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岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

カテゴリ:映画が好き( 245 )

50回目のファーストキス 85


街のカフェで、職場で若い女性たちがそれぞれの仲間と

旅の土産話で盛り上がっている。

休暇で訪れたハワイでよほど楽しいことがあったらしい。

イケメンのガイドに出会い、“めくるめく”一夜を過ごし、

恋に落ちたようだ。


しかし、誰もガイドの連絡先をゲットしていなかった。

ハワイを去るときに「俺、スパイなんだ」「結婚してる」

「ゲイなんだ」…と様々な理由で別れを告げられていた。


大輔(山田孝之)は自称、ハワイ一のイケメンガイドだ。

日本から来る客で落とせない女はいないと豪語していた。

しかし、心の底ではそんな女たちを軽蔑して、ハワイで

ベストの星空は見せないのだとも。

星にはくわしかった。ガイドは 将来の夢を叶えるための

副業で、彼の本業は天文学だったのだから。


そんな大輔だが、ある日 立ち寄ったカフェに一人でいた

美女に一目惚れした。瑠衣(長澤まさみ)だった…

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瑠衣のリアクションも悪くなくて、意気投合し、翌日も

その店で一緒に朝食を摂る約束をして別れます。

しかし、翌朝、大輔が胸をはずませながら店に到着し、

先に来ていた瑠衣の前に座ると彼女の反応が妙でした。


1年前のひどい交通事故で頭を強打した瑠衣には特殊な

障害が残っています。それは彼女の日々の記憶が1日で

更新されてしまうのです。しかも“瑠衣のためだから”と

家族が工夫を凝らしてそのことを隠し、本人には事実を

告げなかったため、瑠衣はまったく自覚がないのです!


そんな“障害”が本当に存在するとはツユ知らず、設定が

無理なんだよなあ、と思いつつ、山田孝之が好きなので

出かけました。いざ、上映が始まると、“無理な”設定が

それほど気にならず、楽しんで帰宅しました。

で、このレビューを書くのに、念のため調べてみると、

本当にあるんですね、“そんな障害”。失礼しました。


それを知って5点をプラスしました。ハハハ。

長澤まさみ・・・いいですね。

山田クン、芝居が達者だし幅が広いし、もっとスポット

ライトを浴びてもいいけどなあ。


人間の記憶に“長期”のものと“短期”のものがあることを

勉強しましたが、80歳が間近かに迫っている私の場合、

長短期“ともに”、怪しくなっています。ハハハ。


ゲティ家の身代金 90


事件が起きたのは1973年のローマだった。

夜の街でアメリカ人の少年が誘拐された。イタリア人の

間では“パオロ”という名前で知られていた。


母親にかかってきた電話で組織的犯罪集団が要求した

身代金は1700万ドル(およそ17億円)だった。

常軌を逸した額だか、パオロの一族にとってはそうでは

なかった。パオロのアメリカ名は“ポール”だったし、

そのファーストネームは“ゲティ”だったのだから!


彼の祖父、ポールは 当時、世界で一番の資産家だった。

第二次世界大戦のあと、中東からの石油の輸入で莫大な

財産を築きあげていた。

「資産を数えられるようでは“富豪”とは言わない」と

言ってのけるほどの金持ちだった。


石油王が金を払う、誰もがそう思っていた。

しかし、彼は巨万の富を持ちながら半端ないケチだつた。

しかも、母親は2年前に少年の父親(石油王の実子)

離婚していた。少年の親権を得る代わりに、慰謝料・

養育費をもらわないことを条件にして。

つまり、彼女には17億の大金などなかったのだ…

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当然、母親は少年の祖父に頼みました。

しかし、押し寄せた記者団に彼は「1ドルも払わん」と

にべもなく言い放ちます。「孫が10数人いるんだぞ。

払えば、次々に誘拐されるから」がその理由でした。

一定の説得力はあるものの、実話だから驚きます。


あまり期待していませんでした。“キワモノ”の匂いが

プンプンしていたからです。ハハハ。

しかし、テンポが良くて“なかなか”でした。完成度は

それなりに高いと思いました。


存在感を示したのはクリストファー・プラマーです。

圧倒的な演技力で大富豪のイメージを再現しています。

初め、この役にはケビン・スペーシーが起用されました。

しかし、ほぼ完成し、公開まで1ヶ月というときに、

スキャンダルで突然降板することになりました。


急きょ、代役に指名されたのがプラマーです。

史上最年長でアカデミー賞の助演賞にノミネートされて

いました。当然ですね。わずか1週間の準備で撮影に

入ったそうです。そういうバックグラウンドを聞いて

この演技を見ると唸ってしまいます。


気丈な母を熱演したミシェル・ウイリアムズとともに

この映画を90点に押し上げています。


参考(Rotten Tomatoes)

原題:ALL THE MONEY IN THE WORLD

Tomatometer78

観客スコア:67


羊と鋼の森 80


なんとなく高校を卒業して

なんとなく生きていければいい

外村(とむら:山崎賢人)はそんな風に考えていた。


ある日、教師に頼まれた。

「悪いが、間もなく職員会議が始まるので、お客さんを

案内してくれないか?」

玄関で迎えた客はピアノ調律師の板鳥(三浦友和)だった。

案内し終えた外村が「失礼します」と頭を下げて講堂の

出口に向かっているとき、板鳥がたたくピアノの音が

追いかけてきた。最初は単音、続いて和音が。


数時間後、外村が講堂に戻ると板鳥の仕事は続いていた。

音叉を耳にあて、調律用のハンマーでピンを締めながら

一音一音、確かめる熟練の職人の様子がかっこよかった。

森の匂いがする、外村はそう思った。


そのとき、彼の進路が決まった…

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バイオリンやギターは弦の抑え方、弦をはじく弓や指の

強さで、明らかに違った音が生まれるというイメージが

子供のころからありました。でもピアノは誰が叩いても

一つの鍵盤から出てる音は一つじゃないの?そんなもの

芸術じゃないじゃん…単純化通雑に考えていました。

本当に情けない。ハハハ。


(はがね)でできた弦を羊毛でできたフェルトで包んだ

ハンマーが叩くことでピアノの音は出ます。調律師が

プロの技で整えると、柔らかな音や固い音、明るい音や

暗い音…などが自在に出せるようになります。


映画は、外村が悩みながら成長していく姿を描きます。

134分は長すぎます。ひきこもり青年のエピソードなど、

少し 詰め込み過ぎではないでしょうか?


