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岩佐徹のOFF-MIKE

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実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:自分的傑作選( 15 )

芥川賞・田中某&ジョーダン

~品のなさとカリスマ~( 2012/01/19 初出 )

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よく吠える犬?


普段からそうなのだろう、どこか疲れ切った顔つき・態度で

よろよろと会場に入ってきた男はイスに腰を下ろし、受賞の

感想を求められるとこう切り出した。


たしか、シャーリー・マクレーンだったと思いますが、

アカデミー賞 何度も候補になって最後にもらったときに

「私が受賞して当然だと思う」って言ったそうですが、

ま、大体そういう感じです。あのう…(爆笑&拍手) えー、

4回も落っことされたあとですから、ここらで断わって

やるのが礼儀と言えば礼儀ですが、私は礼儀を知らないので、

あのう、もし断ったって聞いて、気の小さい選考委員が

倒れたりなんかしたら、都政が混乱しますんで、えー、えー、

都知事閣下と東京都民各位のためにもらっといてやる…です。

とっとと終わりましょう。

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芥川賞をとった田中慎弥氏の会見は終始そんな感じだったらしい。

はじめから「言ってやろう」と思っていたようだ。

ただし、彼の“敵意”は都知事&選考委員・石原慎太郎氏だけに

向けられたものらしく、そのほかのことについては、むしろ、

関心がないと言った方が当たっている。


石原知事は数日前の定例会見で、若い作家に欠けているものを

問われて、「自分の人生を反映したリアリティーがないね」と

批判したそうだ。候補作について「今も読んでいますけれど、

苦労しながら。ばかみたいな作品ばかりだよ、今度は」とも。


田中氏はそれが気に入らなかったのだろう。

知事に一言?と問われ、「おじいちゃん新党を作ってらっしゃる

みたいなんで、それにいそしんでください」と言い放っている。

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昨日のフジテレビ「とくダネ」の小倉やラジオ番組の大竹は、

面白がってこの会見の模様を伝えていたが、私の印象は決して

いいものではなかった。“権威”を振りかざすような石原知事の

“もの言い”にも問題があるとして、文学の世界ではきちんと

実績を残した大先輩を稚拙な言い回しで揶揄するコメントは

礼を欠く…というより品がない。

からかってるつもりの言葉が自らのレベルの低さを露呈している。


やるなら、なぜ正面から議論を挑まないのか。

「自分がもらうのが当然」と本当に思うなら、ストレートに

言えばいい。シャーリー・マクレーンを持ち出すことはない。

石原の言はそれなりに“批評”になっているが、田中の発言は

反論になっていない。

言われて悔しいから、腹いせに感情をむき出しにして言い返す…

児戯にひとしい。しかも ワインを2杯あおって臨んだという。

ふてくされた態度と言い、文学者として恥ずかしくないのか。

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一方、石原は昨日、報道陣に対して選考委員を辞めると明かした。

「いつか若いやつが出てきて足をすくわれる戦慄を期待して

いたが、刺激にならない。自分の人生にとって意味合いもない」と。

田中の発言を聞かされて笑っていた。そのあと「いいじゃないか、

皮肉っぽくて」と軽くいなした。小物は相手にしないらしい。

この取り組み、<石原 笑い飛ばし 田中>というところか。


一人だけいるぜ


NBAのレジェンドNo1と言えば、誰もがこの男を挙げるだろう。

マイケル・ジョーダン…まさに伝説の選手だ。

私がメジャーを実況するためたびたびアメリカを訪れていた

時期はちょうど彼の学生時代(UNC)と重なる。

若き日の彼がスーツ姿でビシッとポーズを決めた写真が雑誌の

広告に載っていたのを見て、どういう人物かも知らないまま、

カッコよさにしびれたことを思い出す。


ジョーダンが引退したあと、彼に次ぐレジェンドは誰か?が

しばしば議論されたが、誰だという明快な答えは出なかった。

それはそうだろう。プレーのすごさだけでなく、カリスマ性や

見た目を含めると ほかの選手とはレベルが違ったんだもの。

比較することに無理があるのだ。


本人もそのつもりだったかもしれない。

ただし、ジョーダンの本を書いているライターがつぶやいた。


MJに聞いたばかりだ。たった一人、

比べるに値する選手がいる。

その名は…コービー・ブライアントだ。


なるほど、そう来たか。

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MJが学生ながらすでに全米から注目されていたころに生まれ、

今もまだ第一線で活躍しているスーパースターだ。

聞けばスロー・ダウンの兆候もないらしい。かねてからMJ

コービーを買っていた。“後継者”と呼んだこともあるから、

自分とくらべられるところまで来ているという評価に驚かない

人もいるだろう。

特にアメリカ国内や世界中のNBAファンにとっては


しかし、多くの日本人にとっては“コービーWHOだ。

ジョーダンについては、今でも広く記憶されている。

MJがコービーを高く評価というYAHOOの記事を読んで

書き始めのたが、彼の“大きさ”が際立つ話になってしまった。


by toruiwa2010 | 2018-02-18 08:08 | 自分的傑作選 | Comments(0)

小島慶子の降板騒動

~去るとき:饒舌な女と寡黙だった男w

( 2012/01/31初出)

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スポーツ紙に“キラキラ降板へ”という記事が出て

ツイッターでも私のアカウント宛てに“本当ですか?”と

質問が来ているので 私からお答えします。

TBSさんも、ちゃんとPodcastで配信してくださいね」

…笑い声混じりではあったが、きっちり制作者側に

注文をつけた上で、パーソナリティの小島慶子が

話し出した。26日の「キラキラ」だ。


今やTBSラジオの看板番組、「キラキラ」は小島慶子の…”

カンムリがついているぐらいだから、彼女が下りれば番組も

消滅する。ラジオ界としては大事件だ。

YAHOOで記事を読んですぐにつぶやいた。


01/26

NHKの住吉アナをフジは久々の昼ワイドに

起用するんだとか。バカバカバカ。

「プロフェショナル」で“技”を感じたことは

ないぞ。

TBSラジオの小島慶子が「キラキラ」を

卒業するらしい。いいんじゃないの。


週末に聞いたPodcastで 小島の話は延々と続いていた。

降板は事実であること、彼女が申し入れたことや番組に対する

スタンスが制作者たちと“決定的に”違ってきたことに理由が

あるのだと分かる。

番組を預かった初代女性プロデューサーとはツーカーの仲だと

聞いていたが、今は男性の名前になっているところを見ると

交代したようだ。ありがちな“女同士の友情は続かない”

だったのか、新プロデューサーとの間で何かがあったのかは

分からない。


胸にたまった“思いのたけ”を吐き出そうとしたために、話は

あっちに行きこっちに飛んで…要するに何を言いたいんだと、

聞いていてかなり混乱したが、小島の話を簡略化するとこうだ。

・去年は、3.11以後、「放送って何だろう」と考える年だった。

・リスナー一人一人との“距離感”を大事にしてきた。それが

ラジオだと思う。

・ふとした一言で人とつながることができる。私はそれでいい。


…そう思っているところへ番組から“要求”された。

40~50代の男性自営業者を意識したトークを入れてくれ」と。

さらに、震災のあと、少女の詩を紹介したりしたが、あれでは

リスナーを取り込めない。

多数の取材を受けているが、“キラキラ”の宣伝をしてくれない…

とも言われた。


私としては、聞いてくれている人たちに向けて話しながら、

その向こうにいる 今は聞いてない誰かに向かって話すことは

できないと思った。

人と人にたとえたら、「元気?」と寄ってきて会話してるときに、

目は自分の後ろの誰かを探してる相手と会話することになる、

リスナーにしてみれば。

そんなのやだよ 私。そんなの、人との会話だと思わないから。


TBSが私に求めている役割と自分がやりたいことは違うと

思ったので 私から降板を申し入れた。

かいつまんでいるから、彼女の真意が伝わらないかもしれない。

しかし、おおむねそういうことだ。つまり、制作者が彼女に

期待することと彼女の考えがどうにもならないほどかけ離れて

しまったのだ。

太字の部分は感情むき出しの言い方だった。まあ、どこまでも

“激しい”女だこと。

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2009年秋、魔女の一撃をくらって安静にしている時期があり、

