかし、残念ですが、日本に釜本邦茂を超える選手が出現する

可能性は 将来的にもないのではないでしょうか。

よほど、条件が揃わなければ あれほどの選手が誕生するのは

難しいと言わざるを得ません。


# by toruiwa2010 | 2017-10-29 06:16 | アーカイブから | Comments(0)

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今朝のワールド・シリーズ第3戦でダルビッシュから

ホームランを打ったグリエルがベンチに帰ったあと、

このジェスチャーを見せた。

目が吊り上がった"東洋人"という、差別を意味する。

先制ホームランの高揚感の中でやってしまったのだが、

まずかったね。アメリカではそのシーンがキャプチャ

されてSNSを駆け巡ってしまった。


夕方、長く尾を引くとは思わないとツイートした。。

対象になったダルビッシュが大人の対応をしていた。


完全な人間なんていないんだ。

彼がやったことはよくないけど、責めるより

みんなが学ぶ糧にしたい。

明日の試合前には幕引きになると思った。

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…案外大ごとになるかもしれない。

グリエルは試合後のロッカーで通訳を通して釈明した。

「傷つける意図はなかった」と。

しかし、NYタイムズはMLBはこの件でグリエルと

面談することにしていると伝えている。処罰するとも。

明日の試合前にコミッショナーが会うらしい。


こんな報道もある。

アマチュアの読唇術師が彼の唇の動きをchinitoと読んだ。

小さい中国の坊や…。ジェスチャーと合わせアジア人を

差別したと受け取れる。

グリエルは釈明の中でキューバではジャパニーズ、

チャイニーズと言わない。Chinoと呼ぶんだとも話した。


今シーズン、MLBも球団もこのような出来事には厳しい

態度をとっている。

ブルージェイズのピラーは三振したあと、ブレーブスの

ピッチャーにゲイがらみの言葉を投げつけ2試合出場停止。

A'sのジョイスはスタンドのファンにホモがらみの言葉を

叫んで2試合出場停止。etc


このジェスチャーについては、1980年前後、現地で

メジャーを追いかけていたとき世話になった二世のトムに

しっかり言われた。「そういうことだから覚えておけ」と。


グリエル、浮かれている場合ではなくなってきた。


10.29 0700AM 追記

グリエルは2018年の開幕から5試合の出場停止となった。

シリーズ中の出場停止もありそうな気配だったが、免れた。

アストロズとしてもこれなら受け入れやすいだろう。現に、

GMが「MLBの決定を支持する。そして、処分中の彼の

給料を慈善団体に寄付する」との声明を出している。

機構、コミッショナーの素早い行動に感心する。

「このような行いを認めさせる言い訳も釈明もあり得ない」と

マンフレッド・コミッショナーは記者会見で語っている。

グリエルは金曜の夜と土曜日にコミッショナーと会った際に

後悔していることを話したそうだ。

謝るためにダルビッシュに会うとも。

選手会がどう出るかも注目されたが、グリエルはこの処分に

異議を唱えないそうだ。

一件落着となった。


# by toruiwa2010 | 2017-10-28 18:47 | メジャー&野球全般 | Comments(0)

大相撲・落合・珍事?

~目を凝らすといろいろ見える~( 2011.09.26 初出 )

