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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:放送全般( 189 )

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「女性にはスポーツ実況はできませんか?」
…これまでに数え切れないほど聞かれた質問です。私にとって答え方が
一番難しい質問です。
答えは「まず、無理でしょうね」なんですが、次に「なぜですか?」と
聞かれることが分かっていて、その“答え方”がとても厄介だからです。
ハハハ。

5年前に、NHK-BSで思い切った企画が実現しました…

「女性アナの実況」(2006.04.24)


この項は自分の感じたことをまとめておきたいので書くだけです。
たぶん、皆さんは私と違う感想を持たれたと思いますから(ハハハ)お読みにならなくても
結構です。反発するだけですから。

日曜日、2台のテレビの1台で「からくり…」や「ジャンク…」を見ながら、もう一台は
音を消して巨人-阪神をつけていました。
一回の表、阪神が3点を先行したあとだったと思いますが、画面に解説者の梨田と並んで
有働アナが顔を見せました。
「今日だったんだ」と急いでDVDをスタートさせました。
ハイビジョンで実況をすると聞いていたのです。

以下は、それを見た私の感想です。
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「10年後でもいい、実現できたら嬉しい」という思いで彼女が出した企画が認められたと
いうことだそうです。そのチャレンジ精神、勇気には拍手です。
しかし、結果は厳しいものだったと言わざるを得ません。

事実を書いてみます。

酷だとは思いますが、“しゃべる訓練を受けている野球好き”の女性がマイクをつけて
“四方山話”をしているに過ぎない、という印象を受けました。
まず、NHKの制作陣がどういう意図で彼女を起用したのかがよく分からないのです。
「キャスターとしての経験を生かして彼女らしいアングルで」、「女性らしい視点で」、
「ファンの代表として」…いずれでもなかったように思います。
「たまには目先を変えるのもいいだろう」程度のことで“実験”をやられたのでは
付き合わされる視聴者はかないません。 
その部分は見られませんでしたが、冒頭で「野球にくわしい皆さん、ごめんなさい」と
言ったそうです。
つまり、自らの“ポジション”をかなり低いところに設定したということでしょう。
その割りに、試合全体のテーマを「キャッチャー目線」としたのは、かなりレベルが
高いと思うのです。

彼女自身から出されたアイディアなのか、制作陣が「普通にやっても意味がないから」と
思って用意したのかは分かりません。
わざわざ梨田を解説にすえたのも企画が先行してのものでしょう。
両チームのキャッチャーへのインタビューもあり、阪神の平田ヘッド・コーチにも話を
聞いて“つくり”はしっかりしていました。
インタビューの中で「そこから先を勉強しないと」と平田コーチから有働アナにダメを
出させたあたりは完全に“やらせ”に見えましたが。ハハハ。

この企画が番組の芯になっていたことで多少は救われていたと思いますが、経験豊富な
アナウンサーが実況を担当していたら、もっと話が膨らんだと思います。
スタッフにしてみれば、そのへんも、初めての彼女に多くを期待しても無理だ、という
判断はあったことでしょう。

“四方山話”と書きました。
したがって、キャッチャー以外の話はとりとめがないのです。
つまり、話の中身はもちろん、テンポ、リズムがグラウンド上の動き、スピード感と全く
合っていませんでした。テレビでスポーツを見るときに、一番イライラするポイントです。
こうなると、女性の解説者に多い“○○選手”の“選手”がうるさく感じられてきます。
ハハハ。
私たちは、テニスに新しい解説者を迎えると必ず、“…選手”はやめて“呼び捨て”にして
くださいとお願いしています。

望んでも無理だと分かっていたのですが、実況で描写が追いつかないのは興ざめでした。
まず、画面に映っていない、ランナーのスタートなどが完全に遅れてしまいます。
たとえば、ランナーがスタートを切り、バッターが打って打球が三遊間へ飛んだ場面でも、
インパクトの瞬間ぐらいから「走って…抜けて…」と、ひとコマずつずれていました。
一番困るのは、試合の半ばを過ぎてもここという場面で「あー」しか出てこないことです。

4回裏、巨人の攻撃。2死満塁で阿部の打球はライトの頭上へ飛びました。
「あー…ライナー性で…フェンス直撃…ランナーひとりふたり、返ってきました。二塁打」
…実況というより、“スタンドにいる女性ファンの独り言”のレベルでした。
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スポーツ実況を志すアナにとって、野球は基本です。
野球の実況の中にはプレーの描写を初め、情景描写、情報提供、解説者とのやり取りなど
スポーツ・アナに求められるすべての要素が詰まっているからです。
女性アナウンサーが最初に取り組む種目としては難しすぎるのではないでしょうか。

フィギュア・スケートなどでスポーツ実況の“感覚”を実感したあとで挑戦していたら、
今回のような失敗はしなかったと思うのです。
その意味では、本人ではなく、周りに責任があると思うのです。
「10年後でもいい」は、いろいろ経験してから、という考えがあったことを示しています。
安易にOKを出し、実現した結果がこんなことになり、有働アナにかぎらず、すべての
女性アナにとっての次のチャンスが遠ざかったとすれば罪は大きいと思います。
この放送でプラス面を探すとすれば、梨田氏の話し方が柔らかかったことぐらいです。
ふだんでも、スポーツ関係者はみんな女性アナ・記者に対しては“妙に”優しいですがね。
ハハハ。

笛吹、三雲、安藤、小宮…夕方のニュースを見ると、女性キャスターがずらりと並びます。
今では違和感を覚える人は少ないでしょう。
1960年代終盤まで、ニュースは男性アナが一人で読むものでした。
やがて、横に女性アナが並ぶようになりました。
ただし、当初は「桜が咲いた」「あさがお市が開かれている」といった“トピックス”を
読むのが仕事だったのです。たぶん、1980年代初めに、日本テレビで桜井よしこさんが
メインをつとめるようになったのが女性キャスターの第一号だと思います。
初めは“変な感じ”でした。ハハハ。しかし、結局は“慣れ”の問題だろうと思います。
いまでは、女性であることを理由にとやかく言う人はいないでしょう。私は、声質などで
“無理”なキャスターが何人かいると思っていますが。ハハハ。

女性アナの実況も、この時が初めてではありません。
オリンピックの女子マラソン、高校野球、女子駅伝、フィギュア・スケート…試みは
何度かありました。
しかし、フィギュアが“微妙”だった以外、厳しい言い方ですが失敗に終わっています。
局内外から少しでもいい手ごたえを感じていればあったはずの“続編”がないことが
その証拠でしょう。

「女性だからダメ」と言っているのではありません。
ただし、かなり難しいのは事実です。独特のリズムが必要です。スピード感を出すのも
大変です。歯切れのよさも求められます。
たしかに、これはあくまで今の男性アナによる実況を前提にした話です。
しかし、“女性ならでは”のスポーツ実況の確立を目指すとなると、なおさら越えるべき
ハードルは高くなりますね。

同じことを何度も書いていますが、私たちのころは“スポーツ・アナが一人前になるには
10年かかる”と言われてきました。
目の前で起きることを、99%アドリブで描写していくにはそれだけの年月が必要なんです。
今、第一線で活躍する実況アナは、みんな、入社のときからスポーツの世界にどっぷりと
つかって知識を積み重ね、技術を磨いてきた人たちです。
男性と同じタイプの実況を目指すなら、入社のときから同じような道を歩まないと実現は
きわめて難しいでしょう。近道はありません。“ローマは一日にしてならず”です。ハハハ。

放送の最後に彼女はカメラに向かってこう言いました。
「取材してみて、野球の面白さが徐々に分かってきました」
決してあげ足を取るつもりはありませんが、今、各局でしゃべっている実況アナの誰も
こんなことは言わないでしょう。
病院で“研修医”、お店で“研修生”を見かけるこがもあります。
しかし、あくまで見習いの立場で仕事に臨んでいます。
同じように、すべてのアナウンサーが“完成品”というわけではありません。
だからと言って「私は発展途上のアナウンサーなんです」と、はっきり言われたのでは、
視聴者の立場はどうなるのでしょう。
梨田氏が何度も「初めてだから」「緊張してたから」と言ったのも逆効果です。
打ち上げの席でなら許されるでしょうが、放送の中で言うべきではありません。

今後について担当プロデューサーは「時間をかけて検討したい」と話しているそうです。

かなり、辛辣に書いていますが、有働アナに恨みがあるわけではなく、
むしろ、周囲の軽率な判断を責めているつもりです。
去年の7月に「“性”の違いによるものか?~女性アナの実況 again~」を
書いていますが、導入部にこの記事を再録したあと、“続編”とも言うべき
興味深い(自分で言うのもナンですが)話を書いています。
よろしかったらどうぞ。 ⇒ 
 http://bit.ly/ktSbyT

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by toruiwa2010 | 2011-05-04 09:43 | 放送全般 | Comments(4)
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先日の世界フィギュアで、小塚崇彦がジャンプするたびに「決まったーっ」と
叫んでいたアナウンサーの声を聞きながら「ああ、オレにはできないなあ」と
苦笑していました。オリンピックや国際試合でよく聞く“応援放送”です。
もちろん、応援する気持ちはあるのですが、そこまで燃えない、あるいは、
どこか照れくさい…苦手中の苦手でした。ハハハ。
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カッコよく言えば“cool”、しかし、自己分析では“情が薄い”がぴったりです。
“冷淡”と言ってもいいかもしれません。たぶん、親子・兄弟の情愛があまり
“濃密”ではなかった家庭環境によるものでしょう。
局のポリシー、宣伝戦略の一環だと十分に分かってはいても、始まる前から
「男女とも連覇。男女とも表彰台を独占か」とあおるのはスポーツへの愛とは
あまりにも別次元過ぎて、どうしてもなじめませんでした。


「I’m a Japanese,but…」(2004.07.10)

初めにお断りしておきますが、私は、この国を愛しています。テレビで、日本チームが、
あるいは日本人選手がプレーをしていれば、それなりに応援をします。
しかし、なぜか“応援放送”というものができません。
それだけではなく、「日本チームだから」「日本人選手だから」といって番組で特別扱い
することも好きではありません。天邪鬼なんでしょうか?ハハハ。
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私が実況したときの日本選手、たとえば伊達、松岡、そして杉山…勝率が悪いんです。
ちょうど負けるタイミングだったにすぎないと分かっていますが、しゃべる側からすると、
居心地がよくありません。いつのころからか、プロデューサーとの「あ・うん」の呼吸で
担当を外れるようになりました。

