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岩佐徹のOFF-MIKE

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「三度目の殺人」がよかった!~2017年 映画の総括~18/01/17

気がつけば、新しい年も半月が過ぎました。

毎年、ひっそりとやっていることですが、

去年 見た映画のまとめを忘れていました。

遅ればせながら、61本しか見なかった中での

岩佐徹的ランキングです。長くなりますが、

よろしかったら、どうぞ。


邦画

追憶、家族はつらいよ2、三度目の殺人 


邦画で90点を超えたのは3本しかありませんでした。

ぎりぎりで85点に抑えた「幼な子 われらに生まれ」、「彼女が

名を知らぬ鳥たち」、「あゝ、荒野」に後ろ髪ひかれつつ(ハハハ)

2017No1は「三度目の…」を推すことにしました。

以下に、見た直後の感想を再録します。


三度目の殺人 90


夜更けの河原を二人の男が歩いていく。

一人は三隅高司(役所広司)、その前を行くのは元雇い主だ。


ふところに手を入れて何かを取り出した三隅がものも言わず、

背後から殴り掛かった。倒れ込んだ相手に、何度も何度も、

手にしたものを振り下ろす。

息絶えた男にガソリンを振りかけて三隅は平然と火を放った。


逮捕、起訴された三隅に接見するため三人の弁護士が訪れた…

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謎めいたエンディングに不満があるものの、こまかいところを

丁寧に描いていて、“完成度”の高さは認めざるを得ません。

それでいて、長いと感じさせない出来上がりは見事です。


三隅を訪れた3人の男の一人、主任弁護士の重盛に扮したのが

福山雅治ですが、初めて登場したシーンのセリフを聞いたとき、

うん、なんだ、ミスキャストじゃないのかと思いました。

本人のせいではなくて気の毒ですが、“二枚目すぎる”ことが

邪魔をして、セリフの一つ一つが素直に入ってこないのです。

ただし、この作品では、時間の経過とともに、なぜ 是枝監督が

気に入って使うのかが少し分かる気がしました。


役所はこの映画でも納得の出来ですが、被害者の娘を演じた

広瀬すずが素晴らしい演技を見せています。

特に、後半で弁護士たちに自分の暗い過去を告白するシーンは

圧巻です。助演女優賞の候補に名前が挙がるだろうと思います。


おまけ

暮から各映画賞が続々と発表されています。

「あゝ、荒野」の評価が高いようです。私も「いいなあ」と

思いつつ、いくつかの不満をトータルして後編の感想点が

80まで下がってしまったので…

参考までに、前後編を見たあとの感想です。


あゝ、荒野 前編85 後編80


歌舞伎町に暮らす新次(菅田将暉)と健二(ヤン・イクチュン)

ともに経験の浅いプロボクサーです。


二人を育てるマネジャー、堀口(ユースケ・サンタマリア)は

怪しげなオーナーからジムを預かっています。そして、試合に

向けた練習を監督するトレーナー、馬場にでんでんが扮します。

韓国出身のヤンは初めて見ましたが、実力を備えたクセの強い

役者が揃いました。おかげで、その演技はどうなの?という

シーンはほとんどありませんでした。


前・後編だし、合わせて5時間強だし、どうしようかなあ、

だけど、乗ってる菅田将暉だしなあと迷い、評判を見てからに

しようと決めていました。公開後、どのサイトを見てもバカに

評判がいいので行くことにしたのです。

前編を見たときは「これはいい。85点はある。後編次第では

90点になるかも。菅田は今年の主演ではNo1じゃないか」と

思ったほど気に入っていました。

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…分からないものです。

後編も途中まではいい感じだったのに、徐々に暗転しました。

“因縁”の相手とグラブを交えた試合あたりから“怪しく”なり、

主人公同士が戦う試合があまりにも“劇画チック”だったこと、

最後の20分のいくつかのエピソードの描き方が雑だったこと

などで評価が下がってしまいました。


ボクシングを本物っぽく撮るのは難しいでしょうし、監督には

考えがあってあのように描いたのでしょうが、無茶すぎます。

終盤のエピソードの描き方も原作者・寺山修司の思いを何とか

伝えたかったからだと思いますが、そこまでの流れからすると

“木に竹を接ぐ”違和感がぬぐえません。同様に“水と油”感が

ぬぐえなかったのが自殺防止のための集会や“なにやら法”に

反対するデモでした。制作者の思いは分かりますが、それが

空回りしていました。


設定が“2021年”になっている意味も私には理解不能です。

オリンピックのあとですが、その“空気”はどこにもありません。

そういうものは歌舞伎町とは無縁だといいたいのでしょうか?

