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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:岩佐徹的考察( 512 )

黄金の左


新宿・河田町にあったフジテレビの駐車場は狭かった。

来客用は午前中でほぼいっぱいになった。もうひとつ、

役員や出演者用のハイヤーをとめるスペースがあった。

黒塗りの車の列にときどき、派手な外車が置かれていた。

リンカーン・コンチネンタルだ。

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車の所有者は54代横綱・輪島大士だった。

彼が番組に出演するときだけではなかった。親友だった

先代貴ノ花が出ているときも来ていた。番組が終わると

二人を乗せたリンカーンが悠然と駐車場を出ていった。

銀座のクラブや赤坂あたりの料亭に遊びに行くのだ。


私をかわいがってくれた先輩プロデューサーがしばしば

同行していた。よせばいいのに支払いをしていたらしい。

二人には「番組で払う」と言っていたようだが、いくら

気前が良いテレビ局でもそんな金は出さない。会社内の

噂では、数年ごとに彼の家や土地は小さくなったという。

ウソみたいな話だが、かなりの部分が真実だ。


"黄金の左"と呼ばれた元横綱、輪島が死んだ。


ちょっといい話


TBSラジオの「たまむすび」をラジコでよく聴いている。

先週、赤江珠緒の木曜日のパートナー、ミュージシャン・

俳優のピエール瀧がこんな話をした。息子の20歳の

誕生日が近いが、何を贈ればいいかというリスナーの

相談に答える中で話し出したものだ。

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成人式のとき、東京で独り暮らししていた。

地元の連中は市役所とかに行っただろうな、

自分も何かやっとこうか…と思った。

夜中、幡谷の家から中野まで歩いて行き、

中野駅にタッチして帰ってきた。


文字にするとどうってことないが、たったこれだけの

話の中に、ふだん、赤江を相手にふざけ散らしている

ピエールの“青春象”が浮かび上がった。ほっこりした。


どこの国の駅伝だ?


来年の箱根駅伝の予選会が行われた。

今年の大会でシード権を得られなかった大学が出場権を

目指すレースだ。ネットをぶらついているとき10㌔の

速報を見て、上位がカタカナだらけでビックリ。

最終的には、個人記録では1位のキサイサ(桜美林)以下、

上位4人のうち3人、トップ10の半分が外国人だった。

いずれもアフリカ系と思われる留学生だ。


プロならわかるが、大学生は完全アマチュアだ。

前にも書いたが、留学生がたまたま走るのが得意だった。

陸上部に入って駅伝チームに選ばれた…のではない。

初めから、学校の名前を上げるために海外から助っ人に

招くというやり方には賛成できない。

言うまでもなく、これはヘイトや排除って話じゃないぜ。


言葉で遊ぶな!


14日のTBS「サンデーモーニング」。

豊洲新市場のオープンを伝える短い映像を流したあと、

コメンテーターの一人、青木理が話し始めた。


トラブルありながらもとりあえずは

何とか滑り出した感じだが、微妙だ。

安全宣言は出てるけど、安心かと

言われると、疑問を持つ人も多い。


基本的な考え方が違うが、このジャーナリストは決して

嫌いじゃない。しかし、しばしば、私の神経にひっかる

コメントを聞く。

安全だけど安心じゃない…という言い方はずるくないか。

“安心できない”の部分の理由についてフォローした話も

視聴者を納得させるには十分じゃなかった。


この番組のコメンテーターたちはもっともらしいことを

言いつつ、肝心のところをぼかすことが多い。

「…を考えるべきときが来ている」なんてフレーズを

いったい何回 聞かされたか?


ジャーナリストor ジャーナリズム…


同じ、サンモニの「風を読む」では、サウジアラビアの

記者の行方が分からなくなっている事件を取り上げて

“ジャーナリスト受難の時代”として話し合っていた。


ハッキリ言えば、権力から敵視されない

ジャーナリストはジャーナリズトではない。

仲良くしていることが名誉であると書いたり

喋ったりしている人が多過ぎる―佐高信

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権力はジャーナリズムを煙たがるのは当然。

市民がジャーナリズムに疑いを持ち始めて

いるのが深刻――青木理


よく知られている二人のジャーナリストがそう話した。

どちらも、後段はその通りだと思うが、前段はどうか?

言い古されてるし、陳腐だし、そもそも、本人たちが

言うことか…と思ってしまう。


そう思っていたら、相互フォローしている新聞記者が

尊敬する先輩に言われた言葉をツイートしていた


○○新聞で長いこと編集委員を

務めていたXXXXXさんから、

こう教わりました。


「ジャーナリストなら、両論併記の挙句、

深刻な被害を広げていった水俣病の報道を

振り返りなさい。

公正中立とは、真実とデマの両論併記ではない。

真実は真実、デマはデマなんです」


 

これも前段はいいと思うが、最後の2行には目をむいた。

真実とデマの両論併記が公正中立…と誰が言ったのか?