かつて、中田英寿がイタリアに渡った1998年、WOWOWは毎週のようにペルージャ戦を
優先的に生中継したあとに、その節の好カードを録画で放送しました。ミラン、インテル、
ユベントスも二の次でした。順序が逆やろ!
加入者がどっと増え、ペルージャ戦は好視聴率でしたから、そうするのもわかります。
しかし、周りが盛り上がれば盛り上がるほど、私の気持ちは冷めて行きました。
やっぱりアマノジャク。ハハハ。

私がこのやり方に批判的だったこともあって、ペルージャ戦を担当することはそれほど
多くなかったと記憶しています。やる以上はペルージャ=中田寄りの放送が求められるし、
それは若手のほうが得意ですから、問題はありませんでした。
それで納得していたか?といえば、そうでもないのです。
中田を応援するのはいい、見たい人が多いのだから見せてあげたいというのも分かる。
しかし、そのために、好カードが脇に追いやられることは我慢がなりませんでした。
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シーズンもたけなわの第20節、3位フィオレンティーナvs1位ミランがペルージャ戦の
あとの録画放送に回されたとき、頭の中で何かが“プッチン”と音を立てて切れました。
番組の冒頭でカメラにっ向かってこう言ってしまいました。
「サッカーが“ほんとーに”お好きな皆さん、お待たせしました」と。
せめてもの憂さ晴らし。ハハハ。

高原のHSVについても考え方は同じです。
アナウンサーとしては、割り切って高原ファンのために、ある程度の応援放送をすれば、
八方がまーるく収まるのでしょうが、どうしても抵抗があってできませんでした。
「ガキだ」と言われるわけです。

そんな私にとって、最近、ほんの少しですが気になるニュースがあります。
松井秀喜がメジャーのオールスター・ゲームに滑り込みで選ばれたことです。
ケチをつけるつもりはありません。しかし、「本人の気持ちはどうなのか?微妙だなあ」と
思わざるを得ないのです。

今シーズンの開幕戦を日本で開催したように、メジャーはアジアや中南米にマーケットを
広げたいと考えています。オールスターのファン投票に日本から気楽に参加できるように
なっていますし、最後の出場選手をインターネットで選ぶようになっているのも戦略の
一環でしょう。日本からの投票も明らかに増えているようです。
今回は950万票のうち、120万票あまりが松井に投じられました。もちろん、すべてが
日本からのものだとは言いませんが。
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オールスター・ゲームは、日本では「夢の球宴」と呼ばれ、もともと、「こんな選手たちで
チームを作って試合をしたら…」というアメリカの一野球少年の夢から始まったものです。
メジャーがアメリカだけのものではなく、世界中の野球ファンたちのものになった以上は、
日本のファンにも“自分たちの夢”の実現を求める権利、資格は十分にあるでしょう。
結果として松井が2年連続で選ばれたことはすばらしいと思います。
ただし、単なる“ひいきの引き倒し”ではなく、あくまでメジャーの大きな枠の中での
フェアな投票であったと信じたいものです。

去年の日本のオールスターで、故障中の川崎憲次郎投手(中日)に投票が集まる
“事件”があったことを思い出します。きわめて意図的なもので、例外と考えるべき
なのですが、ネット全盛時代の今は、やろうと思えば何でもできてしまいます。
いちいち葉書に書いて投票していた時代でさえ、組織投票はあったのですから。

今回、よかったなと思うのは、最後のいすを争った5人の中で、30HR‐100打点ペースを
守っている松井の成績が少しも劣っていないことです。
それならば、なぜ、それほどこの件にこだわるかといいますと、メジャーの選手にとって
オールスター・ゲームがとても重いものだからです。
毎年3試合行われていたころ、「休みたいのに」と愚痴をこぼす一流選手がいた日本とは
大きな違いがあります。わずかひと試合、まさに年に一度のお祭りです。
せっかく選ばれたのに怪我をして故障者リストに入った選手が、試合の当日には松葉杖を
ついたユニフォーム姿でセレモニーに参加するのを見たことがあります。オールスター・
ゲームへの思い入れはそれほど強いのです。

日本にも「出来高払い」がありますが、メジャーには契約の中に「incentive」と呼ばれる
条項があります。成績に応じて払われる年俸以外のお金、ボーナスと考えていいでしょう。
多くの選手が「球宴出場」をincentiveに入れているはずです。
それも、「ファン投票ならいくら、監督推薦ならいくら」と細かく分かれています。
大体10万ドル単位と考えて間違いないと思います。

incentiveの例としては、ほかに 出場試合数、打席数、投球回数、打率、HRンなど、
プレーに関するもの、ベスト9、MVP、同投票の2位、3位…などの表彰ものにも
それぞれにボーナスが払われることがあります。
かつてヤクルトでプレーをしたことのあるB・ホーナーは太りやすい体質でした。
“シーズン中の決まった日に本拠地でハカリに乗り、双方で合意している体重以下なら、
その度に10万ドル単位のボーナス”というユニークな条項を持っていました。ハハハ。

今年も、11日(日曜日)のデー・ゲームが終わると、出場選手は胸躍らせ、その日のうちに
開催地、ヒューストンを目指すことでしょう。
月曜日の練習(ホームラン競争も)から盛り上がるはずです。
そして、試合当日は、市内のホテルで盛大なランチ・パーティーが開かれます。
1980年ロサンゼルスで行われた球宴のとき、招待を受けました。
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コミッショナー以下、監督、選手たちが奥さんと一緒に出席する晴れがましい席です。
料理が出る前に全員が紹介されました。
「From Los Angeles Dodgers,Steve Garvey and his wife,Cindy」…
アナウンスに促されてガービーが立ち上がって会釈をします。24年も前のその光景が今も
鮮やかによみがえります。選手は誇らしげだし、彼らを見るまわりの出席者たちの目には
リスペクトがあります。
独身の選手は、「Reggie Jackson and his girl friend, Ms.Chris Thomas」。
…こういうパーティーに一人での出席は考えられません。
さあ、どうする、“独身貴族”の松井秀喜?ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-05-03 10:00 | 放送全般 | Comments(33)
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連休初日の昨日は朝からたくさんのテレビを見ました。
午前中は、ブログの仕上げとウォーキングなどがあったため“ながら見”になりましたが、
午後はかなりしっかりと。ツイートしながらでしたが。けっこう疲れますね。チェックすると
なんと48ツイート!まだ、元気なんだ。ハハハ。

まず、目に留まったのは、テレビ朝日の特別番組でした。
「ANN報道特別番組 つながろう! ニッポン」…タイトルを見たときから、“あざとい”という
言葉が頭に浮かんでいました。“いやらしい”というか。
報道・編成が「こういう番組を作れば局のイメージが上がるだろう」と考えていそうなのが
見え見えで、いかにもテレビがやりそうなことだと。ハハハ。

テレ朝:災害報道についての検証番組…要は反省していることを示すため。
日本人ほど反省好き&自分を悪く考える民族も珍しいのではないか。
反省は常に必要だがそれを番組にするのはどうか。部内でやればいいこと。
この放送時間を復旧・復興をどうあるべきかに使うべだと思うがどうか。
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テレ朝:93歳の女性の言葉…以前にも聞いたが、一言一言に含蓄があり重い。
「100まで生きたってあと6年」…名もない老女の発する言葉がなぜ人の心を
打つのか?声高でない、一市民の静かな声なのに。ジャーナリズムの原点が
彼女の言葉にあるように思えて仕方がない。
  *別のテレビでも見たが、このおばあちゃんの言葉は響く。


夕方近く、NHK BSプレミアムで「日本の歌」の再放送を見ました。大好きな歌手の一人、
吉幾三が出るからです。藤あや子との“スペシャル・ステージ”は見ごたえがありました。
泣かされました。吉の歌う姿を見ると、わけもなく、いつも涙があふれます。妻も、しきりに
ティッシュに手を伸ばしていました。たがいに顔を見ないのがマナーです。ハハハ。
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NHKプレミアム:吉幾三の何が涙を誘うのだろう。よくわからない。
聴くほどに涙があふれる。「for you」と「酔歌 追伸」が絶品だった。
得難いエンタテイナーだ。健康に気をつけて1日でも長く歌ってほしい。
この日のパートナー、藤あや子も自分の世界を作り出していた。
至福の時間だった。


5時半からは「ロイヤル・ウエディング」にくぎ付けになりました。
わが皇室の慶事とは雰囲気が違いますが、なぜか、イギリス王室の戴冠式や結婚式は
見とれてしまうところがありますね。
日テレは見る気がせず、最初から最後までNHKで見ました。
セット、司会、ゲスト陣…どれをとっても、中継体制は“最高の布陣”とは思えませんが、
すくなくとも、“余計なこと”はしないだろうという安心感があります。
チャンネル選択の理由づけとしては情けないですが。ハハハ。
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ロイヤル・ウエディング:王室、歴史、伝統、宗教、上流社会…選ばれた人々の
壮大華麗な儀式。別世界の出来事だが思わず見とれる。
BBCの放送は、カットひとつに無駄がない。
教会の中は赤が多く金髪がよく映える。副音声だと同時通訳の声が消えて
厳かさが増す。ダイアナ妃の美しさが思い出される。

ロイヤル・ウエディング:これは同時通訳ではなく、訳した文章を読んでいるだけだ。
事前に全ての発言は分かっているのだろう。
これなら、字幕にして原音を生かしたほうがはるかにいい放送になるのに。
副音声を聞くと厳かさがかなり違う。

ロイヤル・ウエディング:God Save The Queen…国歌斉唱。
女王自身は 歌わないわけだ。ある意味、目からうろこだ。
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“バルコニー・キス”まで見終えて「世界フィギュア」にスイッチ。いや忙しい。ハハハ。
どことなく…あくまで、どことなくですが、大震災の発生で1ヶ月延期され、会場も東京から
モスクワに移った“虚脱感”のようなものが、選手にも観客にも漂っている気がします。
同じ空気が諸般の事情があって実況・解説を現地に送らなかったテレビにも…。ハハハ。

村上佳菜子:最初の3-3がきれいに決まって波に乗った。音楽にも乗っていた。
年齢的にはぴったりの演技だった。会場の受けも良かったが、点はどうか?

