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岩佐徹のOFF-MIKE

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2258「“駄作”としか思えない」09/07/31

苛立つ自分をなだめながら、なんとか、村上春樹著「1Q84」を読み終えました。

本を読んで、これほどストレスがたまったのは初めてです。

読了後の感想を率直に書くなら、“駄作”以外の言葉が思い浮かびません。

私自身が5件、書き込みましたが、それをのぞいても8件の“反応”がありました。

最近では、“カレー騒動”に次ぐ“珍事”です。ハハハ。

内容を分析すると、正面から私のエントリーに“不快感”を示したものはほとんどなく、

村上ファンと認めつつ、私の感想にも“おおらかな”反応を見せた方が数人…、なによりも、

感情的な反論がなかったことを嬉しく思います。


<<<「説明しなくてはそれがわからんというのは、つまり、どれだけ説明してもわからんと

いうことだ」


物語の中では、認知症が少しずつ進行している天吾の父親が語った言葉ですが、それは、

どう考えても、作者が言いたいことでもあるのでしょう。

決して、重箱の隅をつつくつもりはありません。

しかし、無償で、読みたい人だけが読めばいい、ささやかなブログを書いている私などと

違って、BOOK 1-2で合わせて3780円も払わなければ読めない本を書く世界的な大作家で

あるならば、これほどに、読む者を混乱させる文章は書かないでほしいと思います。

それとも、“説明責任”なんて言葉も辞書から削除しますか?載ってないけど。ハハハ。


読んでいるときから「どうして、こんなことを書いたのだろう?」という疑問が頭から

離れなかった描写があります。ともに、BOOK 1です。


・ぱっとしない左右でいびつな乳房と、手入れの悪いサッカー場を思わせる○毛。(204P


・乳房は大きさが足りないし、おまけに左右非対称だ。○毛は行進する歩兵部隊に

踏みつけられた草むらみたいな生え方をしている。(326P


特別の意味があって、この部分を選んだわけではありません。当ブログの訪問者は皆さん、

“オトナ”だと思っていますから、これぐらいの“下ねた”は大丈夫なはずです。

品位を保つために、1文字ずつ伏せてありますが(ハハハ)、これはダメでしょう。

これだけ長い小説であれば、“無駄な”文章も、あって不思議ではありません。

しかし、この二つの描写で、村上春樹は青豆について何を言いたかったのか?

その意図がさっぱり分からず、単なる“言葉遊び”としか、思えません。


初めて読む村上春樹作品が“これ”だったのがわが身の“不運”なのかもしれません。

過去の作品もすべてこの調子なんでしょうか? まさかね。

内外で高い評価を受けている作家ですから、そんなはずはないでしょう。

ただ、私が、果てしない“混乱”の中でこの本を読んだことは事実です。

途中から、「これはSFなのか?」と思い始めました。

「それならそうと、初めから言ってよ。映画でも小説でも、SFものは“敬遠”することに

しているんだから。“絶不調”だった5番・新井の前の4番・金本みたいに…」。ハハハ。


青豆が、見落とすはずがない大きな事件についての情報の“洩れ”を自覚するあたりから

「怪しいな」と思い始めました。

さらに、この物語が進行している年、1984年を“1Q84年”と呼ぶことに決め、やがて、

空に浮かんだ“二つの月”に気づき、それが、彼女の一時的な“錯覚”や“思いこみ”で

終わらないと分かった時点で、読み続けることが苦痛になってきました。


この作家は“錯乱”しているのではないか?

言いたいことは何なのか?

あちらの世界、こちらの世界とは何か?

空気さなぎとは、リトル・ピープルとは、何を象徴しているのか?

また、それらを登場させることで作者はどんなメッセージを伝えようとしているのか?

…ナゾは、何一つ解けることなく、ナゾのまま残りました。ハハハ。


それでも、BOOK 2の中盤で、青豆と教祖が“11”になるところまでは、その先の展開に

いくらかの期待がありました。

しかし、見事に裏切られ、残ったのは時間がもったいなかったという思いと“疲労感”です。


圧倒的に“高い評価”で新人賞を取ったとされる「空気さなぎ」が一部登場しますが、

それほどのものとも思えません。

BOOK 2396ページに<<<『空気さなぎ』は幻想的な物語のかたちをとっているものの、

基本的には読みやすい小説だった。>>>とあります。おそらく、作者は、「1Q84」もそうだ

と言いたいのでしょうが、私には、どちらも“ちんぷんかんぷん”です。ハハハ。


そもそも、小学校4年生(10歳)のある放課後に、少女が少年の手を握っただけなのに、

20年後になっても、その二人が互いを想い続ける…なんてことがあるのだろうか?