そもそも、そんな説は聞いたことがない。

“真実は真実、デマはデマ”は言わずもがなだし。


この人たちの言うことはよく分からないときがある。

俺がどこかで間違えたのだろうか?


by toruiwa2010 | 2018-10-16 08:19 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

これだけ大がかりな移転だから初めの1週間や10日は

うまくいかないことも多いに違いないと思っていたが、

“カオス”を伝える報道が氾濫してるなあ。

テレビや新聞が伝える関係者の話は生のインタビューで

ない限り、必ず 誰かのフィルターを通ったものだから

鵜呑みにすることはできないが、否定的な話が多いなか、

早くも前向きの話をする現場の人がいたのは嬉しい。

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83年の歴史があったのだから築地に郷愁を覚え、愛着を

持つ人がいるのは分かる。誰だって なじんだ人や物と

別れるのはつらいものね。特に、ブランドとして確立し、

世界中から人々が観光に訪れる市場だからなおさらだ。


残念ながら、フジテレビのアナウンサー時代、築地を

取材する機会はなかった。知っているのは知人と食事に

出かけた場外市場の一角だけだ。あと、前立せんがんの

手術で 通りの向かいの国立がんセンターに入院中は、

毎朝、病室の窓から全体像を見おろしていた。ハハハ。

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2年前、一本のドキュメンタリー映画を見て感動した。

「築地 WONDERLAND」・・・私が知っていたのは

TSUKIJI”のごくごく一部だったことを教えてくれた。

胸を打たれたのは描かれた裏側や細部ではなく、そこで

働く人々の“内面”だった。

ナレーションがあり、築地に出入りする学者や研究者の

話も出てきたが、映画の大半はそこで働くプロのナマの

言葉で綴られていた。その言葉たちがすばらしかった。

生きていた。“作り物”ではない本物の言葉には大きな

力があることがよく分かった。


料理評論家・山本益博の言葉が印象に残っている。


世界一じゃないよ。世界唯一だ。

あれに匹敵するものは世界中に一つもない。

No1ということは2番目、3番目がある

ことになる。そうじゃない。Only oneだ…と。


移転に合わせて8月下旬から朝日新聞に連載されていた

「魚河岸ものがたり」は好読物だった。

かつて、相撲担当としていい記事を読ませていた記者が

書いていた。結構マニアックな記事を書く。ツイートで

連日、深夜早朝に築地に通っていたことを知っていた。

その取材の厚みが記事の隅々ににじんでいた。

特に、記者のペンが踊っているようにさえ感じた前半は

「もっとスペースをとれよ」と思うぐらい面白かった。

ハハハ。


惜しまれるのは ときどきほかの記者が書いていたこと、

“ネズミ”について一文字も書かなかったことぐらいか。

取材対象が大きすぎて一人では手が回らなかったのかも

しれないし、あとの件は野暮だと思ったのかもしれない。


…と思っていたら、市場閉鎖後の8日にツイッターに

投稿していた。これがバカに面白い。そりゃそうだ。

アカウント名にnezumiが入ってるぐらいだもの。

ハハハ。


“個人的な考察”と断ったうえで…


明日くらいから周辺に大量のネズミが現れるだろうが、

さしたる混乱は起きないと思う。

ネズミは毎日、体重の1/4から1/3の餌を必要とする。

築地市場でのその食料供給が止まると、大量のネズミが

銀座周辺にあふれて大混乱ーーが“ネズミ危機説”だ。

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一時的には周辺にあふれるとしても、銀座でネズミが

大繁殖することは、絶対にない。なぜか。

毎日、大量の餌を必要とするネズミは絶食に弱い。

築地で魚介をたらふく食べていたネズミが生きていける

だけの餌が、銀座にはない。行き着く先は、餓死だ。


くわしくは @nezumi32 をどうぞ。

12日付の“いま1013日未明です”で

始まるツイートをクリックすると、

ネズミ関連の全呟きが読めるはず。


築地のネズミは問題だろうと考えていた私はこれだけで

「心配しなくていいんだ」とあっさり納得した。ハハハ。

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そう言えば、昨日の「ワイドナショー」で松本人志が

「そんなにマウスがいっぱいいるなら、いっそあそこを

ディズニーランドにしたら?」と提案していた。いや、

それだけだけど。


築地から豊洲へ。

しばらくはごたごたしても、すぐに落ち着くだろう。

築地への郷愁もすぐになくなると思う。商人には感傷に

浸っている暇はないんだ。そして、ワイドショーなどで

やかましく語られれていた“築地ブランド”については

“魚河岸ものがたり”の最終回の一節にその答えがある。


我々プロが目利きして、適正価格で

魚を流通させる。そして、魚を食べる

という日本の魚食文化を守る。それが

魚河岸で働く我々の職責なんだよ。

河岸ってのは箱じゃない。

築地だ、豊洲だ、じゃない。

我々がいる所、それが河岸だ。

そうは思わないかい。


魚河岸の衆の寄り合い魚河岸会

伊藤宏之会長の言葉だ。

彼らがいる限り新しいブランドの誕生に

はそれほど時間はかからないってことさ。

そうは思わないかい。


by toruiwa2010 | 2018-10-15 07:55 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