外村を直接指導することになる柳(鈴木亮平)との関係が

とてもいいと思いました。

3年前のテレビドラマ「天皇の料理番」で主人公の兄に

扮していた鈴木について“そろそろブレークする予感”と

書きました。遅れましたが、スケールの大きな役者に

なった彼を見て満足です。この作品でも光りました。


なんのために僕は調律師になったをですか


ピアノで生きていくんじゃないの

ピアノを食べて生きていくの


観念的な、どこかで聞いたことがあるようないくつかの

セリフが気になりました。



by toruiwa2010 | 2018-06-15 07:12 | 映画が好き | Comments(0)

万引き家族 90


今にも崩れ落ちそうな一軒家に高齢の女性が住んでいた。

一人暮らしだと思われていたが、この家にはほかに4人の

男女が住んでいた。すぐに幼い少女が加わり、総勢6人。

誰一人 血の繋がりはなく、赤の他人がそれぞれの事情・

都合・理由で肩を寄せ合って共同生活をしていた…

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なによりもまず、パルムドール、おめでとう!

外国人の審査員がどこまで理解したのかは分からないが、

賞に恥じない出来栄えだと思います。

6人を結び付けているのは“犯罪”です。

ありえない家族を、リリー・フランキー、安藤サクラ、

松岡茉優、樹木希林と二人の子役(城桧吏&佐々木みゆ)

卓越した演技がリアリテのあるものにしています。


これだけ高いレベルで俳優の演技が揃った映画を見るのは

初めてのような気がします。年末の各賞レースで、誰が、

何の賞を獲ってもおかしくありません。

特に安藤は出色です。カンヌでケイト・ブランシェットが

「真似するかも」と称賛した取り調べを受けて泣く演技は

“アンドウ泣き”として確立するのではないでしょうか?

そして 松岡が想像を超えてよかったです。感心しました。

ドラマを何本もみていますが、ここまで演技がうまいとは

思っていなかったもので。情けない。

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祈りの幕が下りる時、ちはやふる、モリのいる場所…

今年、見終わってすぐの感想で90点をつけた邦画ですが、

同じ90でも、頭ひとつ抜きんでていると思います。

おそらく、12月末になっても、これを上回る作品には

出会わないでしょう。


2008年に「歩いても歩いても」を見るまで、是枝裕和を

知りませんでした。日本にもこういう映画を撮る監督が

いるのだと知ってビックリしたことを思い出します。

それ以後、彼の作品は全部見ています。「海街diary」初め

いつも納得して劇場を出ます。イタリアだけで人気のある

“誰か”とはまったく違います。ハハハ。


ツイートを振り返ると、彼の作品を見たあとや、ブログを

書いたあとにこんなことを呟いてきました。


2013/09/24

是枝裕和監督作品「そして父になる」を

先行上映初日の渋谷TOHOで見た。

見方はいろいろだろうが、素直に見て、

いいと思った。85点。

楽しい映画ではないけど、内容から

想像するほど泣くこともない。涙腺が

弱くなっている私が泣かなかったもの。

ハハハ。


2015/06/17

ブログ更新<「海街diary」はThe Best

~広瀬すず・・・最高です~>。

私が見た中では今年のNo1です。

いい気持ちで劇場をあとにしました。

広瀬すず…最高です!


2016/05/27

ブログ更新<まいったなあ「海よりも

まだ深く」~「ヴィクトリア」?~>。

最近の是枝監督作品にはハズレがない…

そう思う。


2017/09/22

ブログ更新

<ダンケルク」と「三度目の殺人」

~洋画・邦画:90点が2本~>

今年のNo1かと聞かれれば微妙だが

ともに、優れた映画としてお勧め。


秋には新作「十年 Ten Years Japan」が公開の予定です。

すでに撮影は終わっているのでしょうが、“ハードル”が

上がっていることでしょう。大変だあ。ハハハ。


友罪 70


山間の工場に二人の若者がやって来た。

一人は益田(生田斗真)、もう一人は鈴木(瑛太)と言った。

益田も“明るい”とは言えなかったが、鈴木の方は無口で

誰とも打ち解けようとはしなかった。寮で生活を共にする

先輩の工員たちは得体の知れなさを気味悪がった。

鈴木に買い物を言いつけ、留守の間に“家探し”をした結果

分かったのは、絵がうまいことと物騒なナイフを持って

いることだった…

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二人とも、人には話せない“過去”をひきずっています。

さらにもう一人、この町でタクシーの運転手をしている

山内(佐藤浩市)も、息子の罪を償うために生きています。


暗くて暗くて、暗い映画です。重くて重くて、重いです。

見に行こうと決めたのは3人の俳優が好きなのと、監督が

64ロクヨン」を撮った瀬々敬久だと知ったからです。


…“神経が太く”ないと最後まで見続けるのは苦労するかも

しれません。およそ500席あるTOHOシネマズ日比谷の

12番スクリーン(旧スカラ座)にいた60人ぐらいの観客は

誰一人出ていきませんでした。WOWOW FILMSが制作に

からんでなければ、そして、先に挙げた“二つの理由”が

なければ、私は間違いなく途中で退席していたでしょう。

最初から最後まで、胃の底に固いものを感じながら画面を

見続けました。監督は何を言いたいのか…を考えながら。

かなり つらかったです。


エンディングも、終わったようで終わっていません。

こんなに、観客に苦しい思いをさせた挙句 それですから

納得がいきません。取り残された気分で席を立ちました。


瑛太の演技は凄いです。夏帆もいいと思いました。


by toruiwa2010 | 2018-06-08 06:57 | 映画が好き | Comments(2)

妻よ薔薇のように 85


平田幸之助(西村まさ彦)の家でいつもの朝が始まった。

妻の史枝(ふみえ:夏川結衣)が夫と二人の息子のために、

忙しく動き回っている。幸之助はこの日から香港に短い

出張をすることになっていた。夫の分も残してあったのに

「食事は要らない」と言われて少しムッとする史枝。


慌ただしく出かけようとする夫に「今月分がまだなの」と

生活費を求める。ついでに「いろいろ値上がりしてるから

少し増やしてくれないかしら」と…

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出張から帰った夜の会話の中で幸之助が発したいくつかの

無神経な言葉が史枝を傷つけます。それは1日、2日の

ことではなく、長い結婚生活の中で積もり積もっていった

ものでしょう。


翌日、彼女は家を飛び出します。一家の“陰の大黒柱”、

主婦がいなくなった平田家は大混乱に陥ります。映画は

おろおろするしかない家族の大慌てぶりを描きながら、

日本における“主婦”の姿を浮き彫りにしていきます。


…と色々考えながら見てもよし、ただ“普通に”笑うために

見てもよし、ではないでしょうか。要するに喜劇ですから

面白いところで笑い、きゅんとするところではきゅんと

すればいいと思います。“手練れ(てだれ)”の監督ですから、

全編にちりばめてあります。ハハハ。


山田洋次脚本・監督の「家族はつらいよ」シリーズ第3作、

「東京家族」から続いていると考えていいのでしょう。

知ってる人は知ってますが、山田洋次が苦手です。どこか

観客を“見下して”いるように見えて仕方がありません。

こういう生き方をしなさい。人生はこうあるべし…と

教えられているような…。はい、被害妄想ですね。

ハハハ。


代名詞とも言うべき「男はつらいよ」シリーズは たぶん

1、 2本しか見ていないし、「幸福の黄色いハンカチ」や

「たそがれ清兵衛」を見たのはカテゴリ・“映画が好き”が

スタートする前でした。映画の感想を初めて書いたのは

「武士の一分」(2007)でしたが、採点はしていません。

こんなことを書いています。(“抜粋”です)