偶然、TBSラジオで「キラ☆キラ」を聴いた。パーソナリティ・

小島慶子とはそれが初対面だった。

“物珍しさ”と切れのいいトークに引っぱられて、Podcast

聴くようになった。女性、しかも、“局アナ”という立場は、

本来なら“手かせ足かせ”になるはずだが、彼女には何に対しても

ストレートに切り込んでいくきっぷのよさがあって新鮮だった。


しかし、ほぼ1年後、番組の中で、名指しこそなかったものの

同僚女性アナをこき下ろすトークに“遭遇”して、「うん?」と

疑問を感じ、以後、ほとんど聴かなくなっていた。

しばしば個人のうっぷん、私怨を電波に乗せることが多い。

それも「この機会に言いたいだけ言ってやる」と言わんばかりに

激情的な口調で話す。


26日の話も付き合うのが苦痛だった。こまかいことは言わず、

「番組に対する考え方が違ってきたので」だけ言えばいいこと、

どうしても“やりとり”をさらけ出したいのならツイッターなど

ほかの場でやるべきだった。粋な英生放送中の電波に乗せる

というやりかたは、サブ(副調整室)に詰めているスタッフへの“

当てつけ”にしか聴こえなかった。ひどいものだ。


それだけ“自分”を前面に出しておいて「“キラキラ”はTBS

ものですから」と、何度か言った。冗談も休み休み言え、と

言いたい。

電波と時間枠はTBSのものかもしれない。しかし、同時に

キラキラという番組そのものは始まったときから終了まで

小島のものだということを忘れちゃいけない。


番組側の要求は、聴取率で「大竹まこと ゴールデンラジオ」に

連敗していることと無関係ではないだろう。一時期は「今回も

おかげさまで1位になりました」と、発表のたび、自慢げに

話していたが、最近は大竹が連続して勝ち誇っていた。


やれない、と思った以上、辞めるしかない。

予兆はあった。「ずいぶん危なっかしいトークをしてるなあ」と

思うことがよくあった見え見えのしたたかさ、わざとらしい

乱暴な口調やあけすけで露悪的な話し方、初めこそ“新鮮”に

聞こえていた“文学的な表現”も鼻に、いや耳についてきた。

つまり、“あばたもえくぼ”が“えくぼもあばた”になったのだ。

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「いいとも」にゲスト出演したときも、フジの若い女性アナを

軽く“いびって”いたが、それが 自分に求められていることだと

分かっているからだということが見え見えだった。すべてに

計算・演出が匂う。日曜日に「行列ができる…」に出たときも

“蓮っ葉な女”を演じていた。TBSの局アナ時代を振り返って、

周りの同僚たち()を「きれいな顔して、面倒臭い人ばっか、と

思っていた」と話していた。思い出すのもイヤとばかりに

髪をかきむしりながら。一番“めんどくさい”なのは君なのさ。

「そこが好き」、というリスナーが多いと分かっているが、私は

“お腹いっぱい”だ。もしかすると“劇薬”だったのかもしれない。

効果絶大だが、“副作用”がハンパじゃないという…。

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なるほど。なるほど、分かりました。っへっへへ。

分かりましたってのもアレですけど。

この件に関しては、僕はまったく意見はありません。

言いようもないですしね。


…長い長い話を聞き終えたこの日のパートナー、ピエール瀧の

“かわし方”が見事だった。

聴きようによっては 面倒なことにかかわりたくない、変に

「分かる、分かる」と言って、制作側との距離を間違えては

いけない、と考えているようだったが、顔が見えないので

真意は分からない。

番組終了まであと2ヶ月もある。制作者との間にはっきりした

溝があると知りつつ相手をするパートナーたちも大変だ。


他人の話を整理することにかけては素晴らしい才能がある。

アドリブもきく。顔は好みにもよるが、人目を引く女性である

ことは間違いない。ちなみに私は初めから“品がないなあ”と

思っていた。自分のことは棚に上げて。ハハハ。


前年に退社し、ラジオも終わったとき、たぶん、しばらくは、

TBS以外のテレビが面白がって使うだろうと思った。そうか、

芸もないエドはるみが毎日のようにテレビに出ていたあの頃と

同じ苦痛をまた味わうことになるのか。やれやれだなあ…とも。

ハハハ。


思った通り、いくつかのテレビ番組で見かける。

雑誌のグラビアで露出の激しい水着姿を披露し、ネットにも

多数流出してるなあ。度胸はいいし、物珍しさもあるうちは

出番があるだろう。


「行列ができる…」や「1分間の」は我慢して見るとしても

「ノンストップ」などは見ない。“いや”となったら徹底する

タイプなんだ。ハハハ。

ほとんど、“ゲスト”としての出演だが、制作側が何を求めて

いるのか不明だ。聞かれて面白い話ができるタイプではなく、

むしろ自分から仕掛ける方が生きるタイプだ。…かと言って

今更、メイン司会などは考えられない。ラジオ向きなんだ。

来年の春以降、テレビからは声がかからなくなると見ているが、

どうでだろう。

激しい個性が“一部で”受けていたラジオに戻るのが賢明かも。

ただし、“跡を濁して”飛び立った鳥に声がかかるかどうか?


テニス解説の柳恵誌郎さんは、試合が終わったあとも「これが

最後の解説だった」とアナウンサーが告げるのを拒んだそうだ。

私は、解説者・スタッフが帰国するまで「さらばWOWOW」を

更新するのを待った。

“美学”とは言わないが、番組からの去り方はいろいろだ。

ハハハ。


by toruiwa2010 | 2018-02-17 08:10 | 自分的傑作選 | Comments(0)

オカザイルに感動&宮根

~禍福はあざなえる縄のごとし~( 2012/01/10 初出 )

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2012/01/07のツイート

何を隠そう、日本一 バラエティが好きな爺かも

しれないと自負するが、さすがに最近は見る

機会が減った。今日はそうはいかない。

4年ぶりのオカザイルだもの。どんな“作り”に

なっているのか、じっくり楽しませてもらおう。


いずれ、「バラエティ・考」を書くつもりだと、10月ぐらいに

書いた記憶があります。忘れているわけじゃありません。

民主党と違って、約束は守る男です。ハハハ。

少しずつ書いていますが、“範囲”が限りなく広く、いろいろ

書きたいことが湧いてきて、なかなかまとまらないんです。

“いずれ”書きます。


バラエティ…普通、人は世間の憂さを晴らすためにちょっと

笑わせてもらおうかと考えて見るのだと思いますが、ときに

思いもかけず感動してしまうことがあります。

笑いと涙は背中合わせです。ピエロがそうです。私の中では

ナインティナイン・岡村隆史とピエロが重なります。テレビで

彼を見て涙ぐんでいる自分に気づくことが何度もあるのです。

この芸人がやっていることには笑いだけでなく、ペーソスが

ひそんでいるからでしょう。

小さな体にその両方を詰め込んだ動きから チャップリンの

世界を連想します。

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映画「てぃだかんかん」の彼は、演じるというよりその人物に

なりきっていました。お笑い芸人の演技の域を超えていました。

「ディア・ドクター」で笑福亭鶴瓶を見たときにも似たような

感想を持ちましたが、岡村隆史はさらにその上を行っています。


ジャニーズJrに紛れ込んでSMAPのライブに登場したときは

ただ、笑っただけでしたが、劇団四季の厳しいけいこに耐えて

「ライオンキング」の舞台を踏んだときは感動しました。

“努力”や“一生懸命”というそこらへんに転がっている言葉では

片付けられない何かがこの人にはあります。

そう、惚れました。


暮れに4年前のオカザイルの再放送を見たときから17日の

放送がとても楽しみでした。

EXILEが大きくなりすぎたからなのか、岡村の体調がそこまで

回復していなかったからなのか、期待したほどの“からみ”が

なかったのは残念でしたが、見終わったあとの感想は やはり、

“いいものを見せてもらった”…です。

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EXILEのプロフェッショナルぶりも出ていたし、ふざけながら

ではあっても メンバーの岡村に対するリスペクトも十分に

うかがえました。それがなければ彼らにとって とても大事な

舞台に上げることはないでしょう。今の彼らに“笑い”の要素は

無用なのですから。


バラエティとしての演出もあるのだが、

岡村の一生懸命さは胸を打つ。

この芸人は 存在そのものが

エンタテインメントになっている。

最終的にどんなことになるのか

分からないが、頭からバカにせず

ここらでも見ることを勧める。

きっと押し付けじゃない感動が

味わえるはずだ。


…番組中盤の7時半過ぎに投稿したこのつぶやきは多くの人に

リツイートされていました。同じような気持で画面を見る人が

多かったということでしょう。


さぞ、やりにくかろう…


6日の「ミヤネ屋」の冒頭で画面に登場した宮根誠司は緊張の

極にあるように見えた。それはそうだろう。

現行犯逮捕みたいなもので、どうにも言い逃れできない局面に

立たされ、カメラに向かって謝罪コメントを言うのだから。

どんなにしゃべることが得意であってもあれは厳しい。

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「女性セブン“さん”に書かれていることはすべて事実です」は

いいとして、“私どものこと”は失敗だね。相手の女性を含めた

表現のつもりだが、彼としたことが言葉の選択を間違えた。

“私”だけで十分だったのに。

話している最中に“2ショットにしたりするから、結果として、

隣の女性アナを巻き込んだのは気の毒だった。


朝日放送を退社して“退路”を断ち、満を持しての東京進出も

あまりうまく行っていない。とんでもない“ダブルパンチ”だ。

すぐに動きがあるかどうかはともかく、番組司会者の立場は

Mr.サンデー」ともども、かなり怪しいものになった。

法に触れたことをしたわけではないが、世の女性を敵に回す

タイプの不祥事だからなあ。

石田純一、山本モナ、半井小絵…よく知らんが、不倫疑惑で

仕事を減らしたタレントは掃いて捨てるほどいる。


上昇しているときほど気をつけなきゃいかん…ということか。


by toruiwa2010 | 2018-02-12 08:09 | 自分的傑作選 | Comments(0)