ファヌーフ:飾りが少しうるさいがコスチュームの色がきれいだ。
日本人選手も衣装のセンスを学ぶべきだ。印象が大きく違うもの。
浅田真央の新しい衣装は疑問だらけ。

レオノア:彼女を見てるとロシア人も相当欧米化してることが分かる。
この人のジャンプは切れがすごいなあ。実況・解説、言葉は要らない。
ロイヤル・ウエディングのBBCを聞くといい。

欧米勢を見てると、衣装にもきちんと目配りされていることが分かりますね。
選手自身も、自分を最高に美しく見せることにどん欲ですが、日本人は
“遠慮”があります。

コストナー:ひところ邪魔をしていた長い脚…最近は武器になっていたのに
この転倒は大きいなあ。

ゲデバ…:この衣装はどうなんだ?普段着のままリンクに出てきた印象だが。
少し太った? そのせいか、以前よりスピードがないような。
スタミナ切れてないかな。こりゃフリーは厳しいのではないか。

浅田真央:こんなに細かったかなあ。痛々しいほどに細い。
いくら見せる競技とは言ってもエネルギーが出せないと。
フラットは少しふっくらし過ぎてるが、ほかの選手と比べて、浅田の細さが
気になる。

オーチンハラショーときましたか。塩ちゃん、笑いはとらなくていいんだからね。 

安藤美姫:SPで3位までに入れば逆転する力も自信もあるだけにそれほど
切羽詰まった気分ではないと思うが。一時はこの人が滑り出す前不安が
いっぱいだったが、今は違う。安定感がすごい。不安は少しゆったりしすぎたか?

シズニー:リンクを離れた彼女はいかにもアメリカの若い女性という感じ。
女性としての魅力にあふれている。演技が優雅だなあ。流れてる。
スピンが美しい。内面の美しさが出た演技だった。気に入った。

コルピ:フィンランドの妖精か。もう少しヒネリはないのかなあ。
スタート前の笑顔がごく自然だったが最初のジャンプで転倒!
あとはよかっただけに惜しいなあ。

フラット:シズニーとは別のタイプのアメリカン・ガールだ。
激しい練習をしてるはずなのにこの体型なのはなぜか?
5ポンド(2kg+)絞ったらもっと動けるのではないか。
でもそれなりに楽しめる滑りだった。

浅田真央:リンクに立った時の印象が痛々しいほど細い。そしてこの衣装!
アドバイザーはいないのかなあ。
3Aで着地が乱れていた。こだわる気持ちは尊いのだが。
ステップはさすがだったが、他は並みの選手に見えた。

6位!ということはキムには抜かれて最終Gに入れない ?!

キム・ヨナ:最初のジャンプは危なかったがあとはソツなくまとめた。相手に
対応するタイプの競技ではないからもともとブランクは問題じゃなかったはず。
その通りの演技だったと思う。予定通りの1位か。安藤に期待しよう。


キム・ヨナには、1年のブランクも“ほぼ”関係ありませんでした。ほかの競技と違って、
フィギュアでは相手の力や技に対応することがありません。“試合勘”と言ってもそれほど
大きなものではないと思っていました。その通りの演技を見せました。
滑り終わったとき、「安藤の方が上」と思いましたが、審判の評価は逆でした。
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予想通り、ネットでは非難ごうごうだったようです。
流れがあって美しい演技だと思いました。審判が彼女を上と判断したのなら、私は素直に
受け入れます。「買収だ」「不公正だ」と言い始めたらきりがありませんから。
日本で“フィギュア・ファン”と称する人たちの一部に“キム・ヨナ嫌い”が多いのは
分かっていますが、書かれていることを読むと気分が悪くなります。品性下劣です。
災害発生後、世界からほめられた素晴らしい日本人はどこに行ったのですか?ハハハ。
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安藤美姫の演技はとても安定していましたね。調子がよくないと言っていたようですが、
難度を下げて“美しく”滑り切ったのは立派です。キムとの差はあってないようなもの、
フリーに絶対の自信を持っている安藤ですから、逆転優勝の可能性を80%と予想します。
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浅田真央は「ショートプログラムがすべて。トリプル・アクセルを跳ばなくては」という
“強迫観念”に押しつぶされてしまったのではないでしょうか。
まさか、彼女がフリーを最終組の前で滑ることになるとは予想もしませんでした。ただし、
点数的には逆転も可能です。そのためには“開き直り”が必要でしょうが、口で言うほど
簡単ではないと思います。芯はしっかりしている選手ですから、今シーズン最後の滑りに
ひそかに期待しましょう。今夜はぜひ3Aを成功させてあげたいものです。

“テレビ&ツイッター漬け”の一日でした。今朝は目がしょぼしょぼ。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-30 10:41 | 放送全般 | Comments(21)
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少し前まで、一日に何度となくテレビから流れた「上を向いて歩こう」、「見上げてごらん
空の星を」はほぼ半世紀前に坂本九が歌って大流行した歌です。
桑田佳祐・福山雅治を初めとする豪華なメンバーによる応援歌を聞くにつけ、被災地を
実際に訪れた歌手たちの活動を見るにつけても、歌が持っているパワーに圧倒されます。

歌と同じように、書物にも人の心に沁みたり、勇気を与えたりする絶大な力がありますね。
ヒット曲を持っている歌手、長く読み継がれている本を書いた作家の影響力にはいつも
感心してしまいます。
特に歌手の場合は、自分の歌によって人々が笑ったり、感動して涙を流したりする場面を
目撃することが多いですから、そのたびに“歌手冥利”ということを思うでしょう。
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今のアナウンサーたちは、私が現役のころにくらべたら遥かに名前も顔も知られていて、
アイドル並みの人気者になっている例もあります。それでも、人に感謝されたり、感動を
与えたりすることはそんなに多くはないでしょう。
まして、そのアナウンスが5年後、10年後まで記憶に残るようなことはめったにないと
思います。少なくとも、私はありません。「いや、…のときの実況はよかったですよ」と
ごくたまに言われることもありますが、それは、試合そのものの印象が強いのであって
私は“おまけ”にすぎません。ハハハ。

5,6年前に、「冥利」というエントリーを書いたときにも引用したのですが、きっかけは
旧HPの掲示板に書き込まれたコメントでした。

<…わたしは以前、視聴者プレゼントで岩佐さんの本も頂いたのですが、
その本もわたしにとってとても大切な本です。
久しくネットもやってなかったことや、前ほど熱心にサッカー中継を
見なくなった事もあり、岩佐さんがサッカー中継から退いたことを
知りませんでした。わたしはもうWOWOWには加入していないので、
岩佐さんの今の声を聴く事はできません。
学生時代、サッカー中継に興奮、かつ感動できたのも岩佐さんの実況が
あったからこそだと、WOWOWから離れて、今でも思っています。

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“本”は、2002年に自費で出版したささやかなものです。
推敲が足りなくて、句読点の誤りや文章のおかしなところがあって、恥ずかしいかぎりの
本ですが、大事にされていることを知ったときは、「出してよかった」と思いました。
ただし、アナウンサーが本当の“冥利”を感じるのは、やはり実況の場です。
大きな試合を担当したり、プレー描写や解説者とのやりとりがうまく行ったりしたときに
「よくぞ、アナウンサーになった」と思うものです。

残念なことに、実況を聞いたときの感動が長く続くことはありません。
スタイルがどんどん変わっていくからです。昔から“名アナウンス”とされているものも
数年後には色あせて聞こえます。若いころに聞いて印象深かった実況をいくつかテープで
聞いたことがありますが、“古色蒼然”…やめておけばよかったと思いました。
直木賞作品のあとに夏目漱石を読む気分と言えばいいでしょうか。
それぐらい、実況スタイルが変化しているのです。
文学はそれでも人に感動を与えますが、実況はなかなか難しいです。フジテレビの後輩に
「実況は消える芸術」と言い放ち、自分の放送をテープに録らない男がいて、そのころは
あきれたものですが、今になって「なるほどね」と思わないでもありません。ハハハ。
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人から「あれはよかったですね」と言われるものでも、今聞くと、「なんだ、これは」と
スタイルの古さに唖然とし、「もうちょっと、うまくしゃべれるんじゃないのか」と思う
ことが多いです。“門外不出”にしたいぐらいです。ハハハ。

具合が悪いことに、誉められるのは、ゴールが決まったり(サッカー)、ナイスショットが
決まったり(テニス)したときに実況をやめて拍手・歓声を生かした場合が多いので
いささか微妙です。
自分のスタイルとしてやったのですから後悔などしませんが。ハハハ。

ある立場・境遇で自然に受ける恩恵や幸福…
広辞苑によれば、“冥利”はもともとそんな意味で使われるようですから、私に限っては
ヘッドセット・マイクをつけ、わくわくしながら放送席に座ることがすでに“冥利”だったと
と言っても言い過ぎではないかもしれません。それに気付くのがきわめて遅かったのは
“痛恨のきわみ”ですが。ハハハ。 

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by toruiwa2010 | 2011-04-28 09:51 | 放送全般 | Comments(6)
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今回の大災害の報道は各局が総力を挙げて取り組みました。
出ずっぱりのキャスターを心配する声もたくさんありましたが、
「大丈夫だって。こういうときに頑張らないでいつ頑張るんだ、
と張り切っているはずさ」と思っていました。
しかし、読み間違いの連発や、2日連続でゲスト紹介のときに
名前を間違うなどの凡ミスを見せつけられると、相当の緊張感や
プレッシャーがあったのだと思わないでもありません。