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大相撲 終わる

1月以来の東京場所となった9月場所は面白かったですね。

千秋楽まで優勝争いをした琴奨菊や稀勢の里の関脇陣を初め

多くの日本人力士が頑張ったせいかもしれません。暗い話が

続いた相撲界ですが、来場所以降に明るい材料が見えてきた

ような気がします。

ただし、“満員御礼”が出た日も空席が見えていました。

人気がすっかり戻ったわけではないでしょう。くれぐれも、

日本勢の頑張りが“一場所限り”でないことを祈ります。

ハハハ。


節目となる20回目の優勝を飾った白鵬ですが、終盤の相撲は

危なっかしいものでした。関脇以下を相手に連敗したことなど、

過去にあったでしょうか?優勝を決めた日馬富士との一番を

横綱らしい相撲で締めくくれてよかったです。

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10日目までの相撲は本当に安定していました。

しかし、NHKのアナウンサーはちょっと誉めすぎたんじゃ

ないでしょうか。「そんなに誉めて大丈夫か?」と突っ込んで

いましたが、その通りになってしまいました。だから言わん

こっちゃない。ハハハ。


相撲の内容には不満がありますが、この人の 相撲に取り組む

姿勢にはいつも感心します。

この日も、「君が代」に合わせて口が動いていました。

彼を見ていると、外国人力士という雰囲気が薄いですね。

それだけ、日本文化に溶け込んでいる様子がうかがえます。

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前から決まっていたことでしょうが、自分の相撲が終わった

あとも 通路で この日を最後に引退する立行司・木村庄之助が

戻ってくるのを待っていました。

いくら一門の行司で、入門のころから世話になったと言っても、

なかなかできることではありません。いかにも気持ちの優しい

白鵬らしさを見た思いです。

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落合 中日を退団

今シーズン限りで落合博満が退任すると聞いて驚きました。

「…ではないか」という、スポーツ紙の“飛ばし記事”だろうと

思いました。わずかな手掛かりをヒントに 無責任なことを

書くだけ書いて、事実と違っても、「…かと思われた」と、

自分たちが間違ったと認めないのはよくあることです。彼らの

顔面の皮膚は我々の想像を絶するほど厚いのです。ハハハ。


「契約書通り。この世界はそういう世界」…落合はそう話した

そうです。

その通りです。プロ野球、契約とはそういうものなんですから

ごちゃごちゃ言っても意味はありません。落合は意味のない

ことをする男ではありません。

彼自身は、おそらく 恨んでもいなければ、怒ってもいないと

思います。100%、談話通りでしょう。


2007年の日本シリーズで完全試合目前の山井を交代させて

批判されましたが、私は断固落合を支持しました。

あのとき 落合の決断の根底にあったのは「野球はどのように

戦うべきか」だったはずです。合理的なんです。

参照:「他山の石」2007/11/08 http://bit.ly/2zQjBKl

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球団はアホです。

“中継ぎ”でしょうが、後任に高木守道を据えるという発想が

“アホ”の理由です。誰が見ても、落合博満は監督として結果を

出してきました。きっと、球団はファン・サービスについて

不満があったに違いありません。

しかし、高木で変わるのでしょうか?

プロ野球の世界で監督が求められるサービスとは“勝つこと”、

“優勝すること”でしょうに。

ファンに愛想よくして人気を得ても、勝たなければフロントは

文句を言うに決まっています。

その“勝てる”監督の契約を更新しない。アホとしか思えません。


安定感があった梨田監督を“切った”日本ハムにも同じことが

言えます。 今の日本球界を見渡しても、実績を残せる監督は

決して多くありません。

落合は57歳ですか。ほしがる球団はあるはずです。

彼にとっても、気力・体力が充実した状態で監督がやれるのは

あと45年でしょうから、来シーズン、他球団で指揮をとる

彼の姿が見られるかもしれません。

彼のことですから、その前にCSで結果を出すことでしょう。 


日ハムにしても中日にしても…ついでに菅にしても(ハハハ)

退陣や交代を発表する時期が悪すぎますね。


史上初…じゃないんだ

昨日の朝日新聞朝刊のスポーツ面を何気なく眺めているとき、

妙なものに出くわしました。

中日・ヤクルト戦を伝える記事に添えられた写真です。

私の眼には「何かがおかしい」と映りました。“すわり”が悪い、

“たたずまい”が変…とにかく、いつも見慣れているのと“形”が

違ったのです。


…写真のキャプションに原因がありました。

太字で「サヨナラ負けを喫し引き揚げるヤクルト林昌勇」と

あるのは“普通”です。

しかし、そのあとに普通の活字で「=日刊スポーツ」と続いて

いるではありませんか!

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こんなキャプションを見たのは初めてでした。

天下の朝日新聞が、セ・リーグの首位攻防戦にカメラマンを

送らなかった? あり得ん。

デスクが忘れた?カメラマンが急病?ネガ・フィルムを紛失?

…どれも考えにくいです。

これは“珍事”でしょう。


…と思ったのですが、今朝の紙面を見ると ナゴヤドームの

写真には恵原弘太郎撮影のキャプションがありました。

「やれやれ 昨日はカメラマンが手配できたんだ」と思いつつ、

更にスポーツ面をよく見ていくと Kスタ宮城の楽天戦や柏で

行われたサッカーの写真にはやはり“日刊スポーツ”の文字が

添えられていました。


“経費削減”の4文字が頭に浮かびました。苦境が図らずも

露呈したのです。ハハハ。

テレビは ずいぶん前から試合に関しては中継の映像を使い、

独自カメラは1台しか球場に派遣しないようになっています。

新聞にも同じことが起きているようです。

朝日は“グループ”の日刊スポーツから写真を借りるシステムに

したのでしょう。似た関係にある 読売と報知、毎日とスポニチ、

産経とサンスポの間でもこのようなシステムが構築されて

いるのでしょうか?


# by toruiwa2010 | 2017-10-28 07:38 | アーカイブから | Comments(0)