父親の詫び状

~どうする、みのもんた?~( 2013/09/20 初出 )

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09/13のツイート


1960年代の終わり、神宮球場のヤクルト

ベンチの隅で「文化放送の御法川(みのりかわ)です。

よろしくお願いします」と挨拶してくれた君を

覚えている。

それからいろいろあって君は大物になった。

いま逆境にある君を責める気にはならない。

この際報道を離れろ…それがせめてもの忠告だ。


いろいろ事情があって報道番組は自粛、バラエティは出演…と

なったのだと思うが、“中途半端”の声が多く聞こえてくる。

31歳の息子の件は彼には関係ない。テレビに出ているだけで、

こんなことでさえ、親が「責任を感じる」とカメラの前で

話さなければいけないなんて気の毒な話だ。

しかし、責任とは別に、このところ、芳しくないことが続けて

周辺で起きている。結構キツイだろうなあ。

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街の声も芸能マスコミもどうしたって過去のセクハラ“疑惑”と

結びつけて考える。因果関係があるとは思わないが、世間とは

そういうもの。みのもんたというタレントの弱点になっている。


窮地に立たされた男に追い打ちをかける気はない。

しかし、この一連のイベントで彼がとった態度には解せない

ことが多い。「セクハラ」の件では文書によるコメントの発表で

すませていた。放送を見た限りではかなり怪しかった。それが

“濡れ衣”だと言うなら、会見してキッチリ説明するべきだった。


「人としてどうか?」と言われたのだ。

公人にとって一番言われたくないことだろう。

“潔白だ”と言うなら、もっと毅然とした態度を見せなければ

いけなかった。TBSに残る 直前のCM中の映像を見せれば

誰もが納得する証明になるはずだ。それをしないのは、どこか

後ろめたいことをしたと認めているも同然と見るがどうだろう。


そこに息子の“事件”がプラスされた。

“親は関係ない”は紛れもない正論だろうが、“セクハラ事件”の

ほとぼりが冷めないうちだったから、世間はなかなか許さない。

番組における彼の司会進行に喝采を送る人も多いのだろうが、

眉をひそめる人の数はそれを相当に上回るのではないか? 

だから、バッシングが起きるのだ。

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数日前に、「とくダネ」で改めて”謝罪会見”を見た。あのとき

服装が白いシャツ、ジーンズにジャケットを羽織り、足元は

サンダルだったことを知った。

自宅前での囲み取材だからこれでいいと思ったのだろうが、

ずいぶん軽率だったなあ。

口にする言葉はあれだけ慎重に選んでいたのに…。


元巨人・柴田勲がトランプ賭博で逮捕されたあとのお詫びの

会見に“トランプ”柄のセーターを着て現れたことを思い出す。

どんなときでもTPOは大事だよね。ハハハ。


スポーツ・アナウンサーを目指してスタートした彼だったが、

その後、“みのもんた”の名でパーソナリティとしてラジオで

成功をおさめ、テレビへの転身を図った。

文化放送の先輩・土居まさるも同じ道を歩んだが、テレビが

肌に合わなかったのか、持ち味を生かせずに早々とラジオに

戻っていった。


みのも最初に担当した番組はうまくいかなかった。ちょうど

そのころに「プロ野球ニュース」の司会(土・日)の仕事が

舞い込んだ。初めはあまり評判にもならなかったが、“珍プレー・

好プレー”のナレーターとして人気が出たのがきっかけになって

“大物”司会者への道を歩んでいった。

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そのみのもんたはいま、彼の人生で何度目かの“逆風”の中に

立っている。まだまだ元気だから、バラエティまで降板する

気はないだろうし、必要もない。

しかし、報道番組を続けるのは正直言って厳しい状況だ。

同じメディアの人間でも活字メディアなら仕事を続けることに

世間の大きな抵抗はないと思うが、画面に顔が出るテレビは

そうは行かない。


(降板について)それは局が決めること」と“ゲタを預けて”

しまったのもまずかった。その通りになるかどうかは別にして、

“どうしたいか”は自分で決められるはずだ。この言い方は

「下ろせないでしょう」とも聞こえるじゃないか。


下手をすると、このまま「朝ズバ」には復帰しない可能性もある。

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ちなみに、アメリカなどではどうなのかなと思っていたら、

ジャーナリスト、竹田圭吾氏が1本の記事を紹介していた。

FDNY(ニューヨーク市消防局)の若い消防士がユダヤ人や黒人を

差別したツイートを書きこんだ。それが上層部の目に留まり、

騒ぎになった。結局、彼はたった3ヶ月で消防局を退職した。


FDNYのトップだった彼の父親は声明を出した。

「息子、ジョゼフのコメントは本当に残念だ。親として本当に

心痛むものがある。しかし、息子の決定(退職)は正しいと思う」。

どこの国でも、親は親だからなあ。ハハハ。


by toruiwa2010 | 2018-02-11 08:11 | 自分的傑作選 | Comments(0)

大竹まことが言葉を失った!

~“重荷”を背負い続けてるんだね~( 2013/02/21 初出 )

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火曜日のラジオ「大竹まこと ゴールデンラジオ」は久しぶりに

ナマならではのスリルに富んだものだった。

今週、ラジオは“スペシャルウイーク”を迎え、各局が趣向を

凝らして聴取率アップを狙っているのだが、この日、この番組の

“メインディッシュ”のゲストは女優・樹木希林だった。

彼女が出演した「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」の

宣伝が目的だ。試写を見て万全の備えだった大竹との会話が

10分少々あったあと、樹木が“唐突”に言った。

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「せっかく来たので質問していいですか?」と切り出し、

「いろいろ 事件に出会った。自分が引き起こしたり、家族が

引き起こしたりしたが、事件は無縁では起きないんです」と

前置きした上で、こんな趣旨のことを話した。


数年前にタイで仕事が終わったあとプーケットで子供たちと

合流する予定があった。自分ががんになってキャンセルした。

その年にスマトラの大地震が起きた。調べてみると、予定通り

行っていたら、自分たちがプーケットにいる日だった!

もし、家族を亡くして自分が生き残ったとき、その後の人生を

どう生きたかを考えるようになり、いろんな事件に出会った

人に聞くことにしている。


ここまで、聴いていた私もそうだったが、大竹も樹木の質問は

“一般的”なものと考えていたに違いない。しかし、その質問は

大竹個人に向けたものだった。


…大竹さんが昔 事故を起こしたことを誰かから聞いていて、

そこから、どう切り換え、立ち直れたのかをうかがえたらなと

思って…


数年前に、大竹が運転する車が事故を起こし 相手が死亡する

事件があった。彼に非はなかったようだし、直後の対応が

適切だったせいなのだろう、メディアが大騒ぎすることもなく、

その後も、この話を蒸し返されることはなかった。だから、

このことを知らない人も多いと思う。

「日本で一番聴かれているラジオ」と自ら宣伝している番組の

パーソナリティなら、そのことを話さないといけなかった。


しかし、“虚を突かれた”大竹は狼狽し、混乱していたから、

その余裕はなかった。

何をどう話すか、考えがまとまらないまま答え始めた。

おそらく、彼にとっては、事故の瞬間に次いで つらく、長く

感じたに違いない“5分間は以下の通りだ。

できるだけ忠実に文字にしたので意味が通じにくいところも

あるが、それぞれにニュアンスを感じ取ってほしい。

(太字が樹木の発言)

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あのときね、ほんとにね、もうこの業界にいられないと

思ったんです。

で、えー、ただ、この事故に関してね、あのう、どんな風に

出るか、僕は分からなかったんですけれども、結局、これの、

あれは…裁判じゃないんですけど、それで言うと、100かゼロ

という結果が出たんです。


ということは?


私はただ信号に従って運転していただけだという…


はあ。


…結論を出していただいたんです。

でもねえ、それはどうなるかは…、僕はそれでも、

ねえ、いやあ、いくら…、ま、100ゼロはずいぶん

あとですけどね。

「そういう風なことです」と言っていただいたんですけど、

まあ、それ、とってもつらい思いをいたしましてねえ。

えー、えー…


(かぶせて)亡くなられたんですか、相手の方は?


はい、亡くなられました。まあ、あのう…


これはひとごとじゃないんです。

自分のすぐそばにある出来事ですからね。だから、世の中の

出来事が起きるたびに、「あっ、あっ」て自分を思い

浮かべるんですけど…。

そいで、そのあと切り換えて抜けるとき何がきっかけでした?