単純に読み方を知らなかったものは防ぎようがありません。
「アナウンサーがこんな字を知らないなんて」とおっしゃる方が
かなりいますが、よほど熱心に勉強していない限り、誰にだって
“落とし穴”はあるものです。
同じ文字に何種類もの読み方があり、片仮名にすれば同じなのに
漢字になると意味がまったく違うのですから、そのすべてを知る
というのは口で言うほど簡単ではありません。
生き方や歩んできた道によっては、その“悲劇の瞬間”に初めて
出会ったために読み方を知らなかった、使い方を間違えた…
そんなこともありますからね。
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「耳ざわり&肌ざわり」(2009.03.17)


未曾有(みぞう)を“みぞうゆう”、頻繁(ひんぱん)を“はんざつ”は麻生首相
元凶(げんきょう)を“がんきょう”はミスター年金の馬渕議員
丼物(どんぶりもの)を“どんもの”はクボジュンこと、元NHKの久保純子アナ
怪鳥(けちょう)を“かいちょう”は40数年前の岩佐徹アナ  ハハハ。
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…日本語の難しさについては、何度も書いてきました。
言葉を“道具”にする仕事を長くやってきましたが、自分がしゃべったり、書いたりする
日本語が絶対正しい、などと言い切る自信はまったくありません。気づかずに、間違った
言葉遣いをしている可能性は決して否定できません。

アナウンサーとして最も重きを置いていたのは、自分が思うことや人が書いた文章の中で
大事な部分をきちんと把握し、聞き手に伝わるように話す、あるいは、読むことでした。
ですから、当然、“正しい日本語”の優先順位は2番目以下になります。
前にも書いた通り、“ルースボール”や“スムース”にはこだわる一方で、細かいことは
あまり気にしない傾向があります。“フレキシブル”あるいは“いい加減”…。ハハハ。

書き込みを読ませていただいて、“ありがちな”間違いに気づきました。
直後に、レスの形でそれを指摘することは私の流儀ではありません。
「恥をかかせる形になるのは避けよう」、「言ってあげたほうがいいかな」と迷った挙句、
「エントリーにするのが一番」ということになりました。

この数ヶ月の間に「“耳ざわり”がいい」というフレーズが何回か書き込まれていました。
“耳ざわり”は“目ざわり”とともに、触れた感じが“悪い”ことを表す言葉です。
一方、似た表現の“手ざわり”は“肌ざわり”や“舌ざわり”とおなじで、ふれた感じ
“そのもの”を指しています。

身体の部分とひとつになって、どちらも、“ざわり”という音になるため混同しがちですが、
実際は、意味が違い、使われる文字も違います。
つまり、“耳障り・目障り”と“手触り・肌触り・舌触り”です。
文字にすれば意味の違いも明らかですから間違えにくいのでしょうが、普通、ひらがなで
表記されることが多いために、「耳ざわりがいい」もありそうな気がしてしまうのでしょう。
ただし、間違って“耳ざわりがいい”と言う人はいても、なぜか、“目ざわりがいい”は
聞いたことがありません。耳ざわりがよくないからですかね。ハハハ。

なお、当ブログには、しばしば“目障り”なことも書かれていることがありますから、
読むときは、十分にお気をつけください。ハハハ。


「トリハダ」(2005.06.05:全仏期間中)

終盤に向かって次第に減っていきますが、今回は島村、久保田、田中、鍋島、私と、
5人の実況アナがパリに来ました。
司会の進藤さんを入れると、全部で6人のアナウンサーが集まったことになります。

これだけ元局アナの顔が揃うと、出番待ちや会食のときなどに「実況」、「アナウンス」の
話が出てくるのは自然なことでしょう。その流れで、「言葉」が話題になることも多いです。
昨日の焼肉屋では、こんな話になりました。

ダバディが私に「男子の決勝はどうなりますかね?」と聞いてきました。
「いや、その前に…昨日(ナダルvsフェデラー)は失敗しちゃったよ。試合が終ったあとの
スタンディング・オベーションで、つい“鳥肌が立ちますね”と言ってしまった」と私。
話の途中から、前の席の島村、右隣の進藤両アナが首をタテに振り始めました。ハハハ。
「いい話の時は使わないと分かってるのに」と続けた私に誰かが「何て言うんですか?」と
声をかけてきます。進藤さんがすかさず「身震いするとか…」と答えました。
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たびたび書いていますが、もともと「正しい日本語の伝え手、アナウンサー」はカンベン
してもらっています。ハハハ。
そんなものは、そういうことにこだわるアナウンサーたちにまかせて、自由で、気持ちが
伝わる言葉を使って実況するのが一番だと考えていますから。

で、そんな私がやってしまった失敗ですが、これはやっぱりやらない方がいいかな?と…。
しかし、素直じゃないですから、進藤さんの「身震い…」に参加者のほぼ全員が感心し、
あるいは納得しているのを聞きながら、「だって“身震い”はしなかったし、“鳥肌”は
実際に立ったんだもの」と考えていました。そんなときはどうすればいいんだ?ハハハ。

ちなみにアメリカ英語では、“goose bumps”と言うようです。
嬉しいことに、例文の中に「感動して I had goose bumps」などというのもありました。

日本語では、怖い思いをしたとき恐ろしいものを見たときなどに使うとされていますが、
感動したときにも同じ現象が起きるのですから、差別するのはおかしいですよね。
嬉しいときも、悲しいとき、あるいは怖いときも「なみだ」は「なみだ」じゃないですか。

ああ、やっぱり、私はアメリカで暮らすべきなのかなあ。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-24 08:22 | 放送全般 | Comments(4)
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テレビの草創期から“報道のTBS”という定評がありました。
“ドラマのTBS”と呼ばれた時代もありました。
個人的には、スポーツ・アナウンサーの粒が揃っているなあと思った時期もありました。
伝統があり、底力があり、ネットワークも強く、会社も社員も自信にあふれていました。
“民放の雄”を気取ったところがありました。
フジテレビに入ったころ、経営陣も、先輩社員もTBSを強く意識していたものです。

「おい、大丈夫かTBS」(2005.05)

“オウム報道”でミソをつけたころから、TBSが「元気」失っていきました。
中でも驚いたのは、2002年にわが同期生、露木茂を朝の新番組「おはよう!グッデイ」に
起用したことです。
有能な司会者であることは誰もが認めると思いますが、「朝の顔」だと思いません。
少しリサーチすれば分かったはずです。プロなら、リサーチするまでもない話ですが。
社長から社長に頼み込んだと聞いていますから、もしかすると現場の声は一切無視された
トップ・ダウンの決定だったのかもしれません。
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さらに驚いたのは、1年後にはあっさり彼を降ろして、局アナ・コンビに代えたことです。
無定見と言われても仕方ないでしょう。
スポーツ・アナでもある土井アナはがんばったと思いますが、おそらく、はじめから
“つなぎ”の予定だったのでしょう。2005年からは人気者・みのもんたを担ぎ出しました。
人気にあやかりたい気持ちも分からなくはありませんが、どこか痛々しい感じでした。

彼のファン=彼が言う「お嬢さん」(ハハハ)の猛反発を覚悟しつつ申し上げます。
「朝番組をどんな風にやるのか?」に興味があり、ある種の期待をもって見たのですが、
どうがんばっても1週間が限界でした。
在京各局で人気番組を担当してきましたから、ブレーキをかけられる人間が彼の周辺には
いないのかもしれませんが、とにかく、傲慢、不遜、明らかに不確かな知識で発言する
こともしばしば…圧倒的多数のみのマニアにはそれこそがたまらないのでしょうが、私は
耐えられませんでした。ハハハ。

そして、これは彼の責任ではありませんが、出演しているコメンテーターたちの中には、
取り入ろうとでも考えているかのように、コメントが“みの寄り”に流されていく人が
何人かいますね。久米宏の「ニュース・ステーション」後半にも見られた現象ですが。

お断りしておきますが、私も彼のすべてを否定しているのではありません。
「ミリオネア」の彼はいい味が出ていたと思います。いや、むしろ、彼にしか出来ないと
言ってもいいかもしれません。
「朝ズバッ!」も、いいブレーンがいればもっと違ったアプローチが出来たはずです。
もったいないと思います。
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拒否反応のひとつの理由に、それまで出ていたラサールが気に入っていたことがあるのは
否定できないでしょう。着眼点、分析、しゃべり方がなかなかよかったし、それは朝の
雰囲気ともマッチしていました。
夕方のニュースに回りましたが、出番が少ないのと、雰囲気が朝とは大きく違いますから、
見ていて違和感があります。

この年の改編では、午後のワイドショーもなくなりました。
そして、「午後の顔」だった三雲孝江を夕方のニュースのメインにもってきました。
これも分かりません。ほかのどんな局の編成マンもこんなシャッフルはしないと思います。
キャリアがありますから仕切り方は鮮やかだと思いますが、夕方のニュースが必要とする
“スピード感”を考えると「違うよな」と思ってしまいます。
しかも、彼女がメインになったことで、それまでメインだった池田・小倉両アナは脇役に
回ることになりました。スタート時間が早くなりワイドショー的な要素が増えることへの
対応策なのでしょうが、あまりにも安易という感じです。
そもそも「ニュースの森」に二人を起用したときには「立派なキャスターに育てるんだ」
という意気込みだったんじゃないのでしょうか!?