寺山が生きていたらこれらの設定を納得したでしょうか?


ユースケ、でんでん、木村多江、さすがです。

名前が分かりませんが、芳子の母役の女優さんがグッドでした。

ヤン…熱演に好感を持ちましたが、序盤で、原口あきまさに

似てると気づいてから、最後まで集中できませんでした。

ハハハ。


さらに…

よか作品と対照的に途中で席を立ったり、世間の評価と

まったく異なる点数になったものもありました。


ビジランテ 65

散歩する侵略者 60 

アウトレイジ最終章 60

無限の住人 45


今年は、“ギャップ”作品が例年より多かった気がします。

私が意固地なだけかもしれませんが。ハハハ。


…個人賞についてはすでに菅田将暉(あゝ、荒野etc)と蒼井優

(彼女がその名を知らない鳥たち)がほぼ“独走”していますが、

異論はありません。ただし、以下に挙げる俳優たちがとっても

おかしくないと思います。

受賞、または候補になってもいい人たちを挙げておきます。

主演と助演をどう分けるかが微妙な人もいるので男優/女優で

挙げることにします。(順不同です)

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男優:役所広司(三度目の殺人、関ヶ原)、ヤン・イクチュン(あゝ、

荒野)、桐谷健太(ビジランテ、火花)、佐藤健(8年越しの花嫁)

西島秀俊(ラストレシピ)、阿部サダヲ(彼女がその名を…)

妻夫木聡(愚行録) 、生田斗真(彼らが本気で編むときは、先生)

野村萬斎(花戦さ)、仲代達矢(海辺のリア)、浅野忠信(幼な子

われらに生まれ)、岡田准一(追憶、関ヶ原)、役所広司(関ヶ原)

宮藤官九郎(幼子われらに生まれ)、小栗旬(追憶)


女優:長澤まさみ(追憶、散歩する侵略者)満島ひかり(愚行録)

前田敦子(散歩する侵略者)、広瀬すず(三度目の殺人、先生)

有村架純(3月のライオン)、水崎綾女()、木村多江(あゝ、荒野)

土屋太鳳(8年越しの花嫁)

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洋画

アイヒマンを追え、沈黙、マリアンヌ、ダンケルク、

ドリーム、マンチェスター・バイ・ザ・シー


90点+は6本でした。「マリアンヌ」以下の4本が微差ですが、

洋画No1は 好みもあって「ドリーム」にしました。


ドリーム 90


1961年のアメリカはまだ人種差別がはびこつていた。

人間を乗せたロケットを宇宙に向けて打ち上げようとする

NASAでさえ、それは同じだった。


組織の中枢である技術関係の職場には白人しかいなかつた。

トイレ、水飲み器、コーヒーメーカーなど、いたるところに

差別が見られた…

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この作品は、そんな時代に、国家的事業としての宇宙開発を

陰で支えた黒人女性たちの姿を実話に基づいて描いています。

中でも、幼少時から数学の天才だったキャサリンは 配属された

特別研究本部でずば抜けた計算能力を発揮して、さまざまな

宇宙計画の成功に大きく貢献します。コンピュータが本格的に

登場する前ですから彼女の存在はものを言いました。

彼女の能力が あからさまな差別をしながら偉そうに振る舞う

白人たちの鼻をあかすシーンは 見ていて痛快でした。


技術部門でエンジニアを希望しながら、超えなければいけない

壁の高さを知っている女性のセリフが胸に突き刺さります。

「私は黒人ですから、叶わない夢は持ちません(大意)」。


そして、いまも差別があることを世界中が知っています。

若いころからアメリカが好きな私も最近は少々うんざりです。

この国は進んでるようで遅れてるんですかね。


すでに、いくつかの映画賞が発表されています。

キネ旬、日本アカデミー賞(優秀賞)などを見ると、

毎年のことですが、私の感覚と相当ずれてます。

31日の日本アカデミー賞の授賞式では盛大に

突っ込ませてもらいます。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2018-01-17 08:11 | 映画が好き | Comments(0)
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