あのですね、そういう結論をいただいたとき、でも心の整理が

ついていませんからね、僕の場合。

で、あの、名古屋のテレビ局、中京テレビっていうんですけど、

ここでレギュラーやってたんです。


はい。


そこから「悪くないんなら出ろ」って言われたんです。


はい。


「出ない」って、悪い…悪いってことになるんでしょう?


そうですね。


「悪くないんなら出ろ」って言われて…

私は心の整理もついてないんですけども、まあ、うーん…


きつかったんでしょう?ねえ。***


ま、こういう世界に携わる人間ですからねえ。


それが、さらさら出て当たり前なんですけど。


うん、いやいや、当たり前でもないんですけどね。

いや、ただ、やることないから家の前走ってたり、夜中に

走ってたり、いろんなことしたんだけど、ま、いろんな方が

大竹だと分かって、あの、声をかけていただいたり、周りに

いろんなことが、あの…


ありますよね。


…支えていただいたこともあって…。もちろん、それだけじゃ

なくて、私も、生活もありますんで…


でも、そのときに、支える人がいるけど、すごい、逆のあれも、

この、世の中のそういうものを感じませんでした?

逆風みたいなの?


あの、うーん…


あんまりないとすれば、それは大竹さんの人柄ですよね。


うーん。


ああ、なるほどね。


これは、世間の逆風っていうのは、正直、僕はあんまり

なかったんです。


ああ、それは…


バッシングもあまり感じなかったんです。

ま、僕は馬鹿で鈍感で感じなかったのかもしれませんけども。


いや、私なんかはモロに来るんですよね。それをしまいには

快感になってきましたね。えっへっへっへ。

もう面白がるしかない。表に出る人間の、そりゃもう

当たり前のこと。責任っていうか、背負うものだと

思った途端になんてことなくなるっていうか…勿論、もともと

図々しい人間ですから、あの、根がね。

だから、どういいことがあってもそりゃ平気なんですけども。

生きていかなきゃしょうがないんですけど、でも、その、

スマトラ沖のあの、アレは、ぞっとした。

その、ね?あれがときどき、ひょっ、ひょっと出てくる。

あの、で、それをどうやって、じゃ、あのとき自分はどうやって

抜けるか?っていうのを想定すると、もう、プツっと切れて、

もう、想定できないんです。

でも、大竹さんはそういう思いをなさったですね。


ま、僕の話はそうですけども…


コーナーの時間終了が迫っていたため、大竹は3.11被災者の

話を引き合いに出したあと、もう一度、映画の話に戻してから

シメに持って行った。


*** 樹木の言葉の間も大竹の「うーん」は続いていた。

11秒あった。

彼の“苦悩”と“混乱”が伝わってくる低いうなり声だった。

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話が深刻だから言いづらいが、“ラジオもエンタテインメント”と

考えるならば、自由人・樹木希林らしさが出ていて“聴きごたえ”が

ある番組になっていた。

“予定調和”の多いワイドショーを見慣れた人たちにとっては

きわめて刺激の強いやり取りだったと思う。

息をのんで会話の成り行きに耳を傾けた。ラジオのリスナーは

“ながら族”だが、途中から手を止めた人が多かったはずだ。


樹木の質問の意図はよく分からない。彼女のケースはあくまで

“…たら”の話だし、大竹の“事件”は現実だから、普通に考えたら

全く“次元”が違うもの。

まさか、「困らせてやろう」と企んだわけではないだろうが、

それにしては、唐突にこの問題を持ち出すやり方はいささか

乱暴だし、フェアじゃない。


小島慶子を“見限って”以後、大竹を聴いていたが、最近はTBS

「たまむすび」(赤江珠緒)を聴くことが増えている。

大竹の反権力、反原発を中心にした姿勢には評価できる部分も

あるのだが、感情が先走って、話がまとまらないこと、論点が

はっきりしないことが多いのだ。

TVタックル」もそうだが、聴いていると、物事を整理して

話すことがあまり得意ではないようだ。しばしば、横にいる

アナが助け船を出したり、訂正したりしている。

“受け売り”ぽいものが多いのも気になるし、下ネタがかなり

ひどいときもある。


そんなわけで、少し“敬遠”気味なのだが、この日の大竹には

心から同情した。

過失がなかったとはいえ命を奪う形になった事故の当事者として、

忘れようにも忘れられない出来事を持ち出され、さぞ厳しい

時間を過ごしたことだろう。

そして、たびたび腰を折られたために、結局、樹木の質問に

正確に答えることはできていなかったが、少なくとも誤魔化そう、

逃げよう、という姿勢ではなく誠実に話そうとしていた点を

高く評価する。


ちなみに、“樹木らしさ”はこの日のパートナー、眞鍋かをりに

対する態度にもはっきり出ていた。

まさか、遊び半分で出ているとは思わないが、大事なところの

“読み間違い”が多く、そのつど樹木から厳しく指摘されていた。

プロ意識が著しく欠けていたのだから言われて当たり前だ。


by toruiwa2010 | 2018-02-10 08:15 | 自分的傑作選 | Comments(0)

この記事は去年の4月、彼女が引退を

発表したときに更新したばかりだから

ためらうが、ソチ五輪を語るとき、

浅田真央の“明と暗”は欠かせない。


ああ、浅田真央が…

~メダル圏外へ:トップはキム・ヨナ~

(2014.02.20 初出 )

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大会のハイライト、女子フィギュアのSP

終わった。トップにはキム・ヨナが立ち、

浅田は大きな失敗をして遠くメダル圏外に去った。

インタビューでも呆然としていた。

信念に基づいての挑戦だったが、完敗した。

ファンもあきらめきれんが。

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勝負だからいろんなケースを予想するが、想定を超えた。

浅田真央に何かが起きるとしてもトップと5,6点差の範囲内に

とどまると思っていた。20ポイント近い差がついての16位とは。

多くのファンと同じで、言葉がない。


ポジションにつく前、頭上の時計を確認する顔が柔らかくて、

これなら大丈夫と思った。しかし、3Aの着地に失敗して転倒!

回りきったように見えたが、スローを見ると回れていなかったし、

コンビネーションの最初の3回転が2回転になり連続ジャンプに

ならないという大きなミスもおかした。


記者会見で「悔いなく終わりたい」と浅田は言い続けていた。

そのためにはSPで冒頭の3回転半を成功させることが大きな

カギになる。十分に回り切って、着地でエッジが的確に氷を

とらえることが求められる。成功率が低いだけに息をのんで

その瞬間を見守ったのだが、結果は残酷だった。


数は減らしたものの、「リスクを冒しても3回転半を跳ぶ」は

彼女がさんざん考えた末に自分で選択したものだ。その挑戦に

敗れたのだから受け止めるしかない。

だから言ったじゃないか…と言ってみても仕方がない。

浅田に限らず、一流アスリートは頑固なのさ。

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浅田がいないのは残念だが、上位3人は実力派が揃った。


キム・ヨナには本人が納得いく、世界のスケート・

ファンを魅了してきた美しい演技で選手生活を

締めくくってほしい。

出遅れただけに銅メダルに届けば上出来だと思うが、

豊富な経験と輝かしい実績でその予想を上回る

可能性はあると思う。

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オリンピックで彼女の出来を左右するのはブランクではなく

体調だと思っていた。今朝の彼女は6分間練習のときから

表情が硬いのが気になった。しかし、冒頭の3-3回転を確実に

決めたのをはじめ、相変わらず流れのあるきれいな滑りだった。

74.92は妥当だと思ったが、解説の八木沼純子のコメントは

キムに対する言葉数が少なくて違和感があった。素直に見れば

もう少しほめ言葉があっていいはずだ。

まさか、マオタに叩かれることを恐れているわけじゃあるまいと、

余計な詮索をしてしまった。ハハハ。


キムが暫定ながらトップに立ったことでオタがつまらぬことを

言って騒ぐのではないかと思ったが、#figureskateTL

流れるツイートにキムの演技と点数を“普通に”認めるものが

多いことにホッとした。日本人スケートファンにきちんとした

バランス感覚があることが分かってうれしかった。

そうでなくちゃね。スポーツだもの。


ソトニコワ…浅田、リプニツカヤ、キム以外から

メダルに手が届く可能性を秘めているのは彼女だ。

実績があるのに、オリンピックでは大きな注目を

浴びずにこの日を迎えた。

直前で高得点を出されると浅田にとっては厄介な

ことになる。

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ダークホースだとは見ていたが、ここまでやるとは思わなかった。