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よかったでがんす。映画としては・・・。ハハハ。

日本アカデミー賞作品賞になった「ALWAYS

三丁目の夕日」よりはるかにいいと思いました。


作品としては何らかの賞に値すると思います。


前作の「たそがれ清兵衛」によく似た物語です。

山田洋次は賞を獲るコツを心得ていますね。


この人と言い山藤章二と言い、作品は嫌いでは

ないのですが、“上から目線”の物言いは嫌いだなあ。


で、見た作品の感想点をみると…


おとうと 75

東京家族 85

小さいおうち 85

母と暮せば 75

家族はつらいよ 80

家族はつらいよ 90


一般的には、世間より5点は高いのが私の感想点ですが、

山田洋次に関しては、たぶん“5点低い”のでしょう。

ハハハ。


恋は雨上がりのように 85


近藤(大泉洋)45歳、バツイチで子持ち。

店長をつとめるファミレスでは、クレームをつける客に

ぺこぺこと頭を下げすぎだとか、ミスをしたスタッフに

対してもびしっと言えないだとか、古手のウエイトレスに

馬鹿にされていた。


店でバイトをする17歳の高校生、橘あきら(小松菜奈)

同級生や店のバイト仲間の間でマドンナ的存在だったが、

同じ年頃の少年たちには関心を示さなかった。彼女の目は

いつも近藤に注がれていた。


小説家志望だったが、挫折した近藤は 夢も希望もない

“ただのおっさん”だと自嘲していた。しかし、あきらは

まったく違う目で近藤を見ていた…

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なぜか 今週は“…のように”というタイトルが並びました。

だから どうっていう話ではありませんが、まあ、互いに

ちょっと恥ずかしいかもしれませんね。しまった!

ハハハ。


そんなことはともかく、形を変えた“青春物語”です。

あきらは“ど真ん中”、近藤にとっては“遅れてきた”青春

ですから、どう考えても波長は合いません。

45歳のおやじと17歳の娘だったら、ふつうは男が女に

惚れてしまうパターンですが、この映画は“真逆”です。


少女らしく、一途に“ぐいぐい”迫ってくるあきらの勢いに

ただ戸惑うばかりの近藤、という図式で物語は進みます。

それだけで、そこはかとない“可笑しさ”が生まれます。

ハハハ。


見た感想を短く言うなら、“なんかいいなあ”…です。

この構図のラブストーリーからは感じられそうもない

“みずみずしさ”が漂っていました。あと味がいいです。

大泉、いいです。出番は少ないですが、あきらの母親役、

吉田羊の“自然体”もいいです。


ファントム・スレッド 80


ロンドンで圧倒的な人気を誇る仕立て屋、ハウス・オブ・

ウッドコックに早朝から縫子の女性たちが出勤するころ、

ボスのレイノルズは、朝食のテーブルについていた。

同棲するジョアンナが「おいしいわよ」と何かを勧めた。

レイノルズの反応はそっけなかった。「言っただろう。

“もたれる”ものは嫌いなんだ」。

「知らないわ。ほかのだれかに言ったんじゃないの」。

2人の間に流れる空気は冷たく、ハウスのマネジャーを

つとめるレイノルズの姉がそれを醒めた目で眺めていた。


心が乱れる彼に姉が言った。「今夜は別荘に行けば?」。

アドバイスに従って、仕事のあと、別荘に向かった彼が

食事のために立ち寄った町はずれの小さなレストランで

給仕をしたのがアルマだった。


2人にとって運命の出会いだった…

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レイノルズを演じる アカデミー主演男優賞を3回受賞の

ダニエル・デイ=ルイスの存在感はすごいと思いますが、

この作品に限っては“やりすぎた”んじゃないでしょうか?

レイノルズの自己中ぶりについていけませんでした。

そして、私がへそ曲がりなだけでしょうが、アルマ役の

女優に不満があります。


参考(Rotten Tomatoes)

原題:Phantom Thread

Tomatometer91

観客スコア:70


by toruiwa2010 | 2018-06-01 06:48 | 映画が好き | Comments(0)

モリのいる場所 90


「これは何歳ぐらいの子供が描いた絵ですか?」

まじまじと絵を見つめたあと、ふりかえった昭和天皇が

説明役の学芸員に尋ねられた。絵の周辺に作者の名前が

なかったようだが、描いたのは熊谷守一だった。

陛下は、子供の作品だと思われたようだ。


このとき94歳だった熊谷(山崎務)は不思議な絵描きだ。

庭に鬱蒼と草木が生い茂る一軒家に妻(樹木希林)と二人で

暮らしている。もっとも、毎日 大勢の客が来る。しかし、

マネジャー役の妻が来客を受け付けるのは午前中だけだ。

守一は午後になると寝てしまうからだ

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守一は朝食を終えると身支度を整え「じゃ 行ってくる」と

言い残して縁側を離れますが、出かける先は目と鼻の先の

住み慣れた我が家の庭です。

木立ちの奥に隠れ、木の切り株に腰を下ろし、あるいは

地べたに寝そべって、生きものたちを観察します。

飽きることはなく、何十年もこの庭から出ていません。


世間のことを何も知りません。「信州から来ました」と

客が言えば、真顔で「何十時間もかけてご苦労様です」と

ねぎらいます。新幹線というものを知らないのです。

 

先週の「ラッキー」に続いて、年齢にふさわしい作品に

出会いました。しかも、いい出来です。

暫定ですが、今年の邦画ではNo1です。すばらしい! 