三雲に代わって、「ブロードキャスター」に登場した元NHKの久保純子の使い方に疑問を
感じる方はきっと多いと思います。
NHK時代、人気者だった彼女を起用するには相当のお金を使ったに違いないのですが、
肩書きは「メイン・キャスター」の一人になっているものの、実際はほとんどすべてを
福留が仕切っているように見えます。
フジテレビの「情報EZ!TV」で森本毅郎とともに“司会”をつとめる小島奈津子にも全く
同じことが言えます。
度胸さえあれば、入社2、3年目でも十分こなせる仕事をやってもらうのに、たくさんの
お金を使うのはいい加減でやめませんかねえ。あの程度の使い方で視聴率が持ち直すと
考えているならば、視聴者をなめているとしか思えません。

TBSがらみでいえば、「ジャスト」が終了したピーコが、フジテレビに戻って「ピーコの
辛口チェック」と、まったく同じコーナー・タイトルでおしゃれチェックをやってます。
「節操」というものがないのか、君たちは?ハハハ。面白いから、続くのは結構ですがね。

みのに戻りましょう。
彼のハード・スケジュールに驚いたり心配したりする方がいますが、それは間違いです。
仕事の量が多いために体をこわすとすれば、それはストレスがたまった場合でしょう。
みのは、むしろ仕事をすることでストレスを解消しているようなところがありますから、
その心配は全くないと思います。ハハハ。
久米が「出ればいいというもんじゃないだろう、と言ってやりたい」と言ったそうですが、
神経を使いながら、仕事をするタイプの久米だから、そういう発言になるのです。
タモリ、さんま、所ジョージなど、お笑いにはこのタイプが多いのですが、司会業では
きわめて珍しいです。その意味では貴重な才能だと言うこともできるでしょう。

かつてのTBSは堂々としていましたが、今は、むしろ影が薄いとさえ感じます。
プロ野球で巨人が弱いと面白くないように、民放の“老舗”としてのTBSにはしっかり
してもらわないと困るのです。短期間で元の高みに戻すことは簡単ではないでしょうが、
「腐ってもTBS」を見せるところから始めてもらいたいものです。

*6年前に書いた記事です。少し、手を加えた部分はありますが、
見方や考え方はそのままです。TBSの不振が長引いていることを
示しています。
<<<プロ野球で巨人が弱いと面白くないように…の部分だけは
今、読むと「?!」という感じですね。当時は、まだプロ野球が
話題の中心だったのでしょうか? 信じられませんね。ハハハ。


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by toruiwa2010 | 2011-04-17 08:48 | 放送全般 | Comments(10)
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アナウンサーも人の子…です。腹が立つこともありますし、泣きたいときもあります。
しかし、その感情をいちいち放送で披露していたのでは仕事になりません。
T光アナのように器用に泣いて、番組を盛り上げる“達人”もいますが、ほとんどのアナは
怒るまい、泣くまいと自分の気持ちを必死にコントロールしながら実況しているのです。

それでも、放送中に泣いてしまうアナもいます。
2004年オリンピックの女子バレーボール最終予選で出場権を確定したあとのフジテレビ・
森昭一郎アナのなみだはひとつの典型です。

話を分かりやすくするために少し書き変えました。

「森アナのなみだ」 (2004.05.18)

女子バレーボールの最終予選はかなりの盛り上がりでしたねえ。
TBSとフジの共同放映になったことにもびっくりしました。
プロモーションなどをのぞけば、こんなことはめったにありません。
フジの渡辺アナがTBSで小倉アナと一緒に番組を仕切る場面などを見ていると「時代は
変わった」と思わざるを得ませんでした。
全体としては、NEWSを起用しての応援など、フジ主導の感じは否めませんでしたが。
ハハハ。
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当時のHPのBBS・“ANY TALK”でひとしきり話題になったのは、オリンピック出場を
決めた韓国戦後の、フジテレビ・森昭一郎アナの涙のインタビューでした。
彼の涙が初めて大きく取り上げられたのは前年のワールドカップ・バレーのときでした。
強敵・ポーランドに勝ったあとのインタビューで、感極まった彼は第一声がひっくり返り、
「まずい」と思ったのでしょう。一瞬、間があいたとき、お茶目な高橋みゆきがマイクを
持ち去ってインタビューを続けたのです。

まず、選手たちがもらい泣きするなど大うけ、会場も大爆笑となりました。
「結果オーライで、決してほめられない」と本人はかなり落ち込んだらしいです。
長いスポーツ中継史上でも、珍しい光景だったといっていいでしょう。
「やっちゃったよ」と思いながら見ていたのですが、このとき、強く印象に残ったのは、
むしろ高橋選手の機転でした。まるで、「万一のときには…」と打ち合わせがあったのかと
思うほど、この時のマイク奪取は見事な間合いでした。ハハハ。

そういう「前ふり」があったうえでの今回のインタビューです。
日本は、宿敵・韓国に完勝してアテネへの切符を確保しました。
「さて、聞き手は誰だろう?」と見ていると、森アナでした。始まったときから涙声で
危なっかしかったのですが、「もらい泣きするからやめてください」と選手たちにけん制
されながら、何度も泣いていました。たぶん、もともと感激屋なのだろうと思います。

BBSへの書き込みを読むと、「ぎりぎりセーフ」もふくめて、7:3ぐらいで“肯定派”が
多かったようです。もちろん、厳しいご意見もありましたが、当然です。
プロの立場で言えば、基本的には「まず、冷静に。お前が先に感動してどうする?」です。
しかし、物事は、必ずしもそのとおりにはいかないんですよね。

そして、もうひとつ、考えられる背景を書いておきましょう。

フジテレビのバレー担当アナはまず、高校バレーの取材から始めます。
学校にお邪魔すると、練習の最中でも、監督は選手全員を集めます。
「フジテレビの○○さんだ」と紹介すると、選手たちは声をそろえて「こんにちは!」と
頭を下げ、「よろしくお願いします!」と言って、また頭を下げます。
「フジテレビの○○です。練習を見せてもらいに来ました。ヨロシクお願いします」と
挨拶すると、「よろしくお願いします!」と勢いよく頭を下げて、コートに戻っていきます。

学校によっては、この間、選手に爪先立ちをさせているところもあります。体力づくりの
一環です。はじめのうちは練習の厳しさ、激しさに圧倒されます。
今回の大会中に、監督が不振の大山加奈選手に厳しい言葉を投げつけるところをご覧に
なった方もいらっしゃるでしょうが、練習のときの厳しさはあんなものではありません。

「いじめじゃないか」、「憎んでるみたいだ」と思うほどのことが目の前で展開されます。
監督によっては、取材が入るとやたらに張り切ってしまう傾向の人もいます。ハハハ。
しかし、多くの場合、「愛のムチ」です。「本当に憎かったらできませんよ」と監督たちは
口をそろえて言います。教える側にしてみれば「できるはずなのに、何故できないんだ」と
歯がゆかったり、悔しかったりするのでしょう。特に、女子の場合に、この傾向は強く、
実業団に進んでも変わることはありません。

こうして始まった選手との付き合いがVリーグ、代表チームにもつながっていますから、
“自分たちの”チーム・選手という思い入れ、感情移入が強くなるのは仕方がありません。
その彼女たちが苦しい戦いの末に大きな勲章を手に入れた…数十年前、同じ道を歩んだ
私には、森アナの気持ちが手にとるように分かります。ですから、判定も「その気持ちは
むしろ大事。結果もよかったんだから、まあ、いいんじゃないの」と大甘でした。ハハハ。
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私自身、若いころから涙もろく、「そういう場面に出会ったらどうなってしまうだろう」と
不安でした。77年のワールドカップで優勝インタビューを担当しましたが、選手たちが
“オトナ”だったせいでしょうか、泣くことはありませんでした。

実況人生で一番危なかったのは、2003年USオープン・テニスの初日に、サンプラスの
引退セレモニーをお届けしたときでした。
92年にテニス中継がスタートしたとき、まだ若手だった彼が“史上最高のプレーヤー”と
呼ばれるまでに成長するところをつぶさに見てきました。大好きな選手でした。
その彼が司会者に呼ばれてコートに入ってきたとき、スタンディングオベーションが長く、
長く続きました。
見る見るうちに彼の目に涙があふれていきました。こらえようとする、その顔が激しく
ゆがみます。とたん、私の胸にもこみ上げてくるものがありました。
あと数秒、このシーンが続いたら、危なかったでしょうね。
まさに、わが実況人生の中で最大のピンチでした。ハハハ。
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それにしても、TBS-フジ共同放映がどういう条件で行われたのか興味がありますね。
“おいしい”試合はフジに集中していた感じですし、出場が決定した翌日、朝の番組に
登場した顔ぶれに極端な差がありました。
柳本監督以下、主力のほとんどを揃えたフジに対して、TBSは、控えが多かった選手が
3人だけというさびしさでした。
放映権料は今後も上がる一方でしょうから、こういう方式は増えるかもしれませんね。
「見る側」としては、放送してくれればそれでいいです。
いろいろな意味をこめて、制作者、解説・実況の「独りよがり」な放送はごめんですが。
ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-04-16 09:31 | 放送全般 | Comments(2)
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3月いっぱいで日テレの「ズームイン」が終了しました。
“徳光・福留的なしゃべり”が好きじゃなかったので、ほとんど
見ていませんでしたが、名物番組だったことは事実でしょう。

羽鳥アナは中3日で明日からはテレ朝の“朝の顔”になります。
アメリカではそんなに珍しいことではないようですが、まだまだ
“義理人情”を重んじる日本人の感覚では“おやまあ”という
ところでしょうか。ハハハ。
30年ほど前、アメリカ滞在中にテレビを見ているとき“移籍”して
日が浅いキャスターが「このあとも、引き続きチャンネルXXを…」と、
前に仕事をしていた局の名前を言ってしまうところを目撃しました。
羽鳥アナはそんなヘマをしないでしょうが。ハハハ。

3月から4月にかけては、テレビの世界でもいろいろと変化のある時期です。
7年前の3月末、テレビ・ジャーナリズムに“革命”をもたらした番組、
「ニュースステーション」が終わりました。


「Nステ終わる」 (2004.03.31)

久米宏さんの「ニュースステーション」が終了しました。
「あれを見ないと一日が終わらなかった」方も多かったことでしょう。
“司会者”がニュース番組を切り回すという、それまで日本では見られなかった手法、
その司会者、久米宏が発する圧倒的なオーラ、斬新なセット…どれをとっても、注目を
集める要素を十分に持っていました。

話題になっていましたので、ライバル局の番組ではあっても、初めはよく見ていました。
しかし、しばらくすると見なくなってしまいました。
理由は、番組の“売り”である久米さん個人のキャラクターや、彼が“自分を演出する”、
そのやり方に“辟易”してしまったからです。野球やサッカーの中継にまで顔を出すのは
いくらなんでもねえ。ハハハ。