大騒ぎされる後輩・リプニツカヤへの対抗心もあるだろう。

最初のコンビの二つ目のジャンプを降りたあと、流れがなかった

気がするが、全体としてやはりいい演技だった。スピードが

足りなかったようだが、最後の2Aがきれいに決まったのは

イメージ的に大きかったかもしれない。

もしかしてキムを超えるかと思ったが、わずかに届かなかった。

しかし、明日、逆転のチャンスは十分だね。


コストナー…うまくまとめたなあ。

完成度の高い演技で高い得点が出そうだ。

衣装もエレガント、「アベマリア」に

よく合っていた。

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彼女らしい華やかなパフォーマンスで観客を魅了した。

終わった時点では74.12でキム・ヨナに僅差の2位につけた。

難しい技より、ミスの少ないきれいな滑りに対していい点が

出ている印象があった。“不公平”感はなかった。これでいい。


リプニツカヤと浅田で金メダルを争うことに

なると見ている。15歳だが若さを感じさせない

実績をすでに残している。

加えて、地元の利と勢い…。

極端にミスが少ないことも強い味方だ。

冒頭のジャンプが決まったら恐ろしいことになる。

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最初のジャンプから彼女らしさがでていた。指摘されている

“幼さ”はあるものの、ミスのなさがそれを補って余りある。

度胸のよさも半端じゃない。全観客を味方にして圧巻の演技だ…

と思ったとたんに転倒した!ソチにも魔物がいたんだね。


私の予想では1-2だった二人が厳しいスタートになった。

浅田がメダルに届く可能性はほとんどないし、リプニツカヤも

誰かがミスをしない限り、難しいだろう。これが現実だ。


村上佳菜子はコーチの言葉を聞いているときはいい表情だった。

最初の3-3が実にうまく入った。八木沼もビックリした感が

はっきり出た素直な反応。聞いていてこっちが驚いたわ。ハハハ。

せっかくいいスタートを切ったのに、トリプルがシングルに

なるミスが出て下位に沈んだ。この子が勝負師の根性を身に

つけたたらなあと思う。


“日本チャンピオン”としてオリンピックに臨んでいるのに、

注目度はそれほど高くないまま、本番を迎えた鈴木明子には

期するものがあったはずだが、リンクイン直前の顔が硬かった。

得意のステップまでうまくつなげられたら、上位に食い込む

チャンスは十分だと思ったが、いきなり、最初のジャンプが

両足着氷になってしまったのが惜しい。ベテランらしく、

後半は持ち直したものの8位にとどまった。

今日の流れでは健闘だが。


整氷時間中、NHK-BSはスタジオに戻ってキム・ヨナのVTR

何回か見せた。暫定1位だから当然なのに異を唱える集団が

いたのに呆れた。彼らが嫌っているからとか、外国人選手だから

流さなくていいというものではない。こういう奴はスポーツ・

ファンとは呼べない。あきれてものが言えない…というか、

つくづく情けない。


6位・浅田真央にありがとう!

~ソトニコワ金 キムヨナ銀 コストナー銅~

(2014.02.21 初出 )

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女子フィギュアはロシアのソトニコワが逆転金メダル。

女王にふさわしい演技だった。銀はバンクーバーの女王、

キム・ヨナ、銅は初メダルのコストナー…

特筆すべきは浅田の魂のこもった演技だ。

3強の高いレベルの演技を引き出した。

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誰を応援しているかで多少意見は分かれるだろうが、世界中の

スケート・ファンにとっては夢のようなフリーの戦いだった。

まれに見るハイスコアのFSを演出したのは間違いなく浅田の

演技だ。


「思っているような演技が全然できなかった。

自分の体がうまく動かなかった」と語ったのは

昨日のことだ。わずか24時間で劇的に変わるはずがない。

ぐっすり眠れれば別だがあのSPのあとで熟睡できた

わけもないだろう。多くを望むのは酷だと思うが。


ツイッターのTLに「メダルも国民の期待も忘れて自分のために

滑ってちょうだい」というファンのコメントが洪水のように

流れていた。「バカなことを言いなさんな」と思った。

そんなに簡単に切り替えられるなら苦労はしないよと。

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…浅田の偉大さを思い知らされることになった。

6分間練習の動きは八木沼が言う通り、悪くなさそうに見えた。

その姿を見ながら思ったのは、日本のスケート史に輝かしい

足跡を残してきた偉大な選手だけに、せめて最後は“悔いのない

終わり方”をさせてやりたいということだった。

スタートのポジションについたときの表情は少し硬かったが、

きれいに3Aを降りて波に乗った。

2組という早いグループで滑るモチベーションを持つのが

きわめて難しい中で、8種類の3回転ジャンプを決めた。

素晴らしかった。

フィニッシュのあとの涙に万感の思いがこもっていた。


140点台が出た。この時点でのトータル198.22は上位3人に

かかるプレッシャー次第でメダルに望みが出る数字だと思った。

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ジャンプの評価by NYタイムズ。青はgood、グレーは普通、

赤はpoor(よくなかった) 


NYタイムズの記者がこうツイートしていた。


素晴らしいプログラムを終えて浅田が泣いている。

彼女は美しく、そして自由だった。

プレッシャーから解放されるとこういうことが起きる。


たしかに、SPの結果、大きく下位に沈んでメダルや順位という

呪縛から解放されて“自由”になれたことは大きい。しかし、

失意の“どん底”に落とされたはずの前夜からこれほど変身した

パフォーマンスを見せてくれるとは想像もしなかった。

昨日の記事に「自分が納得できる演技、世界最高レベルの演技を

期待したい」という書き込みに対して「無理だと思う。長い

取材経験からそう断言できる」と言い切った自分が恥ずかしい。


すごい演技をしたのだから当然だが、浅田の順位がどんどん

上がっていった。箱根駅伝のギタウ・ダニエル並みに“ごぼう

抜き“の記録を更新するんじゃないかと思った。最終的には

6位だったが、メダルに匹敵する感動的なパフォーマンスだった。


最終組は6人とも素晴らしい演技を見せた。

ワグナーを除く5人が135点以上を出した。


リプニツカヤ…コーチによると昨日の転倒は

フェンスが近すぎたせいだそうな。

あそこまでノーミスだっただけに惜しまれる。

逆転するためには上位陣の前にかなりの高得点を

たたき出して見せることしかない。

しかし、9±の差はさすがの彼女にも

大きすぎるなあ。


前半のジャンプはほぼ完ぺきだったのに後半で崩れた。しかし、

135.34が出て、この時点で浅田は暫定1位の座を譲った。


コストナー…昨日の彼女はエレガントだったし

華やかさがあった。

ゆったりとした滑りからは余裕すら感じ取れた。

バンクーバーのあと引退を考えたそうだが、

戻ってきた。「辛いときほど自分が何をしたいのかが

分かるの」と言って。

同じ滑りができたら逆転もあるね。

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素晴らしいボレロだった。

優雅で“大人”を感じさせるスケーティングだった。

リンクを完全に支配していた。ゆったりした曲調が現在の

彼女の持ち味にぴったりだった。

全員が滑り終わったあとで誰が一番好きだったかと聞かれたら、

SPと合わせてコストナー」と答えたと思う。


ソトニコワ…力があることは誰もが認めるが

昨日の彼女の演技は思わずうなってしまうほど

見事だった。ほとんどノーミスだったのではないか。

差はわずかだ。キムのフリーにはスタミナの不安が

あるだけに大きなチャンスと言っていい。

問題はそれを意識したときだ。

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…当然、意識はしていたはずだが、スピードに乗った見事な

演技を見せた。ジャンプがどれもきれいだったね。

3連続ジャンプの三つ目の乱れがあってコストナーを抜けるか

どうかは微妙だったが、149.95!! 

今日のFSは点の出方が半端じゃなかった。大盤振る舞い。

バナナのたたき売りのごとく、「えーい、持ってけドロボー」

状態だった。ハハハ。


ゴールド、ワグナーがソトニコワを抜けず、残すはキム・ヨナだけになった。


限られたものしか読んでいないが、海外メディアは

キム・ヨナを普通にチャンピオンとして扱っている。

少しでも買収や不公正採点の疑いがあったら、

こうはならない。もし彼女がメダルを手にしたら

日本のスケート・ファンはそれらしい敬意を

示すべきだと思う。

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“嫌韓・嫌キム派”は何かといちゃもんをつけていたが、SP終了

直後の“笑顔”やリンクから上がる際にボードを叩いた仕草などに

彼女の内面を見る気がしていた。言葉通り、結果にこだわって

いないのだと思えた。英語の通訳を交えて日本のインタビューを

受けるときの柔らかな表情にもそれが見て取れた。

すでに自分の出番が終わっているとはいえ、翌日にFSを控え、

まだほかの選手の演技中にあんな顔にはならないものだ。


コストナー、ソトニコワと、目の前で高い得点を出されると

相当のプレッシャーがあったはずだが、キムの演技も堂々と

したものだった。ソトニコワと比べるとスピードはなかったが、

きれいにまとめるテクニックは確かなものがある。

問題は審判がどちらを上と判断するかだと思ったが、答えは

ソトニコワだった。

点が出たときのキムの表情は十分に納得した人のものだと思う。

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いい結果になった。地元が優勝。前チャンピオンが銀メダル。