925日になると、何年かおきに記憶をたどる。

今日はむかーし何か特別のことがあったなあ…と。


私は羽田空港にいた。それも 大勢の乗降客が行きかう

コンコースや空港全体を見渡す送迎デッキではなく、

滑走路の上だった。
46
年も前、1972年のことだから、今となっては当時の

日本社会がどんな空気の中にあったかを思いだすことは

かなり難しい。しかし、国交正常化を前に進めるための

田中角栄首相の中国訪問は歴史的なできごとだった。


見送りのために並んでいる要人たちの緊張した表情や

準備が整って待機する政府特別機とその周辺を点検する

警察官の動きがピリピリしていたことはよく覚えている。

“角福戦争”を制して7月に総理になってから日が浅い

田中角栄その人が姿を現すとあたりの空気はますます

張り詰めて行った。

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前年、アメリカのキッシンジャー国務長官が電撃的に

訪中してから日本と中国の関係もあわただしく動いた。
台湾との関係や権益がからんで誰もがもろ手を挙げて

賛成するムードではなかった。そんな状況を踏まえての

緊張や警備の厳重さだということは“政治オンチ”の私も

さすがに分かっていた。ハハハ。

本音を言えば逃げ出したい心境だった。

もちろん、全キー局が中継態勢をとった。フジテレビも

出発の模様を生中継する30分の特別番組を組んだ。
私は特別機の出発をリポートするためにそこにいた。

それだけならどうってことはないが、ここに至るまでの

経緯や田中訪中の意味を解説委員とともに話すことも

仕事の中に含まれていた。たしか、スタジオはなくて

初めから終わりまでを現場で処理する構成だった。


アナウンス部のデスクに呼ばれてこの話を聞いたとき、

「ちょっと待って下さい。報道アナウンサーがいるじゃ

ないですか」と抗議の声をあげたが一言で却下された。
「報道からのご指名だから」と。

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1970年代の前半は飛行機の墜落やハイジャック事件が

多発し、しばしば、その現場リポートに駆り出された。

“旧日本兵”・横井庄一さん帰国の模様も“実況”した。

スポーツ・アナ“だから”という理由で起用された。
“決定打”は1970年に起きたよど号ハイジャックだ。

事件が解決して、飛行機が羽田に戻ってくるところを

リポートしたのがなぜか報道部内で好評だったらしい。


たぶん…だが、よど号が決められたスポットに到着して

エンジンを切ったとき、木にとまって羽をたたんだ鳥が

そっとため息をついたように見える…と“きざな”言葉に

置き換えたのが気に入られたんだ。

スポーツ・アナが田中訪中のリポートをやらされたのは

その流れがあったからだ。身から出たサビか。違うな。

ハハハ。

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日中国交正常化を急いだのはキッシンジャー訪中のあと

ニクソン大統領が中国に乗り込む前に…という考えも

あったようだが、なにしろ、政治に関心がなかったから

詳しいことは知らない。よくぞ そんな私に大事な中継を

任せたものだと思う。


結果的には、付き合ってくれた解説委員がうまく話して

くれたから出来は“まずまず”だったが、帰社したあと、

報道部やアナウンス部のだれからも「よかったよ」と

言われた記憶はない。ハハハ。


今、振り返ると、当時の政治はダイナミックだった。

政治家だから、田中にも“思惑”があったはずだ。しかし、

決めたら動くというトップに立つ者の鉄則を実践した

“角さん”はすごかったと思う。
by toruiwa2010 | 2018-09-25 06:29 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

古い野球ファンなら“空白の一日”という言葉を

覚えていると思う。1978年のドラフト会議前日、

野球協約の盲点をついて江川卓が巨人と契約した。

詳細は省くが、協約を精査した結果、ドラフトの

前の日にドラフト外で契約することが可能だ…と

なんとしても巨人に入りたい江川、知恵を貸した

有力国会議員の事務所が考えたのだ。

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日本中が猛反発した。日テレ・読売(報知)を除く

メディアがアンフェアだ、悪知恵だといっせいに

江川と巨人を袋叩きにした。

数ヶ月前、ワールドシリーズ実況の帰りにロスで

野球留学中の江川に接触していた私も怒った。

ふざけんじゃない!協約の精神をなんと心得て

いるのかと。ハハハ。


曲折はあったが、江川は望みをかなえた。

球史に残る事件は、強引に目的を達することを

“エガワル”と言い換える流行を生んだ。


世間と足並みをそろえて憤激した私だったが、

少し、図々しかったかもしれない。

話は1954年にさかのぼる。

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日本のはるか南の太平洋にビキニ環礁がある。

第二次世界大戦が終ったあと アメリカ軍が

核爆弾の実験場としていた。

195431日、近くの海域で操業中だった

静岡県焼津船籍のマグロ漁船、第五福竜丸が

水素爆弾の実験による放射性降下物(死の灰)

大量に浴びた。広島、長崎の記憶がよみがえり、

日本国内は騒然となった。

乗組員の一人だった無線長、久保山愛吉さんが

亡くなったのはこの年の923日だった。

wikipediaを見ると直接の死因は売血輸血による

“肝炎ウイルス感染”となっているが、新聞は

“主因は放射能症”と書いていた。

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この紙面は24日付読売新聞(東京版)のものだ。

よく見れば“夕刊”だ。

亡くなったのは23日の夕方だから、普通なら

24日の“朝刊”で報じられるはずなのに、なぜ?


実は、923日は秋分の日で“休刊日”だった。

新聞協会の取り決めで、当日の夕刊と翌日の

朝刊は発行しない、号外も出さないことに

なっていた。


…はずだが、唯一、新聞が出た街があった。

終戦から10年足らずの日本にとっては大きな

出来事だったからなんとしても伝えたい。

“ブンヤ”なら、誰だってそう思う。

各紙が歯を食いしばって翌日の夕方まで発行を

見送る中、読売が新聞を発行したのだ。大阪で。

1952年の大阪進出から2年、編集局次長だった

私の父を中心に知恵を絞り、24日の午前中に

出した新聞には“第一夕刊”とあった。

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私の記憶にはないのだが、第一夕刊、第二夕刊

というのは特別な発想ではなかったらしい。

しかし、休刊日にこれをやっちゃダメだろう。

と、誰もが考えるところだが、わがオヤジは

午前8時は過ぎていたし、“第一夕刊”だから

いいんだ…と30数年後の取材で話している。

私の父だから“鉄面皮”なんだ。ハハハ。


記事や写真などは東京本社から送られてくるから

いいとして、休刊日によく編集部員が集まったと

思うかもしれない。

当時、大阪府吹田市千里山に幹部たちが住む

社宅があり、周辺に社員寮もあった。つまり、

ひと声かければ必要な人員がすぐに集まるという

ラッキーな事情もあったのだ。

明後日 923日は被ばくした31日とともに、

戦後史の中で特別な意味を持つ日だ。

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          産経新聞時代?