ドラマチックなことは何一つ起きません。

それでも、夫婦に扮した山崎&樹木、二人の名優の動きを

見ているだけで満足でした。“静”のすばらしさを味わえる

年齢になったことが嬉しいです。残念ですが、若い人には

この映画を”楽しむ”ことは無理でしょう。


しかし、つまらないことで喧嘩をしてしまったカップル、

ダメ亭主に不満がたまっている奥さん、職場でストレスを

抱えている会社員…心が洗われ、癒されると思います。

だまされたつもりでぜひ。ハハハ。


ちなみに熊谷守一はこんな絵を描く人です。

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のみとり侍 80


江戸中期の話だ。

小林寛之進(阿部寛)は越後長岡藩の武士として江戸屋敷で

忠勤にはげむ日々を送っていたが、ある日、藩主・忠精

(ただきよ:松重豊) が開いた歌会で殿のご機嫌を損ねた。

殿の歌が良寛和尚の作に似ていると言ってしまったのだ。


激怒した忠精は「貴様には長いいとまをやる。明日から

“猫ののみとり”になって無様に暮らせえ」と命じた。

飼い猫ののみをとって日銭をかせぐ“しがない”稼業だが、

それは表向きで、実際は 寂しい女性への“愛の奉仕”こそが

仕事だった。思わぬ失態でエリートから転落した寛之進は

周囲の助けを借りて新しい商売に取り組んだ…

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軽いノリのコメディです。肩が凝らない映画です。

“お色気”がらみの物語ではありますが、それほどきわどい

シーンはありませんから、女性でも楽しめると思います。

「モリ…」とは違った意味で、“息抜き”にはもってこいの

映画ではないかと思います。料金分は楽しめるはずです。

ハハハ。


出番は少なかった前田悦子がいいキャラを見せました。

「紙の月」でアカデミー優秀助演賞をとった大島優子も

そうですが、かつてのAKBNo1が頑張っています。

2人とも 主演となると難しいでしょうが、助演としてなら

今後もアッという演技を見せる可能性はありますね。

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是枝裕和監督作品「万引き家族」がカンヌで

パルムドールを獲りました。あめでとう!

68日の公開が今から楽しみです。


by toruiwa2010 | 2018-05-25 07:47 | 映画が好き | Comments(0)

ラッキー 90


丘の上に陽が昇る。画面の右から左へリクガメがゆっくり

歩いて行く。さびれた砂漠の町に朝が来た。

目を覚ました老人はラジオをつけ、起き上がると洗面所に

行って丁寧に歯を磨き、鏡を見て何度も髪を撫でつける。

下着姿でリビングに行くと、ストレッチングを始める。

自分ではそれを“ヨガ”と呼んでいる。


きっちり朝のルーティンをすませると、彼は小さな町を

横切って行きつけのダイナーに向かう。90歳近いのに、

足取りはしっかりしている。先日、自宅で倒れたときも、

異常は見つからず、医師は“加齢によるもの”と診断した。


ダイナーにつくと、カウンターの角の“自分”の席に座り、

コーヒーを飲みながら日課のクロスワードを始める。

たまに なじみの客や店のオーナーと雑談する。

老人はみんなから”ラッキー”と呼ばれていた…

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結婚したことがなく子供もいません。一人暮らしですが、

寂しくはありません。“変わり者”…のように見えますが、

普通に誰とでも話をします。かかりつけの医師は親身に

アドバイスをしてくれますし、誰もが彼を愛しています。


この映画は そんなラッキーの日常を淡々と描いています。

その“単調さ”は 私の年齢なら「ラッキー、幸せだなあ」と

思えるんですが、若い人には我慢できないでしょうね。

もったいないなあ。ハハハ。


参考(RottenTomatoes)

原題:LUCKY

Tomatometer98

観客スコア:81


…この映画について書いた専門家の98%が好意的だった、

そして、81%の観客がいい印象を持ったという意味です。

今年のアカデミー作品賞に輝いたあの「シェイプ・オブ・

ウォーター」が9274%だったことを思えば、かなりの

ハイスコアです。


撮影時89歳だった主演のハリー・ディーン・スタントンは

去年、91歳で亡くなりました。本作は監督がスタントンに

宛てたラブレターだと言う人もいます。

タイトルは“LUCKY”ですが、ポスターなどをよく見ると

HARRY DEAN STANTON is LUCKY”となっています。


妙に“沁みる”映画でした。

エンディング近く、知り合いの子供の誕生日パーティで

ラッキーが歌い始めたとき、思わず胸が熱くなりました。

少し、涙が流れました。涙の理由は分かりません。


この映画に出会えた私はラッキーなのかもしれません。


孤狼の血 85


暴力団対策法成立前夜の昭和63年。

暴力団同士の抗争に神経をとがらせている広島・呉原東署

二課の刑事・大上(おおがみ:役所広司)には悪いうわさが

絶えなかった。悪人を捕まえるためならきわどいことも

平気だった。”一線”を超えることもあって、警察内部でも

評判は良くなかった。


そこへ県警から若い刑事が赴任してきた。経験は浅いが、

日岡(松坂桃李)は広島大学を出たエリートだった。

教育係を命じられた大上は皮肉を込めて彼を“ひろだい”と

呼んだ…

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大上が“無茶な”捜査をするのには理由があり、日岡にも

呉原東署に、それも、二課に来た裏に理由がありますが、

それを言っちゃあ、おしまいなので書きません。ハハハ。


“番外地”、“残侠伝”・“極道もの”など、やくざ映画は苦手な

カテゴリなのでほとんど見ていません。この映画の主役は

やくざっぽく描かれた刑事だし、予告編を見ると、かなり

“エグイ”場面もありそうだと思えたので迷ったのですが、

最高にリスペクトする役所の出演作を見送れなくて。

ハハハ。


「アウトレイジ」・シリーズで“名だたる”俳優がやくざを

演じるのを見て、よせばいいのに、と思っていました。

あくまで刑事役ですが、役所がこの役を引き受けたことに

少し驚きました。しかし、演技はさすがです。

“大”監督の名前に惹かれて「アウトレイジ」に出演した

俳優たちとは一線を画すものだと思います。松坂とともに

演技賞の候補に挙がる可能性があります。

「娼年」にはびっくりしましたが、松坂は若いわりに役の

幅が広い俳優ですね。


少し、エグ過ぎるシーンが何ヶ所かありました。

普段、“危ない”場面では自分で焦点をぼかすテクニックを

持っているのですが、一ヶ所、失敗しました。ピッツァの

味に影響しました。止めてほしいなあ。ハハハ。


「ボクらの時代」に役所・松坂・白石和彌監督が出ていて

楽しそうで、すぐにも続編が出来そうな雰囲気でした。

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アイ,トーニャ 85


1992年の冬季オリンピックが迫る中で、アメリカ国内では

誰が女子フィギュアスケートの代表の座を射止めるかに

注目が集まっていた。

特に、ジュニア時代からライバルだった2人、トーニャ・

ハーディングとナンシー・ケリガンの争いは大会ごとに、

周囲を巻き込んで激しさを増していった…

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不幸なことに、その過程で起きた、“ケリガン襲撃事件”は

フィギュアスケートの歴史に汚点として残っています。

トーニャ(・ハーディング)の夫が雇った人物に襲われて

ケリガンは膝に大けがを負ったのです。


映画ではハーディング・サイドの話をもとに事件の経緯が

描かれています。


“実技”の場面も含めて、よくできています。現役時代の

彼女は気の強そうな選手だなあと思って見ていました。

しかし、映画の中のトーニャは単に“強気”なだけでなく、

母親や夫との関係など、苛烈な人生を送った女性として

描かれています。

ドキュメンタリー風に作られていますが、これが“事実”と

思わない方がいいと思います。


↓腐ったトマトも高評価ですが、

これほどではないです。


参考(Rotten Tomatoes)