それぞれに意見はあろうが、採点競技はジャッジが決めるものだ。

今回、日本ではごく一部で「すべての選手に公平な採点を」

という声が起きていたが、いい演技に対してはしっかり点が

出ていたと思う。これでも文句をいう奴はき


実況の鳥海アナはメリハリという点で物足りなさはあるものの、

“抑制”が効いていてなかなかよかった。スタジオを担当して

いるころから実況を聞くのが楽しみだった。

10年後には間違いなくNHKのエース格だね。


最後に、浅田真央さん、

今日、あなたらしさを見せてもらいました。

ありがとう。

“普通に”あなたを応援してきた者の一人として

とても嬉しいです。

心からお疲れさまと言います。

疲れた心身をゆっくりと休めてください。


by toruiwa2010 | 2018-02-04 08:05 | 自分的傑作選 | Comments(0)

羽生結弦、入魂のSP

~チャンとの大勝負になるね~( 2014/02/14 初出 )

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2014/02/14のツイート


仮眠から起きてプルシェンコの棄権を知った。

仰天する。昨日の練習が相当荒れていたらしい。

「神様がもう十分だと言ってるみたいだ」と語った。

悲劇だね。思いもかけない番狂わせを演じる可能性を

感じていただけに惜しまれる。


“老身”をいたわり、220分に目覚ましをセットして寝たが、

思うように眠れないまま、よろけるようにリビングに行って

テレビをつけ、PCを起動するとYahoo棄権を告げていた。

波乱を予感させる幕開けだった。


6分間練習のためリンクサイドにスタンバイする羽生の顔に

笑みが浮かんでいた。自然に出たものかどうか気になった。

“強がり”から来ることもあるからだ。

好調をうかがわせる練習が終わってそのまま演技を始めた。

陣営として理想的な展開に持ち込むには100点近い点を出して

圧倒することだったが、見事に実行してのけた。


オリンピック初出場を感じさせない精神力の強さを見せた。

最初の4回転をきれいに跳んでしっかりペースをつかんだ。

ジャンプの完璧さにしびれる。

見事な演技で観客も味方にしての100点超えには恐れ入った。

1番滑走の利を生かした。

シカゴ・トリビューンとLAタイムズなどに記事を書いている

記者のツイートが短くて的確だ。


羽生に101.45OMG.オー・マイ・ゴッド。

そして、彼はポイントのすべてを自分で稼いだ。

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ハビエル・フェルナンデスが“本来の”ジャンプが跳べずに点を

伸ばせなかったあと、パトリック・チャンが登場した。

一時は“絶対王者”と呼ばれたチャンだが、ランク的にも今は

追う立場になった。羽生の得点がプレッシャーになるだろう、

体に硬さが出なければいいと思いつつ、彼にもベストの演技を

期待した。オリンピックだもの。 


…一本、ジャンプで小さなミスがあったものの、チャンもまた

見事な演技だった。羽生との差が4点を切ったのはチャンに

とって大きい。これだと、金メダルがどちらのものになるか、

とても微妙だ。 


30人の選手の中の29番目と30番目に日本人選手が滑走した。


前日の練習でも4回転がうまく跳べなかったと聞く高橋大輔が

気がかりだった。リンクに出る直前の表情が硬かったこと!

競技者にとって最も残念なのはベストの状態で競技に臨めない

ことだろう。その意味で、故障発生のタイミングがいかにも

悪かったね。

最初の4回転が両足での着氷だった。3Aはまずまずだったし、

ほかの要素でらしさを出した。

今の精いっぱいの演技だったろう。気持ちはしっかり伝わった。

私だけじゃなくジャッジにも。  3位・フェルナンデスを

脅かす点が出た。FSでは思い切った演技をしてほしい。


メディアも悪いが、“語録”が先行する町田樹も気になっていた。

結果は本来の力を出し切れなかった。3ルッツが2ルッツになる

大きなミスが出た。きれいに決まるジャンプもあっただけに

惜しまれるが、順位に関係なくメダルは望める得点差だから、

本人が言う“逆バレンタイン”の心意気を見せてほしい。

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すべての選手の滑走が終わってみると、羽生とチャンの力が

群を抜いていることが分かる。“アナザー・スペース”にいる。

採点についていろいろ言われていたが、点はちゃんと出ている

ことも分かった。


明日のフリーはとんでもないことになりそうだ。 


あまりに呆れたので加筆…というかツイート


若さいっぱいの伸び盛りとケガのあとで

万全じゃないベテラン。

判官びいきもあるだろうがはっきりと差が

ついたのに羽生の出来にケチをつける

「日本人」ファンがいる。高橋ファンに多い。

ロシア観客のマナーを非難する資格はないと思うが。

(0912)


羽生結弦、金メダル!!

~スケート・ファンとともに喜ぶ~( 2014/02/15 初出)

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2014/02/15のツイート


羽生結弦が日本男子フィギュア初の金メダルを獲得。

現時点でその実力が世界のトップなのは確かだが、

オリンピックの舞台でそれを結果に結び付けた。

どんなに褒めても褒め足りない。

おめでとう羽生!おめでとうスケート・ファン!!


ここ1年の羽生の急成長は認めつつ、オリンピックの舞台で

となると、そこでの優勝はなかなか想像しにくかった。しかし、

若い羽生が見事にやってのけた。


今日の滑りを見ても、硬さ・緊張は明らかだった。いろいろな

思いがあったと思う。試練のときだった。緊張はするだろうが、

彼の精神力なら乗り切れるだろうと思っていた。乗り切った

先にしか金メダルはないのだし。そのためには、やはり最初の

ジャンプをきれいに決めたいところだったが、失敗した。


手ごわいチャンの前に滑り終えるのは“めぐりあわせ”としては

ツキがあったのだが、あくまでいい結果を出すのが条件だった。

最初の4回転が決まらず、動揺したのか、引きずってしまった。

全体にいつものスピードがなかったし、ジャンプが決まっても

羽生本来のものではなかった。若さと言うことかなと思った。


まずい展開になったが、なんとか立て直した。それだけ力を

つけたということだろう。昨日のSPの出来を見たあとだから

180点台は出すだろうと思ったが、178.64だった。

計算ではチャンが182.58以上のスコアを出せば逆転だった。

経験豊富なチャンがこのチャンスを逃すことはないだろうと

覚悟しながら見た。


滑り出したチャンを見てさすがだと思った。“雰囲気”があった。

いくつか失敗があって“完璧”には程遠かったが、特に後半は

羽生を上回る滑りに見えた。微妙だと思ったが、ジャッジは

SPに続いてFSの出来も羽生を上と判断した。(178.10)

かなりハラハラさせられたが、結果はSPFSともにチャンを

上回っての堂々たる金メダルだ。見事としか言いようがない。

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町田樹にとって最終組の前で滑れるのは“チャンス”だったが、

生かせなかった。やるべきことはデニス・テンを超える得点を

出して最終組に圧力をかけることだった。しかし、火の鳥が

ソチで舞うことはなかった。少なくとも本人が望んだようには。

最初のジャンプで転倒したことがいろんな意味で響いたね。

4年に一度のオリンピックはなかなか選手にベストの演技を

させてくれないなあ。

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大事なシーズン、“不運”に見舞われた高橋大輔には ただただ

彼らしい演技を期待した。SPの出来から考えれば、銅メダルに

届くチャンスは十分にあるはずだったから。

滑走に入る直前、アップになった穏やかな表情が印象的だった。

“最後の”舞台に迷いなく臨めるのだなと嬉しかった。

これまで日本男子チームを引っ張ってきた誇りと自信をもって

カギになる最初の4回転を跳んでほしいと願って見ていたが、

両足着氷になってしまった。

ステップからは彼らしさが見られたが、得点は伸びなかった。

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町田、高橋、ともにフェルナンデスをとらえる可能性があった

だけに残念だが、羽生もチャンもベスト・パフォーマンスでは

なかったのだ。オリンピックはそこが難しいね。

その中で、町田と同じ組の1番滑走、デニス・テンが171.04

出して3位になったのは特筆すべきことだった。結局、FS

170点台をたたき出した3人がメダルを手にしたことを思えば

なおさらだ。

実況の塩原アナは最終組6人の演技中、ほとんどこのことに

触れなかったね。


“ポエム”ぶりをファンから叩かれている。私も好きじゃないが、

それはまあいい。しかし、これはダメだ。

実況の仕事は 一つ一つのプレーを描写するとともに全体像を

伝えることも大事だ。今日の実況にはソチ五輪男子フリーの

大きな部分が決定的に欠けていた。


二日連続の早起きはつらかったが、いい思いができた。

不思議なことに、羽生結弦が優勝することを喜ばない“特別な”

グループもいる。どんなところ、いつの時代にも、そういう

“ややこしい”奴はいるものだから放っておけばいい。

“普通に”スポーツが好き、スケートが好きな人たちと一緒に

この快挙を心から喜びたい。


by toruiwa2010 | 2018-02-03 08:09 | 自分的傑作選 | Comments(0)

最高の演技に水を差した32

~金返せェーと言いたい~( 2010/02/27 初出 )

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女子フィギュアは期待通りの高いレベルの争いを見せました。