わが父の偉業の結果がどんな紙面だったのか

見てみたいと思った。

しかし、この新聞は国会図書館にもなかった。

テレビ番組に所蔵品を貸し、それを紛失されて

激怒している号外コレクターの話を思い出した。


”第一夕刊”は号外のようなものだからもしや?

…と思ったが、お持ちではなかった。

結局、大阪読売に電話をするなど、探し回って

ようやく手に入れたのがこの 現物のコピーだ。

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by toruiwa2010 | 2018-09-21 06:55 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

政治がらみの話を書くと何も知らないことがばれるので

控えるようにしているのだが、7日に公示され、20日に

投票が行われる自民党の総裁選“だけ”は興味があるので

少し書かせてもらう。

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常識的には“安倍三選”ということなのだろう。認めるか

認めないかはともかく 6年間の実績があるから、“並”の

挑戦者じゃ、歯が立つまい。石破茂が“並”かどうかは

意見が分かれるだろうが。


安倍晋三が総理大臣に返り咲いたのは2101212月だ。

この年の漢字は“金”だった。ロンドン五輪で過去最多の

メダルラッシュだったからだ…と言われている。

そして、スギちゃんの「ワイルドだろう」がこの年の

流行語大賞に輝いている。わずか6年だがかなり昔…

という感じもする。一人の男がこんなに長く最高権力を

握り続けるのは小泉純一郎以来12年ぶりだとか。


次々とダメ大臣どもに足を引っ張られ、“モリカケ”で

かなり危ない場面もあったが、しぶとく切り抜けた。

人生の大半を“分かりやすい”スポーツと関わってきた

元アナウンサーの目から見ると、政治ってのはまったく

“分かりにくい”世界だ。

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それにしても、これで安倍三選なら7年目に入るのか?

長いなあ。健康でエネルギッシュならいいが、どうも

顔色が良くないよね。2007年を思い出すなあ。

912日に「情けないっ!」と題して書いている。


前年に総理になったとき「なにか新しいことを

やってくれそうだ」と思った。閣僚が辞任し、

連日、“任命責任”を問われていたときでもだ。

…ものの見事に裏切られた思いだ… などと。


“体調”を理由に辞任したが、最後の数日は会見のときの

目の“泳ぎかた”が異常だった。

私にとって歴代総理の中で一番“みっともなかった”のは

“女性問題”で辞任に追い込まれた宇野宗佑だが、安倍は

この情けない辞め方で“僅差の2になった。ハハハ。


政治的に”復活”などなかろうと思っていたが、永田町の

“力学”は私ごときの想像とは違う働き方をするようだ。

見事に政権の座に返り咲き、…どころか、超長期政権を

維持している。本人的には満足なんだろうか?

端から見ていると、何をやっても言っても叩かれるのは

人間として かなりつらいものがあるような気もするが、

カバーできるほど面の皮が厚いのか?ハハハ。

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驚かれるかもしれません、失望されるかも

しれませんが、カミングアウトします。

防衛大臣・石破茂が好きです。

少し検索すればどの派閥に属しているかや

派閥内での序列などが分かると知りつつ、

あえて、何も調べないで“発表”すると、

いつか日本国総理大臣になる男だと

思っています。(中略)


風貌や目つきだけで判断しちゃいけません。

それは差別というものです。ハハハ。

頭の回転が速い、発言が分かりやすい、

言っていることがぶれない・・・今の自民党の

中にこういう男はほかにいないのではない

でしょうか?


今回、安倍の唯一の“挑戦者”になった石破茂について

ブログにこう書いたのは10年前、20083月だ。


永田町の言葉を使わない。

分かりやすく話す。聞かれたことに

正面から答える。ごまかさない…

甘いかもしれないが、石破茂は

そういう政治家だと思っている。

自民党の中では信頼度の高い男だ。

小泉進次郎には安倍ではなく

彼についてほしい。


8月末のテレビに出たときにもそうつぶやいた。彼への

信頼は変わらない。批判したことはあまりない気がする。

唯一、初め拒んでいた第二次安倍改造内閣に、結局は

入閣したときに「ぶれることが少ない政治家だと思って

いたがそうでもないらしい」と書いたぐらいだ。


…そんなわけだから、安倍晋三vs石破茂となった以上、

断然、石破を応援する。報道を見る限り勝つ可能性は

なさそうだが、次につながる内容を残してほしい。


by toruiwa2010 | 2018-09-11 07:48 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

宮崎駿:AsNo1 Japanese!


土曜日、テレビ朝日「ニッポン視察団」を見た。

48か国914人の外国人観光客に話を聞いて尊敬する

日本人”のランクを発表した。

ああ、なるほど、と思う人物もいれば、納得いかない

人物もいた。

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一番驚いたのは1位の宮崎駿だった。

上位には入ると思ったが、まさか、1位とは。

焦ったなあ。「風立ちぬ」しか見てないんだもの。

それも、関東大震災の場面が終わったところで退場した。

上映開始からわずか28分だった。もともと、アニメが

苦手だから仕方がないけどね。

番組を一緒に見た妻が「トトロが一番好き」と言うが、

こっちは見てないから話が続かない。すまんな。ハハハ。


有吉弘行:まだまだ強いね


同じ日、フジテレビはゴールデンに「有吉の夏休み」の

3時間SPを放送し、昼間は過去のダイジェストなどで

1時間半の“前うち”を流していた。有吉一人で4時間半!