それが、まさに1Q84年の、あっちだかこっちだかの世界だからこそ見られる現象なのか?

私の頭では、数十~数百億個の細胞を総動員してもこの本に書かれていることを理解するのは

不可能でした。


そういえば、何かの受賞のスピーチが話題になっていたなあ、と思って、ウイキペディアを

のぞいてみたところ、斉藤環氏の書いたこととしてこんな記述がありました。

「隠喩能力を、異なった二つのイメージ間のジャンプ力と考えるなら、彼ほど遠くまで

ジャンプする日本の作家は存在しない」


…なるほど。えーと、これはほめているんですよね。

「たしかに」、「これはうまいなあ」と思うものもありますから、評価があるのも当然です。

隠喩や比喩については、前のエントリーで散々書きましたから、これ以上は書きません。

しかし、これほどまでに“乱発”しちゃあダメでしょう。ここというときに“放って”こそ、

値打ちがあるというものです。WBCのイチローのように。ハハハ。

指摘されるまでもなく、これが“書評”の類でないことは本人が一番よく分かっています。

“ありてい”に言えば、単なる感想? いけませんか? 

新聞や週刊誌では、専門家の書評を見かけないので、ネットで検索して、そのいくつかを

読んでみましたが、読まなきゃよかったと思いました。

本編を読む以上に混乱してしまったからです。

もっと恐ろしいのは“上・下巻”ではなく、“BOOK 1 、“BOOK 2”となっている以上、

BOOK 3”、“BOOK 4”が出てもおかしくないとする説があることです!!

「これ以上、いじめんとって」…ハハハ。


絵画、音楽、文学…どんな分野であっても、「分からない奴は分からなくていい」という

タイプの芸術は認めないことにしています。

“ミロのヴィーナス”は美しいし、素直に感動しますが、“ゲルニカ”などは、何度見ても

よさが理解できません。専門家の解説を聞いても、です。

芸術作品のよしあしを決めるものさしの中に、“見て、聞いて、読んで、万人が理解できる”を

入れるべきではないでしょうか?


そういえば、政治体制を「壁」、人間を「卵」にたとえたエルサレム賞のスピーチですが、

「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」…

私の胸には響きません。どちらかといえば“うすっぺら”、“空虚”という印象です。

ムツさんの言葉のほうがはるかに訴える力を持っています。頭で“つむがれた”のではなく、

“ハート”から出てきた言葉だからです。

“大作家”と“山里のおばあさん”だと、どうしても前者の言葉に感心してしまいますが。


皮肉でなく、この本に書かれていることを理解できた、と言う人は“すごい!”と思います。

私には、とても無理です。

ただし、文学って、こんなにややこしいものでいいのか?という疑問が残ります。

そして、“理解できた”人たちが、「“理解できない”とは格好悪くて言えないから」との

思いから、そうおっしゃっているのではないことを祈ります。ハハハ。


1冊読んだだけで、大作家を切り捨てたのでは後悔するかもしれないと思い、初期の作品、

「ノルウェイの森」を購入しました。私より先に読んだ妻は「似たようなもの」と言って

いたのに、さらに、「ねじまき鳥クロニクル」と「海辺のカフカ」を買ってきました!

この期に及んで「はまりそうだわ」と言い出していますが、「お好きなように」と言って

おきました。ハハハ。

「ノルウェイの森」を含め、私が読む可能性は低そうです。

5日前に、注文してあった4冊の新作がAmazonから届いたからです。


マイケル・コネリーの「TheBrass Verdict

ネルソン・デミルの「TheGate House

マイケル・コネリーの「TheScarecrow

ケン・フォレットの「Worldwithout End


好きな作家ばかりで、わくわくします。12月にかけてさらに4冊、届く予定です。

頭が痛くなるような、わけの分からん小説を読んでいる“ヒマ”はないのです。ハハハ。

ちなみに、数日前の朝日新聞(青be)に「村上春樹の作品を読んだことがありますか?」

との設問があり、回答は「ある」が45%、「ない」が55%、「ある」人に「好きですか?」と

尋ねると、その回答は「はい」が51%、「いいえ」が49%だったそうです。

「はい」と答えた人たちにその「魅力」を聞くと、回答の上位ふたつは次のとおりでした。

「隠喩多用の文章」22

「幻想的な物語」22


…そのふたつが気に入らない私には、読む資格がないようです。

悔しくもないし、困ることもありませんが。ハハハ。


by toruiwa2010 | 2009-07-31 14:48 | Comments(0)
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