彼の才能のすばらしさは素直に認めます。
思い出すのは今から30年近く前の若き日の彼です。たまたま乗ったタクシーのラジオで、
売り出し中の彼の声を初めて耳にしました。
永六輔さんが司会をする番組、「TBS土曜ワイド」で外回りのレポーターをやっていました。
短い持ち時間の中に、独特の視点からしっかり自分らしさを出したレポートでした。
レポートの原点は「その場にいなくては分からないことを伝える」ことです。
このことひとつをとっても、ほかのレポーターとは違っていました。
研ぎ澄まされた感覚で自分が感じたことをそのまま言葉に置き換え、明るくテンポのいい
しゃべり口でリスナーに訴えていました。
ほめすぎかも知れませんが、「こんなやつがいるんだ」と、同業他社の後輩アナの仕事に
びっくりしたのは事実です。

はじめはラジオ中心に活躍していました。基礎はそこで出来上がったのだと思います。
その後、テレビに出始めると、「ぴったしカンカン」で軽妙な司会ぶりをみせました。
さらに、黒柳徹子さんと組んだ歌番組、「ザ・ベストテン」でも大人気でした。
数年後フリーになって、日テレでやった生番組「ニューススクランブル」は、コンビの
横山やすしと交わすやりとりが緊張感とスリルにあふれた面白い番組でした。
1週間のニュースを二人がアドリブで“斬る”のですが、キャラクターの見事なまでの
コントラストと、何を言い出すか分からないやすしをコントロールする久米さんのワザが
冴えていました。
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そうした経験を集大成したものが「ニュースステーション」だったのでしょう。
はじめは、「さすがだ」と感じ入ったのですが、そのうち、やり方が気になり始めました。
何よりも、「ずるい、フェアじゃない」と思ったのは、例の、CM直前の捨て台詞でした。

“申し子”といってもいいほど、「放送」を熟知しています。CM前の10秒のカウント
ダウンに合わせて、ゲストを斬り捨てるようなひとことを入れる、取り上げたテーマに
ついての自分の考えをコメントすることなど、彼にとってはいとも簡単です。
海千山千の国会議員でも、どんなに口の達者な評論家でも、放送の仕組みをそこまでは
分かっていません。
反論しようとしても、そのときにはもうコマーシャルに入っています。
結果として、視聴者には、彼の考え方がそのコーナーの“結論”であるかのような印象を
与えることになるのです。

このことは業界内の多くの人が指摘し、批判しました。しかし、ご本人はいわば確信犯、
すべて承知の上でやっているのですから、やめる気配はありませんでした。
番組内の立ち位置が違いますから一概に言えませんが、田英夫、筑紫哲也、磯村尚徳、
俵孝太郎、木村太郎…彼以前の名だたるキャスターたちには見られなかったことです。
だからこそ、お茶の間の目には新鮮に映り、“アンチ久米”を上回る熱烈な久米ファンが
生まれたのだと思います。
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ニュースの送り手は、“事実を伝え、判断は視聴者に任せるべきだ”と考える私にとって、
「Nステ」の最終評価は「NO」です。しかし、テレビの世界にまったく新しいニュースの
伝え方を提唱し、確立した功績は大きなものがあります。その意味で、日本のテレビ史に、
「Nステ」と久米宏の名前がしっかりと刻まれるのは間違いありません。

大きな功績に比べればとるに足りないことだと思いますが、そのかげで見過ごされている
ことに触れておきたいと思います。功罪の「罪」の部分です。
「亜流」を作ってしまったことです。それだけ、影響力が大きいということなのでしょう。
テレビ朝日には、サッカーの角沢アナ以下、似たようなしゃべり方をするアナウンサーが
何人もいます。女性にもいますから驚きます。
残念ながら、形は似ていても、内容もキレもまるで違いますが。

亜流を作った点では、かわって登場する古舘伊知郎さんにも同じことが言えます。
偶然の一致でしょうか?二人とも、きわめつきのアクの強さが持ち味です。だからこそ、
いい意味でも悪い意味でも、視聴者の神経が反応するのでしょう。
今までにないスタイルを編み出して、「個性」にまで結晶させたところに値打ちがあります。
そして、それが人気になったり、一定の評価を受けたりすると、若いひとたちがついつい
同じ方向を目指してしまうのは、どの世界にも見られる現象です。
ある局で、大人気のアナウンサーが生まれると、必ずといっていいほど、それを真似る
後輩アナが現れます。なぜ、先輩、上司が注意しないのでしょうか。形だけ真似をしても、
力が伴わなければ、「久米もどき」「ミニ古舘」以上になることはありえないはずなのに。
「罪」とは言ってもご本人にはまったく責任のない話でしたね。ハハハ。

さて、古舘伊知郎の「報道ステーション」は楽しみです。
12月に節目の50歳になるようですが、大勝負に出たものですねえ。古舘さんにとって、
「久米のあと」という、これほどやりにくいシチュエーションはありません。これまで
最大の売りだった、あの「言葉遊び」もできないのですからね。
なのに、引き受けたのはそれなりの勝算があったはずです。きっと、彼個人だけでなく、
有能とされる彼の事務所にも秘策があるのでしょう。
同じ放送人として、それが何かを知りたいでのです。 ハハハ。


ほぼ1年後、久米はテレビカメラの前に戻ってきました。
そのときに書いた記事を思い出しましたので、おまけとして載せておきます。
“おまけ”にしては長いですが。ハハハ。

「ヒロシです」05/04/18


久米宏がテレビ画面に戻ってきました。
日曜夜8時、日本テレビの「A」という番組です。
日テレのこの枠では、彼と「天才」横山やすしが共演した80年代の「TVスクランブル」が
懐かしく思い出されます。
久米がTBSをやめたあと、「ニュース・ステーション」開始の半年前まで放送されたもので、
その後も付き合いの長いオフィス・トゥー・ワン制作の人気番組でした。
いくつかの話題がカセット・テープにまとめられていて、その中から“適当に”選んだ一本
(少なくとも見た目では・・・)ものを見せたあと、やすしが好き勝手なことをしゃべる、
その、どこに向かうか分からない(ハハハ)やすしを久米が鮮やかな手綱裁きで導いていく
という趣向でした。
生放送で過激な発言も多いやすしが出ているわけですから、スリルを感じながら見た方も
多かったと思います。そして、久米のよさ、才能が十分に生かされて番組でした。

今回の興味は、20年近く大変なストレスがたまる番組を終えたあと、しっかり充電した
久米宏がどんな切れ味を見せてくれるかという点にありました。
結論から言うと、「肩すかし」・・・。ハハハ。一回見ただけで言うのは酷だとは思います。
それに、いかにも間が悪すぎました。
けさの新聞で一回目の収録が“3月23日”だったと知りましたが、その時点ではまさか、
アジアの情勢がこんなことになるとは思いもしなかったでしょう。
その点は同情の余地が多少あるかもしれません。

それにしても、まず、北京のある家庭とスタジオを映像つきのインターネットを結んで、
出てきた話題が「肥満に悩む少女」!!
二つ目が、同じ方法でソウルと結んで、「学歴重視」を反映して妻子が海外留学したために
「逆単身赴任」になったサラリーマンの話!!
知っているようで知らないアジアを広く知ってもらおうというコンセプトなんでしょうが、
この番組をはさんで、いやというほど見せられる中国や韓国の反日行動とのギャップが
激しすぎて、見ているのが痛々しい感じでした。

スタッフや、久米の気持は手に取るように分かります。
「しまった。やっぱり撮り直すべきだった」…と思ったはずです。
収録した内容を思えば、今の状況の中でそのまま放映したときの「落差」は明らかだった
のですからスタッフの対応のまずさは最悪です。
この「ゆるい」感覚で今後も番組を作っていくのなら、この先も明るいとは言えません。
「撮り直したほうがいいのではないか」の声はどこかで出たはずです。

もし出なかったとしたら、局そのもののニュース感覚を疑ってしまいます。
私は、これまでの言動から言っても、番組の看板である久米宏本人が、まず言い出した
のではないかと思いますが。
もちろん、番組一本撮り直すための費用は、半端ではありません。
しかし、肝心の一回目の中身があれでは、期待して見たはずの大勢の視聴者を裏切って
しまったと思うのです。

番組の作り方も、久米のよさは生かされていません。
彼自身が番組内で語った「自分が目立たないようにしたい」というのは本心ではないと
思います。視聴者は、黙って人の話をニコニコ聞く彼を見たいわけじゃないでしょう。
ハハハ。
海外と結んでいるために音のディレーがあり、その上通訳が入りますからかなり細かく
編集処理をしています。このことも、番組全体のリズムが心地よくない理由だと思います。
この作り方だと、ライブは絶対に不可能だし、それが「当意即妙」を売りにする久米が
発言しにくくなるというジレンマを生んでいます。

事情はあるのでしょうが、収録と放送の間が空きすぎているのも興をそぎますね。
この時期の3週間強は、現地も日本も季節感が大きく変わる時間です。
スタジオ収録のクイズ番組ならいいでしょうが、「アジアの今」を伝える為には、こんな
スケジュールではダメだと思います。

厳しすぎるのは自覚しています。
でも、これは私のブログだし番組関係者が見るわけもなし・・・。ハハハ。
お断りしておきますが、フジテレビOBの私でも、「母局」で変な番組があれば同じように
クレームをつけますよ。もっとも、このところ「さわぎ」はあっても話題になるような
番組はどこを探してもありませんものねえ。ハハハ。


テレビが求めるのか、本人に未練があるのか…それからさらに4年半後、
みたび、テレビに登場しました。
実際は、その前に戻ったのですが、私が本格的に取り上げる前に終了しています。

おまけのあとですから、“ついで”として、再録しておきます。ハハハ。


「クメピポ」終わる~また、会おう~ (09/08/07)

才人・久米宏が司会する「クメピポ」が“早くも”終了しました。
「ニュースステーション」降板後、彼が“メイン”としてかかわった番組はどれひとつ
長続きしていません。

「A」2005.4.17~6.26(NTV系)
「久米宏のテレビってヤツは!?」2008.10.22~2009.3.11(TBS系)
「クメピポ」2009.4.15~7.29(TBS系)


「A」がワン・クール(3ヶ月)、ほぼ同一番組と考えてもいいと思われるあとのふたつは
合わせても1年間、もたなかったことになります。

「A」が始まったとき、本気で“復活”を目論んでいるのだろうかと疑いました。
ストレスがたまるに違いない「Nステ」を20年近くやり遂げたあと、じっくりと充電して
テレビに戻ってきた彼には大きな期待を持っていたのです。見事に裏切られました。
情報系の番組なのに、スタジオのクイズ番組同様、数週間前の収録というスケジュールに
まず、納得できませんでした。
彼自身の発言が少ない作り方にも違和感がありました。
番組内で「自分が目立たないようにしたい」と語っていましたが、視聴者は、黙って人の
話をニコニコ聞く彼を見たかったわけじゃないでしょう。ハハハ。
久米宏ならではの“当意即妙”さに欠け、番組のリズムはどこにもなかったのですから、
早々に打ち切られてしまったのも仕方がありません。

「久米宏のテレビってヤツは!?」が始まったとき、2066「Cogito, ergo sum 9」の中で
私はこう書いています。

久米宏の新番組が始まった  視聴率は出ないと思うぞ
最初のテーマが“三浦元社長は自殺か他殺か”ではね
出演者が多すぎてまとまりを欠き、さすがの久米も
“仕切り”に苦労していた
久米がいれば八木亜希子は不要だろうに

あるサイトによれば1回目視聴率は5.5%  
1日前にスタートした劇団ひとりの「学べる!!ニュースショー!
スタート2時間スペシャル」は11.9%

どうする?