タレントとして、まだまだ力があるってことだよね。

放送がどんな内容だったか知らないが、たいしたもんだ。

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品川に“おしゃべりク〇野郎”

ベッキーに“元気の押し売り”

マリエに“オイル馬鹿”

おすぎに“泥人形”


大勢のタレントに“毒を含んだ“ニックネームをつけて

“再ブレーク”からざっと10年になる。息が長いなあ。

世界を旅している間にビッグ・スターになり、たちまち

どん底に落ちて、そこから這い上がったタレントは強い。


私の計算が合わない!


国内で“超音速無人航空機”を開発中だという。

オオワシ2号と名前がついているが、全長6,3㍍の

“ドローン”だ。最高速度がマッハ2(時速2千数百㌔)

コンコルドに匹敵するそうだ。

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産経が伝えていた。科学部記者の署名入り記事だから

信用していいのだと思う。


“航続距離は100㌔”と書かれている。

時速2千数百㌔だったよね。仮に2400㌔としようか。

“マッハ2”だから、秒速680㍍…ここまで合ってる?

後続100㌔と合わせて私が計算すると、このドローンは

227秒”しか”飛ばないことになるんだけど。


ド素人には、試験段階にしてもたったそれだけで意味が

あるかなあ、と思ってしまう。

いやいや、お前、何言ってんだ。そもそも、マッハ2

飛ぶこと、100㌔先まで飛ぶことがすごいじゃないか…

なのか?その前に、数学音痴の私の大きな“勘違い”が

あるのかもしれないが。ハハハ。


人口減、高齢化が進む中でいろいろな乗り物が“無人化”

されていく。無人タクシー…意地でも乗らん。


ペースの話はできない?

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アジア大会の女子マラソンはかなり高温の中で行われた。

レースは去年の世界選手権で金をとった選手が制したが、

そのタイムは2時間3451秒と“平凡”以下だった。


こうなると、東京オリンピックのマラソンの過酷さが

益々心配になってくる。そして、選手も厳しいけど、

実況する解説者もアナウンサーも大変だなあと思う。

男子の場合だが、マラソン・ランナーは100メートルを

18秒平均で走ると、2時間6分台の記録が出る。

世界最高には及ばないにしても、かなりいいタイムだ。


私はマラソンを見るとき、この数字を基準にする。

13分、515分…いい感じだな。スローだね。

東京五輪の長距離を実況するとき、ペースが速いとか

遅いとかの話が出来ないなあ。


書類送検:ものさしが分からん


6

19歳の男子大学生がスマホを見ながら

マウンテンバイクを無灯火で運転して

62歳の男性をはねて死亡させ、重過失

致死容疑で書類送検。


“事件”が起きたのは、20164月だが、

選挙に出たこともあるスマイル党総裁、

マック赤坂が酒に酔った支援者の女性に

性的暴行をした準強姦容疑で書類送検。

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ショルイソウケンって! 法律に疎いことは認めるが、

どうしても“軽い”という印象がぬぐえない。私はなにか、

大事なことを見落としてるのだろうか?


身柄送検でないのは、逃亡や証拠隠滅の恐れなしなどの

理由によるものだと理解はしている。しかし、犯行も

その結果もかなり悪質だ。今後、起訴され裁判となれば、

“それなり”の罰を受ける可能性は十分にあるにしても、

被害者の感情を思うと、納得しないものがあるなあ。


二人の日本人投手


日曜日の朝、田中将大の好投にしびれた。

5年連続二けた勝利は簡単なようでかなり難しいことだ。

1年目からだと、ヤンキースではアンディ・ペティット

以来だという。彼は9年目まで伸ばしたが。


1回に不運なヒットが続いて1点を失ったが、粘りの

投球でその後を抑えた。特に7回無死23塁のあとの

3人に対するピッチングは丁寧さ、気迫ともに十分で

今シーズン最高だった。

ヤンキースはワイルドカード1位でアスレチックスと

プレーオフ出場を争うことになるだろうけど、目下の

急務は、誰をその94(日本時間)に投げさせるかを

決めることだ。田中に投げてほしい。先日の投球内容で

アピールはできたと思う。

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翌日、大谷翔平が久しぶりでマウンドに立った。

3回途中49球で交代になったが、十分な内容だった。

シーズン中のけがだったし、途中からはバッターとして

試合に出ながらの調整だったから難しかったと思う。


その意味では心配もあったが、初球が156㌔だったし、

160㌔も出ていた。杞憂だったわけだ。

腰に張りが出たり、打球に手を出して指を痛めたり…と

小さな問題はいくつかあったけど、”投げられる”という

感触をつかめたのは大きい。その点は、本人も首脳陣も

安心したのではないだろうか。あ、もっとも“首脳陣”は

入れ替わる可能性があるんだね。ハハハ。


by toruiwa2010 | 2018-09-04 08:12 | 岩佐徹的考察 | Comments(0)

少年のころ、近くで誰かが鼻歌を歌うと一緒になって

歌い出してしまうタイプだった。


父親の仕事の関係で中学3年で大阪に引っ越したとき、

数ヶ月で完璧な“バイリンガル”になった。


ごわす、じゃっどん、くいやんせ、ありもはん…

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「竜馬伝」では土佐弁、「八重の桜」では会津言葉、今は

「西郷どん」の薩摩弁が頭の中をぐるぐる回っている。

つまり、周りに影響されやすい、“誘い”に弱い男なんだ。

だから、耳に入ってくる言葉に“敏感”だ。


…言葉を道具に仕事をした現役アナウンサーのときも、

ブログを書いている今も、自分が常に正しい日本語を

使っていると言うつもりはない。むしろ、つつかれたら

いくらでも“ほころび”が出てくるはずだ。

しかし、そのことと他人が口にする(文字にする)言葉が

気になることとはまったく関係がない。自分のことは

棚に上げて、しばしばここに書いている。


先日も、山口で行方が分からなくなっていた2歳児が

見つかったとき、テレビ局の多くは“無事発見”と伝えた。

猛暑の中、幼児が33晩野外をさまよっていたんだ。

“無事”なわけがない。それともなにか。君たちにとって

命があれば、即、“無事”なのか?

