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岩佐徹のOFF-MIKE

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「スリービルボード」はいいよ~「ベロニカとの記憶」も悪くない~ 18/02/09

スリービルボード 90


アメリカ中西部の小さな町、ミズーリ州エビング。

町を出てフリーウエーに向かうさびれた道を1台のステーション

ワゴンがゆっくりと走っていた。ハンドルを握っているのは

近くに住むミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)だ。

彼女はカーブに沿って立つ3基の大看板(ビルボード)に目を

やりながら考えごとをしている。やがて、意を決したように

ギアチェンジし、スピードを上げて走り去った。


町に戻った彼女は広告会社に行き、看板を借りたいと告げた。

「あそこは車も通らないし、最後に使われたのはだいぶ前だ」と

言われても気持ちは変わらなかった。一つだけ念を押した。

「看板に使ってはいけない言葉があるか?」と…

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数日後、3基の看板にメッセージが張られます。

「瀕死の状態でレイプされた」

「まだ、誰も逮捕されていないわね?」

「なぜなの ウイロビー署長?」


7ヶ月前、若い女性がこの道路沿いの草むらで暴行されたあと

焼き殺されるという残酷な事件が起きていました。被害者は

ミルドレッドの娘でした。“看板”は 遅々として進まない捜査に

業を煮やした彼女の”復讐”のメッセージだったのです。


あいにく、署長は町民から圧倒的に支持され、人望もあります。

しかし、“怒れる母”、ミルドレッドはまったくひるむことなく、

その言動はエスカレートしていきます。

乱暴な言葉が飛び交い、暴力が画面を覆います。

しかし、奇妙なことに、見終わって感じたのは“温かさ”でした。

説明が難しいですが、見ればわかります。


…これじゃ、レビューにならないか。ハハハ。


なお、アカデミー作品賞の候補では「ダンケルク」と本作しか

見ていませんが、同じ90点でもこちらの方が上です。


参考

原題:ThreeBillboards Outside Ebbing, Missouri

Tomatometer93%

観客スコア:87% (Rotten Tomatoes)


ベロニカとの記憶 90-


トニー・ウエブスターはいつものように簡単な朝食を終えると、

徒歩で自分が経営する中古のカメラショップに出勤した。

出がけに受け取った手紙を読もうとして封を切ったところで

客がドアをノックした。“冷やかし”だった。

その日の午後、彼は別に暮らしている娘のお供で妊婦講習に

出かけた。別れた妻が足の骨を折ったからだ。


手紙は法律事務所からで、学生のころ交際していたベロニカの

母親が亡くなり、いくばくかの金とともに“添付したもの”が

彼に遺されていることが告げられていた。ただし、配達された

手紙には何も“添付されて”いなかった…

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物語は年老いたトニーの現在と 記憶の中にある1960年代の

多感だった学生時代を行ったり来たりします。

人間は“過去”は美しい出来事として記憶しているもの…という

古今東西を問わない心理を巧みに織り込んでいます。


元カノ、ベロニカの母がトニーに遺したものとは彼の親友で

若くして自ら命を絶ったエイドリアンの日記だと分かります。

ここから先はネタバレになるので書けません。ハハハ。


少し甘いかなと思いつつ、90点をつけました。物語の流れも

テンポも私好みだし、ストライク・ゾーンの真ん中でした。

元夫婦、娘、高校時代の同級生同士、教師…登場人物たちの

“距離感”がとてもいい感じでした。セリフ(日本語訳)もよく

練ってあります。

高校時代のシーンで、トニーの級友が口にした二つのセリフが

“なかなか”でした。


「歴史について言えるのは“何かが起きた”ということだけ」

「歴史は勝者の嘘」


〇〇がこう言った。このとき、○〇はこう考えた。

…“史実”とか言ったって、みんな、高名な作家や学者たちの

頭の中で生まれたものじゃないか、と、私が“歴史”について

いつも思っていることとよく似ています。ハハハ。


参考

原題:The Sense of an Ending

RottenTomatoes

Tomatometer74

観客スコア:52%


by toruiwa2010 | 2018-02-09 08:13 | 映画が好き | Comments(0)
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