原題:I,TONYA

Tomatometer90

観客スコア:88
by toruiwa2010 | 2018-05-18 08:05 | 映画が好き | Comments(0)

ラプラスの魔女 70


雪の深い森の奥、水量が少ない滝のそばが“事件”現場だった。

地元の人に案内されてやってきたのは、地球化学を専門とする

青江教授(櫻井翔)だ。この場所で67歳の映画プロデューサーが

遺体となって発見された。硫化水素による中毒死だった。

ひと目 見るなり教授は言った。「この状況では致死量の濃度を

保つのは難しい」と。

住民への説明会で東京の刑事・中岡(玉木宏)が計画的な殺人の

可能性をただしたときも「あり得ません」と即答した。


数日後、遠く離れた温泉地で 売れない俳優の死体が見つかった。

やはり、死因は硫化水素だった。この事件でも警察から協力を

依頼された青江教授が現地に行くと、そこに若い女性が現れた。

羽原円華(うばらまどか:広瀬すず)と名乗った。

彼女は最初の現場にも姿を見せていた…

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謎めいた女性と教授が事件の真相を追うことになります。

その中で、もう一人の重要な登場人物である青年(福士蒼汰)

円華と同じ特殊能力を持っています。前半はまずまずですが、

途中から 物語は“オカルト”っぽくなっていきます。そのことは

事前に分かっていました。


苦手なカテゴリの作品だと知りながら出かけたのは もちろん、

広瀬が出るからです。いつも、彼女の演技には唸ります。

この映画でも画面に登場するだけで空気を一変させます。


しかし、残念ながら、映画全体の出来は“ひどい”ものでした。

エンディング前の30分ほどは見ているのが苦痛でした。

なにを見せたいのかまったく分からず、監督は錯乱していた

としか思えません。…帰宅してから監督の名前を知りました。

三池崇史…そりゃダメだ。ハハハ。


十三人の刺客 70

無限の住人 45

風に立つライオン 80


過去に3本 見ていますが、「風に立つ」以外は認めません。

本作も70点としました。本来なら「金と時間を返せ」という

点数ですが、広瀬が出ていたので、それは言いません。ハハハ。

事務所など、彼女を守るべき立場の人間たちの責任も重いなあ。

監督がどういう傾向の作品を作っているか調べたのだろうか?

こんな映画に彼女を出しちゃあダメだよ。


ぴあの“出口調査”で51点!当然です。


ロンドン、人生はじめます 85


ロンドン北部、ハムステッドの公園。

青空の下で子供たちが凧あげに興じ、若いカップルや老夫婦が

朝の陽光を楽しんでいる。近くのしゃれたマンションの一室で

エミリー(ダイアン・キートン)はまだ眠りをむさぼっていた。

夫を亡くしてちょうど1年が過ぎたが、ボランティアで店番を

するぐらいしかやることもないのだ。


彼女にとってはかけがいのない存在だったはずの夫だったが、

亡くなったあと 浮気の痕跡が見つかったし、いまだに請求書が

届き続けるなど借金まみれだったことが分かるなど、残された

エミリーは苦労していた。加えて、おせっかいな隣人たちとの

付き合いにもうんざりしていた。そんな ある日、エミリーは

一人の男に出会う…

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公園の一角に粗末な小屋を建てて20年近く棲みついている

ドナルドは不法占拠を理由に立ち退きを求められています。

かたくなに束縛を嫌う男でしたが、どこか、温かみを感じる

人柄にエミリーは次第に惹かれていきます。


ROMCOM”という言葉があるらしいことを初めて知りました。

ロマンティックコメディ…“恋愛喜劇”ということでしょうか。

評価が高かった「ノッティング・ヒルの恋人」(ジュリア・

ロバーツ&ヒュー・グラント主演:1999年公開)を持ち出して

比較する人もいるようです。


しかし、「ノッティング…」の主人公たちが30代なのにくらべ、

こちらは70代だし、見る私たちの年齢もグーンと上がって

いるので 同じタイプのものとは思えません。ハハハ。

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そんなことより、ダイアン・キートンです。

たぶん 初めて見たのは「ゴッド・ファーザー」だと思いますが、

これまでにたくさんの作品を見てきました。おしゃれだなあと

思わせる女優ですね。ニューヨークなど、都会を舞台にすると

最大限に魅力を発揮する人です。撮影時 71歳…年齢を重ねて

なおチャーミングな姿が見られてハッピーでした。


ただし、彼女が大好きな私たち夫婦は大いに満足しましたが、

世間的にはそれほど高い評価を受けないでしょうね。

ある英語サイトの論評の最後にamusing, but nothing more

書いてありました。面白いけど、それ以上じゃないよね。

うーん、そりゃそうだ。ハハハ。


参考(Rotten Tomatoes)

原題:HAMPSTEAD

Tomatometer45

観客スコア:38


by toruiwa2010 | 2018-05-11 08:02 | 映画が好き | Comments(0)

さよなら、僕のマンハッタン 85


アッパー・マンハッタンの親元を離れ、環境の悪いところで

一人暮らしをするトーマスは満ち足りない日々を送っている。

自分の人生は退屈なもので終わるのだと思っている。

女友だちのミミと食事に出かけたとき、店の隅のテーブルに

父親がいるのを見た。きれいな若い女性を連れていた。


ある日、ミミから告げられた。

「クロアチアに行く」と。彼女の存在は鬱屈した日々の中で

彼の唯一の“癒し”だったからショックだった。

アパートに戻ったトーマスが郵便受けをチェックしていると

階段に腰を下ろした見知らぬ初老の男が声をかけてきた。

引っ越してきたばかりだという。


その日から、ジェラルドと名乗る 人生経験が豊かそうな男は

トーマスのいいアドバイザーになつた…

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なめられてしまいそうですが、こんな風に、タイトルに好きな

“マンハッタン”の文字が入っていると、見に行ってしまいます。

住んだことはありませんが、何度も訪れた、なじみ深い街です。

どこが写っても、懐かしい!