テニスで言えば、ジョン・マッケンローとジミー・コナーズ、

クリス・エバートとマルチナ・ナブラチロワ、バスケットで

マイケル・ジョーダンとマジック・ジョンソン、ホッケーの

ウエイン・グレツキーとマリオ・レミュー、…言い出せば

キリがありませんが、スポーツの世界にはときにとんでもない

“ライバルリー”(ライバル関係)が生まれることがあります。

「二人 一度に出てこなくてもいいのに」と言いたくなることも。

ハハハ。


キム・ヨナと浅田真央。

19歳で、完全に五分に渡りあう素晴らしいライバルリーを築き、

ファンを楽しませ、オリンピックでの対決への期待を持たせ、

これ以上ない大舞台でその期待に応えてくれたことに私たちは

感謝しなければいけないでしょう。

順位が逆ならもっと…そんなことを言ってはいけません。ハハハ。

キム・ヨナはすべてがひとつになった最高の演技をしました。

同じアジア人だし、国境を越えて素直に称えるべきです。

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浅田真央は泣いていましたね。何度も何度もティッシュを

当てたのでしょう、鼻の下の人中(陣中)が赤くはれていたのが

かわいそうでした。

どんなに「自分でやるべきことはやった」と、その部分では

納得できても、結果として“さらに上”がいるというのは悔しい

ものだと思います。はたち前の若い女性が、自分の意志では

あっても、青春のすべてを注ぎ込み、頼みもしない“期待”を

背負ってオリンピックに臨むのは大変なことでしょう。

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「楽しめばいい」と言っても、他人がテレビの前で考えるほど

簡単じゃないことも、「泣かないでいい」と言っても、無理な

話だということも分かっています。

すべて、その立場に立った者でなければ理解できない領域です。

音を消した画面に彼女が現れても音量を上げませんでした。

聞こう、という気にならなかったのです。


数日前から繰り返し聞かされた“運命”の“決戦”が終わりました。

2人の舞姫だけでなく、選手全員に「お疲れさま」と言います。


安藤美姫は小さなミスが続いて出遅れたショート・プログラムの

4位からひとつ順位を下げたもののいい演技だったと思います。

終わったあとの顔に満足感が見えました。立派でした。

彼女については、少し前から疑問に思っていたことがあります。

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コスチュームです。

SPの楽曲がモーツアルトの「鎮魂歌」だからだと思いますが、

胸の部分の十字架が気になって仕方がなかったのです。


かつて、アメリカのツアーに参戦したゴルファーの丸山茂樹が、

危いショットがきわどいところで残ったのを喜んで、おどけた

仕草で大きく十字を切りながらグリーンに上がってくるのを

テレビで見たことがあります。一瞬、ドキッとしました。

「助かったなぁ」という気持ちを彼流に表したかっただけで

他意はないのですが、ジョークで通じるのかなと思ったのです。

杞憂に終わりましたが。


タイヤとかシューズのデザインの一部がイスラム教の聖典、

コーランに似ているとして問題になったこともあります。

小さなペンダントヘッドならともかくキリスト教徒にとっては

大きな意味を持つ十字架をあれだけ大きく、コスチュームの

デザインとして用いるのは、あまり、見たことがないように

思うのです。

こういうことは“慎重”であったほうがいいと思います。

私は記事を書くときも宗教が絡む話にはとても慎重にします。


最後に、女子フィギュア史上最高得点を獲得したキム・ヨナの

演技を十分には楽しめなかったことに苦言を呈しておきます。


滑り出してから1分過ぎのスローパートで実況アナはこんな

ことを話しました。


今、19歳のキム・ヨナはカナダに来たときは15歳。

才能がありながら、非常にシャイで、スケートが

あまり面白くなさそうな(1)少女だったそうです。

それが、カナダに来てこの4年間で、自尊心があって、

明るく前向きにスケートを楽しめる女性に成長した○○(*2)

その成長の…(*3)キム・ヨナの成長の記録を描いたのが

この4分間のフリーのプログラムです。


…演技構成は知っているはずですから、“その部分”になったら

しゃべろうと“用意して”いたメモを読んだのだと思います。

アドリブで出てくるコメントでないことはハッキリしています。

完全な文章にしておくと、いかにも“読んでいる”感じになって

しまうので箇条書きにしてあった可能性があります。


しかし、それにしては、*1は日本語としておかしいですね。

*2は聞き取れませんでした。

「…成長しました」が自然ですが、そうは聞こえません。

「…成長した・の・で・す」と言ったのでしょうか?

どちらにしても、結果として ムニャムニャ…となったのは、

文末をどうしようかと考えながらアナウンスしているうちに

まとまらなくなったのではないかと思います。

私も 箇条書きにしておいて、同じミスをした経験があります。


このコメント全体が前もって用意されたものだと考える理由は

*3にあります。言い直しているのがヒントです。

アナはメモとリンクを半々に見て実況していたはずです。

途中でメモから離れてリンクを見たあと、メモに戻ったとき、

彼の目は“キム・ヨナ”のところに戻らなければいけないのに、

その先の“成長”に行ってしまったのです。

彼は 対応を一瞬迷った(・・・の部分:1-2秒)あと、結局、

初めから言い直すことにしたのです。そう考えれば、全体の

つじつまが合います。

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そんな、実況アナの“裏側”は、まあ、どうでもいいことです。ハハハ。

たまらないのは、この“どうでもいい”情報を32秒も聞かされた

視聴者です。女性ファンの多いアナウンサーだと聞きます。

きっと、大半は「いいこと言うわ」と思ったでしょう。

しかし、ファンでもない者は、せっかくの最高レベルの滑りを

“イライラしながら”見せられることになりました。滅多にない

“至福のとき”を奪われたのです。


安藤美姫のときにもスローパートになるのを待ちかねたように

話し出していました。


「大好きだったお父さんとひきかえに出会ったのが

フィギュアでした」に始まって22秒かかっています。

「“ひきかえ”って」と思いました。

用意したコメントなのに、言葉が無神経です。

浅田のときにも準備はしてあったはずですが、ジャンプの

失敗などがあったので話すのを思いとどまったのでしょう。


最終組6人のうち、滑走開始前に曲の紹介が終わっていたのは

2人だけでした。フラットのときなどは話が長引き、演技が

始まったあとも「パガニーニの主題による狂詩曲」がこぼれて、

静かな曲調で始まる音楽にかぶってしまいました。一般の方は

気づかないかもしれませんが、実況アナとしては“失敗”です。

陸上100㍍決勝のピストルが鳴ろうとしているときにしゃべる

バカがどこにいるか、という話です。ハハハ。


彼は「栄光への架け橋だ」で人気を得たときに、私が懸念した

“アリ地獄”に落ちたのだと見ています。

このアナについては、項を改めて書きます。

ツイッターで、一般の人にも、放送や実況についての関心が

それなりにあることが分かりました。

先輩同業者として、理性的に分析してみたいと思っています。


by toruiwa2010 | 2018-01-28 08:06 | 自分的傑作選 | Comments(0)

平昌オリンピックの開幕が迫っている。

当ブログに書いた冬季五輪についての

記事の中から記憶に残っているものを

2週にわたって更新する。


今週は2010バンクーバー五輪から。

当時、キムヨナ嫌いのフィギュアスケート・

ファンが多く、浅田真央が敗れたことで

採点についての疑問が噴出していた。


なぜ、キム・ヨナ>浅田真央?

~採点競技の難しさ~( 2010/02/25 初出 )

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「なぜ、あんな点差になるの?」、「どうして真央ちゃんの方が

点が低いの?」…おそらく、疑問や苦情が殺到したのでしょう。

昨夜から今朝にかけて、各テレビではフィギュアスケートの

採点について、かなり詳しい説明をしていました。

こんなささやかな当ブログにも昨日の採点やプルシェンコの

抗議について、多くの熱いコメントが寄せられています。


昨日、フォロワーさんからキム・ヨナと浅田真央の採点表の

“ありか”を教えていただいたので「今日のツイート」に貼って

おきました。夜になってもツイッターが盛り上がっていたので

「私のブログに貼ってあります」とつぶやきました。

8時からの1時間に74件のアクセスがありました。

破天荒な数字です。ツイッター、恐るべし。ハハハ。


私自身は、あまりこまかいことには関心がありません。

口幅ったい言い方ですが、単なるスポーツ・ファンではなく、

長く世界のスポーツを生で見てきた目に、プルシェンコより

ライサチェックの演技、浅田よりキムの演技が上回っていると

映りました。私にとっては、それがすべてです。

そして、自分が美しいと思ったものが “より高く”評価された

ことに納得しました。


より速く、より高く、より強く…オリンピックの理想です。

私の中では、フィギュアはどれにも当てはまりません。

より美しく…これだと思うのです。ハハハ。

その意味で、観客が見て、より美しく演じたと感じた選手に

より高い点が与えられる今の採点基準は正しいと思うのです。

人によって考え方はまちまちでしょうが。

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金メダルが欲しいのではなく、今の採点の流れだと

誰もハイリスクな4回転を跳ばなくなると危惧して

プルシェンコ選手は抗議してると言っていました。

それでは退化してしまうと。


コメントの中に、この一節がありました。

違うようですが、「どうして真央ちゃんの方が点が低いの?」と

抗議するファンの疑問と実はそんなに変わらないと思います。

少し考えてみましょう。


まず、採点基準は急に決まったのではありません。

ジャンプなど演技の種類ごとの“基礎点”、出来ばえによって

与えられる“加点”などは選手もコーチも十分理解したうえで

振り付けや構成を考えたはずです。

採点の仕組みが分かって出場している以上、文句を言うのは

おかしくはないでしょうか?