…視聴率は上がらないまま。5ヶ月弱で終了となりました。
久米宏ほど“達者な”聞き手がいるのに、なぜ八木亜希子がいるわけ?と思いました。
久米本人、事務所、制作者…誰の意向か分かりませんが、首を傾げたくなる愚策です。
「クメピポ」になっても、作り方はあまり変わっていませんでした。
むしろ、八木に加えて、千原ジュニアとベッキ―まで“司会グループ”に入れるなど、
“迷走”している始末です。

「クメピポ」・最終回の27日のゲストはビートたけしでした。
筑紫哲也の「NEWS 23」の1回目のゲストもたけしだったそうです。
どうも、文化人意識の強いタレントには“たけし崇拝者”が多いようです。
たけしを評価することが自分の“文化度”をあらわすとでも思っているようで笑えます。
そしてまた、視聴率も10%をたたき出してしまうからなあ。「相手の思う壺にはまるのは
口惜しい」と思いつつ、私も見てしまったし。ハハハ。
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話がそれました。「クメピポ」終了です。
果たして、久米宏は“終わって”しまったのか?
最終回の前、7回分の平均視聴率が5.9%ですから、しょうがないでしょう。
数々の修羅場を踏んだ、彼ほどの“腕”が、そう簡単に落ちるとは思えません。
回転が速く、優秀な頭脳の持ち主のはずなのに、「A」で復活したとき以後も、基本的に
「Nステ」時代と変わらないアプローチをしているのが間違いだと思うのです。
ニコニコ笑っていたり、何人もの“脇役”を従えたりしているのは“形”にすぎません。
久米らしい角度からの“聞き役”、“引き出し役”に徹して1対1でゲストと向き合えば、
彼に勝るタレントはいないと思うのです。
そうなると、出ることをためらう人が増えるでしょうが。ジレンマ。ハハハ。

思い出すのは“天才”横山やすしと共演した80年代前半の「TVスクランブル」です。
久米がTBSをやめたあと、「ニュースステーション」開始の半年前まで放送されたもので、
久米のよさ、才能が最高に生かされた番組でした。

テレビの歴史に大きな足跡を残した彼がこんな形で消えていいはずはありません。
事務所の奮起を促しておきましょう。


アーカイブになったとたんにアクセス数が“ガクン”と落ちました。
そんなに“目の敵”にしなくてもいいと思いますが。ハハハ。
せっかく、視聴者(アクセス)が増えていたのですから、新しい記事を書いて
それを維持すべきなんでしょうが、エネルギーが不足しています。
土・日はアーカイブでご勘弁を。
自分で読み返して「よく書けた」と思うものだけに絞っているつもりなので、
それなりに面白いと思いますが。
今年になって読み始めた方たちにとっては“新作”だし…ね。ハハハ。


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by toruiwa2010 | 2011-04-03 09:24 | 放送全般 | Comments(10)
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フジテレビの“不要音声混信”事件に関連して、いまだに“女性の声=Aアナ”とする
ツイートが流れています。思わず、「間違った情報をまき散らさないほうがいいですよ」と
何人かに呼びかけてしまいました。
すると「私には、情報をまき散らす意図も意味もありませんが。誤解やったようですので
訂正します」と、理解してもらえたようなリプライ(返事)があり、喜んでいたのですが、
彼が友人と交わすツイートを見ると、そうじゃないらしいと分かってがっかりしました。
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女性の声が出先のスタッフのもの…では納得しないようです。
なにがなんでも、“犯人”がAアナでないと、自分の“フジテレビ嫌い”と重ならないので
その一点にしがみつくのでしょう。
私も、母局のことですから、非難されている“報道姿勢”の実態は気になります。
具体的な事実が分かり、問題があると判断したら、私も非難する側に立つでしょう。
しかし、問いかけても具体的な事例については誰も答えないのです。“付和雷同”…。
誰かがこう言っている、とんでもない、もっと広めよう、結果として猛烈な勢いで拡散…

2chはもちろん、ツイッターも混乱時には両刃の剣になることはすでに分かりましたから、
これからは、ここに出てくる情報を注意深く扱う習慣を身につけなければいけません。

今回の災害報道は、直後こそ、2台のテレビでNHKと民放を7:3で見ていましたが、
計画停電が始まってからは1台にして、ほぼ9:1の割でNHKを見ていました。
そして、民放は…ええ、主に見たのはフジテレビです。注文はあっても母局ですから。

もちろん…と言わなければいけないのはつらいところですが、“NHKの圧勝”でした。
普段の準備がいいことが分かります。原発事故が問題になり始めたころから出ずっぱりの
水野解説員の話が分かりやすく、説得力がありました。東大教授らと同席してもまったく
気後れするそぶりがなく、自分の考えを述べていました。
ファッションもいいセンスでした。

TBSにもサキヤマという原発事故についてきちんと話せる記者がいるようですが、NHKは
水野記者以外にも原子力や災害専門の人材がいます。専門の度合いは様々でしょうが。
かつて昭和天皇が崩御される前、陛下の病状を分かりやすい言葉で解説した橋本大二郎
(元高知県知事)記者は放送界の“伝説”になりました。当時もNHKに激しいライバル心を
持っていた私でさえ舌を巻いたほどです。
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NHKの強みはこういう人材をかかえていられることです。
普段、何をしているのだろうか、と思いますが、業務の大半は専門分野の知識・情報を
深めることに宛てていると思います。何年かに一度、こういう“活躍”をしますから
意味はあるのでしょう。
しかし、民放には、そんな人材を“飼って”おく余裕はどこにもありません。
視聴料収入があるNHKと広告収入が頼りの民放では経済規模に決定的な差があります。

想像でしかありませんが、現地に送り込んでいる人数も民放とでは比較にならないほど
多いはずです。いつものことです。
取材する対象を“選べる”有利さはあるだろうと思います。張り巡らせたアンテナの数が
多ければ多いほど、キャッチする情報の量も多くなります。災害の発生地域が限定的なら
ともかく、今回のように広範囲になると、人数が多いほうが圧倒的に有利になります。
民放はと言えば、ただでさえ数が足りないのに“番組ごと”という効率の悪い“縦割り”の
取材態勢で臨んでいるでしょうから、太刀打ちできません。丁寧さに欠ける取材や放送が
あっても、理由がないわけではないのです。
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だから、勘弁してやってよ、と言っているのではありません。予算が少ないことや人手が
足りないことは、放送内容の貧しさや報道姿勢の悪さの理由にはなりません。“工夫”は
そのためにあるのですから。
同じことをやっても勝てないでしょう。しかし、金がなくても人が少なくても、工夫した
内容でNHKに勝つ…それこそ民放で育った人間が持つべき矜持だろうと思います。
理想論であることは十分に承知していますが、あきらめて愚痴っているだけでは、少しも
前に進みません。奮起を期待したいです。

テレビは人もうらやむ、とても恵まれた業界です。私がアナウンサーになりたてのころ、
すぐ上の兄は石油会社勤務でしたが、給与やボーナスの話はしたことがありません。
4歳も年下の私のほうがはるかに多く貰っているのが分かっているからです。
どのセクションで仕事をしていても“〇〇テレビ”と名乗るだけで誰もが認めてくれる
便利さもある一方で、派手な職場と思われるつらさもあります。
しかし、若いうちは、どうしても自分が“何さま”かになったような錯覚に陥りがちです。
不心得者も出ます。先輩としては、「おい、頼むよ」と祈りたい気持ちにもなります。

「最後の日に身内の大バカ者のことをお伝えしなくてはならないのは大変情けない」…
同期の露木茂は担当していた「スーパーニュース」の彼自身の最終回にフジテレビ社員の
不祥事を伝える羽目になったとき、カメラに向かってそう語りました。
彼の無念はよく理解できます。

考え違いをする“大馬鹿者”はNHKにだっています。1万人以上の職員がいれば変質者や
出張旅費のごまかしなど、うしろ暗いことをする人間がいたっておかしくはありません。
仕事面でも、あえて言えば、“NHKとも思えない”凡ミスがこのところ続発しています。
何度も引き合いに出して気の毒ですが、1月に青山アナが席巻を“せきまき”と読んだのに
始まって、野村アナは“:”を「どっと どっと」、名前の分からない中年の男性アナは
お彼岸の中日を「おひがんのなかび」と、読み間違いのオンパレードでした。

たまたま、“目撃”しただけでこんなにあるのですから、探せばもっとありそうです。
明らかに異常です。“同業者”として恥ずかしいです。
今のアナウンス室長が誰だか知りませんが、きっと頭を抱えていることでしょう。
一段落したら、全員、研修のやり直しですね。