“参考”に示した通り、アメリカの批評サイトで評価はかなり

低かったし、日本での評判もよくありませんでした。

感想を一言で言うなら、若いニューヨーカーの青春物語として

立派に成立しているじゃない…でしょうか。

極端なキャラクターの主人公が登場したり、ありえない設定の

多い“学園もの”邦画を見たあとに感じる“なんだかなあ”感は

まったくありません。むしろ、見たあとの気分がいいです。


カラム・ターナー(トーマス)という若い俳優が魅力的だったし、

ジェフ・ブリッジス(ジェラルド)の渋さもいいと思いました。


余談ですが、先日、マライア・キャリーが長い間 闘ってきたと

紹介されていた“双極性障害”という病名が本作にも出てきます。

アメリカには多いのでしょうかね?


参考(Rotten Tomators)

原題:TheOnly Boy Living in New York

Tomatometer33

観客スコア:52


トレイン・ミッション 75


その朝もマイクは7時に目を覚ました。

セットしたラジオから男の声でニュースが流れている。

妻と息子、三人で食事を済ませ、妻の車で駅まで送ってもらう。

いつもの電車に乗ってグラントセントラル駅まで行く。

乗客の多くは顔見知りだ。


オフィスについて間もなく上司に呼ばれた。

何の前触れもなく、解雇を告げられた。定年まで5年あるのに。


その日も帰りはいつもの電車に乗った。

朝と違って込んでいた。車両を移動している途中で顔なじみの

男に出会う。会話の中で言われた。「さっきから君を見ている

女がいるぞ」と。知り合いではなかった。


やっと空席が見つかった。腰を下ろし、カバンから取り出した

本を読み始めたマイクの前にさっきの女が来て話しかけた…

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“逆ナンパ”ではなく、妙な話を持ち掛けられます。

あることをしてくれたら、10万ドルを払うと言うのです。

元警察官としては犯罪のにおいがする話には乗れません。一方、

定年前に職を失った彼には喉から手が出るほど欲しい金でした。


そこから先の話の筋にかなり無理があります。それに伴って

始まる“活劇”はすさまじいです。いかにもハリウッドらしく、

めちゃくちゃでした。ハハハ。


感想点の75は私の基準では “見なくてもよかった”です。

決して、見ないと損ですという映画ではありませんが、”時間と

金を返せ“の70点ほどひどくはありません。ハハハ。


参考(Rotten Tomators)

原題:The Commuter

Tomatometer57

観客スコア:44


娼年 75


「暖かくしていい子にしてるのよ」と言い残して家を出た母は

そのまま帰ってこなかった。いま、領(りょう:松坂桃李)

大学に籍はあるが、授業にはほとんど出ない。

小さなバーでバイトをしながら、退屈な毎日を過ごしている。

「女なんてつまらない」と言いつつ、行きずりの女性を自分の

部屋に連れ込む。


ある日、不思議な女が現われた。ホストクラブに勤める友人が

初めての同伴の待ち合わせにこの店を指定したのだ。

領が作ったカクテルに軽く口をつけただけで女が言った。

「次の店に行きましょう」。


コースターの下に女の名刺が残されていた…

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よく映倫が上映禁止にしなかったなあ…が率直な感想です。

「リバーズ・エッジ」のレビューに「劇場で公開される映画で

ここまで露骨なシーンを見たのは初めてのような気がします」と

書きましたが、この映画の性描写は比較にならないほど露骨です。

何度となく絶句しました。それほど、です。


“さまざまな性”を描くわけですが、どこにも 必然性がなく、

きっと、制作者から面と向かって説明されても絶対に納得する

ことはないでしょう。こんな描写が許される時代になったのか。

これから、どうなるんだ?ハハハ。


タイトルから、どんな内容のものか察しはついていましたが、

松坂桃李がなぜ、そういう映画に出るのだろうという興味が

ありました。出演して、何の得にもならない作品でした。

こんなものに出ちゃダメだ、松坂君。

調べたら、もともとは舞台だったらしい。しかも、それにも

松坂は出ていたらしい。はいはい、好きなようにしなさい!

ハハハ。


75”点としましたが、内容はひどいものでした。


by toruiwa2010 | 2018-04-25 07:45 | 映画が好き | Comments(0)

ウィンストン・チャーチル 80


第二次世界大戦が始まって間もない194059日。

イギリス議会は紛糾していた。両陣営から激しいヤジが飛ぶ中、

労働党の議員がチェンバレン首相の退陣を強く要求していた。


その日、チェンバレンは辞任を決意する。後継を誰にするか?

浮かび上がったのは保守党内にも敵が多い一人の男だった。

“嫌われ者”、ウィンストン・チャーチル。

本人も この時期に首相になりたいと思ったわけではないが、

ほかに選択肢はなかった…

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国王から首相に任ぜられたチャーチルは挙国一致内閣を組織し、

戦線を拡大させるナチス・ドイツと対立することになります。

就任から2週間後、イギリス陸軍の兵士30万人がフランスの

ダンケルクに追いつめられる事態もあって、閣内にはこれ以上、

若者の命を失わないためにも、ドイツとの和平を模索すべきだ

とする意見が強まっていきます。


太い葉巻を手にして皮肉っぽいうすら笑いを受かべる肥満体の

チャーチルの写真は子供のころからたくさん見てきました。

見た目どおりの人物だと思っていました。この作品を見ると

必ずしもそうではないようです。祖国への愛や首相の責任感に

ぶれはないものの、個人に戻れば尊大、独善、頑固な男として

描かれています。アカデミー・主演男優賞を獲得したゲイリー・

オールドマンはそんな歴史上の有名な男に扮して“ふさわしい”

演技を見せていたと思います。


ただし、同じようにオスカーを獲ったメーキャップについては

首をかしげてしまいました。横から撮ったスチル写真を見ると

たしかに似ていると思いましたが、映画的には、私の頭の中の

チャーチル像とはだいぶ違いました。あくまで映画ですから、

100%似ている必要はないのでしょうが。


作品そのものも、全体の出来は残念ながら、アカデミー賞に

ノミネートされるほどのものとは思いませんでした。

原題は“The Darkest Hour”。夜明け前が一番暗いという意味です。

監督が描きたかったのはチャーチル個人ではなく、イギリスが

迎えていたこの”時代”だったはずですが、成功していません。

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前評判が高かったこの作品をオープン直後の東京ミッドタウン