ま、ここまでは今日の話の“前ふり”だけど。ハハハ。


3年前にツイッター仲間の1人がこう呟いていた。


灰付きのわらび売っていた

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私が知っている文法によれば、あきらかな間違いで

正しくは“…が売られていた”か“…を売っていた”だ。

しかし、書いた人が“プロ”だったから迷った。

DMで聞いてみると、違和感がなかったと言う。


で、先日、別のツイ友がこう呟いていた。

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トロント空港で謎のオイルビタミン“が”売っていた


3年前と同じパターンだったので俄然 興味がわいた。

二人にはいくつか、共通点がある。


女性である。

推定だが、30歳前後である。

一人は博多っ子、一人は横浜出身だが、父方が九州出身。


女性に特有な言い方なのか?

若い世代に多いのか?

九州方面ではこの言い方が普通なのか?


なかなか興味深いテーマだ。

実は この記事は少し前から書こうと思っていたのだが、

先日のエントリー(納豆デビュー)の中で私は…


中古の自転車が欲しくて


と書いている。

書いて、“あれ?”と思った。他人の“が”が気になるのに

自分も似たような言い間違いをしてるなあ、と思った。

ただ、どう考えても 自転車“を”欲しくて、じゃなくて

自転車“が”ほしいんだよなあ、これが。ハハハ。


だから、そのままにした。今日の話につなげるために。

そして、私の両親がともに福岡県出身だということと

関係があるのかな、とも思う。


これが英語なら、○○ sells somethingとなって○○に

入るのは人物や店で ワラビやオイルが入ることはない。

そうか。…“は”売れるの意味では使うかもしれないなあ。

…たぶん。

英語は日本語以上に自信がなくて。ハハハ。


そう言えば、子供のころ女の子たちが“花いちもんめ”で

「あの子“が”ほしい」と歌っていたことを思い出した。

これって、言い方としてはまったく違和感がないが、

文法的にはどうなんだろう?

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数年前、NHK ニュースで 「…飛んできた板“に”当たり

足にけが」と字幕に出ていて、同じ違和感があった。

板“が”当たったんじゃないのか、と。このままだと、

足から“当たりに行った”みたいに聞こえるのさ。


いやいや、日本語のむつかしさはリミットがないなあ。

情ないが、今日のところはそれが結論だ。ハハハ。


なお、“が”売っているについて、NHK放送文化研究所の

サイトには質問への答えとして“…正しくないと感じる

人も多く、放送で用いるのには不向きでしょう“とあった。


「板“に”当たり」は不向きじゃないのかと聞いてみたい。

ハハハ。


by toruiwa2010 | 2018-08-29 07:14 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)

少々古い話になるが、のどに刺さった魚の小骨のように

ずっと気になっていることがある。もうすぐ80歳だ。

逝くときに少しでもスッキリしたいので書くことにする。

外国人、障がい者、LGBTQ…自分では差別主義者では

ないと思っているのだが、どうも、いくつかの問題で

微妙…どころか大きく考え方が違う意見に出会うことが

このところ増えている。

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これから書くことのきっかけは自民党・杉田水脈議員の

「子供を産まないLGBTは生産性がない」という発言だ。

まず、たとえ長い話の一部…であっても、これはダメだ。

まったく賛成できるところはない。言わなくていいし、

そんな角度からLGBTQを見る人はいないだろう。


ここでお断りしておく。


パンダよりレッサーパンダの方が可愛いと思う。

イチローより松井秀喜がずっと好きだ。

話題沸騰&絶賛相次ぐ映画「カメラを止めるな」を

”面白さが伝わらない”として、75点と評価した。

スーパーボランティアの尾畑さん、2歳児の発見は

あっぱれだと思うが、土地勘のない山に早朝単独で

捜索に入ったことや 発見したあと、約束だからと

母親に抱かせ、医療機関に委ねるのが遅れた…

など、問題点もあったと考える。


…それほど世間と“ずれている”(謙遜だけどw)男の

書いていることだと理解して、読んでほしい。

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で、LGBTQそのものについてどう考えるか?