そして、取材態度についても問題がないわけではありません。
民放には厳しい視聴者もNHKには優しい。なぜでしょう?
宮城・南三陸町で取材した“新しい命の物語”にはビックリしました。
医師として勤務中に津波に襲われた夫と、必死に連絡を取ろうとする臨月の妻…
最後は夫の立会いのもと、無事赤ちゃん誕生という感動的なストーリーでした。
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しかし、数時間後に放送で、妻が夫に、安否を確認するメールを打つ映像があったとき、
疑問が生まれました。たしか、携帯の液晶画面のアップもあったと思います。
ドラマではあるまいし、そこは撮影しているはずがないのです。
ナレーションで十分に説明できるのに、余計な演出をしたことで、せっかくのいい話が
台無しになりました。“やらせ”です。見た人は多いと思いますが、責める人はほとんど
いませんでした。
「これは"やらせ”だよね。いい話なのに、こんなことやらせなくても伝わるじゃないか」
…そうつぶやいたのは私でした。

NHKの評判がいいのは、たぶん“角(かど)”がない、あるいは、少ないからだと思います。
視聴料に頼っているだけに視聴者の反発は何よりも怖いことです。これまでに、何度も
不払い運動に悩まされています。番組作りはどうしても“八方美人”的になりがちです。
ミスを恐れるからか、“南三陸町の住民の半分以上が行方不明”という事実を伝えるのが
かなり遅れていました。情報としてはつかんでいても、あまり衝撃的な内容だったために
触れることに躊躇があったのでしょう。NHKらしいな、と思いながら見ていました。
この調子だと、この先、原発がもっと危ない状況になったとき、そのことを伝えるのも
最後になるのではないかと思います。どちらがいいかは議論の余地ありですが。

スポーツ実況でも、“正確性を追求し、ミスをしない”ことを目指すようになります。
スタンドにいる有名人をカメラがとらえても、よほど自信がない限り“見て見ぬふり”を
するのも彼らの“教育・伝統”のようです。
たしかに、国家元首を間違えたらみっともないですが、「…ではないでしょうか」ぐらいは
言ってもいいのに、と私は物足りなく思いますが、それで結構という視聴者もいます。

大きな事件・事故が起きると、人はNHKの情報を信用する傾向があるようです。
視聴率が高いことがそれを証明しています。そして、人の神経を逆なでするような映像や
インタビューは放送しない番組作りが多くの人から歓迎されているのは事実でしょう。
長い年月をかけて、それだけの信用を獲得してきた実績には敬意を払います。

しかし、「だからNHKだけあればいいのさ」という意見には賛成できません。
放送形態やテーストが対極にある民放の存在は絶対に必要です。国民に選択の余地が
生まれるからです。逆に言うと、国民は“正しい選択”をする義務があります。

憎まれるのを覚悟で書くならば、日本のテレビがいまのテイタラクになった責任の一部は
視聴者にあると思っています。
WOWOWがテニス中継を始めたころ、グランドスラムのたびに、「一般人がプレーする
テニスは大部分がダブルスなのに、どうしてシングルスばかり放送するのか?」という
苦情が殺到しました。ある年、それならばと「ダブルス特集」を放送したところ視聴率は
惨憺たるものでした。ごく限られた人しか見なかったのです。言いっぱなし…。
極論すれば、視聴者にはいい加減なところがあるのです。

「いいなあ、NHK」「NHKはさすが」「フジテレビなんか見るもんか」と言っている人も、
一段落すればまた、民放のバラエティに富んだ番組に戻っていくはずです。
NHKは視聴率が気にならない分、工夫も面白みもいま一つの番組を作り続けるし、
民放は、ばかばかしい番組でも視聴率がよければ、発想を変えることはないでしょう。
見る人、見たがる人がいる限り、テレビが反省することは想像しにくいです。
そこに問題があるのではないでしょうか。見るか、見ないかはあくまで視聴者の自由です。
ボールはテレビの側にあるように見えますが、実は視聴者のコートにあると考えることも
できるのです。どう打つかはあなたが決めることです。

おまけ:やるな、お主

つぶやきましたが、昨日の「ニュースウォッチ9」で興味深いやりとりがありました。

番組の初めのほうで、原発の状況について大越キャスターが「これは、事態が深刻化して
いるのか?」と問いかけるとゲストの専門家は「状況が悪くなっているわけではない」と
答えていました。
…おそらく、打ち合わせの段階で“悪化してはいない”と確認されていると思います。
その上で、大越キャスターは最初の質問の“形”を決めたのでしょう。
単純に「今の状態をどう考えたらいいんですか」と聞くより、ネガティブな聞き方をして
ポジティブな答えを引き出したほうが、効果は大きいと考えたのです。インタビューの
テクニックの一つですが、大越キャスターは心得ていました。
「原発は悪化していない」ことを見るものに印象付けたかったのだと思います。

*このブログで災害関係の記事を大々的に書くのはこれが最後になるでしょう。
賛同していただけたもの、そうでないもの、いろいろだったと思います。
こんなにささやかなブログで意見を発表しても被災地や今も苦しみが続く被災者の
役に立つことはないと分かっています。
しかし、私にできることはこれしかありませんでした。
熱心に読んでくださった方々にはお礼を申し上げます。


理解していただけるように、できるだけ丁寧に書いたつもりですが、
当然、異論・反論があるだろうと思います。私に対する批判もあるでしょう。
きちんと整理されたコメントなら残しますが、感情的なものや、ほかの人の
コメントに対する批判は私の判断で削除しますのでご了承ください。

by toruiwa2010 | 2011-03-31 11:06 | 放送全般 | Comments(19)
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大きな事件・事故が起きたとき、テレビの報道局、新聞なら編集局のテンションは
一気に高くなります。
申し訳ないですが、「なんということだ」や「被災者(被害者)が気の毒だ」、あるいは
「大変なことになった」と思うのと同じぐらい「ビッグニュースだ。腕の見せ所だ」と
張り切る人間が多数いるはずです。“血が騒ぐ”のです。それは、報道マンたちが持つ
“業”ですから、一概に責めることはできません。

ジャーナリズムとは何か?
考え始めたらきりがありませんし、議論すればきっと様々な意見が出ることでしょう。
しかし、難しいことは抜きにして、その根底にあるのは“やじうま精神”だと言ったら、
かなりの人に賛成してもらえる…と思っているのですが、どうでしょうか。
フジテレビに入社した当時、先輩からは「世の中で起きている森羅万象、あらゆることに
興味を持ちなさい」と教えられました。つまり、アナウンサーにも“やじうま精神”は
必要だということだったのでしょう。
どちらかと言えば、“面倒くさがり”で、なにかが起きて大勢の人が集まって騒いでいても、
うしろからちょっとのぞくだけ、というタイプでしたから、プロとしては少々資質に欠けて
いたかもしれません。
それでいて、67歳まで現役を続けたのですから、ほめられてもいいと思っています。
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さて、そのやじうま精神ですが、報道と言う現場ではいささか厄介な面もあります。
アナウンサーや報道部員として仕事をしていたとき、今回ほど大きな災害や事件・事故は
経験していませんが、飛行機の墜落やハイジャック、ホテルニュージャパンの火災など、
“そのとき”の報道の現場がどんな状況になるかは何度も見たことがあります。

大事故が起きた。通常のニュースだけでは伝えきれないほど大きな事故だ…となると、
編集長は、直近のニュースを出すための指示を出しながら、経験豊富なデスククラスに
長くなるはずの一日への対応を命じるでしょう。
彼は、あわただしい喧騒から少し離れたところで、やらなければいけないことを模造紙に
書きだして準備に取り掛かります。

特別番組の時間枠を編成と交渉する。
特番に専従するスタッフを選ぶ。
休みだったり泊り明けだったりする部員に召集をかける。
並行して、放送内容を固めて行く。
中継ポイントと担当記者を決める。
技術に連絡して中継車を手配する。
アナウンス部にリポーターを要請する。
司会者を決め、解説者をキープする。
弁当の手配をする。


やるべきことは山ほどあって大変そうですが、見ていると、猛烈な勢いでアドレナリンが
流れているのが分かります。腕の見せ所と張り切る集団のトップにいるのがこの男です。
いったん、走り出したら止まりません。ことが大きくなればなるほど“躁状態”に陥って、
手がつけられなくなります。

どの局にも似たタイプの男がいるはずですし、新聞社も同じでしょう。
「もう、いいだろう」「よそがやっているのにウチだけやめるわけにはいかん」
…今度の災害では、報道と編成の間でそんな会話が何度となく交わされたと想像します。
配られた新聞のラテ欄では通常番組になっているのに、どんどん、緊急特別報道番組に
差し替えられて行きました。局内で起きた喧騒と混乱が目に浮かびます。
まさか、何かが起きることを期待する人間はいないでしょうが、取材者としての彼らには
日常の延長線上になっている政治、経済、裁判、犯罪の報道より“刺激的”であることは
間違いないでしょう。

この感覚はやじうま精神とまったくイコールではありませんが、“におい”は似ています。
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…ジャーナリズムについて書き始めたことを、いま、思い出しました。
スポーツの周辺に生息していましたから、ジャーナリズムもスポーツの側から見ることが
多かったのですが、一般のジャーナリズムも含めて、ある“傾向”が共通しています。

それは、“センセーショナリズム”と“センチメンタリズム”に頼ることです。
扇情的・刺激的な言葉が記事やリポートに使われます。スポーツ紙やタブロイド夕刊紙の
見出しがいい例ですが、“エスカレートする”性質があります。始末が悪いのは、言葉に
つられて買う人が増えることです。つまり、効果があるのです。

本社のデスクも現場の記者・リポーターも感傷的、お涙頂戴的なネタを求めがちです。
私は目撃していませんが、発生直後のテレビの取材の仕方に非難の声が上がったのは
このことと無関係ではないと思います。

以前にも書きましたが、辟易するのは、高校野球やオリンピックになると「天国にいる…」、
「最愛の…」が氾濫することです。
その時期に、私たちは驚くほど多くの選手の身内が亡くなったことを知ります。
なんとか理解できる外国語は英語だけですが、無理やり泣かせようとする記事や演出に
出会うことはめったにありません。
テレビや新聞・雑誌は、情報を得るために欠かせない媒体ですが、情緒に流された報道や
過剰なセンチメンタリズムを持ち込むことはいいかげんで勘弁してほしいものです。

つづく・・・
by toruiwa2010 | 2011-03-28 10:50 | 放送全般 | Comments(9)