日比谷で封切り初日に見ました。5番スクリーンは満席でした。

それはいいのですが、地下鉄の改札口からシートに座るまでに

結構な時間がかかりました。大勢の社員やアルバイトが整理に

当たっていましたが、エスカレーターの前にできた列は、日光・

いろは坂みたいに何重にも折れ曲がっていました。ハハハ。



しばらく、この混雑は続きそうな気配です。お出かけのときは

覚悟した方がいいかもしれません。


参考

原題:The Darkest Hour

Tomatometer85

観客スコア:82


ペンタゴン・ペーパーズ 95


ケイ(メリル・ストリープ)に一本の電話がかかつた。

ホワイトハウスからだった。有力紙、ワシントン・ポストの

女性社主にかけて来た旧知の男はこう告げた。

「言いにくいのだが、おたくのジュディス記者は招かれない

ことになった」。


ニクソン大統領の長女の結婚式の件だつた。

明らかに、ジュディスが数年前に、次女の結婚式を台無しに

するような記事を書いたことへの意趣返しだ。


ポストの編集会議で幹部の一人がぼそっと言った。

ここ三ヶ月、ニール・シーハンが1本も記事を書いていないと。

NYタイムズのエース記者が“何か”をやっているのだ。


編集長のベン(トム・ハンクス)はインターンの一人を呼び、

ニューヨークに行ってタイムズ社にもぐり込み、シーハンが

何をしているか探れと命じた…

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ストリープとハンクスという 大好きな二人の俳優が共演し、

監督がスティーブン・スピルバーグですから、見逃せません。

期待に応えてくれました。今年 見た中で邦画・洋画を問わず

最高の映画でした。


シーハンが取り掛かっていたのは、ベトナム戦争についての

政府の最高機密文書に関するスクープ記事でした。

出し抜かれ、激怒したベンは部下に 残りの文書(ペーパー)

手に入れるよう厳命します。


この文書は当時の国防長官・マクナマラが のちの研究のために

作製させたベトナム戦争の調査・分析資料です。国民にとっては

知りたいことですが、政府にとっては 4代の大統領が国民に

ウソをついていたことが分かってしまうだけに、なんとしても

隠したいものです。国益を盾に発行を禁止したい政府と国民の

知る権利を掲げて世に問いたい新聞の激しい攻防になります。


“報道の自由”vs“国益”という深刻なテーマをスピルバーグは

巧みに整理し、“エンタテインメント”として提供してくれます。

その手腕はオスカーに値すると思いますが、ノミネートされて

いませんでしたね。ハンクスが主演賞候補になっていないのと

合わせて、大いに不満です。私としては、「シェイプ・オブ・

ウォーター」よりこの作品、オルドマンよりハンクスの方が

オスカーにふさわしいと思います。


参考

原題:ThePost

Tomatometer88

観客スコア:73


by toruiwa2010 | 2018-04-05 08:29 | 映画が好き | Comments(0)

修道士は沈黙する 80


空港のコンコースの雑踏をヒジャブをまとったイスラム教徒の

女性の一団が歩いている。その後ろに、白い僧服に身を固め、

鞄を下げたサルス修道士がゆっくりと歩を進めていた。


空港前の歩道に出たサルスの前に黒塗りの乗用車が止まった。

降りてきた運転手が声をかける。「Father !」。

走り続ける車を上空のカメラがフォローする。

着いたのは海辺に建つ瀟洒なシャトーのようなホテルだった…

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神父と前後して、厳重に警備されたこのホテルには見るからに

VIPという空気を漂わす男女が到着しています。先進主要国で

財政を担当する大臣たちです。彼らはIMF(国際通貨基金)

ロシェ専務理事の呼びかけで、集まってきました。このとき、

世界は大きな金融危機に直面していました。


財政の専門家会議にサルスはゲストとして招かれたのです。

初日の夕食後、ロシェはサルスを自室に招き、こう告げました。

“告解(こっかい)”をしたいのだと。

告解…宗教的には違うようですが、“懺悔(ざんげ)”と同じと

考えていいのでしょう。自分が犯した過ちを神父に話すことで

神の許しを得ようとする行為です。告解を聞いた神父はそれを

他言してはなりません。“守秘義務”です。


翌朝、ロシェが死んでいるのが見つかります。


ロシェの死は自殺か他殺か、金融危機の中身は、それについて

主要国の財務相会議では具体的にどんな対策が決められたのか、

告解でロシェは何を話したか、サルスは いつも手にしている

ICレコーダーにそれを録音したのか…


観客は…少なくとも私はいくつもの疑問についてきちんとした

答えを見つけられないま、劇場をあとにすることになります。

テンポも全体によくありません。それでも80点をつけました。

なんでしょうね。よくわからないんですが、物語や舞台となる

建物のたたずまいなど、全体の雰囲気が悪くないのです。

108分、ゆったり時間をつぶせます。1100円は高くありません。

1800円払う人は良く考えた方がいいかも…。ハハハ。


参考

原題:Le Confessioni

Tomatometer50%

観客スコア:なし(アメリカ未公開?)


あなたの旅立ち、綴ります 80


身じろぎもせず、窓の外を眺めるハリエットの後ろ姿。

何かが気に入らないようだ。広告業界で成功し、悠々自適の

生活を送っているが、庭の手入れをする東洋人、料理をする

黒人の家政婦…自分の周りのあらゆるものに不満があるのだ。

彼女がやれば、すべて完璧だから。


ある日、グラスを倒してテーブルにワインがこぼれた。

慌てて そばにあった新聞をかぶせて吸い取ろうとしてとき、

目に入ったのは“OBITUARY”の文字だった…

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オビチュアリー、アメリカのどんな新聞にもある死亡記事です。