なんどか書いているが、基本だからもう一度。


人間の肉体も精神も、男が女を、女が男を愛するように

生まれてくるのだと考えて育ってきた。しかし、今では

そうではないと考える人たちがいることを理解している。


これまでは、嫌われたり疎外されたり、広く認められる

までの道のりが厳しいものだったことも知られている。

私自身には、排除とか差別とかいう考えはいっさいない。

あえて言えば、“避ける”感じか? なぜなら、接し方、

付き合い方がまったく分からないからだ。物理的にも

心理的にも、狭い空間で一緒になったら、居心地が悪く、

緊張し、戸惑うと思う。それは“嫌悪”とは違うものだ。

それでも、“差別者”なのか?それが今、すごく気になる。


同じような考え方をする人は多いはずだが、どこにも

そうした意見が出てこない。目にしたり耳にしたりする

コメントはどこかに“ホンネ”を隠しているように映る。

きれいごとでなく、本音を語った方がずっと住みやすい

世の中になると思うのだが。


杉田議員の発言がきっかけ…と書いたが、直接的には

この件を扱っただいぶ前のテレビ番組で小島瑠璃子が

披露した話が私の気持ちを揺さぶったのだ。

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LGBTの女性に生産性がないと決めつけるのはどうかと

思うと前置きしてこじるりはこんなエピソードを語った。


知り合いの女性“カップル”の話だ。

(女性の)一人の卵子と友人の“男性”の

精子を使って体外受精した。

受精した卵子をもう一人の女性のお腹で

育てて出産した…


「えっ、えっ、えっ。なに、なに、なによ」と思った。

ほかの出演者たちがたいして反応しなかったので余計に

“焦って”しまった。私の“想像力”を超えていたからだ。

正直に言うなら、それはやっちゃいけないことだ。

少なくとも“普通”じゃないと思う。


この子はいったい、誰と誰の間の子供なんだ?

二人は自分たちの“愛の結晶”と思うのか?

男性の立場はどうなるのか?彼の“覚悟”は?

将来、成長した子供にどう説明するのか?


私には答えられない。

そして、世間の大半が認めるなら、それはそれでいいが、

賛成はできない。“生産性”の話どころではない。


どえらい世の中になったものだ


…小島の話を聞いたときの私の感想は変わらない。


***この話、こじるり批判ではない。

私は依然として彼女が好きだ。誤解なきよう。


by toruiwa2010 | 2018-08-21 07:39 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)

古い写真が一枚。

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いかにもお屋敷という家の門前に人が集まっています。

サーベルを下げた巡査の横に立つソフト帽の男は父です。

日付は昭和7515日です。歴史に詳しい方はそれだけで

この先、どういう話になるかが分かるでしょう。


世に言う“五・一五事件”の現場の一つ、将校たちに襲われ

射殺された犬養毅首相の私邸前です。

東京日日新聞(現毎日)の記者だった父は神宮で学生野球を

見たあと、会社に上がって事件を知り、社会部の記者と

ともにここに駆けつけたそうです。

本来は取材活動をしない整理部の記者でしたが、現場を

見るのも勉強だと考えたようです。

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”五・一五“をはさむ数十年は激動の時代でしたから、

その後も父はたくさんの大事件に遭遇しています。

大きな戦争を始め、焼け野原の中で敗戦を迎えました。

編集幹部としてどんな気分で終戦の日の紙面を作ったか?

73年後の夏、それを綴ったコラムに出会いました。



ことしもまた、終戦記念日を迎えた。二十年――。

あの日はもうふた昔も前のことになってしまったのである。

だが、私の脳裏には今もその前夜の編集局の光景が鮮明に

蘇ってくる。昭和二十年八月十四日。当時、私はふたたび

毎日新聞東京本社の整理部長の職にあった。

無条件でポツダム宣言をのむかあくまで国体維持を条件と

するかをめぐる最後の御前会議が開かれたその日、まず、

天皇の聖断によって無条件降伏することになったという

情報がもたらされ、やがて終戦の詔書が私たちの手もとに

届いたのは、夜ももう遅い時間だった、と記憶する。


「朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ

非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ

茲ニ忠良ナル汝臣民ニ告ク…」


整理部のデスクには、私のそばに副部長の大西隆君(現在

病気静養中)や古谷剛正君らがいた。

相談しながら、見出しがきまった。

 

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「聖断拝し大東亜戦終結

   時局収拾に畏き詔書を賜ふ」

 「四国宣言を受諾

   萬世の太平開かん

    新爆弾、惨害測るべからず」


翌日の正午、玉音放送と同時に配布を許可されることに

なっていたその新聞づくりの作業は、しごく平静に進んだ

ような気がする。終戦は時間の問題だという気持ちが

前々から私たちの心を支配していたためかもしれない。

あるいは、敗戦の実感が本当にはまだわいてこなかった

ためかもしれない。


さらに、事柄が事柄だけに、さすがに記者的な競争意識が

このときばかりは押し殺されていたためかもしれない。

とにかく、大事件の時にいつもわれわれを包む、あの

熱っぽい興奮はなかった。冷静に、この歴史的な紙面の

作製に取り掛かることが出来たように、私は憶えている。

古谷君も先日、「動揺といったものはまったくなかった。

やはり、近いうちにとうぜんこの日が来るということが、

わかっていたからでしょうね」といっていた。


しかし、若い人たちは、とうぜんのことながらガックリと

力を落としていた。空襲警報下、薄暗い工場では大西君が

自ら大組みに取り組んでいた。葬送曲の伴奏で大組みを

しているようなものだった。ことばを発するものがない。

活字のゲラを指して作業をすすめる。


午前二時ごろ降版がすむと、整理部員も工場の人たちも、

その場に倒れ込むようにして、寝入ってしまったもので

ある。この瞬間、敗戦の重荷が、ぐっとのしかかって

くず折れたのだ。私は安全灯を首からぶらさげて、

編集局から印刷局へと社内を見回った。そうしながら、

いろいろの思いが、胸のうちを去来した。もちろん、

これからの日本、私たちの生活、そして新聞づくりに

対する不安がなかったわけではなかった。


だが、心の中でうずくのは、やはり、自由な時代が

やってくるのだという喜びであった。

長い間、軍部独裁に押さえつけられてきた新聞。

米軍が来て、どういう政策を実施するかはまだ

予想すべくもなかったが、ともかく戦争は終わった

のである。少なくとも、時間はかかるだろうが、

ほんとうのことが言える自由な新聞づくりが出来る

時が来るだろう、いや来るに違いないと思いながら、

疲れ果てて眠りこける人びとの間を私は縫って

歩いたのであった。

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…ポツダム宣言を受け入れて日本が前面降伏することを

告げる天皇陛下の“玉音”がラジオで放送されたのが

815日でした。皇居前の、玉砂利が敷かれた広場には

多くの国民が詰めかけて土下座していました。

16日付の毎日新聞はその写真をトップで大きく載せて

います。2面しかない貴重な紙面の多くを使っています。

整理部長としてのモットーは”国民の思いに寄り添え“

だったと聞いていますが、この“編集”にそれが表れて

いる気がします。  キャプションは…


“忠誠足らざるを詫び奉る”