少なくとも、終わってから言うのは説得力に欠けます。

“たら”、“れば”は禁物でしょうが、この際あえて言いたいのは、

勝っていたら、プルシェンコは抗議をしたか、ということです。

“負けたから抗議”と取られてしまうのは仕方がないでしょう。

「フィギュアの将来を危惧して…」がどうしても“あとづけ”に

聞こえてしまいます。


“王者は王者らしくして振舞ってほしい”とつぶやいた意味は

そこにあります。


その点、浅田は冷静に受け止めているようです。

まだ、負けたわけでもないし。ハハハ。


私はある時期から女子体操にまったく興味がなくなりました。

最近は少し変わってきているようですが、コマネチの出現以来、

“低年齢化”が進み、競技の中身も曲芸のようになって 面白く

なくなってしまったからです。

64東京五輪のチャスラフスカの時代が懐かしい! ハハハ。


あらゆるスポーツが日々 進化しています。

このまま行くと男子は4回転半、女子は4回転の時代に入って

しまうのでしょうか?

私は反対です。今でさえ、元選手、つまり見る目が肥えている

解説者たちが、スローを見るまで回転が足りていたかどうか

についてはっきり言えないのです。

相撲の物言いや野球のホームランとは違います。

人間の目で見て、技の出来がどうだったかを判断するのに

“ハイテク”の力を借りなければならないというなら、それは

もうスポーツの域を超えていると思います。

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今日はほとんどつぶやいていません。

昨日の夜の分も含めたダイジェスト。


五輪なう。“停電”で見られなかった部分を

VTRで見てつぶやきたくなったので一言。

母親を亡くしたロシェットが見事な演技を

終えたあと妙に盛り上げようとせず、ただ

黙って場内の拍手歓声を聞かせたほうが

遥かに感動が伝わったと思うがどうだろう。

たまには黙る勇気も。


浅田とキムの採点表に関心があるが

面倒だという方、http://bit.ly/2BRvnEO

あります。よろしければ、どうぞ。

読みたくないものも目に入るかもしれませんが。

ハハハ


可変式 xxxxx@toruiwa こんばんは。

さっき刈屋アナの「撃ち返しました」を誉めて

いらっしゃったのが少し意外でした。


ハハハ。全否定しているわけじゃありません。

用意された言葉が多くて辟易しますが、あれは

まさにとっさに出たフレーズだと思ったから

「いい」と書いたのです。

「架け橋」以来病みつきになったようです

@xxxxx 刈屋アナの「撃ち返しました」を誉めて

いたのが少し意外でした。


xxxxx 女子カーリング・スウェーデン戦の最終エンド。

アナウンサーがひどい。まだストーンは半分以上

残ってるのに「ここまで頑張ってこれたのは

地元青森の皆さんの支援のおかげ・・・」と

実況そっちのけで総括。最後までちゃんと

試合を伝えてよ~ @toruiwa さん、悔しいです…


同情申し上げます。藤井アナでしたね。

まとめてほしいとの指示があったかもしれません。

見ていれば大体分かるのですが、あいにくでした。

@xxxxxカーリングの最終エンド。アナウンサーが

ひどい。 まだストーンは半分以上残ってるのに総括。


ありがとうございます。

まとめ指示かも、なるほど。

RT @toruiwa: 同情申し上げます。


フジの西岡アナがボブスレーの実況をしている。

よく勉強できていると思うし、よく分かる実況に

なっている。地味な種目をこれだけしゃべれるのは

力がある証だ。フィギュアを考え直してほしい。

森下、刈屋、塩原のテープと徹底的に聞き比べて

どうすべきかを検証してみよう。



まだ続く“採点騒動”

~今朝、思ったこと~( 2010/02/26 初出 )

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当ブログもその一員だが、たくさんの人がいろいろなことを

言ったり書いたりしている。しかし、その発言はすべて自分の

物差しに基づいたものだ。

自分の思いと違うから、蜂の巣をつついたような大騒ぎをして

いるのだ。しかも、すべては“キム>真央だったからだ。

逆だったら、韓国では大騒ぎだろうが、日本ではこんな騒ぎに

なっていなかったに違いない。


陸上競技や水泳のように時間や距離で明確に優劣が判定できる

種目にはこういう問題は起きないが、採点競技は必ずもめる。


フィギュア・スケートはジャッジの採点で順位を決める。

採点には、あらかじめ基準が設けられ、選手もコーチもそれを

十分に理解したうえで参加している。

だったら、結果が出たあと、あれこれ言っても始まらない。

ジャッジも人間だから“主観”が入ることは避けられない。

こまかく、ジャンプの種類がどうだった、GOE(出来栄え)

こんなに差がつくのはおかしい…と、分かったようなことを

言ったり書いたりする人がいる。もちろん、自由だ。

しかし、それに惑わされる人も多い。

今の日本では、「真央の方がよかった」と言わないと、戦争中の

ように、“非国民”と言われてしまいそうな空気だ。おそろしい。

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フィギュアにはフィギュアの楽しみかたがあると思う。

当ブログは、美しいかどうかが基準だ。

見せるスポーツだもの。

以下は、前エントリーに書いたとおりだ。


今日のフリーも、自分の物差しで見て自分の中で順位をつける。

ジャッジがこまかいところをどう判定するかはどうでもいい。

合致すればよし、しなければそれまでだ。ハハハ。

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今朝の朝日を見てビックリした。

これまでの最高点や今日の演技の要素に与えられる“基礎点”

などが細かく示された表が出ている。

こんなことはかつてあっただろうか?


by toruiwa2010 | 2018-01-27 08:19 | 自分的傑作選 | Comments(0)

ト・リ・ハ・ダ (2005.06.05 初出)


終盤に向かって次第に減っていきますが、今回は島村、久保田、

田中、鍋島、私と、5人の実況アナがパリに来ています。

司会の進藤さんを入れると、TBSNHK、テレビ東京、tvk

山陽放送、そしてフジテレビの私と、全部で6人の元局アナが

集まったことになります。

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これだけアナウンサーが揃うと、出番待ちや会食のときなどに

「実況」や「アナウンス」の話が出てくるのは“自然”でしょう。

その流れで、「言葉」が話題になることも多いです。

昨日の焼肉屋では、こんな話になりました。


フローラン・ダバディが私に「男子決勝はどうなりますかね」と

聞いてきました。

私が「いや、その前に…昨日の試合(ナダルvsフェデラー)

えらい失敗をしちゃったよ。試合のあとのスタンディング・

オベーションを見て、つい“わあ、鳥肌が立ちますね”と言って

しまったんだ」と話したのですが、途中から、前の席の島村、

右隣の進藤両アナが首をタテに振り始めました。ハハハ。


「いい話のときは使わないと分かってるのに」と続けた私に

誰かが「何て言うんですか?」と声をかけてきました。

進藤さんがすかさず「身震いするとか…」と答えました。

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たびたび書いていますが、もともと“正しい日本語の伝え手、

アナウンサー“という考え方は断らせてもらっています。ハハハ。

そんなものは、そういうことにこだわるアナウンサーたちに

まかせて、自由で、気持ちが伝わる言葉を使って実況するのが

一番だと考えていますから。


で、そんな私がやってしまった失敗ですが、これはやっぱり

やらない方がいいかな?と…よく考えます。

しかし、素直じゃないですから、進藤さんの「身震い…」に

ほぼ全員が感心したり、納得したりしているのを聞きながら、

「だって“身震い”はしなかったし、“鳥肌”は立ったんだもの」と

考えていました。そんなときはどうすればいいんだ?ハハハ。


アメリカ英語には、“goose bumps”(ガチョウのぶつぶつ)という

ことばがあります。嬉しいことに、例文の中に「感動して I had

goose bumps」などもありました。


今はどうか知りませんが、昔の辞書には「怖い思いをしたとき、

恐ろしいものを見たときなどに使う」とされていました。

感動したときにも同じ現象が起きるのですから、差別するのは

変じゃないかな。嬉しいとき、悲しいとき、あるいは怖いとき…

どんなときでも「なみだ」は「なみだ」じゃないですか。

屁理屈?ハハハ。


ああ、やっぱり、私はアメリカで生まれるべきだったんだなあ。

ハハハ。


by toruiwa2010 | 2018-01-21 08:11 | 自分的傑作選 | Comments(0)