日本の新聞にもありますが、もっと大きく紙面を割いています。

私の印象では、地方に行けば行くほど、新聞社も購読する人も

重要視しているページだと思います。故人がどれほど地域に

貢献した人物であるかが詳しく書かれるからです。

死んだとき、地元紙のオビチュアリーで、自分の功績や人柄を

どれぐらい称賛されるかが一種のステータスになるのでしょう。


ハリエット(シャーリー・マクレーン)は自分についてはどんな

記事が書かれるのだろうかと気になり、地元紙・ガゼットの

編集部に乗り込みます。

新聞社には死亡記事専門とする記者がいます。ガゼット紙では

アン(アマンダ・セイフブライド)という若い女性記者でした。


広告を通じてガゼットに貢献しているつもりのハリエットは、

さぞかし“大満足”の記事が書かれると思い込んでいましたが、

期待は大きく裏切られます。普通なら、家族には愛され、同僚・

上司からは慕われ、可愛がられ…と誉め言葉が並ぶのですが、

アンが書いた記事にはどこにもそんな言葉がありません。

口うるさい彼女は周囲から嫌われていたのです。ハハハ。


ハリエットに言わせると、オビチュアリーにはいくつか大事な

要素があるそうで、その一つが 冒頭で故人の名前の前に書く

フレーズです。彼女はそれをワイルドカードと呼んでいます。


1990年代に、8年間 市長だった…

オリンピックで金メダルを二つとった…

メジャーで6年プレーした…

町営図書館で司書として25年務めた…


自分にはそれがない…


こういう映画には“ありがちな”エンディングに向けて物語は

進んでいきます。腹を抱えて笑うようなシーンはありませんが、

マクレーンが好きだったら十分楽しめます。館内には若かりし

彼女のファンだったのだろうと思える年配者が大勢いました。


「アパートの鍵貸します」など、ハリウッドのコメディには

欠かせない女優でした。私の中では“キュート”と同義でした。

しかし、分からないものです。英語の記事の中に「マクレーンは

メディアや共演者からは”無礼な”、“いやな”、“気むづかしい”、

“わがまま”な女優と形容されてきた」という記述がありました。


スクリーン上の俳優と“素”の間にギャップがあるのは当然です。

しかも、この映画の監督がマクレーンに十分な敬意と愛情を

持っていることはハッキリしています。ハハハ。


巷の評価は高くありませんが、こちらも108(奇遇!)

ありふれた物語ですが、それなりに楽しめます。


参考

原題:TheLast Word

Tomatometer37%

観客スコア:64%


おまけ


この映画は銀座シネスイッチで見ました。

理由は知りませんが、オンラインで予約できません。

好きな席で見たければ、早めに行ってチケットを

買わなければいけません。時間が余ります。


近くのマロニエゲート(旧プランタン)まで歩き、

“アンジェリーナ”でモンブランを食べることに。

(w/アイスコーヒー)

ゆるいダイエット中ですが、こればかりは

どうにもなりません。ハハハ。

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この日は、夜も近くの“らん月“ですき焼き。

何が、ゆるいダイエットだ!

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by toruiwa2010 | 2018-03-30 08:14 | 映画が好き | Comments(0)

しあわせの絵の具 90


身を寄せている叔母の家に兄がやって来たとき、迎えに来て

くれたのだと、モードは思った。しかし、違った。兄は彼女の

荷物を持ってきたのだと言う。なぜかと尋ねるモードに兄は

「あの家は私が相続し、売ったのだ」と言って去っていった。

子供のころからモードは絵を描くことが好きだった。

重度のリュウマチを病み、手と足が不自由だった。歩き方が

おかしいとからかわれ、子供たちに石を投げられることもあった。

一族の中でも“厄介な”存在だった…

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文化村のル・シネマの客層にピッタリの映画だからでしょうが、

封切りから2週間以上たつのにほぼ満席でした。小品だけど光る

こういう映画を多くの人が見ていると知って嬉しかったです。

そして、見逃がさなくてよかった。ハハハ。


序盤は画面も物語も暗くて、少し滅入ります。

しかし、ひょんなことがきっかけになって、彼女の描く絵が

世間の注目を集め始めるところから”トーン”が変わります。

見終えてエレベーターに向かっているとき「よかったねえ」と

自然に声が出ました。温かみのある映画でした。


「シェイプ・オブ・ウォーター」でオスカーの候補になった

サリー・ホーキンスがモードに扮しますが、“憎いほど”うまい!


参考

原題:Maudie

TOMATOMETER89

観客スコア:89


ちはやふる-結び- 90


2016年公開の「上の句」、「下の句」をうけた3作目です。

百人一首を愛する3人の幼馴染の物語が3年生の夏、最終章を

迎えました。千早(広瀬すず)、太一(野村周平)、新(あらた:

新田真剣佑)を中心に若者たちが”競技かるた“という特別な

舞台で青春を謳歌します。そう、楽しいことも苦しいことも、

笑うことも悩むことも、過ぎれば すべてがいい思い出になる

あの”青春”です。

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青春映画の“王道”を行っています。

あそこはどうなの という欠点がなく、完成度が高いと思います。

最初から最後まで楽しめました。

「ほめ過ぎだ」と言われそうですが、広瀬ありきの映画です。

監督もカメラマンも彼女に“ぞっこん”なことが分かります。

中盤のスローモーションの映像を見れば納得するはずです。


思えば、「海街diary(2015)で目に留まった広瀬がまったく

テーストが違う「ちはやふる」に出ているのを見て、彼女が

成長していく過程を見たいと思い、東京オリンピックに続いて、

“長生きしなければ”とがんばる理由が増えたことを思い出します。

ハハハ。


出番は少ないですが、松岡茉優も光っていました。


リバーズ・エッジ 70


2月に封切られた古い作品だったので最後まで迷いましたが、

結局 出かけたのは「Blank13」のような“拾い物”に出会うかも

しれないと思ったからです。

結果として、“期待”は裏切られました。教訓としては、滅多に

出会えないからこそ“拾い物”なんだという真理を学びました。

いまさらですが。ハハハ。

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原作は“伝説のコミック”だそうです。なるほど、と思いました。

岡崎京子は「へルター・スケルター」の原作者であることも

映画を見たあと知りました。これも、なるほど、です。ハハハ。

日本の若者の青春を切り取っているのか、いないのか…


監督は行定勲。

2010年の「今度は愛妻家」、去年の「ナラタージュ」の2本を

見ています。前者は豊川悦司の“男の色気”で5点プラスしても

80点だったし、後者は70点でした。私の評価は高くないです。


蛇足ですが、この映画は演出上、“絶対に必要”とは思えない

性描写が多くて驚きました。中には、名前が分かりませんが、

監督による“パワハラ”、“セクハラ”じゃないのかと思わせる

演技をさせられている女優がいました。監督、頭おかしいぞ…

そう思わせる映像でした。劇場で公開される映画で ここまで

露骨なシーンを見たのは初めてのような気がします。

彼の作品に出る女優は用心すべきです。


「今度は…」の公開前に大竹まことのラジオで“ふざけた”話を

しているのを聞いて、名前を聞くと微妙な感情が動きます。

http://bit.ly/2FVsdFg


それはともかく、70点は80歳近い爺さんの感想点です。

若者には共感する部分があるかもしれません。

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ご近所・桜


昨日は、映画の帰りに一駅手前で降りて

神田川沿いを歩きました。

頭の中にあった枝垂れ桜が満開でした。

気分良し!

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by toruiwa2010 | 2018-03-23 08:26 | 映画が好き | Comments(0)