是非はともかく、それがこの日の日本人の気持ちだと考え

鈴木内閣の総辞職、阿南陸相の自刃よりも大きく扱う

ことで自身の“思い”も込めたのでしょう。私は"是"とします。


ちなみに、朝日()、読売報知(現読売)

815日、16日の紙面はこうなっています。

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あの日から73年の時が流れました。

父はこの年の12月、待命休職になりました。

”休職”と言っても復職の見込みはなかったそうです。

占領政策が進む中で社内に“民主化運動”が起きました。

朝日、読売にも同じような動きがあって、それは、

経営者や幹部記者の戦争責任を問う若い人を中心と

する運動のようです。


勝てるはずだった戦争に負けた…戦後の日本を虚無感が

覆い、若者の不満や怒りは“旧世代”に向けられました。

新聞社では「戦争に協力したじゃないか」と糾弾されました。

大いに不満だった父ですが、大きな“うなり”に抗しきれず、

会社を去ることになったようです。

誰に非があるのかは分かりません。

ただ、激しい時代だったんだなあ…と。


by toruiwa2010 | 2018-08-14 07:45 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)

大手通販会社との間に起きたことを書く。

一部は“クレーム”だが、全体はそうではない。


関係者様

正面の線がずれています。

かぶったときに落ち着きません。

交換をお願いします。


妻が買い物のついでに買ってきてくれたキャップはとても

気に入っていて、外出のたびにかぶっている。

ウォーキングでかぶると汗がシミになるからと5月末に

某大手通販で見つけたデニムのキャップを注文した。


数日後にブツが届いた。

取り出してかぶり洗面所に行った。モノは気に入ったが、

実際にかぶった感じは見てみないと分からないからだ。

鏡を見ると、なにか変だ。よく見ると中央の縦線が微妙に

ずれている!たぶん、大量生産の過程でたまたま生まれた

縫製のミスだろうと思う。まさか、「そういうデザインで

ございます」とは言うまい。ハハハ。

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これはダメだ。1日、2日のことなら我慢できると思うが、

気分が落ち着かないんだ。ウォーキングのときには自分の

頭は見えないのだから、神経の太い人は気にしないかも

しれない。しかし、私はダメだ。


で、段ボールを用意してもらい、差出人のところにあった

住所に送り返した。冒頭のメモを添えて。

なかなか連絡がない。しびれを切らし、私から通販会社に

メールを送った。


いつもお世話になっています。

この商品は5月末に届きました。しかし、キャップ

正面の縦のラインが微妙にずれていました。

かぶっていて気持ちが落ち着かないのです。

その旨のメモをつけて返送しました。

「交換してください」と書いて。

商品は¥1,498、宅急便は¥1,261ですが、お金の

問題ではないのです。

13日午前9時現在、何の連絡もありません。

返送先は「川越市南台xxxXXXX合同会社」です。

それしか、住所が分かるものはありませんでした。

クレームと言えばクレームですが、それより、

希望する商品を手に入れたいと思っています。

写真も残してありますが、このフォーマットでは

送れませんね。

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このメールと入れ違いに相手側からもメールが来た。

商品の到着から2週間近くの時間がっていた。それから

何度かのやり取りで“返品”が認められ、後日、返金される

ことになった。カードで払っているので、最終的に返金を

確認したのはカード会社から明細書が来た7月中旬だった。

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初め、コミュニケーションがうまくいかなかった原因の

一端は私にあった。

届いた商品を返品する場合には返品用のフォーマットが

あることに気づかないまま、“やみくも”に送り返したため

余分な時間がかかったのだ。


ただし、私の一番の不満は対応のまずさや時間がかかった

ことではない。メールや商品・出品者の評価の中で何度も、

“交換”してほしいと告げているのに、返ってくる答えは

そのことにまったく触れず、「こういう形で返金する」だけ。


金じゃないんだって。キャップは1498円なんだ。

“金”にこだわるなら、1261円かけて送り返したりせんわ! 


…金だけ返ってきた。どうしてもこの帽子がほしければ

もう一度、初めから注文しなければいけない。

腹の虫がおさまらないが、これ以上は言わない。

これからも世話になるし、ガマンするところは

ガマンしないとね。私も大人になったものだ。

ハハハ。


…と言いながら、返送手続きの文言について

1点だけ言っておきたい。


お客様のご都合によるご返送料は、

お客様のご負担(元払い)になります。


それ以上は書いてない。無言のうちに、これはあなたの

“都合”だから、返送料は払いません…と言ってるわけだ。

もともと、もらうつもりもないが、届いた商品に不満が

あって送り返す行為は“買い主の都合”ではないはずだ。

“客目線”じゃないよね。言っても通じないだろうだけど。


by toruiwa2010 | 2018-08-01 07:43 | 岩佐徹的考察 | Comments(4)