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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

シェイプ・オブ・ウォーター 75点~15時17分、パリ行き 80 点~18/03/09

シェイプ・オブ・ウォーター 75


家全体が水に沈んでいた。家具が浮き、魚も泳いでいる。

ソファに自分が寝ている。サイレンの音で目が覚めた。

不思議な夢だった。


起き上がったイライザは同居する友人のためにゆで卵を作り、

バスルームに向かう。たっぷり湯を張ったバスタブに身を沈め、

自慰を始める。いつものイライザの一日が始まる…

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会話の中に“キューバ危機”の話が出ていたから、1960年代の

前半でしょう。冷戦の時代だったし、米ソが宇宙開発をめぐり、

激しい競争を繰り広げていた時代です。

イライザの職場はボルチモアの航空宇宙研究センターです。

仕事が始まるのは深夜0時です。彼女は掃除婦として早朝まで

働いています。

子供のころのケガがもとで、話すことができません。


“その日”、きわめて貴重な生き物がセンターに運び込まれます。

鋼鉄の容器に入れられて。

アマゾンで発見・捕獲された“彼”は両棲類でとても人間に近い

形をしています。将来、人類が宇宙での生活に適応できるか

どうかを知るうえで大事な研究対象になるとされていました。


サラは一目見たときから“彼”に強く惹かれます。

時間の経過とともに二人の間に特別の感情が生まれ…


どんな物語か分かっていました。苦手なカテゴリの作品ですが、

アカデミー作品賞の最有力候補と聞いて見ることにしました。

やっぱりついていけませんでした。“ファンタジー”の中にも

受け付けるものはあるのですが、あまりにも“ありえない話”を

もっともらしく描いているだけ…という印象でした。肝心の

“生き物”がちっとも美しくないし。ハハハ。


妻は始まって30分足らずで“もぞもぞ”し始めていましたが、

外食の予約をしていたので我慢しました。ハハハ。

どこかで少しは感情移入ができるかもしれないと、淡い期待を

抱いてみ続けましたが、“無駄”でした。


…で、アカデミー作品賞は「スリー・ビルボード」だろう、と

根拠もなく確信して授賞式を見ましたが、あえなく敗れました。

今世紀になってからの作品賞で一致するのは「シカゴ」(2003)

「ミリオン・ダラー・ベイビー」(2005)、「ハート・ロッカー」

(2010)、「英国王のスピーチ」(2011)、「スポット・ライト」

(2016)ぐらいですから、予想が外れても「あ、そう」です。


日本の作品賞はちょくちょく的中しますから、洋画となると

どうにもなりません。要するに、国民性、歴史、文化、宗教、

食いものの違いから来るのだと思うことにしています。ハハハ。


参考

原題:TheShape of Water

Tomatometer92 %

観客スコア: 77%


1517分、パリ行き 80


大勢の人のざわめきか聞こえる。

かぶせるように女性の声でアナウンスが流れている。

雑踏を縫ってがっしりした体格の男が歩いていく。

リュックを背負い、キャリーバッグを引いている。

たしかな目的を持った歩き方だった。

男が列車に乗り込むとすぐにドアが閉まった。


画面が変わって、オープンカーが走っている。若い男が三人、

乗っている。白人が二人と黒人が一人。子供の頃からの親友だ。


そこから、物語は彼らの小学校時代にさかのぼっていく…

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20158月にヨーロッパ大陸を走る列車の中で実際に起きた

テロ事件を映画化したものです。武装した犯人に立ち向かった

3人のアメリカの若者の武勇伝は世界的に話題になりました。

ヒーローたちや列車に乗り合わせた旅客のうち 主だった役を

“本人”が演じていると聞いていたし、なによりも、クリント・

イーストウッドの監督作品ですから迷うことなく出かけました。


“イーストウッド”と聞いて、必ず思い浮かべる言葉があります。

手練れ(てだれ)…熟練して技芸などが優れていること。

初期の監督作品は見ていませんが、「許されざる者」以後は

ほとんど見ています。好きな監督の筆頭です。本作も 興味深く、

面白く見ました。ただし、珍しく、不満が残りました。


全体に占める“過去”の話が多すぎます。なぜ、こだわったかが

よく分かりません。ストーリーテラーとして定評があるのに、

3人とテロリストとの対峙に至るプロセスが省かれている上に

クライマックスがあまりにもあっけなく、拍子抜けしました。

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「アメリカン・スナイパー」、「ハドソン川の奇跡」と最近の

2作も実話をベースにした話を手際よくコンパクトにまとめる

手腕を見せたイーストウッドにしては…と、残念です。

事実を“饒舌に”かたるのでなく、テンポよく、簡潔にまとめて

クライマックスに持っていく作法はいつも通りですが、全体の

バランスが悪すぎます。


“腐ったトマト”()が激辛評価をしています。

私の感想としてはここまで低くないのでびっくりしました。

同時に、アカデミー監督賞に2度輝いている“大御所”に対して

ダメなものはダメと、厳しい評価を下すアメリカのメディアは

素晴らしいと思いました。


イーストウッドには次作「A Star Is Born」で名誉を挽回して

もらいたいと願っています。


参考

原題:The 15:17 to Paris

Tomatometer25%

観客スコア:45% (Rotten Tomatoes)


by toruiwa2010 | 2018-03-09 08:29 | 映画が好き | Comments(0)
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